JP3341814B2 - 鉄道車両構体及び摩擦溶接方法 - Google Patents

鉄道車両構体及び摩擦溶接方法

Info

Publication number
JP3341814B2
JP3341814B2 JP14685897A JP14685897A JP3341814B2 JP 3341814 B2 JP3341814 B2 JP 3341814B2 JP 14685897 A JP14685897 A JP 14685897A JP 14685897 A JP14685897 A JP 14685897A JP 3341814 B2 JP3341814 B2 JP 3341814B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
welding
workpiece
tool
portions
face plates
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP14685897A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10328856A (ja
Inventor
久宣 岡村
征夫 舟生
章弘 佐藤
欣也 青田
昌邦 江角
靖男 石丸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP14685897A priority Critical patent/JP3341814B2/ja
Publication of JPH10328856A publication Critical patent/JPH10328856A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3341814B2 publication Critical patent/JP3341814B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K33/00Specially-profiled edge portions of workpieces for making soldering or welding connections; Filling the seams formed thereby
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K20/00Non-electric welding by applying impact or other pressure, with or without the application of heat, e.g. cladding or plating
    • B23K20/12Non-electric welding by applying impact or other pressure, with or without the application of heat, e.g. cladding or plating the heat being generated by friction; Friction welding
    • B23K20/122Non-electric welding by applying impact or other pressure, with or without the application of heat, e.g. cladding or plating the heat being generated by friction; Friction welding using a non-consumable tool, e.g. friction stir welding
    • B23K20/1245Non-electric welding by applying impact or other pressure, with or without the application of heat, e.g. cladding or plating the heat being generated by friction; Friction welding using a non-consumable tool, e.g. friction stir welding characterised by the apparatus
    • B23K20/1255Tools therefor, e.g. characterised by the shape of the probe
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K2101/00Articles made by soldering, welding or cutting
    • B23K2101/04Tubular or hollow articles
    • B23K2101/045Hollow panels

