JP3336648B2 - 高分子ブレンド材料 - Google Patents

高分子ブレンド材料

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高分子ブレンド材料に係
り、特に、高分子有機材料と低分子有機材料とを主成分
とし、低分子有機材料の特性を維持した上で、低分子有
機材料の欠点を高分子有機材料で補うと共に、低分子有
機材料及び高分子有機材料配合による相乗効果で諸特性
が著しく改善された高分子ブレンド材料に関する。
【0002】
【従来の技術】周知の通り、異種の物質を混合した時に
得られる相形態(モルフォロジー)は、各成分の量比、
相溶性、混合条件などに依存する。例えば、各成分の量
比の面からは、多くの場合、図3に示す如く、両成分
I,IIの含有割合が50対50程度の時は両成分I,
II共に連続相を形成する。これに対して、一方成分I
のみが多くなると、図4に示す如く、多い方の成分Iが
連続相を、少ない方の成分IIが不連続相として分散す
る傾向が強い。特に、一方の成分Iが70%以上、他方
の成分IIが30%以下になると、30%以下の成分I
Iは不連続相になりやすい。これは立方体中に球を充填
する時の最高充填率が74%(体積分率)であることを
考えれば当然と言えよう。
【0003】実際、文献(「“ポリマアロイ”−基礎と
応用」高分子学会編,東京化学同人発行、第380頁)
にも次のように書かれている。「体積分率の大きい成分
が海相となる傾向を示す。75%以上の成分は他の条件
にかかわらず、海相であり、25%以下の成分は他の条
件にかかわらず島相となる。また、25〜75%の成分
は混合条件により、海、島或いは海か島か不明確な状態
となる。」勿論、相形態のあり方は混合する各成分間の
相溶性にも大きく依存し、相溶性が高い程ミクロに相分
離しやすく、また、比較的少量成分であっても連続相に
なりやすい。逆に、相溶性が非常に悪い場合には(例え
ば、水と油の系)、強力に撹拌することにより短時間の
間はかなりのミクロ相分離を起こすが、この相分離は極
めて不安定であり、時間の経過と共にマクロな相分離状
態に移行する。
【0004】いずれの場合においても、25%以下の少
量成分と75%以上の多量成分の混合によって、少量成
分に安定した三次元連続相を形成させることは一般的に
は困難である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、多量成分中
に少量成分が不連続相(島相)として分散している場
合、少量成分の特性は殆ど発揮されず、多量成分の特性
の陰に隠れてしまうのが一般的である。
【0006】従って、多量成分の特性をできるだけ多く
発揮させると共に、多量成分の欠点となる特性を少量成
分によって補うためには、少量成分ができるだけ少量
で、かつその少量成分が系全体に均一に分布する三次元
連続の網状骨格構造であることが最も望ましい。
【0007】しかしながら、上述の如く、少量成分は一
般に不連続相として分散し、少量成分に三次元連続相を
形成させることは困難であり、従来においても少量成分
に三次元連続相を形成させた混合系は提供されていな
い。
【0008】本発明は上記従来の実情に鑑みてなされた
ものであって、高分子有機材料と低分子有機材料とから
なる混合系において、少量成分の高分子有機材料を三次
元連続の網状骨格構造とすることにより、低分子有機材
料の特性を維持した上で、低分子有機材料の欠点を高分
子有機材料で補うと共に、低分子有機材料及び高分子有
機材料配合による相乗効果で諸特性が著しく改善された
高分子ブレンド材料を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の高分子ブレンド
材料は、高分子有機材料と低分子有機材料とを主成分と
し、高分子有機材料の含有割合が低分子有機材料の含有
割合よりも少ない高分子ブレンド材料であって、該高分
子有機材料は、熱可塑性で、結晶構造とアモルファス構
造とを一緒にもち合わせているものであり、該高分子有
機材料が三次元連続の網状骨格構造を有することを特徴
とする。
【0010】以下に本発明を図面を参照して詳細に説明
する。
【0011】図1は、本発明の高分子ブレンド材料の高
分子有機材料で構成される三次元連続の網状骨格構造を
示す模式的な斜視図、図2は図1の部分拡大図である。
【0012】本発明の高分子ブレンド材料は、少量成分
として高分子有機材料を含み、多量成分として低分子有
機材料を含むものである。
【0013】本発明で使用される少量成分の高分子有機
材料としては、その数平均分子量が20,000以上、
特に30,000以上、とりわけ40,000以上であ
