JP3353041B2 - 超音速機のインテーク側壁 - Google Patents
超音速機のインテーク側壁Info
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Description
側壁に係り、特に、超音速域における空気取入口の高性
能化を図るものである。
用するエンジンとして、コンバインドサイクルエンジン
が検討されている。
する空気取入口(インテーク)にあっては、超音速飛行
時に発生する衝撃波を利用して、エンジンに取り入れる
空気を効率よく圧縮し、かつ、亜音速まで減速すること
が行なわれる。
ークのモデル例を示すものである。図7において、符号
1はインテーク(空気取入口)、2は超音速ディフュー
ザ、3は亜音速ディフューザ、4は空気取入通路、5は
ランプ、6はカウル、7は側壁(インテーク側壁)、8
はスロート抽気間隙、10は可変通路機構、11はラン
プ面用抽気孔、12はカウル面用抽気孔、13はスロー
ト部、14はフロープラグである。
飛行時には、図8に示すように、ランプ5とカウル6と
の間に形状変化に基づく衝撃波S1 〜S5 が発生する。
図8例では、第1ランプ5a,第2ランプ5b,第3ラ
ンプ5cにおける縁部及び接合部とカウル6の前縁部
(カウルリップ)6aとの間に、斜め衝撃波(衝撃波)
S1 〜S4 が発生するように設定される。そして、超音
速ディフューザ2及び亜音速ディフューザ3の内部に空
気が取り入れられる際の各衝撃波S1 〜S5 によって、
空気取入通路4の中の空気の圧縮が行なわれ、亜音速デ
ィフューザ3の出口からその下流のエンジンへと圧縮空
気が送り出される。
a,第2ランプ5b,第3ランプ5cとカウルリップ6
aとの間に発生する斜め衝撃波S1 〜S4 は、側壁7の
内面に沿って形成される境界層と干渉してこれを成長さ
せるために、カウルリップ6aにおける空気の巻き込み
による誘導渦とも干渉して、カウルコーナ渦を誘導す
る。したがって、側壁7の内面上の内部流は剥離した状
態となり、さらに剥離流とスロート部13の垂直衝撃波
S5 とが干渉を起こす結果、総圧回復率を低下させてし
まう。
もので、斜め衝撃波と側壁内面の境界層との干渉による
空気流の損失発生を抑制するとともに、総圧分布の一様
性を得て高い総圧回復率でインテークを作動させること
を目的としている。
インテーク側壁にあっては、上記目的を達成する複数の
手段を提案している。第1の手段は、ランプとカウルと
その両側に配される側壁とによって空気取入流路が形成
される超音速機のインテークであって、側壁における前
縁部のランプとの接合位置が、カウルリップ近傍におけ
るランプ面の斜め衝撃波発生位置近傍に設定される構成
の超音速機のインテーク側壁としている。第2の手段
は、第1の手段に加えて、側壁における前縁部に、ラン
プとの接合位置とカウルリップとの接合位置を結ぶ直線
よりも後方に位置するカットバックが形成される構成を
採用している。第3の手段は、第2の手段に加えて、カ
ットバックが、インテークへの空気の流入方向に対する
カウルリップからの垂直線よりも後方位置まで切欠した
状態に形成される構成を採用している。
触することによって斜め衝撃波を発生させ、この衝撃波
によって空気の外部圧縮が行なわれる。ランプと側壁と
の接合位置が、カウルリップ近傍におけるランプ面の斜
め衝撃波発生位置近傍に設定されていると、ランプとカ
ウルリップとの間に発生する斜め衝撃波と側壁との干渉
が低減される。側壁における前縁にカットバックが形成
されていると、ランプ衝撃波とカウルリップ上の干渉が
抑制され、空気流の乱れの発生が低減される。カットバ
ックが、インテークへの空気の流入方向に対する垂直線
よりも後方に位置していると、カットバック前縁から誘
起される渦を抑制して性能が向上する。
壁の一実施例について、図面に基づき説明する。図1に
おいて、符号21は側壁、22は接合部、23はカット
バック、24は後傾縁である。
21における前縁の前方への突出量及び高さが、図7例
と比較して著しく小さくなるように設定されており、ラ
ンプ5と側壁21の前縁との接合部22は、第2ランプ
5bと第3ランプ5cとの接合点に合わせられている。
そして、側壁21の前縁には、接合部22とカウル6の
カウルリップ(カウル前縁)6aとを結ぶ直線よりも後
方に喰い込んだ状態のカットバック23が形成される。
に、インテーク1への空気の流入方向に対するカウルリ
ップ6aからの垂直線Vよりも、角度δだけ後方に傾斜
した状態の後傾縁24を形成することによって設定され
る。角度δは、カウルリップ6aから第3ランプ5cの
面に垂直に延長した線Lと垂直線Vとのなす角度の範囲
に設定される。
ク23の効果を検証するため、図1に示す形状の小さな
側壁21(以下これをケース3:ベースという)と、図
2に示す形状の大きな側壁7(図7に示すものと同型、
以下これをケース1という)と、図3に示す形状の中程
度の側壁31(以下これをケース2という)とを作製
し、超音速風洞にて試験を実施し、総圧回復率、質量流
量比、壁面静圧の計測を行ない、3者を比較した。
性に与える側壁形状の効果を図4に示し、またディフュ
ーザ出口中心の総圧とカウルリップより後方の静圧を捕
獲面積で無次元化したフロープラグのエリア比に関して
示したものが図5及び図6である。大側壁(ケース1)
では、ランプの斜め衝撃波との干渉により成長する側壁
面上の境界層は、カウルリップから馬蹄型のようなカウ
ルコーナ渦を誘導する。そのため、側壁面上の内部流は
剥離し、この剥離流とスロート部の垂直衝撃波が干渉を
起こす。その結果、上述した干渉により図6に示すよう
にカウル面上の静圧は設計値(目標値)よりも僅かに高
く、総圧回復率は低下している。小側壁(ケース3:ベ
ース)では、ランプの斜め衝撃波と側壁面上の境界層と
の干渉が抑制されており、カウルリップのカットバック
により側壁の境界層とコーナ渦の抑制がなされている。
その結果、内部流の干渉による損失が低減されている。
カウルの静圧は、ほぼ設計値と一致している。したがっ
て、外部圧縮とカウル斜め衝撃波による内部圧縮が設計
