JP3341562B2 - 発光体位置検出装置 - Google Patents

発光体位置検出装置

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JP3341562B2
JP3341562B2 JP00644696A JP644696A JP3341562B2 JP 3341562 B2 JP3341562 B2 JP 3341562B2 JP 00644696 A JP00644696 A JP 00644696A JP 644696 A JP644696 A JP 644696A JP 3341562 B2 JP3341562 B2 JP 3341562B2
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賢一 伊藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、リモコン等の赤
外線を発光する発信器や、赤外線、可視光、紫外線等の
発光光源の位置を検出するための発光体位置検出装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、ルームエアコンでは室内に居る
在室者に向けて送風を行うために、当該ルームエアコン
を制御するリモコンの存在位置が在室者の居る位置と擬
制し、リモコンの存在位置に送風することにより在室者
に送風する技術がある。このような用途のために発光光
源(リモコン等)の位置を検出する発光体位置検出装置
がある。
【0003】従来の発光体位置検出装置では、様々な位
置にある発光体を検出するために、例えば、受光側の透
過部材を透過する赤外線の透過率に差を生ぜしめ、複数
のフォトダイオードが複数段階に分割された受光量を受
けるようにし、各段階に対応した受光量により発光光源
の存在する方向や位置を特定するものが知られている
(例えば特開平6−58596号公報)。
【0004】図15を参照してこの従来例をさらに説明
する。100、101はリモコンが発する赤外線を受光
する第1及び第2のフォトダイオードであり、受光すべ
き赤外線を透過する透過部材102を介して赤外線を受
光するようにしている。透過部材102は片側に階段状
に複数重ねて設けられ、各フォトダイオードに入光する
赤外線が、入射角度により相違するように構成されてい
る。この結果、各フォトダイオードに受光される赤外線
(矢印で示す)は、透過部材102により、入射角度に
より受光量が相違し、この相違により発光体の存在する
方向や位置を検出することが可能となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな装置では、特定すべき位置や方向が多い場合には、
透過部材102も多数分割して重ねなければならず、構
造が複雑となるという問題がある。また、重ねられた部
分の透過部材102(図において右側)は透過率差が接
近し易く、そのため精度よく複数の位置を分割し検出す
ることが難しくなるという問題がある。
【0006】このために、この発明では、発光体の位置
を検出するための構造が簡単で、しかもより検出精度の
高い発光体位置検出装置を提供することを目的とする。
【0007】さらに、発光体の位置をより細分化して検
出できる発光体位置検出装置を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】このために請求項1に係
る発明では、光を透過させる透過部材を介して発光体か
らの光を受光し、受光に応じて受光信号を発する複数の
受光素子を有する受光手段と、この受光手段からの複数
の上記受光信号を比較する比較手段と、この比較手段の
比較結果を演算して上記発光体の位置を検出する方向検
出手段とを備え、上記透過部材を、一端側の光透過率と
他端側の光透過率とが異なるように複数の区分に構成
し、この一端側を上記受光素子間に配置し、他端側を上
記受光素子から遠くなるように配置したことを特徴とす
る。
【0009】請求項2に係る発明では、透過部材は、受
