JP3340278B2 - 符号多重通信装置 - Google Patents

符号多重通信装置

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JP3340278B2
JP3340278B2 JP9789695A JP9789695A JP3340278B2 JP 3340278 B2 JP3340278 B2 JP 3340278B2 JP 9789695 A JP9789695 A JP 9789695A JP 9789695 A JP9789695 A JP 9789695A JP 3340278 B2 JP3340278 B2 JP 3340278B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は無線伝送あるいは有線伝
送において、符号多重を用いて通信を行う符号多重通信
方式の通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より符号多重による通信の手法の一
つとして、スペクトル拡散の技術を用い、複数の符号に
より多重を行う方式があり、このような方式を採用した
ものとしては米国ディジタル自動車電話規格であるIS
−95と呼ばれる規格での下り回線や地上ディジタル放
送用のCDM(Code Division Multiplexing)が知られ
ている(テレビジョン学会誌 Vol.47 ,No.10 ,pp.136
7 〜1373(1993)や特開平6−17783号公報等参
照)。
【0003】図23,図24を参照して従来の典型的な
符号多重通信方式を説明する。
【0004】図23は従来装置の送信系のブロック図を
示している。図中、IN1〜INnはそれぞれ入力端子
である。M1〜Mnはそれぞれ入力データを変調して出
力する変調器であり、これら変調器M1〜Mnはそれぞ
れ対応する入力端子IN1〜INnに接続されている。
【0005】このシステムの場合、複数のデータ系列1
〜nがそれぞれ対応する入力端子IN1〜INnより入
力される。入力されたデータ系列はこれら変調器M1〜
Mnにより、それぞれ一次変調を施される。一般的には
この一次変調にはBPSK変調方式やQPSK変調方式
が用いられる。ここではBPSK変調方式を一次変調と
して用いた場合を示している。
【0006】参考までに、図25に変調時の波形のモデ
ルを示しておく。
【0007】G1〜Gnは拡散符号を発生する拡散系列
発生器であり、C1〜Cnはこれらの拡散系列発生器G
1〜Gnから出力される拡散符号である。MLT1〜M
LTnは乗算器であり、変調器M1〜Mnにそれぞれ対
応して設けられていて、変調器M1〜Mnからの出力
を、自己に対応する拡散系列発生器G1〜Gnの拡散符
号と乗算して出力するものである。
【0008】ADDは加算演算器であり、これら乗算器
MLT1〜MLTnからの出力を加算するものであり、
RFMはこの加算演算器ADDの出力を無線周波数に変
調し、電力増幅して出力する無線変調器、ANTはこの
無線変調器RFMからの出力を電波として送信するアン
テナである。
【0009】入力端子IN1〜INnに入力されたデー
タ系列D1〜Dnはそれぞれ対応する変調器M1〜Mn
に入力され、BPSK変調されることにより、“1”も
しくは“−1”にマッピングされる。変調器M1〜Mn
によりBPSK変調された信号はそれぞれ対応する系に
おける拡散系列発生器G1〜Gnより発生する拡散符号
C1〜Cnと乗算される(論理回路のEXOR(排他的
論理和)による論理演算処理を施すことによっても実現
可能)。
【0010】ここで、拡散符号は、それぞれの拡散符号
出力器C1〜Cnで互いに相関の低い符号が用いられ
る。符号の例としてはM系列やGold符号あるいはア
ダマール系列等が知られている。これらの符号は相互相
関が低いため、その性質を用いて符号多重を行うことが
可能となる。
【0011】各々の拡散符号C1〜Cnで拡散された信
号は多重回路(加算器)ADDにより加算され、その後
に無線変調器RFMにより無線信号に変換され、電力増
幅された後、アンテナANTから放射される。有線伝送
の場合には所定フォーマットに変換された後伝送が行わ
れる。
【0012】つぎに受信系の構成を説明する。受信系は
図24に示すように、電波を受信するアンテナANT、
この受信した電波を増幅し、復調する無線復調器RF
D、この無線復調器RFDで復調された出力を濾波する
フィルタFT、このフィルタFTからの出力より拡散符
号aを抽出して拡散符号aで拡散変調された信号の復調
をする相関器CRRa、フィルタFTからの出力より拡
散符号bを抽出して該拡散符号bで拡散変調された信号
の復調をする相関器CRRb、相関器CRRaからの出
力を一次変調であるBPSK変調に対応してBPSK復
調し、出力する復調器DMODa、相関器CRRbから
の出力を一次変調であるBPSK変調に対応してBPS
K復調し、出力する復調器DMODbよりなる。なお、
OUTaは復調器DMODaの出力端子、OUTbは復
調器DMODbの出力端子である。
【0013】このような構成において、受信側ではアン
テナANTから入力された受信信号は無線復調器RFD
により所定のIF(中間周波数)あるいはベースバンド
信号に変換された後、受信側で必要とするデータに割り
当てられた拡散符号a,bを抽出する相関器CRRa,
CRRbにより、拡散符号a,bを抽出し、拡散符号
a,bで拡散変調された信号の復調を行う。その後に一
次変調であるBPSK変調に対応した復調器DMOD
a,DMODbによりデータ系列Da,Dbを取り出
し、出力端子OUTa,OUTbより出力する。
【0014】別の従来例を図26(a),(b)に示
す。この従来例は、送信系の場合、図26(a)に示す
ようにデータ系列Dを、一次変調器MによりBPSK変
調した後、拡散符号発生器Gの発生する拡散符号により
乗算器MLTaにより乗算されて拡散変調が行われた
後、ガウスフィルタFTを通し、その後、FSK変調器
MODによりFSK変調(周波数変調)を行っているも
のである(電子情報通信学会 1991年秋全国大会A
−91;1994年秋全国大会A−146)。
【0015】受信側では、これとは逆の操作を施すこと
で、データ系列の復調を行う。すなわち、図26(b)
に示すように、アンテナANTにより受信した電波は、
無線復調器RFDより、中間周波数あるいはベースバン
ド信号に変換された後、MSK復調器DMODによりM
SK復調され、さらに拡散符号発生器Gの出力する拡散
符号と乗算器MLTbにより乗算されてから、BPSK
復調器DMODによりBPSK復調されてデータ系列と
して出力される。
【0016】この従来例では、スペクトル拡散変調を行
った後にGMSK変調を施すことで、周波数利用効率の
良いシステムを構成することが可能であるとしている。
【0017】もう1つの従来例を図27に示す。この例
では、狭帯域通信の16値QAM変調器MODを用いて
入力データ系列Dを16値QAM変調し、これを無線変
調器RFMにより無線周波数に変調してアンテナANT
より送信する構成としたものである。16値QAM変調
器MODでは入力されるデータ系列Dの4ビットをQA
M変調して、図28に示すような信号点にマッピングを
行い、無線変調器RFMで無線信号に変換を施した後、
アンテナANTより送信する。
【0018】この方式の利点は、つぎのようなものであ
る。伝送路が時間と供に変動するような環境で通信を行
う場合、図29に示すように、伝送路を時間的にみた場
合におけるある特定の区間を位相振幅推定区間として定
め、この位置に既知のデータを挿入する。ここでは図2
8のA点に当たるデータをこの区間に挿入する。伝送路
の変動により、振幅と位相は時々刻々変化するが、位相
振幅推定区間にはA点の信号が送られてくるとわかって
いるため、その値を基準にして後のデータ区間では復調
を行う。
【0019】このように、位相振幅推定区間を設けるこ
とで、伝送路変動がある場合にもQAMでの伝送が実現
できるようになる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】符号多重通信方式には
上述したように、種々の構成があるが、これらは次に示
すような問題を抱えている。
【0021】図23,図24に示す従来例での問題点を
図25を用いて説明する。各BPSK変調されたデータ
系列は各々の拡散符号C1〜Cnにより拡散される。こ
こでは拡散符号として符号長=4のアダマール系列を用
いており、各拡散符号間では互いに相互相関値は“0”
である。
【0022】拡散された信号(乗算器MLT1〜MLT
4の出力)は、多重回路(加算器)ADDにより多重さ
れる。この多重回路ADDによる加算により多重された
信号は図25の(m)に示すような値となる。ここでは
4つのデータが多重されたため、多重された信号は“−
4”〜“+4”の振幅を持つ。
【0023】多重数を増すためには、符号長の長い系列
を用いて同様の操作を行うのであるが、多重数を増すと
多重された信号の振幅値も増すことになる。例えば、多
重数を“64”とした場合、多重された信号は“−6
4”〜“+64”の振幅値を持つことになる。
【0024】そして、符号多重通信方式では、この振幅
値が保存されないと符号間の干渉が現れてくる。たとえ
相互相関値の低い系列を用いても、受信側では相互相関
値が大きくなってしまい、符号によるデータ系列間の分
