JP3351962B2 - 便器の取付構造 - Google Patents

便器の取付構造

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JP3351962B2
JP3351962B2 JP22232496A JP22232496A JP3351962B2 JP 3351962 B2 JP3351962 B2 JP 3351962B2 JP 22232496 A JP22232496 A JP 22232496A JP 22232496 A JP22232496 A JP 22232496A JP 3351962 B2 JP3351962 B2 JP 3351962B2
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浩一 山田
宏純 清水
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、便器の取付構造
に関し、詳しくは便器の排水口と排水管との接続部分で
の水漏れ等を防止する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、便器の排水口を合成樹脂製の
接続筒を介して排水管に接続する構造が知られている。
この合成樹脂製の接続筒4′は、例えば図21及び図2
2に示すように、その上端部にフランジ60が突設さ
れ、フランジ60の複数箇所に取付け孔10を有する床
取付け部7と、ボルト孔56を有する便器取付け部9と
が接続筒4′と近接して設けられている。そして、接続
筒4′の下端部を排水管に接続した状態で、床取付け部
7の取付け孔10をビスなどのねじ具により床面に固定
し、床面に設置された便器の排水口を接続筒4′の上端
部に接続し、その後、T形ボルト12をボルト孔56の
幅広部の上方から差し込んで幅狭部にスライドさせた後
に、T形ボルト12を便器の連結部に対してナットで締
結することによって、便器の排水口を接続筒4′に位置
決めした状態で便器を床面側に固定できるようになり、
これにより、便器の排水口が接続筒4′を介して排水管
に水密的に取付けられるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来のよう
に合成樹脂製の接続筒4′のフランジ60に接続筒4′
と近接して便器取付け部9と床取付け部7とを配設して
おり、しかも対向する一対の取付け孔10間の間隔はフ
ランジ60の巾より広く設定されているので、便器取付
け部9をT形ボルト12で締め付けた時に、床面に取付
けられている床取付け部7に便器側(上側)へ向かう引
張力がかかって床取付け部7の取付け孔10周辺のフラ
ンジ60部分にクラックCが生じ易くなる。このクラッ
クCは取付け孔10と近接する接続筒4′に進行し易く
なる。また便器取付け部9もまた接続筒4′に近接して
いるので、便器取付け部9周辺のフランジ60部分に発
生したクラックが接続筒4′に直接進行し易くなる。こ
のため従来では、クラックCによって接続筒4′と便器
との接続部分或いは排水管との接続部分のシール性が損
なわれて、水漏れの発生や、或いは小さな害虫が侵入す
るなどの問題が生じていた。
【0004】本発明は、上記の点に鑑みてなされたもの
で、固定具の締め付け時に便器取付け部や床取付け部に
クラックが生じた場合でも、接続筒側にクラックが進行
するのを防いで接続筒のシール性を維持できるようにし
た便器の取付構造を提供することを目的とし、さらに接
続筒内からの害虫の侵入を防止できるようにした便器の
取付構造を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、便器1の排水口2と排水管3とを接続す
るための接続筒4の外周側に突出するアーム5と、アー
ム5の先端に設けられてアーム5の長さ方向と略直交す
る方向に配列された2つの取付け孔10を備えた床取付
け部7と、床取付け部7の外側に設けられた便器取付け
部9とを備えると共に、アーム5の幅寸法Dを上記2つ
の取付け孔10間の間隔Lと略同一もしくはそれより小
さく設定して合成樹脂製の取付具Aが構成されており、
接続筒4の下端部を排水管3に接続した状態で、取付具
Aの床取付け部7を床面6に取付け、床面6に設置され
た便器1の排水口2を接続筒4の上端部に接続すると共
に、取付具Aの便器取付け部9を固定具12により便器
1の連結部8に固定して成ることを特徴としており、こ
のように構成することで、便器取付け部9を固定具12