光素子が並ぶ並列方向に対して直角に配置されているこ
とを特徴とする。
【0010】請求項3に係る発明では、透過部材の一端
側が他端側の光透過率よりも低いことを特徴とする。
【0011】請求項4に係る発明では、透過部材が1枚
の板状構造体により構成されていることを特徴とする。
【0012】請求項5に係る発明では、透過部材は、受
光素子が並ぶ並列方向において移動可能にまたは相違す
る位置に取付が可能とした構成であることを特徴とす
る。
【0013】請求項6に係る発明では、透過部材の一端
側は受光素子の並列方向に対してほぼ垂直に形成され、
他端側は上記並列方向に沿って形成されて上記一端側と
T字状に接続されていることを特徴とする。
【0014】請求項7に係る発明では、透過部材の他端
側は、受光素子が並ぶ並列方向における中央部の光透過
率よりもその両端部の光透過率を高い構成とし、並列方
向において中央部の寸法は接続される一端側の厚さより
も大きいことを特徴とする。
【0015】請求項8に係る発明では、透過部材は、受
光素子が並ぶ並列方向に対して垂直に配置されると共
に、光透過率が異なる3つの区分を形成し、上記3つの
区分は一端側から他端側へ順に透過率が高くなる構成で
あることを特徴とする。
【0016】請求項9に係る発明では、透過部材は、受
光素子が並ぶ並列方向において間隔を介して複数配置さ
れていることを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
実施の形態1 以下図面を参照して本例を説明するが、各実施の形態に
おいて同一の符号を持って示される構成は同一または相
当する構成を示すものである。
【0018】図1は本装置の全体構成を示すブロック図
であり、図において1、2はそれぞれフォトトランジス
タ等からなり、受光手段を構成する受光素子である。受
光素子1、2は発光体3からの光を受光してこれを電気
信号に変換する。一般にフォトトランジスタは図6に示
すような受光方向に対する指向特性を持ち、異なる入射
方向に対して異なる感度を持つが、軸対称方向について
は同一感度である。本例の受光素子1、2も従来のフォ
トトランジスタと同じくそれぞれ軸において対称な指向
性を持たせており、さらに光の入射面側に対して並列に
近接して設置してある。本例の場合、近接とは、入射方
向の如何に関わらず実質的にほぼ同一の受光量を得る配
置にあるもの意味する。本例の受光素子1、2では、軸
において対称な指向性を有し互いに近い距離に配置され
るため、後述の透過部材がない場合には、入射方向の如
何に関わらず、また発光体3と受光素子1、2との距離
の違いによる信号の強弱に関わらず実質的にほぼ同一の
受光量を得ることができる。
【0019】4はセルロイド樹脂等を材質として板状に
構成され、光の透過率を変換する透過部材である(図
2)。透過部材4は、その一端側(根元側)は光の透過
性が低い低透過部5とし、他端側(先端側)は低透過部
5よりも光の透過性が高い高透過部6としてあり、低透
過部5と高透過部6との境界を4aで示してある。本例
では低透過部5の透過率を50%とし、高透過部6の透
過率を0%としてある。なお、透過率を異ならせるため
には、有色のフィルムを一端側に付したり、他端側にス
リットを形成する等の公知の手段によればよい。透過部
材4は受光素子1、2が並ぶ並列方向の中央に配置さ
れ、この並列方向に対して垂直に設けられ、一端側(低
透過部5)が受光素子1、2の間で受光素子1、2に近
く、他端側(高透過部6)は受光素子1、2から遠くな
るように設置されている。図において透過部材4の一端
側は受光素子1と2の各中心を通る直線上にまで延びて
示されているが、検出すべき発光体3の光が透過して各
受光素子1、2に到達する範囲にあれば、上記直線上ま
で延設される必要はない。
【0020】7、8は受光素子1、2に接続され受光素
子1、2からの電気信号を増幅する増幅器である。9は
マイクロコンピュータであり、増幅器7、8から送信さ
れた後にA/D変換された信号を読み込み光の強度を比
較する比較手段10と、比較手段10の比較結果を演算
