JP3353182B2 - 超電導体の磁気保持力測定装置および測定方法 - Google Patents

超電導体の磁気保持力測定装置および測定方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、超電導体の磁気保持
力測定装置および測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】超電導体
を利用した超電導軸受装置を利用した装置として、たと
えば余剰電力をフライホイールの運動エネルギに変換し
て貯蔵する電力貯蔵装置が知られている(特開平4−3
70417号参照)。この電力貯蔵装置は、回転体と、
回転体に固定状に設けられたフライホイールと、回転体
に設けられたロータおよび固定部に設けられてロータの
周囲に配置されたステータよりなる回転駆動用電動機
と、回転体に同心状かつ固定状に設けられた環状永久磁
石部および永久磁石部と対向するように配置された環状
超電導体部よりなる超電導軸受とを備えている。この電
力貯蔵装置では、環状超電導体部の超電導体を冷却して
超電導状態にするだけで回転体を固定部に対して非接触
状態で支持することができる。
【0003】ところが、このような電力貯蔵装置におい
て、回転体がある回転数で回転している場合に共振が発
生し、回転体にラジアル方向およびアキシアル方向のふ
れが発生する。このようなふれが発生すると、ロータに
回転ふれが発生し、ロータとステータとが接触して破損
するという問題がある。これは、上記回転数で発生する
振動の周波数で動剛性が低下することに起因すると考え
られる。
【0004】このような問題を解決するためには、予め
超電導体の磁気保持力の動剛性の特性、すなわちどのよ
うな周波数の振動が加わった場合に動剛性が低下するの
か知っておく必要がある。
【0005】しかしながら、従来、このような超電導体
の磁気保持力の動剛性を、電力貯蔵装置を組み立てる前
に測定する装置および方法は存在しなかったのが実情で
あり、実際に電力貯蔵装置を組立た後、回転体を回転さ
せることにより測定していた。
【0006】そのため、作業が面倒であるという問題が
あった。また、最適の条件を得るために、環状永久磁石
部および環状超電導体部の仕様や、電動機の回転数を変
更する必要があるが、その作業も面倒であるという問題
があった。
【0007】この発明の目的は、上記問題を解決した超
電導体の磁気保持力測定装置および超電導体の磁気保持
力測定方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明による超電導体
の磁気保持力測定装置は、固定部と、固定部に対して非
接触状態に浮上しうる垂直軸状の浮上体と、固定部に設
けられるとともに、超電導体を有する環状超電導体部を
浮上体と同心状に着脱自在に取付けうる超電導体部用取
付け部分と、浮上体に設けられるとともに、永久磁石を
有する環状永久磁石部を浮上体と同心状でかつ固定部に
取付けられる環状超電導体部と対向するように着脱自在
に取付けうる永久磁石部用取付け部分と、浮上体の下方
に配置されかつ浮上体を上昇、下降させうる昇降体と、
浮上体と昇降体との間に設けられかつ浮上体を固定部に
対して上昇させることにより浮上体の固定部に対するア
キシアル方向およびラジアル方向の位置を決定する位置
決め機構と、同一高さ位置において浮上体の軸線に直交
する2つのラジアル方向にのびるX軸およびY軸上にそ
れぞれ浮上体を両側から吸引するように配置されている
4つのラジアル方向位置決め兼加振用電磁石と、各ラジ
アル方向位置決め兼加振用電磁石の近傍に配置されかつ
X軸方向およびY軸方向の浮上体の変位を検出する4つ
のラジアル方向変位センサとを備えているものである。
【0009】上記装置を用いての超電導体の磁気保持力
の測定方法は、固定部の超電導体部用取付け部分に環状
超電導体部を取付けるとともに浮上体の永久磁石部用取
付け部分に環状永久磁石部を取付けておくこと、昇降体
を上昇させて浮上体を上昇させることにより位置決め機
構によって浮上体の固定部に対するアキシアル方向およ
びラジアル方向の位置を決定するとともに、4つのラジ
アル方向位置決め兼加振用電磁石の位置決め制御を作動
させて浮上体の固定部に対するラジアル方向の位置を決
定すること、環状超電導体部の超電導体を冷却して超電
導状態にし、環状永久磁石部の永久磁石とともに浮上体
を拘束すること、浮上体が自重により超電導体の磁気力
を発生せしめる所定の位置まで下降するように、昇降体
を下降させ、位置決め機構によるラジアル方向およびア
キシアル方向の位置決め状態を保持したままで昇降体を
停止させること、X軸上の2つのラジアル方向位置決め
兼加振用電磁石の位置決め制御を停止させた後、これら
2つの電磁石に加振電流を与えることにより浮上体にラ
ジアル方向の振動を加え、このときのラジアル方向の変
位をラジアル方向変位センサで検出すること、ついでX
軸上の2つのラジアル方向位置決め兼加振用電磁石を作
動させてこの方向の位置決めを行った後、Y軸上の2つ
のラジアル方向位置決め兼加振用電磁石の位置決め制御
を停止させ、さらにY軸上の2つのラジアル方向位置決
め兼加振用電磁石に加振電流を与えることにより浮上体
にラジアル方向の振動を加え、このときのラジアル方向
