JP3342096B2 - Tftの信頼性評価方法 - Google Patents

Tftの信頼性評価方法

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JP3342096B2
JP3342096B2 JP11179093A JP11179093A JP3342096B2 JP 3342096 B2 JP3342096 B2 JP 3342096B2 JP 11179093 A JP11179093 A JP 11179093A JP 11179093 A JP11179093 A JP 11179093A JP 3342096 B2 JP3342096 B2 JP 3342096B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は薄膜トランジスタ(TF
)の信頼性評価方法に関し、特に、シリコン薄膜のチ
ャンネル層とシリコン酸化膜のゲート絶縁膜とを含むT
Tの信頼性評価方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】TFTは、スタティック・ランダム・ア
クセス・メモリ(SRAM)のメモリセル中における負
荷トランジスタや、液晶テレビの画素駆動用トランジス
タとして用いられる。TFTをこれらの製品に組入れて
市場に送り出す場合、TFTの信頼性を評価することが
必要である。
【0003】図22において、典型的なトップゲート型
PチャンネルTFTが概略的な断面図で示されている。
このTFTにおいて、基板1上に絶縁膜2aが形成され
ている。絶縁膜2a上にはポリシリコン膜3が形成され
ている。このポリシリコン膜3は、単結晶シリコン膜や
アモルファスシリコン膜で置換えることも可能である。
ポリシリコン層3内には、ソース/ドレイン領域4およ
びチャンネル領域5が含まれている。ポリシリコン層3
上にはシリコン酸化膜からなるゲート絶縁膜6を介して
ゲート電極7が形成されている。ポリシリコン層3およ
びゲート電極7はシリコン酸化膜2bによって覆われて
いる。ソース/ドレイン領域4の各々には、シリコン酸
化膜2bにあけられたコンタクトホールを介して、アル
ミ配線8が接続されている。すなわち、図22のTFT
は、ポリシリコン層3を活性領域とするMOS(金属・
酸化物・半導体)型FET(電界効果トランジスタ)で
ある。
【0004】図22に示されているようなTFTの信頼
性評価試験として、従来は、ホットキャリアストレス試
験や、ゲート絶縁膜6の耐圧試験が行なわれていた。
【0005】図23は、ホットキャリアストレス試験に
おけるバイアス条件の一例を示している。この例におい
ては、ソースSに印加されるソース電圧VS =0V、ゲ
ートGに印加されるゲート電圧VG =−7V、およびド
レインDに印加されるドレイン電圧VD =−7Vが設定
され、ソースSとドレインDとの間に電流が長時間流し
続けられる。しかし、ポリシリコン膜3が十分に水素化
されていれば、ホットキャリアストレス試験の前後で、
TFTの電気的特性はほとんど変化しないことがわかっ
ている(International Reliabi
lity Physics Sociaty Proc
eedings,1992,pp.63−67参照)。
【0006】図24においては、TFTにおけるゲート
絶縁膜の耐圧評価試験の一例が示されている。この例に
おいて、VS =VD =0Vが設定され、ゲート電圧VG
が0Vから負電圧の方向へ徐々に変化させられる。この
とき、ゲート絶縁膜6が破壊されるゲート電圧VG がゲ
ート耐圧と呼ばれる。250Åの厚さのシリコン酸化膜
をゲート絶縁膜に用いる場合、ゲート耐圧は約25Vで
ある。電源電圧が5Vの場合、ゲート耐圧が25Vであ
れば十分と言える。一般に、シリコン酸化膜の絶縁耐圧
は、電界で表わせば10MV/cm程度であり、この電
界の値から任意の厚さのゲート絶縁膜における耐電圧が
推定され得る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、バルクのシ
リコン単結晶のMOSFETにおいて、ゲートに負の一
定電圧VG を印加して昇温された一定温度Tに保持され
る−BTストレス試験によって、そのバルクのMOSF
ETの特性が少し劣化することが知られている。
【0008】しかし、−BTストレスのTFTに対する
影響は、十分には知られていない。したがって、TFT
は、−BTストレス試験による信頼性の評価が行なわれ
ることなく、SRAM等に組込まれて市場に送出されて
いる。
【0009】そこで、本発明においては、−BTストレ
スのTFTに対する影響を明らかにし、−BTストレス
によるTFTの特性の劣化に関する信頼性評価方法を確
立することを目的としている。そして、確立された−B
Tストレスに関するTFTの信頼性評価方法に基づい
て、−BTストレス状態において要求される信頼性を満
たすTFTを提供する。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の態様によ
るTFTの信頼性評価方法は、シリコン薄膜のチャンネ
ル層とシリコン酸化膜のゲート絶縁膜を有するTFTに
おいて、ゲートに任意の負の一定電圧VG を印加して任
意の一定温度Tに保持される−BTストレス状態におけ
るTFTの信頼性を以下の式を用いて評価する方法であ
り、
【0011】
【数8】
【0012】ここで、△VthはTFTのしきい値電圧シ
フト量、tは時間、αは時間係数、qは電荷素量、dは
電圧係数、kはボルツマン定数、tOXはゲート酸化膜の
厚さ、φ0 は温度係数、△VthτはTFTの許容しきい
値電圧シフト量を表わし(なお、本願明細書において、
「△V th τ」におけるτは下付き文字として読まれるべ
きものである。これは、特許庁へ文書をオンライン送信
するときのコンピュータシステムの問題から下付きのτ
を表示できないからである。)、また、β=1/αであ
り、少なくとも回の−BTストレス試験から得られる
しきい値電圧シフト量△Vthと時間tとの関係に基づい
て、式(3a)における時間係数αを決定するステップ
と、異なるゲート電圧VG を用いた少なくとも2回の−
BTストレス試験から得られるしきい値電圧シフト量△
thとゲート電圧VG との関係に基づいて、式(4a)
