JP3344376B2 - 車両用交流発電機 - Google Patents

車両用交流発電機

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JP3344376B2 JP20069999A JP20069999A JP3344376B2 JP 3344376 B2 JP3344376 B2 JP 3344376B2 JP 20069999 A JP20069999 A JP 20069999A JP 20069999 A JP20069999 A JP 20069999A JP 3344376 B2 JP3344376 B2 JP 3344376B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乗用車やトラック
等に搭載される車両用交流発電機に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的な車両用交流発電機においては、
回転子を回転させたときに、固定子鉄心に巻装されてい
る固定子巻線に発生する交流の誘起電圧を整流するため
に、整流装置が内蔵されている。例えば、固定子巻線が
三相からなる場合には、各相に2個ずつ、合計で6個あ
るいは三相巻線の各相を結線した中性点出力も取り出す
場合は8個の整流素子を含む整流装置が備わっており、
この整流装置によって三相全波整流が行われる。例え
ば、特開平9−135558号公報には、正極側の整流
素子が半田付けされた正極側放熱板と、負極側の整流素
子が半田付けされた負極側放熱板と、正極側放熱板およ
び負極側放熱板のそれぞれに半田付けされた整流素子の
一方端同士を電気的に接続し、正極側放熱板の外周縁の
すぐ外側あるいは負極側放熱板外周側切欠部に固定子巻
線のリードを接続する配線部材とを含む整流装置の断面
構造が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した公
報に開示された車両用交流発電機に用いられている整流
装置は、正極側放熱板の外周縁のすぐ外側あるいは、負
極側放熱板外側切欠部に取り付けられた固定子巻線の引
出線の接合部が配置されているため、リヤ側から車両用
交流発電機内部に水や電解液等の異物が浸入すると、正
極側放熱板表面を流れて固定子巻線の引出線の接合部と
正極側放熱板の外周縁との間に形成された隙間部分にこ
れらの液体が付着しやすく、絶縁不良が生じるおそれが
あるという問題があった。
【0004】本発明は、このような点に鑑みて創作され
たものであり、その目的は、整流装置における絶縁不良
の発生を防止することができる車両用交流発電機を提供
することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ため、本発明の車両用交流発電機は、整流装置に含まれ
る端子台の一部を、カバーに設けられた所定の穴に向け
て延在させた延在部あるいは壁部材を有している。
【0006】請求項1の発明によれば、回転子を回転さ
せることによって固定子巻線に誘起した交流電圧を整流
する整流装置と、前記整流装置を覆う被覆部材とを備え
る車両用交流発電機において、前記被覆部材は、前記回
転子を回転可能な状態で支持するフレームの外側に取り
付けられた前記整流装置を外側から覆うカバーであり、
前記整流装置は、整流素子が取り付けられた放熱板と、
前記整流素子と前記固定子巻線とを電気的に接続する配
線部材を有する端子台とを備えており、前記端子台の一
部を前記回転子の回転軸方向に延在させることにより、
前記固定子巻線を前記配線部材に接合する接合部と前記
放熱板との間に延在部を形成し、前記カバーに設けた穴
に前記延在部を配置したことを特徴としている。接合部
と放熱板との間に、端子台から回転軸方向に延びた延在
部によって排水路を形成することにより、放熱板に沿っ
て浸入する電解液等の異物が接合部付近に滞留すること
を防止することができるため、整流装置において発生す
る絶縁不良を低減することが可能になる。
【0007】請求項2の発明によれば、請求項1の車両
用交流発電機において、前記延在部は前記回転軸の径方
向内側に開口部を持つ凹断面を有することを特徴として
いる。これにより、延在部によって形成された排水路
は、回転軸径方向内側に開口部を持つ凹断面を有するた
め、放熱板に沿って浸入するより多くの電解液等の異物
をガイドしながらカバー軸方向外側に排出可能となるた
め、整流装置において発生する絶縁不良をより低減する
