JP3340572B2 - 過給機の軸封構造 - Google Patents

過給機の軸封構造

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JP3340572B2
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ring
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隆 須沢
政男 石田
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帝国ピストンリング株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、過給機の軸封構造に関
する。
【0002】
【従来の技術】排気ガス駆動の過給機は、タービンロー
タと圧縮機ロータを両端に備えている軸体が、浮動軸受
によってハウジング内に回転自在に支持されており、浮
動軸受には潤滑油が供給されている。
【0003】この潤滑油、およびタービン側の排気ガス
あるいは圧縮機側の空気をシールするために、タービン
ロータと軸受の間および圧縮機ロータと軸受の間の軸体
外周にそれぞれシールリングが装着されている。
【0004】シールリングは合口を有しているピストン
リングタイプのもので、軸体の外周に形成されているリ
ング溝に挿入され、自身の外張力によってハウジングの
内周面に圧接しており、軸体とハウジングとの隙間がシ
ールされる。
【0005】上記シールリングの合口形状は、直角合
口、段付合口、鍵合口が知られており、直角合口および
段付合口の合口隙間は略100μm程度であり、鍵合口
の場合はこれよりも大きくなっている。そして、合口隙
間をこれより小さくすることは、熱膨張により合口が突
き当たることを避けるために不可能である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、合口を
有するシールリングを用いている場合には、軸方向内側
(軸受側)のリング溝側面とシールリング側面との間の
隙間、あるいはリング溝底面とシールリング内周面との
間の隙間に浸入した潤滑油が、合口隙間を通ってタービ
ン側等に漏れるため、充分なシール性を確保することが
できない。
【0007】そして、段付合口や鍵合口は、直角合口に
比較してラビリンス効果によるシール効果を有している
が、下記の問題点を有している。すなわち、シールリン
グの側面が軸方向内側のリング溝側面に接したときはリ
ング溝側面を通じての潤滑油の漏れが防止されるが、段
付合口や鍵合口の場合、直角合口に比較して、シールリ
ングにおける一対の合口端部が軸方向において互いに反
対方向に相対的に撓みやすく、リング溝側面とシールリ
ング側面との間において合口付近に隙間ができるため、
この隙間に浸入した潤滑油が合口隙間を通って漏れる。
【0008】本発明の目的は、過給機におけるシールリ
ングを通る潤滑油の漏れを低減することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の構成は、ハウジ
ング内に回転自在に設けられている軸体の外周にリング
溝が形成されており、このリング溝に、合口を備え外張
力を有するシールリングが装着されている過給機の軸封
構造において、前記シールリングにおける一方の合口端
部に周方向に突出した凸部を有し、もう一方の合口端部
に前記凸部が挿入されている凹部を有し、前記凹部が半
径方向に傾斜した一対の対向する傾斜面と一つの底面と
からなり、前記凸部が前記凹部に整合する形状を有して
いることを特徴とする。
【0010】なお、軸体は軸自体の他、軸の外周にカラ
ー等を固定しているものも含めて意味している。
【0011】
【作用】前記した手段によれば、リング溝における軸方
向内側の側面とシールリングの側面との隙間に浸入した
潤滑油が合口隙間を通って軸方向に漏れることが凹凸部
によるラビリンス効果によって抑制される。また、シー
ルリングにおける一対の合口端部が軸方向において相対
的に撓むのが凹凸部によって規制されることにより、シ
ールリングがリング溝側面に接したときのシールリング
側面のシール性が向上する。また、リング溝の底面とシ
ールリングの内周面との隙間に浸入し合口隙間を通って
漏れる潤滑油が、凹凸部のラビリンス効果によって低減
される。
【0012】
【実施例】図1は図2のシールリング部分の拡大図、図
2は過給機(ターボチャージャ)におけるタービン側の
一部分を示す縦断面図である。
【0013】過給機は、高速回転する軸体1をハウジン
グ2内に有しており、軸体1の一端にはタービンロータ
3が取り付けられ、他端には圧縮機ロータ(図示されて
いない)が取り付けられている。前記軸体1はハウジン
グ2内に設けられている浮動軸受4によって回転自在に
支承されており、浮動軸受4にはハウジング2に形成さ
れているオイル通路5から潤滑油が供給されている。
【0014】タービンロータ3と軸受4との間には、軸
体1の外周に断面矩形状のリング溝6が形成されてお
り、このリング溝6にシールリング7が装着されてい
る。
【0015】シールリング7(図3参照)は合口を有す
るピストンリングタイプの断面矩形リングで、外張力す
なわち自身の半径方向外側に張るバネ力によって、シー
ルリング7の外周面7aがハウジング2の内周面2aに
圧接している。
【0016】一方、リング溝6の一方(軸方向内側すな
わち軸受4側)の側面6aとシールリング7の一方(軸
方向内側すなわち軸受4側)の側面7cとの間−リング
溝6の底面6bとシールリング7の内周面7bとの間−
リング溝6のもう一方(軸方向外側すなわちタービンロ
ータ3側)の側面6cとシールリング7のもう一方(軸
方向外側すなわちタービンロータ3側)の側面7dとの
間には隙間が存在するため、シールリング7はリング溝
