JP3338688B2 - 送配電装置 - Google Patents
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Description
電流等による影響を低減することができる送配電装置に
関する。
3相3線式高低圧変圧器や、単相3線式高低圧変圧器な
どが使用されている。前記高低圧変圧器の低圧側巻線の
中性点もしくは低圧側巻線端子の一つに、接地工事が施
されることがある。図9は、単相3線式高低圧変圧器T
r1の低圧側巻線の接地端子Nと、3相3線式高低圧変
圧器Tr2の低圧側巻線の接地端子TEとが、接地極E
b(例えばB種接地)に接続されていることを示した概
略図である。3相3線式高低圧変圧器Tr2の低圧側電
路には負荷5が接続されていて、負荷5の接地用端子は
接地極Ed(例えばD種接地)に接続されている。
よれば、以下のような問題点がある。 単相3線式高低圧変圧器Tr1や3相3線式高低圧
変圧器Tr2の低圧側電路のケーブルは、近年、長くな
っている。また、コンデンサを構成素子とするラインフ
ィルタ等を内蔵した電子機器が負荷として接続されるこ
とが多い。そのため、一般に、図5に示されているよう
に低圧側電路の対地静電容量(浮遊容量)10が大きく
なっている。このような送配電設備において、負荷5と
して、インバータ等が接続された場合、図5に示すよう
に、その高周波漏れ電流12が、負荷5の接地線30、
対地静電容量(浮遊容量)10、漏電遮断器ELCB
1、単相3線式高低圧変圧器Tr1の低圧側電路、接地
線31、3相3線式高低圧変圧器Tr2の低圧側電路で
形成される閉回路に流れる。このため、高周波漏れ電流
12によって、単相3線式高低圧変圧器Tr1の低圧側
電路に接続された電子機器が誤動作したり、漏電遮断器
ELCB1が不要にトリップする。また、周辺に設置さ
れた機器が、高周波漏れ電流12の電磁波によって影響
を受ける可能性がある。 図6に示すように、3相3線式高低圧変圧器Tr2
の低圧側電路のケーブル、例えばケーブル13が、例え
ば、接地極Edに接地された図示していない電線管に地
絡した場合、地絡点を介して地絡電流14が流れる。地
絡電流14は、破線で示すように、地絡抵抗15を有す
る地絡点、電線管に接続されている接地線30、対地静
電容量(浮遊容量)10、漏電遮断器ELCB1、単相
3線式高低圧変圧器Tr1の低圧側電路、接地線31、
3相3線式高低圧変圧器Tr2の低圧側電路で形成され
る閉回路に流れる。この場合、対地静電容量10が大き
いと、上記地絡とは関係の無い健全な単相3線式高低圧
変圧器Tr1の低圧側電路に設けられている漏電遮断器
ELCB1が不要にトリップする可能性がある。 図7に示すように、単相3線式高低圧変圧器Tr1
の低圧側電路の対地静電容量10を介して常時漏れ電流
16が流れている。低圧側電路の対地静電容量(浮遊容
量)10が大きいと、常時漏れ電流16が大きくなり、
単相3線式高低圧変圧器Tr1の低圧側電路に設けられ
ている漏電遮断器ELCB1が不要にトリップする可能
性がある。 また、このような接地方式では、零相インピーダンス
が小さいので、地絡電流が大きくなり、負荷の電気機器
に悪影響を及ぼす可能性がある。
1及び3相3線式高低圧変圧器Tr2の低圧側電路が接
地極Ebに常時接続されているため、前述のような問題
が発生する。そこで、本発明は、高周波漏れ電流の回り
込み等による影響を低減することができる送配電設備を
提供することを目的とする。
載の発明は、高低圧変圧器に接続された少なくとも1つ
の低圧側電路と、前記低圧側電路の接地端子と接地極と
の間に設けられた対地電位抑制装置と、前記低圧側電路
