JP3338597B2 - 超音波探触子 - Google Patents
超音波探触子Info
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- Transducers For Ultrasonic Waves (AREA)
Description
を目的とする超音波検査に使用される超音波探触子に関
する。
法が知られている。この検査方法では、被検体に向けて
送出した超音波パルスの反射波を受信して、この受信信
号を処理することにより被検体内部の状態を観察する。
このような超音波パルスの送出および受信には、例えば
圧電素子、ダンパおよび音響レンズを備える超音波探触
子が用いられ、圧電素子に電圧パルスを印加することに
より超音波パルスを送出するとともに、圧電素子の後方
に取付けられたダンパにより圧電素子の不要な振動を軽
減するようにしている。被検体に向けて送出された超音
波パルスは音響レンズにより焦点に向けて集束され、焦
点での反射波が再び圧電素子で捉えられて電気信号に変
換される。
を印加すると、圧電素子の不要な振動を抑制するための
ダンパにも超音波パルスが加えられるため、ダンパ中を
超音波パルスが伝播しダンパの後端で反射される。反射
された超音波パルスは再び圧電素子に戻りノイズとして
受信されてしまうため、被検体内部を検査するためには
被検体からの反射波の信号とノイズとを選別する必要が
ある。しかし、従来の探触子を使用した場合には、被検
体からの反射波の信号とノイズとが同時刻に受信されて
しまい、両者が分離できなくなることがある。
検体からの反射波とを確実に分離することができる超音
波探触子を提供することにある。
〜図4に対応づけて説明すると、請求項1に記載の発明
は、焦点11に向けて超音波を送出するとともに焦点1
1からの反射波を受信する振動子1と、振動子1に取付
けられたダンパ3とを備え、被検体20よりも音速の小
さな超音波伝搬媒質を介して被検体20に超音波を送出
し、超音波伝搬媒質を介して反射波を受信する超音波探
触子に適用される。そして、超音波伝搬媒質中における
音速Vkおよび振動子1の焦点距離fと、ダンパ3の長
さLと、ダンパ3中における音速Vdとが式「L/Vd
>f/Vk」を満足するように構成したことにより上述
の目的が達成される。請求項2に記載の発明は、請求項
1に記載の超音波探触子において、振動子1から送出さ
れた超音波を焦点11に集束させる音響レンズ2を設け
るものである。請求項3に記載の発明は、請求項1に記
載の超音波探触子において、振動子1は複数の素子から
構成され、それぞれの素子の振動の位相を制御すること
により超音波が焦点11に集束されるようにしたもので
ある。
ダンパ3に送出された超音波の反射波が振動子1により
受信される前に必ず、超音波伝搬媒質を介して振動子1
から被検体20に送出された超音波の反射波が振動子1
により受信される。
解決するための手段と作用の項では、本発明を分かり易
くするために実施例の図を用いたが、これにより本発明
が実施例に限定されるものではない。
子の一実施の形態を示す。本実施の形態の探触子10
は、超音波パルスを発生する圧電素子1と、図1におい
て圧電素子1の下方に設けられた音響レンズ2と、図1
において圧電素子1の上面に取付けられた鉛製のダンパ
3と、ダンパ3を周囲から支持する円筒状支持部材4
と、ダンパ3の後端を塞ぐキャップ5と、圧電素子1、
音響レンズ2、ダンパ3、支持部材4およびキャップ5
を収納するとともに探触子10の外形を形成するハウジ
ング6とを備える。キャップ5を通して設けられた信号
線7およびグランド線8は、ダンパ3および圧電素子1
のグランド端子1aにそれぞれ接続されている。一方ダ
ンパ3は圧電素子1の信号端子(不図示)と接触して設
けられており、またダンパ3は導電性を有するため、圧
電素子1の信号端子は信号線7と電気的に接続された状
態にある。
スを印加すると、圧電素子1が振動して超音波パルスが
探触子10の前方(図1において下向き)に送出され、
送出された超音波パルスは音響レンズ2により焦点11
に集束する。圧電素子1に取付けられたダンパ3は圧電
素子1の振動エネルギーを熱に変換し、圧電素子1の振
動を速やかに減衰させる。焦点11で反射された超音波
パルスは再び圧電素子1で受信信号として受信され、グ
ランド線8と信号線7の間に電圧信号を発生させる。一
方、上述の電圧パルスにより圧電素子1が振動すると、
ダンパ3にもその振動が伝播し、振動波は図1において
上向きに進行する。ダンパ3の後端(図1において上
端)3aで反射された振動波は、一定時間経過後に第1
ノイズとして圧電素子1で受信される。圧電素子1に戻