6内を軸方向に動くことが可能である。
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】シールリング7の合口部は次のように形成
されている。一方の合口端部8aには凸部9が周方向に
突出して形成されている。凸部9はシールリング7の外
周面7aの軸方向における一方(以下、上側とする。)
の端部の延長上にある外円弧面9a、内周面7bの軸方
向における他方(以下、下側とする。)の端部の延長上
にある内円弧面9b、シールリング7の上側の側面7c
の外周端部の延長上にある上側側面9c、下側の側面7
dの内周端部の延長上にある下側側面9d、外円弧面9
aの下辺と下側側面9dの外辺とに接続し半径方向外側
に傾斜した湾曲傾斜面9f、内円弧面9bの上辺と上側
側面9cの内辺とに接続し半径方向外側に傾斜した湾曲
傾斜面9g、およびシールリング7の側面7c,7dに
垂直な端面9eとを有しており、点対称の多角形状をな
している。
【0024】もう一方の合口端部8bには凸部9が挿入
する凹部10が形成されており、凸部9が凹部10に整
合する形状をなしている。凹部10はシールリング7の
上側の側面7cの外周側端部、下側の側面7dの内周側
端部、外周面7aの上部、および内周面7bの下部に対
して開放されており、半径方向外側に傾斜した一対の湾
曲傾斜面10f,10gと、シールリング7の側面7
c,7dに垂直な底面10eとを有しており、凸部9と
凹部10の各湾曲傾斜面9f,9g,10f,10gの
傾斜角度は同じである。
【0025】シールリング7がリング溝6に装着されて
いる状態で、凹部10に挿入されている凸部9の端面9
eと凹部10の底面10eとの隙間はシールリング7の
合口端面11a,11b間の隙間と同じかそれ以上の寸
法にすればよい。また、凸部9と凹部10との軸方向に
おける隙間、すなわち凸部9と凹部10の対向する湾曲
傾斜面9f,10f、9g,10g間の軸方向における
隙間(軸心方向に沿った隙間である。)の総計は、シー
ルリング7とリング溝6の軸方向における隙間、すなわ
ちシールリング7とリング溝6の対向する側面7c,6
a、7d,6c間の隙間の総計よりも小さく、この隙間
はできる限り小さくするのが好ましい。
【0026】凸部9の周方向長さはシールリング7の軸
方向幅の1/3〜2倍、半径方向幅はシールリング7の
半径方向幅の1/3倍とするのが好ましい。
【0027】本実施例におけるシールリング7は以上の
ように構成されているため、リング溝6における軸方向
内側(軸受4側)の側面6aとシールリング7の側面7
cとの隙間に浸入した潤滑油は、合口隙間12を通って
タービンロータ3側に漏れるが、合口隙間12を通って
漏れる潤滑油が凹凸部9,10によるラビリンス効果に
よって低減される。また、シールリング7における一対
の合口端部8a,8bが軸方向において相対的に撓むの
を凹凸部10,9によって規制されることにより、シー
ルリング7がリング溝6の側面6aに接したときのシー
ルリング側面7cのシール性が向上する。
【0028】また、本実施例においては、さらに、リン
グ溝6の底面6bとシールリング7の内周面7bとの隙
間に浸入し合口隙間12を通って漏れる潤滑油が、凹凸
部9,10のラビリンス効果によって低減される。
【0029】以上の実施例では、軸体のタービン側の端
部に設けたシールリングについて説明したが、軸体の圧
縮機側の端部に設けたシールリングについても、本発明
の軸封構造は適用できるものである。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、シ
ールリングの合口を所定の凹凸形状に形成したことによ
り、過給機におけるシールリングを通って漏れる潤滑油
を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2のシールリング部分の拡大図である。
【図2】過給機(ターボチャージャ)におけるタービン
側の一部分を示す縦断面図である。
【図3】本発明に係るシールリングの一例を示し、自由
状態における斜視図である。
【符号の説明】
1 軸体 2 ハウジング 2a ハウジング内周面 3 タービンロータ 4 浮動軸受 5 オイル通路 6 リング溝 6a リング溝の軸方向内側(軸受側)側面 6b リング溝底面 6c リング溝の軸方向外側(タービンロータ側)側面 7 シールリング 7a リング外周面 7b リング内周面 7c リングの軸方向内側(軸受側)側面 7d リング溝の軸方向外側(タービンロータ側)側面 8a,8b 合口端部 9 凸部 10 凹部 11a,11b 合口端面 12 合口隙間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02B 39/00 F16J 15/28

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジング内に回転自在に設けられてい
    る軸体の外周にリング溝が形成されており、このリング
    溝に、合口を備え外張力を有するシールリングが装着さ
    れている過給機の軸封構造において、 前記シールリングにおける一方の合口端部に周方向に突
    出した凸部を有し、もう一方の合口端部に前記凸部が挿
    入されている凹部を有し、前記凹部が半径方向に傾斜し
    た一対の対向する傾斜面と一つの底面とからなり、前記
    凸部が前記凹部に整合する形状を有していることを特徴
    とする過給機の軸封構造。
  2. 【請求項2】 前記凸部と凹部との軸方向における隙間
    が前記リング溝とシールリングとの軸方向における隙間
    よりも小さいことを特徴とする請求項1記載の過給機の
    軸封構造。
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