して発光体の位置を検出する方向検出手段11を備えて
いる。その他、12は表面板であり、この装置が装備さ
れるルームエアコンやテレビ等の筐体の一部である(図
5)。
【0021】図3及び図4は発光体と受光手段との位置
関係を説明する平面図であり、発光体3が存在し得る範
囲をABCDEに区分して示してある。図3では、例え
ばDの範囲内にある発光体3とEの範囲内にある発光体
3とは、受光素子1に入射する光量が相違する様子を示
し、同様に図4ではAとBのそれぞれの範囲内にある発
光体3の受光素子2に入射する光量が相違する様子を示
している。
【0022】図5は2つの受光素子1、2と2つの区分
に構成された透過部材4により、発光体3の位置を5つ
の方向で検出することが可能な様子を示す平面図であ
る。すなわち、範囲Aにある発光体3の光は受光素子1
には100%入射する○で示されるが、同時に、範囲A
にある発光体3の光は、透過部材2の低透過部5に遮ら
れるため受光素子2には0%入射する×で示されてい
る。また、範囲Bにある発光体3の光は受光素子1には
100%入射する○で示されるが、同時に、範囲Bにあ
る発光体3の光は、透過部材2の高透過部6に遮られて
受光素子2には50%入射する△で示されている。さら
に範囲Cにある発光体3の光は受光素子1には100%
入射する○で示され、同時に、範囲Cにある発光体3の
光は、受光素子2にも100%入射する○で示されてい
る。範囲Dは範囲Bの逆となり、範囲Eは範囲Aの逆と
なる。よって、発光体3からの光の量あるいは強さを○
△×の3段階に区別するだけでも、発光体3の位置を5
方向で検出できる原理が理解される。すなわち、方向検
出手段11の総分解能数に対して、透過部材4の透過率
の区分は著しく少なくて済む。
【0023】図7は方向検出手段11の演算処理のため
のフローチャートである。なお、図7におけるABCD
Eの符号は図5に示した範囲ABCDEを表している。
受光素子1からの電気信号をaとし、受光素子2からの
電気信号をbとすると、比較手段10においてaとbの
比較、例えば、ステップ1のa>bの比較がなされる。
つまり発光体3が受光素子1、2の正面側(範囲C)に
あるのか、左寄り(範囲A、B)か、右寄り(範囲D、
E)にあるかを振り分ける。ここで、YESの場合には
方向検出手段11はステップ2としてka=b/aの演
算を行い、ステップ3で例えば1≧ka>0.75であ
るか否かを判断する。ここで、YESの場合すなわちk
a(つまりb/a)の値が1に近ければ発光体3は受光
素子1、2の正面側(範囲C)にあることが検出され
る。このステップ3でNOの場合には、ステップ4に進
み0.75≧ka>0.25の演算を行い、YESの場
合には、発光体3が範囲Bにあることを決定し、NOの
場合には範囲Aにあることを決定する。
【0024】また、ステップ1でNOの場合には、正面
側(範囲C)か、右寄り(範囲D、E)が決定し、方向
検出手段11はステップ5でkb=a/bの演算を行い
さらにステップ6で1≧kb>0.75の演算を行う。
ここでYESの場合には、発光体3は範囲Cにあると決
定し、NOの場合にはさらにステップ7で0.75≧k
b>0.25の演算を行い、YESの場合には発光体3
が範囲Cにあることを決定し、NOである場合には範囲
Eにあると決定する。
【0025】なお、本例では発光体3の位置を、受光素
子への入射率(0%、50%、100%の3段階)を基
準にして決定するため、各値の中間に対応する0.25
及び0.75の値を利用することにより簡易に発光体3
の位置をより正確に特定している。よって、図7におけ
る0.25及び0.75の値は厳密なものではなく、
0.25の値を0.2や0.3としたり、0.75の値
を0.8や0.7に適宜設定してもよい。
【0026】以上の構成からなる発光体位置検出装置で
は、例えばルームエアコンやテレビ等のリモコンである
発光体3が発光すると、受光素子1、2が受光してそれ
ぞれ電気信号に変換して増幅器7へ送信する。増幅器7
により増幅された電気信号はA/D変換(図示せず)さ