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Body Structure For Vehicles (AREA)
  • Pressure Welding/Diffusion-Bonding (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルミニウム基合
金からなる鉄道車両構体と、例えば車両、自動車、船
舶、航空、エレベータ、圧力容器、管材などの構造体の
摩擦溶接方法とに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から実施されている摩擦溶接方法と
しては、加工物同士を回転させ、加工物同士の摩擦熱に
よって溶接する方法がある。これに対して、例えば特表
平7−505090号公報には、加工物よりも実質的に
硬い材質からなるツールを加工物の溶接部に挿入し、挿
入したツールを回転させながら移動させることにより溶
接線方向の溶接を行うようにした溶接方法、すなわち、
回転ツールと加工物との間に生じる摩擦熱による塑性流
動を利用して摩擦溶接する溶接方法が開示されている。
この方法は、従来の摩擦溶接法に対して溶接部材を固定
した状態で、ツールを回転させながら移動することによ
り接合することができるので、溶接方向に対して実質的
に無限に長い部材でもその長手方向に連続的に固相接合
することが可能である。この場合、回転ツールと溶接部
材との摩擦熱による金属の塑性流動を利用した固相接合
のため、接合部を溶融させることなく接合できるという
特徴があり、加熱温度が低いため、接合後の変形が少な
いということや、接合部は溶融されないため、欠陥が少
ないなどの多くの利点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記特表平7
−505090号公報記載の溶接方法を内部に中空を有
する押出し型材やハニカムパネルなどの溶接に適用した
場合、次のような問題点がある。
【0004】すなわち、この公知の摩擦溶接方法では、
溶接の過程で加工物に対して局部的に500〜1000
kgの荷重が加わる。このため、溶接中にツールの荷重
によって加工物に変形や座屈が生じることがあり、溶接
の構造、形状、寸法などが限定される。特に溶接部の近
傍が中空構造になっている押出し型材やハニカムパネル
などの中空部材では、局部的な圧縮荷重によって変形が
生じ易く、このような押出し部材やハニカムパネルなど
の中空材に対して、このような摩擦溶接法によって溶接
することは困難であった。
【0005】従来、一般にはこのような押出し型材やハ
ニカムパネルはアーク溶接などの溶融溶接が適用されて
いる。アーク溶接などの溶融溶接の場合、溶接材に荷重
がほとんどかからないため、溶接構造も軽量構造になっ
ている。しかし、前述のように、溶融溶接では、接合後
の変形が大きかったり、接合部の欠陥が多かったりする
という問題があり、このような問題を生じないようにす
るため、摩擦溶接に注目が集まっているが、このアーク
溶接法に適用される溶接継手構造に前記摩擦溶接法を適
用すると、加工物に変形や座屈が生じ、結局、所望の溶
接を行うことができない。
【0006】本発明の目的は、このような背景に鑑みて
なされたもので、押出し型材やハニカムパネルなどの中
空部材に対して加工物の変形や溶接欠陥を生じさせるこ
となく摩擦溶接によって接合される鉄道車両構体及びそ
のような接合が可能な摩擦溶接方法を提供することにあ
る。
【0007】
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、Al基合金か
らなる被加工物の材質より実質的に硬い材質によって形
成された金属棒からなる溶接用ツールを加工物の溶接部
に挿入し、回転させながら移動させることにより摩擦熱
を発生させて2つの被加工物を溶接線方向に連続的に摩
擦溶接方法によって接合される鉄道車両構体において、
一方の被加工物の端部と他方の被加工物の端部が互いに
重なるように配置すると共に、該重なった部分の接合部
の端面同士が互いに接するように配置し、前記溶接用ツ
ールを2つの端部が重なった部分に位置させ、前記加工
物が座屈を生じない程度の荷重を前記溶接用ツールに加
えた状態で当該溶接用ツールを回転させて溶接されてい
ることを特徴としている。特に、本発明は、面板間に中
空部を有する被加工物同士が前述と同様の摩擦溶接方法
によって接合される鉄道車両構体において、前記被加工
物がAl基合金からなり、前記被加工物の少なくとも一
方は各面板の端部に前記面板間を支える柱材を有し、前
記被加工物の各面板の接合部端部が互いに重なるように
配置すると共に、前記重なった部分の接合部の端面同士
が互いに接するように配置されていること、又前記被加
工物の各々の各面板の接合部端部に前記面板表面より外
方に向かって厚肉である突出部を有し、該突出部同士が
互いに接するように配置し、該接した部分が前記接合さ
れていることを特徴とする。
【0009】この場合、前記加工物としては内部に中空
部を有する押出し型材やハニカムパネルに適用すること
ができる。その際、前記溶接用ツールは前記押出し型材
またはハニカムパネルの面板に対して直角方向に配置さ
れている柱材の配置部分に挿入され、当該部位で溶接を
行うようにするとよい。その場合、この溶接は、溶接用
ツールの加工物への挿入部分の延長上にいずれか一方の
柱材が位置した状態で行うようにする。前記2つの柱材
の間隔は前記溶接用ツールの外径よりも小寸に形成し、
両柱材に荷重が係るようにすることが好ましい。また、
前記端部の重なり部分に設けらる両開先はほぼ平行に溶
接部分表面に対して10〜60度傾けて形成すると、欠
陥防止上有利である。
【0010】本発明における被加工物Al基合金から
なり、内部に中空部を有する押出し型材またはハニカム
パネルからなり、前記重ねられた部分の少なくとも一方
の端部に溶接部を支持する柱材が設けられ、接合部の端
部に面板の高さより低くなった段差部を有していること
が好ましい。
【0011】この場合、前記柱材は少なくとも重ねられ
た部分の内側にあたる加工物側に設けるとよい。また、
前記柱材は前記溶接用ツールの挿入部の延長上に位置さ
せておく。さらに、前記柱材を対となる加工物の両者に
設け、両柱材の間隔を前記溶接用ツールの最大径以下の
寸法に設定する。そして、溶接部分に挿入した溶接用ツ
ール先端部から最も近い加工物の端部までの距離は、挿
入された溶接用ツール先端部分の直径の少なくとも1/
3以上とし、前記重ねられた部分の長さ寸法は、前記溶
接用ツールを挿入したときに当該溶接用ツールの端部か
ら少なくとも1mm以上大きく設定するとよい。同様
に、前記重ねられた部分の長さ寸法は、溶接が終了した
ときに前記溶接部の端部から少なくとも1mm以上大き
く設定してもよい。また、溶接された溶接部の先端から
