JP3346833B2 - 感熱発熱体の安全装置 - Google Patents
感熱発熱体の安全装置Info
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Description
トや電気フロアヒータなどの床暖房装置に使用される感
熱発熱体の安全装置に関する。
て、特公平4−10196号公報記載のものを例示し
た。図2は感熱発熱線Hの構成図を示したもので、この
感熱発熱線Hは、ポリエステル糸などの芯線1に、スパ
イラル状に巻かれた銅合金などからなる発熱線2と、そ
の発熱線2の外側に被覆された塩化ビニールなどの感熱
材料3と、この感熱材料3の外側にスパイラル状に巻か
れた検知線4と、この検知線4の外側に被覆された塩化
ビニールなどの絶縁層5から構成されている。また図5
には感熱発熱線Hを使用した従来の感熱発熱体の安全装
置が示されている。従来例について図5を参照しながら
説明する。
電源ACと、商用交流電源ACと感熱発熱線Hとの間の
主回路に挿入された温度ヒューズTFと、入切スイッチ
SWおよびサーモスイッチTSと、検知線4の一端と発
熱線2の一端との間に挿入された高抵抗値の抵抗R
1 と、検知線4の他端と発熱線2の他端との間に挿入さ
れた低抵抗値の電流ヒューズCFと、検知線4の一端と
発熱線2の他端との間に直列に接続された抵抗R2 ,R
3 と、この抵抗R2 ,R3 の接続点と検知線4の他端と
の間に接続された抵抗R4 と、発熱線2の両端間に直列
に接続された発熱抵抗R0 と、サイリスタSCRとから
構成されており、サイリスタSCRのゲートは抵抗
R2 ,R3 の接続点に接続され、発熱抵抗R0 は主回路
に挿入された温度ヒューズTFと熱的に結合するように
なつている。
線,局部的な加熱及び全体的な異常温度上昇などの異常
が感熱発熱線Hに発生した場合に、検知線4の両端に高
い電圧が発生するようにして、サイリスタSCRをオン
動作させて温度ヒューズTFを溶断させて通電を停止す
るため、異常高温が持続することを防止している。
熱発熱線の検知線の両端間に発生する温度・交流電圧特
性電圧を利用した安全装置では、その温度・交流電圧特
性電圧が予め設定した値以上に上昇した場合には、温度
ヒューズを溶断して発熱線への通電を停止するようにし
ている。
交流電圧特性電圧と商用交流電源電圧との関係を示す特
性図(図3)に示すように商用交流電源の電圧が低くな
る方向に変動した場合に、同じ温度で見た場合の温度・
交流電圧特性電圧も商用交流電源電圧に比例して小さく
なるため、安全装置が動作する温度は商用交流電源電圧
が低い程高くなってしまうのである。例えば、商用交流
電源電圧が100Vのとき感熱発熱線Hの温度が70°
Cになった場合に安全装置が動作するように設定する
と、安全装置が動作する温度・交流電圧特性電圧は75
0mVとなる。商用交流電源電圧が他の高容量機器の併
用などで80Vまで低下した場合、感熱発熱線Hの温度
が73°Cにならないと安全装置が動作しないことにな
り危険状態が発生するおそれがある。
流電源電圧が変動した場合でも、安全装置の動作温度が
大きく変動することがないようにすることを目的とす
る。
の安全装置は前記の目的を達成するため、商用交流電源
の通電に伴って発熱する線路よりなる発熱線と、導体線
路よりなる検知線とを温度に応じてインピーダンスが変
化する感熱材料を介して対向させて形成したワイヤー状
感熱発熱線をジグザグ状に配設してなる面状感熱発熱体
と、前記ワイヤー状感熱発熱線の一端の発熱線と検知線
とを高抵抗の抵抗器を介して接続し、かつ、前記ワイヤ
ー状感熱発熱線の他端の発熱線と検知線とを低抵抗の電
流ヒューズを介して短絡して、発熱線より感熱材料を介
して検知線に流れ込む交流電流によって検知線の両端間
に発生する温度・交流電圧特性電圧の分圧を第一の半導
体スイッチ素子のゲート端子に入力するようにして、面
状感熱発熱体の温度が異常に高くなった場合に第一の半
導体スイッチ素子をオン動作させ、商用交流電源と発熱
線との間に設けた温度ヒューズに熱結合した発熱抵抗器
に商用交流電源を通電して温度ヒューズを溶断させるよ
うにした過昇防止回路からなる感熱発熱体の安全装置に
おいて、前記商用交流電源の電圧の分圧を第二の半導体
スイッチ素子のゲート端子に入力し、商用交流電源の電
圧に応じて第二の半導体スイッチ素子をオンーオフさせ
ることにより、前記第一の半導体スイッチ素子のゲート
端子に入力される前記温度・交流電圧特性電圧の分圧の
比率を変化させることを特徴とするものである。
