JP3356501B2 - 流体解析装置 - Google Patents

流体解析装置

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JP3356501B2
JP3356501B2 JP21369493A JP21369493A JP3356501B2 JP 3356501 B2 JP3356501 B2 JP 3356501B2 JP 21369493 A JP21369493 A JP 21369493A JP 21369493 A JP21369493 A JP 21369493A JP 3356501 B2 JP3356501 B2 JP 3356501B2
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  • Aerodynamic Tests, Hydrodynamic Tests, Wind Tunnels, And Water Tanks (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は計算機シミュレーション
システムにおける流体解析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータ性能が飛躍的に向上
してきたことにより、複雑な境界を有する大規模な空間
に生成した複数の計算格子を用いて、物理保存則に基づ
く偏微分方程式群を解析空間に生成した計算格子に対す
る差分方程式に置き換え反復計算により数値的に流れ場
を解く計算機シミュレーションシステムが広く利用され
つつある。そして、その計算法も多くの研究者により研
究されつつあり、その研究課題の一つとして、航空機周
りの圧縮性流体流れにおける衝撃波の高精度な計算を目
的に、流体の流動様式に合わせ計算格子の分布粗さを自
動制御する格子制御技術が考案されており、一般的には
解適合格子法と呼ばれている。
【0003】以下、図面を参照しながら上述した従来の
解適合格子法の一例について説明する。例えば、AIA
A85−1525 P.340〜350に示されている
様な解適合格子法がある。
【0004】図8は従来の解適合格子法を適用した流体
解析装置の計算フローを示すもので、1は物理量計算
部、2は格子制御判定部、3は荷重係数処理部、4は格
子再配置部、5は物理量補間部、6は収束判定部を示し
ている。
【0005】以上のように構成された流体解析装置にお
いて、以下その動作を説明する。図8において、まず物
理量計算部1にて流体の流速等に代表される物理量を反
復計算するために、あらかじめ(数1)により一般座標
系に変換された計算格子が解析空間に配置されている。
【0006】
【数1】
【0007】そして、物理量計算部1にて適当な回数反
復計算を繰り返し、格子制御判定部2においてあらかじ
め定めた反復回数判定値と反復計算回数が一致したとき
に計算格子の自動制御を実施する。格子の自動制御を行
うには、まず荷重係数処理部3にて(数2)に基づき反
復計算にて格子の滑らかさと直交性とを制御しつつ各座
標軸方向の荷重係数を計算する。
【0008】
【数2】
【0009】なお、式中のWは荷重係数を、fは物理量
を、△xは格子間隔を、(n)は反復回数を、i及びj
は格子番号を示している。そして、格子再配置部5にお
いて荷重係数に基づき(数3)を用い各座標軸方向の格
子間隔を計算し格子を再配置する。
【0010】
【数3】
【0011】なお、式中のLは格子の長さを示す。その
後、何らかの方法により新しく配置した格子に物理量を
補間し、再び物理量計算部1に復帰し物理量の計算を続
行する。なお、物理量計算部1での反復計算が収束判定
部6にて収束したと判断されるまでに上述の格子制御を
複数回繰り返す。
【0012】なお、実際には数値解析を実行するための
種々の構成要素を必要とするが、本発明の主眼ではない
ので省略する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の様
な方法では、荷重係数を計算するために複雑な方程式を
反復計算にて解く必要があり、格子制御を行う度に物理
量計算部における物理量計算に必要な計算時間と同程度
の格子制御時間が必要となる。また、収束した物理量の
解を得るまでには複数回格子制御を行わないとその効果
が発揮されない。そのため、格子制御の効果を十分発揮
するには、物理量の計算のみの場合と比較し数倍の計算
時間が必要となり、計算時間の面からすると実用性に欠