に設けられた漏電遮断器と、漏電遮断器より電源側の前
記低圧側電路と接地極との間に設けられたインピーダン
ス回路及び開閉手段と、開閉手段を制御する制御手段と
を備えている送配電装置である。そして、対地電位抑制
装置は、前記低圧側電路の電圧が設定値以上の時に前記
低圧側電路の前記接地端子を接地極と接続し、制御手段
は、前記低圧側電路が地絡したことを検出した時に開閉
手段を制御してインピーダンス回路を前記低圧側電路と
接地極との間に接続することを特徴とする。請求項1に
記載の送配電装置によれば、高周波漏れ電流の回り込み
等による影響を低減することができるとともに、漏電遮
断器を確実に動作させることができる。これにより、安
全性が向上する。
圧器に接続された少なくとも1つの低圧側電路と、接地
極に接地された高低圧変圧器の混触防止板と、前記低圧
側電路に設けられた漏電遮断器と、漏電遮断器より電源
側の前記低圧側電路と接地極との間に設けられたインピ
ーダンス回路及び開閉手段と、開閉手段を制御する制御
手段とを備えている送配電装置である。そして、制御手
段は、前記低圧側電路が地絡したことを検出した時に開
閉手段を制御してインピーダンス回路を前記低圧側電路
と接地極との間に接続することを特徴とする。 請求項2
に記載の送配電装置によれば、高周波漏れ電流の回り込
み等による影響を低減することができるとともに、漏電
遮断器を確実に動作させることができる。これにより、
安全性が向上する。
圧器に接続された少なくとも1つの低圧側電路と、前記
低圧側電路に設けられた漏電遮断器と、前記低圧側電路
と漏電遮断器との間に設けられた変圧器と、変圧器の2
次側電路と接地極との間に設けられたインピーダンス回
路及び開閉手段と、開閉手段を制御する制御手段とを備
えている送配電装置である。そして、前記低圧側電路の
接地端子は、接地極と接続され、制御手段は、変圧器の
2次側電路が地絡したことを検出した時に開閉手段を制
御してインピーダンス回路を変圧器の2次側電路と接地
極との間に接続することを特徴とする。 請求項3に記載
の送配電装置によれば、高周波漏れ電流の回り込み等に
よる影響を低減することができるとともに、漏電遮断器
を確実に動作させることができる。これにより、安全性
が向上する。
〜3のいずれかに記載の送配電装置であって、インピー
ダンス回路は、コンデンサ、抵抗又はリアクトルの少な
くとも1つにより構成され、開閉手段は、インピーダン
ス回路と接地極との間に接続されていることを特徴とす
る送配電装置である。請求項4に記載の送配電装置によ
れば、インピーダンス回路の構成が簡単になる。
〜3のいずれかに記載の送配電装置であって、インピー
ダンス回路は、変圧器を有し、開閉手段は、変圧器の2
次側巻線と接地極との間に設けられていることを特徴と
する送配電装置である。請求項5に記載の送配電装置に
よれば、インピーダンス回路の構成が簡単になる。
の実施の形態を説明する。図1は、本発明の送配電装置
を低圧配電接地装置に適用した第一の実施の形態の概略
図である。図1に示す低圧配電接地装置では、例えばビ
ル内の自家用電気設備用の単相3線式高低圧変圧器Tr
1及び3相3線式高低圧変圧器Tr2が設置されてい
る。単相3線式高低圧変圧器Tr1は、例えば、高圧側
が6.6kv、低圧側が200v−100vの高低圧変
圧器である。また、3相3線式高低圧変圧器Tr2は、
例えば、高圧側が6.6kv、低圧側が200vの高低
圧変圧器である。3相3線式高低圧変圧器の低圧側電路
には、負荷5が接続されている。負荷5は接地用端子が
接地極Edに接続されている。また、単相3線式高低圧
変圧器Tr1の低圧側の接地端子N及び3相3線式高低