最も近い加工物の端部までの距離は、溶接幅の少なくと
も1/3以上に設定することが望ましい。また、前記溶
接部分の加工物の表面の前記溶接用ツールが当接する個
所に対応する部分に、非溶接部分の加工物表面から所定
量突出した突出部を設けるとよい。この突出部の突出し
高さは0.5mm以上、3mm以下が望ましい。
【0012】一方、前記のごとく、鉄道車両体、航空機
体、自動車などの輸送機器はますます軽量構造が望まれ
る。したがって、前記構造物の寸法、特に厚さはできる
限り小さい方が望ましい。
【0013】ところが、前記、摩擦溶接方法は溶接中に
回転ツールに500kgから2000kgの荷重がかか
るため、特に、前記、構造物の溶接部近傍の厚さが小さ
い場合は変形や座屈が生じやすい。反対に溶接部近傍の
厚さが大きい場合は、輸送機器の重量が増加し、望まし
くない。
【0014】このため、前記溶接用の回転ツールの寸法
はできる限り小さい方が望ましい。しかし、小さ過ぎる
と溶接の許容範囲が狭くなり、また、溶接欠陥が発生し
やすい。このため、回転ツールは、溶接物の厚さや形状
に適した寸法にする必要がある。
【0015】さらに、溶接物の寸法も回転ツールの寸法
に合わせ、かつ、できる限り小さくして軽量化する必要
がある。
【0016】さらに、本発明は、面板間に中空部を有す
る被加工物同士を、該被加工物の材質より実質的に硬い
材質によって形成された金属棒からなる溶接用ツールを
前記被加工物の溶接部に挿入し、回転させながら移動さ
せることにより摩擦熱を発生させて溶接線方向に連続的
に溶接する摩擦溶接方法において、前記被加工物の少な
くとも一方は端部に前記面板間を支える柱材を有し、前
記被加工物の各面板の接合部端部が互いに重なるように
配置すると共に、前記重なった部分の接合部の端面同士
が互いに接するように配置されており、前記溶接用ツー
ルが大径のショルダ部とショルダ部の先端から突出した
小径のツール先端部とを有し、溶接用ツールの前記ショ
ルダ径Dが8〜30mm、ツール先端径dが4〜10m
m、前記接合中の前記ツール先端部端面から前記被加工
物の前記中空部側表面までの最小距離Xが2〜5mm、
重ねられる部分の重なり長さYが1〜10mm、重ねら
れる部分の内側に位置する端部の厚さHが1〜5mm、
柱材の厚さTが1〜5mm、重ねられる部分の外側に位
置する端部の厚さSが2〜5mmに設定されていること
を特徴とする。また、前記溶接部の表面近傍の幅Aが8
〜30mm、前記溶接部の中心の幅Bが4〜10mm、
前記接合中の前記ツール先端部から前記被加工物の前記
中空部側表面までの最小距離Xが2〜5mm、加工物の
重ねられる部分の重なり長さYが1〜10mm、重ねら
れる部分の内側に位置する端部の厚さHが1〜5mm、
柱材の厚さTが1〜5mmに設定されていることが好ま
しい。
【0017】
【0018】なお、この溶接方法および溶接用部材は少
なくとも一方がアルミニウム合金からなる構造物に適用
可能であり、適用した場合のメリットも大きい。
【0019】さらに、前記摩擦溶接法に適したアルミニ
ウム合金として、下記の組成からなる合金を溶体化処理
後、時効硬化処理したものが望ましい。
【0020】重量で、Si0.2〜0.9%、Mg0.
4〜1.2%、Mn0.1〜0.8%、Fe0.2〜
0.7%、Cu0.1〜0.4%、Cr0.1〜0.4
%、Zn0.25%、Ti0.1%及び残部Alが好ま
しい。つまり、上記組成で熱処理した材料は、機械的強
度が高いわりに塑性変形しやすく、前記摩擦溶接に適し
ている。
【0021】溶接用ツールは押出し型材またはハニカム
パネルの面板に対して直角方向に配置されている柱材の
配置部分に挿入され、当該部位で溶接を行うので、摩擦
溶接時の荷重は前記柱材で受けることが可能となり、こ
れによって面板が薄くとも変形や欠陥を生じることなく
摩擦溶接を行うことができる。
【0022】いずれか一方の柱材のほぼ中央で溶接を行
うので、確実に摩擦溶接時の荷重を柱材で受けることが
できる。
【0023】柱材の間隔が溶接用ツールの外径よりも小
寸に形成されているので、両柱材で摩擦溶接時の荷重を
受けることが可能となり、これによって、柱材の厚み寸
法をより薄くした上で、面板が薄くとも変形や欠陥を生
じることなく摩擦溶接を行うことができる。
【0024】端部の重なり部分に開先を形成し、この開
先をほぼ平行に、かつ、溶接部表面に対して10〜60
度傾斜させていることによって溶接部の欠陥の発生を防
止することができる。
【0025】加工物がアルミニウム合金からなるので、
アルミニウム合金を使用した軽量で薄い構造材を摩擦溶
接によって変形や欠陥を生じさせることなく接合するこ
とができる。
【0026】加工物が内部に中空部を有する押出し型材
またはハニカムパネルからなり、加工物の重ねられた部
分の少なくとも一方の端部に溶接部を支持する柱材が設
けられているので、溶接部が薄い面板であっても変形や
欠陥を生じることなく摩擦溶接可能な溶接継手構造を提
供することができる。
【0027】柱材が重ねられた部分の内側にあたる加工
物側に少なくとも設けられているので、確実に摩擦溶接
時の荷重を受けることができる。
【0028】柱材が溶接用ツールの挿入部の延長上に位
置しているので、摩擦溶接時の荷重を柱材で直接受ける
ことができる。
【0029】柱材が対となる加工物の両者に設けられ、
両柱材の間隔が前記溶接用ツールの最大径以下の寸法に
設定されているので、摩擦溶接時の荷重を両側の柱材で
確実に受けることができ、これによって柱材を最小限の
厚さに設定することが可能となり、さらに加工材の軽量
化を図ることができる。
【0030】溶接部分に挿入した溶接用ツール先端部か
ら最も近い加工物の端部までの距離は、挿入された溶接
用ツール部分の直径の少なくとも1/3以上に設定され
ているので、加工物変形と溶接欠陥を生じさせることな
く摩擦溶接が可能となる。
【0031】重なり部の寸法を前述のように規定したの
で、溶接用ツールと加工材との摩擦熱による塑性流動し
た溶接金属が重なり部から押し出されることがなくな
り、欠陥の発生を防止できる。
【0032】溶接された溶接部の先端から最も近い加工
物の端部までの距離は、溶接幅の少なくとも1/3以上
に設定されているので、加工物の変形と溶接欠陥を生じ
させることなく摩擦溶接が可能となる。
【0033】溶接部分の加工物の表面の溶接用ツールが
当接する個所に対応する部分に、非溶接部分の加工物表
面から所定量突出した突出部が設けられているので、溶
接用ツールにより切削され、溶接後に表面が凹みが生じ
るのを防ぐことができる。
【0034】各部寸法を前述のように規定したので、加
工物の変形と溶接欠陥を生じることのない溶接継手構造
を提供することができる。
【0035】両開先がほぼ平行であって、溶接部分表面
に対して10〜60度傾斜させて設けられているので、
板状の押出し型材においても欠陥の生じにくい溶接継手
構造を提供することができる。