の変位をラジアル方向変位センサで検出することよりな
るものである。
【0010】上記装置において、さらに、上記4つのラ
ジアル方向位置決め兼加振用電磁石から浮上体の軸線方
向に離隔した位置において浮上体の軸線に直交する2つ
のラジアル方向にのびるX軸およびY軸上にそれぞれ浮
上体を両側から吸引するように配置されている4つのラ
ジアル方向位置決め用電磁石と、各ラジアル方向位置決
め用電磁石の近傍に配置されかつX軸方向およびY軸方
向の浮上体の変位を検出するラジアル方向変位センサ
と、浮上体をアキシアル方向に加振する電磁石と、この
電磁石の近傍に配置されかつ浮上体のアキシアル方向の
変位を検出するアキシアル方向変位センサとを備えてい
ることがある。
【0011】この装置を用いての超電導体の磁気保持力
の測定方法は、固定部の超電導体部用取付け部分に環状
超電導体部を取付けるとともに浮上体の永久磁石部用取
付け部分に環状永久磁石部を取付けておくこと、昇降体
を上昇させて浮上体を上昇させることにより位置決め機
構によって浮上体の固定部に対するアキシアル方向およ
びラジアル方向の位置を決定するとともに、4つのラジ
アル方向位置決め兼加振用電磁石および4つのラジアル
方向位置決め用電磁石を作動させて浮上体の固定部に対
するラジアル方向の位置を決定すること、環状超電導体
部の超電導体を冷却して超電導状態にし、環状永久磁石
部の永久磁石とともに浮上体を拘束すること、昇降体を
下降させることにより昇降体による浮上体に対する支持
をなくし、浮上体を自重により超電導体の磁気力に釣り
合う位置まで下降させること、ならびにアキシアル方向
加振用電磁石に加振電流を与えることにより浮上体にア
キシアル方向の振動を加え、このときのアキシアル方向
の変位をアキシアル方向変位センサで検出することより
なるものである。
【0012】
【作用】第1の超電導体の磁気保持力測定装置によれ
ば、上述した方法により、超電導体の磁気保持力のラジ
アル方向の動剛性を測定することができる。
【0013】第2の超電導体の磁気保持力測定装置によ
れば、超電導体の磁気保持力のラジアル方向の動剛性に
加えて、上述した方法により超電導体の磁気保持力のア
キシアル方向の動剛性を測定することができる。
【0014】したがって、いずれの装置および方法の場
合においても、超電導体の磁気保持力を測定するため
に、環状超電導体および環状永久磁石部を実際の装置、
たとえば電力貯蔵装置に組み込む前に、超電導体の磁気
保持力のラジアル方向およびアキシアル方向の動剛性を
測定することができる。
【0015】
【実施例】以下、この発明の実施例を、図面を参照して
説明する。
【0016】図1はこの発明による超電導体の磁気保持
力測定装置の全体構成を概略的に示し、図2は同じくこ
の発明による超電導体の磁気保持力測定装置の全体構成
を一部を省略して概略的に示し、図3〜図7はその要部
を拡大して示す。また、図8はこの発明による超電導体
の磁気保持力測定装置の他の使用例を示す。
【0017】図1および図2において、超電導体の磁気
保持力測定装置は、ケーシング(固定部)(1) と、ケー
シング(1) 内に配置されかつケーシング(1) に対して非
接触状態に浮上しうる垂直軸状の浮上体(2) とを備えて
いる。
【0018】ケーシング(1) は、中空状の基台部分(3)
と、下端部が基台部分(3) に固定された垂直状の小円筒
状部分(4) と、小円筒状部分(4) の上端部に載せられて
固定された外向きフランジ(5) と、下端が外向きフラン
ジ(5) の周縁に固定された垂直状の大円筒状部分(6)
と、大円筒状部分(6) の上端に固定された内向きフラン
ジ(7) とを備えている。そして、外向きフランジ(5) お
よび内向きフランジ(7)がそれぞれ超電導体部用取付け
部分となっている。外向きフランジ(5) の上面と大円筒
状部分(6) の下端面との間には複数の環状スペーサ(8)
が配置されている。スペーサ(8) の数や各スペーサ(8)
の厚さを変更することにより、ケーシング(1) の内向き
フランジ(7) と浮上体(2) とのアキシアル方向の相対位
置を変更することができるようになっている。
【0019】図3に示すように、大円筒状部分(6) は、
外向きフランジ(5) およびすべてのスペーサ(8) を下方
から貫通したねじ(9) を、大円筒状部分(6) の下端面に
形成されたねじ穴(10)にねじ嵌めることにより外向きフ
ランジ(5) に固定されている。内向きフランジ(7) は、
内向きフランジ(7) を上方から貫通したねじ(11)を、大
円筒状部分(6) の上端面に形成されたねじ穴(12)にねじ
嵌めることにより大円筒状部分(6) に固定されている。
【0020】ケーシング(1) の大円筒状部分(6) 内の上
部に、水平部(15)と水平部(15)の内周縁に連なって設け
られた垂直部(16)とよりなる第1の環状超電導体部(13)
が、浮上体(2) と同心状になるように配置されて内向き
フランジ(7) に取付けられている。また、ケーシング
(1) の大円筒状部分(6) 内の下部に、全体が水平状とな
された第2の環状超電導体部(14)が、浮上体(2) と同心
状になるように配置されて外向きフランジ(5) に取付け
られている。
【0021】第1の環状超電導体部(13)は、環状ハウジ