ることが好ましい。高分子有機材料の種類としては、例
えば、スチレン系、塩化ビニル系、オレフィン系、ポリ
エステル系、ポリアミド系、ウレタン系などの各種熱可
塑性エラストマー、並びに、それらの水添、その他によ
る変性物、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ABS、ポリ塩化ビニル、ポリメタクリル酸メチ
ル、ポリカーボネート、ポリアセタール、ナイロン、塩
化ポリエーテル、ポリ四フッ化エチレン、ポリフッ化−
塩化エチレン、ポリフッ化エチレンプロピレン、アセチ
ルセルロース、エチルセルロース、ポリビニリデン、ビ
ニルブチラール、ポリプロピレンオキサイド等の熱可塑
性樹脂、及びこれらの樹脂のゴム変性物などが挙げられ
る。
【0014】本発明の高分子有機材料は、結晶構造と、
アモルファス構造とを一緒にもち合わせているものであ
る。例えば、ポリブタジエンと、ブタジエン−スチレン
ランダム共重合体とのブロック共重合体を水添して得ら
れるポリエチレンとエチレン−スチレンランダム共重合
体とのブロック共重合体や、ポリブタジエンとポリスチ
レンとのブロック共重合体を水添して得られるポリエチ
レンとポリスチレンとのブロック共重合体などが挙げら
れる。このうち特にポリエチレンとエチレン−スチレン
ランダム共重合体とのブロック共重合構造のものが好ま
しい。
【0015】これらの各種材料は主に単独で用いられる
が、2種以上をブレンドして用いても良い。
【0016】一方、本発明における多量成分である低分
子有機材料としては、その数平均分子量は20,000
以下、特に10,000以下、とりわけ5,000以下
であることが好ましい。低分子有機材料としては特に制
限はないが、次のものが適している。
【0017】軟化剤: 鉱物油系、植物油系、合成系
等の各種ゴム用或いは樹脂用軟化剤。鉱物油系として
は、アロマティック系、ナフテン系、パラフィン系等の
プロセス油等が挙げられる。植物油系としては、ひまし
油、綿実油、あまに油、なたね油、大豆油、パーム油、
やし油、落花生油、木ろう、パインオイル、オリーブ油
等が挙げられる。
【0018】可塑剤: フタル酸エステル、フタル酸
混基エステル、脂肪族二塩基酸エステル、グリコールエ
ステル、脂肪酸エステル、リン酸エステル、ステアリン
酸エステル等の各種エステル系可塑剤、エポキシ系可塑
剤、その他プラスチック用可塑剤又は、フタレート系、
アジペート系、セバケート系、フォスフェート系、ポリ
エーテル系、ポリエステル系等のNBR用可塑剤。
【0019】粘着付与剤: クマロン樹脂、クマロン
−インデン樹脂、フェノールテルペン樹脂、石油系炭化
水素、ロジン誘導体等の各種粘着付与剤(タッキファイ
ヤー)。
【0020】オリゴマー: クラウンエーテル、含フ
ッ素オリゴマー、ポリイソブチレン、キシレン樹脂、塩
化ゴム、ポリエチレンワックス、石油樹脂、ロジンエス
テルゴム、ポリアルキレングリコールジアクリレート、
液状ゴム(ポリブタジエン、スチレン−ブタジエンゴ
ム、ブタジエン−アクリロニトリルゴム、ポリクロロプ
レン等)、シリコーン系オリゴマー、ポリ−α−オレフ
ィン等の各種オリゴマー。
【0021】滑剤: パラフィン、ワックス等の炭化
水素系滑剤、高級脂肪酸、オキシ脂肪酸等の脂肪酸系滑
剤、脂肪酸アミド、アルキレンビス脂肪酸アミド等の脂
肪酸アミド系滑剤、脂肪酸低級アルコールエステル、脂
肪酸多価アルコールエステル、脂肪酸ポリグリコールエ
ステル等のエステル系滑剤、脂肪アルコール、多価アル
コール、ポリグリコール、ポリグリセロール等のアルコ
ール系滑剤、金属石鹸、混合系滑剤等の各種滑剤。
【0022】その他、ラテックス、エマルジョン、液
晶、歴青組成物、粘土、天然のデンプン、糖、更に無機
系のシリコンオイル、フォスファゼンなども低分子有機
材料として適している。更に、牛油、豚油、馬油等の動
物油、鳥油或いは魚油:はちみつ、果汁、又はチョコレ
ート、ヨーグルト等の乳製品系、炭化水素系、ハロゲン
化炭化水素系、アルコール系、フェノール系、エーテル
系、アセタール系、ケトン系、脂肪酸系、エステル系、
窒素化合物系、硫黄化合物系等の有機溶剤:或いは、種
々の薬効成分、土壌改質剤、肥料類、石油類、水、水溶
液等も用いられる。これらの成分は1種で用いても、2
種以上を混合して用いても良い。
【0023】本発明の高分子ブレンド材料は、このよう
な少量成分の高分子有機材料と多量成分の低分子有機材
料とを適当な条件で混合することによって、高分子有機
材料による三次元連続の網状骨格構造を形成させるもの
であるが、その際、できるだけ少量の高分子有機材料に
よって、当該網状骨格構造を形成させることが望まし
い。