離が困難となってしまうという問題がある。
【0025】そのため、従来の符号多重通信方式では図
23に示す無線変調器RFMや図24に示す無線復調器
RFDに、それぞれ非常に線形性の高いデバイスを使用
することが要求されていた。
【0026】それでも従来においては、1GHz以下の
周波数帯を対象とするシステムを想定していたので、線
形性の高い無線デバイスの入手は容易であった。しかし
ながら、それ以上の周波数帯で通信を行おうとした場
合、拡散符号周波数で拡散を行うような広い帯域を必要
とする通信において、線形性の高いデバイスを用いよう
とすると適当なものが見当たらず、非常に大型で高価な
ものしかない。
【0027】マルチメディアの進展等に伴い、動画像情
報等の伝送が要求されており、この場合、100Mbp
s程度以上の伝送レートを必要とするから、その帯域幅
も100MHzは必要となり、このような周波数帯域幅
を使用するためには、既に他の利用に割り当てられて空
き領域の乏しいマイクロ波帯は利用不可能であるから、
GHz帯の電波を使用せざるを得ない。
【0028】この場合、伝送には当然のことながら、1
GHz以上の周波数帯を使用することになるから、上述
した線形性の高い無線デバイスを使用することとなる
と、勢い、大型で高価なものしか入手できないから、無
線機の小型化・低消費電力化という要求は満たされない
こととなる。
【0029】将来のマルチメディア化を睨んだ場合、当
然のことながら、ユーザは個人々々であり、しかも、常
に無線機を端末装置として携帯して利用することにな
る。携帯用を考慮すると、無線機の重量を決めるのは主
にバッテリであり、大きさを決めるのはバッテリの容量
と、無線機を構成する個々のデバイスのサイズである。
従って、線形性の高い無線デバイスを使用せざる得ない
ことは、無線機の小型化・低消費電力化を妨げる結果に
なり、また、個人ユーザを対象とする場合の重要な要件
の一つでもある低価格化のネックともなる。
【0030】さらにまた、図24に示す受信系の構成に
おいて、相関器CRRa,CRRbによる相関処理をデ
ィジタル信号処理により、行うようにすることは今や一
般的となりつつある。そして、ディジタル信号処理によ
り復調を行う場合には、フィルタFTの後段にA/D
(アナログ/ディジタル)変換器を用い、アナログ信号
をディジタル信号に変換する必要がある。
【0031】しかし、この場合、多重数を増加させてゆ
くと、例えば64多重を行った場合には上述したように
“−64”〜“+64”の信号のレベルをディジタル信
号として取り込む必要があるため、最低7ビットの分解
能をもつA/D変換器が必要となる。しかし、アンテナ
ANTから入力される受信信号の強度は一定ではなく、
また、無線復調器RFDの精度も考慮するとより、一層
の分解能が求められる。
【0032】また、BPSK変調方式やQPSK変調方
式による狭帯域変調を行った場合においても6ビット程
度の分解能が必要とされているが、これに多値のレベル
をもつ符号多重方式に適用すると、13ビット以上のA
/D変換器が必要となってくる。
【0033】そして、このような分解能のA/D変換器
を必要とするということは、それ以降の相関器CRR
a,CRRbにおいても、相当の演算精度を要求される
こととなり、回路の小型化・低消費電力化の大きな障害
となることは否定できない。
【0034】また、図26において説明した従来例は、
1つの拡散符号を用いてスペクトル拡散での通信を行う
ことを前提としたシステム構成であり、信号がアンテナ
ANTから送出された後に多重するという考え方はあっ
たが、信号を多重して送信するという考え方はなく、大
容量のデータを通信するには使用する帯域を広げなけれ
ばならなかった。
【0035】データ系列の伝送速度を上げるには、対応
するBPSK変調、拡散変調でのクロック速度を上げて
対応しなければならず、従って、それに伴い、空間で使
用する無線帯域を広げなければならないという問題点が
残る。
【0036】また、図27に示した従来例では、高速に
変動する伝送路に対しては有効に動作しない問題があ
る。すなわち、この方式の場合、図29に示すように、
伝送路の変動が激しく、位相振幅推定区間に続くデータ
の区間で伝送路が変動してしまう場合には、位相や振幅
が推定区間と異なるものとなり、伝送路に追従して適応
的に補正を加えるような方式を用いない限り、高い通信
品質を保つことは困難であった。
【0037】このように、従来の符号多重通信方式はい
ずれの方式も、多くの問題を抱えており、これらの問題
を解決する技術の確立が強く望まれていた。
【0038】そこで、この発明の目的とするところは、
線形性の高いデバイスを使用せずに済み、安価にシステ
ム構成ができると共に、低消費電力化が可能で、小形軽
量化が図れ、信頼性も高い符号多重通信方式の符号多重
化通信装置を提供することにある。
【0039】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明はつぎのように構成する。
【0040】第1には、拡散符号によって多重を行う符
号多重通信方式で、送信側では複数のデータ系列にあら
かじめ定められた変調方式で一次変調を行い、一次変調
出力データにそれぞれのデータ系列に割り当てられた拡
散符号により拡散変調である2次変調を行い、2次変調
出力データの多重を行い、多重された系列をFSK変調
(周波数変調(FM変調))することを特徴とし、受信
側では受信信号をFSK復調(FM復調)し、拡散符号
による拡散復調である2次復調を行い、一次変調に対応
した一次復調を行うことを特徴とする。
【0041】第2には、第1の構成において、変調手段
は定包絡線変調、例えば、FSK変調を行うものであっ
て、複数のデータ系列を多重する多重数に応じてFSK
変調の変調指数を適応的に変化させることを特徴とす
る。
【0042】第3には、第1の構成において、前記2次
変調出力の多重を行った系列に対して、前記系列の振幅
があらかじめ定められたしきい値を越えた場合には、前
記しきい値を振幅値として出力するリミタ処理を行った
後、FSK変調を行うことを特徴とする。
【0043】第4には、第1の構成において、前記2次
変調出力の多重を行った系列に対して、前記系列の平均
振幅値が予め定められた値となるように制御する振幅変
調手段、例えば、AGC制御手段を設けると共に、これ
によりAGC制御を施した後、FSK変調を行うことを
特徴とする。
【0044】
【0045】
【0046】
【0047】
【作用】第1の構成においては、複数のデータ系列に予
め定められた変調方式で一次変調を行い、一次変調出力
データにそれぞれのデータ系列に割り当てられた拡散符
号により拡散変調である2次変調を行い、さらにこの2
次変調出力データの多重を行い、多重された系列をFS
K変調(FM変調)して送信する。一方、受信側では、
受信信号をFSK復調(FM復調)し、拡散符号による
拡散復調である2次復調を行って一次変調に対応した一
次復調を行い、データ系列を復元する。
【0048】送信信号を複数のデータ系列に分けて、そ
のデータ系列毎に異なる拡散符号で拡散を行い、多重を
して送信をする場合、従来のように拡散符号で拡散した
後に多重を行うと、多レベルの振幅値を持った信号が出
力され、この信号レベルがM値をとるものとすると、一
次変調をBPSKで行った場合、4多重では(−4,−
2,0,2,4)のレベルを採り得るのでM=5、5多
重では(−5,−3,−1,1,3,5)のM=6、n
多重ではM=n+1となる。
【0049】ここで、各信号速度を次のように定義す
る。
【0050】 (i) データ系列の伝送速度をビットレート; (ii) 一次変調を行った後のシンボルの伝送速度をシン
ボルレート; (iii) 拡散符号により拡散を行った信号の速度をチップ
レート; 本発明では、多重した後のMレベルの信号をM値FSK
のデータ系列としてFSK変調を行う。FSK変調方式
は定包絡線変調である。そのため無線変調器は非線形で
あってもその情報が失われることはない。FSK変調を
施された信号は送信に供される。無線通信装置である場
合、FSK変調を施された信号は無線信号に変換された
後、アンテナから送信される。
【0051】受信側では受信信号をFSK復調する。F
SK復調では振幅成分に情報はないため、復調前にリミ
タによる振幅制限を行っても誤りの劣化は少ない。FS
K復調を行った後、相関器等による拡散復調が行われ
る。拡散復調の後BPSKの復調を行うことでデータ系
列を再生する。
【0052】本発明では直接拡散法による符号多重通信
方式において、FSK変調波を介することで、無線変調
する際に、無線変調を行う手段の構成デバイスに要求さ
れる線形性の問題が緩和され、さらに受信側でのAGC
(Aotomatic Gain Control)の
精度も緩和され、リミタの採用も可能となる。
【0053】
【0054】
【0055】
【0056】
【0057】
【0058】以上、この発明によれば、線形性の高いデ
バイスを使用せずに済み、安価にシステム構成ができる
と共に、低消費電力化が可能で、小形軽量化が図れ、信
頼性も高い符号多重通信方式の符号多重化通信装置を提
供することができる。
【0059】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
して説明する。
【0060】(第1の実施例)第1の実施例を図1に示
す。
【0061】図において、IN1〜INnはそれぞれ入
