JP3345347B2 - Ｔダイ装置のロッド位置遠隔制御機構及びロッド位置遠隔制御方法 - Google Patents
Ｔダイ装置のロッド位置遠隔制御機構及びロッド位置遠隔制御方法Info
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、Ｔダイ等のフラッ
トダイから押し出される溶融樹脂フィルム両端の膜厚み
（耳）を調整するためのＴダイ装置における適切なロッ
ド位置の遠隔制御機構及び遠隔制御方法に関する。
トダイから押し出される溶融樹脂フィルム両端の膜厚み
（耳）を調整するためのＴダイ装置における適切なロッ
ド位置の遠隔制御機構及び遠隔制御方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】図１は、従来の一般的なＴダイ装置にお
ける溶融樹脂フィルム幅調整装置を示す正面図である。
図１中、１はＴダイ装置のフラットダイ２内の両端の樹
脂の流れ幅を規制するためのデッケルであり、図示して
いない架台に固定されたフラットダイ２内をスライド可
能に配置されている。デッケル１の上部の基部にはデッ
ケル支持棒４が固定されている。該デッケル支持棒４の
端部には雌ねじが形成された幅調整軸受ナット８が設け
られ、一方、雄ねじが形成されたネジ棒３が該幅調整軸
受ナット８に螺合しており、該ネジ棒３は図示してない
架台に固定された幅調整ハンドル５又は電動モータ６の
回転軸に接続されている。
ける溶融樹脂フィルム幅調整装置を示す正面図である。
図１中、１はＴダイ装置のフラットダイ２内の両端の樹
脂の流れ幅を規制するためのデッケルであり、図示して
いない架台に固定されたフラットダイ２内をスライド可
能に配置されている。デッケル１の上部の基部にはデッ
ケル支持棒４が固定されている。該デッケル支持棒４の
端部には雌ねじが形成された幅調整軸受ナット８が設け
られ、一方、雄ねじが形成されたネジ棒３が該幅調整軸
受ナット８に螺合しており、該ネジ棒３は図示してない
架台に固定された幅調整ハンドル５又は電動モータ６の
回転軸に接続されている。
【０００３】７は最終的な樹脂の流れ幅を規制し、溶融
樹脂フィルム１０の両端の膜厚み（耳）を調整するため
のロッドであり、デッケル１よりも樹脂流れの下流側に
且つデッケル１の底部に、スライド可能に設けられてお
り、また、ロッド７の他端側はデッケル支持棒４に固定
されたロッド固定ホルダ９により保持されている。
樹脂フィルム１０の両端の膜厚み（耳）を調整するため
のロッドであり、デッケル１よりも樹脂流れの下流側に
且つデッケル１の底部に、スライド可能に設けられてお
り、また、ロッド７の他端側はデッケル支持棒４に固定
されたロッド固定ホルダ９により保持されている。
【０００４】前記従来の一般的なＴダイ装置により、押
し出されてくる溶融樹脂フィルム１０の幅を調整するに
は、幅調整ハンドル５又は電動モータ６を回転させるこ
とによってネジ棒３が回転し、デッケル１は幅調整軸受
ナット８及びデッケル支持棒４を介してフラットダイ２
内をスライドする。この時、同時にロッド固定ホルダ９
を介してロッド７もデッケル１と共に移動する。
し出されてくる溶融樹脂フィルム１０の幅を調整するに
は、幅調整ハンドル５又は電動モータ６を回転させるこ
とによってネジ棒３が回転し、デッケル１は幅調整軸受
ナット８及びデッケル支持棒４を介してフラットダイ２
内をスライドする。この時、同時にロッド固定ホルダ９
を介してロッド７もデッケル１と共に移動する。
【０００５】デッケル１の底部先端位置とロッド７の先
端位置の関係は、溶融樹脂に対してロッド７の先端位置
をデッケル１の底部先端位置よりも後退させるように、
幅調整ハンドル５又は電動モータ６を回転させて押し出
される溶融樹脂フィルム１０の幅を調整している。この
とき、デッケル１の底部先端位置とロッド７の先端位置
の間隔は段差と呼ばれている。このようにロッド７の先
端位置をずらす（段差を生じさせる）場合にはロッド固
定ホルダ９とロッド７との固定を解除し、手動にてロッ
ド７を移動させる。その際、Ｔダイ内部の状態はフラッ
トダイ２内に隠れているので目視できないため、ロッド
７の末端とロッド固定ホルダ９との間隔等を定規や目盛
盤を用いた目視測定にて段差を管理している。
端位置の関係は、溶融樹脂に対してロッド７の先端位置
をデッケル１の底部先端位置よりも後退させるように、
幅調整ハンドル５又は電動モータ６を回転させて押し出