ング(17)を備えている。環状ハウジング(17)の中心には
これを上下に貫通する貫通穴(17a) が形成されている。
環状ハウジング(17)は、第1の環状超電導体部(13)の垂
直部(16)に対応する部分に環状中空部(18)を備えてお
り、この環状中空部(18)内に垂直円筒状第2種超電導体
(19)が配置されている。環状ハウジング(17)に、その内
部の中空部(18)と連通するように冷却流体供給管(20)お
よび同排出管(21)が接続されている。冷却流体供給管(2
0)および同排出管(21)は、図示しない温度制御ユニット
を開して冷却装置に接続されている。そして、冷却装置
により冷却流体供給管(20)、中空部(18)および冷却流体
排出管(21)を介して、たとえば液体窒素からなる冷却流
体が循環させられ、中空部(18)内に満たされる冷却流体
により超電導体(19)が冷却される。
【0022】第2の環状超電導体部(14)は、水平環状ハ
ウジング(22)を備えている。環状ハウジング(22)の中心
にはこれを上下に貫通する貫通穴(22a) が形成されてい
る。環状ハウジング(22)はその半径方向内側の部分に環
状中空部(23)を備えており、この環状中空部(23)内に水
平円環状第2種超電導体(24)が配置されている。環状ハ
ウジング(23)に、その内部の中空部(23)と連通するよう
に冷却流体供給管(25)および同排出管(26)が接続されて
いる。この冷却流体供給管(25)および同排出管(26)も、
図示しない温度制御ユニットを開して冷却装置に接続さ
れている。そして、冷却装置により冷却流体供給管(2
5)、中空部(23)および冷却流体排出管(26)を介して、た
とえば液体窒素からなる冷却流体が循環させられ、中空
部(23)内に満たされる冷却流体により超電導体(24)が冷
却される。
【0023】図3に示すように、第1の環状超電導体部
(13)の環状ハウジング(17)は、上下2つの構成部材(27)
(28)により形成されている。図5に示すように、上部構
成部材(27)の下面における中空部(18)の半径方向の内側
部分および外側部分に、それぞれ下方に突出した環状凸
部(29)(30)が形成されている。下部構成部材(28)の上面
における中空部(18)の半径方向の内側部分および外側部
分に、それぞれ環状凸部(29)(30)の嵌まる環状凹部(31)
(32)が形成されている。環状凸部(29)(30)の先端と環状
凹部(31)(32)の底との間には、それぞれ金属製、たとえ
ばインジウムのシール部材(33)が介在させられてい
る。図1に示すように、下部構成部材(28)における中空
部(18)よりも半径方向外側の部分に、半径方向に伸びた
2つの貫通穴(34)が形成されており、これらの貫通穴(3
4)に冷却流体供給管(20)および同排出管(21)が挿入固定
されている。そして、図3に示すように、上下の構成部
材(27)(28)は中空部(18)よりも半径方向内側の部分およ
び同外側の部分においてねじ(35)(36)により固定されて
いる。
【0024】第1の環状超電導体部(13)は、その水平部
(15)の外周縁の上面が環状断熱材(37)を介して内向きフ
ランジ(7) の下面に沿わされており、環状超電導体部(1
3)の水平部(15)および断熱材(37)を下側から貫通したね
じ(38)を、内向きフランジ(7) の下面に形成されたねじ
穴(39)にねじ嵌めることにより、第1の環状超電導体部
(13)が内向きフランジ(7) に固定されている。
【0025】図3に示すように、第2の環状超電導体部
(14)の環状ハウジング(22)は、上下2つの構成部材(41)
(42)により形成されている。図6に示すように、上部構
成部材(41)の下面における中空部(23)の半径方向の外側
部分に環状凹部(43)が形成されている。下部構成部材(4
2)の上面における中空部(23)の半径方向の外側部分に、
環状凹部(43)に嵌まる環状凸部(44)が形成されている。
環状凹部(43)の底と環状凸部(43)の先端との間には金属
製、たとえばインジウム製のシール部材(45)が介在させ
られている。図1に示すように、上部構成部材(41)にお
ける中空部(23)よりも半径方向外側の部分に、半径方向
に伸びた1つの貫通穴(46)が形成されており、この貫通
穴(46)に冷却流体排出管(26)が挿入固定されている。下
部構成部材(42)における中空部(23)よりも半径方向外側
の部分に、半径方向に伸びた1つの貫通穴(47)が形成さ
れており、この貫通穴(47)に冷却流体供給管(25)が挿入
固定されている。また、上部構成部材(41)の半径方向の
内周縁に、浮上体(2) の周囲に隙間をおいて位置しかつ
軸方向の長さが環状ハウジング(22)の軸方向の長さより
も長くされた円筒状垂下壁(41a)が下方に突出するよう
に一体に形成されている。円筒状垂下壁(41a)下部の外
周面におねじ(41b)が形成されている。図7に示すよう
に、下部構成部材(42)の半径方向の内周縁は、円筒状垂
下壁(41a)の外周面のおねじ部(41b)よりも上方の部分に
金属製、たとえばインジウムのシール部材(48)を介し
て当接させられている。そして、図3に示すように、上
下の構成部材(41)(42)は、中空部(23)よりも半径方向外
側の部分でねじ(49)で止められるとともに、円筒状垂下
