JP3357901B2 - 流路面積可変装置 - Google Patents

流路面積可変装置

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JP3357901B2 JP17865496A JP17865496A JP3357901B2 JP 3357901 B2 JP3357901 B2 JP 3357901B2 JP 17865496 A JP17865496 A JP 17865496A JP 17865496 A JP17865496 A JP 17865496A JP 3357901 B2 JP3357901 B2 JP 3357901B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は流路面積可変装置に
関する。さらに詳しくは、多数の流路面積変更片の流路
の流れ方向に対する傾斜角を調整することにより流路面
積を変更する流路面積可変装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ジェットエンジンにおいては排気ノズル
の流路面積を飛行速度に応じた面積とするため、排気ノ
ズルに流路面積可変装置が設けられている。この流路面
積可変装置は、多数の流路面積変更片(以下、単に変更
片という)を設け、その変更片の流路の流れ方向に対す
る傾斜角、すなわち流路に対してなす角を調整すること
により流路面積を変更するものであ。そして、この変更
片の角度調整は、図16に示すようなリンク機構80が
用いられている。この図16に示すリンク機構80は、
変更片81の流路に対する傾斜角を変更する傾斜角変更
機構82と、この傾斜角変更機構82を駆動するアクチ
ュエータ83、例えば油圧シリンダ83Aとから構成さ
れている。
【0003】傾斜角変更機構82は、変更片81背面に
垂設された所定の山型形状とされた断面がT字状のカム
トラック84と、このカムトラック84上を転動する所
定の間隔で配置されている一対のローラー85,85
と、このローラー85,85をカムトラック84に拘束
するカムトラック84に対して摺動あるいは転動可能な
ガイド86と、このローラー85,85を転動可能に保
持しているブロック体87と、このブロック体87の上
面に配設された一対のローラー88,88と、このロー
ラー88,88が挾持しながら転動するガイドレール8
9とにより構成されている。このガイドレール89は、
この傾斜角変更機構82を覆っている側方ケーシングa
内面のカムトラック84に対応した所定位置に固定され
ている。
【0004】また、このブロック体87前面には所定の
間隔を設けて一対の係合片87a,87aが垂設されて
いる。そして、この一対の係合片87a,87aの間に
前面ケーシングbの前方においてエンジンケーシング外
殻cに配設されているアクチュエータ83、例えば油圧
シリンダ83Aのピストンロッド83aの先端部が前面
ケーシングbを貫通して挿入され、その先端部と係合片
87a,87aとがピン接合されている。
【0005】傾斜角変更機構82がかかる構成とされる
とともに、アクチュエータ83、例えば油圧シリンダ8
3Aと前記位置関係において係合されているので、油圧
シリンダ83Aのピストンロッド83aの進退にともな
い変更片81の流れ方向に対してなす角が変更される。
例えば、ピストンロッド83aが進出すると、これに駆
動されるブロック体87が後方に移動するので、このブ
ロック体87に拘束されているカムトラック84が引き
上げられる。そのため、変更片81の傾斜角θが小さく
なる。つまり、変更片81が流路に対して寝た状態とな
る。逆にピストンロッド83aが後退すると、これに駆
動されるブロック体87が前方に移動するので、ブロッ
ク体87に拘束されているカムトラック84の頂部が押
し下げられる。そのため、変更片81の傾斜角θが大き
くなる。つまり、変更片81が流路に対して立った状態
となる。
【0006】しかるに、かかるリンク機構80により変
更片81を駆動した場合、変更片81に作用する高速で
流れている流体力がピストンロッド83aに直接作用す
ることになるため、油圧シリンダ83Aなどのアクチュ
エータ83をこの流体力に見合う出力のものとしなけれ
ばないない。また、前述したように多数の変更片81,
81,81,…が用いられ、それら多数の変更片81,
81,81,…を単一のアクチュエータ83で駆動させ
ることは困難であるところから、図17に示すように、
通常3〜5個程度のアクチュエータ83、例えば油圧シ
リンダ83Aが用いられている。それでもなお、アクチ