圧変圧器Tr2の低圧側の接地端子TEは、接地極Eb
(例えばB種接地)との間には、それぞれ対地電位抑制
装置1A、1Bが設けられている。単相3線式高低圧変
圧器Tr1の低圧側電路には、漏電遮断器ELCB1が
設けられている。3相3線式高低圧変圧器Tr2の低圧
側電路には、漏電遮断器ELCB2が設けられている。
漏電遮断器ELCB2と3相3線式高低圧変圧器Tr2
の低圧側巻線Tr2Sとの間には、それぞれ接地用コン
デンサC1〜C3の一方の端子が接続されている。ま
た、接地用コンデンサC1〜C3の他方の端子は共通接
続され、共通接続点と接地極Ed(例えばD種接地)と
の間には、電路開閉手段であるスイッチ3が設けられて
いる。スイッチ3は、漏電遮断器制御装置4によりオン
オフ制御される。
アレスタZnと、トライアックTと、バリスタZnt
と、コンデンサCoにより構成されている。アレスタZ
nは、過電圧が印加されると短絡現象を示し、過電圧が
消滅したときには絶縁を回復できる特性を持つ部品であ
る。トライアックTは、双方向サイリスタであり、ゲー
ト制御によって、双方向のオンまたはオフの安定状態を
保持することが可能な交流スイッチング素子である。単
相3線式高低圧変圧器Tr1の低圧側の接地端子N、あ
るいは3相3線式高低圧変圧器Tr2の低圧側の接地端
子TEと接地極Ebとの間には、アレスタZnとコンデ
ンサCoとが直列に接続されている。アレスタZnとコ
ンデンサCoとの直列回路には、トライアックTが並列
に接続されている。トライアックTのゲート端子と、コ
ンデンサCoとの間にはバリスタZntが接続されてい
る。
を説明する。まず、対地電位抑制装置1Bの作用につい
て説明する。通常状態では、アレスタZnは、点(ア)
の対地電位がアレスタZnの動作電圧より低いためオフ
状態である。このため、トライアックTのゲート電圧は
トリガー電圧より低く、トライアックTもオフ状態であ
る。したがって、通常状態では、対地電位抑制装置1B
が動作しないため、単相3線式高低圧変圧器Tr1の低
圧側の接地端子Nと接地極Ebとの間は遮断されたまま
である。
路で地絡事故が発生した場合も、点(ア)の対地電位
は、アレスタZnを動作させる電位を超えることがな
い。このため、アレスタZnはオフ状態のままであり、
トライアックTもオフ状態である。したがって、単相3
線式高低圧変圧器Tr1の低圧側の接地端子Nと接地極
Ebとの間は遮断されたままである。
低圧変圧器Tr1の低圧側電路の地絡時には、単相3線
式高低圧変圧器Tr1の低圧側の接地端子Nと接地極E
bとの間は遮断状態(非導通状態)である。また、3相
3線式高低圧変圧器Tr2の低圧側の接地端子TEと接
地極Ebとの間に接続された対地電位抑制装置1Aも上
記同様に、通常状態及び3相3線式高低圧変圧器Tr2
の低圧側電路の地絡時には、3相3線式高低圧変圧器T
r2の低圧側の接地端子TEと接地極Ebとの間は遮断
状態である。このため、3相3線式高低圧変圧器Tr2
の低圧側電路で地絡が発生した時の地絡電流(図6)、
あるいは3相3線式高低圧変圧器Tr2の低圧側電路に
接続されたインバータ等の負荷5からの高周波漏れ電流
(図5)が単相3線式高低圧変圧器Tr1の低圧側電路
に回り込むことがなく、単相3線式高低圧変圧器Tr1
の低圧側電路に接続された図示していない電気機器等の
不要なトリップや電子機器の誤動作等を防止することが
できる。また、高周波漏れ電流による電磁波によって周
辺に設置されている機器が影響を受けることがない。さ
らに、常時漏れ電流(図7)による悪影響を受けること
もない。
圧側巻線Tr1Sと高圧側巻線Tr1Mとが絶縁破壊等
により混触して、高圧側の高電圧が低圧側に直接印加さ