れた後に比較手段10により比較され、この結果を方向
検出手段11に送信する。そして方向検出手段11は図
7に示される演算処理を行い発光体3の位置を5方向の
うちの何れかにあることを決定する。
【0027】以上のように、本例に係る発光体位置検出
装置によれば、1つの透過部材4を、一端側の光透過率
と他端側の光透過率とが異なるように2つの区分に構成
し、この一端側を受光素子1、2の間で受光素子1、2
に近く、他端側は受光素子1、2に遠くなるように配置
した簡易な構成により、受光素子1、2に入射する光の
量または強さを5種類に変換させて、発光体3の位置を
5つの分解能により検出することができる。
【0028】また、5方向の位置検出能力を持たせるた
めに、受光素子への入射光があるか(例えば100%の
透過率)、ないか(例えば0%の透過率)、弱いか(例
えば50%の透過率)の3種類の透過率を利用するた
め、5つの分解能を実現するために5つの透過率を発生
させて利用する場合に比較し、透過率の境界が少なくな
り、その分境界付近で生じる誤差が減り、また、総分解
能数に対して少ない判断要素数で測定するため、感度の
よい正確な方向検出ができ、より安定して正確な検出が
可能となる。よって簡易な構成により精度の高い発光体
位置検出装置を得ることができる。
【0029】また、透過部材4は、受光素子1、2が並
ぶ並列方向に対して直角に配置されているため、必ずど
ちらかの受光素子1、2には100%の入射光が入り、
距離による信号の強弱の影響を受けず、各受光素子1、
2に到達する光の比を正確に検出できる。
【0030】また、受光素子1、2からより遠い透過部
材4の一端側である高透過部6が、受光素子1、2によ
り近い他端側である低透過部5の光透過率よりも高いた
め、一端側を透過する光を通しやすく、そのため発光体
の位置の検出精度が保持し易い。
【0031】また、透過部材4が1枚の板状構造体によ
り構成されているため、極めて簡易な構成により多方向
の発光体の位置を検出することができる。
【0032】なお、ルームエアコン等は部屋や壁の中央
には設置されずに、部屋の片隅に設置される場合も多
い。この場合には、図8に示すように、透過部材4を受
光素子1、2の何れかに偏らせて配置すればよい。すな
わち、図8のものでは、透過部材4の根元部4bを保持
する保持手段13を図中の矢印に示すように受光素子の
並列方向に移動可能に構成することにより、透過部材4
を任意の位置に設定できるようにしてある。但し、透過
部材4を保持する保持手段13を、受光素子の並列方向
に複数形成して、透過部材4の根元部4bと凹凸嵌合さ
せるようにし、透過部材4の保持位置を固定して形成し
てもよい。
【0033】図8の例では、図において右側の検出され
る各範囲が狭くなり、その分、右側にある発光体3の検
出精度が高まる。すなわち、透過部材4は、受光素子
1、2が並ぶ並列方向において移動可能にまたは相違す
る位置に取付が可能とした構成により、部屋の偏った位
置に設置されたルームエアコン等に好適な発光体位置検
出手段を提供できる。
【0034】実施の形態2 上述の実施の形態では、透過部材4を平板状に構成した
が、本例では、透過部材を別の形態としたものを説明す
る。図9は、本実施の形態を示す平面であり、発光体3
の位置を5つの方向で検出することが可能な様子を示し
ている。なお、透過部材14以外の構成は実施の形態1
と同様であるので説明は省略する。
【0035】透過部材14は、受光素子1、2の並列方
向に対して垂直に設置される低透過部15と、この低透
過部15の光の入射側にT字状に接続された高透過部1
6から構成される。すなわち、高透過部16は受光素子
1、2の並ぶ並列方向に沿って形成されている。従って
低透過部15(一端側)は受光素子1、2の間で受光素
子1、2に近く、高透過部16(他端側)は受光素子
1、2から遠くなるように配置される。なお、本例にお
いても、低透過部15の光の透過率は0%とし、高透過
部16は50%としてある。よって、方向検出手段11
による演算処理も図7と同一とすればよい。また、低透