いて述べる。商用交流電源の電圧の分圧を第二の半導体
スイッチ素子であるサイリスタのゲート端子に入力し、
商用交流電源の電圧に応じて第二の半導体スイッチ素子
をオンーオフさせることにより、第一の半導体スイッチ
素子であるサイリスタのゲート端子に入力される温度・
交流電圧特性電圧の分圧の比率を変化させるのである。
明する。図1は本発明に係る感熱発熱体の安全装置の一
実施例を示す回路構成図で、この回路構成について説明
する。感熱発熱線Hの発熱線2の一端は、温度ヒューズ
TFおよび入切スイッチSWを介して商用交流電源AC
の一端に接続され、発熱線2の他端は、サーモスイッチ
TSを介して商用交流電源ACの他端に接続されて主回
路を構成している。また、感熱発熱線Hの検知線4の一
端と発熱線2の一端との間には高抵抗値の抵抗R1 が接
続され、検知線4の他端と発熱線2の他端との間には低
抵抗値の電流ヒューズCFが接続されている。
の間には抵抗R2 ,R3 が直列に接続されており、この
抵抗R2 ,R3 の接続点と検知線4の他端との間には、
抵抗R5 と第二の半導体スイッチ素子であるサイリスタ
SCR2 が直列に接続されている。発熱線2の両端間に
は抵抗R6 ,R7 が直列に接続され、この抵抗R6 ,R
7 の接続点にはサイリスタSCR2 のゲート端子が接続
されている。一方、さらに、発熱線2の両端間には発熱
抵抗R0 と第一の半導体スイッチ素子であるサイリスタ
SCR1 との直列回路が接続されており、サイリスタS
CR1 のゲート端子は抵抗R2 ,R3 の接続点に接続さ
れ、発熱抵抗R0 は主回路に挿入された温度ヒューズT
Fと熱的に結合するようになっている。
に、検知線4の両端間に発生する温度・交流電圧特性電
圧と商用交流電源電圧との関係を示す特性図である。こ
の図によると、同じ温度で見た場合、商用交流電源電圧
と温度・交流電圧特性電圧VTCとは略比例している。商
用交流電源電圧が100Vの場合、感熱発熱線Hの温度
が70°Cで安全装置を動作させるためには温度・交流
電圧特性電圧VTCが0.75VでサイリスタSCR1 が
導通するようにすることが必要であり、商用交流電源電
圧が90Vの場合、感熱発熱線Hの温度が70°Cで安
全装置を動作させるためには温度・交流電圧特性電圧V
TCが0.68VでサイリスタSCR1 が導通するように
することが必要となる。
2 の導通開始ゲート電圧は0.6Vであり、抵抗定数が
R2 =72KΩ,R3 =120KΩ,R5 =390K
Ω,R 6 =220KΩ,R7 =1.04KΩであるとす
ると、サイリスタSCR2 が導通を開始する商用交流電
源電圧VAC(START) は次式のようになる。 VAC(START) =0.6(R6 +R7 )/√2×R7 ≒90V ───── 式 商用交流電源電圧VACが90V未満ではサイリスタSC
R2 はオフ状態であり、90V以上ではオン状態とな
る。
用交流電源電圧VAC=90V未満) サイリスタSCR1 がオン状態となる温度・交流電圧特
性電圧VTC(START1)は次式のようになる。 VTC(START1)=0.6(R2 +R3 )/√2×R3 ≒680mV──── 式 従って、サイリスタSCR2 がオフ状態である商用交流
電源電圧VACが90V未満の場合には、温度・交流電圧
特性電圧VTCが680mVで安全装置が動作することに
なる。
用交流電源電圧VAC=90V以上) サイリスタSCR1 がオン状態となる温度・交流電圧特
性電圧VTC(START2)は次式のようになる。 VTC(START2)=0.6(R2 +RX )/√2×RX ≒750mV──── 式 ここで、RX =(R3 ×R5 )/(R3 +R5 )従っ
て、サイリスタSCR2 がオン状態である商用交流電源
電圧VACが90V以上の場合には、温度・交流電圧特性
電圧VTCが750mVで安全装置が動作することにな
る。
温度の関係を示すグラフ図で、図中の破線は図5に示す
従来回路の特性を表しており、また実線は図1に示す本
発明の実施例回路の特性を表している。そして、このグ
ラフ図から、商用交流電源電圧が80V〜100Vの範
囲で変動した場合の安全装置の動作温度の変動は、従来
回路が3°Cであるに対して、本発明の実施例回路は
1.5°Cの変動におさえることができることがわか
り、商用交流電源電圧が変動した場合でも安全装置の動
作温度が大きく変動することがない。さらに、このよう
な方式の安全装置において、動作温度が3°C変動した
場合、感熱発熱線が局部的に断線されたときの最高温度
は6°C〜9°C変動する。安全装置の動作温度を1.