ける。
【0014】また、解適合格子法は圧縮性流れにて発生
する衝撃波の計算といった特殊な流れ場を対象として研
究されてきたため、一般座標系における格子の制御法は
考案されているものの室内環境解析等で用いるカーテシ
アン座標系における格子制御法は研究されていない。
【0015】さらに、単一物体周りの格子制御法につい
てのみ考案されており、複数個の個体領域を含む解析空
間での格子制御法は考案されていない。
【0016】さらに、物理量補間は手法の選択で格子制
御前後での物理量計算の連続性に大きく影響すると考え
られるがその手法に対しては一切述べられていない。
【0017】さらに、物理量計算の処理と格子制御処理
だけでは、汎用化された流体解析装置として見た場合に
は非常に使い勝手が悪く、例えば非定常計算を行った場
合にある時間段階での流速分布を確認しようとすると、
各格子制御段階での格子と物理量とのマッチングに注意
を払う必要があり、各時間段階での物理量を異なった段
階での格子に基づき評価してしまうといった誤操作を招
く可能性がある。
【0018】さらに、物理量計算の処理と格子制御処理
だけでは、汎用化された流体解析装置として見た場合に
は非常に使い勝手が悪く、例えば計算を一時的に中断す
るような場合には、前回の計算時における物理量及び制
御格子の情報を有効に活用するための手段を設けていな
いと、非常に計算効率が悪くなる。
【0019】本発明は上記問題点に鑑み、カーテシアン
座標系における実用的な格子制御法を考案することを第
一の目的とする。
【0020】第2の目的は、格子制御の核となる荷重係
数の計算法を考案し、本発明の格子制御法をより実用的
かつ効果的なものにすることにある。
【0021】第3の目的は、カーテシアン座標系におけ
る解析空間に複数個の固体領域が存在する場合の格子制
御を実現することにある。
【0022】第4の目的は、制御前後の格子配置移動量
があらかじめ定めた格子配置移動量判定値よりも小さい
場合には、格子制御を行わず物理量計算を続行すること
により、物理量計算の収束性を維持し計算時間の増大を
防止することにある。
【0023】第5の目的は、適切な物理量の補間法を考
案することにより、格子制御前後での物理量計算の連続
性を確保し計算の収束性悪化を防止することにある。
【0024】第6の目的は、格子制御時に用いる物理量
補間法を適用し初期格子に物理量を補間した後に各物理
量を計算機の補助記憶装置に出力することにより、計算
結果評価時における格子と物理量のマッチングミスを防
止し、流体解析装置における格子制御機能の使い勝手を
向上させることにある。
【0025】第7の目的は、一時中断していた流れ場の
計算を再開する際に、あらかじめ計算機の補助記憶装置
に格納しておいた前回の制御格子へ物理量を補間した後
にその制御格子に基づき計算を再開することにより、そ
れ以前の計算での物理量及び格子制御の情報を有効に活
用することにある。
【0026】
【課題を解決するための手段】第1の目的を達成するた
めに本発明の流体解析装置は、物理学的保存則に基づく
偏微分方程式群をカーテシアン座標系にて解析空間に配
置した計算格子群に対する差分方程式に置き換え反復計
算にて流れ場の解を得る物理量計算部と、前記物理量計
算部における反復計算が収束したか否かを判定する収束
判定部と、前記物理量計算部における反復計算回数があ
らかじめ定めた複数個の反復回数判定値と一致するか否
かにより格子の制御を行うか否かを判断する格子制御判
定部と、各座標軸方向の物理量勾配を基に格子制御量の
基本となる荷重係数を算出する荷重係数計算部と、隣接
格子間隔比及び各座標軸方向の格子間隔のアスペクト比
に基づき前記荷重係数より算出される格子間隔を修正す
る格子配置計算部と、前記格子配置計算部により修正さ
れた前記格子間隔に基づき格子の再配置を行う格子再配
置部と、計算している各物理量に対し制御前の格子配置
から制御後の格子配置への格子移動量に相当する補間を
行う物理量補間部とを備え、前記格子配置計算部におい
て、前記隣接格子間隔比及び前記アスペクト比に対する
条件式を代数的に解くことにより前記格子間隔を修正す
ることを特徴とした構成を有している。 さらに第2の
目的を達成するために本発明の流体解析装置は、荷重係
数計算部において、各格子での各座標軸方向の物理量勾
配を算出し、各座標軸に対し垂直な平面に含まれる単位
格子群に垂直な方向の物理量勾配の最大値に基づき、前
記平面に垂直な座標軸方向の前記単位格子群の荷重係数