における電圧係数dを決定するステップと、異なる温度
Tにおける少なくとも2回の−BTストレス試験から得
られるしきい値電圧シフト量△Vthと温度Tとの関係に
基づいて、式(5a)における温度係数φ0 を決定する
ステップと、式(3a),(4a)および(5a)の関
係から得られる式(6)において、決定された時間係数
α,電圧係数dおよび温度係数φ0 を用いて比例定数
【0013】
【数9】
【0014】を決定するステップと、決定された比例定
数c2 とTFTの許容しきい値電圧シフト量△Vthτと
から、式(6)を変形して得られる式(8)によってT
FTの寿命を求めるステップを含むことを特徴としてい
る。
【0015】本発明の第2の態様によるTFTの信頼性
評価方法は、シリコン薄膜のチャンネル層とシリコン酸
化膜のゲート絶縁膜を有するTFTにおいて、ゲートに
任意の負の一定電圧VG を印加して予め定められた一定
温度Tに保持される−BTストレス状態におけるTFT
の信頼性を以下の式を用いて評価する方法であって、
【0016】
【数10】
【0017】ここで、△VthはTFTのしきい値電圧シ
フト量、tは時間、αは時間係数、qは電荷素量、dは
電圧係数、kはボルツマン定数、tOXはゲート酸化膜の
厚さ、φ0 は温度係数、△VthτはTFTの許容しきい
値電圧シフト量を表わし、また、β=1/αであり、少
なくとも1回の−BTストレス試験から得られるしきい
値電圧シフト量△Vthと時間tとの関係に基づいて、式
(3a)における時間係数αを決定するステップと、異
なるゲート電圧VG を用いた少なくとも2回の−BTス
トレス試験から得られるしきい値電圧シフト量△Vth
ゲート電圧VG との関係に基づいて、式(4a)におけ
る電圧係数dを決定するステップと、式(3a)および
(4a)の関係から得られる式(6b)において、決定
された時間係数αと電圧係数dを用いて比例定数
【0018】
【数11】
【0019】を決定するステップと、その決定された比
例定数c2 とTFTの許容しきい値電圧シフト量△Vth
τとから、式(6b)を変形して得られる式(8b)に
よってTFTの寿命を求めるステップを含むことを特徴
としている。
【0020】本発明の第3の態様によるTFTの信頼性
評価方法は、シリコン薄膜のチャンネル層とシリコン酸
化膜のゲート絶縁膜を有するTFTにおいて、ゲートに
予め定められた負の一定電圧VG を印加して任意の一定
温度Tに保持される−BTストレス状態におけるTFT
の信頼性を以下の式を用いて評価する方法であって、
【0021】
【数12】
【0022】ここで、△VthはTFTのしきい値電圧シ
フト量、tは時間、αは時間係数、kはボルツマン定
数、φE は温度係数、△VthτはTFTの許容しきい値
電圧シフト量を表わし、また、β=1/αであり、少な
くとも1回の−BTストレス試験から得られるしきい値
電圧シフト量△Vthと時間tとの関係に基づいて、式
(3a)における時間係数αを決定するステップと、異
なる温度Tにおける少なくとも2回の−BTストレス試
験から得られるしきい値電圧シフト量△Vthと温度Tと
の関係に基づいて式(5b)における温度係数φE を決
定するステップと、式(3a)および(5b)の関係か
ら得られる式(6c)において、決定された時間係数α
と温度係数φE を用いて比例定数
【0023】
【数13】
【0024】を決定するステップと、その決定された比
例定数c2 とTFTの許容しきい値電圧シフト量△Vth
τとから、式(6c)を変形して得られる式(8c)に
よってTFTの寿命を求めるステップを含み、TFT
(a)および(b)のそれぞれの−BTストレス試験に
おいて、或る時刻tにおける温度Tとゲート電界V G
OX が等しい条件でのTFT(a)および(b)のそれ
ぞれのしきい値電圧シフト量△V tha と△V thb を求
め、TFT(a)について求めた式(8c)における△
th0 を△V th0 ・△V thb /△V tha で置換えること
によってTFT(b)の寿命を推定することを特徴とし
ている。
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【作用】本発明の第1の態様によるTFTの信頼性評価
方法においては、−BTストレス試験と式(3a),
(4a)および(5a)から決定される時間係数α,電
圧係数dおよび温度係数φ0 を用いて式(8)から予測
寿命が評価されるので、任意の一定ゲート電圧VG と任
意の一定温度Tにおいて用いられるTFTの予測寿命を
精度よく容易に評価することができる。
【0030】本発明の第2の態様によるTFTの信頼性
評価方法においては、TFTが予め定められた一定の温
度で使用されるように限定されているので、異なる温度
Tにおける少なくとも2回の−BTストレス試験を必要
とすることなくTFTの予測寿命を評価することができ
る。
【0031】本発明の第3の態様によるTFTの信頼性
評価方法においては、TFTが予め定められた一定のゲ
ート電圧VG で用いられるように限定されているので、
異なるゲート電圧VG を用いた少なくとも2回の−BT
ストレス試験を必要とすることなくTFTの予測寿命を
評価することができる。
【0032】
【0033】
【0034】
【実施例】本発明者は、TFTにおいては−BTストレ
スによる電気的特性の劣化が重要な問題になることを初
めて見出した。−BTストレス状態は、TFTのゲート
に負のバイアス電圧を印加して比較的高温で保持した状
態をいう。
【0035】図1において、−BTストレス状態の一例
が示されている。この例においては、VS =VD =0V
が設定され、ゲートGにはゲート電圧VG =−7Vが印
加されたTFTが125℃で長時間保持される。このよ
うな−BTストレスによって、104 secの時間で、
しきい値電圧Vthが0.1Vのオーダで負電圧方向にシ
フトすることがわかった。
【0036】図2は、図1に示された−BTストレス状
態による試験の結果を示すグラフである。このグラフに
おいて、横軸はゲート電圧VG (V)を表わし、縦軸は
ドレイン電流ID (A)を表わしている。曲線2Aは−
BTストレス試験開始前のTFTのID −VG 特性を表
わしている。曲線2Bは、−BTストレス試験開始後3
×104 sec経過後におけるID −VG 特性を表わし
ている。点線で示された曲線2Cは、参考のために、V