【0036】加工物がアルミニウム合金からなるので、
アルミニウム合金を使用した軽量で薄い構造材を摩擦溶
接によって変形や欠陥を生じさせることなく接合するこ
とが可能な溶接継手構造を提供することができる。
【0037】摩擦溶接を行うアルミニウム合金の組成を
重量で、Si:0.2〜0.9%、Ti:0.1%、M
n:0.1〜0.8%、Cu:0.1〜0.4%、M
g:0.4〜1.2%、Cr:0.1〜0.4%、F
e:0.3〜0.7%、Zn:0.25%含有し、溶体
化後、時効硬化熱処理したので、摩擦溶接に適した材料
からなる高速車両用の溶接継手構造を提供することがで
きる。これにより、軽量で溶接欠陥のない鉄道車両を提
供することが可能になる。
【0038】
【発明の実施の形態】(実施例1) この実施例は、高速車両用の側外板の一部を摩擦溶接法
により溶接する場合の例で、図1に高速車両用の側外板
に対して摩擦溶接している状態を示す。この摩擦溶接法
では、側外板1と側外板2とを金属棒(溶接用ツール−以
下、単に「ツール」と称する。)3を回転させながら溶
接線方向に移動することにより溶接するが、この溶接方
法は溶接材を溶融させないため、図1に示すように表裏
両面から同時に溶接できる。このときの溶接の詳細を図
2ないし図5に示す。
【0039】図2は図1の溶接部近傍の一部を拡大した
断面図である。同図に示すように、高速車両用の側外板
1,2は、押出し成形によって製作された内部に中空を
有する押出し型材(以下、単に「押出し型材」と称
す。)である。これらの押出し型材1,2はアルミニウ
ム合金からなり、それぞれ第1および第2の面板4,
5、第1および第2の面板にそれぞれ設けられた柱材
6,7、並びに斜面板8,9、さらに、面板4,5の端
部12,13から側方に突出した突出部12a,13a
とから構成されている。面板4,5はそれぞれ2枚の平
行な板材からなり、両板材間に斜面板8,9がそれぞれ
斜め方向にトラス状に配置され、端部12,13には両
板材に垂直に柱材6,7が設けられている。この実施形
態では、突出部12a,13aは、突出部13が面板5
からそのまま側方に延出し、突出部12aは突出部13
aの内側に平行に位置するように押出し型材1の端部1
2から面板4に対して平行に突出している。符号3は、
ツールであって、図2では、図1に対応させて面板4,
5の両面から溶接を行うときのツール3と面板4,5と
の相対的な位置関係を示し、図3では図2の溶接部を拡
大して示している。
【0040】これらの図において、ツール3は凸形状
で、太いショルダ部3aと細いツール先端部3bからな
り、ショルダ部3aの直径(以下、「ショルダ径」とも
称す。)Dはツール先端部3bの直径(以下、「ツール
先端径」とも称す。)dより少なくとも2〜3倍以上太く
なった段付き円柱状に形成され、溶接材(被加工部材)
よりも実質的に硬い材質で作られる。ここでは、工具鋼
のJIS規格SKD−61を使用している。また、ツー
ル先端部3bには通常のMネジ3cが設けられている。
ツール先端径d、ショルダ径D、ツール先端部3bの長
さLは、溶接材の材質、構造、厚さなどにより最適値を
選定する必要がある。なお、この実施形態では、ショル
ダ径Dは15mm、先端径dは6mm、ツール3の回転
数は1500rpm、溶接速度は500mm/minで
ある。図2に示すように、Al基合金からなる面板4の
接合部表面の高さより低く、面板4の接合部表面より対
向する他の面板5側に突出した突出部12aが設けら
れ、突出部12aと他方の面板13aの接合部端部が互い
に重なるように配置すると共に、前記重なった部分の接
合部の端面同志が互いに接するように配置し、接した部
分を接合するものである。
【0041】ツール3の中心10は第1の面板4の溶接
開先14および第2の面板4の溶接開先15の真上、特
に、柱材6のほぼ中心11になるように配置される。つ
まり、押出し型材1,2のいずれか一方の柱材6のほぼ
中心11で溶接が行われるように配置される。これは、
溶接中にツールに下向き方向の荷重がかかるため、この
荷重を柱材6で受けるためである。この場合、少なくと
もツール先端部3bの延長部(長手方向)が板材6と重
なるようになっていればよい。
【0042】溶接は、図3の状態から押出し型材1,2
の溶接部、すなわち前記溶接開先14,15の中心11
に摩擦溶接用のツール3に荷重をかけて回転させながら
挿入し、溶接方向に移動することにより行われる。すな
わち、回転によって生じるツール3と加工物との摩擦熱
による金属の塑性流動を利用して加工材を溶接する。こ
れをさらに詳細に説明すると、押出し型材1,2同士の
溶接は、図3に示すように、一方の押出し型材1の端部
12の突出部12aが他方の押出し型材2の端部13の
突出部13aの内側に入り込み、両突出部12a、13
aがお互いに重なった状態で配置される。ここでは、一
方の押出し型材1の端部12が他方の押出し型材2の端
部13を支えるような構造になっている。このような構
造によって溶接の開先14,15のギャップが大きく開
いた場合でも塑性流動した溶接金属は押出し型材1,2
の端部12,13の突出部12a、13a同士が重なっ
た部分16で阻止される。これにより溶接可能な開先1
4,15のギヤップの許容範囲は大きくなり、溶接の信
頼性が向上する。
【0043】一方、押出し型材1,2の溶接部の一部
(端部12,13の面板部分)は図3から分かるように
局部的に高く(F)なっている。これはツール3により
溶接部の一部が切削され、溶接後に表面が凹みが生じる
のを防ぐためである。溶接部に凹みが生じると機械的強
度や美観のために望ましくないので、溶接後に周囲の高
さと同等になるように予め溶接部の一部を高くする。こ
の高さFは、0.5mm以下ではその効果が小さく、3
mm以上では逆に溶接後の高さが高くなる。そこで、こ
の高さFは、0.5mm以上、3mm以下に設定するこ
とが望ましい。また、この部分は前述のようにツール3
によって切削されるので、この高く形成する部分の幅
(直径)Wは、ツール3のショルダ径Dと同等の寸法に
設定することが望ましい。
【0044】ツール先端部3bは押出し型材1,2の突
出部12a,13aの重なり部分16よりわずかに深い
部分まで挿入される。また、ツール3により溶接部に図
示下向き方向の荷重が加えられる。この荷重はツール3
のショルダ部3aの端面に相当する範囲に加わり、ショ
ルダ径Dの大きさにほぼ比例して大きくなる。具体的に
はショルダ径Dが10mmの場合は約500kg、20
mmの場合は約1000kgの荷重が加えられる。その
ため、溶接部近傍の強度が小さい場合は、この荷重によ
って溶接部とその近傍に弾性変形や塑性変形が生じ、溶
接が困難になる。さらに、変形が大きい場合は溶接部に
も欠陥が発生する。欠陥が発生しない場合でも変形によ
り車両全体の信頼性や美観上の問題となる。したがっ
て、特に溶接部近傍の内部に中空を有する押出し型材を