により締め付けた時に、便器取付け部9と2つの取付け
孔10周辺とを夫々結ぶ方向Bに沿って床取付け部7に
クラックCが発生しても、床取付け部7の2つの取付け
孔10はアーム5の長さ方向と略直交する方向に配列し
且つアーム5の幅寸法Dを取付け孔10間の間隔Lと略
同一もしくはそれより小さく設定してあるので、便器取
付け部9と各取付け孔10周辺とを結ぶ方向Bにアーム
5が位置しなくなり、しかも接続筒4と床取付け部7と
の間及び接続筒4と便器取付け部9との間の距離がアー
ム5によって長くなるので、クラックCがアーム5から
接続筒4側に進行するのを防止することができる。
【0006】上記アーム5を可撓性材料で構成するのが
好ましく、この場合、固定具12を締め付ける時にアー
ム5に無理な力がかかった場合でもその撓みによってア
ーム5にクラックCが生じるのを防止でき、クラックC
が接続筒4側に進行するのをより確実に防ぐことができ
る。上記接続筒4内に下方に向かう程内方に突出するよ
うに傾斜した虫返し部13を設けるのが好ましく、この
場合、便器1の排水口2から接続筒4内を通って排水管
3に至る水路を遮断することなく、接続筒4内から便器
1の排水口2側への害虫類の侵入を虫返し部13によっ
て確実に防止できる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態の一例を
説明する。本実施形態の便器1は、ボウル14の底部に
設けた排水孔15に連結する部材を変えることで簡易水
洗用と本水洗用とに切り替えることができるようになっ
ている。つまり、図4に示すように、排出孔3にトラッ
プ部材17を接続することで本水洗用として用いたり、
或いは図9、図10に示すように、排出孔3に後述の弁
装置16を接続することで簡易水洗用として用いたりす
ることができるものである。この便器1の両側壁には、
図6に示すように、凹所70が夫々設けられており、こ
の凹所70の下部には後述する取付具A及び床面6に夫
々固定される連結部8が突設されている。
【0008】図4は本水洗用として便器1を用いる場合
を示している。陶器製の便器1にはボウル14が設けら
れている。このボウル14の側壁部は外壁14aと内壁
14bとから成る二重壁で構成されており、この二重壁
によってボウル14の内外の温度差を小さくして、ボウ
ル14の外表面での結露の発生が防がれている。ボウル
14の底部の中央には排水孔15が設けられており、ボ
ウル14の上端にはその周方向の全周にわたるようにリ
ム部18が設けられている。リム部18の下方の位置で
ボウル14の上部の内周に全周にわたるように通水段部
19を設けてある。ボウル14の後部におけるリム部1
8内には給水部21を設けてあり、便器1の後方の内部
に設けた便器通水路20と給水部21とが連通開口22
にて連通している。給水部21の前方には前壁24を設
けてあり、下部には下開口部23を設けてあり、前壁2
4の下端から後方に向けて突出するように返し部25を
突設させてある。便器1の後部の上面にはロータンクの
ような給水タンク26を載設してあり、給水タンク26
の底部には洗浄水の排出口27を設けてあり、この排出
口27に対応するように便器1の上面には便器通水路2
0と連通する連通開口95を設けてある。図4中の28
は排出口27を開閉するフロート弁であり、鎖29を介
してレバー(図示せず)に連結されている。また、簡易
水洗用として用いる場合には、便器通水路20には給水
管(図示せず)が挿入され、給水管の一端側を連通開口
22を介して排出口27に連通させると共に、他端側を
連通開口22を介して給水部21内に臨ませる。
【0009】便器1の排水孔15の周縁の外周側下部に
は、図18に示すように、凹状の段差部30が設けら
れ、この凹状の段差部30の複数箇所(例えば4箇所)
に便器凸部31が突設されており、各便器凸部31から
ボウル14の側壁部を貫通するようにして複数のナット
32が埋設により装着してある。また上記排水孔15の
下方には、連結部材35を介してトラップ部材17(或
いは弁装置16)が取付け可能となっている。
【0010】連結部材35は、排水孔15の周縁に沿う
環状になっており、例えばガラス繊維入りポリプロピレ
ンのような合成樹脂で形成されている。連結部材35の
外周部の複数箇所にはねじ挿通孔36が穿設され、図1
8に示すように、連結部材35の下面側からビスのよう
なねじ具38を該ねじ挿通孔36を挿通し、このねじ具
38を調節スペーサ39を介して上記ナット32に螺合
することで連結部材35を便器1の連結部8に固定でき