G =+7Vの+BTストレス試験開始後3×104 se
c経過時におけるID −VG 特性を表わしている。曲線
2A,2Bおよび2Cの比較からわかるように、+BT
ストレス試験においてはID −VG 特性がほとんど変化
しないが、−BTストレス試験ではしきい値電圧Vth
約−0.3Vだけ変化していることがわかる。言い換え
れば、−BTストレス試験の後に、ドレイン電流ID
低下していることがわかる。
【0037】この−BTストレスによるしきい値電圧の
シフト量△Vthは、同一のゲート電圧VG による図23
に示されたホットキャリアストレス試験における場合よ
りも大きい。
【0038】また、TFTがCMOS(相補形MOS)
回路の一部として動作する場合、PチャンネルのTFT
は−BTストレスと同じバイアス条件になる時間的割合
が高く、ホットキャリアストレス状態の場合のようにド
レイン電流が流れ続けることはない。
【0039】以上のことから、TFTの信頼性に関し
て、−BTストレスがTFTに及ぼす影響が非常に重要
な問題であることがわかる。
【0040】前述のように、−BTストレスによる劣化
現象は、バルクの単結晶MOSFETにおいて既に知ら
れていた。しかし、ポリシリコンTFTにおいては、結
晶粒界におけるシリコンのダングリングボンドが−BT
ストレスによる劣化現象に関与するので、−BTストレ
スによるポリシリコンTFTの劣化は、単結晶MOSF
ETの場合の約10倍ほどに大きくなる。
【0041】図3は、バルクの単結晶MOSFETとポ
リシリコンTFTにおける−BTストレス試験の結果を
示すグラフである。このグラフにおいて、横軸は時間
(sec)を表わし、縦軸はしきい値電圧シフト量−△
th(V)を表わしている。●印と○印は、それぞれL
PCVD(低圧化学気相析出)によって形成されたゲー
ト絶縁膜を有するポリシリコンTFTとバルクの単結晶
MOSFETを表わしている。他方、□印は、熱酸化に
よって形成された絶縁酸化膜を有するバルクの単結晶M
OSFETを表わしている。−BTストレス条件とし
て、図1のものが用いられた。図3から、−BTストレ
ス試験によるTFTのしきい値電圧シフト量−△Vth
単結晶MOSFETにおける場合よりも遙かに大きいこ
とがわかる。すなわち、単結晶MOSFETにおいて
は、−BTストレスによるしきい値電圧のシフト量が小
さいので、−BTストレスによる劣化は重要な問題にな
らなかったが、ポリシリコンTFTでは−BTストレス
が重大な問題となることがわかる。
【0042】本発明者は、ポリシリコンTFTにおける
−BTストレスによるしきい値電圧シフトのメカニズム
を解明した。
【0043】図4は、ポリシリコンTFTにおける−B
Tストレスによるしきい値電圧シフトのメカニズムを図
解している。このメカニズムは、図4と次式(1)から
理解される。
【0044】
【数15】
【0045】すなわち、ポリシリコンの結晶粒界および
ポリシリコンとSiO2 の界面において、水素化された
ダングリングボンドの
【0046】
【数16】
【0047】とSiO2 ネットワークの
【0048】
【数17】
【0049】が式(1)の反応を起こし、界面トラップ
【0050】
【数18】
【0051】と正の固定電荷の
【0052】
【数19】
【0053】が生じる。この正の固定電荷の影響によっ
て、TFTのしきい値電圧Vthは負電圧方向にシフトす
るのである。ここで、Sis はポリシリコン中のシリコ
ン原子を表わし、Si0 はシリコン酸化物中のシリコン
原子を表わす。
【0054】本発明者はこのしきい値電圧シフト量を数
式で記述できることを見出した。TFTをゲート電圧V
G で絶対温度Tにおいて時間tだけ保持した場合のしき
い値電圧Vthのシフト量△Vthは次式(2)で表わされ
る。
【0055】
【数20】
【0056】ここで、αは時間係数、φ0 は温度係数、
dは電圧係数、kはボルツマン定数、qは電荷素量、そ
してtOXはゲート絶縁膜の厚さを表わす。
【0057】以下において、上記の式(2)を用いて−
BTストレスによるTFTのしきい値電圧シフト量△V
thを予測する方法を説明する。
【0058】はじめに、TFTの温度を−BTストレス
状態時の温度であるたとえば125℃にする。その温度
において、ID −VG 特性を測定し、TFTのしきい値
電圧Vthを算出する。このときのしきい値電圧は、初期
しきい値電圧Vth0 と呼ばれる。
【0059】次に、図1に示されているように、温度T
=125℃において、ソースSとドレインDが0Vの電
位に接続され、ゲートGにたとえば−7Vの負電圧が印
加される。この状態が−BTストレス状態であり、ゲー
ト電圧印加開始時刻をt=0とする。
【0060】所定の時間tの経過後において、−BTス
トレス状態が解除され、時間tにおけるしきい値電圧V
th(t)が測定される。これにより、1回の−BTスト
レス試験が終了する。しきい値電圧Vth(t)の測定が
終われば、次回の−BTストレス試験のためにTFTは
直ちに−BTストレス状態に戻される。このようなしき
い値電圧Vth(t)の測定を繰返すことによって、図5
に示されているようなグラフが得られる。
【0061】図5において、横軸は時間(sec)を表
わし、縦軸はしきい値電圧シフト量−△Vth(V)を表
わしている。ここで、しきい値電圧シフト量は、△Vth
=V th(t)−Vth0 の関係にある。
【0062】図5のグラフに基づいて、次式(3)にお
ける時間係数αを決定することができる。
【0063】
【数21】
【0064】ここで、V1 は比例定数である。時間係数
αは、−BTストレス時間が長いほど正確に決定するこ
とができ、図5の場合にはα=1/3が得られる。以
後、時間係数αを求める手順は過程Aと呼ばれる。
【0065】次に、同じ条件で製造されたポリシリコン
TFTにおいて、図6に示されているように、過程Aと
は異なるゲート電圧が印加される−BTストレス試験が
行なわれる。図6の例においては、VG =−12Vに設
定され、温度は過程Aの場合と同じであるT=125℃
に設定される。そして、過程Aにおいて述べられた手順
に従って、しきい値電圧Vthのシフト量△Vthが測定さ
れる。
【0066】図7は、異なるゲート電圧VG を用いた複
数の−BTストレス試験の結果を示すグラフである。横