ことが可能になる。
【0008】請求項3の発明によれば、請求項1または
2の車両用交流発電機において、前記延在部は前記整流
素子を前記配線部材に接合する接合部と前記放熱板との
間の隔壁と一体に形成されていることを特徴としてい
る。このような隔壁と延在部とを一体に形成することに
より、放熱板に沿って浸入する電解液等の異物が接合部
付近に付着することをも防止することができ、絶縁不良
を大幅に低減することが可能となる。
【0009】請求項4の発明によれば、機体の軸方向端
面に整流装置が搭載され、この整流装置をカバーで覆っ
てなる車両用交流発電機において、前記整流装置は、電
気接続部と、この電気接続部よりも径方向内側に位置し
て軸方向に立設された壁部材とを有し、前記カバーに
は、前記壁部材の軸方向端部に対応して開口部が形成さ
れていることを特徴としている。壁部材が電気接続部よ
りも径方向内側に設けられるため、電気接続部が機体の
中心軸よりも下方に位置する場合には、上側から流れる
水を壁部材で阻止して、電気接続部に直接に水が被るこ
とが防止することができる。しかも、カバーには、壁部
材の軸方向端部に対応して開口部が形成されているた
め、壁部材で阻止され壁部材に沿って流れた水を開口部
からカバーの外側に排出することができる。このため、
カバー内に水がたまることを防止することができる。
【0010】なお、壁部材は、径方向内側に向けて凹状
のいわゆる樋状であることが望ましいが、径方向内側に
向けて凸状の断面を有していてもよい。凹状の場合に
は、この凹状の壁部材の壁面に沿って例えば四角形の開
口部をカバーに設けることが望ましく、凸状の場合に
は、この凸状の壁部材の壁面に沿って例えばU字状の開
口あるいは複数の開口を設けることができる。
【0011】請求項5の発明によれば、請求項4の車両
用交流発電機において、前記壁部材の軸方向端部は、前
記カバーの前記開口部より外側に突出していることを特
徴としている。壁部材をカバーの開口部よりも外側に突
出させることにより、壁部材を伝って流れる水を確実に
カバーの外に排出することができる。
【0012】請求項6の発明によれば、請求項4または
5の車両用交流発電機において、前記壁部材は、径方向
内側に向けて凹状であることを特徴としている。壁部材
を凹状に形成することにより、樋としての機能を持たせ
ることができ、放熱板を伝って流れる水を保持しながら
誘導することが可能になる。
【0013】請求項7の発明によれば、請求項4〜6の
いずれかの車両用交流発電機において、前記整流装置
は、円周上に配置された固定子との接続部としての複数
の電気接続部を有しており、それら複数の電気接続部の
全てに前記壁部材を有することを特徴としている。これ
により、車両用交流発電機の取り付け状態を変えた場合
であっても、確実に放熱板から各電気接続部に浸入する
水をカバーの外に排除することができる。
【0014】請求項8の発明によれば、請求項4〜7の
いずれかの車両用交流発電機において、前記整流装置
は、複数の整流素子を整流回路として接続する導体をイ
ンサート形成してなる樹脂製の端子台を有しており、こ
の端子台に前記壁部材が形成されていることを特徴とし
ている。端子台をインサート成形によって製造する際に
同時に壁部材を形成することができるため、特別な工程
を追加する必要がない。
【0015】請求項9の発明によれば、請求項4〜8の
いずれかの車両用交流発電機において、前記整流装置
は、前記壁部材よりも径方向内側に配置された第1放熱
板を有することを特徴としている。内側に配置された第
1放熱板を伝って流れた水を壁部材によって確実に受け
止めることができ、この壁部材よりも外側に配置された
電気接続部への水の浸入を防止することができる。
【0016】請求項10の発明によれば、請求項4〜7
のいずれかの車両用交流発電機において、前記整流装置
は、前記カバー側の軸方向端部から順に、第1放熱板
と、端子台と、第2放熱板とを積層して構成されてお
り、前記壁部材は、前記端子台から前記第1放熱板より
もさらに軸方向へ突出して前記カバーの前記開口部に挿
入されていることを特徴としている。壁部材の軸方向の
高さを第1放熱板よりも高くすることにより、第1放熱
板を伝って壁部材に到達した水を確実にカバーの開口部
から外部に排出することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を適用した一実施形
態の車両用交流発電機について、図面を参照しながら詳
