JP3350211B2 - 一軸可塑化スクリュ及びこのスクリュを用いた可塑化方法 - Google Patents

一軸可塑化スクリュ及びこのスクリュを用いた可塑化方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリマーブレンド樹脂
のように分散性を向上させたい樹脂、又はPET(ポリ
エチレンテレフタレート)やPAN(ポリアクリルニト
リル)のように低温押出性が求められる樹脂の可塑化に
適した一軸可塑化スクリュ及び可塑化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】射出成形或いは押出成形において、樹脂
を溶融混合するための装置として一軸可塑化スクリュが
広く採用されている。この一軸可塑化スクリュは、中空
バレル内に回転可能に挿入され、螺旋状のフライトが連
続して設けられた材料供給部、圧縮部及び計量部を有す
るものである。また、特に射出成形用の一軸可塑化スク
リュは、中空バレル内に回転可能且つ軸方向摺動可能に
挿入され、螺旋状のフライトが連続して設けられた材料
供給部、圧縮部及び計量部を有し、先端にミキシング部
と逆流防止弁を設けたものである。
【0003】このような一軸可塑化スクリュによって、
ポリマーブレンド樹脂を可塑化すると、混合が不十分と
なって所望の成形品が得られない場合がある。ポリマー
ブレンド樹脂は2種以上の重合体(合成樹脂、合成ゴム
など)を混合した不均一系であるため、混合状態によっ
て性質が変動する。混合不十分になると、所望の機械的
強度や表面性状が得られなくなる。
【0004】また、PETボトル成形時には、バレル温
度を出来るだけ低く設定して、アセトアルデヒド濃度を
低く抑える必要があるが、上述した一軸可塑化スクリュ
では低温押出性に限度があって不十分である。また、P
ANは軟化点が高く、250℃〜360℃で変色し、3
50℃以上になると分解するため、バレル温度は狭い範
囲で出来るだけ低く設定する必要があるが、上述した一
軸可塑化スクリュでは低温押出性に限度があって不十分
である。
【0005】そこで、単なるフルフライトの一軸可塑化
スクリュではなく、混合性能を高めたスクリュが提案さ
れている。混合性能を高めると、所望の機械的強度が得
られたり、温度均一性によって低温押出が可能になる。
【0006】このような混練性能向上のために、スクリ
ュ先端にミキシング部を設けることが行われる。このミ
キシング部には種々のものがあるが、必要以上のせん断
をかけないで効率的に混合するものとして、特開平2−
63538の分配的な混合を行うものがある。このミキ
シング部は、前記フルフライトスクリュの計量部先端に
接続され、外周面に複数のキャビティを持つロータと、
該ロータに回転自在に貫挿され、内周面に複数のキャビ
ティを持つリングとからなるものである。
【0007】また、混練性能向上のために、スクリュの
フライト形状などを特殊なものにすることも行われる。
この特殊フライトにも種々のものがあるが、フライト間
を浮遊するソリッドベッドを崩壊させて樹脂溶融を促進
するものとして、実公平3−478459号公報の多偏
心フライトを用いるものがある。この多偏心フライト
は、フライト高さが一定である同心フライトの間に、各
フライト高さがその長さに沿って漸減及び漸増を一定長
さに渡って反復すると共に前記漸減及び漸増の位相をず
らせて互いに平行に列設した複数の偏心フライトを設け
たものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このような分配型ミキ
シング部を取り付けたスクリュ、又は多偏心フライトを
有するスクリュによって、上述したポリマーブレンド樹
脂、PET、PANを可塑化すると、フルフライトスク
リュより混合性や低温押出性が改善されるものの、その
改善効果は充分とは言えず、更に優れた特性を有する一
軸可塑化スクリュが望まれていた。
【0009】本発明は、従来の技術におけるこのような
要望に鑑みてなされたものであり、その目的とするとこ
ろは、ポリマーブレンド樹脂、PET、PANの如き特