過部15、高透過部16の長さ寸法は用途や発光体3の
利用状況等を勘案して適宜設定すればよい。
【0036】本例による発光体位置検出装置では、単に
板状(I字状)に形成した透過部材を用いる場合に比
し、範囲Bと範囲Dの発光体3の光を透過(50%)す
る部材が受光素子1、2にの並ぶ並列方向に沿う構成で
あるため、透過部材14が受光素子1、2間から光の入
射側へ突出する距離が少なくて済み、よりコンパクト化
することが可能となる。なお、位置検出能力等は基本的
に実施の形態1のものと変わるところはない。
【0037】実施の形態3 実施の形態1では、透過部材4を透過率の異なる2つの
区分に分けた構成を示したが、本例では、透過部材4を
3つの異なる区分に構成したものを説明する。なお、透
過部材以外の構成は実施の形態1のものと同様であるの
で説明を省略する。
【0038】図10は2つの受光素子1、2と3つの区
分に構成された透過部材20により、発光体3の位置を
7つの方向で検出することが可能な様子を示す平面図で
ある。図において20は透過部材であり、1枚の板状の
セルロイド等の透過性の良好な材料で形成される。透過
部材20は入射側から高透過部21、中透過部22、低
透過部23の順に形成され、本例では高透過部21の透
過率は60%、中透過部22の透過率は30%、低透過
部23の透過率は0%としてある。
【0039】図10から理解されるように、範囲Aから
の光は受光素子1には100%、受光素子2には0%届
く。範囲Bからの光は受光素子1には100%、受光素
子2には30%届く。範囲Cからの光は受光素子1には
100%、受光素子2には60%届く。範囲Dからの光
は受光素子1には100%、受光素子2にも100%届
く。範囲Eからの光は受光素子1には60%、受光素子
2には100%届く。範囲Fからの光は受光素子1には
30%、受光素子2には100%届く。範囲Gからの光
は受光素子1には0%、受光素子2には100%届く。
つまり、透過率100%は○で、同60は□で、同30
%は△で、0%は×で示してあり、受光素子1、2の何
れかには必ず100%の入射があることになる。
【0040】本例では、受光素子1、2が近接して並列
に設置されており、透過部材20がない場合に両受光素
子は実質的にほぼ同一の量または強さの光を得られるた
め、2つの受光素子1、2が発信する受光信号を比較
し、演算処理することにより、受光素子1、2に入射し
た光が7つの範囲の内、どの範囲から発信されたかが検
出される。すなわち、透過部材20に区分された異なる
区分21、22、23の透過率はそれぞれ、60%、3
0%、0%であるため、図11のフローチャートにおい
て各ステップ2〜5及びステップ6〜9においては、各
透過率のほぼ中間に対応する値である0.80、0.4
5、0.15等の値を設定して図7と同様に設定すれば
よい。この図11が示す方向検出手段11の演算によ
り、範囲A〜Gの7つの範囲において発光体3の位置を
検出することが可能となる。
【0041】すなわち各受光素子1、2に到達した到達
光が100%か、60%か、30%か、0%かの4段階
を判断するだけで、全体としては7方向の位置検出能力
が容易に実現される。なお、透過部材4に透過率の異な
る区分をさらに増加させ、入射側ほど透過率が高くなる
ように設定しても、本例と同様に実現できるが、その位
置検出能力は(2×(n+1)−1)の数となる。この
とき、受光素子1、2は共に(n+1)の光強度を分解
できればよい。
【0042】本実施の形態によれば、方向検出手段11
の総分解能数に対し少ない判断要素数で測定するため、
感度のよい正確な方向検出ができ、その実現手段を極め
て簡易とすることが可能となる。
【0043】実施の形態4 実施の形態2では、T字状の透過部材14を利用したも
のを示したが、本例では、その高透過部の透過率を区分
したものを説明する。図12は、本実施の形態を示す平
面図であり、発光体3の位置を7つの方向で検出するこ
とが可能な様子を示している。なお、透過部材14以外
の構成は実施の形態1と同様であるので説明は省略す
る。