軸はゲート電圧VG (V)を表わし、縦軸はしきい値電
圧シフト量−△Vth(V)を表わしている。グラフ中の
左側の○印は図1の条件による試験結果を表わし、右側
の○印は図6の条件による試験結果を表わしている。い
ずれの条件による試験結果も、試験開始後に同一の時間
t=t0 が経過したときの状態を示している。図7の場
合、t0 =104 secにおける結果が示されている。
このグラフを基にして、次式(4)
【0067】
【数22】
【0068】における電圧係数d=3.8Åを得ること
ができる。ここで、V2 は比例定数である。
【0069】なお、図7においては−7Vと−12Vの
ゲート電圧VG が用いられたが、より多い異なるゲート
電圧VG を用いてより多くの試験を行なうことによっ
て、電圧係数dの値はより正確に求めることができる。
また、電圧係数dを求めるための複数の試験において、
それらの試験に用いられる温度は一定である必要がある
が、必ずしも過程Aで用いられた温度と同一である必要
はない。
【0070】以後、電圧係数dを求める手順は過程Bと
呼ばれる。この過程Bにおける式(4)中の|VG |/
OXは電界を表わすので、電圧係数dは電界係数と考え
ることもできる。また、d′=qd/2kを電界係数と
考えてもよい。
【0071】さらに、同じ条件で製造されたポリシリコ
ンTFTにおいて、図8で示されてるように、過程Aの
場合と異なる温度において−BTストレス試験が行なわ
れる。図8の例においては、T=25℃の温度が用いら
れ、ゲート電圧は過程Aと同一のVG =−7Vに設定さ
れる。この条件の下で、過程Aで述べられたのと同様の
手順で、しきい値電圧シフト量△Vthの経時変化が測定
される。
【0072】図9は、図1の条件における測定結果と図
8の条件における測定結果を示すグラフである。このグ
ラフにおいて、横軸は温度の逆数1000/T(1/
K)を表わし、縦軸はしきい値電圧シフト量−△V
th(V)を表わしている。図9のグラフにおいても、試
験開始後にt0 =104 secの時間が経過したときの
結果を示している。左側の□印は図1の条件による結果
を示し、右側の□印は図8の条件による結果を示してい
る。過程Bで得られた電圧係数dと図9に基づいて、次
式(5)
【0073】
【数23】
【0074】における温度係数φ0 を求めることができ
る。図9の例においては、qφ0 =0.23eVが得ら
れる。以後、このような温度係数φ0 を求める手順は過
程Cと呼ばれる。
【0075】過程Cにおいても、より多くの種々の温度
条件において試験を行なうことによって、温度係数φ0
の値をより正確に求め得ることは言うまでもない。ま
た、過程Cにおける複数の試験において、一定のゲート
電圧が用いられる限り、過程Aのゲート電圧と異なる電
圧を用いてそれらの試験を行なってもよい。
【0076】以上の3つの過程A,B,およびCによっ
て、ポリシリコンTFTの−BTストレスによるしきい
値電圧シフト量△Vthを次式(6)で予測することがで
きる。
【0077】
【数24】
【0078】ここで、t0 は上述の例において104
ecであったが、t0 として他の任意の適切な時間をも
設定し得ることは言うまでもない。さらに、過程BとC
におけるt0 の値が異なっていても、時間係数αがわか
っているので、しきい値電圧シフト量△Vthを求めるこ
とができる。
【0079】さらに、過程A,B,およびCは任意の順
序で行なうことができる。上述の例では過程Bにおいて
求められた電圧係数dが過程Cにおいて用いられている
が、過程Cが先に実行される場合には、次式(7)
【0080】
【数25】
【0081】で定義されるφE を求めた後に、過程Bに
よって求められた電圧係数dを用いてφE をφ0 に変換
すればよい。
【0082】式(6)を用いれば、−BTストレス状態
下で或る時間tだけ経過した後のしきい値電圧シフト量
△Vthを予測することができる。また、逆にしきい値電
圧シフト量△Vthが或る許容された値△Vthτになるま
での時間τ(TFTの寿命)を求めることが可能であ
る。式(6)に△Vth=△Vthτおよびt=τを代入し
てτについて解けば、次式(8)が得られる。
【0083】
【数26】
【0084】ここで、β=1/αである。すなわち、式
(8)において、TFTが機能的に問題を生じない範囲
として許容されるしきい値電圧シフト量△Vthτと、使
用されるゲート電圧VG と、温度Tとの値を式(8)に
入れてやれば、−BTストレスの下におけるTFTの寿
命τを求めることができる。
【0085】なお、以上の信頼性評価方法は、単結晶の
MOSFETにも適用することができる。
【0086】図10は、上述の式(8)によるTFTの
信頼性評価方法における手順を示すフロー図である。こ
の図によって、式(8)を利用するTFTの信頼性評価
方法の手順が、視覚的により明らかに理解されよう。
【0087】以下において、上述の信頼性評価方法の変
形例の一例を説明する。たとえば、TFT(a)につい
て時間係数α,電圧係数d,温度係数φ0 およびTFT
の寿命に関する比例定数
【0088】
【数27】
【0089】が既に求められている場合、他のTFT
(b)の寿命を以下のようにして推定することができ
る。
【0090】TFT(b)に関して、少なくとも1回の
−BTストレス試験を行ない、或る時刻t0 におけるし
きい値電圧シフト量△Vthb が求められる。そして、同
一条件におけるTFT(a)のしきい値電圧シフト量△
tha も求められる。TFT(a)に関しては、式
(6)が既に決定されているので、△Vtha は式(6)
から求められてもよいし、実測によって求めてもよい。
【0091】△Vthb およびそれと同一条件における△
tha が求められれば、それらの比を用いて、TFT
(b)の任意の条件におけるしきい値電圧シフト量およ
び寿命がそれぞれ次式(6a)および(8a)によって
表わされる。ただし、式(6a)および(8a)におけ
る係数β(=1/α),d,およびφ0 は、TFT
(a)に関する値が用いられる。
【0092】
【数28】
【0093】係数β,dおよびφ0 はTFTの製造方法
に依存するので、TFT(a)と(b)の製造方法が著
しく異なる場合には、TFT(b)の寿命を正確に推定
することができないが、製造方法に大きな差がない場合
には、TFT(a)について求められた式を利用して、