殊な樹脂を可塑化する場合に、優れた混合性と低温押出
性の両方を達成することができる一軸可塑化スクリュ及
び可塑化方法を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する一軸
可塑化スクリュは、材料供給部、圧縮部及び計量部を有
し、先端にミキシング部を設けた一軸可塑化スクリュに
おいて、前記計量部は、フライト高さが一定である同心
フライトの間に、各フライト高さがその長さに沿って漸
減及び漸増を一定長さに渡って反復すると共に前記漸減
及び漸増の位相をずらせて互いに平行に列設した複数の
偏心フライトを前記計量部の先端に至るまで設けてな
り、前記ミキシング部は、前記計量部先端に接続され、
外周面に複数のキャビティを持つロータと、該ロータに
回転自在に貫挿され、内周面に複数のキャビティを持つ
リングとからなるものである。特に、射出成形用の場
合、中空バレル内に回転可能且つ軸方向摺動可能に挿入
され、材料供給部、圧縮部及び計量部を有し、先端にミ
キシング部と逆流防止弁を設けた射出成形用一軸可塑化
スクリュにおいて、前記計量部は、フライト高さが一定
である同心フライトの間に、各フライト高さがその長さ
に沿って漸減及び漸増を一定長さに渡って反復すると共
に前記漸減及び漸増の位相をずらせて互いに平行に列設
した複数の偏心フライトを前記計量部の先端に至るまで
設けてなり、前記ミキシング部は、前記計量部先端に接
続されて前記中空バレル内に挿入され、外周面に複数の
キャビティを持つロータと、該ロータに回転自在に貫挿
され且つロータ軸方向に摺動可能であって、内周面に複
数のキャビティを持つリングとからなり、前記逆流防止
弁は、前記計量部先端に設けられた弁シート部と、該弁
シート部に対する弁体部が形成された前記リングとから
なるものである。
【0011】そして、分散性に優れたポリマーブレンド
樹脂例えば高結晶高流動性ゴム変成樹脂の可塑化方法
は、上述した射出成形用スクリュを用い、ポリマーブレ
ンド樹脂を、前記偏心フライトで攪拌した後、前記ミキ
シング部で分割合流させる方法である。また、低温押出
性にすぐれたPETの可塑化方法は、上述した射出成形
用スクリュを用い、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)を、前記偏心フライトで攪拌した後、前記ミキシン
グ部で分割合流させる方法である。また、低温押出性に
すぐれたPANの可塑化方法、上述した射出成形用スク
リュを用い、ポリアクリルニトリル(PAN)を、前記
偏心フライトで攪拌した後、前記ミキシング部で分割合
流させる方法である。
【0012】
【作用】スクリュの多偏心フライトの部分において、フ
ライト内の樹脂流れが攪拌され、溶融樹脂の低温均質化
が促進される。さらに、ミキシング部におけるロータ及
びリングのキャビティ内を交互に通過する間の分配合流
の繰り返しで複雑な運動をし、級数的に混合度が増大す
る。この低温均質化を伴った溶融と、級数的な混合の相
乗作用により、低温押出性と混練度向上の双方が実現さ
れる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ説
明する。図1は本発明の射出成形用一軸可塑化スクリュ
の断面図である。図2は図1のX−X断面図である。
【0014】図1において、スクリュ1は中空バレル2
内に挿入され、矢印a方向のように回転可能であると共
に、矢印b方向のように軸方向にも移動可能である。バ
レル2の先端にはヘッド3がボルト4で接続されてい
る。このヘッド3はバレル2の穴2aと連続する円錐穴
3aとセンター通路3bを有している。
【0015】スクリュ1は、根本部11と、材料供給部
12と、圧縮部13と、計量部14とを一直線に配列し
たものである。根本部11は図示されない油圧モータに
連結されて回転可能であると共に、図示されない油圧ア
クチュエータにも連結されて軸方向移動可能である。材
料供給部12は小径軸15に1条の螺旋状フライト16
を設けてなり、深溝17が形成されている。圧縮部13
は小径軸15から大径軸18に至る拡径軸19に連続す
