JP3357835B2 - 文字認識方法、文字認識装置および記憶媒体 - Google Patents

文字認識方法、文字認識装置および記憶媒体

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JP3357835B2 JP17153198A JP17153198A JP3357835B2 JP 3357835 B2 JP3357835 B2 JP 3357835B2 JP 17153198 A JP17153198 A JP 17153198A JP 17153198 A JP17153198 A JP 17153198A JP 3357835 B2 JP3357835 B2 JP 3357835B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、文字認識方法に関
し、特に筆記画数に拘わらず認識精度を維持し得る文字
認識方法に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、PDAなどに搭載される表示
入力一体型タブレットにおいては、手書き入力された文
字の認識精度が、商品価値を評価する上で重要な要素と
なっている。かかる文字認識の方法として、文字ストロ
ークの筆記方向を特徴要素とするものが従来より公知で
ある。しかし、かかる方法によれば、筆記者の書き癖に
より所定のストロークの筆記方向が基準の辞書情報とず
れる場合があり、このような場合には、正しく文字を認
識できない恐れがある。
【0003】そこで、出願人は、筆記文字ストロークの
屈曲点を特徴要素として、文字認識を行う手法を開発
し、先に、特願平8−310936号を出願した。かか
る方法は、筆記文字ストロークの屈曲点の位置と屈曲角
度を検出し、これを辞書情報と比較して文字を認識する
ものである。かかる方法によれば、上記従来例のように
所定ストロークの筆記方向が筆記者によって様々であっ
ても、屈曲点の位置と屈曲角度はそれ程変動することは
なく、よって、文字認識の精度を改善できるようにな
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに屈曲点を特徴要素として文字認識を行う方法では、
筆記文字が正しい書き順で筆記されないような場合に、
屈曲点の位置および角度が基準の辞書情報とずれてしま
い、認識精度が低下してしまうという問題がある。かか
る書き順の変動による問題は、筆記文字の画数が少ない
文字や、屈曲点の数の少ない文字ほど顕著に現れてしま
う。
【0005】そこで、本発明は、上記2つの問題を解決
し、特に、画数や屈曲点の数の少ない文字に対しても精
度良く文字認識を行い得る文字認識方法を提供しようと
するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】 上記課題を解決すべ
く、本発明は、それぞれ以下の特徴を有する。請求項1
の文字認識方法は、筆記文字から、所定数の基準方向ご
とに各方向成分の分布を第1の特徴量として抽出する方
向性特徴抽出ステップと、 筆記文字中の各ストロークの
終点と次のストロークの始点とを仮想ストロークとして
連結し、連結後の文字から、所定数の基準方向ごとにス
トロークの屈曲箇所の分布を弟2の特徴量として抽出す
る方向変化特徴抽出ステップと、 筆記文字から抽出した
第1の特徴量と文字認識辞書の各文字に対する第1の特
徴量とを比較して、各文字との第1の特徴量に関する第
1の照合度を求め、 筆記文字から抽出した第2の特徴量
と文字認識辞書の各文字に対する第2の特徴量とを比較
して、各文字との第2の特徴量に関する第2の照合度を
求め、 第1の照合度と第2の照合度を所定の重みを付け
て加算することにより文字認識結果を決定するステップ
とを備えたことを特徴とする。
【0007】 請求項2の文字認識方法は、 請求項1
において、筆記文字の画数に応じて第2の照合度に与え
る重みを変更することを特徴とする。請求項3の文字認
識方法は、請求項2において、筆記文字の画数が第1の
設定値よりも小さいの場合に第2の照合度に与える重み