される溶融樹脂フィルム１０の幅を調整している。この
とき、デッケル１の底部先端位置とロッド７の先端位置
の間隔は段差と呼ばれている。このようにロッド７の先
端位置をずらす（段差を生じさせる）場合にはロッド固
定ホルダ９とロッド７との固定を解除し、手動にてロッ
ド７を移動させる。その際、Ｔダイ内部の状態はフラッ
トダイ２内に隠れているので目視できないため、ロッド
７の末端とロッド固定ホルダ９との間隔等を定規や目盛
盤を用いた目視測定にて段差を管理している。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】前記従来のＴダイ装置
におけるデッケル先端位置に対するロッドの先端位置の
調整は、もっぱら手動で行われており、遠隔からの操作
で行われる機能を有していなかった。
におけるデッケル先端位置に対するロッドの先端位置の
調整は、もっぱら手動で行われており、遠隔からの操作
で行われる機能を有していなかった。
【０００７】そのため、ロッドの移動調整量は、定規や
目盛盤による目視にて測定するため、その作業は作業者
の経験的知識や勘に大きく依存し、その移動量を定量的
に把握・管理することは困難であり、また、ロッドの位
置再現性も十分ではなかった。
目盛盤による目視にて測定するため、その作業は作業者
の経験的知識や勘に大きく依存し、その移動量を定量的
に把握・管理することは困難であり、また、ロッドの位
置再現性も十分ではなかった。
【０００８】また、前記従来のＴダイ装置においてはロ
ッドの先端位置を記録すること、及び該記録の自動化が
なされていなかった。
ッドの先端位置を記録すること、及び該記録の自動化が
なされていなかった。
【０００９】そこで本発明は、Ｔダイから押し出される
溶融樹脂フィルムに対する耳高調整機能部品であるロッ
ドを移動させる電動モータ等のロッド移動装置を遠隔操
作することができ、ロッド位置検出装置を装備し、ロッ
ドの位置を記憶する記憶装置を装備し、及び記憶を自動
化して、作業効率を向上させることができるＴダイ装置
のロッド位置遠隔制御機構及びロッド位置遠隔制御方法
を提供することを目的とする。
溶融樹脂フィルムに対する耳高調整機能部品であるロッ
ドを移動させる電動モータ等のロッド移動装置を遠隔操
作することができ、ロッド位置検出装置を装備し、ロッ
ドの位置を記憶する記憶装置を装備し、及び記憶を自動
化して、作業効率を向上させることができるＴダイ装置
のロッド位置遠隔制御機構及びロッド位置遠隔制御方法
を提供することを目的とする。
【００１０】
【課題を解決するための手段】前記した問題点を解決す
るために、本発明のロッド位置遠隔制御方法は、（１）
Ｔダイ装置の樹脂の流れ幅を規制するためのディッケル
と、該ディッケルよりも樹脂流れの下流側のディッケル
底部にスライド可能に設けられ、溶融樹脂フィルムの両
端の膜厚みを調整するロッドと、該ロッドを前記スライ
ド方向に位置調整するためのロッド駆動装置と、前記ロ
ッドの位置を検出するロッド位置検出装置を有するＴダ
イ装置を用意し、（２）該Ｔダイ装置における前記ロッ
ドの位置を前記ロッド位置検出装置により測定し、
（３）前記ロッド位置検出装置からのロッドの位置に関
する情報を記憶装置に記憶し、（４）前記Ｔダイ装置に
おけるロッドに対して、記憶していたロッドの位置に関
する情報に基づき適切なロッドの位置指令を指令装置か
らＴダイ装置のロッド駆動装置に指令してロッド位置を
制御することを特徴とする。
るために、本発明のロッド位置遠隔制御方法は、（１）
Ｔダイ装置の樹脂の流れ幅を規制するためのディッケル
と、該ディッケルよりも樹脂流れの下流側のディッケル
底部にスライド可能に設けられ、溶融樹脂フィルムの両
端の膜厚みを調整するロッドと、該ロッドを前記スライ
ド方向に位置調整するためのロッド駆動装置と、前記ロ
ッドの位置を検出するロッド位置検出装置を有するＴダ
イ装置を用意し、（２）該Ｔダイ装置における前記ロッ
ドの位置を前記ロッド位置検出装置により測定し、
（３）前記ロッド位置検出装置からのロッドの位置に関
する情報を記憶装置に記憶し、（４）前記Ｔダイ装置に
おけるロッドに対して、記憶していたロッドの位置に関
する情報に基づき適切なロッドの位置指令を指令装置か
らＴダイ装置のロッド駆動装置に指令してロッド位置を
制御することを特徴とする。
【００１１】Ｔダイ装置から排出されたフィルムの幅及
び厚みの情報を考慮した本発明のロッド位置遠隔制御方