った振動波が圧電素子1により反射され、もう一度ダン
パ3の内部を往復し圧電素子1に到達した時、第1ノイ
ズよりも減衰した第2ノイズが受信される。
て超音波検査をする場合の状態を模式的に示す図であ
る。鋼材である被検体20が水槽30の水中に沈めら
れ、探触子10により被検体20の内部が探傷される。
探触子10の焦点11からの反射波を探触子10が捉え
ることにより焦点11の部位の情報が得られる。例え
ば、探触子10を水平面内で走査すれば、被検体20の
所定の深さにおける内部状態が2次元の映像として観察
できる。
音波探触子10の受信信号および第1ノイズを示してい
る。図2(a)の状態では探触子10の焦点11は、被
検体20の表面上にあり、探触子10から送出された超
音波は被検体20の表面で反射される。したがって、圧
電素子1から送出された超音波は焦点11までの距離を
水中を伝播して往復し、再び圧電素子1で受信される。
送出された超音波が水中を往復する場合において、本実
施の形態の超音波探触子では、図3(a)に示すように
受信信号が第1ノイズよりも先に受信される。ここで、
ダンパ3中での音速をVd、水中での音速をVk、水中
での焦点距離をf、超音波の送出時をt=0とすると、 受信信号の受信時t1=2×f/Vk 第1ノイズの受信時t2=2×L/Vd であり、本実施の形態の探触子10では、 t1<t2 であるから、本実施の形態の探触子10では、 L>f×Vd/Vk を満足するようにダンパ3の長さLが決められている。
探触子10の受信信号および第1ノイズを示している。
図2(b)の状態では、圧電素子1から送出された超音
波は水中を伝播した後、被検体20に入る。被検体20
中を伝播する超音波は被検体20内部の焦点11で反射
された後、再び被検体20、水中を伝播して圧電素子1
で受信される。被検体20を構成する鋼材中の音速は水
中での音速よりも3倍以上大きいので、図3(b)に示
すように受信信号の受信時t1´は水中を超音波が往復
する場合の受信時t1よりも早まり、第1ノイズの受信
時t2との間隔がさらに大きくなる。したがって本実施
の形態の超音波探触子10では、被検体の検査を行なう
ときに受信信号と第1ノイズが重畳するおそれがない。
触子における受信信号およびノイズを示し、図4(a)
は図3(a)に、図4(b)は図3(b)に、それぞれ
対応している。図4(a)は図2(a)に示す状態での
従来の超音波探触子40の受信信号およびノイズを示し
ている。この状態では、圧電素子から送出された超音波
は焦点41までの距離を水中を伝播して往復し、再び圧
電素子で受信される。送出された超音波が水中を往復す
る場合において、従来の超音波探触子40では、図4
(a)に示すように第1ノイズの受信時t3が受信信号
の受信時t1よりも前になるようにされている。
超音波探触子40の受信信号およびノイズを示してい
る。上述のように被検体20中での音速は水中での音速
よりも大きいため、図4(a)の場合に比べ受信信号の
到達が早まる。図4(b)に示すように、従来の超音波
探触子40で被検体20を検査する場合には、受信信号
の受信時t1´が水中を超音波が往復する場合の受信時
t1(図4(a))よりも早まる結果、受信信号が第1
ノイズと重畳する可能性がある。このように受信信号の
受信時t1´と第1ノイズの受信時t3が重なると、両者
の信号が分離できず検査ができなくなる。
探触子では、圧電素子1と焦点11との間で水中を超音
波が往復するのに要する時間よりも、ダンパ3内部を超
音波が往復するのに要する時間が長くなるようにされて
いる。したがって水を超音波伝搬媒質として用い、水中
よりも音速の大きな被検体の検査をする場合には、被検
体からの受信信号の受信時と、ダンパを往復して受信さ
れるノイズの受信時とが重なるおそれがなく検査が円滑
に行なえる。
水を用いた場合について説明しているが、本発明による
超音波探触子は他の媒質を用いて検査を行なう場合にも
適用される。他の超音波伝搬媒質を用いた場合でも、媒
質中の音速に比べ被検体中の音速が大きいときには、被
検体からの受信信号とダンパでの反射によるノイズが重
なるおそれがなく、検査が円滑に行なえる。また、本実
施の形態では、超音波を焦点に集束する目的で音響レン
ズを使用しているが、本発明は音響レンズを使用せず複
数の素子を配列して構成されたフェイズドアレイ探触子
にも適用される。フェイズドアレイ探触子では、各素子
をわずかな時間差をもって振動することによって、音響
レンズを用いた場合と同様、所定の焦点に向けて超音波
を集束させることができる。
伝搬媒質中において超音波が振動子と焦点との間を往復
するのに要する時間よりも、超音波がダンパを往復する