を基準値よりも小さくすることを特徴とする。
【0008】 請求項4の文字認識方法は、 請求項3
において、前記第1の設定値よりも画数が小さくなるに
従って第2の照合度に与える重みを小さくすることを特
徴とする。請求項5の文字認識方法は、 請求項2〜4
の何れかにおいて、筆記文字の画数が第2の設定値より
も大きい場合に第2の照合度に与える重みを基準値より
大きくすることを特徴とする。
【0009】 請求項6の文字認識方法は、 請求項5
において、前記第2の設定値よりも画数が大きくなるに
従って第2の照合度に与える重みを大きくすることを特
徴とする。請求項7の文字認識方法は、 請求項1また
は6の何れかにおいて、筆記文字の屈曲個所の数に応じ
第2の照合度に与える重みを設定することを特徴とす
る。
【0010】 請求項8の文字認識方法は、 請求項7
において、筆記文字の屈曲個所の数が第3の設定値より
も小さい場合に第2の照合度に与える重みを基準値より
も小さくすることを特徴とする。請求項9の文字認識方
法は、 請求項8において、前記第3の設定値よりも屈
曲個所の数が小さくなるに従って第2の照合度に与える
重みを小さくすることを特徴とする。
【0011】 請求項10の文字認識方法は、 請求項
7〜9の何れかにおいて、筆記文字の屈曲個所の数が第
4の設定値よりも大きい場合に第2の照合度に与える
みを基準値よりも大きくすることを特徴とする。請求項
11の文字認識方法は、 請求項5において、前記第4
の設定値よりも屈曲個所の数が大きくなるに従って第2
の照合度に与える重みを大きくすることを特徴とする。
【0012】 請求項12の文字認識方法は、 請求項
5〜11の何れかにおいて、筆記文字の画数に応じた重
みの設定と筆記文字の屈曲個所の数に応じた重みの設定
を同時に行う場合、両重みの合計を第2の照合度に与え
る重みとすることを特徴とする。請求項13の文字認識
方法は、 請求項12において、筆記文字の画数が第1
の設定値よりも小さい場合または筆記文字の屈曲個所の
数が第3の設定値よりも小さい場合に、前記重みの合計
が基準値を超えるときは、当該合計の重みを基準値に抑
制することを特徴とする。
【0013】 請求項14の文字認識方法は 請求項5
〜11の何れかにおいて、筆記文字の画数に応じた重み
の設定と筆記文字の屈曲個所の数に応じた重みの設定を
同時に行う場合、両重みの平均値を第2照合度に与える
重みとすることを特徴とする。請求項15の文字認識方
法は、 請求項1〜14において、一つの筆記ストロー
クの終点と次の筆記ストロークの始点とを仮想ストロー
クにて連結し、当該仮想ストロークをも含めて屈曲個所
の検出を行うことを特徴とする。
【0014】 請求項16の文字認識方法は、 請求項
15において、筆記文字の画数が第5の設定値より小さ
い場合には、仮想ストロークの追加は行わないことを特
徴とする。請求項17の文字認識方法は、 請求項15
において、筆記文字の屈曲個所の数が第6の設定値より
小さい場合には、仮想ストロークの追加は行わないこと
を特徴とする。
【0015】 請求項18の文字認識装置は、 上記請
求項1〜17の内、少なくとも一つの文字認識方法を実
現する制御手段と認識辞書とを有する。請求項19の記
憶媒体は、 上記請求項1〜17の内、少なくとも一つ
の文字認識方法を実行するためのプログラムを記憶して
いる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る好ましい実施
の形態について説明する。図1に本発明の一実施例の基
本構成を示す。図において、1は表示入力一体型タブレ
ットである。当該タブレット1は、LCD表示部1aと
座標検出部1bとが一体となって構成されており、互い
の座標位置は一対一に対応している。
【0017】2は、主制御部であり、メモリに記憶され
たプログラムに従って他部を制御する。 3は文字認識
部であり、タブレット1に筆記された座標データを文字
認識辞書内のデータと比較して筆記文字を認識し、認識
結果を主制御部2に送る。31は文字筆記データ記憶部
で、上記主制御部2から送られてきた筆記文字の座標デ
ータを一時的に記憶する。