壁(41a)の周囲に押えリング(51)が嵌め被せられておね
じ(41b)にナット(52)がねじ嵌められることにより、互
いに固定されている。
【0026】第2の環状超電導体部(14)は、その外周縁
の下面が外向きフランジ(5) 上に環状断熱材(53)を介し
て載せられており、環状超電導体部(14)および断熱材(5
3)を上側から貫通したねじ(54)を、外向きフランジ(5)
の上面に形成されたねじ穴(55)にねじ嵌めることによ
り、第2の環状超電導体部(14)が外向きフランジ(5) に
固定されている。
【0027】浮上体(2) の上端面に環状永久磁石部取付
け用水平円板(取付け用部分)(56)が固定されている。
水平円板(56)の周縁部は、第1の環状超電導体部(13)の
環状ハウジング(17)の垂直部(16)よりも半径方向外方に
位置しており、ここに立上がり壁(57)が一体に形成され
ている。水平円板(56)のボス部(56a) の中央部の上下両
面にはそれぞれ上下への突出部(58)(59)が形成されてい
る。上方突出部(58)の上面および下方突出部(59)の下面
にそれぞれ上下方向に伸びるねじ穴(61)(62)が形成され
ている。また、水平円板(56)のボス部(56a) における突
出部(58)(59)の周りの部分に上下方向に伸びる複数の貫
通穴(63)が形成されている。各貫通穴(63)の上下両端部
にはそれぞれ大径部(63a) が形成されている。浮上体
(2) の上面中央部には水平円板(56)の下方突出部(59)が
嵌まる凹所(64)が形成されている。また、浮上体(2) の
上面における凹所(64)の周りの部分に複数のねじ穴(65)
が形成されている。そして、水平円板(56)は、下方突出
部(59)が凹所(64)内に嵌め入れられ、貫通穴(63)を上方
から貫通したねじ(66)をねじ穴(65)にねじ嵌めることに
より、浮上体(2) に固定されている。なお、ねじ穴(61)
を利用して浮上体(2)の上端に重り(60)を取付けること
が可能となっており、これにより浮上体(2) の重量が調
整される。
【0028】図3に示すように、水平円板(56)の立上が
り壁(57)内周面に、浮上体(2) と同心状でかつ第1の環
状超電導体部(13)の垂直部(16)と対向するように第1の
環状永久磁石部(67)が取付けられている。環状永久磁石
部(67)は、たとえば銅からなる垂直円筒状体(68)を備え
ている。垂直円筒状体(68)の下端には内向きフランジ(6
8a) が一体に形成されている。また、垂直円筒状体(68)
の上端には外向きフランジ(68b) が一体に形成されてい
る。そして、垂直円筒状体(68)内において内向きフラン
ジ(68a) 上に、複数の環状永久磁石(69)が上下方向に環
状スペーサ(71)を介して嵌め止められている。水平円板
(56)の下面に、浮上体(2) と同心状でかつ第2の環状超
電導体部(14)と対向するように第2の環状永久磁石部(7
2)が取付けられている。環状永久磁石部(72)は、たとえ
ば銅からなる水平円環状板(73)を備えている。水平円環
状板(73)の下面に浮上体(2) と同心状に複数の環状凹溝
(73a) が形成されており、これらの凹溝(73a) 内にそれ
ぞれ環状永久磁石(74)が嵌められて固定されている。第
1および第2の環状永久磁石部(67)(72)は、外向きフラ
ンジ(68b) 、水平円板(56)の立上がり壁(57)および水平
円環状板(73)の外周縁部を貫通したボルト(75)の先端に
ナット(76)をねじ嵌めることにより水平円板(56)に固定
されている。
【0029】図1および図2に示すように、ケーシング
(1) の小円筒状部分(4) 内の上部において、浮上体(2)
の軸線に直交する2つのラジアル方向に伸びるX軸およ
びY軸上に、それぞれ浮上体(2) を両側から吸引するよ
うに4つのラジアル方向位置決め兼加振用電磁石(A1)(A
2)(B1)(B2)が配置され、小円筒状部分(4) に取付けられ
ている。各ラジアル方向位置決め兼加振用電磁石(A1)(A
2)(B1)(B2)の若干上方に、浮上体(2) をX軸方向および
Y軸方向の両側から挟んでX軸方向およびY軸方向の浮
上体(2) の変位を検出するラジアル方向変位センサ(X1)
(X2)(Y1)(Y2)が配置され、小円筒状部分(4) に取付けら
れている。
【0030】小円筒状部分(4)内の下部において、浮上
体(2)の軸線に直交する2つのラジアル方向に伸びるX
軸およびY軸上に、それぞれ浮上体(2)を両側から吸引
するように4つのラジアル方向位置決め用電磁石(A3)(A
4)(B3)(B4)が配置され、小円筒状部分(4)に取付けられ
ている。各ラジアル方向位置決め用電磁石(A3)(A4)(B3)
(B4)の若干下方に、浮上体(2)をX軸方向およびY軸方
向の両側から挟んでX軸方向およびY軸方向の浮上体
(2)の変位を検出するラジアル方向変位センサ(X3)(X4)
(Y3)(Y4)が配置され、小円筒状部分(4)に取付けられて
いる。
【0031】また、ケーシング(1) の小円筒状部分(4)
の上下両端部と浮上体(2) との間に、それぞれタッチダ
ウン軸受(94)(95)(96)が設けられている。
【0032】浮上体(2) は、ラジアル方向位置決め兼加