を算出することを特徴とした構成を有している。
【0027】さらに第3の目的を達成するために本発明
の流体解析装置は、荷重係数計算部において固体領域と
流体領域との境界面或いは計算領域の外側境界面との間
に挟まれる空間を単位格子制御空間とし前記各単位格子
制御空間毎に荷重係数を算出し、格子配置計算部におい
て前記各単位格子制御空間の接合面での隣接格子間隔比
の調整を行うことを特徴とした構成を有している。
【0028】さらに第4の目的を達成するために本発明
の流体解析装置は、格子再配置部において、格子配置判
定部を設け格子制御前の格子配置から格子配置計算部に
より得られた格子配置への格子移動量があらかじめ定め
た格子移動量判定値よりも小さいときには前記格子配置
判定部以降の前記格子再配置部及び物理量補間部におけ
る処理をスキップし物理量計算部に復帰し反復計算を続
行することを特徴とした構成を有している。
【0029】さらに第5の目的を達成するために本発明
の流体解析装置は、物理量補間部において、各格子に対
し有限体積を仮定し、制御後の各格子体積中に占める制
御前の格子体積比率により各物理量の補間量を算出する
ことを特徴とした構成を有している。
【0030】さらに第6の目的を達成するために本発明
の流体解析装置は、物理量を計算機の補助記憶装置に格
納する際に、物理量補間部において制御後の格子配置状
態から計算初期の格子配置状態に物理量を補間すること
を特徴とした構成を有している。
【0031】さらに第7の目的を達成するために本発明
の流体解析装置は、一時的に計算を中断していた状態か
ら計算機の補助記憶装置内部に格納されている物理量を
基に改めて計算を再開する際に、物理量補間部において
計算初期の格子配置からあらかじめ前記補助記憶装置に
格納しておいた前回の計算時における最終制御状態の格
子配置へ前記物理量を補間した後に、前記最終制御状態
の格子配置に基づき物理量計算部における処理を行うこ
とを特徴とした構成を有している。
【0032】
【作用】第1の目的を達成するための構成により、まず
既存の格子を基に荷重係数を計算し、その後隣接格子間
隔比及び格子間隔のアスペクト比に対する条件式を代数
的に解き荷重係数または格子間隔を修正することによ
り、カーテシアン座標系における格子配置を短時間に計
算することが出来る。
【0033】さらに第2の目的を達成するための構成に
より、各座標軸方向の荷重係数を効果的にかつ経済的に
算出することが出来る。
【0034】さらに第3の目的を達成するための構成に
より、解析領域内に存在する固体境界を表現している格
子を移動させることなく制御可能な格子のみ移動させる
ことが可能となり、固体領域の数に無関係に経済的に格
子制御を行うことが出来る。
【0035】さらに第4の目的を達成するための構成に
より、格子を制御する前後での格子配置移動量があらか
じめ定めた格子配置移動量判定値よりも小さい場合に
は、格子制御を行わず物理量計算を続行することによ
り、物理量計算の収束性を維持し計算時間の増大を防止
することが出来る。
【0036】さらに第5の目的を達成するための構成に
より、格子制御前後での物理量計算の連続性を確保し計
算の収束性悪化を防止することが出来る。
【0037】さらに第6の目的を達成するための構成に
より、格子制御時に用いる物理量補間法を適用し初期格
子に物理量を補間した後に物理量を計算機の補助記憶装
置に出力することにより、計算結果評価時における格子
と物理量のマッチングミスを防止し、流体解析装置にお
ける格子制御機能の使い勝手を向上させることが出来
る。
【0038】さらに第7の目的を達成するための構成に
より、一時中断していた流れ場の計算を再開する際に、
あらかじめ計算機の補助記憶装置に格納しておいた前回
の制御格子へ物理量を補間した後に制御格子に基づき計
算を再開することにより、それ以前の計算での物理量及
び格子制御の情報を有効に活用することが出来る。
【0039】
【実施例】以下、第1から第7の発明におけるそれぞれ
の一実施例について図面を参照しながら説明する。な
お、説明の重複を避けるため、従来例と同一部分につい
ては同一符号を付して説明する。また、いずれの場合に
も、実際には数値解析を実行するための種々の構成要素
を必要とするが、本発明の主眼ではないので省略する。
【0040】図1は、第1の発明の一実施例における流
体解析装置の構成及びフローチャートを示している。図
1において、1は物理量計算部、2は格子制御判定部、