【0018】タブレット1上にペン等で文字が筆記され
ると、座標検出部1bは筆記位置の座標を一定間隔(例
えば1/100秒)で検出し、当該筆記文字の時系列座
標データを主制御部2に送る。主制御部2は、受け取っ
た時系列座標データに基づいて、筆跡を表示部1aに表
示すると共に、当該時系列座標データを文字認識部3へ
転送する。文字認識部3は、受け取った座標データをメ
モり31に記憶していく。そして、文字の筆記ストロー
クの開始を検出してからペンが一定時間文字タブレット
から離れたかを図示しないタイマーをもとに判別し、一
定時間以上ペンが離れたと判別すれば、一文字分の筆記
が終了したとして、文字認識部3に認識開始の指令を行
う。
【0019】文字認識部3は、認識開始の指示を受け
て、それまでに記憶した筆跡の時系列座標データから、
筆記文字の特徴量を算出する。なお、かかる筆記文字の
特徴量の算出については、後に詳述する。そして、この
特徴量と、文字認識辞書4に記憶してある特徴量とを一
文字毎に比較し、照合度の最も高い文字を文字認識辞書
4内の認識文字候補から選択して、その認識結果を主制
御部2に送る。主制御部2は、かかる認識結果を受け
て、それまで表示部1aに表示されている筆跡を消去
し、その筆跡位置に認識結果に係る文字を新たに表示す
る。
【0020】次に、本実施の形態に係る文字認識方法に
ついて以下に説明する。本実施の形態による文字認識
は、上記従来例で説明した2つの文字認識方法を組み合
わせたものである。すなわち、文字ストロークの筆記方
向を特徴要素とする文字認識ステップと、文字ストロー
クの屈曲点を特徴要素とする文字認識ステップとを併せ
持つものである。なお、以後、文字筆記方向の特徴要素
のことを方向性特徴と称し、筆記文字ストロークの屈曲
点の特徴要素のことを方向変化特徴と称する。
【0021】図2は、「上」という文字についての方向
性特徴の抽出と方向変化特徴の抽出を示すものである。
なお、同図には、「上」という文字を異なる2つの書き
順にて筆記した場合について示してある。同図の左側の
例は、「上」を正しい筆順(筆順1)にて筆記した場合
であり、右側の例は、「上」を誤った筆順(筆順2)で
筆記した例である。
【0022】方向性特徴の抽出においては、ストローク
の筆記方向を表すものとして、基準となる4つの方向が
あらかじめ準備されている(図3参照)。そして、この
基準方向のうち、筆記された文字のストローク中の各セ
グメントが最も接近したものを、そのセグメントの筆記
方向とする。ここで、セグメントとは、各字画の始点か
ら最初の屈曲点(屈曲点が存在しなければ終点)までの
線分、または所定の屈曲点から次の屈曲点までの線分を
いう。
【0023】なお、筆記方向は、上記のようにどの基準
方向に最も近いかで決定する方法の他、基準方向への近
さの度合いに応じて2つの基準方向に振り分ける方法を
採用することもできる。すなわち、所定のセグメントが
図3の「横」と「右斜め上(左斜め下)」の間にあるよ
うな場合には、各基準方向に対する近さの度合いに応じ
て点数を割り振るようにする。例えば、各セグメントに
つき1点を満点(セグメントが基準方向に一致している
場合)とした場合に、当該セグメントの「横」と「右斜
め上(左斜め下)」に対する距離の比率が1:4である
とすると、「横」に0.8点を与え、「右斜め上(左斜
め下)」に0.2点を与える。
【0024】このようにして決定された筆記方向の点数
と、各セグメントの位置を示すデータとによって、方向
性特徴の特徴量が抽出される。ここで、文字ストローク
の位置は、筆記文字を正規化し、この正規化文字にメッ
シュ枠を当てはめ、このメッシュ枠の各升目領域上に文
字ストロークが存在するか否かによって検出される。か
かるメッシュ枠は、たとえば16×16の升目に分割さ
れている。
【0025】以上のようにして方向性特徴を決定する場
合、上記図2の「上」については、筆順1および筆順2
の何れであっても、方向性特徴は、同図に示すとおり、
「横」が2セグメント、「縦」が1セグメントとなる。
なお、セグメントの位置は、同図において概念的に黒塗
りのように示され得る。次に、方向変化特徴の特徴量に