法は、（１）Ｔダイ装置の樹脂の流れ幅を規制するため
のディッケルと、該ディッケルよりも樹脂流れの下流側
のディッケル底部にスライド可能に設けられ、溶融樹脂
フィルムの両端の膜厚みを調整するロッドと、該ロッド
を前記スライド方向に位置調整するためのロッド駆動装
置と、前記ロッドの位置を検出するロッド位置検出装置
と、フィルムの幅及び厚みを測定するインライン膜厚計
とを有するＴダイ装置を用意し、（２）該Ｔダイ装置に
おける前記ロッドの位置を前記ロッド位置検出装置によ
り測定し、（３）前記Ｔダイ装置から排出されたフィル
ムの幅及び厚みを前記インライン膜厚計で計測し、
（４）前記ロッド位置検出装置からのロッドの位置に関
する情報、及び前記インライン膜厚計からのフィルムの
幅及び厚みに関する情報を記憶装置に記憶し、（５）前
記Ｔダイ装置におけるロッドに対して、記憶していたロ
ッドの位置に関する情報、並びにフィルムの幅及び厚み
に関する情報に基づき適切なロッドの位置指令を指令装
置から前記Ｔダイ装置の前記ロッド駆動装置に指令して
ロッド位置を制御することを特徴とする。
び厚みの情報を考慮した本発明のロッド位置遠隔制御方
法は、（１）Ｔダイ装置の樹脂の流れ幅を規制するため
のディッケルと、該ディッケルよりも樹脂流れの下流側
のディッケル底部にスライド可能に設けられ、溶融樹脂
フィルムの両端の膜厚みを調整するロッドと、該ロッド
を前記スライド方向に位置調整するためのロッド駆動装
置と、前記ロッドの位置を検出するロッド位置検出装置
と、フィルムの幅及び厚みを測定するインライン膜厚計
とを有するＴダイ装置を用意し、（２）該Ｔダイ装置に
おける前記ロッドの位置を前記ロッド位置検出装置によ
り測定し、（３）前記Ｔダイ装置から排出されたフィル
ムの幅及び厚みを前記インライン膜厚計で計測し、
（４）前記ロッド位置検出装置からのロッドの位置に関
する情報、及び前記インライン膜厚計からのフィルムの
幅及び厚みに関する情報を記憶装置に記憶し、（５）前
記Ｔダイ装置におけるロッドに対して、記憶していたロ
ッドの位置に関する情報、並びにフィルムの幅及び厚み
に関する情報に基づき適切なロッドの位置指令を指令装
置から前記Ｔダイ装置の前記ロッド駆動装置に指令して
ロッド位置を制御することを特徴とする。
【００１２】また本発明のＴダイ装置のロッド位置遠隔
制御機構は、（１）Ｔダイ装置の樹脂の流れ幅を規制す
るためのディッケル、（２）該ディッケルよりも樹脂流
れの下流側のディッケル底部にスライド可能に設けら
れ、溶融樹脂フィルムの両端の膜厚みを調整するロッ
ド、（３）該ロッドを前記スライド方向に位置調整する
ためのロッド駆動装置、（４）前記Ｔダイ装置における
前記ロッドの位置を検出するロッド位置検出装置、
（５）次のi)記憶装置、ii) 表示装置及びiii)指令装置
からなる遠隔装置: i) 前記ロッド位置検出装置からのロッドの位置に関す
る情報を記憶するための記憶装置； ii) 該ロッドの位置に関する情報を表示するための表示
装置；及び、 iii) 前記Ｔダイ装置における前記ロッドに対して、記
憶していたロッドの位置に関する情報に基づき適切なロ
ッドの位置指令を発する指令装置を有し、（６）該指令
装置からのロッドの位置指令に基づきロッドを前記ロッ
ド駆動装置により移動させることを特徴とする。
制御機構は、（１）Ｔダイ装置の樹脂の流れ幅を規制す
るためのディッケル、（２）該ディッケルよりも樹脂流
れの下流側のディッケル底部にスライド可能に設けら
れ、溶融樹脂フィルムの両端の膜厚みを調整するロッ
ド、（３）該ロッドを前記スライド方向に位置調整する
ためのロッド駆動装置、（４）前記Ｔダイ装置における
前記ロッドの位置を検出するロッド位置検出装置、
（５）次のi)記憶装置、ii) 表示装置及びiii)指令装置
からなる遠隔装置: i) 前記ロッド位置検出装置からのロッドの位置に関す
る情報を記憶するための記憶装置； ii) 該ロッドの位置に関する情報を表示するための表示
装置；及び、 iii) 前記Ｔダイ装置における前記ロッドに対して、記
憶していたロッドの位置に関する情報に基づき適切なロ
ッドの位置指令を発する指令装置を有し、（６）該指令
装置からのロッドの位置指令に基づきロッドを前記ロッ
ド駆動装置により移動させることを特徴とする。
【００１３】Ｔダイ装置から排出されたフィルムの幅及
び厚みの情報を考慮した本発明のロッド位置遠隔制御機
構は、（１）Ｔダイ装置の樹脂の流れ幅を規制するため