るようになっている。この調節スペーサ39は複数の便
器凸部31の高さのバラツキを同一レベルに揃えるため
のものであり、これにより、陶器製の便器1に対して合
成樹脂製の連結部材35が水密的に取付け可能となって
いる。さらに、便器1の排水孔15周縁部と連結部材3
5との隙間には、接着剤などのシール材40が介在され
ている。このシール材40は排水孔15を囲むように環
状に塗布されており、便器1を構成する陶器と合成樹脂
製の連結部材35との間の水密性を一層高める働きをす
る。さらに、連結部材35の外周部の複数箇所には、図
19、図20に示すように、ナット33が埋設されてお
り、トラップ部材17の上端のフランジ17aに設けた
ねじ挿通孔17bから挿入されるネジ80が該ナット3
3に螺合することで、連結部材35に対してトラップ部
材17が着脱自在に固定可能となっている。
【0011】トラップ部材17は、内部が空洞で、ボウ
ル14の底部に水を溜めてトラップの機能を果たすもの
であり、その上面には図6に示すように、連結部材35
に嵌合するリブ54が設けられており、このリブ54に
よってトラップ部材17と連結部材35との嵌合性が高
められるようになっている。しかして、一般的に便器1
を構成する陶器の表面には凹凸があり、平面が出しにく
いが、上記のようにボウル14の排水口3の下方に合成
樹脂製の連結部材35を取付け、この連結部材35の下
面を平面化したことによってトラップ部材17(或いは
弁ケース50)との接続時において便器1との間の水密
性を連結部材35によって容易に確保できるものであ
る。また、連結部材35の取付け作業は工場で行なわれ
るのが望ましく、これにより現場で連結部材35を水密
的に取付ける作業を行なう手間が省かれ、現場での作業
を簡略化できるようになる。
【0012】図9及び図10は簡易水洗用として用いる
場合を示している。この場合は、上記便器1に取付けら
れた連結部材35の下面側に環状のシール材41及びシ
ール部材42を介して排水孔15を開閉するための弁装
置16を取付ける。つまり、工場において、図9のH部
分が予め組立てられており、その連結部材35に対して
弁装置16が着脱自在に取付け可能となっている。
【0013】ここでシール材41は、全体がゴムのよう
な弾性材にて環状に形成されており、例えばEPDMと
SBRとを混合したものである。シール材41の外周に
は全周に亘るように係止溝44を穿設してある。このシ
ール材41は連結部材35の下方に配置され、シール材
41の上面が連結部材35の下面に当接される。このシ
ール材41はシール支持部材43で支持される。シール
支持部材43は、連結部材35やシール材41に沿う環
状に形成されており、全体が例えばガラス繊維入りポリ
プロピレンのような合成樹脂にて形成されている。シー
ル支持部材43の内周には係止縁47(図10)を全周
に亘るように設けてあり、この係止縁47をシール材4
1の係止溝44に係止した状態でシール支持部材43の
下方からシール支持部材43にビスのようなねじ具48
(図9)を挿通してあり、このねじ具48を連結部材3
5に螺合することでシール支持部材43を連結部材35
に取付けてある。
【0014】上記弁ケース50内には排水孔15を開閉
するフラップ弁49が上下に回動自在に装着してあり、
弁ケース50の上端と連結部材35との間には環状のシ
ール部材42を介装してある。そして、弁ケース50の
上端のフランジ50aに設けたねじ挿通孔50bの下方
からビスのようなねじ具80が挿通され、このねじ具8
0を連結部材35のナット33に螺合することで弁ケー
ス50が連結部材35に対して着脱自在に取付け可能と
なっている。
【0015】また、簡易水洗用として用いる場合を考慮
すると、便器1の排水孔15の形状は、真円形ではな
く、例えば図12に示すような略楕円形状とし、連結部
材35の開口部35aの形状も図15に示すように、排
水孔15の形状と同じ略楕円形状とするのが好ましい。
つまり、排水孔15の形状を前側の曲率R1 よりも後側
の曲率R2 が大きく、左右方向の幅d1 よりも前後方向
の長さd2 が長くなるような略楕円形状にすることによ
って、排水孔15の開口面積を真円形の場合とほとんど
変えることなく、フラップ弁49と排水孔15周縁との
当たり面をフラップ弁49の支点側(図10の矢印M方
向)に近づけることができ、これに伴い排水孔15がフ
ラップ弁49の支点側に寄る形となり、フラップ弁49
を支点を軸に回転させて排水孔15を閉じた時に、フラ