通りに形成されていると考えられる。一方、中側壁(ケ
ース2)では、その他の2つの側壁形状よりも総圧回復
率が劣っている。図6に示すようにカウルの静圧が大き
く上昇している。これは、インテークが不始動に近い状
態となったため、カウル斜め衝撃波の強度が強くなり、
圧力損失が大きく性能低下となったものと考えられる。
圧回復率と質量流量比(インテーク出口流量Ge/イン
テーク捕獲流量Gc)の関係に示すように、ベース(ケ
ース3)が最も優れており、特に、質量流量比0.65
近傍では、総圧回復率0.8以上が確保されている。こ
れに対して、ケース1は少し低くなり、ケース2は顕著
に低くなっている。また、出口エリア比0.2以上にお
いて、図5に示すように、総圧比(出口総圧/一様流総
圧)は、ケース3、ケース1、ケース2の順に低くなっ
ており、図6に示すように、静圧比(カウル面静圧/一
様流静圧)は、例えば目標値が6.2である際に、ケー
ス3がこれに近似した値であるのに対して、ケース1及
びケース2の順に掛け離れた値を示している。したがっ
て、ケース3、つまり、図1の実施例の優位性が明確に
なった。
によれば、以下のような効果を奏する。 (1) インテークの側壁における前縁部のランプとの
接合位置が、カウル近傍における斜め衝撃波のランプ面
の発生位置近傍に設定されることにより、斜め衝撃波と
側壁の内面上の境界層との干渉が抑制されて、従来の大
側壁のものと比較して、総圧回復率特性を改善すること
ができる。 (2) 側壁における前縁部にカットバックが形成され
ることにより、総圧回復率特性の改善に加えて、カウル
リップに発生するカウルコーナ渦が、側壁の内面上の境
界層によって誘導される現象の発生を抑制し、内部流の
干渉による損失を低減することができる。 (3) カットバックが、後方に喰い込んで形成されて
いることにより、上記の効果を顕著なものとすることが
できるとともに、カウルの静圧を目標値にほぼ一致させ
ることが容易になり、斜め衝撃波等による内部圧縮を高
い精度で行なうことができる。
施例を示す一部の記載を省略した正断面図である。
インテークの例を示す一部の記載を省略した正断面図で
ある。
るインテークの他の例を示す一部の記載を省略した正断
面図である。
量流量比−総圧回復率関係図である。
示す出口エリア比−総圧比関係図である。
示す出口エリア比−静圧比関係図である。
図である。
モデル図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 ランプとカウルとその両側に配される側
壁とによって空気取入流路が形成される超音速機のイン
テークであって、側壁における前縁部のランプとの接合
位置が、カウルリップ近傍におけるランプ面の斜め衝撃
波発生位置近傍に設定されることを特徴とする超音速機
のインテーク側壁。 - 【請求項2】 側壁における前縁部に、ランプとの接合
位置とカウルリップとの接合位置を結ぶ直線よりも後方
に位置するカットバックが形成されることを特徴とする
請求項1記載の超音速機のインテーク側壁。 - 【請求項3】 カットバックが、インテークへの空気の
流入方向に対するカウルリップからの垂直線よりも後方
位置まで切欠した状態に形成されることを特徴とする請
求項2記載の超音速機のインテーク側壁。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33380193A JP3353041B2 (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 超音速機のインテーク側壁 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33380193A JP3353041B2 (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 超音速機のインテーク側壁 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07189736A JPH07189736A (ja) | 1995-07-28 |
JP3353041B2 true JP3353041B2 (ja) | 2002-12-03 |
Family
ID=18270112
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33380193A Expired - Lifetime JP3353041B2 (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 超音速機のインテーク側壁 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3353041B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102996253B (zh) * | 2012-12-31 | 2015-03-04 | 中国人民解放军国防科学技术大学 | 超声速进气道及其壁面确定方法 |
CN103939216B (zh) * | 2014-04-29 | 2015-01-14 | 南京航空航天大学 | 采用组合式口面旋涡控制方法的埋入式进气道 |
CN108533405B (zh) * | 2018-03-19 | 2019-06-14 | 南京航空航天大学 | 具有泄流气缝的二元超声速进气道 |
CN110594022B (zh) * | 2019-09-18 | 2020-06-19 | 南京航空航天大学 | 侧板具有溢流缝隙的超声速二元进气道 |
-
1993
- 1993-12-27 JP JP33380193A patent/JP3353041B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07189736A (ja) | 1995-07-28 |
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