のディッケル、（２）該ディッケルよりも樹脂流れの下
流側のディッケル底部にスライド可能に設けられ、溶融
樹脂フィルムの両端の膜厚みを調整するロッド、（３）
該ロッドを前記スライド方向に位置調整するためのロッ
ド駆動装置、（４）前記Ｔダイ装置における前記ロッド
の位置を検出するロッド位置検出装置、（５）前記Ｔダ
イ装置から排出されたフィルムの幅及び厚みを計測する
インライン膜厚計、（６）次のi)記憶装置、ii) 表示装
置及びiii)指令装置からなる遠隔装置:即ち、 i) 前記ロッド位置検出装置からのロッドの位置に関す
る情報を記憶し、且つ前記インライン膜厚計からのフィ
ルムの幅及び厚みに関する情報を記憶するための記憶装
置； ii) 該ロッドの位置に関する情報を表示するための表示
装置；及び、 iii) 前記Ｔダイ装置におけるロッドに対して、記憶し
ていたロッドの位置に関する情報、並びにフィルムの幅
及び厚みに関する情報に基づき適切な位置指令を発する
指令装置を有し、（７）該指令装置からのロッドの位置
指令に基づきロッドを移動させることを特徴とする。また、別の本発明Ｔダイ装置のロッド位置遠隔制御機構
は、（１）Ｔダイ装置の樹脂の流れ幅を規制するための
ディッケル、（２）該ディッケルよりも樹脂流れの下流
側のディッケル底部にスライド可能に設けられ、溶融樹
脂フィルムの両端の膜厚みを調整するロッド、（３）該
ロッドを前記スライド方向に位置調整するためのロッド
駆動装置、（４）前記Ｔダイ装置における前記ロッドの
位置を検出するロッド位置検出装置、（５）前記Ｔダイ
装置から排出されたフィルムの幅及び厚みを計測するイ
ンライン膜厚計、（６）前記ロッド位置検出装置からの
前記ロッドの位置に関する情報、並びに、インライン膜
厚計からのフィルムの幅及び厚みに関する情報に基づき
適切なロッド位置指令を発する指令装置、（７）該指令
装置からのロッドの位置指令により前記ロッド駆動装置
を駆動してロッドを適切な任意の位置に移動調整するこ
とを特徴とする 。
び厚みの情報を考慮した本発明のロッド位置遠隔制御機
構は、（１）Ｔダイ装置の樹脂の流れ幅を規制するため
のディッケル、（２）該ディッケルよりも樹脂流れの下
流側のディッケル底部にスライド可能に設けられ、溶融
樹脂フィルムの両端の膜厚みを調整するロッド、（３）
該ロッドを前記スライド方向に位置調整するためのロッ
ド駆動装置、（４）前記Ｔダイ装置における前記ロッド
の位置を検出するロッド位置検出装置、（５）前記Ｔダ
イ装置から排出されたフィルムの幅及び厚みを計測する
インライン膜厚計、（６）次のi)記憶装置、ii) 表示装
置及びiii)指令装置からなる遠隔装置:即ち、 i) 前記ロッド位置検出装置からのロッドの位置に関す
る情報を記憶し、且つ前記インライン膜厚計からのフィ
ルムの幅及び厚みに関する情報を記憶するための記憶装
置； ii) 該ロッドの位置に関する情報を表示するための表示
装置；及び、 iii) 前記Ｔダイ装置におけるロッドに対して、記憶し
ていたロッドの位置に関する情報、並びにフィルムの幅
及び厚みに関する情報に基づき適切な位置指令を発する
指令装置を有し、（７）該指令装置からのロッドの位置
指令に基づきロッドを移動させることを特徴とする。また、別の本発明Ｔダイ装置のロッド位置遠隔制御機構
は、（１）Ｔダイ装置の樹脂の流れ幅を規制するための
ディッケル、（２）該ディッケルよりも樹脂流れの下流
側のディッケル底部にスライド可能に設けられ、溶融樹
脂フィルムの両端の膜厚みを調整するロッド、（３）該
ロッドを前記スライド方向に位置調整するためのロッド
駆動装置、（４）前記Ｔダイ装置における前記ロッドの
位置を検出するロッド位置検出装置、（５）前記Ｔダイ
装置から排出されたフィルムの幅及び厚みを計測するイ
ンライン膜厚計、（６）前記ロッド位置検出装置からの
前記ロッドの位置に関する情報、並びに、インライン膜
厚計からのフィルムの幅及び厚みに関する情報に基づき
適切なロッド位置指令を発する指令装置、（７）該指令
装置からのロッドの位置指令により前記ロッド駆動装置
を駆動してロッドを適切な任意の位置に移動調整するこ
とを特徴とする 。
【００１４】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明をさ
らに詳細に説明する。
らに詳細に説明する。
【００１５】図２に本発明のＴダイ装置の左半分側にお