5°Cにおさえることにより、前記最高温度を3°C〜
4.5°Cにおさえることができる。
に例示された回路に限定されるものではなく、動作の安
定化のために部品の付け換えなどは、本発明の要旨を逸
脱しない範囲で含まれることはいうまでもなく、商用交
流電源電圧に応じてスイッチングし、かつそのスイッチ
ング電圧の異なる複数個の半導体スイッチを設けた場合
には、さらに、安全装置の動作温度の変動を小さくでき
るのである。
記のように構成して成るもので、次のような効果があ
る。即ち、商用交流電源電圧が大きく変動した場合でも
安全装置の動作温度の変動を小さくおさえることがで
き、特に、主回路の検知線の断線,発熱線の断線,局部
的な加熱および全体的な異常温度上昇などの異常が感熱
発熱線に発生した場合でも、異常高温となるおそれがな
く安全性を保持できる利点がある。
を示す回路構成図。
電圧と商用交流電源電圧との関係を示す特性グラフ図。
を示す特性グラフ図。
図。
Claims (1)
- 【請求項1】商用交流電源の通電に伴って発熱する線路
よりなる発熱線と、導体線路よりなる検知線とを温度に
応じてインピーダンスが変化する感熱材料を介して対向
させて形成したワイヤー状感熱発熱線をジグザグ状に配
設してなる面状感熱発熱体と、前記ワイヤー状感熱発熱
線の一端の発熱線と検知線とを高抵抗の抵抗器を介して
接続し、かつ、前記ワイヤー状感熱発熱線の他端の発熱
線と検知線とを低抵抗の電流ヒューズを介して短絡し
て、発熱線より感熱材料を介して検知線に流れ込む交流
電流によって検知線の両端間に発生する温度・交流電圧
特性電圧の分圧を第一の半導体スイッチ素子のゲート端
子に入力するようにして、面状感熱発熱体の温度が異常
に高くなった場合に第一の半導体スイッチ素子をオン動
作させ、商用交流電源と発熱線との間に設けた温度ヒュ
ーズに熱結合した発熱抵抗器に商用交流電源を通電して
温度ヒューズを溶断させるようにした過昇防止回路から
なる感熱発熱体の安全装置において、前記商用交流電源
の電圧の分圧を第二の半導体スイッチ素子のゲート端子
に入力し、商用交流電源の電圧に応じて第二の半導体ス
イッチ素子をオンーオフさせることにより、前記第一の
半導体スイッチ素子のゲート端子に入力される前記温度
・交流電圧特性電圧の分圧の比率を変化させることを特
徴とする感熱発熱体の安全装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14405993A JP3346833B2 (ja) | 1993-06-15 | 1993-06-15 | 感熱発熱体の安全装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14405993A JP3346833B2 (ja) | 1993-06-15 | 1993-06-15 | 感熱発熱体の安全装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH076863A JPH076863A (ja) | 1995-01-10 |
JP3346833B2 true JP3346833B2 (ja) | 2002-11-18 |
Family
ID=15353359
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14405993A Expired - Fee Related JP3346833B2 (ja) | 1993-06-15 | 1993-06-15 | 感熱発熱体の安全装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3346833B2 (ja) |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58195429A (ja) * | 1982-05-08 | 1983-11-14 | 三洋電機株式会社 | 電気器具 |
JPH07105263B2 (ja) * | 1986-06-09 | 1995-11-13 | 松下電器産業株式会社 | 床暖房装置 |
JPH0810622B2 (ja) * | 1986-09-29 | 1996-01-31 | 松下電工株式会社 | 電気カ−ペツト |
JP2532307B2 (ja) * | 1991-03-14 | 1996-09-11 | 理化工業株式会社 | 制御対象の警報レベル設定装置 |
-
1993
- 1993-06-15 JP JP14405993A patent/JP3346833B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH076863A (ja) | 1995-01-10 |
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