ついて説明する。
【0026】方向変化特徴の特徴量は、筆記ストローク
の屈曲点の位置と屈曲の方向よりなる。かかる特徴量の
決定は、以下のようにして行う。まず、筆記文字の時系
列座標データに対し、筆記文字が所定のサイズに整合す
るように線形または非線形正規化を行い、時系列座標デ
ータの座標値を補正する。次に、この正規化文字に対し
て、筆記ストロークの終点と次の筆記ストロークの始点
とを仮想線分によって連結する。このようにして仮想線
分の追加された文字に対し、正規化サイズと同じサイズ
のメッシュ枠を当てはめる。かかるメッシュは、たとえ
ば、縦横16×16の升目に分割されている。
【0027】次に、かかるメッシュの各升目領域につい
て、上記正規化された文字の屈曲個所が位置するか否か
の検出を行う。さらに、屈曲個所が存在する升目領域に
ついては、屈曲の方向を決定する。かかる屈曲方向の決
定は、上記方向性特徴の場合と同様、基準方向をあらか
じめ準備しておき、かかる基準方向と屈曲方向の関係よ
り決定する。ここで、基準方向は、たとえば図4に示す
8方向とする。屈曲方向の決定は、上記方向性特徴の決
定の場合と同様、最も近い基準方向を屈曲方向とする方
法と、2つの基準方向に接近度に応じて割り振る方法の
何れかを採用し得る。なお、屈曲方向とは、屈曲後の方
向のことをいう。
【0028】かかる方向性特徴の決定を図2に示す
「上」の筆記文字について行うと、筆順1では、
「右」、「左」、「左斜め上」、「下」の屈曲方向が丸
印(●)の位置で現れ、筆順2では、「右」、「右斜め
下」、「左斜め下」、「右斜め上」の屈曲方向が丸印
(○および●)の位置で現れる。特徴量は、メッシュの
升目毎に屈曲方向と点数が設定されることで表される。
ここで、点数は、上記2つの基準方向に比例分配する方
法を採用する場合、屈曲方向が基準方向に一致するとき
に1点とし、2つの基準方向の間に存在するときには、
当該基準方向に対する近さに応じて、たとえば「横」が
0.8点、「縦」が0.2点と設定される。
【0029】以上が方向性特徴および方向変化特徴の特
徴量の決定方法であるが、本実施の形態に係る文字認識
は、以上のようにして得られた方向性特徴の特徴量と方
向変化特徴の特徴量を、辞書情報の特徴量とそれぞれ比
較し、最も整合する辞書情報内の文字候補を認識文字と
することによって行われる。ここで、辞書情報は、上記
の方向性特徴および方向変化特徴の特徴量を、同様の方
法により例えば数100人分サンプルとして集め、これ
を平均化することにより作成する。
【0030】以上の文字認識の処理を図5のフローチャ
ートに示す。文字筆記が開始されると、まず、筆記スト
ロークの座標データがビットマップイメージデータに変
換される。このビットマップデータが非線形正規化され
た後、エッジ検出がなされ、このエッジと上記図3の基
準方向が比較されて、当該筆記文字の方向性特徴が抽出
される。
【0031】このようにして一文字分の方向性特徴が検
出されると、当該方向性特徴を基準方向毎に記憶するメ
ッシュメモリ4Fに当該方向性特徴の特徴量が記憶され
る。当該メッシュメモリ4Fは、上述の正規化文字に対
するメッシュ枠に対応して16×16の記憶領域を、各
基準方向毎に持っている。上記方向性特徴の特徴量の記
憶は、かかる記憶領域の内、文字ストローク位置に応じ
た記憶領域に、筆記方向の点数を書き込むことにより行
われる。
【0032】このようにして筆記方向毎にメッシュメモ
リに筆記方向の点数が記憶されたのち、当該点数のばか
し処理が行われる。これは、一つの記憶領域の点数を、
その周りの記録領域に影響させる処理で、当該一つの記
憶領域の点数を2倍すると共に、その周りの記憶領域
に、当該一つの記憶領域の点数をそのまま(1倍して)
加算するものである。かかるぼかし処理を全ての記憶領
域に対し行うことで、筆記の方向が辞書情報内の本来正
しいとされるべき文字の筆記方向から少しだけずれたと
しても、ほぼ正しく文字認識が行えるようになる。
【0033】以上のステップにより、方向性特徴の抽出
がなされると、次に、方向変化特徴の抽出が行われる。
すなわち、筆記文字の座標データに対し非線形正規化処
