JP3353042B2 - 超音速機用インテークの抽気装置 - Google Patents

超音速機用インテークの抽気装置

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JP3353042B2
JP3353042B2 JP33380293A JP33380293A JP3353042B2 JP 3353042 B2 JP3353042 B2 JP 3353042B2 JP 33380293 A JP33380293 A JP 33380293A JP 33380293 A JP33380293 A JP 33380293A JP 3353042 B2 JP3353042 B2 JP 3353042B2
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公夫 坂田
良二 柳
哲 村上
重美 進藤
眞治 本阿彌
高朗 志澤
和之 坂本
和雄 白石
淳介 小見
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独立行政法人 航空宇宙技術研究所
眞治 本阿彌
石川島播磨重工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超音速機用インテーク
の抽気装置に係り、特に、スロート部後方の亜音速ディ
フューザの性能改善を図るものである。
【0002】
【従来の技術】マッハ数2.5〜5で飛行する機体に使
用するエンジンとして、コンバインドサイクルエンジン
が検討されている。
【0003】このコンバインドサイクルエンジンに使用
する空気取入口(インテーク)にあっては、超音速飛行
時に発生する衝撃波を利用して、エンジンに取り入れる
空気を効率よく圧縮し、かつ、亜音速まで減速すること
が行なわれる。
【0004】図3は、エンジンの上流に配されるインテ
ークのモデル例を示すものである。図3において、符号
1はインテーク(空気取入口)、2は超音速ディフュー
ザ、3は亜音速ディフューザ、4は空気取入通路、5は
ランプ、6はカウル、7は側壁(インテーク側壁)、8
はスロート抽気間隙、10は可変通路機構、11はラン
プ面用抽気孔、12はカウル面用抽気孔、13はスロー
ト部、14はフロープラグである。
【0005】このようなインテーク1であると、超音速
飛行時には、図4に示すように、ランプ5とカウル6と
の間に形状変化に基づく衝撃波S1 〜S5 が発生する。
そして、図4例では、第1ランプ5a,第2ランプ5
b,第3ランプ5cにおける縁部及び接合部とカウル6
の前縁部との間に、斜め衝撃波S1 〜S4 が発生するよ
うに設定され、かつ、空気取入通路4が狭められたスロ
ート部13に垂直衝撃波S5 が発生する。そして、超音
速ディフューザ2及び亜音速ディフューザ3の内部に空
気が取り入れられる際の各衝撃波S1 〜S5 によって、
空気取入通路4の中の空気の圧縮が行なわれ、亜音速デ
ィフューザ3の出口からその下流のエンジンへと圧縮空
気が送り出される。
【0006】一方、空気取入通路4の内壁面の近傍に
は、境界層が形成されて、カウル6の前縁よりも後方の
内部圧縮を阻害するため、図3に示すように、ランプ面
用抽気孔11やカウル面用抽気孔12を配して、適量の
抽気を行なうことにより、境界層の形成を抑制すること
が有効である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図4に示すよ
うに、例えば垂直衝撃波S5 は、ランプ5とカウル6と
の間を接続するように発生するため、側壁7の内面近傍
に境界層が形成されていると、垂直衝撃波S5 と境界層
との干渉によってこの付近の空気の圧縮作用に大きな損
失を及ぼし、空気取入通路4の中心部分と両側部分との
総圧差を大きくする。そして、ランプ5及びカウル6と
側壁7との接合部(コーナ部)近傍では、境界層が形成
され易くなるため、前述の傾向が強くなり、総圧回復率
を低下させてしまう。
【0008】本発明は、これらの課題に鑑みてなされた
もので、スロート部の垂直衝撃波発生位置近傍における
総圧分布の非一様性を低減して、ディフューザの総圧回
復率を向上させることを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る超音速機用
インテークの抽気装置にあっては、インテークにおける
ランプとカウル面との間に形成されるスロート部の両側
壁に、その内面から抽気を行なう側壁面用抽気孔を配設
するとともに、該側壁面用抽気孔の形成範囲がスロート
部の垂直衝撃波発生位置よりも後方に設定される構成を
採用している。
【0010】
【作用】空気取入通路に取り入れられた空気は、衝撃波
の利用によって圧縮され、次第に減速させられるが、ラ
ンプ面及びカウル面と側壁とのコーナ部には、境界層が
成長する。スロート部の側壁内面の抽気を行なうと、そ
の近傍の境界層の形成が妨げられ、垂直衝撃波と境界層
との干渉が低減し、インテーク出口における総圧分布の
非一様性が改善される。
【0011】
【実施例】以下、本発明に係る超音速機用インテークの
抽気装置の一実施例について、図1に基づき説明する。
図1において、符号21は側壁、22は接合部、23は
カットバック、24は側壁面用抽気孔である。
【0012】図1に示すインテーク1にあっては、側壁
21における前縁の前方への突出量及び高さが、図3例
と比較して著しく小さくなるように設定されており、ラ
ンプ5と側壁21の前縁との接合部22は、第2ランプ
5bと第3ランプ5cとの接合点に合わせられている。
そして、側壁21の前縁には、接合部22とカウル6の
カウルリップ(カウル前縁)6aとを結ぶ直線よりも後
方に喰い込んだ状態のカットバック23が形成される。
【0013】前記側壁面用抽気孔24は、図1に示すよ
うに、スロート抽気間隙8の形成位置の前後に、複数の
抽気孔SB1,SB2,SB3から構成され、側壁21