TFT(b)の寿命を式(8a)から容易に推定するこ
とができる。また、時間係数βは1回の−BTストレス
試験で求めることができるので、TFT(b)自身につ
いての時間係数βを式(8a)において用いることによ
って、TFT(b)のより正確な寿命τを推定すること
ができる。
【0094】図11は、式(8a)を用いてTFTの寿
命を容易に推定する方法を図解したフロー図である。こ
の図によって、TFT(a)に関する−BTストレス試
験の結果を利用して他のTFT(b)の寿命を容易に推
定し得る方法が、視覚的かつ明瞭に理解されよう。
【0095】ところで、或る予め定められた温度T0
外の温度におけるTFTの寿命を予測する必要がないと
きは、前述の過程Cによって温度係数φ0 を求める必要
がない。このとき、TFTのしきい値電圧シフト量△V
thおよび寿命τは、次式(6b)および(8b)によっ
て求めることができる。
【0096】
【数29】
【0097】この場合のTFTの寿命予測の手順は図1
2のフロー図において図解されている。
【0098】また、図12の手順によって得られたTF
T(a)に関する結果を利用して、他のTFT(b)の
寿命を予測する方法の手順が図13のフロー図において
図解されている。すなわち、同一条件におけるTFT
(a)とTFT(b)のしきい値電圧シフト量△Vtha
および△Vthb を用いて、式(8b)中の△Vth0 を△
th0 ・△Vthb /△Vtha で置換えることによってT
FT(b)の寿命τを求めることができる。
【0099】さらに、予め定められたゲート電圧VG0
外の電圧においてTFTの寿命を予測する必要がない場
合、前述の過程Bによって電圧係数dを求める必要がな
い。この場合、TFTのしきい値電圧シフト量△Vth
よび寿命τは次式(6c)および(8c)によって求め
ることができる。
【0100】
【数30】
【0101】このような電圧係数dを求める必要がない
場合のTFTの信頼性評価方法における手順が、図14
のフロー図において図解されている。
【0102】図15は、図14の手順によって得られた
TFT(a)についての結果を利用して、他のTFT
(b)の寿命を容易に予測する方法の手順をフロー図で
示している。すなわち、同一条件におけるTFT(a)
とTFT(b)のしきい値電圧シフト量△Vtha および
△Vthb を用いて、式(8c)中の△Vth0 を△Vth0
・△Vthb /△Vtha で置換えることによってTFT
(b)の寿命τを求めることができる。
【0103】以下において、特にSRAMのメモリセル
内において用いられるTFTに関して、式(8)におけ
る許容しきい値電圧シフト量△Vthτの設定方法が説明
される。
【0104】図16において、SRAMにおけるメモリ
セルの一例が等価回路図で示されている。SRAMにお
けるメモリセルは、2つのドライバトランジスタ12
a,12bと2つの負荷トランジスタであるTFT11
a,11bを含むフリップフロップによってデータを記
憶する。図16のメモリセルにおけるH(高レベル)ノ
ード側のTFT11aは、図17(A)に示されている
ような電圧状態となっている。図17(A)において示
されたTFTの電圧状態は、図17(B)に示された電
圧状態と等価である。すなわち、図16におけるTFT
11aは−BTストレス状態にあることがわかる。した
がって、比較的高い温度でかつ比較的大きな絶対値を有
するゲート電圧VG でデータを保持し続ければ、TFT
11aのしきい値電圧Vthが時間とともに負電圧側にシ
フトし続ける。すなわち、TFT11aのON電流が時
間とともに低下していくことになる。
【0105】−BTストレスによるTFTのしきい値電
圧VthのシフトとON電流の低下は、SRAMを低消費
電力で駆動する場合に問題を生じる。SRAMを低消費
電力で駆動する場合、たとえば1M〜4Mビットクラス
のSRAMにおいては、書込や読出は電源電圧VCC=3
〜7Vで行なわれるが、VCC=1.5Vのように低い電
圧においてもデータを保持することだけは可能でなくて
はならない。他のビット数を有するSRAMにおいて
も、書込と読出のできる電圧よりさらに低い電圧でデー
タが保持されなければならない。ところが、低電圧にお
けるデータの保持が、−BTストレスによるしきい値電
圧Vthのシフトのために不可能になるという恐れがあ
る。
【0106】ここで、電源電圧VCCがドライバトランジ
スタのしきい値電圧程度(0.6〜1.0V)の低電圧
である場合のメモリセルの動作を考える。図16におい
て、Hノード側の負荷トランジスタであるTFT11a
とドライバトランジスタ12aについて考えれば、TF
T11aはON状態にあり、ドライバトランジスタ12
aはOFF状態にあるが、それら2つのトランジスタの
電流値は低電圧において非常に接近している。この場合
に、−BTストレスによってTFT11aのON電流が
減少すれば、ドライバトランジスタ12aのOFF電流
と同様のレベルに近づく。そうすれば、図16における
Hノードの電位が低下し、L(低レベル)ノード側のO
N状態にあるドライバトランジスタ12bのON電流が
減少する。その結果、Lノードの電位が上昇する。Lノ
ードの電位が上昇すれば、Hノード側のTFT11aの
ON電流がさらに減少し、ドライバトランジスタ12a
のOFF電流が増加する傾向になる。したがって、Hノ
ードの電位がさらに低下する。このような変化が繰返さ
れれば、最終的には、保持されているデータが反転して
しまうという結果になる。
【0107】ここで、前述のLノードの電位の上昇によ
るドライバトランジスタ12aのOFF電流の増加は、
図18に示されているように、Lノードの電位が0.1
V上昇すれば、ID −VG 特性のサブスレッショルド係
数Sが約100mV/decであるので、OFF電流は
約10倍に増加することがわかる。
【0108】以上の低電圧でSRAMを駆動する場合の
考察は、電源電圧VCCがドライバトランジスタのしきい
値電圧程度の低電圧である場合についてなされたが、実
際のメモリセルにおいては配線抵抗などによっても電圧
降下が生じるので、より高い電源電圧VCCを用いる場合
にも−BTストレスによるTFTの劣化が問題となり得
る。
【0109】そこで、データの保持を保障し得る最低電
圧(1M〜4MビットクラスのSRAMにおいては1.