理が実行されたのち、一つの筆記ストロークの終点と次
の筆記ストロークの始点を連結する仮想ストロークの生
成および追加がなされる。しかる後、仮想線分も合わせ
て筆記文字の屈曲個所の検出と屈曲の度合いの検出が行
われ、これがメッシュメモリ4Kに記憶される。かかる
メッシュメモリ4Kは、上記メッシュメモリ4Fと同様
16×16のメッシュ領域を基準方向(8方向)毎に有
し、各屈曲点に応じたメッシュ領域に屈曲方向の点数を
書き込むことで、特徴量の記憶がなされる。しかる後、
上記方向性特徴の抽出ステップと同様、特徴量のばかし
処理が実行される。
【0034】以上の特徴量の抽出がなされた後、当該特
徴量と認識辞書内の認識候補文字の特徴量との照合度
が、認識辞書内の1文字毎に認識候補全文字について行
われる。なお、ここでの照合は、上記方向性特徴と方向
変化特徴のそれぞれについて行われ、両方を単純に合計
した照合点数の最も高いものが認識候補とするものであ
る。
【0035】次に、本発明に係る他の実施の形態につい
て説明する。上記実施の形態では、方向性特徴の抽出と
方向変化特徴の抽出との間に重み付けを行わず、両者の
特徴量の認識辞書との照合度を単純に合計して、かかる
合計値の最も高いものを認識文字候補とした。しかしな
がら、方向変化特徴においては、図2に示すように、筆
順が特徴量に影響を及ぼし、誤った筆順で筆記すると、
誤認識となる恐れがある。かかる恐れは一般に筆記文字
の画数が少なくなるほど顕著になる。一方、方向性特徴
では、図2に示すように、誤った筆順であっても、特徴
量に影響は見られない。
【0036】そこで、本実施の形態では、図6に示すよ
うに、筆記文字の画数に応じて、方向性特徴に対する照
合度と方向変化特徴に対する照合度との間に重みを設定
するステップを設けている。すなわち、筆記文字の画数
を判別し、画数が所定画数以下の場合には、方向変化特
徴の特徴量(点数)に当該重み(0〜1)を掛けた後
に、方向性特徴の特徴量に加算して特徴量の照合度の合
計としている。
【0037】かかる重み付けの一例を、図7(a)に示
す。すなわち、筆記文字の画数が1〜4画の場合には、
重み付けを通常より小さくし、5画以上になれば、重み
付けを1とする。かかる方法によれば、筆記文字の画数
が小さい場合に書き順が誤っていても、その影響を受け
やすい方向変化性特徴による照合度の点数が抑制される
ので、画数の小さなの筆記文字の文字認識精度を高める
ことができる。
【0038】また、上記実施の形態は、筆記文字の画数
によって方向変化特性の特徴量の重みを修正するもので
あったが、画数が小さい場合であっても、屈曲個所の多
い文字は存在し、このような文字に対しては、筆順を誤
っても、屈曲個所および屈曲方向が正しい筆順の文字と
一致する比率が高くなる。よって、画数が小さくとも屈
曲個所の多い文字の場合には、方向変化特徴による照合
度(点数)の重みを引き下げない方がよい。
【0039】たとえば、「る」の筆記文字にあっては、
画数は1画であるが、屈曲個所は、5画以上(通常曲線
部分は直線近似で処理するため、屈曲個所は「る」全体
で8〜10個所)となる。したがって、このような場合
には、画数が1画であるにも拘わらず、方向変化特徴に
よる文字認識の重みは引き下げない方が良い。図7
(b)にかかる方向変化の数に応じた重みの一例を示
す。方向変化の数が1〜4の場合には、方向変化特徴の
照合度の重み付けを通常より小さくし、5以上になれ
ば、重み付けを1とする。かかる方法によれば、筆記文
字の画数が小さくとも、屈曲個所の多い文字について
は、方向変化性特徴による文字認識によって、文字認識
の精度を高めることができる。
【0040】上記第2および第3の実施の形態による重
みの設定は、図6の“方向性特徴と方向変化特徴の重み
設定”のステップによって行われる。これら2種類の重
み付けは、そのうち何れか一つのみを採用することもで
きるが、両方同時に採用する方が、文字認識の精度をよ
り高めることができる。この場合、重み付けは、合計が
1になるまで両方法の重み付けを単純に加算するように
しても良いし(たとえば、画数による重み付けが0.