【0044】透過部材14は、受光素子1、2が並ぶ並
列方向に対して垂直に設置される低透過部15と、この
低透過部15の光の入射側にT字状に接続された高透過
部16から構成される。従って低透過部15(一端側)
は受光素子1、2の間で受光素子1、2に近く、高透過
部16(他端側)は受光素子1、2から遠くなるように
配置される。高透過部16は、受光素子1、2の並ぶ並
列方向において端部18、中央部17、端部19の順に
構成され、中央部17の並列方向における寸法は、透過
部材14の一端側の低透過部15の厚さよりも大きくし
てある。低透過部15の光の透過率は0%とし、高透過
部16の中央部17の透過率を30%とし、両端部1
8、19のそれぞれの透過率は中央部17の透過率より
も高い70%としてある。本例ではこの構成により、範
囲ABFGからの光が受光素子1、2に到達する際に到
達光の量または強さが相違するようにさせている。
【0045】なお、受光素子1、2が受光した後の比較
手段10、方向検出手段11の構成は実施の形態3と同
様であるため説明は省略するが、透過部材14の透過率
が相違する点については、方向検出手段11の演算のた
めの数値を適宜変更すればよい(図13)。すなわち、
受光素子1、2の受光する光が発光体3の光の0%、3
0%、70%、100%の値の中間(誤差の最も少ない
値)に対応する0.15、0.50、0.85の値に置
き換えればよい。但しこれらの値を適宜変更してもよ
い。また、低透過部15、高透過部16の長さ寸法は用
途や発光体3の利用状況等を勘案して適宜設定すればよ
い。
【0046】以上の構成からなる本例の発光体位置検出
装置では、T字状の透過部材14の一端側である高透過
部16の中央部17よりもその両端部18、19の透過
率を高くしてあるため、受光素子1、2が受光する光は
0%、30%、70%、100%の4段階だけであって
も、全体として発光体3の位置を7つの範囲に検出する
ことが可能となる。
【0047】従って、簡易な構成により多くの位置検出
ができ、しかも、光透過率を変更させる高透過部16が
受光素子1、2の並ぶ並列方向に沿うため、低透過部1
5は範囲Aと範囲Gからの入射光を透過(0%)させる
だけで済み、板状(I字状)のものよりも透過部材の入
射側への突出量を減少でき、コンパクト化できる。な
お、位置検出能力等は基本的に実施の形態3のものと変
わるところはない。
【0048】実施の形態5 実施の形態1では、1枚の透過部材を利用したものを示
したが、本例では透過部材を2枚使用してさらに位置検
出能力を高めたものを説明する。なお、本例においても
透過部材以外の構成は実施の形態1のものと同様である
ため、その説明は省略する。
【0049】図13は、2つの受光素子1、2と2つの
区分に構成された透過部材30、31により、発光体3
の位置を9つの方向で検出することが可能な様子を示す
平面図である。透過部材30、31は共に、板状のセル
ロイド等の透過性の良好な材料で形成される。両透過部
材30、31は、それぞれ入射側から高透過部32、3
3、低透過部34、35の順に形成され、本例では高透
過部32、33の透過率は75%、低透過部34、35
の透過率は45%としてある。すなわち本例において
も、透過部材30、31は一端側の透過率と他端側の透
過率を異ならせ、各透過部材30、31は一端側ほど受
光素子30、31に近く、他端ほど遠くなるように配置
されている。なお、透過部材30、31の間隔や透過部
材30、31と受光素子1、2との間隔は、適宜設定す
ればよい。
【0050】図14において、範囲Aから受光素子1に
到達する光は100%で、受光素子2に到達する光は透
過部材30、31の低透過部34、35を透過するため
にほぼ20%となる。同様に範囲Bから受光素子1に到
達する光は100%で、受光素子2に到達する光はほぼ
34%となる。以下同様に範囲Cから受光素子1には1
00%、受光素子2にほぼ56%、範囲Dから受光素子
1には100%、受光素子2には75%、範囲Eから受
光素子1には100%、受光素子2にも100%、範囲