ける溶融樹脂フィルム幅調整装置の正面図を示す。
ける溶融樹脂フィルム幅調整装置の正面図を示す。
【００１６】図２中、１１はＴダイ装置のフラットダイ
１２内の両端の樹脂の流れ幅を規制するためのデッケル
であり、図示していない架台に固定されたフラットダイ
１２内をスライド可能に設けられている。デッケル１１
の基部はデッケル支持棒１４が固定されている。該デッ
ケル支持棒１４の端部には雌ねじが形成された幅調整軸
受ナット１８が設けられ、該幅調整軸受ナット１８に雄
ねじが形成されたネジ棒１３が螺合しており、該ネジ棒
１３は図示していない架台に固定された幅調整ハンドル
１５又は電動モータ１６の回転軸に接続されている。
１２内の両端の樹脂の流れ幅を規制するためのデッケル
であり、図示していない架台に固定されたフラットダイ
１２内をスライド可能に設けられている。デッケル１１
の基部はデッケル支持棒１４が固定されている。該デッ
ケル支持棒１４の端部には雌ねじが形成された幅調整軸
受ナット１８が設けられ、該幅調整軸受ナット１８に雄
ねじが形成されたネジ棒１３が螺合しており、該ネジ棒
１３は図示していない架台に固定された幅調整ハンドル
１５又は電動モータ１６の回転軸に接続されている。
【００１７】１７は最終的な樹脂の流れ幅を規制し、溶
融樹脂フィルム２０の両端の膜厚み（耳）を調整するた
めのロッドであり、デッケル１１よりも樹脂流れの下流
側のデッケル１１底部にスライド可能に設けられてい
る。該ロッド１７は、樹脂押出時にはロッド固定ホルダ
１９に固定状態で保持されており、且つロッド位置調整
時にはロッド固定ホルダ１９との固定が解除されてスラ
イド可能状態となる。
融樹脂フィルム２０の両端の膜厚み（耳）を調整するた
めのロッドであり、デッケル１１よりも樹脂流れの下流
側のデッケル１１底部にスライド可能に設けられてい
る。該ロッド１７は、樹脂押出時にはロッド固定ホルダ
１９に固定状態で保持されており、且つロッド位置調整
時にはロッド固定ホルダ１９との固定が解除されてスラ
イド可能状態となる。
【００１８】該ロッド固定ホルダ１９はナット２１を有
しており該ナット２１に螺合するネジ軸２２の回転によ
り、ガイドバー２３にガイドされて水平に移動でき、該
ネジ軸２２は電動モータ２４により回転される。前記ロ
ッド固定ホルダ１９、ナット２１、ネジ軸２２、ガイド
バー２３、電動モータ２４は、ロッド駆動装置の主たる
構成部材であり、該ロッド駆動装置はリニアブシュ２９
を介して、ロッド駆動装置ガイドバー２５にガイドさ
れ、且つブロック２６を介してデッケル支持棒１４に固
定されている。該ロッド駆動装置ガイドバー２５は、電
動モータ１６及びフラットダイ１２に連結されて固定さ
れている。
しており該ナット２１に螺合するネジ軸２２の回転によ
り、ガイドバー２３にガイドされて水平に移動でき、該
ネジ軸２２は電動モータ２４により回転される。前記ロ
ッド固定ホルダ１９、ナット２１、ネジ軸２２、ガイド
バー２３、電動モータ２４は、ロッド駆動装置の主たる
構成部材であり、該ロッド駆動装置はリニアブシュ２９
を介して、ロッド駆動装置ガイドバー２５にガイドさ
れ、且つブロック２６を介してデッケル支持棒１４に固
定されている。該ロッド駆動装置ガイドバー２５は、電
動モータ１６及びフラットダイ１２に連結されて固定さ
れている。
【００１９】図３は、本発明のロッドの遠隔移動制御機
構の概略を示し、Ｔダイ装置３１に設置されたロッド位
置検出装置２８と、Ｔダイ装置３１により押し出された
溶融樹脂フィルム２０により基材フィルム３２がラミネ
ートされてなるラミネートフィルム３３の膜厚を測定す
るためのインライン膜厚計３４と、これらの各検出装置
からの情報を記憶し、表示するための記憶・表示装置３
６と、該記憶・表示装置３６に記憶していたロッドの絶
対位置及び移動距離に関する情報、及び／又はラミネー
トフィルム３３のラミネート幅及び厚みに関する情報に
基づき適切なロッド絶対位置指令及びロッド移動距離指
令を発する指令装置３７を示している。前記記憶・表示
装置３６と指令装置３７は一つのボックスに収納され、
遠隔操作ボックス３５を形成している。該遠隔操作ボッ
クス３５からの指令は、自動的またはキー等による人的
操作で行うことができる。
構の概略を示し、Ｔダイ装置３１に設置されたロッド位
置検出装置２８と、Ｔダイ装置３１により押し出された
溶融樹脂フィルム２０により基材フィルム３２がラミネ
ートされてなるラミネートフィルム３３の膜厚を測定す