ュエータ83、例えば油圧シリンダ83Aは相当の容量
のものを使用せざる得ない。そのため、その容積も相当
大きなものとなる。
【0007】しかるに、このように複数個のアクチュエ
ータ83を用いた場合、それらを同期させる必要が生ず
るが、従来この同期は、図17に示すように、アクチュ
エータ83の基端部に連結された同期用フレキシブルワ
イヤ90によりなされているが、このワイヤ90はねじ
り遅れを有しているため、各アクチュエータ83を完全
に同期させることができない。つまり、すべての変更片
81,81,81,…を同時に所望の角度に制御できな
い。
【0008】このように、従来の流路面積可変装置は、
変更片81をその前方に配置されたアクチュエータ8
3、例えば油圧シリンダ83Aで駆動し、しかもそれを
同期用フレキシブルワイヤ90により同期駆動させてい
るので、構造が複雑であるとともに、それにともないそ
れ用の油圧配管、配線も複雑となる結果、流路面積可変
装置全体が複雑なものとなるという問題がある。
【0009】それに加え、このアクチュエータ83が配
置される個所は燃焼室の近くであるため、相当の大きさ
を有するアクチュエータ83を燃料配管等と干渉しない
ように配置しなければならず、その配置場所の選定にか
なりの困難をともなうという問題もある。この場合、ア
クチュエータ83として油圧シリンダ83Aを用いて油
圧配管等から油洩れが生ずると、油圧シリンダ83Aが
設置されている個所が燃焼室の付近であり高温のために
火災が発生するおそれがあり、それによりジェットエン
ジンの信頼性が低下するという問題もある。さらに、流
路面積可変装置の構造が複雑であるとともに、それが狭
隘な場所に設置されるために、メンテナンスが煩雑にな
るという問題もある。
【0010】また、特開昭55ー37591号公報に
は、かかる流路面積可変装置として、ジェットパイプ
と、このジェットパイプの下流に配置されてノズル排出
口の面積を変動させる様に可動の複数のノズルフラップ
とを含むガスタービンエンジン用ジェットパイプ/可変
面積ノズル組立体において、前記ジェットパイプはノズ
ルから上流の区域において狭搾部を有して、この狭搾部
より下流のジェットパイプ残部の径を、ノズルの最大咽
喉部断面積に近接するが、これより小でない径まで縮小
させ、前記の各フラップはジェットパイプの下流端から
上流に展張した部分を備え、また作動機構がジェットパ
イプの前記縮小部分の周囲に取付けられて、フラップの
前記上流部分に作動してフラップを運動させ、ノズルの
排出口面積を変動させる事を特徴とするガスタービンエ
ンジン用ジェットパイプ/可変面積ノズル組立体が提案
されている。ここで、前記作動機構は、ジェットパイプ
を包囲し各フラップ作動させる手段、例えばコロを担持
した並進自在共通リングを、ジャッキで駆動させてなる
ものとされる。
【0011】したがって、特開昭55ー37591号公
報にかかる流路面積可変装置においてはジャッキで直接
共通リングを駆動し、それと連動して動くコロによりフ
ラップを昇降させるようにしているため、依然として前
述した問題は解消されていない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる従来技
術の課題に鑑みなされたものであって、構成が簡素化さ
れ本質的に単一のアクチュエータで駆動できる流路面積
可変装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の流路面積可変装
置は、リング式駆動機構と、中間リンク機構と、変更片
駆動機構とを備え、前記リング式駆動機構が回動自在な
外側リングを有し、前記変更片駆動機構が流路の軸方向
に沿って前後動可能な同期リングを有し、前記中間リン
ク機構が前記外側リングと係合されるリンクおよび前記
同期リングに係合されるリンクとを有し、前記変更片駆
動機構に設けられた変更片駆動リンクの一端が前記同期
リングに係合され、他端が流路面積を変更する変更片に
係合されてなることを特徴とする。
【0014】
【0015】本発明の流路面積可変装置においては、前
記外側リングと、前記中間リンク機構の該外側リングと
係合されるリンクとの係合が、係合部の姿勢を所定姿勢
に維持する姿勢制御手段、例えば外側リングに装着され
た係合凹部を有するガイド部材と、前記係合凹部にスラ
イド可能かつ回動可能に係合されている姿勢制御部材と
からなるものを介してなされていてもよい。
【0016】また、本発明の流路面積可変装置において
は、前記リング式駆動機構が単一の駆動手段により駆動