Fから受光素子1には75%、受光素子2には100
%、範囲Gから受光素子1には56%、受光素子2には
100%、範囲Hから受光素子1には34%、受光素子
2には100%、範囲Iから受光素子1には20%、受
光素子2には100%届く。
【0051】図14には、到達光が100%の場合を○
で、75%を□で、56%を△’で、34%を△で、2
0%を×で示してあるが、どの範囲からも受光素子1、
2の何れかに100%の光が到達することとなる。本例
においても、比較手段10及び方向検出手段11の構成
は同様であるため説明は省略するが、要するに特定の信
号レベルでスレッショルドを設けて振り分ける方法によ
ればよい。
【0052】本例の発光体位置検出装置によれば、受光
素子1、2が並ぶ並列方向に配置された透過部材30、
31を受光素子1、2間に配置した簡易な構成により、
受光素子1、2はそれぞれ100%、75%、56%、
34%、20%の5種類の到達光を検出することにより
発光体3を9方向において検出することができ、よって
簡易な構成により多方向の位置検出が可能となる。
【0053】
【発明の効果】請求項1に係る発明では、透過部材を、
一端側の光透過率と他端側の光透過率とが異なるように
複数の区分に構成し、この一端側を上記受光素子間に配
置し、他端側を上記受光素子から遠くなるように配置す
るという簡易な構成により多方向での発光体の位置検出
が可能となる効果を有する。
【0054】請求項2に係る発明ではさらに、透過部材
は、受光素子が並ぶ並列方向に対して直角に配置されて
いるため、必ずどちらかの受光素子には100%の入射
光が入り、距離による信号の強弱の影響を受けず、受光
素子に到達する光の比を正確に検出できる効果を有す
る。
【0055】請求項3に係る発明ではさらに、受光素子
からより遠い透過部材の一端側が、受光素子により近い
他端側の光透過率よりも高いため、一端側を透過する光
を通しやすく、そのため発光体の位置の検出精度が保持
し易い効果がある。
【0056】請求項4に係る発明では、透過部材が1枚
の板状構造体により構成されているため、極めて簡易な
構成により多方向の発光体の位置を検出することができ
る効果を有する。
【0057】請求項5に係る発明ではさらに、透過部材
は、受光素子が並ぶ並列方向において移動可能にまたは
相違する位置に取付が可能とした構成であるため、例え
ばルームエアコン等の機器が部屋の偏った位置に存在す
る場合にも、利用頻度の高い側について検出精度を高め
ることができる効果がある。
【0058】請求項6に係る発明ではさらに、透過部材
の一端側は受光素子の並列方向に対してほぼ垂直に形成
され、他端側は並列方向に沿って形成されて上記一端側
とT字状に接続されているため、単に板状(I字状)に
形成した透過部材を用いる場合に比し、透過部材が受光
素子1、2間から入射側へ突出する距離が少なくて済
み、コンパクト化することができる効果を有する。
【0059】請求項7に係る発明ではさらに、透過部材
の他端側の光透過率は、その中央部とその両端部におい
て相違する構成とし、並列方向において中央部の寸法は
接続される一端側の厚さよりも大きくした簡易な構成に
より、さらに多くの方向にある発光体の位置を精度よく
検出することができる効果を有する。
【0060】請求項8に係る発明ではさらに、透過部材
は、受光素子が並ぶ並列方向に対して垂直に配置される
と共に、光透過率が異なる3つの区分を形成し、この3
つの区分は一端側から他端側へ順に透過率が高くなる構
成であるため、透過率の区分が2つのものよりもさらに
多方向にある発光体の位置を検出できる効果がある。
【0061】請求項9に係る発明ではさらに、透過部材
は、受光素子が並ぶ並列方向において間隔を介して複数
配置されているため、単に透過部材を1つ利用するもの
に透過部材をさらに1つ増加させるという簡易な構成に
より、発光体の検出方向を飛躍的に多くすることができ
る効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態に係るブロック図であ
る。