3aは荷重係数計算部、3bは格子配置計算部、4は格
子再配置部、5は物理量補間部、6は収束判定部を示し
ている。
【0041】以上のように構成された流体解析装置につ
いて、以下その動作を説明する。まず、物理量計算部1
において、物理学的保存則に基づく偏微分方程式群をカ
ーテシアン座標系にて解析空間に配置した計算格子群に
対する差分方程式に置き換え反復計算にて流速や温度等
の各物理量を計算する。なお、収束判定部6において反
復計算における各段階での解の差を示す残差RSが、あ
らかじめ定めた収束判定値RSLMTよりも小さくなる
まで、物理量計算部1における反復計算を繰り返す。そ
して、格子制御判定部2においてあらかじめ定めた反復
回数判定値NUMと物理量計算部1における反復計算回
数ISTEPとが一致した場合には、格子制御を行い、
一致しない場合には格子制御をスキップし物理量計算部
1における反復計算を続行する。反復計算回数ISTE
Pが反復回数判定値NUMと一致すると、まず荷重係数
計算部3aにおいて(数4)により格子制御の基本とな
る荷重係数Wを計算する。
【0042】
【数4】
【0043】なお、式中のfは物理量計算部1において
計算中の物理量を、△xは格子間隔を、i及びjは各座
標軸方向の格子番号を示す。次に、格子配置計算部3b
において、隣接格子間隔比及び各格子のアスペクト比に
従い、荷重係数W及び(数5)に基づき計算した格子間
隔を代数的に制御する。
【0044】
【数5】
【0045】ここで、隣接格子間隔比の制御には(数
6)、アスペクト比制御には(数7)に示す簡単な条件
式を用い、各条件式を満足するように荷重係数Wまたは
格子間隔△xを代数的に修正し、新しい格子間隔△xを
算出する。
【0046】
【数6】
【0047】
【数7】
【0048】これにより、物理量の計算時間と比較し無
視できる程度に格子制御時間を抑えることが出来、カー
テシアン座標系での実用的な格子制御を実現することが
できる。なお、(数6)中の2及び(数7)中の25は
経験的に設定した隣接格子間隔比及びアスペクト比の各
制御値である。その後、格子再配置部4において、新し
い格子間隔△xに基づき格子を解析空間に再配置し、最
後に物理量補間部5において旧格子から新しい格子へ各
物理量を補間し物理量計算の連続性を確保した後、物理
量計算部1へ復帰する。
【0049】なお、本実施例では、荷重係数を算出する
ために(数4)にて使用する物理量について特に言及し
ていないが、使用する物理量は流速や圧力等を直接使用
しても良いし、各物理量の合成関数等を用いてもかまわ
ない。また、格子再配置部4の後に物理量補間部5を設
けたが、どちらが先であってもかまわない。また、(数
6)中の2及び(数7)中の25は経験的なパラメータ
であり、任意に決定できる。
【0050】次に、図2は第2の発明の一実施例におけ
る荷重係数計算法の説明図である。図2においてWは荷
重係数、iはカーテシアン座標系におけるX方向の格子
番号、jはY方向の格子番号を示している。
【0051】以上のように構成された一実施例における
荷重係数計算法を、以下簡単のために2次元にて説明す
る。
【0052】荷重係数Wは各格子にて(数4)を用い各
座標軸方向の物理量勾配を基に計算するが、カーテシア
ン座標系ではi番目の格子線上に存在する(数8)の格
子群のX方向移動量は、一義的に決定されるため、荷重
係数Wはi番目の格子線上にある格子点群の代表値によ
り代表させることができる。
【0053】
【数8】
【0054】そこで(数9)により、荷重係数Wの最大
値を代表値とすることにより、i番目の格子線上におけ
る最も激しい物理量勾配に基づき新しい格子間隔△xを
算出することができ、物理量の変化の激しい部分では格
子を集中させ、変化の緩やかな部分では格子を粗に配置
することができ各格子に物理量勾配を解析空間に平均的
に分布させることができ、物理量の解の高精度化を図る
ことが出来る。
【0055】
【数9】
【0056】なお、本実施例では、簡単のために2次元
にて説明したが、3次元においても本実施例をそのまま
拡張できる。
【0057】また、図3は第3の発明の一実施例におけ
る格子制御法の説明図である。図3においてL1、L2
代表される実線或いは点線に囲まれた領域は固体域と流
体域との境界或いは解析領域の外側境界とから成る間隔
であり、格子制御の単位空間幅を示している。
【0058】以上のように構成された一実施例における
格子制御法を、以下簡単のために2次元にて説明する。