振用電磁石(A1)(A2)(B1)(B2)とラジアル方向位置決め用
電磁石(A3)(A4)(B3)(B4)との間の高さ位置に設けられた
高周波電動機(77)で高速回転させられるようになってい
る。高周波電動機(77)は、ラジアル方向位置決め兼加振
用電磁石(A1)(A2)(B1)(B2)とラジアル方向位置決め用電
磁石(A3)(A4)(B3)(B4)との間の高さ位置において、浮上
体(2) に取付けられたロータ(78)と、その周囲に配置さ
れて小円筒状部分(4) に取付けられたステータ(79)とよ
りなる。
【0033】浮上体(2) の下方に、昇降自在でかつ浮上
体(2) をケーシング(1) に対して上昇、下降させうる昇
降体(81)が配置されている。浮上体(2) と昇降体(81)と
の間に、磁気保持力の測定前にケーシング(1) と浮上体
(2) との相対位置を決定する位置決め機構(82)が、次の
ように設けられている。
【0034】図4に示すように、浮上体(2) の下端面の
中心部に上方に向かって狭まったテーパ穴(83)が形成さ
れ、このテーパ穴(83)の上端に連なって上方に伸びるね
じ穴(84)が形成されている。昇降体(81)の上端面の中心
部に下方に向かって狭まったテーパ穴(85)が形成され、
このテーパ穴(85)の下端に連なって下方に伸びるねじ穴
(86)が形成されている。昇降体(81)のテーパ穴(85)内
に、その大端径よりも大きな直径を有するボール(87)が
配置されている。そして、浮上体(2) および昇降体(81)
のテーパ穴(83)(85)と、ボール(87)とにより位置決め機
構(82)が構成されている。
【0035】昇降体(81)上端部に左右に張り出したブラ
ケット(88)(89)が固定され、左側のブラケット(88)に浮
上体(2) をアキシアル方向に加振する電磁石(91)が取付
けられ、右側のブラケット(89)に浮上体(2) のアキシア
ル方向の変位を検出するアキシアル方向変位センサ(92)
が取付けられている。電磁石(91)およびアキシアル方向
変位センサ(92)は、浮上体(2) の下端部に固定された水
平板(93)に対向するようになっている。
【0036】以下、上記装置を用いての超電導体の磁気
保持力の動剛性測定方法について述べる。
【0037】まず、超電導体の磁気保持力のラジアル方
向の動剛性を測定する方法について説明する。
【0038】昇降体(81)を上昇させて浮上体(2) を上昇
させることにより位置決め機構(82)によって浮上体(2)
の下部のケーシング(1) に対するアキシアル方向および
ラジアル方向の位置を決定するとともに、4つのラジア
ル方向位置決め兼加振用電磁石(A1)(A2)(B1)(B2)の位置
決め制御を作動させて浮上体(2) の上部のケーシング
(1) に対するラジアル方向の位置を決定する。
【0039】ついで、第1および第2の環状超電導体部
(13)(14)の環状ハウジング(17)(22)の中空部(18)(23)内
に冷却流体を循環させ、これにより超電導体(19)(24)を
冷却して第2種超電導状態にし、この状態で保持する。
このため、2つの環状永久磁石部(67)(72)から発せられ
る磁束が超電導体(19)(24)の内部に拘束されることにな
る(ピンニング現象)。ここで、超電導体(19)(24)はそ
の内部にピン止め点(常電導体粒子)が均一に微細に混
在されているため、冷却前に予め侵入していた超電導体
(19)(24)内部の磁束がそのままピン止めされ、超電導体
(19)(24)に対して環状永久磁石部(67)(72)の永久磁石(6
9)(74)とともに浮上体(2) が拘束される。したがって、
浮上体(2) は、きわめて安定的に浮上した状態で、アキ
シアル方向およびラジアル方向に支持されることにな
る。
【0040】ついで、浮上体(2) が、自重により超電導
体(19)(24)の磁気力を発生せしめる所定の位置、特に第
2の環状超電導体部(14)の超電導体(24)の磁気反発力を
発生せしめる所定の位置まで下降するように、昇降体(8
1)を下降させ、位置決め機構(82)によるラジアル方向お
よびアキシアル方向の位置決め状態を保持したままで昇
降体(81)を停止させる。
【0041】ついで、X軸上の2つのラジアル方向位置
決め兼加振用電磁石(A1)(A2)の位置決め制御を停止させ
た後、これら2つの電磁石(A1)(A2)に加振電流を与える
ことにより浮上体(2) にラジアル方向の振動を、周波数
を変化させて加え、このときのラジアル方向の変位をラ
ジアル方向変位センサ(X1)(X2)で検出する。
【0042】ついで、X軸上の2つのラジアル方向位置
決め兼加振用電磁石(A1)(A2)を作動させてこの方向の位
置決めを行った後、Y軸上の2つのラジアル方向位置決
め兼加振用電磁石(B1)(B2)の位置決め制御を停止させ、
さらにY軸上の2つのラジアル方向位置決め兼加振用電
磁石(B1)(B2)に加振電流を与えることにより浮上体(2)
にラジアル方向の振動を、周波数を変化させて加え、こ
のときのラジアル方向の変位をラジアル方向変位センサ
(Y1)(Y2)で検出する。こうして、超電導体(19)(24)の磁
気保持力のラジアル方向の動剛性が測定される。
【0043】次に、超電導体の磁気保持力のアキシアル
方向の動剛性を測定する方法について説明する。