る螺旋状フライト16を設けてなり、溝20は順次浅く
なる。計量部14は大径軸18に連続する螺旋状フライ
ト16を設けてなり、浅溝21が形成されている。この
螺旋状フライト16は軸心と同心であり、計量部14で
はフライト高さが等しくなっている。このフライト16
で樹脂を前方に送り出す。またバレル2の内面と溝底と
の間のせん断力による内部発熱及びバレル2からの加熱
によって樹脂が溶融すると共に、混合を受ける。
【0016】この計量部14の同心フライト16の間
に、3条の偏心フライトA,B,Cが等ピッチで設けら
れている。この偏心フライトA,B,Cは計量部14の
全長にわたって存在し、偏心フライトA,B,Cの始点
As,Bs,Csは圧縮部13の終端付近から始まって
いる。この偏心フライトA,B,Cの形状を図2により
説明する。X1−X1断面のように、偏心フライトAは
0°から90°までフライト高さが漸増し、90°から
180°までフライト高さが漸減するように突設されて
いる。X2−X2断面のように、偏心フライトBは偏心
フライトAに対して120°位相をずらされ、120°
から210°までフライト高さが漸増し、210°から
300°までフライト高さが漸減するように突設されて
いる。偏心フライトCは偏心フライトBに対して120
°位相をずらされ、240°から330°までフライト
高さが漸増し、330°から420°までフライト高さ
が漸減するように突設されている。なお、材料供給部→
圧縮部→計量部にわたるフライト16は、X3−X3断
面のように同心フライトであってフライト高さが一定で
ある。
【0017】図1において、ミキシング部5は、ロータ
22と、リング23と、トーピード24とからなってい
る。また逆流防止弁6は、弁シート部25と、リング2
3の端の弁部26とからなっている。ロータ22とトー
ピード24は一体であり、その間に直角段部27が形成
されている。ロータ22のトーピード24と反対側には
ネジ28と位置決め軸29とフランジ30とが形成され
ている。弁シート部25は、円錐座31と、フランジ3
0が当たる段部と、計量部14と同径の軸とを有してお
り、ロータ22を計量部14の端にねじ込むと、弁シー
ト部25が共締めされる。リング23の弁部26は円錐
受けとなっており、上述した円錐座31との間に隙間ε
が存在し、リング23が樹脂の背圧で押されて隙間εが
ゼロになると、樹脂の逆流が阻止される。
【0018】リング23はバレル2の穴2aに挿入さ
れ、軸方向に摺動可能である。また、リング23はロー
タ23に対して回転自在に嵌められ、隙間εがゼロにな
る程度の軸方向摺動が許容されている。ロータ23の入
口は細径となって樹脂通路32が形成され、この樹脂通
路32は1列目のキャビティ33に連通している。ロー
タ23の軸部分のキャビティ33は皿状窪みであって千
鳥状に配設され、二列目から4列目までのキャビティ3
3は独立している。4列目のキャビティ33は樹脂通路
34を経てトーピード24の切り欠き溝35に連通して
いる。リング23はロータ22の外周に沿う内周を有
し、ロータ22のキャビティ33との列設ピッチの1/
2だけずらされた貫通孔のキャビティ36がリング23
の内周面に設けられている。ロータ22のキャビティ3
3は周方向に7個設けられ、リング23のキャビティ3
6は周方向に6個設けられ、周方向ピッチもずらされて
いる。さらに、キャビティ33とキャビティ36の孔径
も異なっている。スクリュの回転と共にロータ22も回
転するが、リング23のバレル2との隙間及びリング2
3のロータ22との隙間を適切にすることによって、ロ
ータ22よりかなり遅い速度で回転し、リング23とロ
ータ22間の相対的回転が確保される。そして、キャビ
ティ33とキャビティ36の配置における軸方向及び周
方向のずれと孔径の違いによって、複雑な分配作動が行
われる。
【0019】つぎに、上述したスクリュの多偏心フライ
トA,B,Cとミキシング部5の作動を図3及び図4に
より説明する。図3は多偏心フライトA,B,Cの混合
を示す図であり、(a)〜(f)へと時間的に経過して
