JP3349867B2 - 流体機械 - Google Patents

流体機械

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JP3349867B2
JP3349867B2 JP14740895A JP14740895A JP3349867B2 JP 3349867 B2 JP3349867 B2 JP 3349867B2 JP 14740895 A JP14740895 A JP 14740895A JP 14740895 A JP14740895 A JP 14740895A JP 3349867 B2 JP3349867 B2 JP 3349867B2
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寛二 坂田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、圧縮機あるいはポン
プとして好適な流体機械に関する。
【0002】
【従来の技術】従来において、圧縮機として本発明に一
番近い代表例にスクロールコンプレッサがある。
【0003】スクロールコンプレッサの概要は、固定ス
クロール側の渦巻体と、旋回スクロール側の渦巻体とを
噛み合せ、旋回スクロールを旋回運動させることで、外
周から中心へ向け順次容積の減少を伴なう圧縮室を形成
し、圧縮された作動流体を、中心部側に設けられた吐出
ポートから吐出する構造となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】スクロールコンプレッ
サは、半径方向に外側から中心部へ向かって圧縮する所
から、圧縮容積は、旋回スクロールの半径によって決定
されるため、圧縮容積を大きくすると半径も大きくなり
装置全体も大型化する。また、各渦巻体は、内側と外側
が、それぞれ接触し合う内側噛み合い面及び外側噛み合
い面となる所から、各渦巻体の内面噛み合い面と外周噛
み合い面をそれぞれ精度良く加工する必要があり、加工
性の面で望ましくなかった。
【0005】そこで、この発明は、大型化することなく
圧縮容積の拡大を図ると共に、シール漏れを小さく抑
え、しかも、加工性の面でも大変好ましい流体機械を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、第1には、外周から中心部へ向かって螺旋状に立上
がる断面階段状の外側噛み合い面を有する第1のスパイ
ラルと、前記第1のスパイラルと相対的に旋回運動する
と共に断面階段状に形成された螺旋状の内側噛み合い面
を有する第2のスパイラルとから成り、第1のスパイラ
ルの外側噛み合い面と、第2のスパイラルの内側噛み合
い面と噛み合い、外周から中心部へ向かって容積の減少
を伴なう圧縮室を形成する圧縮機構部を備え、前記第1
のスパイラル側の外側噛み合い面の階段面と、第2のス
パイラルの内側噛み合い面の階段面との間に螺旋状に連
続する間隙を形成し、その間隙にシール部材を設け、シ
ール部材を、各スパイラルが相対的に旋回運動する旋回
運動によって生ずるスパイラルの高低変化巾より厚くし
てある。
【0007】第2には、第1のスパイラル側の外側噛み
合い面の階段面と、第2のスパイラル側の内側噛み合い
面の階段面との間に螺旋状に連続する間隙を形成し、そ
間隙にシール部材を設け、シール部材に、前記第2の
スパイラル側の内側噛み合い面の階段面とシール部材間
の隙間へガスが侵入する侵入領域を小さくするサブシー
ル部を一体に設ける。
【0008】第3には、第1のスパイラル側の外側噛み
合い面の階段面と、第2のスパイラル側の内側噛み合い
面の階段面との間に螺旋状の間隙を形成し、その間隙に
シール部材を設け、シール部材に、前記第2のスパイラ
ル側の内側噛み合い面の段階面とシール部材間の隙間
小さく仕切るサブシール部材を設ける。
【0009】第4には、第1のスパイラル側の外側噛み
合い面の階段面と、第2のスパイラル側の内側噛み合い
面の階段面との間に螺旋状に連続する間隙を形成し、
の間隙にシール部材を設け、該間隙を形成する前記第2
のスパイラル側の内側噛み合い面の階段面側に、シール
保持溝を設け、前記シール部材に前記シール保持溝内に
臨みシール保持溝の溝面と接触可能な同一接触面形状を