されることができ、そしてリング式駆動機構を駆動する
駆動手段は、例えば同リング式駆動機構の上方や変更片
を覆っているケーシング上に配設される。
【0017】さらに、本発明の流路面積可変装置におい
ては、変更片相互の隙間をシールする変更片の動作に連
動するシール片が設けられていてもよい。
【0018】
【作用】本発明の流路面積可変装置は、前記のごとく構
成されているので、アクチュエータなどの駆動手段によ
りリング式駆動機構の外側リングが駆動されると、それ
に連動して中間リンク機構が駆動され、ついで変更片駆
動機構の同期リングが駆動され、それにより変更片の流
路に対してなす角が変更されて流路面積が変更される。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら本
発明を実施の形態に基づいて説明するが、本発明はかか
る実施の形態のみに限定されるものではない。
【0020】実施の形態1 本発明の実施の形態1の流路面積可変装置を図1に示
し、この流路面積可変装置A1は、アクチュエータ1な
どの駆動手段に駆動されるリング式駆動機構10と、こ
のリング式駆動機構10に駆動される中間リンク機構2
0と、変更片2の傾斜角を変更する中間リンク機構20
に駆動される変更片駆動機構30とを主要構成要素とし
てなる。
【0021】リング式駆動機構10は、さらに図2およ
び図3に示すように内側リング11と、外側リング12
と、両リング11,12間に介装された保持リング13
aが装着されたボールベアリング13とからなり、そし
て内側リング11の内周に適宜間隔、例えば90度間隔
で内方に向けて突設された取付け片14が、側方ケーシ
ング40外周の適宜位置、例えば変更片2の下流側の低
温部に、この取付け片14に対応させて配設されている
保持部材41の差し込み部41aに差し込まれた状態で
ボルト・ナット留めされて、このリング式駆動機構10
がケーシング40外周の適宜位置に固定されている。こ
の取付け片14に設けられているボルト挿通用の透孔1
4aは、図3に示すように半径方向の長孔とされ、使用
時における側方ケーシング40の熱膨張が吸収されるよ
うにされている。なお、ボール保持リング13aは、例
えば内側リング11の幅に等しい長さのボール13に対
応させた透孔が形成された薄肉円筒とされる。
【0022】一方、外側リング12の外周には、このリ
ング式駆動機構10を駆動するアクチュエータ1、例え
ば油圧シリンダ1Aのピストンロッド1aの先端に設け
られているIロッド1bとの係合部16が設けられてい
る。この係合部16は、具体的には、側方ケーシング4
0の長手方向に沿って配設された係合ピン16aと、こ
の係合ピン16aを保持する外側リング12の両側近傍
から突設された一対の保持片16b,16bからなり、
そしてこの係合ピン16aがIロッド1bの頭部に設け
られた透孔に挿通されることによりアクチュエータ1と
リング式駆動機構10が係合される。このリング式駆動
機構10を駆動するアクチュエータ1は、図1に示すよ
うに、外側リング12の上方適宜位置において、側方ケ
ーシング40から突設されている固定部材42により首
振り可能に固定されている。アクチュエータ1が首振り
可能でかかる配置とされ、かつアクチュエータ1のピス
トンロッド1aとリング式駆動機構10とが前記の関係
により係合されていることにより、ピストンロッド1a
の進退にともない外側リング12が回動される。
【0023】また、この外側リング12の外周には適宜
間隔、例えば90度間隔で中間リンク機構20との係合
部17が設けられている(図2参照)。この係合部17
は、具体的には、ケーシング40の長手方向に沿って配
設された係合部材17aと、この係合部材17aを保持
する外側リング12の両側近傍から突設された一対の保
持片17b,17bとからなり、この係合部材17aが
中間リンク機構20の第1リンク21の先端に設けられ
た透孔に挿通されることにより、リング式駆動機構10
と中間リンク機構20が係合される。なお、この係合は
第1リンク21の基端部が適度の幅で振れることができ
るようになされている。
【0024】中間リンク機構20は、図1および図2に
示すように、外側リング12の外周に設けられた係合部
17に対応させて側方ケーシング40を貫通して設けら
れた軸保持部材22と、この軸保持部材22に回動自在
に保持された軸部材(クランク軸)23と、この軸部材
23の側方ケーシング40から外方に突出している端部
に基端部が係合されかつ先端部が第1リンクの基端部に
係合されている外レバー(第2リンク(第1クラン