【0024】ここで、高分子有機材料の体積分率を[高
分子有機材料の体積/(高分子有機材料の体積+低分子
有機材料の体積)]×100(%)と定義したとき、高
分子有機材料成分の体積分率が30%以下、特に25%
以下で、良好な三次元連続の網状骨格構造を形成するよ
うにすることが望ましい。なお、高分子有機材料の体積
分率は、より好ましくは20%以下、更に好ましくは1
5%以下で良好な三次元連続の網状骨格構造を形成する
ことが望ましい。
【0025】本発明の高分子ブレンド材料には、必要に
応じて、更に、次のような充填剤を配合しても良い。即
ち、クレー、珪藻土、カーボンブラック、シリカ、タル
ク、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウ
ム、金属酸化物、マイカ、グラファイト、水酸化アルミ
ニウム等の鱗片状無機充填剤、各種の金属粉、木片、ガ
ラス粉、セラミックス粉、粒状ないし粉末ポリマー等の
粒状ないし粉末状固体充填剤、その他各種の天然又は人
工の短繊維、長繊維(例えば、ワラ、毛、ガラスファイ
バー、金属ファイバー、その他各種のポリマーファイバ
ー等)等を配合することができる。
【0026】本発明の高分子ブレンド材料は、所定量の
高分子有機材料及び低分子有機材料、必要に応じてその
他の配合剤を、高分子有機材料が三次元連続の網状骨格
構造の形成し得る混合条件にて混合することにより得る
ことができる。この場合、高分子有機材料による均一な
三次元連続の網状骨格構造を得るためには、高分子有機
材料と低分子有機材料との混合にあたり、高速撹拌が必
要であり、撹拌速度は300rpm以上、好ましくは5
00rpm以上、最も好ましくは1000rpm以上が
望ましい。また、混合機としては高剪断型混合機が最適
である。
【0027】因みに、高分子有機材料と低分子有機材料
とを一般のロールやローター型ミキサー、シリンダ型ミ
キサーを用い低速度で混合したのでは、目的とする高分
子有機材料の均一な三次元連続の網状骨格構造を得るこ
とはできない。
【0028】このようにして得られる本発明の高分子ブ
レンド材料は、図1に示すような、高分子有機材料1で
形成される三次元連続の網状骨格構造内に多量成分の低
分子有機材料が分散したものであるが、この高分子有機
材料で形成される三次元連続の網状骨格構造は、図2に
示す各寸法で、骨格の平均径dは50μm以下、好まし
くは20μm以下、より好ましくは10μm以下、セル
(網目)の平均径Dは500μm以下、好ましくは20
0μm以下、より好ましくは100μm以下であること
が望ましい。
【0029】
【作用】数平均分子量が20,000以上であるような
高分子有機材料を少量成分とし、数平均分子量が20,
000未満であるような低分子有機材料を多量成分とし
て両成分を特殊な混合条件で混合すると、少量成分の高
分子有機材料による三次元連続の網状骨格構造に、多量
成分の低分子有機材料が分散した高分子ブレンド材料が
得られる。
【0030】このような高分子ブレンド材料は、多量成
分である低分子有機材料の特性が十分に発揮され、しか
も、その欠点が少量成分である高分子有機材料の三次元
連続の網状構造で補われ、両成分配合による相乗効果に
より、著しく優れた特性を発揮する材料である。幅広い
産業分野における商品開発をめざすものである。
【0031】なお、本発明の高分子ブレンド材料におい
て、高分子有機材料は、少量でも非常に効率的にかつ安
定状態として三次元連続の網状骨格構造を形成しうるポ
テンシャルを有するということが最も重要な要件とな
り、このような要件を満たすべく、高分子有機材料及び
低分子有機材料並びに混合条件を選定することが重要で
ある。
【0032】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明する。
【0033】実施例1 高分子有機材料としてポリブタジエンとランダムブタジ
エン−スチレンランダム共重合体との2ブロック共重合
体を水素添加して得られた、ポリエチレンとエチレン−
スチレンランダム共重合体との2ブロック共重合体(数
平均分子量80,000)12体積%を用い、低分子有
機材料としてロジン酸エステル(数平均分子量900)
88体積%を用い、高剪断型混合機で200℃、3,0
00rpmで1時間撹拌して、本発明の高分子ブレンド
材料を得た。
【0034】このものの顕微鏡写真を図5に示す。図5
より明らかなように、高分子ブレンド材料中には高分子
有機材料で構成された三次元連続の網状骨格構造が見ら
れる。なお、得られた網状骨格構造の骨格の平均径は5
μm、セルの平均径は40μmであった。
【0035】この高分子ブレンド材料について、引張応