【0059】第1の発明の一実施例等によりL1及びL2
等に示す単位空間毎に新しい格子間隔を計算した後に、
(数6)及び(数7)により各単位空間の境界線を挟む
隣接格子間隔等を再度修正することにより、カーテシア
ン座標系にて解析空間に複数個の固体領域が存在する場
合でも、固体境界を表す格子線を移動させることなく、
格子制御を行なうことが出来る。
【0060】なお、本実施例では、簡単のために2次元
にて説明したが、3次元においても本実施例をそのまま
拡張できる。
【0061】また、図4は第4の発明の一実施例におけ
る流体解析装置の構成及びフローチャートを示す。
【0062】図4において、4aは格子再配置部4に設
けた格子配置判定部、4bは格子配置実行部を示してい
る。
【0063】以上のように構成された一実施例における
流体解析装置について、以下その動作を説明する。
【0064】第一の発明の一実施例等により計算した格
子配置の旧格子配置に対する格子移動量Dが、あらかじ
め定めた格子移動量判定値DELTAより小さい場合に
は、格子配置実行部4b及び物理量計算部5をスキップ
し物理量計算部1へ復帰し、格子移動量Dが格子移動量
判定値DELTA以上である場合には、格子配置実行部
4bにおいて格子を再配置した後、物理量補間部5にて
新しい格子配置へ物理量を補間し、物理量計算部1へ復
帰することにより、格子がほとんど移動しない場合には
格子配置実行部4bと物理量補間部5をスキップし、物
理量計算部1における物理量の反復計算の収束を妨げな
いようにすることが出来、その結果計算時間全体を不用
意に増大させることを防止し、格子制御の効率向上を図
ることが出来る。
【0065】また、図5は第5の発明の一実施例におけ
る物理量補間法の説明図である。図5において、abc
dは制御後の格子線に囲まれた面積に空間的に重複する
旧格子線に囲まれた面積域での物理量の代表値を示して
おり、X1212は制御後の格子線間にある旧格子線
と制御後の新しい格子線との間隔を示す。
【0066】以上のように構成された一実施例における
物理量補間法について、簡単のため2次元にて説明す
る。
【0067】物理量の補間に際し、新しい格子線に囲ま
れた面積に対する旧格子線に囲まれた面積の面積比を基
に(数10)により各旧面積の物理量の代表値を新しい
格子に補間することにより、物理量の空間的意味を失う
ことなく格子制御を行え、格子制御の前後において物理
量計算部1における反復計算の連続性を損なうことなく
物理量計算を継続することが出来、その結果、計算時間
全体を増大させることなく格子制御を行なうことが出来
る。
【0068】
【数10】
【0069】ここで(数10)中のφは補間後の物理量
を示す。なお、本実施例では簡単のために2次元にて説
明したが本実施例は3次元における体積補間へ拡張でき
ることは言うまでもない。
【0070】また、図6は第6の発明の一実施例におけ
る動作説明図である。図6において、5aは図1または
図4における一実施例の構成図に追加した物理量補間
部、7は計算機の補助記憶装置に出力する制御格子から
初期格子に補間した後の物理量ファイルを示している。
【0071】以上のように構成された一実施例における
流体解析装置について、以下その動作を説明する。
【0072】物理量計算部1において計算した物理量の
計算結果を補助記憶装置に出力する際に、物理量計算部
5aにおいて、最終制御格子から計算初期の格子へ物理
量を補間することにより、計算結果評価時に使用する格
子をただ一つにすることが出来、計算結果評価時におけ
る複数個の制御格子と計算結果とのマッチングミスを防
止し、流体解析装置全体の使い勝手を向上させることが
出来る。
【0073】また、図7は第7の発明の一実施例におけ
る動作説明図である。図7において、5bは図1または
図4における一実施例の構成図の最初に追加した物理量
補間部、8は前回の計算時における最終制御段階での格
子配置の情報を格納したファイルである。
【0074】以上のように構成された一実施例における
流体解析装置について、以下その動作を説明する。
【0075】一時的に流体解析装置における計算を中断
していた状態から再度前回の計算結果を基に計算を再開
する際に、初期格子から前回の計算終了時にあらかじめ
計算機の補助記憶装置に格納しておいた制御格子8に物
理量7を補間した後、制御格子8に基づき物理量計算部
1における物理量計算を続行することにより、前回の計
算時における物理量の計算結果及び制御格子を有効に活