2、屈曲個所の数による重み付けが0.6である場合、
方向変化特徴の照合度の重み付けは0.8)、両方法の
重み付けの平均を取るようにしても良い(たとえば、画
数による重み付けが0.2、屈曲個所の数による重み付
けが0.6である場合、方向変化特徴の照合度の重み付
けは、0.4)。
【0041】さらに、筆記文字の画数が小さい場合また
は方向変化の数が小さい場合には、方向変化特徴におい
て、筆順誤りの影響が大きくなるので、かかる場合に、
仮想線分によるストロークの生成、追加を行うと、文字
の誤認識の確率が高くなる。したがって、かかる場合に
は、仮想成分の生成、追加は行わない方がよい。図8
は、かかる第3の実施の形態の処理方法を示すフローチ
ャートである。
【0042】ところで、上記第1〜第3の実施の形態に
おいては、以上の如く文字認識処理の方法が相違してい
るので、認識辞書内の認識候補についても、各方法に応
じて作成する必要がある。具体的には、数百人分の筆記
サンプルを各処理方法に従って処理して特徴量を算出
し、これをサンプル数で平均化処理して認識辞書を作成
する。ここで、認識辞書は、上記メッシュメモリ4F、
4Kに応じた構成としてROMに記憶する。この際、上
記と同様、平均化したデータに対しぼかし処理を施した
方が、僅かな筆記ズレ、書き順の変動に対しても、正し
く認識できる確率を高めることができる。
【0043】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、本発明は、上記実施の形態に制限されるものでは
ないことは言うまでもない。たとえば、上記実施の形態
では、方向変化特徴の重みの引き下げを、4画または4
つの屈曲個所までを対象とし、それ以上については一律
に重みを1とするようにしたが、4画または4つの屈曲
個所を超える場合にも、重みを引き下げるようにしても
良い。また、上記実施の形態では、方向変化特徴の重み
を方向性特徴よりも引き下げる場合のみ示したが、これ
に代えてまたはこれに加えて、筆記文字の画数または屈
曲個所の数が大きい場合に、方向変化特徴の重みを方向
性特徴よりも引き上げるようにしても良い。たとえば、
方向性特徴の重みが1である場合に、方向変化特徴の重
みを、4画以下では1未満、5〜10画では1,10画
以上では1を超えるように設定する等である。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、筆記者の書き癖による
ストローク方向ズレや筆順の誤りがあっても良好に文字
認識が可能となる。特に、筆記文字の画数や屈曲個所の
数に応じて、方向性特徴による文字認識または方向変化
特徴による文字認識の重みを適宜修正することにより、
効率的で且つ精度の良い文字認識方法を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態の構成を示す図
【図2】 実施の形態に係る文字認識方法の概要を示す
【図3】 実施の形態に係るセグメントの基準方向を示
す図
【図4】 実施の形態に係る屈曲個所の基準角度を示す
【図5】 第1の実施の形態に係る認識処理のフローチ
ャート
【図6】 第2および第3の実施の形態に係る認識処理
のフローチャート
【図7】 第2および第3の実施の形態に係る重みの設
定を示す図
【図8】 第3の実施の形態に係る認識処理のフローチ
ャート
【符号の説明】
1 表示入力一体型タブレット 2 主制御部 3 文字認識部 4 文字認識辞書 31 文字筆記データ記憶用メモリ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−135208(JP,A) 特開 平9−106440(JP,A) 特開 平10−334187(JP,A) 特開 平10−214312(JP,A) 特開 昭63−298494(JP,A) 特開2000−163514(JP,A) 特開2000−76381(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06K 9/00 - 9/82

Claims (19)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】筆記文字から、所定数の基準方向ごとに各
    方向成分の分布を第1の特徴量として抽出する方向性特
    徴抽出ステップと、 筆記文字中の各ストロークの終点と次のストロークの始
    点とを仮想ストロークとして連結し、連結後の文字か
    ら、所定数の基準方向ごとにストロークの屈曲箇所の分
    布を弟2の特徴量として抽出する方向変化特徴抽出ステ
    ップと、 筆記文字から抽出した第1の特徴量と文字認識辞書の各