細に説明する。
【0018】図1は、車両用交流発電機の全体構成を示
す図である。また、図2は図1に示した車両用交流発電
機をリヤ側から見た図であり、リヤカバーをはずした状
態が示されている。本実施形態の車両用交流発電機1
は、固定子2、回転子3、フレーム4、5、整流装置
6、ブラシ装置7、電圧調整器8、リヤカバー9等を含
んで構成されている。
【0019】固定子2は、固定子鉄心22と、三相の固
定子巻線23と、固定子鉄心22と固定子巻線23との
間を電気絶縁するインシュレータ24とを備えている。
【0020】回転子3は、絶縁処理された銅線を円筒状
かつ同心状に巻き回した界磁巻線31を、それぞれが6
個の爪部を有するポールコア32によって、回転軸33
を通して両側から挟み込んだ構造を有している。また、
フロント側のポールコア32の端面には、フロント側か
ら吸い込んだ冷却風を軸方向および径方向に吐き出すた
めの冷却ファン35が溶接等によって取り付けられてい
る。同様に、リヤ側のポールコア32の端面には、リヤ
側から吸い込んだ冷却風を径方向に吐き出すための冷却
ファン36が溶接等によって取り付けられている。ま
た、回転軸33のリヤ側端部近傍には、界磁巻線31の
両端に電気的に接続された2つのスリップリング37、
38が形成されており、これらのスリップリング37、
38を介してブラシ装置7から界磁巻線31に対して給
電が行われる。
【0021】フレーム4、5は、固定子2および回転子
3を収容しており、回転子3が回転軸33を中心に回転
可能な状態で支持されているとともに、回転子3のポー
ルコア32の外周側に所定の隙間を介して配置された固
定子2が固定されている。これらのフレーム4、5は、
固定子鉄心22の軸方向端面から突出した固定子巻線2
3に対向した部分に冷却風の吐出窓41、51を有し、
軸方向端面に吸入窓42、52を有している。
【0022】整流装置6は、三相の固定子巻線23によ
って発生する三相交流電圧を整流して直流電流を得るた
めのものである。また、保護部材としてのリヤカバー9
は、フレーム5の外側に取り付けられた整流装置6、ブ
ラシ装置7および電圧調整器8を覆うように取り付けら
れ、これらを異物から保護する。整流装置6およびリヤ
カバー9の詳細構造については後述する。
【0023】上述した構造を有する車両用交流発電機1
は、ベルト等を介してプーリ20にエンジン(図示せ
ず)からの回転力が伝えられると回転子3が所定方向に
回転する。この状態で回転子3の界磁巻線31に外部か
ら励磁電圧を印加することにより、ポールコア32のそ
れぞれの爪部が励磁され、固定子巻線23に三相交流電
圧を発生させることができ、整流装置6の出力端子から
は所定の直流電力が取り出される。
【0024】次に、整流装置6およびリヤカバー9の詳
細形状について説明する。図3は、整流装置6に含まれ
る端子台の詳細形状を示す図であり、端子台単体をリヤ
側(リヤカバー側)からみた平面形状が示されている。
【0025】図1および図2に示すように、整流装置6
は、回転軸方向に所定の間隔を有する第2放熱板として
の負極側放熱板62および第1放熱板としての正極側放
熱板63と、これらの間に配置された端子台61と、負
極側放熱板62に取り付けられた複数個(例えば4個)
の負極側整流素子65と、正極側放熱板63に取り付け
られた複数個(例えば4個)の正極側整流素子66とを
含んで構成されている。
【0026】負極側放熱板62は、リヤカバー9の内径
にほぼ等しい外径寸法の円弧形状を有しており、所定の
間隔で円周方向に沿った4箇所に負極側整流素子65が
半田付けや溶着等による接合によって取り付けられてい
る。4個の負極側整流素子65の反接合面からは配線用
リード線が延びており、端子台61から露出した配線用
電極69にこの配線用リード線が溶接等によって接合さ
れている。
【0027】正極側放熱板63は、負極側放熱板62の
外径よりも小さな外径寸法の円弧形状を有しており、所
定の間隔で円周方向に沿った4箇所に正極側整流素子6
6が半田付けや溶着等による接合によって取り付けられ
ている。4個の正極側整流素子66の反接合面からは配
線用リード線が延びており、この配線用リード線が端子
台61から露出した配線用電極69に溶接等によって接
合されている。
【0028】このように、上述した配線用電極69は、
各整流素子65、66を整流回路として接続するための
導体であって、インサート成形によって端子台61と一