ク))24と、この軸部材23の側方ケーシング40内
に突出している端部に基端部が係合されている内レバー
(第3リンク(第2クランク))25と、この内レバー
25の先端に基端部が係合されている第4リンク26と
からなり、そしてこの第4リンク26の先端部が変更片
駆動機構30に係合されている。
【0025】変更片駆動機構30は、ケーシング40内
の適宜位置に配設された同期リング31と、この同期リ
ング31に基端部が係合された変更片駆動リンク32
と、同期リング31の前進後退をガイドするガイド機構
33とからなり、そしてこの変更片駆動リンク32の先
端が変更片2の適宜位置に係合されている。この同期リ
ング31と中間リンク機構20の第4リンク26との係
合は、具体的には、同期リング31の後面所定位置に設
けられた係合部34に、半径方向に配設された係合ピン
34aに第4リンク26先端の透孔が係合されることに
よりなされる。また、変更片駆動リンク32との係合
は、具体的には、同期リング31の後面所定位置に設け
られた係合部35に、弦状に配設された係合ピン35a
に変更片駆動リンク32基端部の透孔が係合されること
によりなされる。そして、変更片駆動リンク32先端の
透孔が変更片2背面後部の上方で前記係合ピン35aに
平行に配設されている係合ピン2aに係合されている。
【0026】ガイド機構33は、同期リング31の上面
に所定間隔で配置されたローラー33aと、このローラ
ー33aを転動可能にガイドするこのローラー33aに
対応させて側方ケーシング40内面に軸方向に沿って所
定位置に配設されているガイド33bとからなる。
【0027】変更片2は、先端部がケーシング40にヒ
ンジ結合3され、内側ケーシング46の曲率と同一の曲
率を有し、後端が幅狭の台形状板とされている。変更片
2がかかる台形状板とされていることより、隣接する変
更片2,2間には隙間が生ずるが、この隙間は先端部が
内側ケーシング46にヒンジ結合5されたシール片4に
よりシールされるようにされている。より具体的には図
4に示すように、シール片4背面後端部より変更片2,
2間の隙間を通って係合片4aが垂設され、この係合片
4aに対応させて変更片2背面側端部の上方まで延伸さ
れている先端折り曲げ部を有する保持片4b,4bによ
り係合片4aが、変更片2表面とシール片4背面とが相
互にスライド可能に密着された状態でビス留めなどによ
り係合され、これにより変更片2,2の上下動にともな
ってシール片4も上下動することになり、変更片2,2
間の隙間がシールされる。なお、保持片4b先端の折り
曲げ部は、変更片2側端の保持片4b側に向けて折り曲
げられている折り曲げ部2aと係止可能とされている。
また、図4において変更片2とシール片4との隙間は作
図の便宜上誇張されている。
【0028】次に、かかる構成とされている流路面積可
変装置A1の流路面積変更動作について説明する。
【0029】(1)変更片が図5に実線で示すように
水平状態であるとする。この状態ではアクチュエータ
1、例えば油圧シリンダ1Aのピストンロッド1aは最
も後退した位置にある。
【0030】(2)前記状態からピストンロッド1aが
進出すると、外側リング12は図5において紙面表側か
ら裏側に向けて回転する。
【0031】(3)外側リング12が図5において紙面
表側から裏側に向けて回転すると、第1リンク21は図
5において紙面表側から裏側に向けて移動する。
【0032】(4)第1リンク21が図5において紙面
表側から裏側に向けて移動すると、外レバー24は図5
において紙面表側から裏側に向けて回転する。この場
合、第1リンクの基端部は、図6および図7に示すよう
な軌跡を描きながら移動する。
【0033】(5)外レバー24が図5において紙面表
側から裏側に向けて回転すると、内レバー25は図5に
おいて紙面左側から右側に向けて回転する。
【0034】(6)内レバー25が図5において紙面左
側から右側に向けて回転すると、第4リンク26は図5
において紙面左側から右側に向けて移動する。
【0035】(7)第4リンク26が図5において紙面
左側から右側に向けて移動すると、同期リング31は図
5において紙面左側から右側に向けて移動する。すなわ
ち、同期リング31が後方に移動する。
【0036】(8)同期リング31が後方に移動する
と、変更片駆動リンク32の先端は図5において下方に
移動する(図5の1点鎖線および2点鎖線参照)。これ
により、変更片2が流路内に押し出されるとともに、シ
ール片4も流路内に押し出され、流路面積が狭められ
る。
【0037】このようにして狭められた流路面積を広げ