れた場合の対地電位抑制装置1Bの作用について説明す
る。単相3線式高低圧変圧器Tr1の低圧側巻線Tr1
Sと高圧側巻線Tr1Mとが絶縁破壊等により混触して
高圧側の高電圧が低圧側に印加されると、点(ア)の対
地電位が上昇する。これにより、アレスタZnに印加さ
れる電圧が動作電圧を超えて、アレスタZnがオン状態
になるため、コンデンサCoに充電電流が流れて、点
(イ)の電位が上昇する。点(イ)の電位がバリスタZ
ntを動作させる電位まで上昇すると、バリスタZnt
がオンする。これにより、コンデンサCoの放電電流が
トライアックTのゲートに流れるため、トライアックT
がオンする。したがって、単相3線式高低圧変圧器Tr
1の低圧側の接地端子Nが接地極Ebと接続され、同変
圧器Tr1の低圧側に印加された高電圧が接地極Ebに
接地されるため、同変圧器Tr1の低圧側巻線及び低圧
側電路の対地電位の上昇が防止される。以上の対地電位
抑制装置1Bによる対地電位抑制作用は、単相3線式高
低圧変圧器Tr1の高圧側電路に設けられた遮断器がト
リップするまで、商用電源周波数の半サイクル毎に繰り
返される。
接地端子TEと接地極Ebとの間に接続された対地電位
抑制装置1Aによる対地電位抑制作用も、基本的な作用
は対地電位抑制装置1Bと同じである。即ち、通常状態
及び3相3線式高低圧変圧器Tr2の低圧側電路の地絡
時には、対地電位抑制装置1Aは動作しない。また、3
相3線式高低圧変圧器Tr2の低圧側巻線Tr2Sと高
圧側巻線Tr2Mとが絶縁破壊等により混触して高電圧
が低圧側に印加された場合には、対地電位抑制装置1A
が動作し、3相3線式高低圧変圧器Tr2の低圧側巻線
の接地端子TEが接地極Ebに接続される。これによ
り、同変圧器Tr2の低圧側に印加された高電圧が接地
極Ebに接地されるため、同変圧器Tr2の低圧側巻線
及び低圧側電路の対地電位が上昇することはない。
Bは、高低圧変圧器Tr1,Tr2が通常状態の場合と
低圧側電路が地絡した場合には、高低圧変圧器Tr1,
Tr2の低圧側の接地端子と接地極Ebとの間を遮断し
ているため、インバータ等からの高周波漏れ電流や地絡
電流等が一方の変圧器の低圧側電路から他方の変圧器の
低圧側電路に回り込むのを阻止することができる。これ
により、正常側の低圧側電路に接続された電子機器が誤
動作したり、漏電遮断器ELCB1が不要にトリップさ
れたり、高周波漏れ電流の電磁波により周辺に設置され
ている機器が影響を受けるという問題を防止することが
できる。また、常時漏れ電流による影響を防止すること
ができる。そして、各変圧器Tr1、Tr2の低圧側巻
線と高圧側巻線とが絶縁破壊等により混触して高電圧が
低圧側に印加された場合には、低圧側の接地端子Nある
いはTEが接地極Ebと接続されるため、低圧側電路の
対地電位が異常上昇するのを防止することができる。
設けた場合、正常動作時は、接地端子N、TEが非接地
状態となる。この場合には、例えば漏電遮断器ELCB
2の負荷側電路41の1線が地絡した時に漏電遮断器E
LCB2を動作させる電流を流すことができない。この
ため、例えば、図8に示すように、漏電遮断器ELCB
2より電源側の電源側電路40を、漏電遮断器ELCB
2の動作電流を補償するための接地用コンデンサC1〜
C3を介して接地極Edに接続する必要がある。この場
合には、以下のような問題が生ずる。例えば、漏電遮断
器ELCB2より負荷側の負荷側電路41に、インバー
タ等の負荷5が接続された場合、その高周波漏れ電流1
7が、接地線30、接地用コンデンサC1〜C3、漏電
遮断器ELCB2を介して、電源側電路40へ流れる。
このため、負荷5と並列に接続された電子機器6や周辺