溶接する場合には、ツール3による荷重の点からはツー
ルのショルダ径Dはできるかぎり小さい方が望ましい。
【0045】一方、車両などの大型構造物にこの摩擦溶
接法を適用する場合、溶接長さは少なくとも5m以上と
なる。この場合、溶接中の熱変形などにより最大3mm
程度の開先の開き(ギャップ)が生じる。そのため、ツ
ール先端径dが細い場合はこの開先の開きに対処できな
くなり溶接部に欠陥が発生する原因になる。したがっ
て、開先の開きが大きい場合でも健全な溶接を得るため
には、ツール先端径dはできるかぎり大きい方が望まし
い。つまり、ツール先端径dはツール3による溶接部に
対する荷重と溶接過程の開先の開きの両方を考慮して選
定する必要がある。
【0046】車両用の場合、図2のような複雑な押出し
型材1,2を製作する材料としてアルミニウム合金材料
の中でも加工性と機械的特性の両方に優れているJIS
規格A6061、A6063あるいはA6N01が採用
される。特にこれらの材料は、押出し加工性に優れてい
るため、摩擦溶接による溶接性にも優れている。しか
し、ツール3の荷重によって変形し易く、変形という点
から見ると溶接部近傍の内部に中空部を有する押出し型
材の溶接は困難である。そこで、このような材料につい
てはツール3の寸法や形状の設定がきわめて重要なもの
となる。上記材料を使用する車両などでは、溶接中の開
先の開きを考慮するとツール先端径dは最小4mmで、
材料の機械的特性から溶接中のツール荷重による変形を
考慮すると最大8mm程度になる。つまり、ツール先端
径dは4ないし8mmの範囲が望ましい。一方、前述の
ように、ツール3のショルダ径Dは、ツール先端径dの
約2〜3倍が望ましいことから、アルミ合金材料を摩擦
溶接する場合のツール3のショルダ径Dは、ツール先端
径dが前述のように4〜8mmであるならば、8〜30
mmに設定するとよい。
【0047】このように摩擦溶接方法は、溶接中に溶接
材に対して大きな荷重が加わる。このため、図4に示す
ように溶接部に挿入されたツール先端部3dから最も近
い符号20,21で示す型材端部にツール3の荷重によ
って変形が生じる場合がある。そして、この変形量が大
きい場合は、溶接部にも欠陥が発生し、溶接部の品質上
大きな問題となる。このためツール先端部3b端面から
最も近い押出し型材端部20,21の中空部側までの
距離Xがツール先端径dの1/3以上になるように前
記型材端部20,21の位置を設定し、当該端部20,
21のツール先端部3bに対する厚さを確保している。
具体的には、前述のようにツール3の先端径dを4〜8
mmの中間値をとって6mmとしたときに、ツール先端
部3b端面から押出し型材端部20,21の中空部側表
面まで最小距離Xが2mm以上の3mmとなるように
設定している。
【0048】なお、前述のようにツール3の溶接材に対
する荷重はツール径にほぼ比例して増加するので、ツー
ル先端部3bからの距離Xもツール先端部3bの直径d
が増加すれば、その増加に応じて増やす必要がある。例
えば、ツール先端径dが8mmであれば、距離Xは2.
7mm以上、10mmであれば3mm以上が望ましい。
【0049】このような寸法関係で摩擦溶接を行った場
合、溶接部18の溶込み深さPは、図5に示すようにツ
ール先端部3bの長さLとほぼ同じである。また、溶接
部18の表面近傍の幅Aはツール3のショルダ径Dと、
また、溶接部18の中央の幅Bはツール先端径dにほぼ
等しい。従って、溶接部先端から最も近い押出し型材端
部までの距離Xが小さい場合は型材の端部20および2
1が変形し、この変形量が大きい場合は溶接部18にも
欠陥が生じる。このため、溶接部18側から上記ツール
3と型材形状との関係を見た場合にも溶接部18の先端
から最も近い押出し型材端部20,21までの距離Xを
溶接幅Bの1/3以上にすることが望ましい。
【0050】一方、図4の一方の押出し型材1と他方の
押出し型材2が重なった部分(突出部12a、13a)
の重なり長さYは溶接部分に挿入されたツール先端部3
bまたは図5に示した溶接部18の端部より少なくとも
1mm以上大きいことが望ましい。1mm未満の場合には
ツール3と溶接材との摩擦熱により塑性流動した溶接金
属が重なり部16から押し出され、溶接部18に欠陥が
生じる原因になる。
【0051】前記のごとく、摩擦溶接用の溶接継手構造
の寸法は、ツールの荷重による変形を防止する点からで
きるかぎり大きい方が望ましい。しかし、摩擦溶接方法
を高速車両に適用した場合、できるかぎりの軽量化が望
まれるので、この点からは溶接継手構造の寸法はできる
かぎり小さい方が望ましい。そこで、この実施形態で
は、前述の高速車両に使用されるJIS規格のアルミニ
ウム合金の機械的特性から車両用の摩擦溶接継手構造と
して、ツール3の荷重のかかる範囲、つまり、ツール3
のショルダ径Dおよびツール先端径dに対応する前述の
各部の寸法、すなわち、ツール先端部3bから型材端部
(表面)20,21の最小距離X、突出部12a、13
aの重なり長さY、内側に位置する突出部12aの厚さ
H、柱材6の厚さT、外側に位置する突出部13aの厚
さSの寸法を図4にも示すように、D8〜30mm、
d4〜10mm、X2〜5mm(X≧1/3d)、Y1
〜10mm、H1〜5mm、T1〜5mm、S2〜4m
mに設定する。
【0052】これに対し、溶接部18の表面近傍の幅A
および溶接部18の中心の幅Bとして溶接部18に対応
する前述の各部の寸法を図5にも示すように、A8〜3
0mm、B4〜10mm、X2〜5mm(X≧1/3
B)、Y1〜10mm、H1〜5mm、T1〜5mmに
設定する。なお、ここでは、柱材6の幅寸法をツール3
の荷重に耐え、座屈しない最低の寸法の1mmから重量
を考慮した最大寸法の5mmの範囲に設定した。
【0053】なお、この実施形態では、第1および第2
の面板1,2のそれぞれの端部12,13に柱材6,7
を設けているが、重なり部16の内側に位置する面板
(この実施形態では第1の面板に対応)側にのみ柱材を
設け、ツール3の荷重をこの柱材のみによって受けるよ
うに構成することも可能である。これらは、加工物の材
料の強度、寸法、形状などに応じて適宜設定される。
【0054】(実施例2) 図6は本発明に係る摩擦溶接の溶接部近傍を示す断面図
である。本実施例は実施例1において第1および第2の
押出し型材1,2の端部12,13の柱材6,7間の間
隔Kをツール3のショルダ径D以下に設定したもので、
その他の各部は全て実施例1と同等に構成されている。
【0055】このように柱材6,7の間隔Kをツール3
のショルダ径D以下にすることにより、ツール3の荷重
を両方の柱材6,7で受けることができるため、溶接中
の変形を少なくすることができる。例えば、ツール先端
径dを6mm、ショルダDを20mmとしたときに、柱
材6と7の間隔Kは15mmに設定する。これにより、