【図2】 この発明の実施の形態に係る透過部材の斜視
図である。
【図3】 この発明の実施の形態に係る平面図である。
【図4】 この発明の実施の形態に係る平面図である。
【図5】 この発明の実施の形態に係る平面図である。
【図6】 この発明の実施の形態に係る受光素子の特性
図である。
【図7】 この発明の実施の形態に係るフローチャート
である。
【図8】 この発明の実施の形態に係る平面図である。
【図9】 この発明の実施の形態に係る平面図である。
【図10】 この発明の実施の形態に係る平面図であ
る。
【図11】 この発明の実施の形態に係るフローチャー
トである。
【図12】 この発明の実施の形態に係る平面図であ
る。
【図13】 この発明の実施の形態に係るフローチャー
トである。
【図14】 この発明の実施の形態に係る平面図であ
る。
【図15】 従来の装置を示す断面図である。
【符号の説明】
1及び2は受光素子、3は発光体、4、14、20、3
0、31は透過部材、5、15、23は低透過部、6、
16、21は高透過部、10は比較手段、11は方向検
出手段、13は保持手段、17は中央部、18、19は
端部、22は中透過部である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01B 11/00 F24F 11/02 102 G01S 3/782

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光を透過させる透過部材を介して発光体
    からの光を受光し、受光に応じて受光信号を発する複数
    の受光素子を有する受光手段と、この受光手段からの複
    数の上記受光信号を比較する比較手段と、この比較手段
    の比較結果を演算して上記発光体の位置を検出する方向
    検出手段とを備え、上記透過部材を、一端側の光透過率
    と他端側の光透過率とが異なるように複数の区分に構成
    し、この一端側を上記受光素子間に配置し、他端側を上
    記受光素子から遠くなるように配置したことを特徴とす
    る発光体位置検出装置。
  2. 【請求項2】 透過部材は、受光素子が並ぶ並列方向に
    対して直角に配置されていることを特徴とする請求項1
    記載の発光体位置検出装置。
  3. 【請求項3】 透過部材の一端側が他端側の光透過率よ
    りも低いことを特徴とする請求項1記載の発光体位置検
    出装置。
  4. 【請求項4】 透過部材が1枚の板状構造体により構成
    されていることを特徴とする請求項1記載の発光体位置
    検出装置。
  5. 【請求項5】 透過部材は、受光素子が並ぶ並列方向に
    おいて移動可能にまたは相違する位置に取付が可能とし
    た構成であることを特徴とする請求項1記載の発光体位
    置検出装置。
  6. 【請求項6】 透過部材の一端側は受光素子の並列方向
    に対してほぼ垂直に形成され、他端側は上記並列方向に
    沿って形成されて上記一端側とT字状に接続されている
    ことを特徴とする請求項1記載の発光体位置検出装置。
  7. 【請求項7】 透過部材の他端側は、受光素子が並ぶ並
    列方向における中央部の光透過率よりもその両端部の光
    透過率を高い構成とし、並列方向において中央部の寸法
    は接続される一端側の厚さよりも大きいことを特徴とす
    る請求項6記載の発光体位置検出装置。
  8. 【請求項8】 透過部材は、受光素子が並ぶ並列方向に
    対して垂直に配置されると共に、光透過率が異なる3つ
    の区分を形成し、上記3つの区分は一端側から他端側へ
    順に透過率が高くなる構成であることを特徴とする請求
    項1記載の発光体位置検出装置。
  9. 【請求項9】 透過部材は、受光素子が並ぶ並列方向に
    おいて間隔を介して複数配置されていることを特徴とす
    る請求項1記載の発光体位置検出装置。
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