るためのインライン膜厚計３４と、これらの各検出装置
からの情報を記憶し、表示するための記憶・表示装置３
６と、該記憶・表示装置３６に記憶していたロッドの絶
対位置及び移動距離に関する情報、及び／又はラミネー
トフィルム３３のラミネート幅及び厚みに関する情報に
基づき適切なロッド絶対位置指令及びロッド移動距離指
令を発する指令装置３７を示している。前記記憶・表示
装置３６と指令装置３７は一つのボックスに収納され、
遠隔操作ボックス３５を形成している。該遠隔操作ボッ
クス３５からの指令は、自動的またはキー等による人的
操作で行うことができる。
【００２０】図２に示すＴダイ装置において、溶融樹脂
フィルム２０の幅調整時に幅調整ハンドル１５あるいは
電動モータ１６を回転させることにより、ネジ棒１３及
びデッケル支持棒１４を介してデッケル１１はフラット
ダイ１２内をスライドする。このとき、Ａで示す破線の
円で囲まれるユニット全体が移動する。
フィルム２０の幅調整時に幅調整ハンドル１５あるいは
電動モータ１６を回転させることにより、ネジ棒１３及
びデッケル支持棒１４を介してデッケル１１はフラット
ダイ１２内をスライドする。このとき、Ａで示す破線の
円で囲まれるユニット全体が移動する。
【００２１】デッケル１１の先端とロッド１７の先端の
位置調整時には、電動モータ２４を回転させることによ
り、歯車２７が回転すると共にネジ軸２２が回転し、ナ
ット２１に固定されたロッド固定ホルダ１９がガイドバ
ー２３上を移動しロッド１７のみを移動させる。さらに
電動モータ２４の先端に取り付けたロータリエンコーダ
等のロッド位置検出装置２８と歯車２７、ネジ軸２２の
相関によりロッド１７の水平移動量が決定する。
位置調整時には、電動モータ２４を回転させることによ
り、歯車２７が回転すると共にネジ軸２２が回転し、ナ
ット２１に固定されたロッド固定ホルダ１９がガイドバ
ー２３上を移動しロッド１７のみを移動させる。さらに
電動モータ２４の先端に取り付けたロータリエンコーダ
等のロッド位置検出装置２８と歯車２７、ネジ軸２２の
相関によりロッド１７の水平移動量が決定する。
【００２２】図３に示すようにこの移動量を遠隔にてモ
ニター表示し、現在のロッド絶対位置及びロッド移動距
離を表示する。また、記憶・表示装置３６に記憶してい
たロッドの絶対位置及び移動距離に関する情報、及び／
又はラミネートフィルム３３のラミネート幅及び厚みに
関する情報に基づき適切なロッド絶対位置及びロッド移
動距離をモニター表示し、次いで、指令装置３７からロ
ッド絶対位置指令及びロッド移動距離指令をＴダイ装置
３１のロッド移動装置に対して自動的に発するか、或い
は、遠隔操作ボックス３５の操作ボタン等でＴダイ装置
３１のロッド移動装置に対して遠隔操作により指令を発
することにより、ロッドを適切な任意の位置に簡単に移
動調整できる。またメモリ機能にて使用時毎の各位置を
記憶させることによって、ロッドのプリセット位置を従
来よりも高精度でかつ容易に行える。
ニター表示し、現在のロッド絶対位置及びロッド移動距
離を表示する。また、記憶・表示装置３６に記憶してい
たロッドの絶対位置及び移動距離に関する情報、及び／
又はラミネートフィルム３３のラミネート幅及び厚みに
関する情報に基づき適切なロッド絶対位置及びロッド移
動距離をモニター表示し、次いで、指令装置３７からロ
ッド絶対位置指令及びロッド移動距離指令をＴダイ装置
３１のロッド移動装置に対して自動的に発するか、或い
は、遠隔操作ボックス３５の操作ボタン等でＴダイ装置
３１のロッド移動装置に対して遠隔操作により指令を発
することにより、ロッドを適切な任意の位置に簡単に移
動調整できる。またメモリ機能にて使用時毎の各位置を
記憶させることによって、ロッドのプリセット位置を従
来よりも高精度でかつ容易に行える。
【００２３】なお、前記実施の形態では、溶融樹脂フィ
ルム２０と基材フィルム３２とをラミネートしたラミネ
ートフィルム３３の膜厚を測定したが、基材フィルム３
２が無くて溶融樹脂フィルム２０のみを成形したフィル
ムの膜厚を測定するようにしたものに適用してもよい。
ルム２０と基材フィルム３２とをラミネートしたラミネ
ートフィルム３３の膜厚を測定したが、基材フィルム３
２が無くて溶融樹脂フィルム２０のみを成形したフィル
ムの膜厚を測定するようにしたものに適用してもよい。
【００２４】
【発明の効果】本発明によれば、Ｔダイ装置のロッドの