5V)において、Lノードの電位の上昇によるドライバ
トランジスタのOFF電流の増大が約10倍まで許容さ
れると仮定し、その最低電圧におけるTFTのON電流
がドライバトランジスタのOFF電流の10倍以下にな
らなければデータが反転しないと仮定する。
【0110】図19は、−BTストレスによるTFTの
D −VG 特性におけるシフトを示すグラフである。横
軸はゲート電圧VG (V)を表わし、縦軸はドレイン電
流I D を対数メモリで表わしている。破線による下側と
上側の水平線は、それぞれ、VCCが十分に高い時のドラ
イバトランジスタのOFF電流レベルとその10倍の電
流レベルを表わしている。曲線19Aは−BTストレス
前の特性を表わし、曲線19Bは或る時間の−BTスト
レス後においてデータを保持すべき最低の電圧1.5V
における電流値が電源電圧VCCの十分高いときにおける
ドライバトランジスタのOFF電流の10倍に一致した
状態を表わしている。すなわち、TFTのID −VG
性が曲線19Bより左側にシフトすれば、データの反転
の恐れが生じる。したがって、TFTの特性が曲線19
Bへシフトするまでの時間をそのTFTの寿命であると
定義することができる。
【0111】その場合、TFTのしきい値電圧Vthをド
ライバトランジスタのOFF電流の10倍を定電流値と
する定電流法(或る一定の電流値を定めて、その電流値
を得るのに必要なゲート電圧をしきい値電圧Vthとする
方法)によってしきい値電圧Vthを定義すれば、許容さ
れるしきい値電圧のシフト量△Vthτは、次式(9) △Vthτ=VCCL −|Vth0 | (9) によって表わすことができる。ここで、VCCL は、電源
電圧の下限を表わしている。図19の場合、△Vthτ=
1.5−|−0.8|=0.7Vとなり、−BTストレ
スによるしきい値電圧シフトが0.7V以下であれば、
データの反転の恐れがないと言える。したがって、低消
費電力で駆動されるSRAMの場合、−BTストレス下
におけるTFTの寿命は、上式(9)で定義された△V
thτの値を式(6)に入れることによって求めることが
できる。
【0112】さらに、以下において、高速で駆動される
SRAMのメモリセルにおいて用いられるTFTに関す
る許容しきい値電圧シフト量△Vthτの決定方法を説明
する。まず、図16において、データの書込について考
える。データが書込まれるとき、アクセストランジスタ
13a,13bがON状態にされ、H状態になっている
ビット線14a,14bのうち、Lが書込まれるべきノ
ードに接続されたビット線だけが0Vにされる。しか
し、他方のH側のノードは完全に電源電圧VCCまで電圧
が上昇することはなく、アクセストランジスタのしきい
値電圧Vthに相当する量だけ電圧が低下する。このと
き、その電圧の低下に相当する部分は、TFTのON電
流によって補われる。したがって、−BTストレスによ
ってTFTのON電流が小さくなれば、H側ノードの充
電に要する時間が長くなる。そこで、ノードを充電する
ために要する許容時間を予め設定しておき、この許容時
間を超えないようにTFTのON電流を維持する必要が
ある。たとえば、記憶ノードの容量が5fFでアクセス
トランジスタのしきい値電圧がVth=1Vの場合に、そ
のノードを5ナノ秒で充電するためには、5fF×1V
/5ナノ秒=1μA以上の電流が必要であることがわか
る。このような必要な最低限の電流値を規格電流値I1
と呼ぶことにする。
【0113】SRAMを高速で駆動する場合、低電圧で
動作させることはないので、図19のようなグラフは役
に立たない。
【0114】図20は、−BTストレスによるTFTの
D −VG 特性の変化を示すグラフである。曲線20A
は初期特性を表わしており、|VG |=動作VCCのとき
のドレイン電流はID0で表わされている。曲線20Bは
−BTストレスによって負電圧方向にシフトした後にお
いて、|VG |=動作VCCのときのドレイン電流ID
規格電流値I1 と等しくなったときの特性を表わしてい
る。すなわち、ID −VG 特性が曲線20Bよりさらに
負電圧側にシフトすれば、TFTのON電流によって所
定の時間内に記憶ノードを充電することが不可能とな
る。
【0115】したがって、TFTのしきい値電圧Vth
規格電流値I1 を定電流値として定電流法によって決定
すれば、許容されるしきい値電圧のシフト量△Vthτ
は、次式(10)で表わされる。
【0116】 △Vthτ=動作VCC−|Vth0 | (10) また、許容されるしきい値電圧シフト量△Vthτは、次
のような近似式で表わすことも可能である。
【0117】図20における初期特性20Aと規格電流
値I1 を示す直線との交点をXとし、この点Xにおける
曲線20Aの傾きをSとする。ここで、傾きSはサブス
レッショルド係数と同じくmV/decの単位で表わさ
れる。ドレインの初期電流値をID0とすれば、 △Vthτ≒(logID0−logI1 )×S (11) となる。上述の式(10)または(11)によって求め
られた許容しきい値電圧シフト量△Vthτの値を式
(6)へ入れることによって、高速で駆動されるSRA
M内のTFTの−BTストレス寿命を評価することがで
きる。
【0118】ところで、SRAMは、市場に送り出され
る前にバーン・イン試験が行なわれる。このバーン・イ
ン試験は、予め半導体回路チップを高温かつ高電圧の状
態に維持することにより、不安定な半導体回路チップ内
に欠陥を生じさせ、それらの欠陥を含む半導体回路チッ
プを市場に送り出すことを避けるために行なわれるもの
である。
【0119】バーン・イン試験には、スタティック・バ
ーン・イン試験とダイナミック・バーン・イン試験があ
る。ダイナミック・バーン・イン試験においては、高温
かつ高電圧の下でデータが周期的に書換えられる。他
方、スタティック・バーン・イン試験においては、デー
タは一定のまま保持され得る。
【0120】簡単のために、スタティック・バーン・イ
ン試験の場合で説明すれば、Hの書込まれたノード側の
TFTは−BTストレス状態となっているので、そのし
きい値電圧Vthは負電圧方向にシフトする。
【0121】図21は、TFTのID −VG 特性のバー
ン・イン試験による変化を示すグラフである。曲線21
AはTFTの初期特性を示している。曲線21Bは、ス
タティック・バーン・イン試験後のHノード側における
TFTの特性を示している。このグラフにおけるような
スタティック・バーン・イン試験によるしきい値電圧シ
フトを式(6)によって予測し、予めそのシフト量だけ
TFTのしきい値電圧Vthを正電圧側にずらして設定し
ておけば、スタティック・バーン・イン試験によるしき
い値電圧シフトの問題を解決することができる。初期の
しきい値電圧V thは、TFTのチャンネル中の不純物濃
度を調節することによって制御し得る。
【0122】ただし、−BTストレス状態になるTFT
はHノード側のものだけなので、スタティック・バーン
・イン試験が半分終了した時点で、全ビットのデータを
反転させて他方のTFTのしきい値電圧Vthをもシフト
させてやる必要がある。すなわち、Lノード側のTFT
の特性は、バーン・イン試験によってほとんど変化しな
いことがわかっている。
【0123】ついでながら、ダイナミック・バーン・イ
ン試験の場合には、H側とL側が交互に入れ替わるの
で、1つのTFTに関しては、それがH側になる時間の
みを積算することによって、式(6)によるしきい値電
圧シフト量△Vthを考慮して初期のしきい値電圧Vth
設定してやればよい。
【0124】以下において、最大の−BTストレス寿命