有するサブシール部を一体に設ける。
【0010】そして、シール部材のサブシール部上面
は、シール保持溝の溝面を切削加工する切削時の切削加
工面と同一形状としてある。
【0011】
【作用】かかる流体機械によれば、内側噛み合い面と外
側噛み合い面が噛み合いながら第1のスパイラルと、第
2のスパイラルとが相対的に旋回運動することで、中央
部へ向かって容積の減少を伴なう圧縮室が形成される。
これにより、圧縮室により外側から取込まれた作動ガス
は、、中央部へ向かって上昇しながら圧縮され、吐出さ
れる。
【0012】この場合、圧縮室は、半径方向と高さ方向
とにより圧縮容積が決定されるため、装置全体を大型化
することなく大きな圧縮容積が得られる。一方、圧縮室
と圧縮室の間の間隙は、シール部材によって小さく仕切
られるため、シール漏れが起きても最少に抑えられ、効
率のよい圧縮が得られる。
【0013】
【実施例】以下、図1乃至図17の図面を参照しながら
この発明の実施例を具体的に説明する。
【0014】図4において、1は密閉ケースを示してお
り、密閉ケース1内には、駆動モータ3と圧縮機構部5
が配置されている。
【0015】駆動モータ3は、主軸7に固定されたロー
タ9と、密閉ケース1の内壁面に固定支持されたステー
タ11とを有し、ステータ11に電流が流れることで、
ロータ9を介して前記主軸7に回転動力が与えられるよ
うになる。
【0016】圧縮機構部5は、第2のスパイラルとなる
固定スパイラル13と第1のスパイラルとなる旋回スパ
イラル15とから成り、前記主軸7と一体に連続する主
軸29が貫通している。
【0017】固定スパイラル13は、図6に示す如く内
側に、外周から中心へ向かって螺旋状の内側噛み合い面
17の半径が順次小さくなっていく螺旋階段状の螺旋室
19が形成されると共に、密閉ケース1の内壁面に固定
支持されている。
【0018】旋回スパイラル15は、外側に、外周から
中央部へ向かって螺旋階段状に立上がると共に中心部に
向かって半径が順次小さくなる螺旋体21を有し、螺旋
体21の外周は外側噛み合い面23となっている。
【0019】螺旋体21の外側噛み合い面23は、固定
スパイラル13側の内側噛み合い面17と噛み合うこと
で、圧縮室25が形成されるようになる。したがって、
加工精度は、外側噛み合い面23と内側噛み合い面17
の管理だけで済むようになる。
【0020】圧縮室25は、密閉ケース1の外部に延長
された吸込管27aと直接接続連通し合う吸込ポート2
7と、密閉ケース1の上部に設けられた吐出管29と密
閉ケース1の内部空間を介して連通し合う吐出ポート3
1とそれぞれ連通し、旋回スパイラル15に旋回運動が
与えられることで、図8に示す如く、吸込ポート27か
らの作動ガスを中心へ向かって容積の減少を伴ないなが
ら吐出ポート31から吐出するようになっている。
【0021】この場合、吸込ポート27又は吐出ポート
31に逆止弁(図示していない)を設けることが望まし
い。これにより、回転停止時に、ガスの逆流を阻止する
ことが可能となる。
【0022】また、吐出ポート31は、ロータ9の端縁
9aと接近し、ロータ9の回転によって、吐出ポート3
1から吐出される吐出ガス中の油の分離を可能としてい
る。
【0023】圧縮室25は、スパイラルの半径方向に加
え、断面階段状のピッチHによって圧縮容積が決定され
ると共に、図2及び図3に示す如く間隙33内に配置さ
れたシール部材35によって各圧縮室25のシールが確
保されている。
【0024】間隙33は、固定スパイラル13の内側噛
み合い面17の階段面37と、旋回スパイラル15の外
側噛み合い面23の階段面39とにより螺旋状に連
て形成された垂直部41と水平部43とから成る断面L
字状の形状となっている。
【0025】シール部材35は、図3(階段面39とシ
ール部材35とを離した展開説明図)に示す如く間隙
3を形成する垂直部41内に臨むサブシール部35a
と、水平部43に臨むシール部本体35bとから成る断
面L字状の螺旋に形成され、シール部本体35bの厚み
tと、サブシール部35aの厚みt1は、旋回スパイラ
ル15が旋回運動によって生ずる高低変化巾h1より大
きくなっている。
【0026】即ち、各階段面37,39は上昇傾斜する
傾斜面となっている所から、旋回スパイラル15の旋回