用し、物理量の最終結果を得るまでの計算全体を効率よ
く進めることが出来る。
【0076】
【発明の効果】以上のように本発明は、物理学的保存則
に基づく偏微分方程式群をカーテシアン座標系にて解析
空間に配置した計算格子群に対する差分方程式に置き換
え反復計算にて流れ場の解を得る物理量計算部と、前記
物理量計算部における反復計算が収束したか否かを判定
する収束判定部と、前記物理量計算部における反復計算
回数があらかじめ定めた複数個の反復回数判定値と一致
するか否かにより格子の制御を行うか否かを判断する格
子制御判定部と、各座標軸方向の物理量勾配を基に格子
制御量の基本となる荷重係数を算出する荷重係数計算部
と、隣接格子間隔比及び各座標軸方向の格子間隔のアス
ペクト比に基づき前記荷重係数より算出される格子間隔
を修正する格子配置計算部と、前記格子配置計算部によ
り修正された前記格子間隔に基づき格子の再配置を行う
格子再配置部と、計算している各物理量に対し制御前の
格子配置から制御後の格子配置への格子移動量に相当す
る補間を行う物理量補間部とを備え、前記格子配置計算
部において、前記隣接格子間隔比及び前記アスペクト比
に対する条件式を代数的に解くことにより前記格子間隔
を修正することを特徴とすることにより、カーテシアン
座標系における実用的な格子制御を実現することが出来
る。
【0077】さらに、荷重係数計算部において、各格子
での各座標軸方向の物理量勾配を算出し、各座標軸に対
し垂直な平面に含まれる単位格子群に垂直な方向の物理
量勾配の最大値に基づき、前記平面に垂直な座標軸方向
の前記単位格子群の荷重係数を算出することを特徴とす
ることにより、カーテシアン座標系における格子制御を
より実用的かつ経済的に行うことが出来る。
【0078】さらに、荷重係数計算部において固体領域
と流体領域との境界面或いは計算領域の外側境界面との
間に挟まれる空間を単位格子制御空間とし前記各単位格
子制御空間毎に荷重係数を算出し、格子配置計算部にお
いて前記各単位格子制御空間の接合面での隣接格子間隔
比の調整を行うことを特徴とすることにより、カーテシ
アン座標系における解析空間に複数個の固体領域が存在
する場合の格子制御を実現することが出来る。
【0079】さらに、格子再配置部において、格子配置
判定部を設け格子制御前の格子配置から格子配置計算部
により得られた格子配置への格子移動量があらかじめ定
めた格子移動量判定値よりも小さいときには前記格子配
置判定部以降の前記格子再配置部及び物理量補間部にお
ける処理をスキップし物理量計算部に復帰し反復計算を
続行することを特徴とすることにより、格子を制御する
前後での格子配置移動量があらかじめ定めた格子配置移
動量判定値よりも小さい場合には、格子制御を行わず物
理量計算を続行することができ、その結果物理量計算の
収束性を維持し計算時間の増大を防止することが出来
る。
【0080】さらに、物理量補間部において、各格子に
対し有限体積を仮定し、制御後の各格子体積中に占める
制御前の格子体積比率により各物理量の補間量を算出す
ることを特徴とすることにより、格子制御前後での物理
量計算の連続性を確保し収束性悪化を防止することが出
来る。
【0081】さらに、物理量を計算機の補助記憶装置に
格納する際に、物理量補間部において制御後の格子配置
状態から計算初期の格子配置状態に物理量を補間するこ
とを特徴とすることにより、計算結果評価時における格
子と物理量のマッチングミスを防止し、流体解析装置に
おける格子制御機能の使い勝手を向上させることが出来
る。
【0082】さらに、一時的に計算を中断していた状態
から計算機の補助記憶装置内部に格納されている物理量
を基に改めて計算を再開する際に、物理量補間部におい
て計算初期の格子配置からあらかじめ前記補助記憶装置
に格納しておいた前回の計算での最終制御状態の格子配
置へ前記物理量を補間した後に、前記最終制御状態の格
子配置を基に物理量計算部における処理を行うことを特
徴とすることにより、それ以前の計算での物理量及び格
子制御の情報を有効に活用することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明の一実施例における流体解析装置の
構成及びフローチャート
【図2】第2の発明の一実施例における荷重係数計算法
の説明図
【図3】第3の発明の一実施例における格子制御法の説
明図
【図4】第4の発明の一実施例における流体解析装置の
構成及びフローチャート
【図5】第5の発明の一実施例における物理量補間法の