力端子、D1〜Dnはそれぞれデータ系列、1‐1〜1
‐nはそれぞれ一次変調器、2‐1〜2‐nはそれぞれ
拡散符号発生回路、3‐1〜3‐nはそれぞれ乗算器、
4は多重回路、5はFSK変調器、6は無線変調(R
F)器、ANTaはアンテナであり、これらで送信系を
構成している。
【0062】これらのうち、一次変調器1‐1〜1‐n
は入力を一次変調するものであり、それぞれ入力端子I
N1〜INnのうちの対応する一つに接続されている。
拡散符号発生回路2‐1〜2‐nはそれぞれ異なる拡散
符号を発生するものであり、乗算器3‐1〜3‐nはそ
れぞれ一次変調器1‐1〜1‐nにそれぞれ対応して設
けられていて、一次変調器1‐1〜1‐nからの出力
を、自己に対応する拡散系列発生回路2‐1〜2‐nの
出力する拡散符号と乗算して出力するものである。
【0063】また、多重回路4は乗算器3‐1〜3‐n
からの出力を加算するものであり、FSK変調器5はこ
の多重回路4の出力をFSK変調(FM変調)して出力
するものであり、無線変調(RF)器6はFSK変調器
5からのFSK変調出力を無線周波数に変調し、電力増
幅して出力するものであり、アンテナANTaはこの無
線変調器6からの出力を電波として送信するためのもの
である。
【0064】また、受信系は次の要素で構成されてい
る。すなわち、アンテナANTb、無線復調器7、FS
K復調器8、相関器9、拡散符号発生器10、一次復調
復調器11であり、これらのうち、アンテナANTbは
電波を受信するためのものであり、無線復調器7はこの
受信した電波を増幅し、中間周波数あるいはベースバン
ド周波数に復調するためのものであり、FSK復調器8
はこの復調された信号をFSK復調(FM復調)するた
めのものであり、拡散符号発生器10は拡散符号を発生
するためのものであり、相関器9はこの拡散符号でFS
K復調器8の出力を復調することにより、拡散変調され
た信号の復調をするためのものであり、一次復調器11
はこの相関器9の出力を一次復調して元のデータ系列に
戻すものである。
【0065】次に上記構成の実施例の作用を説明する。
【0066】このような構成において、送信系には複数
のデータ系列D1〜Dnが入力される。このデータ系列
は1ユーザが高速な通信を行う場合には、高速なデータ
系列に対してS/P(シリアル/パラレル)変換を行
い、1/nのデータ伝送速度としたものでも良いし、n
人のユーザに対して1データ系列づつが割り当てられた
ものでも良い。本実施例ではn人のユーザに対して1デ
ータ系列づつが割り当てられたものとし、復調側ではデ
ータ系列aに対して復調が行われるものとして説明す
る。
【0067】送信系における入力端子IN1〜INnに
入力されたデータ系列D1〜Dnは各々対応する一次変
調器1‐1〜1‐nで変調されることにより予め定めら
れたマッピングが施される。一次変調の例としてはBP
SK変調方式やQPSK変調方式が一般的であり、ま
た、FSK変調方式による一次変調も提案されているの
でこれらのうちの所望の変調方式を使用すれば良い。
【0068】一次変調器1‐1〜1‐nで一次変調され
た信号は、データ系列毎に異なる拡散符号により、スペ
クトラム拡散変調が施される。
【0069】スペクトラム拡散変調は拡散符号発生回路
2‐1〜2‐nより発生された拡散符号を使用して、一
次変調器1‐1〜1‐nの出力の乗算を行う乗算器3‐
1〜3‐nにより実現される。スペクトラム拡散変調を
施すことにより、拡散されたそれぞれの信号は多重回路
4により符号多重が行われる。符号多重が行われた信号
は多レベルの振幅値を持つチップレートの伝送速度の信
号である。
【0070】一次変調にBPSK変調方式を用いた場
合、多重数を“n”とすると、多値レベルのレベル数M
はM=n+1である。多重化された信号をM値FSK変
調によるデータ系列とみなし、M値FSK変調をFSK
変調器5により行う。
【0071】ここで多重数が大きくなるとMも大きくな
り、多重化回路4の出力は離散的な値ではあるものの、
その分解能が小さくなることから、ほとんどアナログ信
号とみなすことも出来る。
【0072】従って、M値FSK変調器は通常のFM通
信で用いられるFM変調器とみなすことも出来、これは
FM変調器を用いても本発明が実現できることを示して
いる。M値FSK変調された信号はもはや定包絡線変調
波であり、従って、線形性の低い無線変調(RF)器6
を用いて無線周波数へと変換できる。
【0073】受信系である復調側では、無線周波数から
中間周波数あるいはベースバンド周波数への変換を無線
復調器7を用いて行い、その後にFSK復調を行う。本
実施例では無線での伝送を仮定しているため、アンテナ
ANTbから受信される電界強度の変動は大きい。通常
の無線通信では電界強度の変動を吸収するため、無線復
調器にAGC(自動利得制御回路)あるいはリミタとい
う振幅調整回路を用いる。本実施例では定包絡線変調で
あるFSK変調での無線伝送を行っているため、振幅調
整にリミタ回路が使用できる。
【0074】また、無線復調器7においても高い線形性
のデバイスは必要ない。FSK復調器8からの出力を用
い、以下は従来の符号多重通信方式と同様の相関器9に
よる拡散符号発生器10の拡散符号を利用した相関処
理、一次復調器11による一次復調処理が行われ、デー
タ系列Daが復調される。
【0075】FSKの変調および復調が理想的に行わ
れ、FSK変調器への入力がそのままFSK復調器で得
られる場合には、その外側での処理は従来の符号多重通
信方式の構成である。
【0076】本発明の第1の実施例では、従来の符号多
重方式にFSK変調器・復調器を付加することで、無線
変調器に過剰な線形性要求せず、リミタによる簡易な振
幅調整が行えるようになり、性能的には従来の符号多重
通信方式と変わらない伝送を行うことを可能とする。
【0077】つぎに第1の実施例で、1ユーザが複数の
データ系列を用いて復調を行うことができるようにする
通信形態を採用する場合に必要な、復調器の構成例を図
2に示す。図において、21は遅延ロックループ(DL
L)であり、9‐1〜9‐nはそれぞれ相関器、11‐
1〜11‐nは一次復調器である。この回路は図1にお
けるFSK復調器8後段の構成に置き換えれば良い。
【0078】このような構成においては、FSK復調器
8によりFSK復調された信号は、それぞれのデータ系
列を拡散変調した符号(拡散符号C1〜Cn)に対応す
る相関器9‐1〜9‐nで拡散復調される。ここで拡散
復調においては、入力される信号と相関器9‐1〜9‐
nで相関をとる拡散符号C1〜Cnの符号同期をとらな
ければならない。これは通常のスペクトラム通信では符
号同期は遅延ロックループ(DLL)により実現され
る。
【0079】本実施例では、各データ系列は各々同期し
た拡散符号により拡散変調されているため、1つの符号
についてDLL21により符号同期をとるのみで、他の
符号についての同期も確立する。従って、1つの拡散符
号C1について相関器出力からDLLを用いて符号同期
を確立すれば、同じタイミングをもって他の拡散符号C
2〜Cnについても復調が行える。
【0080】なお、各データ系列と拡散符号の同期がと
れている符号多重通信方式では、信号の電力レベルを演
算してそのピーク検出タイミングを出力する回路である
電力算出回路22a〜22nを使用し、そのピーク検出
タイミングを加算器ADD1〜ADDnにより加算して
DLL21に与える図3に示すような回路構成で符号同
期をとることも可能となる。
【0081】その例を説明する。この場合、各符号間で
同期がとれているため、相関器を通した後の相関器出力
は同じ箇所に相関ピークが存在する。図4に各相関器の
出力を模式的に示す。各々のデータ系列でのシンボル同
期と拡散符号の同期のとれている符号多重方式では、そ
のシンボル区間で相関器出力のピークの時間位置が同一
である。
【0082】従って、この相関をとった出力のパワーを
電力算出回路22a〜22nにより算出し、そのピーク
検出タイミングを求めて加算器ADD1〜ADDnによ
り加算を行い、この加算値によりDLL21を動作させ
ることで、より良好な符号同期特性が得られることとな
る。
【0083】これに対し、図2に示す実施例では1つの
データ系列に相当する相関器出力によりDLL21を動
作させ、図3に示す実施例では全ての相関器出力を用い
てDLL21を動作させている。相関器出力の加え合わ
せる数を複数とすることでDLL21の安定度は増して
いくことになり、要求する安定度により加え合わせる多
重数は“1”〜“n”の任意の数をとることが出来る。
【0084】図5に他の符号同期回路を示す。上述した
図3の構成においては符号同期をとるDLL21の入力
信号に、相関器出力の電力値を算出して加算したものを
用いたが、電力算出した後の加算ではS/N(信号雑音
比)は改善されない。
【0085】そこで、図5に示す実施例では、電力算出
回路22a〜22nの代わりに逓倍器23a〜23nを
用いるようにし、電力値を算出する代わりに、相関器出
力を逓倍した値を加算器ADD1〜ADDnにより加算
する。逓倍器23a〜23nによる倍率は、一次変調に
BPSK変調を用いた場合は2逓倍、QPSK変調では
4逓倍とする。BPSK変調とした場合に相関器出力の
ピークの位相はBPSK変調方式での信号(0,1)に
対応して0π+θ,π+θとなる。
【0086】ここでθは伝送路上で回転した固定的な位
相変動である。これに2逓倍を施すことで、双方の位相