の内壁面に形成される。それぞれの抽気孔SB1,SB
2,SB3は、側壁21の内壁面に、その高さ全域にわ
たって多数明けられた小孔群によって構成され、ランプ
面用抽気孔11やカウル面用抽気孔12に準じて、空気
取入通路4の外方の抽気系に接続される。
【0014】また、各抽気孔11,12,24は、図1
に示している区画範囲で、抽気の有無の切り替え、抽気
量の設定が個々になし得るように設定される。
【0015】図1に示す側壁面用抽気孔24の効果を検
証するため、インテーク1を超音速風洞にて試験を実施
し、総圧回復率、質量流量比、壁面静圧の計測を行なっ
た。
【0016】試験体:図1に示すインテーク1 共通条件:抽気孔RB1,RB2は抽気なし、抽気孔R
B3,RB4は抽気量1、抽気孔CB1,CB2,CB
3は抽気量1、スロート抽気間隙8による抽気なし。 種類:ケース3(ベース),ケース8,ケース9 ただし、ケース3(ベース):抽気孔SB1の抽気な
し,抽気孔SB2の抽気量1,抽気孔SB3の抽気なし ケース8:抽気孔SB1の抽気なし,抽気孔SB2の抽
気量1.59,抽気孔SB3の抽気なし ケース9:抽気孔SB1,SB2,抽気孔SB3とも抽
気なし とした。
【0017】〔スロート側壁抽気の効果〕総圧回復率と
質量流量比(インテーク出口流量Ge/インテーク捕獲
流量Gc)に与えるスロート側壁抽気の効果を図2に示
す。抽気量を減らしていくにつれて最高総圧回復率は低
下していく。スロート付近では、側壁とカウル面とのコ
ーナ部に成長する境界層と垂直衝撃波との干渉が発生す
るが、スロート側壁抽気によりこのような3次元的な干
渉を抑制することができる。よって、スロート以降の亜
音速ディフューザの性能改善がなされ総圧回復率が向上
したものと考えられる。
【0018】比較結果をまとめると、総圧回復率特性
は、図2に示すように、ベース(ケース3)が最も優れ
ており、特に、質量流量比0.65近傍は、0.8以上
が確保されている。これに対して、ケース8は少し低く
なり、ケース9は顕著に低くなっている。したがって、
図1に破線で示すように、スロート抽気間隙8の近傍で
垂直衝撃波S5 が発生する場合、その後方の亜音速ディ
フューザ3で、側壁21の内壁面の抽気を行なうことが
有効であることが明確になった。
【0019】
【発明の効果】本発明に係る超音速機用インテークの抽
気装置によれば、以下のような効果を奏する。スロート
部の両側壁に側壁面用抽気孔を配設して、スロート部の
垂直衝撃波発生位置よりも後方内面の抽気を行なうとと
もに、抽気の範囲を設定することにより、スロート部に
おける側壁とカウル面とのコーナ部に成長する境界層
と、垂直衝撃波との干渉が発生した場合にあっても、ス
ロート部より後方の亜音速ディフューザにおける総圧回
復率を上昇させる等の性能向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る超音速機用インテークの抽気装置
の一実施例を示す一部の記載を省略した斜視図である。
【図2】図1例のスロート部による質量流量比−総圧回
復率関係図である。
【図3】超音速機のインテークのモデル例を示す正断面
図である。
【図4】図3例のインテークにおける衝撃波発生状況の
モデル図である。
【符号の説明】
1 インテーク(空気取入口) 2 超音速ディフューザ 3 亜音速ディフューザ 4 空気取入通路 5 ランプ 5a 第1ランプ 5b 第2ランプ 5c 第3ランプ 6 カウル 6a カウルリップ(カウル前縁) 8 スロート抽気間隙 11 ランプ面用抽気孔 12 カウル面用抽気孔 13 スロート部 14 フロープラグ 21 側壁 22 接合部 23 カットバック 24 側壁面用抽気孔 S5 垂直衝撃波(衝撃波) SB1,SB2,SB3 抽気孔
フロントページの続き (72)発明者 柳 良二 東京都調布市深大寺東町7−44−1 科 学技術庁航空宇宙技術研究所内 (72)発明者 村上 哲 東京都調布市深大寺東町7−44−1 科 学技術庁航空宇宙技術研究所内 (72)発明者 進藤 重美 東京都調布市深大寺東町7−44−1 科 学技術庁航空宇宙技術研究所内 (72)発明者 本阿彌 眞治 東京都新宿区神楽坂1丁目3番地 学校 法人東京理科大学内 (72)発明者 志澤 高朗 東京都新宿区神楽坂1丁目3番地 学校 法人東京理科大学内 (72)発明者 坂本 和之 東京都新宿区神楽坂1丁目3番地 学校 法人東京理科大学内 (72)発明者 白石 和雄 東京都西多摩郡瑞穂町殿ケ谷229番地 石川島播磨重工業株式会社 瑞穂工場内 (72)発明者 小見 淳介 東京都西多摩郡瑞穂町殿ケ谷229番地 石川島播磨重工業株式会社 瑞穂工場内 (56)参考文献 特開 平5−213281(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02K 7/10 F02C 7/04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インテークにおけるランプとカウル面と
    の間に形成されるスロート部の両側壁に、その内面から
    抽気を行なう側壁面用抽気孔を配設するとともに、該側
    壁面用抽気孔の形成範囲がスロート部の垂直衝撃波発生
    位置よりも後方に設定されることを特徴とする超音速機
    用インテークの抽気装置。
JP33380293A 1993-12-27 1993-12-27 超音速機用インテークの抽気装置 Expired - Lifetime JP3353042B2 (ja)

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CN117589419B (zh) * 2024-01-18 2024-09-20 哈尔滨工业大学 一种用于低速风洞开口试验段移动路面模拟的整流装置

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