る場合は、アクチュエータ1、例えば油圧シリンダ1A
のピストンロッド1aを後退させることにより、変更片
2およびシール片4が引き上げられて流路面積が広げら
れる。
【0038】このように、この実施の形態1では本質的
に単一のアクチュエータ1により多数の変更片2を同期
させて駆動させることができるので、流路面積可変装置
A1の構成が簡素化される。そのため、そのメンテナン
スも容易となる。また、複数のアクチュエータ1,1,
1,…を用いたとしても各アクチュエータ1,1,1,
…を相互に同期させる必要がない。さらに、油圧シリン
ダ1Aなどのアクチュエータ1を変更片2の下流側の低
温部に設けているので、油圧配管などから油洩れが生じ
ても火災に至る危険性は著しく低減される。それによ
り、ジェットエンジンの信頼性も向上する。その上、ア
クチュエータ1はリング式駆動機構10の上方に配設さ
れているので、アクチュエータ1を設置するためにケー
シング上に特段の場所を必要としない。さらにその上、
リンク機構を適宜調整することにより変更片に所望の流
路変更動作をさせることができるとともに、アクチュエ
ータに作用する反力が低減される結果、その容量を従来
より小さなものとすることができる。
【0039】実施の形態2 本発明の実施の形態2の流路面積可変装置を図9〜図1
2に示し、この流路面積可変装置A2は、実施の形態1
における中間リンク機構20の第1リンク21を改変し
たものであって、リング式駆動機構10の外側リング1
2に連結部材27を外レバー24との接合部の姿勢を所
定のものに維持、例えば図9に示す例では高さを一定に
維持しながら外側リング12の回動にともなって移動で
きるように保持してなるものである。
【0040】この連結部材27は、具体的には図10に
示すように、側面の摺動部分が円柱状とされた板状本体
27aと、この本体27a中央部に回動自在に垂設され
たボルト部材27bとからなり、そして本体27aが外
側リング12にボルト・ナット留めされた本体27aの
側面に形成された円柱状面と線接触する平面を有する係
合凹部(ガイド部)12bを備えたガイド部材12aの
ガイド12bに、外側リングの幅方向に移動自在に配設
される一方、ボルト部材27bが外レバー24の先端部
に設けられた透孔に挿通され、その透孔から突出してい
るボルト先端にナットが螺着されてなるものである。こ
の連結部材27がかかる構成とされることにより、外側
リング12がアクチュエータ1により回動された際にお
ける外レバー24の円滑な回動が担保される。すなわ
ち、連結部材27とガイド部材12aとにより姿勢制御
手段が構成される。
【0041】なお、その余の構成は実施の形態1と同様
とされている。
【0042】かかる構成とされている流路面積可変装置
A2のアクチュエータ1が駆動されると、図11および
図12に示すように、外側リング12、外レバー24が
順次駆動されて変更片2,2,2,…が所定の角度とさ
れ、流路面積が変更される。
【0043】実施の形態3 本発明の実施の形態2の流路面積可変装置を図13〜図
15に示し、この流路面積可変装置A3は、実施の形態
2における中間リンク機構20の外レバーを改変したも
のであって、外レバー24を「へ」の字状に形成し(図
15参照)、この「へ」の字状に形成された外レバー2
4の一端を実施の形態2と同様に外側リング12に装着
されたガイド部材12aのガイド部12bに連結部材2
7に係合し、他端をアクチュエータ1のピストンロッド
1aに接合してなるものである。
【0044】そして、アクチュエータ1のピストンロッ
ド1aが進退すると、図15に示すように、外レバー2
4に接合されている外側リング12および軸部材23を
介して接合されている内レバー25が駆動され、それに
ともない同期リング31が駆動されて変更片2,2,
2,…の流路に対してなす角が変更される。
【0045】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の流路面積
可変装置によれば、次に述べるような優れた効果が得ら
れる。
【0046】(1)本質的に単一のアクチュエータによ
り多数の変更片を同期させて駆動させることができるの
で、流路面積可変装置の構成が簡素化される。そのた
め、そのメンテナンスも容易となる。また、複数のアク
チュエータを用いたとしても各アクチュエータを相互に
同期させる必要がない。
【0047】(2)油圧シリンダ1Aなどのアクチュエ
ータ1を変更片2の下流側や上方の低温部に設けている
ので、油圧配管などから油洩れが生じても火災に至る危
険性は著しく低減される。それにより、ジェットエンジ