運動時において、シール部材35のある点Aをみると、
点Aは、傾斜する階段面39の点Bと接しており、これ
ら接触点は、旋回スパイラル15の旋回運動に伴ない点
Bも旋回運動し、点Aから移動する。この移動を観察す
ると、点Aには、階段面39の別の点B1が接する事に
なり、点Aに接する点B1群は、旋回直径φdの円を階
段面39の斜面に投影した閉曲線となる。点Aは斜面状
の閉曲線と接するため、閉曲線の軸方向の高低差h1と
同等の高さ寸法軸方向に動くようになる。
【0027】したがって、シール部材35の厚みtを高
低差h1より大きくすることで、シール部材35のシー
ル部本体35bの側面45は、固定スパイラル13の側
壁47と所定巾のラップ領域αを有して上下に摺接す
る。この時、摺接して動く巾はh1であるため、h1よ
り厚いtに設定されたシール部材35の側面45は、ラ
ップ領域によって固定スパイラル13の側壁47に対し
て確実なシール状態が確保されるようになる。
【0028】また、サブシール部35aの側面49も、
シール部本体35bと同様に垂直部41の側壁51とラ
ップ領域を有して上下方向に摺接するので、確実なシー
ル状態が得られる。
【0029】シール部材35と間隙33との関係は、図
1に示す如く、例えば旋回運動の瞬間停止時において、
主軸29の軸心Yを中心として、図面左側を90゜右側
を180゜軸心Yより裏面側を0゜、手前を360゜と
仮定すると、0゜の位置で鎖線で示す如くシール部材3
5の上面と固定スパイラル13の内側噛み合い面17の
階段面37間の隙間がゼロの密着状態となる。また、3
60゜の位置で鎖線で示す如く上記隙間は最大の状態と
なる。
【0030】シール部材35の材料としては、冷媒がR
32、R134系、R125、R143系、R152
系、炭化水素系、アンモニア冷媒に対しては、オリゴマ
抽出の少ない液晶ポリマ、ポリエーテルスルホン(PE
S)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などの
エンジニアプラスチック又はテフロン系樹脂を主成分と
することが好ましい。また、前記主成分に対して炭素繊
維、ガラス繊維、二硫化モリブデン(MoS2 )のいず
れを混合させることで、強度を保持した状態で、摩耗
性、潤滑性の向上が図れる。
【0031】なお、前記したシール部材35の材料に、
高温時には、高さ寸法が低くなるような形状記憶性のあ
る材料を埋め込んでおくことも可能である。これによ
り、旋回スパイラル15の階段面39の高さに合わせて
おくことにより、容易に組込みが出来る。また、運転時
には温度が上がるため高さが低くなり旋回スパイラル1
5との密着性が高まり、シール性の向上が図れる。
【0032】一方、圧縮機構部5を貫通した前記主軸2
9は、駆動モータ3の主軸7と一体に連続する形状とな
っていて、固定スパイラル13の主軸受け53と、密閉
ケース1の内壁面に固定支持された支持フレーム55の
副軸受け57により回転自在に両端支持されている。
【0033】主軸29には、中心軸心Yに対して所定量
偏心eした偏心軸部59が設けられている。偏心軸部5
9には前記旋回スパイラル15の軸受部61が回転自在
に嵌挿し、旋回スパイラル15の軸受部61を始めとし
て、主軸受け53、副軸受け57には、主軸29の下端
部に設けられたオイルポンプ63によって、潤滑油が潤
滑通路65を介して送り込まれるようになっている。
【0034】また、旋回スパイラル15の背面側で、前
記支持フレーム55との間には、オルダムリング等の自
転防止機構67とスラストリング69がそれぞれ設けら
れている。
【0035】自転防止機構67は、偏心軸部59の回転
時に、旋回スパイラル15の自転を抑えるよう機能し、
旋回スパイラル15に旋回運動が与えられるようにな
る。
【0036】スラストリング69は、ガス通路71を介
して内側に吐出ガスが、外側に吸込ガスがそれぞれ取込
まれるよう仕切る手段となっており、旋回スパイラル1
5に作用するスラスト力を最適な値にバランスさせるよ
う機能する。
【0037】このように構成された流体機械によれば、
吸込ポート27から取入れられた作動ガスは、旋回スパ
イラル15の旋回運動により外周から中心に向かって上
昇しながら順次容積の減少を伴なう圧縮室25により圧
縮され、吐出ポート31から密閉ケース1内に吐出され