体に形成されている。また、正極側放熱板63の外径
は、負極側放熱板62の内径よりも大きく設定されてお
り、正極側放熱板63と負極側放熱板62が回転軸方向
に沿って部分的に重複して配置されている。
【0029】上述した負極側整流素子65と正極側整流
素子66は、互いに接近した位置に配置されたもの同士
を1組として全体で4組が設けられており、それぞれの
組に含まれる1個の負極側整流素子65と1個の正極側
整流素子66が端子台61の内外に設けられた共通の配
線用電極69に接合されている。また、この配線用電極
69は、固定子巻線23から引き出された引出線にネジ
止め等によって接続されており、固定子巻線23の4本
の引出線(三相巻線の各相の端部から引き出された3本
の引出線と三相巻線の各相を結線した中性点から引き出
した引出線)のそれぞれが、各組に対応した4個の配線
用電極69のそれぞれに1対1に対応して結線が行われ
る。
【0030】図4は、本実施形態の車両用交流発電機1
の結線図である。図4に示すように、4個の負極側整流
素子65は、それぞれの一方端が負極側放熱板62によ
って共通に接続され、フレーム5を介して接地される。
また、4個の正極側整流素子66は、それぞれの一方端
が正極側放熱板63によって共通に接続され、この正極
側放熱板63の一部に固定された出力端子73に接続さ
れる。
【0031】図3に詳細形状を示した端子台61におい
ては、配線用電極69−1aおよび配線用電極69−1
bが反時計回り方向の端部に配置された1組の負極側整
流素子65と正極側整流素子66に対応しており、これ
らの近傍に設けられた配線用電極69−1cとともに端
子台61の内部で共通に結線されている。同様に、配線
用電極69−2aおよび配線用電極69−2bが反時計
回り方向の端部から2番目に配置された1組の負極側整
流素子65と正極側整流素子66に対応しており、これ
らの近傍に設けられた配線用電極69−2cとともに端
子台61の内部で共通に結線されている。配線用電極6
9−3aおよび配線用電極69−3bが時計回り方向の
端部から2番目に配置された1組の負極側整流素子65
と正極側整流素子66に対応しており、これらの近傍に
設けられた配線用電極69−3cとともに端子台61の
内部で共通に結線されている。配線用電極69−4aお
よび配線用電極69−4bが時計回り方向の端部に配置
された1組の負極側整流素子65と正極側整流素子66
に対応しており、これらの近傍に設けられた配線用電極
69−4cとともに端子台61の内部で共通に結線され
ている。
【0032】また、本実施形態の端子台61は、4つの
配線用電極69−1c、69−2c、69−3c、69
−4cのそれぞれに対応した内径側に4つの延在部71
を有している。各延在部71は、整流装置6が組み立て
られたときに、配線用電極69−1c〜69−4cのい
ずれかと各固定子巻線の引出線68との間の電気接続部
としての接合部72と正極側放熱板63の外周縁との間
に立設された壁部材として形成されている。また、各延
在部71は、正極側放熱板63と負極側放熱板62に挟
まれた位置に配置された端子台61に一体に形成されて
おり、対応する接合部72の周囲であって正極側放熱板
63の外周縁との間を遮るように、回転軸方向に延びた
凹形状の衝立として形成されている。例えば、延在部7
1は、樹脂材料で端子台61を型成形する際に、この型
形状を工夫することにより、一体成形することが望まし
いが、延在部71を有しない端子台61を成形した後
に、別に用意しておいた延在部71を溶着等によって組
み付けるようにしてもよい。
【0033】図5は、上述した延在部71の軸方向高さ
を示す図であり、接合部72と延在部71が含まれる整
流装置6の部分的な拡大断面が示されている。図5に示
すように、回転軸方向に沿った延在部71の高さは、カ
バー内側面9aの位置よりも高い位置にあることが必要
となる(A>0)。回転軸方向に沿って、カバー内側面
9aの位置よりも延在部71を突出させることにより、
正極側放熱板63の表面に沿って接合部72側に浸入す
る水や電解液等を、この延在部71を通ってカバー9の
外部へ導くことにより接合部72に到達することを防止
することができる。
【0034】図6は、リヤカバー9の詳細形状を示す平
面図である。図6に示すように、リヤカバー9は、整流
装置6の全体を覆うように形成されており、整流装置6
の正極側放熱板63に対応する位置に冷却用の外気(冷
却風)を取り込むための複数の吸入窓91を有してい