絶対位置及び位置を移動量を定量的に把握・管理し、記
憶し、且つ記憶を自動化しているので、ロッド位置を遠
隔にて制御することができ、Ｔダイによる押出ラミネー
トの作業効率を向上させることができる。
絶対位置及び位置を移動量を定量的に把握・管理し、記
憶し、且つ記憶を自動化しているので、ロッド位置を遠
隔にて制御することができ、Ｔダイによる押出ラミネー
トの作業効率を向上させることができる。
【図１】従来の一般的なＴダイ装置における溶融樹脂フ
ィルム幅調整装置を示す正面図である。
ィルム幅調整装置を示す正面図である。
【図２】本発明のＴダイ装置の左半分側における溶融樹
脂フィルム幅調整装置の正面図である。
脂フィルム幅調整装置の正面図である。
【図３】本発明のロッドの遠隔移動制御機構の概略図で
ある。
ある。
１、１１ デッケル ２、１２ フラットダイ ３、１３ ネジ棒 ４、１４ デッケル支持棒 ５、１５ 幅調整ハンドル ６、１６ 電動モータ ７、１７ ロッド ８、１８ 幅調整軸受ナット ９、１９ ロッド固定ホルダ １０、２０ 溶融樹脂フィルム ２１ ナット ２２ ネジ軸 ２３ ガイドバー ２４ 電動モータ ２５ ロッド駆動装置ガイドバー ２６ ブロック ２７ 歯車 ２８ ロッド位置検出装置 ２９ リニアブシュ ３１ Ｔダイ装置 ３２ 基材フィルム ３３ ラミネートフィルム ３４ インライン膜厚計 ３５ 遠隔操作ボックス ３６ 記憶・表示装置 ３７ 指令装置
Claims (5)
- 【請求項１】 （１）Ｔダイ装置の樹脂の流れ幅を規制
するためのディッケルと、該ディッケルよりも樹脂流れ
の下流側のディッケル底部にスライド可能に設けられ、
溶融樹脂フィルムの両端の膜厚みを調整するロッドと、
該ロッドを前記スライド方向に位置調整するためのロッ
ド駆動装置と、前記ロッドの位置を検出するロッド位置
検出装置を有するＴダイ装置を用意し、 （２）該Ｔダイ装置における前記ロッドの位置を前記ロ
ッド位置検出装置により測定し、 （３）前記ロッド位置検出装置からのロッドの位置に関
する情報を記憶装置に記憶し、 （４）前記Ｔダイ装置におけるロッドに対して、記憶し
ていたロッドの位置に関する情報に基づき適切なロッド
の位置指令を指令装置からＴダイ装置のロッド駆動装置
に指令してロッド位置を制御することを特徴とするロッ
ド位置遠隔制御方法。 - 【請求項２】 （１）Ｔダイ装置の樹脂の流れ幅を規制
するためのディッケルと、該ディッケルよりも樹脂流れ
の下流側のディッケル底部にスライド可能に設けられ、
溶融樹脂フィルムの両端の膜厚みを調整するロッドと、
該ロッドを前記スライド方向に位置調整するためのロッ
ド駆動装置と、前記ロッドの位置を検出するロッド位置
検出装置と、フィルムの幅及び厚みを測定するインライ
ン膜厚計とを有するＴダイ装置を用意し、 （２）該Ｔダイ装置における前記ロッドの位置を前記ロ
ッド位置検出装置により測定し、 （３）前記Ｔダイ装置から排出されたフィルムの幅及び
厚みを前記インライン膜厚計で計測し、 （４）前記ロッド位置検出装置からのロッドの位置に関
する情報、及び前記インライン膜厚計からのフィルムの
幅及び厚みに関する情報を記憶装置に記憶し、 （５）前記Ｔダイ装置におけるロッドに対して、記憶し
ていたロッドの位置に関する情報、並びにフィルムの幅
及び厚みに関する情報に基づき適切なロッドの位置指令
を指令装置から前記Ｔダイ装置の前記ロッド駆動装置に
指令してロッド位置を制御することを特徴とするロッド
位置遠隔制御方法。 - 【請求項３】 （１）Ｔダイ装置の樹脂の流れ幅を規制
するためのディッケル、 （２）該ディッケルよりも樹脂流れの下流側のディッケ
ル底部にスライド可能に設けられ、溶融樹脂フィルムの
両端の膜厚みを調整するロッド、 （３）該ロッドを前記スライド方向に位置調整するため
のロッド駆動装置、 （４）前記Ｔダイ装置における前記ロッドの位置を検出
するロッド位置検出装置、 （５）次のi)記憶装置、ii) 表示装置及びiii)指令装置
からなる遠隔装置: i) 前記ロッド位置検出装置からのロッドの位置に関す
る情報を記憶するための記憶装置； ii) 該ロッドの位置に関する情報を表示するための表示
装置；及び、 iii) 前記Ｔダイ装置における前記ロッドに対して、記
憶していたロッドの位置に関する情報に基づき適切なロ
ッドの位置指令を発する指令装置を有し、 （６）該指令装置からのロッドの位置指令に基づきロッ
ドを前記ロッド駆動装置により移動させることを特徴と