いく。フライト16間の溝内で、多偏心フライトA,
B,Cが順番に出たり引っ込んだりしている。そのた
め、樹脂の流れは分断され、フライト内の樹脂流れが攪
拌され、溶融樹脂の低温均質化が促進される。また、偏
心フライトA,B,Cを越える樹脂は局部せん断を受
け、未溶融樹脂の溶融が促進される。したがって、可塑
化過程で生じるブレークアップ現象によって未溶融樹脂
が溶融樹脂内を漂流しはじめ、更に射出成形用スクリュ
ではスクリュ回転停止時やスクリュ溝内圧力の低下によ
るガスの噴出や射出時のクロスチャネル流動でブレーク
アップ現象が助長されることになっても、偏心フライト
A,B,Cで有効に可塑化され、同時に攪拌される。
【0020】このように攪拌されつつ可塑化された樹脂
はミキシング5に至る。図4(a)の軸方向流れや図4
(b)の周方向流れに図示されるように、ロータ22の
回転によるせん断作用と、キャビティ33,36間の軸
方向の分割と配向の組合せと、キャビティ33,36間
の周方向の分割と配向の組合せとによって樹脂は複雑は
流れとなる。キャビティ33,36はせん断の方向に対
して垂直に配設されており、効率の良い混合が行われ、
キャビティ33,36の列数に対応して指数級数的に混
合度合いが増大する。
【0021】このように、計量部14の多偏心フライト
A,B,Cによる攪拌作用と、計量部14に接続された
分配型ミキシング部5の分配及び配向作用の相乗作用に
よって、樹脂温度の均質化と高度の混合が達成される。
【0022】なお、上述した図1の実施例は射出成形用
一軸可塑化スクリュの場合であったが、押出成形用の場
合は、スクリュ自体の軸方向移動が不用であって、逆流
防止弁も不用となる以外は同様の構成の一軸可塑化スク
リュが使用される。
【0023】つぎに、上述した射出成形用一軸可塑化ス
クリュの性能確認実験例を以下に説明する。使用した本
発明スクリュのディメンジョンと比較のために使用した
フルフライトスクリュのディメンジョンを表1に示す。
なお、溝深さは同じにして条件をそろえている。
【0024】
【表1】
【0025】実験に使用した樹脂は、バンパに用いられ
るPP/EPR系ポリマーブレンド樹脂であるTSOP
(三菱油化株式会社製TSOP YK1)と、PAN
(三菱化成株式会社製PAN)である。また、各樹脂の
成形条件を表2に示す。
【0026】
【表2】
【0027】まず、分散しにくい樹脂であるTSOPの
電子顕微鏡観察の結果を図5により説明する。図面の中
黒で示されるものがゴム粒子であり、図5(a)の本発
明スクリュのゴム粒子は、図5(b)のフルフライトス
クリュのゴム粒子に比較してはるかに小さく、細かく分
散していることが明瞭に判る。
【0028】また、バンパ材として求められる特性とし
て、破断伸びとアイゾット衝撃値を比較した。図6
(a)はフルフライト100RPM/0MPa時の破断
伸びを100とした場合の増減を示すグラフ図であり、
本発明スクリュの場合のほうが破断伸びが大きくなって
いる。図6(a)はフルフライト100RPM/0MP
a時のアイゾット衝撃値を100とした場合の増減を示
すグラフ図であり、本発明スクリュの場合のほうが衝撃
値が向上している。結果として伸びで20〜50%、衝
撃値で3〜8%の向上が確認された。
【0029】また、面衝撃試験による破壊形態はフルフ
ライトスクリュでは最終破壊において脆性的破壊形態を
示したが、本発明スクリュでは最後まで延性的破壊形態
を示した。また、分子量解析も行ったが、スクリュの違
いによる重量平均分子量(MV)および分子量分布(Q
値)に大きな差異が見られなかった。
【0030】さらに、TSOP塗装バンパの塗装を処理
して粉砕したTSOPリサイクル材の混合度合い調べる
べく、フルフライトスクリュ、偏心フライトスクリュ、
本発明スクリュで可塑化したものの表面光沢を調べた。
図7に示すように、フルフライトスクリュ、偏心フライ
トスクリュ、本発明スクリュで表面光沢が良くなってい
る。
【0031】以上の結果から、高結晶高流動性樹脂の場
合、フルフライトスクリュでは計量部で樹脂の粘度が下
がるため、せん断の効果を充分に伝えることができず、