を実現し得る厚さのゲート酸化膜を有するTFTについ
て説明する。−BTストレスによって、正の固定電荷
【0125】
【数31】
【0126】は、ゲート酸化膜とチャンネルとの界面近
傍において、ゲート酸化膜内で生成する。ところで、固
定電荷の密度をNSCで表わし、ゲート容量をCOX=εOX
/tOXで表わしたときのしきい値電圧シフト量△Vth0
は次式(12)で表わすことができる。
【0127】
【数32】
【0128】ここで、εOXはSiO2 の誘電率を表わ
す。したがって、ゲート酸化膜の厚さtOXが大きくなれ
ば、しきい値電圧シフト量△Vth0 はゲート酸化膜の厚
さtOXに比例して大きくなることがわかる。しかし、式
(6)によれば、ゲート酸化膜の厚さtOXが大きくなれ
ば、ゲート電圧VGの影響が小さくなるので、しきい値
電圧シフト量△Vthは小さくなることがわかる。
【0129】式(12)を用いれば、式(6)と(8)
は、次式(6d)および(8d)となる。
【0130】
【数33】
【0131】ここで、温度TとVG が一定であるとすれ
ば、式(6d)から、しきい値電圧シフト量△Vthはゲ
ート酸化膜の或る厚さtOXで最小となることがわかる。
また、式(8d)から、TFTの−BTストレス寿命τ
は、T,VG ,および△Vthτが一定であるとすれば、
ゲート酸化膜の或る厚さtOXで最大となることがわか
る。
【0132】すなわち、式(8d)をtOXで微分してδ
τ/δtOX=0とすれば、 tOX=qd|VG |/2kT (13) となる。これは、ゲート絶縁膜がこの厚さを有するとき
に−BTストレス寿命τが最大となることを意味する。
【0133】たとえば、VG =−3.3Vで動作温度T
=120℃におけるTFTに関しては、上式(13)か
ら、tOX=185Åのときに−BTストレス寿命が最大
となる。また、VG =−3.3Vで動作温度T=77℃
で用いられるTFTは、tOX=208Åの場合に−BT
ストレス寿命が最大になる。ただし、実際上は、上式
(13)で得られる膜厚の±10%以内の範囲であれ
ば、TFTの寿命がほぼ最大であると言える。
【0134】以上の説明において、TFTの動作温度と
は、TFT自体の温度を意味する。言い換えれば、室温
の雰囲気で動作させられているTFTであっても、半導
体チップが発熱してTFT自体の温度が77℃になって
いれば、そのTFTの動作温度は77℃である。
【0135】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、ポリシ
リコンTFTの−BTストレスによるしきい値電圧シフ
トのメカニズムに基づいた式を利用してしきい値電圧シ
フト量および寿命を予測するので、正確かつ効率のよい
TFTの信頼性評価方法を提供することができる。
【0136】また、本発明の信頼性評価方法を利用する
ことによって、バーン・イン条件を予め考慮してしきい
値電圧Vthが設定されたTFTを提供することができ
る。
【0137】さらに、本発明の信頼性評価方法を利用す
ることによって、TFTが使用される−BTストレス条
件に合わせて、最も長い寿命を実現し得る厚さを有する
ゲート絶縁膜を備えたTFTを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】TFTの−BTストレス状態の一例を示す図で
ある。
【図2】−BTストレスによるTFTの特性のシフトを
示すグラフである。
【図3】TFTとバルクの単結晶MOSFETにおける
−BTストレスによるしきい値電圧シフトの時間依存性
を示すグラフである。
【図4】−BTストレスによるTFTのしきい値電圧シ
フトのメカニズムを説明するための図である。
【図5】−BTストレスにおける時間としきい値電圧シ
フト量との関係を示すグラフである。
【図6】−BTストレス条件のもう1つの例を示す図で
ある。
【図7】−BTストレス試験におけるゲート電圧としき
い値電圧シフト量との関係を示すグラフである。
【図8】−BTストレス試験におけるさらにもう1つの
条件を示す図である。
【図9】−BTストレス試験における温度としきい値電
圧シフト量との関係を示すグラフである。
【図10】式(6)を利用するTFTの信頼性評価方法
の手順を示すフロー図である。
【図11】図10の信頼性評価方法の結果を利用して他
のTFTの信頼性評価を容易に行なう手順を示すフロー
図である。
【図12】予め定められた温度においてのみ使用される
TFTの信頼性を評価する方法の手順を示すフロー図で
ある。
【図13】図12の信頼性評価方法によって得られた結
果を利用して他のTFTの信頼性を容易に評価する手順
を示すフロー図である。
【図14】或る定められたゲート電圧以外で用いられる
ことのないTFTの信頼性評価方法の手順を示すフロー
図である。
【図15】図14の信頼性評価方法によって得られた結
果を利用して他のTFTの信頼性を容易に評価する手順
を示すフロー図である。
【図16】SRAMのメモリセルの一例を示す等価回路
図である。
【図17】SRAMにおけるメモリセル中のTFTの−
BTストレス状態を説明するための図である。
【図18】SRAMにおけるメモリセル中のドライバト
ランジスタのID −VG 特性を示すグラフである。
【図19】−BTストレス前後におけるTFTのID
G 特性を表わすグラフである。
【図20】−BTストレス前後におけるTFTのID
G 特性のもう1つの例を示すグラフである。
【図21】バーン・イン試験前後におけるTFTのID
−VG 特性を表わすグラフである。
【図22】TFTの一例を示す概略的な断面図である。
【図23】ホットキャリアストレス条件の一例を示す図
である。
【図24】ゲート耐圧測定の一例を説明するための図で
ある。
【符号の説明】
1 基板 2a,2b 絶縁膜 3 ポリシリコン膜 4 ソース/ドレイン領域 5 チャンネル領域 6 ゲート酸化膜 7 ゲート電極 8 アルミ配線 11a,11b TFTからなる負荷トランジスタ 12a,12b ドライバトランジスタ 13a,13b アクセストランジスタ 14a,14b ビット線 15a,15b ワード線
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−63839(JP,A) 特開 平1−175263(JP,A) A.V.Gelatos and J.Kanicki,Bias str ess−induced instab ilities in amorpho us silicon nitride /hydrogenated amor phous silicon stru ct,Appl.Phys.Let t.,1990年 9月17日,Vol.57, No.12,pp.1197−1199 Y.Fujimoto,Study of the Vth shift o f the thin−film tr ansistor by the bi as temperature str ess test,IBM J.RE S.DEVEROP.,Vol.36,N o.1,pp.76−82 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 29/786 H01L 21/66 H01L 21/8238 H01L 27/092 H01L 29/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコン薄膜のチャンネル層とシリコン
    酸化膜のゲート絶縁膜を有するTFTにおいて、ゲート