る。すなわち、延在部71を挟んで、径方向内周側にリ
ヤカバー9の吸入窓91が配置され、径方向外周側に固
定子巻線の引出線68と端子台61の配線用電極69と
を接合した接合部72が配置されている。したがって、
これらの吸入窓91を通して取り込まれた冷却風やこの
冷却風とともに取り込まれた水や電解液等の異物は、正
極側放熱板63に沿って主に径方向外側に流れた後に、
負極側放熱板62に到達する。その際に、正極側放熱板
63の外周縁の一部の近傍には、延在部71が形成され
ているため、上述した冷却風や異物の流れが部分的に延
在部71によって遮断され、各排水路に対応して設けら
れたリヤカバー9の開口部としての排水用穴92を通し
て排出されるために、延在部71よりも外周側に配置さ
れた接合部72に到達しにくくなる。
【0035】このように、本実施形態の車両用交流発電
機1においては、整流装置6に含まれる端子台61の一
部を回転軸方向に延ばすことによって、正極側放熱板6
3の外周縁と接合部72との間の空間に4つの延在部7
1を形成している。このため、リヤカバー9の吸入窓9
1から水や電解液等の異物が冷却風とともに浸入した場
合であっても、これらの異物が正極側放熱板63の表面
を伝わって接合部72に到達することを防止することが
できる。したがって、接合部72に絶縁処理を施さない
場合であっても、接合部72の近傍に異物が付着するこ
とによって絶縁不良等の不具合が発生することを防止す
ることが可能になり、耐環境性を向上させることができ
る。また、接合部72に絶縁処理が施されている場合で
あっても、この絶縁処理層が永年の使用によって劣化す
る場合や、あるいは最初から塗装むら等があって有効に
機能していない場合もあるため、接合部72の近傍に上
述した延在部71を形成することは、絶縁不良等の発生
を防止するために有効な手段である。
【0036】図7は、上述した車両用交流発電機に用い
られる整流装置6の変形例を示す平面図である。また、
図8は図7に示した整流装置6Aの部分的な拡大図であ
り、延在部近傍の詳細構造が示されている。図7および
図8に示すように、整流装置6Aは、6個の負極側整流
素子65が取り付けられた負極側放熱板162と、6個
の正極側整流素子66が取り付けられた正極側放熱板1
63と、2個の負極側整流素子65と2個の正極側整流
素子66を1組として配線を行う端子台161とを含ん
で構成されている。
【0037】負極側放熱板162には、所定の間隔で円
周方向に沿った6箇所に負極側整流素子65が半田付け
や溶着等による接合によって取り付けられているが、そ
の接合位置は均等に分散しているのではなく、2個ずつ
が偏って配置されている。同様に、正極側放熱板163
には、所定の間隔で円周方向に沿った6箇所に正極側整
流素子66が半田付けや溶着等による接合によって取り
付けられているが、その接合位置は均等ではなく、上述
した負極側放熱板162において偏って配置された2個
ずつの負極側整流素子65に接近した位置に偏って配置
されている。
【0038】このように、上述した整流装置6Aに含ま
れる負極側整流素子65と正極側整流素子66は、それ
ぞれが2個ずつ、合計の4個を1組として全体で3組が
設けられている。それぞれの組に含まれる2個の負極側
整流素子65と2個の正極側整流素子66が端子台16
1に設けられた複数の配線用電極169のそれぞれに接
合されている。また、この配線用電極169は、固定子
巻線から引き出された3本の引出線のそれぞれに接続さ
れている。例えば、図7に示した整流装置6Aでは、固
定子巻線から引き出された各引出線が配線用電極169
に半田付けや溶着等によって接合されている。この実施
形態では、3組の整流素子に対応して3個の配線用電極
169−1、169−2、169−3が設けられてい
る。例えば配線用電極169−2は図8に示されるよう
に、端子169−2aが固定子巻線の引出線と接続さ
れ、端子169−2b、169−2cがそれぞれ整流素
子65、65に接続される。
【0039】図9は、図7に示した整流装置6Aを用い
た車両用交流発電機の結線図である。図9に示すよう
に、三相の固定子巻線の各相に対応して2個の負極側整
流素子65の一方端と2個の正極側整流素子66の一方
端とが共通に接続されている。また、6個の負極側整流
素子65は、それぞれの他方端が負極側放熱板162に
よって共通に接続され、フレームを介して接地される。
6個の正極側整流素子66は、それぞれの他方端が正極