た後、吐出管29から外へ送り出されるようになる。
【0038】この動作時において、旋回スパイラル15
の外側噛み合い面23と、固定スパイラル13の内側噛
み合い面17が噛み合うため、噛み合い面の精度管理は
2面だけで良くなると共に、圧縮室25は半径方向と高
さ方向とにより圧縮容積が決定されるため、装置全体を
大型化することなく大きな圧縮容積が得られる。
【0039】一方、シール漏れの要因となるシール部材
35の上面と固定スパイラル13の階段面37間の隙間
は、二つに分割されると共に、特に高圧側となるガス漏
れにつながる内側は、図7に示す如く垂直部41の上部
に形成された小さい隙間41aだけとなるため、ガス漏
れを最小に抑えることが可能になり、効率の良い圧縮が
得られる。
【0040】図9は、シール部材35の上面と固定スパ
イラル13の階段面37間の隙間をスパイラルの半径方
向に沿って複数に分割する別の実施例を示したものであ
る。
【0041】この実施例は、固定スパイラル13側の階
段面37のほぼ中央部位に、シール保持溝73を設ける
一方、シール部材35のシール部本体35bのほぼ中央
部位に前記シール保持溝73内に臨むサブシール部35
aを一体に設け、シール部材35の上面と固定スパイラ
ル13の階段面37間の隙間を複数に分割し、シール漏
れにつながる内側隙間を小さくしたものである。
【0042】この実施例によれば、ガス漏れにつながる
内側の隙間を小さくできる効果に加えて、サブシール部
35の巾Dを大きくとれるため、サブシール部35aが
補強部材として機能し、シール部材35全体の強度を向
上させることが可能となる。また、旋回スパイラル15
の階段面39はシール部材35のシール部本体35bの
みと摺接するため、摩耗の点を考慮すると、旋回スパイ
ラル15の材料とシール部材35との相性のみを考慮す
れば良いので、材料選択の巾が広がり、設計自由度が広
がるメリットがある。
【0043】図10はガス漏れにつながる内側隙間を小
さくする実施例を示したものである。
【0044】この実施例は、固定スパイラル13側とな
間隙33を形成する階段面37に、所定巾のシール保
持溝75を設け、このシール保持溝75内に、シール部
材35を臨ませることで、シール漏れにつながる内側、
図面左側の隙間を小さくする形状としてある。そして、
シール部材35のシール上面35cと、シール保持溝7
5の溝面75aとは接触可能なほぼ水平の同一面形状と
なっている。
【0045】この実施例によれば、旋回スパイラル15
の旋回運動に対応してシール部材35は上下動し、小さ
隙間によって、シール漏れを最少に抑えられるため、
効率のよい圧縮が得られる。また、シール部材35の断
面形状が単純な矩形状となるため、加工が容易となり、
コスト性の面でのメリットが得られる。
【0046】なお、図11に示す如くシール部材35の
シール上面35cは、シール保持溝75の溝面75aを
エンドミルで切削加工するときにできる円弧状の切削加
工面と接触可能な同一の接触面形状としてもよい。
【0047】また、図12に示す如く、シール保持溝7
5の溝面75aとシール部材35のシール上面35cと
の間に付勢ばね77を設け、旋回スパイラル15の階段
面37とシール部材35bとの接触面圧を高め、シール
性の向上を図るようにしてもよい。
【0048】あるいは、図13(a),(b)に示す如
く、シール部材35を取外した状態において、旋回スパ
イラル15の階段部の高さ寸法Eより低い寸法となるよ
うあらかじめシール部材35の高さ寸法E1を加工して
おくと、組込み時に、シール部材35を旋回スパイラル
15の階段面37に密着させる事ができるため、シール
性の向上が図れる。
【0049】図14は、シール部材35と固定スパイラ
ル13の階段面37間の隙間内へガスが侵入する侵入領
域を小さくし、上記隙間内へのガス侵入を阻止する実施
例を示したものである。
【0050】即ち、固定スパイラル3の階段面37の内
側に、上方に延長された傾斜面77を設ける一方、シー
ル部材35のシール部本体35bから傾斜面77に沿っ
てサブシール部35aを立上げ、サブシール部35aに
よってシール漏れ側となる高圧側のシール面積を拡大す
ることで、上記隙間につながるガス侵入用の領域79を
小さくした形状としてある。