分散混合効率が下がる。しかし、本発明スクリュのよう
に、積極的に界面を増大させると、粘度変化の影響を受
けずに、効率良く分散させることができ、大きなせん断
をかけることもないので、分子量に悪影響を与えること
もない。
【0032】つぎに、低せん断高混合機能による樹脂温
度の均一化効果の適用事例として、PANの射出成形の
実験結果を以下に説明する。フルフライトスクリュと本
発明スクリュで成形した時の引っ張り降伏伸びとアイゾ
ット衝撃値とを測定し、その結果を図9に示す。伸びは
2倍以上となり、衝撃値は平均で10%向上している。
これも、本発明スクリュの高分散効果により、通常の生
産時よりバレル温度を低温に設定することが可能になっ
たことに起因すると推定される。
【0033】つぎに、低せん断高混合機能による樹脂温
度の均一化効果の他の適用事例としてPETパリソンの
射出成形の実験結果を以下に説明する。PETパリソン
の射出成形では、成形温度が低く溶融樹脂に未溶融部分
が残っていると、パリソンに曇りが生じ透明度が低下す
る。一方溶融樹脂が高すぎると、樹脂の分解を引き起こ
しIV値の著しい低下を招きアセトアルデヒドが生成さ
れる。そこで、実験には、PETパリソンの射出成形3
2個取りの金型を使用し、130mm径フルフライトス
クリュと130mm径本発明スクリュとの比較を行っ
た。また、フルフライトスクリュのホッパ下からノズル
までの6ゾーンのバレル温度設定を、280℃、290
℃、310℃、310℃、310℃、300℃とした。
一方本発明スクリュはホッパ下からノズルまでの6ゾー
ンのバレル温度設定を、280℃、280℃、288
℃、285℃、285℃、280℃とし、バレル温度を
本発明スクリュ使用時には20℃〜25℃下げて成形を
行った。両スクリュにて成形したパリソンをブロ成形し
た後、エアースペイス法によりアセトアルデヒド濃度を
測定した結果を図8に示す。
【0034】本発明スクリュの場合、パリソンの透明度
を保ったまま、アセトアルデヒド発生濃度を最大値で6
0%、平均値で50%低減できたと同時に、IV値の保
持率についても93〜94%(従来85%〜90%)ま
で向上させることができた。また、紫外線吸収剤の練り
込み分散も良好であった。
【0035】これらの結果、本発明スクリュの高分散効
果により、バレル内の溶融樹脂が積極的に攪拌されるこ
とで、未溶融樹脂の溶融が促進され、同時に溶融樹脂の
温度むらが減少したことによるもので、通常の生産時よ
りバレル温度を低温に設定することが可能になったもの
である。
【0036】なお、本発明スクリュの低せん断高混合機
能は、PETやPANに限らず、マスターバッチ/リキ
ッドカラーの希釈分散に適用すると、分散性の向上によ
って材料費を節約することもできる。また、熱劣化の防
止が必要とされる樹脂一般に適用し、溶融温度の均一化
効果によってバレル温度の低温設定をすることもでき
る。
【0037】
【発明の効果】本発明の一軸可塑化スクリュは、多偏心
フライトの計量部と分散型ミキシングスクリュを組み合
わせたものであり、未溶融樹脂を効果的に溶融しつつ樹
脂を攪拌する多偏心フライトの作用と、級数的な分配作
用および配向作用の相乗効果によって、低せん断高混合
機能を達成し、低温押出を可能にする。
【0038】したがって、ポリマーブレンド樹脂に本発
明スクリュを適用すると、高い分散性が得られる。ま
た、PETやPANに本発明スクリュを適用すると、低
温押出が可能になって、諸特性を向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の射出成形用一軸可塑化スクリュの断面
図である。
【図2】図1のX−X断面図である。
【図3】多偏心フライトの混合作動を示す図である。
【図4】分配型ミキシングの分配作動を示す図である。
【図5】TSOPのミクロ分散を示す図である。
【図6】TSOPの破断伸びとアイゾット衝撃値の向上
を示すグラフ図ある。
【図7】TSOPリサイクル材の表面光沢の向上を示す
グラフ図ある。
【図8】PETのアセトアルデヒド濃度改善を示すグラ
フ図ある。