    に負の任意の一定電圧VG を印加して任意の一定温度T
    に保持される−BTストレス状態におけるTFTの信頼
    性を以下の式を用いて評価する方法であって、 【数1】 ここで、△VthはTFTのしきい値電圧シフト量、tは
    時間、αは時間係数、qは電荷素量、dは電圧係数、k
    はボルツマン定数、tOXはゲート酸化膜の厚さ、φ0
    温度係数、△VthτはTFTの許容しきい値電圧シフト
    量を表わし、またβ=1/αであり、 少なくとも回の−BTストレス試験から得られるしき
    い値電圧シフト量△Vthと時間tとの関係に基づいて、
    式(3a)における時間係数αを決定するステップと、 異なるゲート電圧VG を用いた少なくとも2回の−BT
    ストレス試験から得られるしきい値電圧シフト量△Vth
    とゲート電圧VG との関係に基づいて、式(4a)にお
    ける電圧係数dを決定するステップと、 異なる温度Tにおける少なくとも2回の−BTストレス
    試験から得られるしきい値電圧シフト量△Vthと温度T
    との関係に基づいて、式(5a)における温度係数φ0
    を決定するステップと、 式(3a),(4a)および(5a)の関係から得られ
    る式(6)において、前記決定された時間係数α,電圧
    係数dおよび温度係数φ0 を用いて比例定数 【数2】 を決定するステップと、 前記決定された比例定数c2 とTFTの許容しきい値電
    圧シフト量△Vthτとから、式(6)を変形して得られ
    る式(8)によってTFTの寿命を求めるステップを含
    ことを特徴とするTFTの信頼性評価方法。
  2. 【請求項2】 TFT(a)および(b)のそれぞれの
    −BTストレス試験において、或る時刻tにおける温度
    Tとゲート電界VG /tOXが等しい条件でのTFT
    (a)および(b)のそれぞれのしきい値電圧シフト量
    △Vtha と△Vthb を求め、TFT(a)について求め
    た式(8)における△Vth0 を△Vth0 ・△Vthb /△
    tha で置換えることによってTFT(b)の寿命を推
    定することを特徴とする請求項1に記載のTFTの信頼
    性評価方法。
  3. 【請求項3】 SRAMのメモリセル中のTFTに関
    し、CMOSインバータを形成するように組合わされる
    バルクの単結晶トランジスタのOFF電流から決定され
    るTFTの電流値に基づいて、そのTFTのしきい値電
    圧を定電流法によって決定し、その決定された初期のし
    きい値電圧と前記メモリセル内でのデータ保持を保障す
    るために必要な下限電源電圧との差を△Vthτの値とし
    て用いることを特徴とする請求項1に記載のTFTの信
    頼性評価方法。
  4. 【請求項4】 SRAMのメモリセル中のTFTに関
    し、TFTの必要なON電流値に基づいてそのTFTの
    しきい値電圧を定電流法によって決定し、その決定され
    た初期のしきい値電圧と動作電源電圧との差を△Vthτ
    の値とすることを特徴とする請求項1に記載のTFTの
    信頼性評価方法。
  5. 【請求項5】 シリコン薄膜のチャンネル層とシリコン
    酸化膜のゲート絶縁膜を有するTFTにおいて、ゲート
    に負の任意の一定電圧VG を印加して予め定められた一
    定温度Tに保持される−BTストレス状態におけるTF
    Tの信頼性を以下の式を用いて評価する方法であって、 【数3】 ここで、△VthはTFTのしきい値電圧シフト量、tは
    時間、αは時間係数、qは電荷素量、dは電圧係数、k
    はボルツマン定数、tOXはゲート酸化膜の厚さ、△Vth
    τはTFTの許容しきい値電圧シフト量を表わし、ま
    た、β=1/αであり、 少なくとも回の−BTストレス試験から得られるしき
    い値電圧シフト量△Vthと時間tとの関係に基づいて、
    式(3a)における時間係数αを決定するステップと、 異なるゲート電圧VG を用いた少なくとも2回の−BT
    ストレス試験から得られるしきい値電圧シフト量△Vth
    とゲート電圧VG との関係に基づいて、式(4a)にお
    ける電圧係数dを決定するステップと、 式(3a)および(4a)の関係から得られる式(6
    b)において、前記決定された時間係数αおよび電圧係
    数dを用いて比例定数 【数4】 を決定するステップと、 前記決定された比例定数c2 とTFTの許容しきい値電
    圧シフト量△Vthτとから、式(6b)を変形して得ら
    れる式(8b)によってTFTの寿命を求めるステップ
    を含むことを特徴とするTFTの信頼性評価方法。
  6. 【請求項6】 TFT(a)および(b)のそれぞれの
    −BTストレス試験において、或る時刻tにおける温度
    Tとゲート電界VG /tOXが等しい条件でのTFT
    (a)および(b)のそれぞれのしきい値電圧シフト量
    △Vtha と△Vthb を求め、TFT(a)について求め
    た式(8b)における△Vth0 を△Vth0・△Vthb
    △Vtha で置換えることによってTFT(b)の寿命を
    推定することを特徴とする請求項5に記載のTFTの信
    頼性評価方法。
  7. 【請求項7】 シリコン薄膜のチャンネル層とシリコン
    酸化膜のゲート絶縁膜を有するTFTにおいて、ゲート
    に予め定められた負の一定電圧VG を印加して任意の一
    定温度Tに保持される−BTストレス状態におけるTF
    Tの信頼性を以下の式を用いて評価する方法であって、 【数5】 ここで、△VthはTFTトランジスタのしきい値電圧シ
    フト量、tは時間、αは時間係数、kはボルツマン定
    数、φE は温度係数、△VthτはTFTの許容しきい値
    電圧シフト量を表わし、また、β=1/αであり、 少なくとも回の−BTストレス試験から得られるしき
    い値電圧シフト量△Vthと時間tとの関係に基づいて式
    (3a)における時間係数αを決定するステップと、 異なる温度Tにおける少なくとも2回の−BTストレス
    試験から得られるしきい値電圧シフト量△Vthと温度T
    との関係に基づいて式(5b)における温度係数φE
    決定するステップと、 式(3a)および(5b)の関係から得られる式(6
    c)において、前記決定された時間係数αおよび温度係
    数φE を用いて比例定数 【数6】 を決定するステップと、 前記決定された比例定数c2 とTFTの許容しきい値電
    圧シフト量△Vthτとから、式(6c)を変形して得ら
    れる式(8c)によってTFTの寿命を求めるステップ
    を含み、 TFT(a)および(b)のそれぞれの−BTストレス
    試験において、或る時刻tにおける温度Tとゲート電界
    G /t OX が等しい条件でのTFT(a)および(b)
    のそれぞれのしきい値電圧シフト量△V tha と△V thb
    を求め、TFT(a)について求めた式(8c)におけ
    る△V th0 を△V th0 ・△V thb /△V tha で置換える
    ことによってTFT(b)の寿命を推定する ことを特徴
    とするTFTの信頼性評価方法。
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