ンの信頼性が向上する。また、アクチュエータがリング
式駆動機構の上方に配設されている好ましい態様におい
ては、アクチュエータを設置するためにケーシング上に
特段の場所を必要としない。
【0048】(3)リンク機構を適宜調整することによ
り変更片に所望の流路変更動作をさせることができると
ともに、アクチュエータの容量を従来より小さなものと
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の流路面積可変装置のケ
ーシングの一部を切欠いて示す斜視図である。
【図2】同実施の形態の流路面積可変装置の一部を拡大
して示す側面図である。
【図3】同実施の形態のリング式駆動機構の内側リング
の部分背面図である。
【図4】変更片とシール片との関係を示す説明図であ
る。
【図5】同実施の形態の流路面積可変装置の動作説明図
である。
【図6】同実施の形態における外側リングが回動した際
の第1リンクと外レバーの軌跡を示す平面図である。
【図7】同背面図である。
【図8】図7のA部詳細図である。
【図9】本発明の実施の形態2の実施の形態1の図2に
相当する図である。
【図10】同実施の形態における姿勢制御手段の要部斜
視図である。
【図11】同実施の形態の連結部材の外側リングの回動
に伴う姿勢変化を示す説明図である。
【図12】同実施の形態の実施の形態1の図6に相当す
る図である。
【図13】本発明の実施の形態3の流路面積可変装置の
側面図である。
【図14】同実施の形態の実施の形態2の図12に相当
する図である。
【図15】同実施の形態の実施の形態2の図13に相当
する図である。
【図16】従来の流路面積可変装置の側面図である。
【図17】同部分斜視図である。
【符号の説明】
1 アクチュエータ 1A 油圧シリンダ 2 流路面積変更片(変更片) 3,5 ひんじ結合 4 シール片 10 リング式駆動機構 11 内側リング 12 外側リング 13 ボールベアリング 20 中間リンク機構 21 第1リンク 22 軸保持部材 23 軸部材 24 外レバー 25 内レバー 26 第4リンク 27 連結部材 30 変更片駆動機構 31 同期リング 32 変更片駆動リンク 33 ガイド機構 40 側方ケーシング 46 内側ケーシング

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リング式駆動機構と、中間リンク機構
    と、変更片駆動機構とを備え、 前記リング式駆動機構が回動自在な外側リングを有し、 前記変更片駆動機構が流路の軸方向に沿って前後動可能
    な同期リングを有し、 前記中間リンク機構が前記外側リングと係合されるリン
    クおよび前記同期リングに係合されるリンクとを有し、 前記変更片駆動機構に設けられた変更片駆動リンクの一
    端が前記同期リングに係合され、他端が流路面積を変更
    する変更片に係合されてなる ことを特徴とする流路面積
    可変装置。
  2. 【請求項2】 前記外側リングと、前記中間リンク機構
    の該外側リングと係合されるリンクとの係合が、係合部
    の姿勢を所定姿勢に維持する姿勢制御手段を介してなさ
    れていることを特徴とする請求項1記載の流路面積可変
    装置。
  3. 【請求項3】 前記姿勢制御手段が、外側リングに装着
    された係合凹部を有するガイド部材と、前記係合凹部に
    外側リングの幅方向にスライド可能かつ回動可能に係合
    されている姿勢制御部材とからなることを特徴とする請
    求項記載の流路面積可変装置。
  4. 【請求項4】 前記リング式駆動機構が単一の駆動手段
    により駆動されてなることを特徴とする請求項1記載の
    流路面積可変装置。
  5. 【請求項5】 リング式駆動機構を駆動する駆動手段が
    同リング式駆動機構の上方に配設されてなることを特徴
    とする請求項1ないしのいずれか一つに記載の流路面
    積可変装置。
  6. 【請求項6】 リング式駆動機構を駆動する駆動手段が
    変更片を覆っているケーシング上に配設されてなること
    を特徴とする請求項1ないしのいずれか一つに記載の
    流路面積可変装置。
  7. 【請求項7】 変更片相互の隙間をシールする変更片の
    動作に連動するシール片が設けられてなることを特徴と
    する請求項1ないしのいずれか一つに記載の流路面積
    可変装置。
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