は2θとなり、同一の位相となる。変調側では各データ
系列で位相も同期して変調されているため、各データ系
列に対応する相関器出力を一次変調の方式に基づいて上
述の逓倍を施すようにすることで、各データ系列の相関
器出力が同相で合成されることになる。また、ノイズ成
分については、位相がそれぞれ異なるため、結果として
信号成分のみが同相で合成され、ノイズ成分は抑圧され
て、その結果、DLL21に入力される信号のS/Nは
改善されることになる。
【0087】ここで、逓倍という言葉を用いているが、
これは文字どおりの逓倍回路の機能と共に、与えられた
受信信号からデータ系列による変調位相成分を除去する
動作全般を含むものであることを付け加えておく。
【0088】BPSK変調方式の場合を例として逓倍器
の変調位相成分除去機能を説明をする。逓倍器は判定回
路を持つ。今、受信された信号の位相をΦとする。これ
を判定回路によりBPSKの復調結果である(0,1)
に判定する。そして、判定された結果が“0”であれば
“Φ+π”を、“1”であればそのままの位相“Φ”を
出力する。このようにすることで、データ系列に起因す
る変調位相成分を除去する機能を持たせることが可能で
ある。
【0089】このようにデータ系列による変調位相成分
を除去した出力を、図5で示した逓倍回路の出力とみな
して合成復調を行うことも出来、これによって、さらな
るS/Nの改善が実現できるようになる。
【0090】(第2の実施例)第2の実施例を図6およ
び図7を用いて説明する。図6は送信系であり、図7は
受信系である。
【0091】この図6に示すように送信系は、一次変調
器1‐1〜1‐n、拡散符号発生回路2‐1〜2‐n、
乗算器3‐1〜3‐n、多重回路4、無線変調(RF)
器6、アンテナANTaとより構成されている。
【0092】これらのうち、一次変調器1‐1〜1‐n
は入力を一次変調するものであり、それぞれ入力端子I
N1〜INnのうちの対応する一つに接続されている。
拡散符号発生器2‐1〜2‐nはそれぞれ異なる拡散符
号を発生するものであり、乗算器3‐1〜3‐nはそれ
ぞれ一次変調器1‐1〜1‐nにそれぞれ対応して設け
られていて、一次変調器1‐1〜1‐nからの出力を、
自己に対応する拡散符号発生器2‐1〜2‐nの出力す
る拡散符号と乗算して出力するものである。
【0093】また、多重回路4は乗算器3‐1〜3‐n
からの出力を加算するものであり、無線変調(RF)器
6は図示は省略したが多重回路4の出力をFSK変調す
るFSK変調器からのFSK変調出力を無線周波数に変
調し、電力増幅して出力するものであり、アンテナAN
Taはこの無線変調器6からの出力を電波として送信す
るためのものである。
【0094】この構成においては、重要度の高い情報系
列は入力端子IN1〜INnのうちの複数の入力端子に
入力し、重要度の低い情報系列は空いている入力端子の
うちの一つに入力する構成である点を除き、図1の第1
の実施例と変わりはない。
【0095】また、受信系は図7に示すように、アンテ
ナANTb、無線復調器7、相関器9‐1〜9‐n、ス
イッチSW1〜SWn、加算器60、一次復調器11‐
1〜11‐n、スイッチ制御器61とから構成されてい
る。
【0096】これらのうち、アンテナANTbは電波を
受信するためのものであり、無線復調器7はこの受信し
た電波を増幅し、中間周波数あるいはベースバンド周波
数に復調するためのものであり、この復調された信号は
図示しないFSK復調器によりFSK復調してから相関
器9‐1〜9‐4に入力される。
【0097】相関器9‐1〜9‐4には、それぞれ図示
しない拡散符号発生器から拡散符号が与えられており、
相関器9‐1〜9‐4はこの拡散符号でFSK復調出力
を復調することにより、拡散変調された信号の復調をす
る。
【0098】相関器9‐1〜9‐4にはそれぞれ対応の
一次復調器11‐1〜11‐4が設けられており、スイ
ッチSW1〜SW7は、各相関器9‐1〜9‐4の出力
側に設けられた経路切り替え用のスイッチであり、各相
関器9‐1〜9‐4の出力を加算器60に与えたり、自
己対応の一次復調器11‐1〜11‐4に与えたりする
ための経路切り替えを行うものである。スイッチ制御器
61は、モードに応じてこれらのスイッチSW1〜SW
7の切り替え制御を行うものである。
【0099】一次復調器11‐1〜11‐4は、これら
の相関器9‐1〜9‐4の出力を一次復調して元のデー
タ系列に戻すものである。但し、一次復調器11‐1は
加算器60を介して与えられる相関器9‐1〜9‐4の
出力を一次復調して元のデータ系列に戻すものである。
【0100】ここで、画像などをディジタル信号に変換
する画像符号化では、画像を周波数軸に変換した場合
に、低い周波数領域に重要な情報が集まり、その情報が
欠落した場合には著しい品質劣化をもたらすのに対し、
高い周波数領域の情報は画像の高精細な部分に相当し、
これが欠落したとしても粗な画像は伝送できる。
【0101】このように絶対的に必要となる重要な情報
と、欠落しても最低限の情報は伝送できる比較的重要度
の低い情報とに分類できる。また、音声情報は欠落した
としても音声にノイズが混入する程度であるが、データ
通信では信号の欠落は情報そのものの欠落となってしま
う。
【0102】このような情報の種類により重要度が異な
っている場合、伝送信号の階層化を行ってある重み付け
をした後に伝送しようとする試みがなされている。従来
の符号分割多重方式でも階層化変調を行った後に、重要
度に応じて重み付けをすることがなされている。従来技
術で提示した特開平6‐177853号公報の技術では
一次変調後の信号に振幅を変化させることで重み付けを
行い、その後に拡散符号(アダマール系列)によるスペ
クトル拡散を行っている。
【0103】この方式は、その拡散符号がアダマール系
列の場合には有効である。しかし、アダマール系列以外
の相互相関がゼロでない符号では重み付けを行うことに
より多重数が著しく減少するという問題点があった。
【0104】本実施例は、階層化符号化あるいは品質の
異なるメディアの重要度の異なる信号の重み付けを、一
次変調後の信号自体に重みをかけることで行うのではな
く、図1のデータ系列の割り当て方で実現するようにす
る実施例である。
【0105】第2の実施例においては、重要度の高い情
報は、複数の拡散符号で同一のデータ系列を変調し、低
い情報は単一の拡散符号で変調を行うが、上述した図7
の如き構成を採用することにより、このような作用を実
現している。
【0106】一例として、いま、重要度の高い情報DA
TAaと重要度の低い情報DATAbとがあるものとす
る。この場合、本実施例では、重要度の高い情報DAT
Aaに対しては、データ系列D1〜D3を割り当てるよ
うにする。すなわち、データ系列D1〜D3には同一の
情報を乗せる。
【0107】つまり情報DATAaの系列をデータ系列
D1で送信したとすると、データ系列D2,D3でも同
様の系列を送信する。情報DATAbは重要度が低いた
めデータ系列D4でのみ伝送する。
【0108】このようにすることにより、一次変調デー
タそのものに重み付けを行うことなしに伝送路での階層
化を実現できる。この場合、重要度の高い信号が入力さ
れたからといって、データ系列D5〜Dnにとって周り
の状況はなんら変化することはなく、多重数が著しく減
少することも無い。
【0109】本実施例における受信器について図7を用
いて説明する。
【0110】アンテナANTbより入力された受信信号
は無線復調回路8により中間周波数帯もしくはベースバ
ンド周波数帯に変換され、相関器9‐1〜9‐nにより
逆拡散(拡散復調)される。図7に示した構成は、通常
は4多重のデータ系列を復調するための受信機であり、
それが符号の数により重み付けされた情報系列DATA
aとDATAbを復調する場合を示してある。重要度の
高い情報DATAaは図6で示すように、データ系列D
1〜D3を用いて送信され、かつデータ系列D1〜D3
ではいずれも同一のデータが伝送されている。
【0111】データ系列D4では比較的情報重要度の小
さい情報系列DATAbが伝送されている。データ系列
D1〜D3では同一の情報系列が同一のシンボル位相、
同一の符号位相で伝送されているため、相関器9‐1〜
9‐3に与えられる拡散符号(相関器コードC1〜コー
ドC3)の信号成分の位相は同一である。しかし、これ
らの相関器9‐1〜9‐3出力の雑音成分の位相はそれ
ぞれのコード(拡散符号)の相違により異なった位相と
なる。そこで、相関器出力の和をとると、信号成分は同
相で合成され、雑音成分は抑圧される。
【0112】図7の構成では、予め相関器9‐1〜9‐
3では同一の拡散符号(相関器コードC1〜C3)によ
り変調された同一のデータ系列D1が受信されることが
わかっているので、その和を加算器60でとる。そのた
めに、相関器9‐1〜9‐3の出力を加算器60に導く
ためのスイッチSW1〜SW3をオンとして、加算器6
0に3つの相関器9‐1〜9‐3の出力が入力されるよ
うにする。これはスイッチ制御装置61の制御により行
う。
【0113】これにより、データ系列D1は加算器60
により加算された出力をもとに一次復調器11‐1によ
り復調されることになる。一方、多重されたデータ系列
D4は拡散符号C4に対応しているため、スイッチSW
7をオンとして復調を行う。拡散符号C2,C3はデー
タ系列D1の伝送に使われているため、スイッチ制御装
置61の制御により、スイッチSW5,SW6はオフと