に設置された機器が、ノイズ障害を起こす可能性があ
る。
示すように接地用コンデンサC1〜C3と接地極Edと
の間に電路開閉手段であるスイッチ3を設け、また、ス
イッチ3のオンオフを制御する漏電遮断器制御装置4を
設けている。すなわち、電源側電路40の各相電線R,
S,Tには、接地用コンデンサC1,C2,C3の一方
の端子が接続されている。接地用コンデンサC1,C
2,C3の他方の端子は、共通に接続されていて、共通
接続部はスイッチ3の一方の端子(ウ)に接続されてい
る。また、スイッチ3の他方の端子(エ)は、接地線5
0を介して接地極Edに接続されている。漏電遮断器制
御装置4は、負荷側電路41の1線が地絡した時、スイ
ッチ3をオンさせて、接地用コンデンサC1〜C3と接
地極Edとを接続する。
路7と零相電圧検出回路8とにより構成されている。零
相電圧検出回路8は、スイッチ3のオフ時に、同スイッ
チ3の端子間に発生する零相電圧を検出した場合、スイ
ッチ制御回路7に対してスイッチ3をオンさせる制御信
号を出力する。零相電圧は、1線が絶縁破壊したことに
より3相電圧の平衡がくずれることによって発生する電
圧である。零相電圧検出回路8は、スイッチ3の端子間
に零相電圧が発生したことを検出すると、スイッチ制御
回路7に対してスイッチ3をオンさせる制御信号を出力
する。
て説明する。非接地の負荷側電路41の電線R,S,T
に地絡事故が発生していない場合には、スイッチ3の端
子間に零相電圧が発生しないため、スイッチ3はオフで
ある。スイッチ3がオフである場合、接地用コンデンサ
C1〜C3は接地極Edと遮断されている。接地用コン
デンサC1〜C3と接地極Edとが遮断されている場合
には、負荷側電路41に接続されたインバータ等の負荷
5から発生する高周波漏れ電流17(図8)は、電源側
電路40に流れることはない。このように、非接地の負
荷側電路41の各相電線R,S,Tに地絡事故が発生し
ていない場合には、高周波漏れ電流17が電源側電路4
0に流れないため、例えば、負荷5と並列に接続された
電子機器6等がノイズ障害を起こすことは少ない。一
方、非接地の負荷側電路41の1線が絶縁破壊し、接地
極Edに接地された電線管に地絡した場合には、3相電
圧の平衡がくずれ、スイッチ3の端子間に零相電圧が発
生する。零相電圧検出回路8は、スイッチ3の端子間に
発生した零相電圧を検出すると、スイッチ制御回路7に
対して制御信号を出力する。スイッチ制御回路7は、制
御信号が入力されると、スイッチ3をオンさせて、接地
用コンデンサC1〜C3の共通接続部を接地極Edに接
続する。すなわち、非接地の電源側電路40の各相の電
線R,S,Tと接地極Edとの間に接地用コンデンサC
1〜C3が投入される。これにより、漏電遮断器ELC
B2を動作させるのに必要な電流が流れ、漏電遮断器E
LCB2は遮断動作する。
の時間Tの間オンさせた後、オフする。この時間Tは、
例えば漏電遮断器ELCB2が高速形漏電遮断器の場合
は0.2秒、時延形漏電遮断器の場合は3秒、反時限形
漏電遮断器の場合は0.5秒に設定される。尚、この時
間Tは、適宜、変更可能になっている。
遮断器ELCB2の動作電流補償回路として、接地用コ
ンデンサC1〜C3により構成されるインピーダンス回
路を用いたが、抵抗やリアクトル等により構成されるイ
ンピーダンス回路を用いることもできる。
示す。第2の実施の形態は、第1の実施の形態における
インピーダンス回路を変圧器GPT及び抵抗R2により
構成したものである。図2に示すように、非接地の電源
側電路40の各相の電線R,S,Tには、接地用変圧器
GPTの1次側巻線W1r,W1s,W1tの一方の端
子が接続されている。接地用変圧器GPTの1次側巻線