【0051】したがって、この実施例によれば、ガス侵
入用の領域79が小さく抑えられているため、ガス侵入
が阻止され、効率のよい圧縮状態が得られる。
【0052】図15から図17はガス侵入を阻止する図
14の変形例を示したものである。図15の実施例にあ
っては、固定スパイラル13の階段面37の内側を上昇
するアール形状81とする一方、シール部材35のシー
ル部本体35bからアール形状81に沿ってサブシール
部35aを一体に立上げる形状としたものである。これ
により、サブシール部35aによるシール面積が拡大
し、小さいガス侵入用の領域79によりガス侵入が小さ
く抑えられる形状としたものである。
【0053】図16の実施例にあっては、固定スパイラ
ル13の階段面37の内側に垂直部83を形成し、その
垂直部83の天井面を上昇させた傾斜面85とする一
方、シール部材35のシール部本体35bから、前記垂
直部83に嵌合し合うサブシール部35aを立上げ、サ
ブシール部35aの上面を、垂直部83の傾斜面85と
対向し合う傾斜面87の形状としたものである。
【0054】これにより、サブシール部35aによるシ
ール面積が拡大し、小さいガス侵入用の領域79により
ガス侵入が小さく抑えられる形状としたものである。
【0055】図17の実施例にあっては、固定スパイラ
ル13の階段面37の内側に階段状の垂直部89を形成
する一方、シール部材35のシール部本体35bから、
前記階段状の垂直部89に対応し合う階段状のサブシー
ル部35aを複数立上げた形状としたものである。
【0056】これにより、サブシール部35aによるシ
ール面積が拡大し、小さいガス侵入用の領域79により
ガス侵入が小さく抑えられる形状としたものである。
【0057】なお、この実施例では、流体機構を圧縮機
として説明したがポンプとして実施することも可能であ
る。
【0058】
【発明の効果】以上、説明したように、この発明の流体
機構によれば、ガス漏れを、シール部材によって小さく
抑えることができるため、効率のよい圧縮が得られる。
また、圧縮容積を半径方向と高さ方向に沿って決定でき
るため、装置全体を大型化することなく大きな圧縮容積
が得られると共に、噛み合い面は、第1スパイラルの外
側噛み合い面と第2スパイラルの内側噛み合い面の二面
で済むため加工が容易となり加工性の面でも大変好まし
いものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる圧縮機構部の概要切断面図。
【図2】一部分の間隙を示した断面図。
【図3】シール部材と間隙と旋回スパイラル側の階段面
との関係を示した説明図。
【図4】流体機械全体の概要切断面図。
【図5】旋回スパイラルの平面図。
【図6】固定スパイラルと旋回スパイラルの噛み合い状
態を示した説明図。
【図7】図1のX部の拡大図。
【図8】圧縮過程を示した動作説明図。
【図9】サブシール部の変形例を示した図7と同様の拡
大図。
【図10】シール部材を固定スパイラル側の階段面に設
けたシール保持溝内に臨ませた図7と同様の拡大図。
【図11】シール部材のシール上面を、シール保持溝の
溝面を切削加工する際に形成される円弧状の切削加工面
と同一形状とした図10と同様の拡大図。
【図12】シール保持溝内に付勢ばねを設けた図10と
同様の拡大図。
【図13】シール部材の高さ寸法を、旋回スパイラルの
階段部の高さ寸法より小さくすることで組付性の向上を
図るようにした説明図。
【図14】シール部材のサブシール部によってシール面
積の拡大を図り、ガス侵入用の領域を小さくした図7と
同様の拡大説明図。
【図15】サブシール部の第2の変形例を示した図14
と同様の拡大説明図。
【図16】サブシール部の第3の変形例を示した図14
と同様の拡大説明図。
【図17】サブシール部の第4の変形例を示した図14
と同様の拡大説明図。
【符号の説明】 5 圧縮機構部 13 第1のスパイラル(旋回スパイラル) 15 第2のスパイラル(固定スパイラル) 17 内側噛み合い面 23 外側噛み合い面 25 圧縮室 33 間隙 35 シール部材 37 階段面 39 階段面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F04C 18/02