し、一次復調器11‐2,一次復調器11‐3による復
調は行われないようにする。
【0114】以上のように、各相関器の出力をその多重
数,重み付けに応じて加算後に復調をおこなうことで、
適応的に重み付けや多値数を替えた場合にでも所望のデ
ータ系列の復調を行うことが可能である。
【0115】(第3の実施例)第3の実施例を図8に示
す。この実施例は複数のデータ系列が多重される符号多
重方式で、多重数が変化する場合の適応例を示してい
る。図は送信系を示しており、図において、IN1〜I
Nnはそれぞれ入力端子、D1〜Dnはそれぞれデータ
系列、1‐1〜1‐nはそれぞれ一次変調器、2‐1〜
2‐nはそれぞれ拡散符号発生回路、3‐1〜3‐nは
それぞれ乗算器、4は多重回路、5はFSK変調器、6
は無線変調(RF)器、ANTaはアンテナである。ま
た、SW11〜SW1nは回路開閉用のスイッチ、71
は制御器、72は変調指数算出回路であり、制御器71
はスイッチSW11〜SW1nを開閉制御したり、変調
指数算出器72を制御したりするためのものである。
【0116】一次変調器1‐1〜1‐nは入力を一次変
調するものであり、それぞれ入力端子IN1〜INnの
うちの対応する一つに接続されている。拡散符号発生回
路2‐1〜2‐nはそれぞれ異なる拡散符号を発生する
ものであり、乗算器3‐1〜3‐nはそれぞれ一次変調
器1‐1〜1‐nにそれぞれ対応して設けられていて、
一次変調器1‐1〜1‐nからの出力を、自己に対応す
る拡散系列発生回路2‐1〜2‐nの出力する拡散符号
と乗算して出力するものである。
【0117】また、多重回路4は乗算器3‐1〜3‐n
からの出力を加算するものであり、FSK変調器5はこ
の多重回路4の出力をFSK変調して出力するものであ
る。
【0118】本実施例においては、前記乗算器3‐1〜
3‐nにはそれぞれスイッチSW11〜SW1nのうち
の対応する一つがその出力側に一端側を接続されてお
り、これらスイッチSW11〜SW1nの他端側は多重
回路4に接続されていて、スイッチSW11〜SW1n
を介して前記乗算器3‐1〜3‐nの出力が入力される
構成である。
【0119】無線変調(RF)器6はFSK変調器5か
らのFSK変調出力を無線周波数に変調し、電力増幅し
て出力するものであり、アンテナANTaはこの無線変
調器6からの出力を電波として送信するためのものであ
る。
【0120】設定される変調多値数により、各データ系
列が多重されるかが決まり、この変調多値数により制御
器71は各データ系列が多重されるかを決定してスイッ
チSW11〜SW1nを開閉制御する。制御器71から
は同時にその時点の多重数が変調指数算出回路72に出
力され、同算出回路72では変調指数を決定し、FSK
変調回路5へ出力する。そして、FSK変調回路5では
変調指数に対応したFSK変調を行い、無線変調(R
F)器6でこのFSK変調器5からのFSK変調出力を
無線周波数に変調し、電力増幅してアンテナANTaよ
りこの無線変調器6からの出力を電波として送信する構
成である。
【0121】ここで変調指数が変化する時の様子を、図
9に示した。通常、FSK変調では、FSK変調のピー
ク周波数間の差を伝送速度(シンボルレート)で規格化
したものを変調指数として定義している。(0,1)の
情報信号の伝送を行う2値FSKの場合、“0”を表す
周波数ピークと、“1”を表す周波数ピークの周波数差
をΔfとし、伝送速度を1/Tとすると変調指数mはm
=ΔfTであり、伝送速度と同じ帯域幅Δfを持つ場合
に変調指数m=1となる。
【0122】本来、変調指数mはデータの伝送されるシ
ンボルレートで規格化されるが、本実施例における符号
多重変調方式ではFSK変調の前段で拡散符号により拡
散されているため、チップレートで規格化した値を用い
る。本実施例では多重数“1”の時、つまり、データ系
列D1のみが送信される場合、図9(c)に示すよう
に、変調指数m=1としてFSK変調を行う。
【0123】多重出力が“+1”では周波数“f1”
を、“−1”では“f−1”を割り当てて変調し、その
周波数差はチップレートであるfcpだけ離れるように
する。多重数が“3”の場合は図9(b)に示す如きで
あり、変調指数を“1/3”とし、多重された出力の
“+3”には“f3′”,“+1”には“f1′”,
“−1”には“f−1′”,“−3”には“f−3′”
と割り当て、その周波数間隔を1/3fcpとするよう
にする。
【0124】多重数が“5”の場合は図9(a)に示す
如きであり、変調指数を“1/5”とし、その周波数間
隔を“1/5fcp”とする。
【0125】以上のように、多重数に応じて変調指数m
を変化させることで、常に同じ帯域で伝送することが出
来、さらに多重数が低い場合には各周波数間隔を大きく
とることにより、多重数が大きい場合に比べ良好な伝送
を行うことが可能となる。
【0126】図10は図8におけるFSK変調器5の内
部構造を示したブロック図である。この場合のFSK変
調器5は、制御器51、可変利得増幅器52、VCO
(voltage‐controlled oscil
lator;電圧制御発振器)53とより構成される。
【0127】可変利得増幅器52は利得可変型の増幅器
であり、制御器51は、与えられた変調指数値DMに基
づき、可変利得増幅器52の利得を制御するものであ
り、VCO53はこの可変利得増幅器52の出力に応じ
た周波数のクロックを発生するものである。
【0128】このような構成のFSK変調器5は、変調
指数算出回路72より与えられた変調指数値DMに基づ
き、制御器51で多重回路4からの多重出力にどの位の
利得を持たせるかを決定する。今、多重数が“1”の時
には“1”の利得を持たせる。
【0129】多重された入力(−1,+1)はそのまま
VCO(voltage‐controlled os
cillator)に入力され、変調指数1の2値FS
K変調が行われる。多重数が3となった場合、1/3の
利得が与えられ、変調指数1/3の4値FSK変調が行
われる。以上のようなFSK変調器の構成をとることで
変調指数可変の伝送を行うことが可能となる。
【0130】(第4の実施例)第4の実施例を図11に
示す。
【0131】第4の実施例は、図1に示した第1の実施
例における送信系において、多重回路4とFSK変調器
5との間にリミタ回路81を設け、多重回路4により多
重化された出力をリミタ回路81により振幅制限した後
にFSK変調を行うようにしたものである。
【0132】図12にリミタ回路81の入力出力特性を
示す。リミタ回路81には外部よりしきい値が与えられ
る。固定のしきい値の場合にはリミタ回路81内部でし
きい値を持っていても良い。しきい値は多重数に応じて
可変にすることも可能である。
【0133】リミタ回路81への入力が、しきい値より
も大きい振幅値の場合には、このリミタ回路81はしき
い値相当のレベルを出力する。図25に示した多重化後
の出力をみると、最大振幅レベル(+4,−4)の出現
する確率は非常に少ないことがわかる。この例では
(0,±2,±4)のレベルに対しての出現回数は
(6,8,2)であり、多値数が大きくなるにつれて高
振幅の出力の割合が減少するという傾向は強くなる。
【0134】この多重出力をそのままFSK変調する
と、端に位置する周波数はほとんど使われることがな
く、割り当てられた周波数幅を有効に利用していないこ
とになる。これを改善するために、第4の実施例ではリ
ミタ回路81を介挿するようにした。
【0135】改善効果をつぎに説明する。例えば、多値
数“4”の場合の周波数特性を図13に模式的に示す。
【0136】この場合、多重数“5”では(+4,+
2,0,−2,−4)の各多重信号に対して(f4,f
2,f0,f−2,f−4)の周波数が対応付けられ
る。スペクトルで示すと図13(a)の如きである。こ
こで振幅レベル(+4,−4)に対応する(f4,f−
4)はほとんど使われることが無い。そこで、しきい値
±2のリミタ回路81を挿入し、(+4,−4)の振幅
レベルはそれぞれ(+2,−2)としてFSK変調器5
へ入力する。スペクトルで示すと図13(b)の如きで
ある。FSK変調器5ではこのリミタ回路81の出力に
基づいて(+2,0,−2)の3値FSKの変調を行
う。
【0137】このとき変調指数は“1/2”として、与
えられた帯域幅fcpを使って伝送を行う。リミタ回路
81を挿入することで、振幅値が制限され、拡散符号間
の干渉が大きくなるが、しきい値を適切に選択すること
で伝送品質の劣化は少なく抑えることが可能である。こ
のように、リミタ回路81を挿入することで、割り当て
られた帯域幅を有効に活用することが出来る。
【0138】(第5の実施例)第5の実施例を図14に
示す。
【0139】第4の実施例では多重化の後にリミタ回路
81を挿入していたが、これに代えて第5の実施例では
そのリミタ回路挿入箇所に、出力の電力が一定となるよ
うなAGC(自動利得制御)回路82を付加している。
【0140】このAGC回路82は多重数が増すと利得
を低く設定し、多重数が減少すると利得を高く設定する
作用を持ち、結果として多重数に応じて変調指数を変化
させることになり、第3の実施例に示した効果を、複数
のスイッチを用いることなしに実現することが可能であ
る。
【0141】本発明の実施例では符号多重通信を行う
際、情報変調である一次変調を行った後に拡散符号によ
る拡散変調を行い多重を行っているが、従来の符号多重