W1r,W1s,W1tの他方の端子は共通接続されて
はスター結線されており、中性点N1は接地極Edに接
地されている。また、接地用変圧器GPTの2次側巻線
W2r,W2s,W2tは、直列に接続されており、2
次側巻線W2rの開放端子とW2tの開放端子との間に
は抵抗R2とスイッチ9とが直列に接続されている。
と同様の構成の漏電遮断器制御装置4により、オンオフ
制御される。漏電遮断器制御装置4内の零相電圧検出回
路は、スイッチ9のオフ時に、スイッチ9の両端子間に
発生する電圧、即ち、非接地の負荷側電路41の電線
R,S,Tのいずれかに地絡事故が発生したときにスイ
ッチ9の両端子間に発生する零相電圧を検出した場合、
スイッチ制御回路7に対してスイッチ9をオンさせる制
御信号を出力する。
器制御装置4の動作について説明する。負荷側電路41
の電線R,S,Tに地絡事故が発生していない場合は、
スイッチ9はオフである。スイッチ9がオフであると、
接地用変圧器GPTの1次側巻線W1r,W1s,W1
tのインピーダンスがスイッチ9のオン時に比較して高
い。そのため、負荷側電路41に接続されたインバータ
等の負荷5から発生する高周波漏れ電流は、電源側電路
40には流れ難い。そのため、負荷5と並列に接続され
た電子機器等がノイズ障害を起こすことはない。一方、
負荷側電路41の電線Tが絶縁破壊し、接地極Edに接
地されている電線管に地絡した場合、電線T、電線管、
電線管に接続された接地線、接地極Edを介して接地用
変圧器GPTの1次側巻線W1r,W1s,W1tの中
性点N1に地絡電流が流れる。この時は、スイッチ9が
オフであるため、接地変圧器GPTの1次側巻線W1
r,W1s,W1tのインピーダンスが高い状態になっ
ている。したがって、接地変圧器GPTの1次側巻線W
1r,W1s,W1tから電源側電路40に、漏電遮断
器ELCB2を動作させるような電流は流れない。ま
た、電線Tが絶縁破壊したことにより3相電圧の平衡が
くずれることによって、接地変圧器GPTの2次側巻線
に接続されているスイッチ9の両端に、零相電圧が発生
する。
子間に発生した零相電圧を検出すると、スイッチ制御回
路7に対して制御信号を出力し、スイッチ9をオンさせ
る。スイッチ9がオンすると、接地用変圧器GPTの1
次側巻線W1r,W1s,W1tのインピーダンスが低
下し、接地用変圧器GPTの1次側巻線W1r,W1
s,W1tを介して漏電遮断器ELCB2を動作させる
電流が流れる。これにより、漏電遮断器ELCB2が遮
断動作する。尚、接地用抵抗R2の抵抗値は、接地用変
圧器GPTの1次側巻線W1r,W1s,W1tを介し
て漏電遮断器ELCB1を確実に動作させることができ
る電流が流れる値に設定される。また、接地用抵抗R2
の代りにコンデンサやリアクトル等を用いてもよい。
示す。3相3線式高低圧変圧器Tr2の低圧側巻線Tr
2Sと高圧側巻線Tr2Mとが絶縁破壊等により混触し
て、高電圧が低圧側に印加されるのを防止するために、
第3の実施の形態では、低圧側巻線Tr2Sと高圧側巻
線Tr2Mとの間に混触防止板21を設けている。本実
施の形態では、混触防止板21は接地極Ebに接続され
ている。負荷5の接地端子は接地極Edに接続されてい
る。また、単相3線式高低圧変圧器Tr1の低圧側巻線
Tr1Sと高圧側巻線Tr1Mとが絶縁破壊等により混
触して、高電圧が低圧側に印加されるのを防止するため
に、第3の実施の形態では、低圧側巻線Tr1Sと高圧
側巻線Tr1Mとの間に混触防止板22を設けている。
本実施の形態では、混触防止板22は接地極Ebに接続
されている。
高低圧変圧器Tr2に設けた場合には、第1の実施の形