側放熱板163によって共通に接続され、この正極側放
熱板163の一部に固定された出力端子(図示せず)に
接続される。図9に示すように、固定子巻線の中性点に
対応した整流素子を含まない整流装置を用いる場合に
は、Y結線がなされた固定子巻線を用いる代わりにΔ結
線がなされた固定子巻線を用いるようにしてもよい。
【0040】また、上述した整流装置6Aに含まれる端
子台161は、固定子巻線の引出線68と配線用電極1
69とを接合した接合部172と、この接合部172の
周囲に位置する正極側放熱板163の外周縁との間を遮
るように形成された延在部171を有している。この延
在部171は、図1等に示した延在部71に対応するも
のであり、その高さは、カバー内側面位置よりも高く設
定されている。このような延在部171を形成すること
により、正極側放熱板163の表面に沿って流れる水や
電解液等の異物が接合部172に到達することを防止す
ることができる。
【0041】また、端子台161は、上述した延在部1
71の他に、負極側整流素子65と配線用電極169と
を接合した接合部173と、この接合部173の周囲に
位置する正極側放熱板163の外周縁との間を遮るよう
に形成された隔壁174を有している。例えば、隔壁1
74は、図8に示すように接合部173を覆うような局
面形状に形成されており、その高さは、正極側放熱板1
63の表面位置よりも高く、あるいは接合部173の端
部位置よりも高く設定されている。このような隔壁17
4を形成することにより、正極側放熱板163の表面に
沿って流れる水や電解液等の異物が接合部173に到達
することを防止することができる。この実施形態では、
配線用電極169と固定子巻線の引出線とを接合した接
合部172の円周側に設置された延在部171の両側に
2つの隔壁174を配置しており、これら延在部171
と隔壁174で囲まれた3箇所の接合作業場所が提供さ
れている。
【0042】図8に示すように、2つの隔壁174と1
つの延在部171を接近した位置に形成することによ
り、この部分の剛性を高めることができる利点がある。
また、隣接する延在部171と隔壁174は連接して形
成することが望ましい。連接して形成することにより、
正極側放熱板163の表面に沿って浸入した水や電解液
が隔壁174により集められ延在部171により効率よ
く排出することができる。この実施形態では、全9個か
らなる複数の接合部172、173のすべてに対応し
て、そのそれぞれに壁部材としての延在部171と隔壁
174を立設している。
【0043】なお、本発明は上記実施形態に限定される
ものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施
が可能である。上述した実施形態の整流装置6、6Aで
は、延在部71、171の形状を回転軸方向に延びたコ
の字型としたが、延在部71等を曲面によって構成する
ようにしてもよい。
【0044】また、上述した実施形態では、正極側放熱
板が負極側放熱板よりもリヤ側に配置された整流装置を
用いたが、反対に負極側放熱板が正極側放熱板よりもリ
ヤ側に配置された整流装置を用いるようにしてもよい。
【0045】また、上述した実施形態では、延在部7
1、171に対応した位置のリヤカバーに排出用穴のみ
を設けたが、図10に示すようにリヤカバー側からも迎
えの突起物93を形成してもよい。この場合には、端子
台に設けた延在部だけでなく、リヤカバーに設けた突起
物が補助的な排水路の効果を発揮することにより電解液
等をより確実にリヤカバー穴から排出させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態の車両用交流発電機の全体構成を示
す図である。
【図2】図1に示した車両用交流発電機をリヤカバーを
外しリヤ側から見た図である。
【図3】整流装置に含まれる端子台の詳細形状を示す図
である。
【図4】本実施形態の車両用交流発電機の結線図であ
る。
【図5】延在部の軸方向高さを示す図である。
【図6】リヤカバーの詳細形状と整流装置の位置関係を
示す平面図である。
【図7】整流装置の変形例を示す平面図である。
【図8】図7に示した整流装置の部分的な拡大図であ
る。
【図9】図7に示した整流装置を用いた車両用交流発電
機の結線図である。
【図10】リヤカバー排出穴の変形例を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 車両用交流発電機 2 固定子 3 回転子 4、5 フレーム 6 整流装置 9 リヤカバー 61 端子台 62 負極側放熱板 63 正極側放熱板 65 負極側整流素子 66 正極側整流素子 71 延在部