通信・スペクトラム拡散通信同様拡散変調を行った後に
情報変調を行い多重を行う方式も考えられる。これは一
連の変調が線形であるためであり、その順番を入れ替え
ても出力は変わらず同様の効果が得られることによる。
【0142】(第6の実施例)第6の実施例を図15に
示す。第6の実施例は図15に示すように、デ−タ系列
D1〜Dnをそれぞれ変調する変調器としてQAM変調
(直交振幅変調)を行うQAM変調器90‐1〜90‐
nと、QAM変調器90‐1〜90‐nの数の2倍の数
の乗算器91‐1〜91‐2nと、これら乗算器91‐
1〜91‐2nに対応して設けられた拡散符号発生器9
2‐1〜92‐2n、2つの多重回路93‐1〜93‐
2、直交変調器94、無線変調器6とより構成する。
【0143】QAM変調器90‐1,90‐nは2つの
直交するAM波をそれぞれ量子化したものであり、直交
する軸成分であるQ軸成分とI軸成分の2種が出力され
るから、乗算器もQ軸成分用とI軸成分用とがそれぞれ
用意される。
【0144】乗算器の出力を多重する多重回路93‐
1,93‐2もQ軸成分用とI軸成分用とをそれぞれ用
意したため、2つとなっており、一方はQ軸成分用、他
方はI軸成分用となる。直交変調器94は多重回路93
‐1,93‐2の出力するQ軸成分用とI軸成分用の多
重信号(加算出力)を直交変調するものであり、無線変
調器6はこの直交変調したものを無線変調し、電力増幅
するものである。
【0145】このような構成において、入力されるデー
タ系列D1〜Dnに対し、それぞれ対応するQAM変調
器90‐1〜90‐nによりQAM変調を施す。そし
て、各QAM変調器90‐1〜90‐nの出力は対応す
る乗算器91‐1〜91‐2nにより拡散符号により拡
散変調した後に多重回路93‐1,93‐2で多重し、
直交変調器94で直交変調してから無線変調器6で無線
変調を行う。そして、アンテナANTaより送信する。
【0146】図16に16値QAM変調でのマッピング
信号点を示す。QはQ軸であり、IはI軸である。通常
のデータ系列はQAM変調器により、それぞれ4ビット
の信号に対応した位相面にマッピングされ、その同相成
分と直交成分という形で出力される。同相成分と直交成
分は異なった拡散符号あるいは同一の拡散符号により拡
散変調される。
【0147】それぞれのデータ系列で拡散変調された信
号は、同相成分と直交成分に分けられて多重回路93‐
1,93‐2でそれぞれに加算多重される。多重された
同相成分・直交成分を用いて直交変調器94で直交変調
を施され、無線変調器6により無線周波数帯に変換され
た後、アンテナANTaより送信される。データ系列D
1〜Dnのうちの1つの系列には既知信号を挿入する。
今、データ系列D1に既知系列が挿入されるとする。
【0148】例えば、既知信号として常に図16のA点
の位相を送出する系列[1100]が送出される。本実
施例に適用される復調回路(受信系)を図17に示す。
【0149】図において、ANTbはアンテナ、7は無
線復調器、100はベースバンド変換器、96‐1〜9
6‐nは複素相関器、97は振幅位相検出器、98‐1
〜98‐nはQAM復調器である。
【0150】無線復調器7は、アンテナANTbで受信
された電波を中間周波数の信号に変換するものであり、
ベースバンド変換器100はこの中間周波数の信号をベ
ースバンド信号に変換するものであり、複素相関器96
‐1〜96‐nはこのベースバンド信号を拡散復調する
ものであり、振幅位相検出器97は複素相関器96‐1
の出力の位相と振幅を検知するものであり、QAM復調
器98‐1〜98‐nは振幅位相検出器97の検知出力
である位相と振幅を基準値として、対応する複素相関器
96‐2〜96‐nの出力のQAM復調を行うものであ
る。
【0151】このような構成の復調回路では、無線復調
器7で復調されてベースバンド帯域に変換された信号を
複素相関器96‐1〜96‐nによりそれぞれ拡散符号
を用いて拡散復調を行う。
【0152】データ系列D1は既知信号であるA点が送
出されているため、データ系列D1用の相関器である複
素相関器96‐1の出力の位相と振幅を検知する振幅位
相検出器97の検知出力である位相と振幅を基準値とし
て、複素相関器96‐2〜96‐nの出力のQAM復調
をQAM復調器98‐1〜98‐nにより行うことによ
り、データ系列D2〜Dnの復調を行う。
【0153】一次変調をQAM変調とすることで、より
効率的な変調を行うことが可能であり、また既知の位相
・振幅の信号をデータ系列に挿入し、QAMでの伝送を
符号多重通信で行うことで、良好な特性のQAM復調が
可能となる。
【0154】(第7の実施例)第7の実施例を図18に
示す。
【0155】本実施例は図15に示した第6の実施例に
おける送信系において、QAM変調器90‐1〜90‐
nのQAM変調における多値数を可変とする機能を付加
したものである。QAM変調ではその多値数によってS
/N特性が異なる。4値QAMと256値QAMでは、
4値の方が低いS/Nでも受信可能である。
【0156】しかしながら、256値QAMの方が1シ
ンボル当たりに伝送できる情報量は多い。そこで、QA
M変調器90‐1〜90‐nの多値数を制御する多値数
制御器95を設けて、この多値数制御器95では伝送路
の状態から伝送可能な最大多値数を算出し、各々のQA
M変調器90‐1〜90‐nへいくつの多値数で伝送を
行うかを独立に設定制御することができるようにする。
【0157】伝送路の状態の監視は相手側の受信器より
推定して通知してもらうか、あるいは相手側に同じ周波
数帯で既知信号を送信してもらい、これを受信すること
により推定する。多値数を適応的に可変とすることで、
伝送路で伝送可能な最大の多値数で伝送することが可能
となる。
【0158】(第8の実施例)第8の実施例を図19に
示す。第7の実施例ではQAMの多値数を伝送路のS/
Nを基準にして可変としていた。符号多重通信方式では
符号間相互に相関がある拡散符号を用いると符号間干渉
が起こり、多重数を多くして行くと干渉が大きくなり通
信品質に影響を及ぼす。自符号の信号と他符号からの干
渉の比(C/I)によってもQAMの多値数を可変とす
ることで、より細かい制御が行え、トータルの通信品質
を一定に保つことが可能となる。そこで、この第8の実
施例ではこれを実現するために図19に示す如き構成と
する。
【0159】基本的には図18に示す構成を踏襲する
が、図19に示すように、さらに多重数制御器96と、
制御器97およびスイッチSW31〜SW3nを増設す
る。スイッチSW31〜SW3nはそれぞれ各乗算器3
‐1〜3‐nに対応して設けられる回路開閉用のスイッ
チであり、Q軸成分用とI軸成分用とに分けてある。多
重回路93‐1,93‐2はスイッチSW31〜SW3
nを介して一方はQ軸成分用を受け取り、もう一方はI
軸成分用を受け取ってそれぞれ多重加算する。
【0160】制御器97は多値数制御器95と多重数制
御器96の制御を司るものであり、多重数制御器96は
制御器97の制御のもとに符号多重の多重数制御を行う
べく、スイッチSW31〜SW3nの開閉制御を行うも
のであり、多値数制御器95は制御器97の制御のもと
にQAM変調器90‐1〜90‐nの多値数を制御する
ものである。
【0161】このような構成においては、QAMの多値
数制御器95と符号多重の多重数制御器96を持つ。多
重数制御器95では入力されるデータ系列の数により多
重数を決定し、多重を行う。多値数制御器96では制御
器97の制御のもとに、多重数制御器95により決定さ
れた多重数と、推定される伝送路情報を基にした多重数
を決定する。
【0162】このように多値数と多重数を適応的に可変
とすることで、さまざまな伝送速度のデータ系列をその
時点での伝送路で伝送でき得る最大の伝送速度で通信す
ることが可能であり、また、伝送路変動にも柔軟に対応
し得る符号多重通信方式を提供することが可能となる。
【0163】(第9の実施例)第9の実施例を図20に
示す。第9の実施例において第6の実施例と異なるとこ
ろは、第6の実施例において一次変調がQAM変調方式
であったものをPAM(pulse amplitude moderation)
変調方式あるいはASK(amplitude shift keying)変
調方式で行っている点である。
【0164】図において、IN1〜INnはそれぞれ入
力端子、D1〜Dnはそれぞれデータ系列、91‐1〜
91‐nはそれぞれ一次変調器であり、ここではPAM
変調器を用いている。2‐1〜2‐nはそれぞれ拡散符
号発生回路、3‐1〜3‐nはそれぞれ乗算器、4は多
重回路、6は無線変調(RF)器、ANTaはアンテナ
であり、これらで送信系を構成している。
【0165】これらのうち、一次変調器1‐1〜1‐n
は入力をPAM変調による一次変調をするものであり、
それぞれ入力端子IN1〜INnのうちの対応する一つ
に接続されている。拡散符号発生回路2‐1〜2‐nは
それぞれ異なる拡散符号を発生するものであり、乗算器
3‐1〜3‐nはそれぞれ一次変調器98‐1〜98‐
nにそれぞれ対応して設けられていて、一次変調器98
‐1〜98‐nからの出力を、自己に対応する拡散系列
発生回路2‐1〜2‐nの出力する拡散符号と乗算して
出力するものである。
【0166】また、多重回路4は乗算器3‐1〜3‐n
からの出力を加算するものであり、図示しないがFSK
変調器が設けてあってこの多重回路4の出力はFSK変
調してから無線変調(RF)器6に与える構成である。