ツール3の中心10は第1の押出し型材1の柱材6の中
心11近傍に配置されるが、ツール3の荷重を第2の押
出し型材2の柱材7でも受けることができるため、柱材
6で受けるツール荷重が少なくなる。したがって、柱材
6,7の厚さ寸法、言い換えれば溶接継手構造の寸法を
小さくすることができ、車両の場合には軽量化が実現で
きる。
【0056】(実施例3) 図7は本発明に係る摩擦溶接の溶接部近傍を示す断面図
であり、車両用の側外板の溶接部が図示されている。溶
接部は実施例1及び2とは異なって中空の押出し型材で
はなく、単なる押出し加工によって製作された板状の押
出し型材を摩擦溶接する場合の例であり、特に説明しな
い各部は前述の実施例1を同等に構成されているので、
重複する説明は省略する。
【0057】この実施形態では、図2の実施例1に示す
ように柱材6,7と斜板8,9がないため、ツールの荷
重による柱材の変形や座屈を考慮する必要がない。ま
た、各部寸法は第1の実施形態で示した図4および図5
と同様に設定されている。なお、この実施形態では、溶
接部のツールと対向する面(図7において下面)にツー
ル荷重を受ける支持手段を設け、ツール荷重によって押
出し型材の変形が生じないように配慮される。
【0058】図7から分かるように溶接開先14および
15がほぼ平行に、かつ溶接表面に対して斜めになるよ
うに設定されている。このように開先を斜めにすること
により、図3〜図5に示したように開先を直角とした場
合に較べて、溶接中に開先が大きく開いた場合でも溶接
部に欠陥が発生しない。この開先の角度θは10〜60
°が望ましく、この実施形態では、θ=30°としてい
る。又、面板4の接合部表面の高さより低く、面板4の
接合部表面より対向する他の面板5の側に突出した突出
部12aが設けられている。そして、各面板同志が接す
る部分を中心に接合される。
【0059】このように開先の角度θ=30°とし、前
記寸法で作成した本実施形態で第1の実施形態と同様の
溶接条件で摩擦溶接を行った場合、開先が3mm開いて
も溶接部に欠陥が発生することはなかった。
【0060】なお、この実施形態では、単なる板状の押
出し型材を例示しているが、第1および第2の実施形態
のように中空の押出し型材やハニカムパネルにも適用で
きることはいうまでもない。
【0061】(実施例4) 図8は本発明に係る摩擦溶接装置を示す。この実施形態
は、鉄道車両用の床板30を表裏両面から溶接する場合
の例で、床板30はアルミニウム合金のJIS規格A6
N01からなる押出し型材からなる。なお、このアルミ
ニウム合金の組成は、Si:0.4〜0.9wt%、M
g:0.4〜0.8wt%、Mn: 0.5wt%、Fe:
0.35wt%、Cr:0.3wt%、Cu:0.35wt
%、溶体化後、時効硬化処理されているのが好ましい。
一枚の押出し型材は長さ20m、幅500m、厚さ50
mmである。なお、押出し型材30の溶接部の高さは局
部的に約1mm高くなっている。すなわち、F=1mm
に設定されている。摩擦溶接はツール3の先端部3bを
押出し型材30の柱材6、7の中央に挿入して、回転さ
せながら移動させる。回転ツール3は移動台車37に搭
載された移動ロボット36に取り付けられており、移動
台車37の移動によって溶接線方向に移動する。床板3
0は、上下からの固定治具38および左右からの固定治
具39によって固定されている。なお、溶接部の詳細、
溶接条件などは前述の第1の実施形態と同等なので、説
明は省略する。又、本実施例においては、床板30は、
各々の各床板30の接合部端部にその表面より外方に向
かって厚肉である突出部を有し、突出部同志が互いに接
するように配置し、接した部分を接合するものである。
【0062】図9は本実施形態を適用して車両に対して
溶接を行った鉄道車両の斜視図である。図から分かるよ
うに、側外板101,102、屋根板103,104,
105、床板106,107を本実施形態の摩擦溶接に
よって接合して組立てた車両が図示されている。溶接部
40の長さはいずれも最大25mである。
【0063】
【発明の効果】本発明によれば、一方の加工物の端部と
他方の加工物の端部が互いに重なるように配置し、溶接
用ツールを2つの端部が重なった部分に位置させ、加工
物が座屈を生じない程度の荷重を前記溶接用ツールに加
えた状態で当該溶接用ツールを回転させて溶接するの
で、加工物に変形や欠陥を生じることなく摩擦溶接を行
うことが可能になる。
【0064】加工物が内部に中空部を有する押出し型材
またはハニカムパネルからなるので、軽量な構造材にお
いても摩擦溶接を行うことができ、これによって、車両
等の種々の構造物への適用が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係る車両用の構造材の摩擦
溶接の状態を示す斜視図である。
【図2】実施例1に係る押出し型材の型材と溶接部位の
状態を示す図である。
【図3】図2の溶接部を示す拡大図である。
【図4】図3に示した溶接部のおける溶接工程を示す図
である。
【図5】図4によって摩擦溶接したあとの溶接部の状態
を示す図である。
【図6】実施例2における溶接状態を示す図である。
【図7】実施例3における押出し型材と溶接部の状態を
示す図である。
【図8】実施例4における摩擦溶接装置を示す図であ
る。
【図9】実施例4における摩擦溶接装置を使用して溶接
した車両構造物の状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1,2…押出し型材、3…溶接用ツール、3a…ショル
ダ部、3b…ツール先端部、4,5…面板、6,7…柱
材、8,9…斜面板、12,13…端部、12a,13
a…突出部、14,15…開先、16…重なり部分、1
8…溶接部、20,21…型材端部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 青田 欣也 山口県下松市大字東豊井794番地 株式 会社 日立製作所 笠戸工場内 (72)発明者 江角 昌邦 山口県下松市大字東豊井794番地 株式 会社 日立製作所 笠戸工場内 (72)発明者 石丸 靖男 山口県下松市大字東豊井794番地 株式 会社 日立製作所 笠戸工場内 (56)参考文献 特開 平10−328855(JP,A) 特開 平10−230320(JP,A) C J Dawes,An intr oduction to fricti on stir welding an d its development, Welding & Metal Fa brication,英国,Inter national Trade Pub lications Ltd,1995年2 月13日,第63巻,第1号,P13−14, 16,国立国会図書館平成7年2月13日受 入 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 20/12