のに要する時間のほうが長くなるので、超音波伝搬媒質
を介して被検体に超音波を送出するとともに被検体から
の反射波を捉えて被検体を検査する場合に、被検体から
の反射波とダンパからの反射波が同時に受信されるおそ
れがなく、検査が円滑に行なえる。
す図。
検査をする場合の状態を示す図であり、(a)は被検体
の表面に焦点を合わせた状態を示す図、(b)は被検体
の内部に焦点を合わせた状態を示す図。
ノイズを示す図であり、(a)は図2(a)の状態での
受信信号およびノイズを示す図、(b)は図2(b)の
状態での受信信号およびノイズを示す図。
ズを示す図であり、(a)は図2(a)の状態での受信
信号およびノイズを示す図、(b)は図2(b)の状態
での受信信号およびノイズを示す図。
Claims (3)
- 【請求項1】 焦点に向けて超音波を送出するとともに
前記焦点からの反射波を受信する振動子と、前記振動子
に取付けられたダンパとを備え、被検体よりも音速の小
さな超音波伝搬媒質を介して前記被検体に前記超音波を
送出し、前記超音波伝搬媒質を介して反射波を受信する
超音波探触子において、前記超音波伝搬媒質中における音速Vkおよび前記振動
子の焦点距離fと、前記ダンパの長さLと、前記ダンパ
中における音速Vdとが式「L/Vd>f/Vk」を満
足するように構成したことを特徴とする超音波探触子 。 - 【請求項2】 前記振動子から送出された前記超音波を
前記焦点に集束させる音響レンズを備えることを特徴と
する請求項1に記載の超音波探触子。 - 【請求項3】 前記振動子は複数の素子から構成され、
それぞれの素子の振動の位相を制御することにより前記
超音波が前記焦点に集束されることを特徴とする請求項
1に記載の超音波探触子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29121095A JP3338597B2 (ja) | 1995-11-09 | 1995-11-09 | 超音波探触子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29121095A JP3338597B2 (ja) | 1995-11-09 | 1995-11-09 | 超音波探触子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09135497A JPH09135497A (ja) | 1997-05-20 |
JP3338597B2 true JP3338597B2 (ja) | 2002-10-28 |
Family
ID=17765895
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29121095A Expired - Lifetime JP3338597B2 (ja) | 1995-11-09 | 1995-11-09 | 超音波探触子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3338597B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006126068A (ja) * | 2004-10-29 | 2006-05-18 | Kawasaki Heavy Ind Ltd | レーザ溶接継手の検査方法及び検査装置 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102608221B (zh) * | 2012-03-02 | 2014-01-08 | 中国航空工业集团公司北京航空制造工程研究所 | 用于复合材料检测的超声探头的换能传感器 |
-
1995
- 1995-11-09 JP JP29121095A patent/JP3338597B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006126068A (ja) * | 2004-10-29 | 2006-05-18 | Kawasaki Heavy Ind Ltd | レーザ溶接継手の検査方法及び検査装置 |
JP4614219B2 (ja) * | 2004-10-29 | 2011-01-19 | 川崎重工業株式会社 | レーザ溶接継手の検査方法及び検査装置 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09135497A (ja) | 1997-05-20 |
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