無線変調(RF)器6は入力された信号を無線周波数に
変調し、電力増幅して出力するものであり、アンテナA
NTaはこの無線変調器6からの出力を電波として送信
するためのものである。
【0167】送信系における入力端子IN1〜INnに
入力されたデータ系列D1〜Dnは各々対応する一次変
調器98‐1〜98‐nでPAM変調されることにより
マッピングされる。
【0168】一次変調器98‐1〜98‐nでPAM変
調された信号は、データ系列毎に異なる拡散符号によ
り、スペクトラム拡散変調が施される。
【0169】スペクトラム拡散変調は拡散符号発生回路
2‐1〜2‐nより発生された拡散符号を使用して、一
次変調器1‐1〜1‐nの出力の乗算を行う乗算器3‐
1〜3‐nにより実現される。スペクトラム拡散変調を
施すことにより、拡散されたそれぞれの信号は多重回路
4により符号多重が行われる。この多重回路4の出力は
FSK変調してから無線変調(RF)器6に与えられ、
無線周波数に変調され、電力増幅されてアンテナANT
aから電波として送信される。
【0170】図21にPAMの信号点マッピングを示し
た。但し、ここでは4値PAMを例とする。入力された
データ系列は2ビット毎に分割され、各々図21に示す
振幅値にマッピングされる。
【0171】本実施例においても第6の実施例と同様
に、複数のデータ系列D1〜Dnのうちのいくつかのデ
ータ系列に、既知信号を挿入する。復調側ではこの既知
のデータ系列の位相と振幅に基づき復調を行う。
【0172】本実施例のように一次変調をPAMとする
ことで、より効率の良い伝送を行うことが可能となる。
また、既知信号を挿入して符号多重通信にPAMを適用
することで、伝送路が急速に変動する場合においても良
好なPAM復調を実現できる。
【0173】(第10の実施例)第10の実施例を図2
2に示す。この実施例はパイロット系列のデータとデー
タ系列のデータとを送信できるものであり、図におい
て、IN1はパイロット系列のデータの入力端子、IN
2はデータ系列の入力端子、99はシリアルパラレル変
換器、98‐1〜98‐4はそれぞれ一次変調器でPA
M変換器である。また、2‐1〜2‐4はそれぞれ拡散
符号発生回路、3‐1〜3‐4はそれぞれ乗算器、4は
多重回路、5はFSK変調器、6は無線変調(RF)
器、ANTaはアンテナである。また、SW41〜SW
44は回路開閉用のスイッチ、71は制御器、72は変
調指数算出回路、81はリミタ回路であり、制御器71
はスイッチSW41〜SW44を開閉制御したり、変調
指数算出器72を制御したりするためのものである。
【0174】一次変調器98‐1〜98‐4は入力を一
次変調(PAM変調)するものであり、一次変調器98
‐1は入力端子IN1からの、一次変調器98‐2〜9
8‐4は入力端子IN2からのデータを入力される。拡
散符号発生回路2‐1〜2‐nはそれぞれ異なる拡散符
号を発生するものであり、乗算器3‐1〜3‐4はそれ
ぞれ一次変調器98‐1〜98‐4にそれぞれ対応して
設けられていて、一次変調器98‐1〜98‐4からの
出力を、自己に対応する拡散系列発生回路2‐1〜2‐
nの出力する拡散符号と乗算して出力するものである。
【0175】また、多重回路4は乗算器3‐1〜3‐4
からの出力を加算するものであり、リミタ回路81は多
重回路4からの出力をレベル制限するものであり、FS
K変調器5はこのリミタ回路81を介して得られた多重
回路4の出力をFSK変調して出力するものである。
【0176】本実施例においては、前記乗算器3‐1は
多重回路4に直接入力されているが、前記乗算器3‐2
〜3‐4にはそれぞれスイッチSW41〜SW43のう
ちの対応する一つがその出力側に一端側を接続されてお
り、これらスイッチSW41〜SW43の他端側が多重
回路4に接続されていて、スイッチSW41〜SW43
を介して前記乗算器3‐2〜3‐4の出力が入力される
構成である。
【0177】無線変調(RF)器6はFSK変調器5か
らのFSK変調出力を無線周波数に変調し、電力増幅し
て出力するものであり、アンテナANTaはこの無線変
調器6からの出力を電波として送信するためのものであ
る。
【0178】設定される変調多値数により、各データ系
列が多重されるかが決まり、この変調多値数により制御
器71は各データ系列が多重されるかを決定してスイッ
チSW41〜SW43を開閉制御する。制御器71から
は同時にその時点の多重数が変調指数算出回路72に出
力され、同算出回路72では変調指数を決定し、FSK
変調回路5へ出力する。そして、FSK変調回路5では
変調指数に対応したFSK変調を行い、リミタ回路81
でレベル制限を加えた後、無線変調(RF)器6でこの
FSK変調器5からのFSK変調出力を無線周波数に変
調し、電力増幅してアンテナANTaよりこの無線変調
器6からの出力を電波として送信する構成である。
【0179】本装置においては、入力データはパイロッ
ト信号系列とデータ系列である。パイロット系列は一次
変調器98‐1により、一次変調であるPAM変調がな
され、乗算器3‐1により拡散符号C1を用いて拡散変
調された後に、多重回路4へ入力される。一方、データ
系列はシリアルパラレル変換器99によりシリアルパラ
レル変換され、1/3の速度となる。
【0180】データ系列の伝送速度は可変である。パイ
ロット信号とデータ系列の伝送速度の比は最大1:3で
あり、その場合、データ系列はシリアルパラレル変換器
99により3系統に分けられて3つのPAM変換器98
‐2〜98‐4のうちの対応するものに入力される。シ
リアルパラレル変換後のデータ系列の伝送速度はパイロ
ット信号と同じとなる。
【0181】パイロット信号とデータ系列の伝送速度が
同じ場合にはシリアルパラレル変換器99では拡散符号
C2に対応した系統の一次変調器(PAM変換器)98
‐2のみに入力される。
【0182】シリアルパラレル変換されたデータ系列は
複数の拡散符号により拡散変調された後、多重回路4に
より多重加算され、リミタ回路81を通った後にFSK
変調を施され、無線周波数に変換された後、送信され
る。
【0183】本装置においては、データ系統は、スイッ
チSW41〜SW43により多重が制御できるようにな
っている。
【0184】これはデータ系列の伝送速度は可変であ
り、その伝送速度によって制御器71により多重数を変
化させるようにするためである。パイロット信号と同じ
伝送速度のときにはスイッチSW41のみをオンとすべ
く制御することによって、拡散符号C1とC2で拡散変
調された出力の多重を行う。このときの多重数は“2”
である。
【0185】伝送速度が3倍の時にはシリアルパラレル
変換器99でのシリアルパラレル変換によりデータを3
分岐し、対応する一次変調器98‐2〜98‐4により
PAM変調した後、乗算器3‐1〜3‐3によりそれぞ
れの対応する拡散符号C2〜C4の符号を用いて多重を
行う。このときの多重数は“4”である。多重数に応じ
て変調指数を可変とするのは第3の実施例と同様であ
る。
【0186】受信側ではパイロット信号の位相・振幅に
基づいて第5の実施例と同様な復調を行う。
【0187】このような変調方式をとることで、周波数
利用効率が良く、無線器に過剰な線形性を求めず、A/
D変換器のビット数を減らすことが可能であり、良好な
品質の通信を行うことが可能となる。
【0188】以上、種々の実施例を説明したが、要する
に本発明は、線形性の高い無線高周波デバイスを必要と
しない符号多重通信方式を提供し、また、使用するA/
D変換器としてビット数の少ないものを使用できるよう
にする符号多重通信方式を提供するために、直接スペク
トル拡散法を用いた符号多重通信方式において、多重さ
れた信号について多値FSK変調を行い、復調側ではF
SK復調後に拡散復調を行うようにしたものであり、従
来の符号多重通信をFSK(FM)変調を介して行うよ
うにしたものである。
【0189】このように、本発明では多重した後のMレ
ベルに多値化された信号をM値FSKのデータ系列とし
てFSK変調を行い、これを送信するようにする。FS
K変調方式は定包絡線変調である。そのため無線変調器
は特性が非線形であっても、伝達すべき情報が失われる
ことはない。
【0190】受信側ではFSK復調を行い、拡散復調し
てデータ系列を再生する。
【0191】本特許では直接拡散法による符号多重通信
方式において、FSK変調波を介することで、無線変調
器の線形性の問題が緩和され、これによって、従来ネッ
クとなっていた、高い周波数帯での無線高周波デバイス
の線形性と、大型化、高い消費電力や高価格の問題を解
消できる。
【0192】ゆえに、非線形な無線高周波デバイスを用
いても良好な通信品質を保つことが可能であり、また、
復調側のA/D変換器のビット数を削減出来るなどして
送受信器の小型化・低消費電力化、そして、装置の低価
格化が可能となる。
【0193】なお、本発明は上述した実施例に限定され
るものではなく、種々変形して実施可能である。
【0194】
【発明の効果】以上、本発明によれば、FSK変調(F
M変調)を用いた符号分割多重方式を行うようにしたこ
とで、非線形な無線機を用いても良好な品質を保つこと
が可能であり、また、復調側で非常に簡易なAGCやリ
ミタを用いた振幅調整が出来るため、高速に伝送路の変
動する状況下においても伝送品質が保証され、さらに、
A/D変換器のビット数を削減するなど、無線機のダイ
ナミックレンジを改善することが出来、送受信器の小型