態と同様に、低圧側電路は非接地状態となる。そこで、
漏電遮断器ELCB2の動作電流を補償するために、漏
電遮断器ELCB2の電源側電路40を接地用コンデン
サC1〜C3を介して接地極Edに接続する必要があ
る。この場合も、第1の実施の形態と同様に高周波漏れ
電流17の回り込みによる問題が発生する可能性があ
る。したがって、本実施の形態においても、図3に示す
ように接地用コンデンサC1〜C3と接地極Edとの間
に電路開閉手段であるスイッチ3を設け、また、スイッ
チ3のオンオフを制御する漏電遮断器制御装置4を設け
ている。漏電遮断器制御装置4の構成及び動作は、第1
の実施の形態と同様なので省略する。また、接地用イン
ピーダンス回路は、図2に示す接地用変圧器GPTでも
よい。
示す。第4の実施の形態では、単相3線式高低圧変圧器
Tr1の低圧側の接地端子N及び3相3線式高低圧変圧
器Tr2の低圧側の接地端子TEは、接地極Eb(例え
ばB種接地)と接続されている。3相3線式高低圧変圧
器Tr2の低圧側電路には、変圧器Tr3が設けられて
いる。
接地端子N及び3相3線式高低圧変圧器Tr2の低圧側
の接地端子TEを常時接地していると、前述の高周波漏
れ電流12(図5)、地絡電流14(図6)、常時漏れ
電流16(図7)の回り込みによる問題が発生する可能
性がある。そこで、これらの問題を防止するために、第
4の実施の形態では、3相3線式高低圧変圧器Tr2の
低圧側電路に、変圧器Tr3が設けられている。変圧器
Tr3によって、当該電路は絶縁されているので、前記
問題を防止できる。変圧器Tr3を設けた場合には、第
1の実施の形態と同様に、低圧側電路は非接地状態とな
る。そこで、漏電遮断器ELCB2の動作電流を補償す
るために、漏電遮断器ELCB2の電源側電路40を接
地用コンデンサC1〜C3を介して接地極Edに接続す
る必要がある。この場合も、第1の実施の形態と同様に
高周波漏れ電流17の回り込みによる問題が発生する可
能性がある。したがって、本実施の形態においても、図
3に示すように接地用コンデンサC1〜C3と接地極E
dとの間に電路開閉手段であるスイッチ3を設け、ま
た、スイッチ3のオンオフを制御する漏電遮断器制御装
置4を設けている。漏電遮断器制御装置4の構成及び動
作は、第1の実施の形態と同様なので省略する。また、
接地用インピーダンス回路は、図2に示す接地用変圧器
GPTでもよい。
極Ebと接地極Edを別々に設ける単独接地方式を用い
たが、共通の接地極を設ける共用接地方式を用いてもよ
い。共用接地方式を用いれば、仮に建物に落雷があって
も、この雷電流による接地極間の電位差が生じないた
め、雷電流による電子機器の絶縁破壊を防止することも
できる。また、接地極が1つなので接地工事の作業も容
易である。
施の形態では、高低圧変圧器の低圧側電路の接地端子N
及びTEを対地電位抑制装置1A,1Bを介して接地極
Ebに接地する方式、第4の実施の形態では、接地端子
N及びTEを接地極Ebに直接接地する方式、第3の実
施の形態では、混触防止板21、22を接地極Ebに接
地する方式を用いたが、接地方式は種々の接地方式を用
いることができる。また、種々の接地方式を組み合わせ
ることができる。また、本発明は、接地が必要な少なく
とも一つの送配電電路に用いることができる。
地電位抑制装置1A、1Bを、アレスタZnと、トライ
アックTと、バリスタZntと、コンデンサCoとで構
成したが、これらの構成素子に限定されず種々の構成素
子により構成することができる。また、第1〜第4の実
施の形態では、インピーダンス回路と電路開閉手段を3
相3線式高低圧変圧器Tr2側の電路に設けたが、単相
3線式高低圧変圧器Tr1側の電路に設けてもよく、ま