説明図
【図6】第6の発明の一実施例における動作説明図
【図7】第7の発明の一実施例における動作説明図
【図8】従来の流体解析装置の構成及びフローチャート
【符号の説明】
2 格子制御判定部 3a 荷重係数計算部 3b 格子配置計算部 4 格子再配置部 5 物理量計算部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01M 10/00 G06F 17/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】物理学的保存則に基づく偏微分方程式群を
    カーテシアン座標系にて解析空間に配置した計算格子群
    に対する差分方程式に置き換え反復計算にて流れ場の解
    を得る物理量計算部と、前記物理量計算部における反復
    計算が収束したか否かを判定する収束判定部と、前記物
    理量計算部における反復計算回数があらかじめ定めた複
    数個の反復回数判定値と一致するか否かにより格子の制
    御を行うか否かを判断する格子制御判定部と、各座標軸
    方向の物理量勾配を基に格子制御量の基本となる荷重係
    数を算出する荷重係数計算部と、隣接格子間隔比及び各
    座標軸方向の格子間隔のアスペクト比に基づき前記荷重
    係数より算出される格子間隔を修正する格子配置計算部
    と、前記格子配置計算部により修正された前記格子間隔
    に基づき格子の再配置を行う格子再配置部と、計算して
    いる各物理量に対し制御前の格子配置から制御後の格子
    配置への格子移動量に相当する補間を行う物理量補間部
    とを備え、前記格子配置計算部において、前記隣接格子
    間隔比及び前記アスペクト比に対する条件式を代数的に
    解くことにより前記格子間隔を修正することを特徴とす
    る流体解析装置。
  2. 【請求項2】荷重係数計算部において、各格子での各座
    標軸方向の物理量勾配を算出し、各座標軸に対し垂直な
    平面に含まれる単位格子群に垂直な方向の物理量勾配の
    最大値に基づき、前記平面に垂直な座標軸方向の前記単
    位格子群の荷重係数を算出することを特徴とする請求項
    1記載の流体解析装置。
  3. 【請求項3】荷重係数計算部において固体領域と流体領
    域との境界面或いは計算領域の外側境界面との間に挟ま
    れる空間を単位格子制御空間とし前記各単位格子制御空
    間毎に荷重係数を算出し、格子配置計算部において前記
    各単位格子制御空間の接合面での隣接格子間隔比の調整
    を行うことを特徴とする請求項1または2記載の流体解
    析装置。
  4. 【請求項4】格子再配置部において、格子配置判定部を
    設け格子制御前の格子配置から格子配置計算部により得
    られた格子配置への格子移動量があらかじめ定めた格子
    移動量判定値よりも小さいときには前記格子配置判定部
    以降の前記格子再配置部及び物理量補間部における処理
    をスキップし物理量計算部に復帰し反復計算を続行する
    ことを特徴とする請求項1または2または3記載の流体
    解析装置。
  5. 【請求項5】物理量補間部において、各格子に対し有限
    体積を仮定し、制御後の各格子体積中に占める制御前の
    格子体積比率により各物理量の補間量を算出することを
    特徴とする請求項1または2または3または4記載の流
    体解析装置。
  6. 【請求項6】物理量を計算機の補助記憶装置に格納する
    際に、物理量補間部において制御後の格子配置状態から
    計算初期の格子配置状態に物理量を補間することを特徴
    とする請求項1または2または3または4または5記載
    の流体解析装置。
  7. 【請求項7】一時的に計算を中断していた状態から計算
    機の補助記憶装置内部に格納されている物理量を基に改
    めて計算を再開する際に、物理量補間部において計算初
    期の格子配置からあらかじめ前記補助記憶装置に格納し
    ておいた前回の計算時における最終制御状態の格子配置
    へ前記物理量を補間した後に、前記最終制御状態の格子
    配置に基づき物理量計算部における処理を行うことを特
    徴とする請求項6記載の流体解析装置。
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