ップ弁49と排水孔15周辺の便器1部分との密着性を
より向上させることができるようになる。
【0016】次に、上記本水洗用と簡易水洗とに切替え
可能な便器1の排水口2(トラップ部材17の排水口又
は弁ケース50の排水口)は、床排水口に装着された接
続筒4に接続される。この接続筒4は、便器1の排水口
2と排水管3とを接続するためのものであり、合成樹脂
により後述する取付具Aと一体成形されている。この接
続筒4の内部には、図1〜図3に示すように、下方に向
かう程内方に突出するように傾斜した虫返し部13が設
けられており、便器1の排水口2から接続筒4内を通っ
て排水管3に至る水路を遮断することなく、害虫が接続
筒4内から便器1の排水口2に侵入するのを虫返し部1
3によって防止できるようになっている。
【0017】上記接続筒4の外周部に設けたフランジ4
aには合成樹脂製の取付具Aが一体成形されている。こ
の取付具Aは、図1、図3に示すように、接続筒4の外
周部に設けたフランジ4aから180°反対方向に向け
て突出する一対のアーム5を備えている。各アーム5
は、可撓性を有する細長い平板から成り、各アーム5の
先端には、2つの取付け孔10を有する床取付け部7が
連設されており、さらに床取付け部7の外側にはボルト
孔56を有する便器取付け部9が連設されている。
【0018】ここで、上記床取付け部7の2つの取付け
孔10は、アーム5の長さ方向と略直交する方向に配列
されており、アーム5の幅寸法Dは上記2つの取付け孔
10間の間隔Lと略同一もしくはそれより小さく設定さ
れている。これにより、便器取付け部9と各取付け孔1
0周辺とを結ぶ方向B(図1)にアーム5が位置しなく
なり、しかも接続筒4と床取付け部7との間及び接続筒
4と便器取付け部9との間の距離がアーム5によって長
くなるので、便器取付け部9を固定具12により締め付
けた時に、後述のように便器取付け部9と2つの取付け
孔10周辺とを夫々結ぶ方向Bに沿って床取付け部7に
クラックCが発生しても、クラックCがアーム5から接
続筒4側に伸展するのを有効に防止できる構造となって
いる。
【0019】また便器取付け部9のボルト孔56は、図
1に示すように、幅広部56aと幅狭部56bとが平面
視T字状に形成されており、T形ボルトのような固定具
12を幅広部56aに上方から挿入し、固定具12を横
方向にスライドさせて幅狭部56bに挿入することで固
定具12は立った状態でボルト孔56から抜け止めされ
るようになっている。尚図中の58は固定具12を幅狭
部56b内に位置決めするための位置決めリブである。
【0020】しかして、現場で便器1を取付具Aに取付
けるにあたっては、先ず図5に示すように、排水管3の
上端部を床面6と略面一にして、排水管3と床面6との
隙間をコーキング材77でコーキングする。一方、接続
筒4の下部外周に接着剤76を塗布し、接続筒4が便座
側(前側)に、取付具Aがロータンク側(後側)に夫々
位置するようにして、接続筒4の下端部を上記排水管3
に挿合して接続筒4と排水管3とを接着する。次いで、
床取付け部7の2つの取付け孔10に上方からビスのよ
うなねじ具75を挿入して床面6に螺入させて、床取付
け部7を床面6に固着する。その後、図7に示すよう
に、床取付け部7の固定具12をボルト孔56の幅広部
56aに上方から差し込み、横にスライドさせて幅狭部
56bの位置決めリブ58に嵌め込む。さらに図8に示
すように、接続筒4の上端部に設けたパッキン取付け溝
59にゴムパッキン60を装着する。
【0021】その後、図6に示すように、便器1の連結
部8に設けた取付け孔11と接続筒4のボルト孔56に
挿通された固定具12の位置とを合わせた状態で、便器
1を取付具Aに乗せると、接続筒4の上端部に便器1の
排水口2が挿合される。この状態で、便器1の取付け孔
11の上方に突出した固定具12に六角ナットのような
ナット32を締め付けることにより、便器1の排水口2
を接続筒4に確実に接続した状態で、便器1の連結部8
を便器取付け部9に固定できる。なお連結部8に設けた
別の取付け孔12にビスのようなねじ具78を挿入して
床面6に螺入すれば、便器1を床面6上により確実に固
定できる。図6中の61はワッシャ、62は化粧キャッ
プである。
【0022】ここで、便器取付け部9のボルト孔56に
挿通した固定具12を強く締め付けた時に、仮りに図1
に示すように、床取付け部7の取付け孔10周辺にクラ
ックCが発生しても、アーム5から接続筒4へのクラッ
クCの進行を防止することができる。つまり、固定具1