【0044】昇降体(81)を上昇させて浮上体(2) を上昇
させることにより位置決め機構(82)によって浮上体(2)
の下部のケーシング(1) に対するアキシアル方向および
ラジアル方向の位置を決定するとともに、4つのラジア
ル方向位置決め兼加振用電磁石(A1)(A2)(B1)(B2)および
4つのラジアル方向位置決め用電磁石(A3)(A4)(B3)(B4)
を作動させて浮上体(2) の上下部のケーシング(1) に対
するラジアル方向の位置を決定する。
【0045】ついで、各環状超電導体部(13)(14)の環状
ハウジング(17)(22)の中空部(18)(23)内に冷却流体を循
環させ、これにより超電導体(19)(24)を冷却して第2種
超電導状態にし、この状態で保持する。このため、2つ
の環状永久磁石部(67)(72)から発せられる磁束が超電導
体(19)(24)の内部に拘束されることになる(ピンニング
現象)。ここで、超電導体(19)(24)はその内部にピン止
め点(常電導体粒子)が均一に微細に混在されているた
め、冷却前に予め侵入していた超電導体(19)(24)内部の
磁束がそのままピン止めされ、超電導体(19)(24)に対し
て環状永久磁石部(67)(72)の永久磁石(69)(74)とともに
浮上体(2) が拘束される。したがって、浮上体(2) は、
きわめて安定的に浮上した状態で、アキシアル方向およ
びラジアル方向に支持されることになる。
【0046】ついで、浮上体(2) が、自重により超電導
体(19)(24)の磁気力に釣り合う位置、特に第2の環状超
電導体部(14)の超電導体(24)の磁気反発力に釣り合う位
置まで下降するように、昇降体(81)を下降させる。
【0047】ついで、昇降体(81)を下降させることによ
り昇降体(81)による浮上体(2) に対する支持をなくし、
浮上体(2) を自重により超電導体(19)(24)の磁気力に釣
り合う位置、特に第2の環状超電導体部(14)の超電導体
(24)の磁気反発力に釣り合う位置まで下降させる。
【0048】最後に、アキシアル方向加振用電磁石(91)
に加振電流を与えることにより浮上体(2) にアキシアル
方向の振動を、周波数を変化させて加え、このときのア
キシアル方向の変位をアキシアル方向変位センサ(92)で
検出する。こうして、超電導体(19)(24)の磁気保持力の
アキシアル方向の動剛性が測定される。
【0049】なお、上述した超電導体の磁気保持力のラ
ジアル方向およびアキシアル方向の動剛性の測定は、第
2環状超電導体部(14)と第2環状永久磁石部(72)とのア
キシアル方向の間隔を変化させて行うこともある。この
場合、第1環状超電導体部(13)と第1環状永久磁石部(6
7)とのアキシアル方向の相対位置が変化しないようにす
るために、スペーサ(8) の数を適宜変更する。
【0050】図8は、上記装置の他の使用法を示す。図
8において、水平円板(56)は上下逆向きに浮上体(2) に
固定されている。すなわち、突出部(58)を浮上体(2) 上
端面の凹所(64)に嵌め入れてねじ(66)により水平円板(5
6)を浮上体(2) に固定している。また、ケーシング(1)
の内向きフランジ(7) に第2の環状超電導体部(14)が取
付けられている。なお、スペーサ(8) は取り除かれてい
る。このとき、第2の環状超電導体部(14)の環状ハウジ
ング(22)の中空部(23)内に循環させられる冷却流体によ
り超電導体(24)が冷却されると、浮上体(2) は超電導体
(24)の磁気吸引力により浮上させられる。この場合に
も、上述した方法と同様にして、超電導体(24)のラジア
ル方向およびアキシアル方向の磁気保持力の動剛性を測
定することができる。
【0051】なお、図8において、水平円板(56)に第1
の環状永久磁石部(67)が取付けられ、ケーシング(1) の
外向きフランジ(5) に第1の環状超電導体部(13)が取付
けられていてもよい。
【0052】また、上記装置によって、浮上体(2) をケ
ーシング(1) に対して非接触状態で支持し、回転させた
場合の超電導体による回転損失を測定することも可能で
ある。
【0053】この場合、浮上体(2) の下端および昇降体
(81)の上端にそれぞれねじ穴(84)(86)を利用して永久磁
石を固定しておく。浮上体(2) に固定された永久磁石の
下端の磁極と、昇降体(81)に固定された永久磁石の上端
の磁極とは同一としておく。また、アキシアル方向加振
用電磁石(91)およびアキシアル方向変位センサ(92)に代
えて回転センサを配置しておく。
【0054】このような構成において、昇降体(81)を上
昇させて浮上体(2) を永久磁石どうしの反発力により上
昇させて浮上体(2) のケーシング(1) に対するアキシア
ル方向の位置を決定する。また、4つのラジアル方向位
置決め兼加振用電磁石(A1)(A2)(B1)(B2)および4つのラ
ジアル方向位置決め用電磁石(A3)(A4)(B3)(B4)を作動さ
せて浮上体(2) のケーシング(1) に対するラジアル方向
の位置を決定する。ついで、両環状超電導体部(13)(14)
の環状ハウジング(17)(22)の中空部(18)(23)内にそれぞ
れ冷却流体を循環させ、これにより超電導体(19)(24)を
冷却して第2種超電導状態にし、この状態で保持する。