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Al基合金からなる面板間に中空部を有す
    る被加工物同士が、該被加工物の材質より実質的に硬い
    材質によって形成された金属棒からなる溶接用ツールを
    前記被加工物の溶接部に挿入し、回転させながら移動さ
    せることにより摩擦熱を発生させて溶接線方向に連続的
    に溶接する摩擦溶接方法によって接合された鉄道車両構
    体において、前記被加工物の少なくとも一方は各面板の
    端部に前記面板間を支える柱材を有し、前記被加工物の
    各々の各面板の接合部端部に前記面板表面より外方に向
    かって厚肉である突出部を有し、該突出部同士が互いに
    接するように配置し、該接した部分が前記接合されてい
    ることを特徴とする鉄道車両構体。
  2. 【請求項2】Al基合金からなる面板間に中空部を有す
    る被加工物同士が、該被加工物の材質より実質的に硬い
    材質によって形成された金属棒からなる溶接用ツールを
    前記被加工物の溶接部に挿入し、回転させながら移動さ
    せることにより摩擦熱を発生させて溶接線方向に連続的
    に溶接する摩擦溶接方法によって接合された鉄道車両構
    体において、前記被加工物の少なくとも一方は各面板の
    端部に前記面板間を支える柱材を有し、前記被加工物の
    各面板の接合部端部が互いに重なるように配置すると共
    に、前記重なった部分の接合部の端面同士が互いに接す
    るように配置し、該接した部分が前記接合されているこ
    とを特徴とする鉄道車両構体。
  3. 【請求項3】Al基合金からなる面板間に中空部を有す
    る被加工物同士が、該被加工物の材質より実質的に硬い
    材質によって形成された金属棒からなる溶接用ツールを
    前記被加工物の溶接部に挿入し、回転させながら移動さ
    せることにより摩擦熱を発生させて溶接線方向に連続的
    に溶接する摩擦溶接方法によって接合された鉄道車両構
    体において、前記被加工物の少なくとも一方は各面板の
    端部に前記面板間を支える柱材を有し、前記被加工物の
    一方の接合部の端部に該被接合材の接合部表面の高さよ
    り低く、前記被加工物の接合部表面より対向する他の被
    加工物側に突出した突出部が設けられ、該突出部と他方
    の前記被加工物の接合部端部が互いに重なるように配置
    すると共に、前記重なった部分の接合部の端面同士が互
    いに接するように配置し、該接した部分が前記接合され
    ていることを特徴とする鉄道車両構体。
  4. 【請求項4】面板間に中空部を有する被加工物同士を
    該被加工物の材質より実質的に硬い材質によって形成さ
    れた金属棒からなる溶接用ツールを前記被加工物の溶接
    部に挿入し、回転させながら移動させることにより摩擦
    熱を発生させて溶接線方向に連続的に溶接する摩擦溶接
    方法において、前記被加工物の少なくとも一方は端部に
    前記面板間を支える柱材を有し、前記被加工物の各面板
    の接合部端部が互いに重なるように配置すると共に、前
    記重なった部分の接合部の端面同士が互いに接するよう
    に配置されており、前記溶接用ツールが大径のショルダ
    部と該ショルダ部の先端から突出した小径のツール先端
    部とを有し、前記溶接用ツールのショルダ径Dが8〜3
    0mm、前記ツール先端径dが4〜10mm、前記接合
    中の前記ツール先端部端面から前記被加工物の前記中空
    部側表面までの最小距離Xが2〜5mm、重ねられる部
    分の重なり長さYが1〜10mm、重ねられる部分の内
    側に位置する端部の厚さHが1〜5mm、柱材の厚さT
    が1〜5mm及び重ねられる部分の外側に位置する端部
    の厚さSが2〜5mmに設定されていることを特徴とす
    る摩擦溶接方法。
  5. 【請求項5】前記溶接部の表面近傍の幅Aが8〜30m
    m、前記溶接部の中心の幅Bが4〜10mmに設定され
    ていることを特徴とする請求項4記載の摩擦溶接方法。
JP14685897A 1997-06-04 1997-06-04 鉄道車両構体及び摩擦溶接方法 Expired - Lifetime JP3341814B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14685897A JP3341814B2 (ja) 1997-06-04 1997-06-04 鉄道車両構体及び摩擦溶接方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14685897A JP3341814B2 (ja) 1997-06-04 1997-06-04 鉄道車両構体及び摩擦溶接方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10328856A JPH10328856A (ja) 1998-12-15
JP3341814B2 true JP3341814B2 (ja) 2002-11-05