2を締め付けた時に、床面6に取付けられている床取付
け部7に便器1側(上側)へ向かう引張力がかかって床
取付け部7の取付け孔10周辺にクラックCが生じ易く
なる。ここで、本実施形態では床取付け部7の2つの取
付け孔10はアーム5の長さ方向と略直交する方向に配
列し且つアーム5の幅寸法Dを取付け孔10間の間隔L
と略同一或いはそれより小さく設定してあるので、便器
取付け部9と各取付け孔10周辺とを結ぶ方向Bにアー
ム5が位置しなくなり、しかも、床取付け部7及び便器
取付け部9は接続筒4のフランジ4aではなく、接続筒
4の外周側より延出したアーム5の先端側に夫々配設さ
れているので、接続筒4と床取付け部7との間及び接続
筒4と便器取付け部9との間の距離がアーム5によって
長くなるので、クラックCがアーム5から接続筒4側に
進行するのを有効に防止することができる。この結果、
クラックCが接続筒4と便器1の排水口2との接続部分
或いは排水管3との接続部分に伸展する心配がなくな
り、各接続部分のシール性を長期に亘って維持でき、こ
の結果、クラックによる水漏れの発生や、小さな害虫の
侵入を未然に防止できるようになる。
【0023】しかも、便器取付け部9は床取付け部7の
外側に位置しているので、便器取付け部9からアーム5
に直接無理な力がかかることがなく、アーム5のクラッ
クの発生を効果的に抑えることができる。しかもアーム
5は可撓性を有する材料で構成されているので、固定具
12を締め付ける時にアーム5に無理な力がかかった場
合でもその撓みによってアーム5にクラックが生じるの
を防止でき、接続筒4側へのクラックの進行を確実に防
ぐことができる。さらに図2に示すように、接続筒4内
に下方に向かう程内方に突出するように傾斜した虫返し
部13を設けてあるから、便器1の排水口2から接続筒
4内を通って排水管3に至る水路を遮断することなく、
接続筒4内から便器1の排水口2側への害虫類の侵入を
虫返し部13によって確実に防止でき、従って、衛生的
な状態をいつまでも保持できるという利点もある。
【0024】また、便器1を簡易水洗用から本水洗用に
切替える場合には、図11(a)(b)に示すように、
便器1を取付具Aから取外して、弁ケース50を便器1
に取付けられた連結部材35より取外して、図12に示
す状態にする。そして、連結部材35を便器1に取付け
た状態のままで、図13に示すように、連結部材35の
下面側にトラップ接続シール材53を介してトラップ部
材17を取付ける。図中の90はトラップ部材17の排
水口周辺に配置される発泡シールである。上記トラップ
接続シール材53は、図17に示すように、全体が環状
に形成されており、例えばブチルゴムと発泡ゴムとを混
合したゴムのような弾性体で形成されている。
【0025】上記実施形態では、床取付け部7と便器取
付け部9とを備えたアーム5を接続筒4の両側から2つ
突出させたが、アーム5の数は1つ、或いは3つ以上で
あってもよく、その数は問わない。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のうち請求
項1記載の発明は、便器の排水口と排水管とを接続する
ための接続筒の外周側に突出するアームと、アームの先
端に設けられてアームの長さ方向と略直交する方向に配
列された2つの取付け孔を備えた床取付け部と、床取付
け部の外側に設けられた便器取付け部とを備えると共
に、アームの幅寸法を上記2つの取付け孔間の間隔と略
同一もしくはそれより小さく設定して合成樹脂製の取付
具が構成されており、接続筒の下端部を排水管に接続し
た状態で、取付具の床取付け部を床面に取付け、床面に
設置された便器の1水口を接続筒の上端部に接続すると
共に、取付具の便器取付け部を固定具により便器の連結
部に固定して成るから、便器取付け部を固定具により締
め付けた時に、便器取付け部と2つの取付け孔周辺とを
夫々結ぶ方向に沿って床取付け部にクラックが発生して
も、床取付け部の2つの取付け孔はアームの長さ方向と
略直交する方向に配列し且つアームの幅寸法を取付け孔
間の間隔と略同一もしくはそれより小さく設定してある
ので、便器取付け部と各取付け孔周辺とを結ぶ方向にア
ームが位置しなくなり、しかも接続筒と床取付け部との
間及び接続筒と便器取付け部との間の距離がアームによ
って長くなるので、クラックがアームから接続筒側に進
行するのを防止することができる。従って、クラックが
接続筒と便器との接続部分或いは排水管との接続部分に
伸展する心配がなくなり、各接続部分のシール性を長期