化・低消費電力化が図れる。
【0195】また、QAM・PAM・ASKなどの振幅
に情報をもつ変調方式を一次変調とし、符号分割多重を
行うことにより、より周波数利用効率の良い伝送を行う
ことが出来る。さらに一定の符号をパイロット信号に割
り当て、受信信号から逆拡散により抽出したパイロット
信号成分を用いて位相・振幅を同定し、基準位相・振幅
として用いることで、高速の伝送路変動にも十分に耐え
うる多値振幅の変調方式を実現している。
【0196】さらに、振幅多値の変調を行うことにより
デバイスにはより高精度な線形性が求められるが、振幅
多値の符号分割多値変調にFSK変調を付加すること
で、要求される線形性が低くなり、送受信器の小型化・
低価格化に絶大なる効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を説明するための図であって、
本発明の第1の実施例の送受信系の構成を示したブロッ
ク図。
【図2】本発明の実施例を説明するための図であって、
本発明の第1の実施例における受信系の構成例を示すブ
ロック図。
【図3】本発明の実施例を説明するための図であって、
本発明の第1の実施例における別の受信系の構成例を示
すブロック図。
【図4】本発明の実施例を説明するための図であって、
本発明の第1の実施例を説明するための相関器出力信号
を表す図。
【図5】本発明の実施例を説明するための図であって、
本発明の第1の実施例における受信系の別の構成例を示
すブロック図。
【図6】本発明の実施例を説明するための図であって、
本発明の第2の実施例における送信系の構成例を示すブ
ロック図。
【図7】本発明の実施例を説明するための図であって、
本発明の第2の実施例における受信系の構成例を示すブ
ロック図。
【図8】本発明の実施例を説明するための図であって、
本発明の第3の実施例における送信系の構成例を示すブ
ロック図。
【図9】本発明の実施例を説明するための図であって、
本発明の第3の実施例を説明するための周波数スペクト
ル図。
【図10】本発明の実施例を説明するための図であっ
て、本発明の第3の実施例における図8に示したFSK
変調器5の内部構造を示すブロック図。
【図11】本発明の実施例を説明するための図であっ
て、本発明の第4の実施例における送信系の構成を示す
ブロック図。
【図12】本発明の実施例を説明するための図であっ
て、本発明の第4の実施例におけるリミタ回路の特性を
説明するための入力−出力特性図。
【図13】本発明の実施例を説明するための図であっ
て、本発明の第4の実施例を説明するための周波数スペ
クトル図。
【図14】本発明の実施例を説明するための図であっ
て、本発明の第5の実施例における送信系の構成例を示
すブロック図。
【図15】本発明の実施例を説明するための図であっ
て、本発明の第6の実施例における送信系の構成例を示
すブロック図。
【図16】本発明の実施例を説明するための図であっ
て、本発明の第6の実施例を説明するための信号点配置
図。
【図17】本発明の実施例を説明するための図であっ
て、本発明の第6の実施例における受信系の構成例を示
すブロック図。
【図18】本発明の実施例を説明するための図であっ
て、本発明の第7の実施例における送信系の構成例を示
すブロック図。
【図19】本発明の実施例を説明するための図であっ
て、本発明の第8の実施例における送信系の構成例を示
すブロック図。
【図20】本発明の実施例を説明するための図であっ
て、本発明の第9の実施例における送信系の構成例を示
すブロック図。
【図21】本発明の実施例を説明するための図であっ
て、本発明の第9の実施例を説明するための信号点配置
図。
【図22】本発明の実施例を説明するための図であっ
て、本発明の第10の実施例における送信系の構成例を
示すブロック図。
【図23】従来技術における送信系の構成例を示したブ
ロック図。
【図24】従来技術における受信系の構成例を示したブ
ロック図。
【図25】従来例を説明するための信号遷移図。
【図26】従来例の送受信器を示したブロック図。
【図27】従来例の送信器を示したブロック図。
【図28】従来例を説明するための信号点配置図。
【図29】従来例を説明するための説明図。
【符号の説明】
1,1‐1〜1‐n…一次変調器 2,2‐1〜2‐n…拡散符号発生器 3,3‐1〜3‐n…乗算器 4…多重回路(加算器) 5…FSK変調回路 6…無線変調器 7…無線復調器 8…FSK復調器 9‐1〜9‐n…相関器 10…拡散符号発生器 11,11‐1〜11‐n…一次復調器 21…遅延ロックループ(DLL) 22a〜22n…電力算出回路 81…リミタ回路 82…AGC(自動利得制御)回路 ANTa,ANTb…アンテナ 94…直交変調器 95…多値数制御器 96‐1〜96‐n…複素相関器 97…振幅位相検出器 98‐1〜98‐n…QAM復調器 ADD1〜ADDn…加算器 100…ベースバンド変換器。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−61972(JP,A) 特開 平5−14312(JP,A) 特開 平6−164547(JP,A) 特開 平5−114894(JP,A) 石黒隆之他,GMSK/SS信号のR AKE受信によるチップ間干渉軽減,電 子情報通信学会技術研究報告CS94− 41,日本,p.31−36 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04J 13/00 - 13/06 H04B 1/69 - 1/707

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】拡散符号によって多重を行う符号多重通信
    方式の通信装置において、 送信側は入力される複数のデータ系列に予め定められた
    変調方式で一次変調を行う一次変調手段と、 この一次変調手段からの一次変調された出力データにそ
    れぞれのデータ系列に割り当てられた拡散符号により拡
    散変調を行う拡散変調手段と、 この拡散変調手段による拡散変調された出力データの多
    重を行う多重手段と、 この多重手段により多重された系列を周波数変調して送
    信する変調手段とから構成し、 受信側は受信信号を周波数復調する復調手段と、 この復調手段により復調された出力を拡散符号により拡
    散復調する拡散復調手段と、 この拡散復調手段により拡散復調された出力を前記一次
    変調に対応した一次復調する一次復調手段とから構成す
    ることを特徴とする符号多重通信装置。
  2. 【請求項2】拡散符号によって多重を行う符号多重通信
    方式の通信装置において、 送信側は入力される複数のデータ系列に予め定められた
    変調方式で一次変調を行う一次変調手段と、 この一次変調手段からの一次変調された出力データにそ
    れぞれのデータ系列に割り当てられた拡散符号により拡
    散変調を行う拡散変調手段と、 この拡散変調手段による拡散変調された出力データの多
    重を行う多重手段と、 この多重手段により多重された系列を周波数変調して送
    信する変調手段とから構成することを特徴とする符号多
    重通信装置。
  3. 【請求項3】変調手段は、定包絡線変調を行うものであ
    って、複数のデータ系列を多重する多重数に応じてFS
    K変調の変調指数を適応的に変化させることを特徴とす
    る請求項1または2いずれか1項記載の符号多重通信装
    置。
  4. 【請求項4】拡散符号によって多重を行う符号多重通信
    方式の通信装置において、 送信側は入力された複数のデータ系列にPAM変調方式
    により一次変調を行う一次変調手段と、 この一次変調手段により一次変調された出力データに対
    して、それぞれのデータ系列に割り当てられた拡散符号
    により拡散変調を行う拡散変調手段と、 この拡散変調手段による拡散変調された出力データの多
    重を行う多重手段と、 この多重手段により多重された系列を周波数変調して送
    信する変調手段とを設けて構成すると共に、送信側での
    前記複数データ系列の1つを既知とし、 受信側は受信信号を周波数復調する復調手段と、 前記既知系列に対応した拡散符号による拡散復調する拡
    散復調手段と、 この拡散復調手段による拡散復調された出力に基づきP
    AM復調する一次復調手段とを設け、一次復調手段によ
    るPAM復調時の基準位相および基準振幅を算出し、前
    記基準位相・基準振幅に基づいて前記既知系列以外のデ
    ータ系列の復調を行うことを特徴とする符号多重通信装
    置。
  5. 【請求項5】拡散符号によって多重を行う符号多重通信
    方式の通信装置において、 送信側は入力されるパイロット信号系列と複数のデータ
    系列にそれぞれPAM変調方式で一次変調を行う一次変
    調手段と、 この一次変調手段からの一次変調された出力データにそ
    れぞれのデータ系列に割り当てられた拡散符号により拡
    散変調を行う拡散変調手段と、 この拡散変調手段による拡散変調された出力データの多
    重を行う多重手段と、 この多重手段により多重された系列を周波数変調して送
    信する変調手段とから構成することを特徴とする符号多
    重通信装置。
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