    文字に対する第1の特徴量とを比較して、各文字との第
    1の特徴量に関する第1の照合度を求め、 筆記文字から抽出した第2の特徴量と文字認識辞書の各
    文字に対する第2の特徴量とを比較して、各文字との第
    2の特徴量に関する第2の照合度を求め、 第1の照合度と第2の照合度を所定の重みを付けて加算
    することにより文字認識結果を決定するステップとを備
    えたことを特徴とする文字認識方法
  2. 【請求項2】 請求項1において、筆記文字の画数に応
    じて第2の照合度に与える重みを変更することを特徴と
    する文字認識方法。
  3. 【請求項3】 請求項2において、筆記文字の画数が第
    1の設定値よりも小さいの場合に第2の照合度に与える
    重みを基準値よりも小さくすることを特徴とする文字認
    識方法。
  4. 【請求項4】 請求項3において、前記第1の設定値よ
    りも画数が小さくなるに従って第2の照合度に与える重
    みを小さくすることを特徴とする文字認識方法。
  5. 【請求項5】 請求項2〜4の何れかにおいて、筆記文
    字の画数が第2の設定値よりも大きい場合に第2の照合
    度に与える重みを基準値より大きくすることを特徴とす
    る文字認識方法。
  6. 【請求項6】 請求項5において、前記第2の設定値よ
    りも画数が大きくなるに従って第2の照合度に与える重
    みを大きくすることを特徴とする文字認識方法。
  7. 【請求項7】 請求項1または6の何れかにおいて、筆
    記文字の屈曲個所の数に応じて第2の照合度に与える重
    みを設定することを特徴とする文字認識方法。
  8. 【請求項8】 請求項7において、筆記文字の屈曲個所
    の数が第3の設定値よりも小さい場合に第2の照合度に
    与える重みを基準値よりも小さくすることを特徴とする
    文字認識方法。
  9. 【請求項9】 請求項8において、前記第3の設定値よ
    りも屈曲個所の数が小さくなるに従って第2の照合度に
    与える重みを小さくすることを特徴とする文字認識方
    法。
  10. 【請求項10】 請求項7〜9の何れかにおいて、筆記
    文字の屈曲個所の数が第4の設定値よりも大きい場合に
    第2の照合度に与える重みを基準値よりも大きくするこ
    とを特徴とする文字認識方法。
  11. 【請求項11】 請求項5において、前記第4の設定値
    よりも屈曲個所の数が大きくなるに従って第2の照合度
    に与える重みを大きくすることを特徴とする文字認識方
    法。
  12. 【請求項12】 請求項5〜11の何れかにおいて、筆
    記文字の画数に応じた重みの設定と筆記文字の屈曲個所
    の数に応じた重みの設定を同時に行う場合、両重みの合
    計を第2の照合度に与える重みとすることを特徴とする
    文字認識方法。
  13. 【請求項13】 請求項12において、筆記文字の画数
    が第1の設定値よりも小さい場合または筆記文字の屈曲
    個所の数が第3の設定値よりも小さい場合に、前記重み
    の合計が基準値を超えるときは、当該合計の重みを基準
    値に抑制することを特徴とする文字認識方法。
  14. 【請求項14】 請求項5〜11の何れかにおいて、筆
    記文字の画数に応じた重みの設定と筆記文字の屈曲個所
    の数に応じた重みの設定を同時に行う場合、両重みの平
    均値を第2の照合度に与える重みとすることを特徴とす
    る文字認識方法。
  15. 【請求項15】 請求項1〜14において、一つの筆記
    ストロークの終点と次の筆記ストロークの始点とを仮想
    ストロークにて連結し、当該仮想ストロークをも含めて
    屈曲個所の検出を行うことを特徴とする文字認識方法。
  16. 【請求項16】 請求項15において、筆記文字の画数
    が第5の設定値より小さい場合には、仮想ストロークの
    追加は行わないことを特徴とする文字認識方法。
  17. 【請求項17】 請求項15において、筆記文字の屈曲
    個所の数が第6の設定値より小さい場合には、仮想スト
    ロークの追加は行わないことを特徴とする文字認識方
    法。
  18. 【請求項18】 上記請求項1〜17の内、少なくとも
    一つの文字認識方法を実現する制御手段と認識辞書とを
    有する文字認識装置。
  19. 【請求項19】 上記請求項1〜17の内、少なくとも
    一つの文字認識方法を実行するためのプログラムを記憶
    した記憶媒体。
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