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周から中心部へ向かって螺旋状に立上
    がる断面階段状の外側噛み合い面を有する第1のスパイ
    ラルと、前記第1のスパイラルと相対的に旋回運動する
    と共に断面階段状に形成された螺旋状の内側噛み合い面
    を有する第2のスパイラルとから成り、第1のスパイラ
    ルの外側噛み合い面と、第2のスパイラルの内側噛み合
    い面と噛み合い、外周から中心部へ向かって容積の減少
    を伴なう圧縮室を形成する圧縮機構部を備え、前記第1
    のスパイラル側の外側噛み合い面の階段面と、第2のス
    パイラル側の内側噛み合い面の階段面との間に螺旋状に
    連続する間隙を形成し、その間隙にシール部材を設け、
    シール部材を、各スパイラルが相対的に旋回運動する旋
    回運動によって生ずるスパイラルの高低変化巾より厚く
    したことを特徴とする流体機械。
  2. 【請求項2】 外周から中心部へ向かって螺旋状に立上
    がる断面階段状の外側噛み合い面を有する第1のスパイ
    ラルと、前記第1のスパイラルと相対的に旋回すると共
    に断面階段状に形成された螺旋状の内側噛み合い面を有
    する第2のスパイラルとから成り、第1のスパイラルの
    外側噛み合い面と、第2のスパイラルの内側噛み合い面
    と噛み合い、外周から中心部へ向かって容積の減少を伴
    なう圧縮室を形成する圧縮機構部を備え、前記第1のス
    パイラル側の外側噛み合い面の階段面と、第2のスパイ
    ラル側の内側噛み合い面の階段面との間に螺旋状の間隙
    を形成し、その間隙にシール部材を設け、シール部材
    に、前記第2のスパイラル側の内側噛み合い面の階段面
    とシール部材間の隙間へガスが侵入する侵入領域を小さ
    くするサブシール部を一体に設けたことを特徴とする流
    体機械。
  3. 【請求項3】 外周から中心部へ向かって螺旋状に立上
    がる断面階段状の外側噛み合い面を有する第1のスパイ
    ラルと、前記第1のスパイラルと相対的に旋回運動する
    と共に断面階段状に形成された螺旋状の内側噛み合い面
    を有する第2のスパイラルとから成り、第1のスパイラ
    ルの外側噛み合い面と、第2のスパイラルの内側噛み合
    い面と噛み合い、外周から中心部へ向かって容積の減少
    を伴なう圧縮室を形成する圧縮機構部を備え、前記第1
    のスパイラル側の外側噛み合い面の階段面と、第2のス
    パイラル側の内側噛み合い面の階段面との間に螺旋状の
    間隙を形成し、その間隙にシール部材を設け、シール部
    材に、前記第2のスパイ ラル側の内側噛み合い面の階段
    面とシール部材間の隙間を小さく仕切るサブシール部材
    を設けたことを特徴とする流体機械。
  4. 【請求項4】 外周から中心部へ向かって螺旋状に立上
    がる断面階段状の外側噛み合い面を有する第1のスパイ
    ラルと、前記第1のスパイラルと相対的に旋回運動する
    と共に断面階段状に形成された螺旋状の内側噛み合い面
    を有する第2のスパイラルとから成り、第1のスパイラ
    ルの外側噛み合い面と、第2のスパイラルの内側噛み合
    い面と噛み合い、外周から中心部へ向かって容積の減少
    を伴なう圧縮室を形成する圧縮機構部を備え、前記第1
    のスパイラル側の外側噛み合い面の階段面と、第2のス
    パイラル側の内側噛み合い面の階段面との間に螺旋状に
    連続する間隙を形成し、その間隙にシール部材を設け、
    該間隙を形成する前記第2のスパイラル側の内側噛み合
    い面の階段面側に、シール保持溝を設け、前記シール部
    材に前記シール保持溝内に臨みシール保持溝の溝面と接
    触可能な同一接触形状を有するサブシール部を一体に設
    たことを特徴とする流体機械。
  5. 【請求項5】 シール部材のサブシール部上面は、シー
    ル保持溝の溝面を切削加工する切削時の切削加工面と同
    一形状としたことを特徴とする請求項4記載の流体機
    械。
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