このため、2つの環状永久磁石部(67)(72)から発せられ
る磁束が超電導体(19)(24)の内部に拘束されることにな
る(ピンニング現象)。ここで、超電導体(19)(24)はそ
の内部にピン止め点(常電導体粒子)が均一に微細に混
在されているため、超電導体(19)(24)内部の磁束がその
ままピン止めされ、超電導体(19)(24)に対して環状永久
磁石部(67)(72)の永久磁石(69)(74)とともに浮上体(2)
が拘束される。したがって、浮上体(2) は、きわめて安
定的に浮上した状態で、アキシアル方向およびラジアル
方向に支持されることになる。ついで、浮上体(2) が、
自重により超電導体(19)(24)の磁気力に釣り合う位置、
特に第2の環状超電導体部(14)の超電導体(24)の磁気反
発力に釣り合う位置まで下降するように、昇降体(81)を
下降させる。その後、高周波電動機(77)を作動させて浮
上体(2) を回転させ、その後高周波電動機(77)を停止し
たさいの回転速度変化を検出し、これにより回転損失を
測定する。
【0055】また、両環状超電導体部(13)(14)の超電導
体(19)(24)を冷却することなく、高周波電動機(77)によ
り浮上体(2) を回転させ、その後高周波電動機(77)を停
止したさいの回転速度を検出し、これにより回転損失を
測定する。そして、超電導体(19)(24)を冷却せずに行っ
た場合の測定結果から超電導体(19)(24)を冷却して行っ
た測定結果を減ずることにより、超電導体(19)(24)によ
る回転損失が得られる。
【0056】図示の装置は、超電導体のラジアル方向の
磁気保持力の動剛性、アキシアル方向の磁気保持力の動
剛性、および超電導体による回転損失の測定に利用でき
るようになっているが、超電導体のラジアル方向の磁気
保持力の動剛性だけを測定する場合には、ラジアル方向
位置決め用電磁石(A3)(A4)(B3)(B4)および下側のラジア
ル方向変位センサ(X3)(X4)(Y3)(Y4)、ならびに高周波電
動機(77)は必要としない。また、超電導体のアキシアル
方向の磁気保持力の動剛性だけを測定する場合には、高
周波電動機(77)は必要としない。
【0057】
【発明の効果】上述したように、この発明のいずれの装
置および方法の場合においても、環状超電導体部および
環状永久磁石部を実際の装置、たとえば電力貯蔵装置に
組み込む前に、超電導体の磁気保持力のラジアル方向お
よびアキシアル方向の動剛性を測定することができる。
したがって、作業が簡単になる。また、実際の装置に組
み込む前に、環状永久磁石部および環状超電導体部の仕
様や、実際の装置の電動機の回転数等の最適の条件を知
ることができ、実際の装置に組み込んだ後にこれらを変
更する必要がなくなる。しかも、種々の環状超電導体部
および永久磁石部の特性を知ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による超電導体の磁気保持力測定装置
の全体構成を概略的に示す垂直断面図である。
【図2】この発明による超電導体の磁気保持力測定装置
の全体構成を一部を省略して概略的に示す斜視図であ
る。
【図3】図2の部分拡大図である。
【図4】図3とは異なる部分の図2の部分拡大図であ
る。
【図5】図3の部分拡大図である。
【図6】図5とは異なる部分の図3の部分拡大図であ
る。
【図7】図5および図6とは異なる部分の図3の部分拡
大図である。
【図8】この発明による超電導体の磁気保持力測定装置
の他の使用例を示す図3相当の図である。
【符号の説明】
(1) ケーシング(固定部) (2) 浮上体 (5) 外向きフランジ(超電導体部用取
付け部分) (7) 内向きフランジ(超電導体部用取
付け部分) (13) 第1の環状超電導体部 (14) 第2の環状超電導体部 (19) 超電導体 (24) 超電導体 (56) 水平円板(永久磁石部用取付け部
分) (67) 第1の環状永久磁石部 (72) 第2の環状永久磁石部 (69) 永久磁石 (74) 永久磁石 (81) 昇降体 (82) 位置決め機構 (A1)(A2)(B1)(B2) ラジアル方向位置決め兼加振用電
磁石 (X1)(X2)(Y1)(Y2) ラジアル方向変位センサ (A3)(A4)(B3)(B4) ラジアル方向位置決め用電磁石 (X3)(X4)(Y3)(Y4) ラジアル方向変位センサ (91) アキシアル方向加振用電磁石 (92) アキシアル方向変位センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高畑 良一 大阪市中央区南船場三丁目5番8号 光 洋精工株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−129427(JP,A) 特開 平6−94030(JP,A) 特開 平3−199958(JP,A) 特開 平3−20686(JP,A) 特開 平4−370417(JP,A) 特開 平7−217654(JP,A) 特開 平8−86703(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 27/72 - 27/90 F16C 32/04 JICSTファイル(JOIS) 実用ファイル(PATOLIS) 特許ファイル(PATOLIS)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定部と、固定部に対して非接触状態に