に亘って維持でき、この結果、クラックによる水漏れの
発生や、小さな害虫の侵入を未然に防止できるものであ
る。
【0027】また請求項2記載の発明は、請求項1記載
の効果に加えて、アームを可撓性材料で構成したから、
固定具を締め付ける時にアームに無理な力がかかった場
合でもその撓みによってアームにクラックが生じるのを
防止でき、クラックが接続筒側に進行するのをより確実
に防ぐことができる。また請求項3記載の発明は、請求
項1記載の効果に加えて、接続筒内に下方に向かう程内
方に突出するように傾斜した虫返し部を設けたから、便
器の排水口から接続筒内を通って排水管に至る水路を遮
断することなく、接続筒内から便器の排水口側への害虫
類の侵入を虫返し部によって確実に防止でき、従って、
衛生的な状態をいつまでも保持できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の一例を示す取付具付き接続
筒の平面図である。
【図2】同上の断面図である。
【図3】同上の下面図である。
【図4】同上の本水洗用に用いる場合の断面図である。
【図5】同上の接続筒を排水管に接続する場合の説明図
である。
【図6】同上の便器を取付具に取付ける場合の説明図で
ある。
【図7】(a)(b)は同上の取付具の便器取付け部に
固定具を差し込む動作の説明図である。
【図8】同上の接続筒にゴムパッキンを装着する説明図
である。
【図9】同上の簡易水洗用に用いる場合の分解図であ
る。
【図10】同上の弁装置を取付けた場合の断面図であ
る。
【図11】(a)は同上の便器を取付具から取外す場合
の説明図、(b)は便器の下面図である。
【図12】同上の弁装置を取り外した後の便器の下面図
である。
【図13】同上の連結部材にトラップ部材を取付ける場
合の説明図である。
【図14】同上の連結部材の説明図である。
【図15】同上の連結部材を示し、(a)は正面図、
(b)は上面図、(c)は側面断面図、(d)は水平断
面図、(e)は側面図である。
【図16】同上のトラップ部材を示し、(a)は断面
図、(b)は平面図、(c)は側面図、(d)は下面図
である。
【図17】同上のトラップ接続シール材の斜視図であ
る。
【図18】同上の連結部材を便器に取付けた状態を説明
する断面図である。
【図19】同上の連結部材とトラップ部材との取付け動
作の説明図である。
【図20】同上のトラップ部材を連結部材に取付けた状
態を示す断面図である。
【図21】従来の接続筒の平面図である。
【図22】従来の接続筒の一部破断した側面図である。
【符号の説明】
1 便器 2 排水口 3 排水管 4 接続筒 5 アーム 6 床面 7 床取付け部 8 連結部 9 便器取付け部 10 取付け孔 13 虫返し部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 馬路 貴光 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工 株式会社内 (56)参考文献 特開 平9−151526(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E03D 11/16

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 便器の排水口と排水管とを接続するため
    の接続筒の外周側に突出するアームと、アームの先端に
    設けられてアームの長さ方向と略直交する方向に配列さ
    れた2つの取付け孔を備えた床取付け部と、床取付け部
    の外側に設けられた便器取付け部とを備えると共に、ア
    ームの幅寸法を上記2つの取付け孔間の間隔と略同一も
    しくはそれより小さく設定して合成樹脂製の取付具が構
    成されており、接続筒の下端部を排水管に接続した状態
    で、取付具の床取付け部を床面に取付け、床面に設置さ
    れた便器の排水口を接続筒の上端部に接続すると共に、
    取付具の便器取付け部を固定具により便器の連結部に固
    定して成ることを特徴とする便器の取付構造。
  2. 【請求項2】 アームを可撓性材料で構成したことを特
    徴とする請求項1記載の便器の取付構造。
  3. 【請求項3】 接続筒内に下方に向かう程内方に突出す
    るように傾斜した虫返し部を設けたことを特徴とする請
    求項1記載の便器の取付構造。
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