フロントページの続き (72)発明者 岩田 昌昭 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式 会社デンソー内 (56)参考文献 特開 平11−164537(JP,A) 特開 平9−154262(JP,A) 特開 昭56−145759(JP,A) 特開 平11−164538(JP,A) 実開 昭57−17275(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02K 5/10 H02K 5/20 H02K 9/06 H02K 19/36

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転子を回転させることによって固定子
    巻線に誘起した交流電圧を整流する整流装置と、前記整
    流装置を覆う被覆部材とを備える車両用交流発電機にお
    いて、 前記被覆部材は、前記回転子を回転可能な状態で支持す
    るフレームの外側に取り付けられた前記整流装置を外側
    から覆うカバーであり、 前記整流装置は、整流素子が取り付けられた放熱板と、
    前記整流素子と前記固定子巻線とを電気的に接続する配
    線部材を有する端子台とを備えており、 前記端子台の一部を前記回転子の回転軸方向に延在させ
    ることにより、前記固定子巻線を前記配線部材に接合す
    る接合部と前記放熱板との間に延在部を形成し、前記カ
    バーに設けた穴に前記延在部を配置したことを特徴とす
    る車両用交流発電機。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記延在部は前記回転軸の径方向内側に開口部を持つ凹
    断面を有することを特徴とする車両用交流発電機。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、 前記延在部は前記整流素子を前記配線部材に接合する接
    合部と前記放熱板との間の隔壁と一体に形成されている
    ことを特徴とする車両用交流発電機。
  4. 【請求項4】 機体の軸方向端面に整流装置が搭載さ
    れ、この整流装置をカバーで覆ってなる車両用交流発電
    機において、 前記整流装置は、電気接続部と、この電気接続部よりも
    径方向内側に位置して軸方向に立設された壁部材とを有
    し、 前記カバーには、前記壁部材の軸方向端部に対応して開
    口部が形成されていることを特徴とする車両用交流発電
    機。
  5. 【請求項5】 請求項4において、 前記壁部材の軸方向端部は、前記カバーの前記開口部よ
    り外側に突出していることを特徴とする車両用交流発電
    機。
  6. 【請求項6】 請求項4または5において、 前記壁部材は、径方向内側に向けて凹状であることを特
    徴とする車両用交流発電機。
  7. 【請求項7】 請求項4〜6のいずれかにおいて、 前記整流装置は、円周上に配置された固定子との接続部
    としての複数の電気接続部を有しており、それら複数の
    電気接続部の全てに前記壁部材を有することを特徴とす
    る車両用交流発電機。
  8. 【請求項8】 請求項4〜7のいずれかにおいて、 前記整流装置は、複数の整流素子を整流回路として接続
    する導体をインサート形成してなる樹脂製の端子台を有
    しており、当該端子台に前記壁部材が形成されているこ
    とを特徴とする車両用交流発電機。
  9. 【請求項9】 請求項4〜8のいずれかにおいて、 前記整流装置は、前記壁部材よりも径方向内側に配置さ
    れた第1放熱板を有することを特徴とする車両用交流発
    電機。
  10. 【請求項10】 請求項4〜7のいずれかにおいて、 前記整流装置は、前記カバー側の軸方向端部から順に、
    第1放熱板と、端子台と、第2放熱板とを積層して構成
    されており、前記壁部材は、前記端子台から前記第1放
    熱板よりもさらに軸方向へ突出して前記カバーの前記開
    口部に挿入されていることを特徴とする車両用交流発電
    機。
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