た、双方に設けてもよい。また、電源側に接続されてい
る高低圧変圧器の高圧側は、7000V以上の特高圧で
もよい。また、低圧配電接地装置について説明したが、
本発明は種々の接地方式の送配電装置に適用することが
できる。
載の送配電装置を用いれば、高周波漏れ電流の回り込み
等による影響を低減することができるとともに、漏電遮
断器を確実に動作させることができるようになった。こ
れにより、安全性が向上した。
ある。
ある。
ある。
ある。
Claims (5)
- 【請求項1】 高低圧変圧器に接続された少なくとも
1つの低圧側電路と、前記低圧側電路の接地端子と接地
極との間に設けられた対地電位抑制装置と、前記低圧側
電路に設けられた漏電遮断器と、漏電遮断器より電源側
の前記低圧側電路と接地極との間に設けられたインピー
ダンス回路及び開閉手段と、開閉手段を制御する制御手
段とを備え、 対地電位抑制装置は、前記低圧側電路の電圧が設定値以
上の時に前記低圧側電路の前記接地端子を接地極と接続
し、 制御手段は、前記低圧側電路が地絡したことを検出した
時に開閉手段を制御してインピーダンス回路を前記低圧
側電路と接地極との間に接続することを特徴とする送配
電装置。 - 【請求項2】 高低圧変圧器に接続された少なくとも
1つの低圧側電路と、接地極に接地された高低圧変圧器
の混触防止板と、前記低圧側電路に設けられた漏電遮断
器と、漏電遮断器より電源側の前記低圧側電路と接地極
との間に設けられたインピーダンス回路及び開閉手段
と、開閉手段を制御する制御手段とを備え、 制御手段は、前記低圧側電路が地絡したことを検出した
時に開閉手段を制御してインピーダンス回路を前記低圧
側電路と接地極との間に接続することを特徴とする送配
電装置。 - 【請求項3】 高低圧変圧器に接続された少なくとも
1つの低圧側電路と、前記低圧側電路に設けられた漏電
遮断器と、前記低圧側電路と漏電遮断器との間に設けら
れた変圧器と、変圧器の2次側電路と接地極との間に設
けられたインピーダンス回路及び開閉手段と、開閉手段
を制御する制御手段とを備え、 前記低圧側電路の接地端子は、接地極と接続され、 制御手段は、変圧器の2次側電路が地絡したことを検出
した時に開閉手段を制御してインピーダンス回路を変圧
器の2次側電路と接地極との間に接続することを特徴と
する送配電装置。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の送配
電装置であって、インピーダンス回路は、コンデンサ、
抵抗又はリアクトルの少なくとも1つにより 構成され、
開閉手段は、インピーダンス回路と接地極との間に接続
されていることを特徴とする送配電装置。 - 【請求項5】 請求項1〜3のいずれかに記載の送配
電装置であって、インピーダンス回路は、変圧器を有
し、開閉手段は、変圧器の2次側巻線と接地極との間に
設けられていることを特徴とする送配電装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2001258149A JP2001258149A (ja) | 2001-09-21 |
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-
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- 2000-03-13 JP JP2000069034A patent/JP3338688B2/ja not_active Expired - Lifetime
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