    浮上しうる垂直軸状の浮上体と、固定部に設けられると
    ともに、超電導体を有する環状超電導体部を浮上体と同
    心状に着脱自在に取付けうる超電導体部用取付け部分
    と、浮上体に設けられるとともに、永久磁石を有する環
    状永久磁石部を浮上体と同心状でかつ固定部に取付けら
    れる環状超電導体部と対向するように着脱自在に取付け
    うる永久磁石部用取付け部分と、浮上体の下方に配置さ
    れかつ浮上体を上昇、下降させうる昇降体と、浮上体と
    昇降体との間に設けられかつ浮上体を固定部に対して上
    昇させることにより浮上体の固定部に対するアキシアル
    方向およびラジアル方向の位置を決定する位置決め機構
    と、同一高さ位置において浮上体の軸線に直交する2つ
    のラジアル方向にのびるX軸およびY軸上にそれぞれ浮
    上体を両側から吸引するように配置されている4つのラ
    ジアル方向位置決め兼加振用電磁石と、各ラジアル方向
    位置決め兼加振用電磁石の近傍に配置されかつX軸方向
    およびY軸方向の浮上体の変位を検出するラジアル方向
    変位センサとを備えている超電導体の磁気保持力測定装
    置。
  2. 【請求項2】 さらに、上記4つのラジアル方向位置決
    め兼加振用電磁石から浮上体の軸線方向に離隔した位置
    において浮上体の軸線に直交する2つのラジアル方向に
    のびるX軸およびY軸上にそれぞれ浮上体を両側から吸
    引するように配置されている4つのラジアル方向位置決
    め用電磁石と、各ラジアル方向位置決め用電磁石の近傍
    に配置されかつX軸方向およびY軸方向の浮上体の変位
    を検出するラジアル方向変位センサと、浮上体をアキシ
    アル方向に加振する電磁石と、この電磁石の近傍に配置
    されかつ浮上体のアキシアル方向の変位を検出するアキ
    シアル方向変位センサとを備えている超電導体の磁気保
    持力測定装置。
  3. 【請求項3】 固定部の超電導体部用取付け部分に環状
    超電導体部を取付けるとともに浮上体の永久磁石部用取
    付け部分に環状永久磁石部を取付けておくこと、 昇降体を上昇させて浮上体を上昇させることにより位置
    決め機構によって浮上体の固定部に対するアキシアル方
    向およびラジアル方向の位置を決定するとともに、4つ
    のラジアル方向位置決め兼加振用電磁石の位置決め制御
    を作動させて浮上体の固定部に対するラジアル方向の位
    置を決定すること、 環状超電導体部の超電導体を冷却して超電導状態にし、
    環状永久磁石部の永久磁石とともに浮上体を拘束するこ
    と、 浮上体が自重により超電導体の磁気力を発生せしめる所
    定の位置まで下降するように、昇降体を下降させ、位置
    決め機構によるラジアル方向およびアキシアル方向の位
    置決め状態を保持したままで昇降体を停止させること、 X軸上の2つのラジアル方向位置決め兼加振用電磁石の
    位置決め制御を停止させた後、これら2つの電磁石に加
    振電流を与えることにより浮上体にラジアル方向の振動
    を加え、このときのラジアル方向の変位をラジアル方向
    変位センサで検出すること、 ついでX軸上の2つのラジアル方向位置決め兼加振用電
    磁石を作動させてこの方向の位置決めを行った後、Y軸
    上の2つのラジアル方向位置決め兼加振用電磁石の位置
    決め制御を停止させ、さらにY軸上の2つのラジアル方
    向位置決め兼加振用電磁石に加振電流を与えることによ
    り浮上体にラジアル方向の振動を加え、このときのラジ
    アル方向の変位をラジアル方向変位センサで検出するこ
    とよりなる超電導体の磁気保持力測定方法。
  4. 【請求項4】 固定部の超電導体部用取付け部分に環状
    超電導体部を取付けるとともに浮上体の永久磁石部用取
    付け部分に環状永久磁石部を取付けておくこと、 昇降体を上昇させて浮上体を上昇させることにより位置
    決め機構によって浮上体の固定部に対するアキシアル方
    向およびラジアル方向の位置を決定するとともに、4つ
    のラジアル方向位置決め兼加振用電磁石および4つのラ
    ジアル方向位置決め用電磁石を作動させて浮上体の固定
    部に対するラジアル方向の位置を決定すること、 環状超電導体部の超電導体を冷却して超電導状態にし、
    環状永久磁石部の永久磁石とともに浮上体を拘束するこ
    と、 昇降体を下降させることにより昇降体による浮上体に対
    する支持をなくし、浮上体を自重により超電導体の磁気
    力に釣り合う位置まで下降させること、 ならびにアキシアル方向加振用電磁石に加振電流を与え
    ることにより浮上体にアキシアル方向の振動を加え、こ
    のときのアキシアル方向の変位をアキシアル方向変位セ
    ンサで検出することよりなる超電導体の磁気保持力測定
    方法。
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