【図9】PANの引っ張り降伏伸びとアイゾット衝撃値
の向上を示すグラフ図ある。
【符号の説明】
1 スクリュ、2 バレル、5 ミキシング部、6 逆
流防止弁、12 材料供給部、13 圧縮部、14 計
量部、16 同心フライト、A,B,C 偏心フライ
ト、22 ロータ、23 リング、25 弁シート部、
26 弁体部、33,36 キャビティ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B29K 67:00 B29K 67:00 (56)参考文献 特開 平4−119813(JP,A) 特開 平2−63538(JP,A) 特開 昭50−5449(JP,A) 特開 昭63−122513(JP,A) 実開 昭62−114715(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 45/60 B29C 45/52 B29C 47/62 B29C 47/64

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 材料供給部、圧縮部及び計量部を有し、
    先端にミキシング部を設けた一軸可塑化スクリュにおい
    て、 前記計量部は、フライト高さが一定である同心フライト
    の間に、各フライト高さがその長さに沿って漸減及び漸
    増を一定長さに渡って反復すると共に前記漸減及び漸増
    の位相をずらせて互いに平行に列設した複数の偏心フラ
    イトを前記計量部の先端に至るまで設けてなり、 前記ミキシング部は、前記計量部先端に接続され、外周
    面に複数のキャビティを持つロータと、該ロータに回転
    自在に貫挿され、内周面に複数のキャビティを持つリン
    グとからなることを特徴とする一軸可塑化スクリュ。
  2. 【請求項2】 中空バレル内に回転可能且つ軸方向摺動
    可能に挿入され、材料供給部、圧縮部及び計量部を有
    し、先端にミキシング部と逆流防止弁を設けた射出成形
    用一軸可塑化スクリュにおいて、 前記計量部は、フライト高さが一定である同心フライト
    の間に、各フライト高さがその長さに沿って漸減及び漸
    増を一定長さに渡って反復すると共に前記漸減及び漸増
    の位相をずらせて互いに平行に列設した複数の偏心フラ
    イトを前記計量部の先端に至るまで設けてなり、 前記ミキシング部は、前記計量部先端に接続されて前記
    中空バレル内に挿入され、外周面に複数のキャビティを
    持つロータと、該ロータに回転自在に貫挿され且つロー
    タ軸方向に摺動可能であって、内周面に複数のキャビテ
    ィを持つリングとからなり、 前記逆流防止弁は、前記計量部先端に設けられた弁シー
    ト部と、該弁シート部に対する弁体部が形成された前記
    リングとからなることを特徴とする射出成形用一軸可塑
    化スクリュ。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のスクリュを用い、ポリマ
    ーブレンド樹脂を、前記偏心フライトで攪拌した後、前
    記ミキシング部で分割合流させることを特徴とする分散
    性に優れたポリマーブレンド樹脂の可塑化方法。
  4. 【請求項4】 前記ポリマーブレンド樹脂はバンパ用の
    高結晶高流動性ゴム変成樹脂である請求項3記載のポリ
    マーブレンド樹脂の可塑化方法。
  5. 【請求項5】 請求項2記載のスクリュを用い、ポリエ
    チレンテレフタレート(PET)を、前記偏心フライト
    で攪拌した後、前記ミキシング部で分割合流させること
    を特徴とする低温押出性にすぐれたPETの可塑化方
    法。
  6. 【請求項6】 請求項2記載のスクリュを用い、ポリア
    クリルニトリル(PAN)を、前記偏心フライトで攪拌
    した後、前記ミキシング部で分割合流させること特徴と
    する低温押出性にすぐれたPANの可塑化方法。
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