するＴダイ装置のロッド位置遠隔制御機構。 - 【請求項４】 （１）Ｔダイ装置の樹脂の流れ幅を規制
するためのディッケル、 （２）該ディッケルよりも樹脂流れの下流側のディッケ
ル底部にスライド可能に設けられ、溶融樹脂フィルムの
両端の膜厚みを調整するロッド、 （３）該ロッドを前記スライド方向に位置調整するため
のロッド駆動装置、 （４）前記Ｔダイ装置における前記ロッドの位置を検出
するロッド位置検出装置、 （５）前記Ｔダイ装置から排出されたフィルムの幅及び
厚みを計測するインライン膜厚計、 （６）次のi)記憶装置、ii) 表示装置及びiii)指令装置
からなる遠隔装置: i) 前記ロッド位置検出装置からのロッドの位置に関す
る情報を記憶し、且つ前記インライン膜厚計からのフィ
ルムの幅及び厚みに関する情報を記憶するための記憶装
置； ii) 該ロッドの位置に関する情報を表示するための表示
装置；及び、 iii) 前記Ｔダイ装置におけるロッドに対して、記憶し
ていたロッドの位置に関する情報、並びにフィルムの幅
及び厚みに関する情報に基づき適切なロッドの位置指令
を発する指令装置を有し、 （７）該指令装置からのロッドの位置指令に基づきロッ
ドを移動させることを特徴とするＴダイ装置のロッド位
置遠隔制御機構。 - 【請求項５】 （１）Ｔダイ装置の樹脂の流れ幅を規制
するためのディッケル、 （２）該ディッケルよりも樹脂流れの下流側のディッケ
ル底部にスライド可能に設けられ、溶融樹脂フィルムの
両端の膜厚みを調整するロッド、 （３）該ロッドを前記スライド方向に位置調整するため
のロッド駆動装置、 （４）前記Ｔダイ装置における前記ロッドの位置を検出
するロッド位置検出装置、 （５）前記Ｔダイ装置から排出されたフィルムの幅及び
厚みを計測するインライン膜厚計、 （６）前記ロッド位置検出装置からの前記ロッドの位置
に関する情報、並びに、インライン膜厚計からのフィル
ムの幅及び厚みに関する情報に基づき適切なロッド位置
指令を発する指令装置、 （７）該指令装置からのロッドの位置指令により前記ロ
ッド駆動装置を駆動してロッドを適切な任意の位置に移
動調整することを特徴とするＴダイ装置のロッド位置遠
隔制御機構。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14264698A JP3345347B2 (ja) | 1998-05-25 | 1998-05-25 | Ｔダイ装置のロッド位置遠隔制御機構及びロッド位置遠隔制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14264698A JP3345347B2 (ja) | 1998-05-25 | 1998-05-25 | Ｔダイ装置のロッド位置遠隔制御機構及びロッド位置遠隔制御方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11333905A JPH11333905A (ja) | 1999-12-07 |
| JP3345347B2 true JP3345347B2 (ja) | 2002-11-18 |
Family
ID=15320202
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP14264698A Expired - Fee Related JP3345347B2 (ja) | 1998-05-25 | 1998-05-25 | Ｔダイ装置のロッド位置遠隔制御機構及びロッド位置遠隔制御方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3345347B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP5616684B2 (ja) * | 2010-05-26 | 2014-10-29 | 住友化学株式会社 | 熱可塑性樹脂の溶融押出成形用ｔダイ及びエッジビード低減方法 |
-
1998
- 1998-05-25 JP JP14264698A patent/JP3345347B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH11333905A (ja) | 1999-12-07 |
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