Family

ID=15417160

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14685897A Expired - Lifetime JP3341814B2 (ja) 1997-06-04 1997-06-04 鉄道車両構体及び摩擦溶接方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3341814B2 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TW464576B (en) * 1999-05-28 2001-11-21 Hitachi Ltd A structure body and a manufacturing method of a structure body
JP3589930B2 (ja) * 2000-02-25 2004-11-17 株式会社日立製作所 摩擦攪拌接合方法
US6352193B1 (en) 2000-08-01 2002-03-05 General Electric Company Apparatus for joining electrically conductive materials
JP5649465B2 (ja) * 2011-01-18 2015-01-07 日立機材株式会社 パネル構造
GB2494870A (en) * 2011-09-20 2013-03-27 Levolux At Ltd Improvements in or relating to a weldable extruded element
CN104959726B (zh) * 2015-07-20 2017-03-22 哈尔滨工业大学 一种消除前进侧Hook缺陷的搅拌摩擦搭接焊方法
JP6928011B2 (ja) * 2017-02-17 2021-09-01 三菱電機株式会社 摩擦攪拌接合方法および接合構造体の製造方法
CN107876966B (zh) * 2017-12-19 2019-02-01 沈阳航空航天大学 一种减少搅拌摩擦焊接对搭接接头缺陷的焊接方法
CN115351413A (zh) * 2022-08-22 2022-11-18 金松果新材料科技有限公司 一种蜂窝板热压机及贴面材料焊接方法

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
C J Dawes,An introduction to friction stir welding and its development,Welding & Metal Fabrication,英国,International Trade Publications Ltd,1995年2月13日,第63巻,第1号,P13−14,16,国立国会図書館平成7年2月13日受入

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10328856A (ja) 1998-12-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1147847B1 (en) Method of manufacturing structural body
JP3341814B2 (ja) 鉄道車両構体及び摩擦溶接方法
JP3297845B2 (ja) アルミニウム部材の接合方法
CN110325316B (zh) 用于使激光焊接接头表面平滑的方法
JPH1158036A (ja) 摩擦溶接方法および溶接継手構造
JP3311590B2 (ja) 摩擦溶接方法
JP3333497B2 (ja) 摩擦溶接方法及び摩擦溶接装置
JP3333394B2 (ja) パネルの製作方法及びパネル
JP3268207B2 (ja) 摩擦溶接方法
JP3297847B2 (ja) 摩擦接合用部材とその接合方法及び接合パネル
JPH1148968A (ja) 鉄道車両用構体の製作方法及び製作装置
JP3283433B2 (ja) アルミニウム広幅形材の製造方法
JP3311736B2 (ja) 摩擦溶接装置
JP3341831B2 (ja) 摩擦接合方法とその構造体及び摩擦接合装置
JP3333496B2 (ja) 摩擦溶接方法及び摩擦溶接装置
JP3449928B2 (ja) 押出形材の接合方法、及び接合用押出形材
JP3394156B2 (ja) 溶接構造物とその製造法
JP3442660B2 (ja) 接合用パネル構造体及びパネル
JPH11347754A (ja) 機械要素用部材及びその製造方法
WO2001062430A1 (en) Method and apparatus for joining workpieces
JP4402062B2 (ja) 摩擦攪拌接合方法
JP2001096380A (ja) ハニカムパネルの製作方法及びハニカム構造体
JP3233395B2 (ja) 摩擦接合方法
JP3224096B2 (ja) 摩擦接合方法および構造体
JP4509648B2 (ja) 摩擦撹拌接合方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070823

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080823

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080823

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090823

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100823

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100823

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110823

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120823

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130823

Year of fee payment: 11

EXPY Cancellation because of completion of term