力〜歪曲線を測定し(測定条件:島津製作所オートグラ
フDIN−3号,300mm/分,20℃)、結果を図
6に示した。図6より明らかなように、この高分子ブレ
ンド材料の多量成分であり、全体の88%を占めるロジ
ン酸エステルは、室温(20℃)で粘稠性の液体である
にもかかわらず、熱可塑性エラストマーである高分子有
機材料の三次元連続の網状骨格構造によって、系全体が
ゴム状の力学特性を示すように改質されている。
【0036】実施例2 高分子有機材料としてポリブタジエンとブタジエン−ス
チレンランダム共重合体との2ブロック共重合体を水素
添加して得られた、ポリエチレンとエチレン−スチレン
ランダム共重合体との2ブロック共重合体(数平均分子
量120,000)を用い、低分子有機材料としてポリ
イソブチレン(日本石油化学製「日石ポリブテン」分子
量280)を用い、10体積%の高分子有機材料と、9
0体積%の低分子有機材料とを高剪断型混合機で160
℃,4,000rpmで75分間撹拌し、本発明の高分
子ブレンド材料を得た。
【0037】得られた高分子ブレンド材料の切片を光学
顕微鏡で観察したところ、図5のような三次元連続の網
状骨格体が見られた。この網状骨格構造は、該試料をn
−ヘキサンを用いて可溶成分を抽出除去した後も残存し
たことから、高分子有機材料からなることが確認され
た。また、低分子有機材料からなるセルの直径は5〜2
0μmであった。
【0038】実施例3 高分子有機材料としてポリブタジエンとブタジエン−ス
チレンランダム共重合体との2ブロック共重合体を水素
添加して得られた、ポリエチレンとエチレン−スチレン
ランダム共重合体との2ブロック共重合体(数平均分子
量110,000)を用い、低分子有機材料として植物
油系軟化剤であるサラダ油(味の素製)を用い、15体
積%の高分子有機材料と、85体積%の低分子有機材料
とを高剪断型混合機で150℃,3,000rpmで4
0分間撹拌し、本発明の高分子ブレンド材料を得た。
【0039】得られた高分子ブレンド材料の切片を光学
顕微鏡で観察したところ、図5のような三次元連続の網
状骨格体が見られた。この網状骨格構造は、該試料をn
−ヘキサンを用いて可溶成分を抽出除去した後も残存し
たことから、高分子有機材料からなることが確認され
た。また、低分子有機材料からなるセルの直径は10〜
30μmであった。
【0040】実施例4 高分子有機材料としてポリブタジエンとブタジエン−ス
チレンランダム共重合体との2ブロック共重合体を水素
添加して得られた、ポリエチレンとエチレン−スチレン
ランダム共重合体との2ブロック共重合体(数平均分子
量100,000)を用い、低分子有機材料として脂肪
族系炭化水素(エクソン化学製「エスコレッツ110
2」数平均分子量1,000)を用い、12体積%の高
分子有機材料と、88体積%の低分子有機材料とを高剪
断型混合機で180℃,6,000rpmで45分間撹
拌し、本発明の高分子ブレンド材料を得た。
【0041】得られた高分子ブレンド材料の切片を光学
顕微鏡で観察したところ、図5のような三次元連続の網
状骨格体が見られた。この網状骨格構造は、該試料をn
−ヘキサンを用いて可溶成分を抽出除去した後も残存し
たことから、高分子有機材料からなることが確認され
た。また、低分子有機材料からなるセルの直径は5〜1
0μmであった。
【0042】実施例5〜8 表1に示す高分子有機材料と低分子有機材料とを表1に
示す割合で用い、表1に示す条件で高剪断型混合機によ
り撹拌して本発明の高分子ブレンド材料を得た。
【0043】得られた高分子ブレンド材料は、その切片
を光学顕微鏡で観察したところ、図5のような三次元連
続の網状骨格体が見られ、この網状骨格構造は高分子有
機材料よりなることが確認された。また、各高分子ブレ
ンド材料の低分子有機材料よりなるセルの直径は表1に
示す通りであった。
【0044】
【表1】
【0045】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の高分子ブレ
ンド材料によれば、低分子有機材料の特性を維持した上
で、低分子有機材料の欠点を高分子有機材料で補うと共
に、低分子有機材料及び高分子有機材料配合による相乗
効果で諸特性が著しく改善された高分子ブレンド材料が
提供される。
【0046】本発明の高分子ブレンド材料によれば、従
来兼備することができなかった特性を合わせ持つ、新規
高分子ブレンド材料が提供され、各種産業への応用分野
が著しく拡大される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高分子ブレンド材料の高分子有機材料
で構成される三次元連続の網状骨格構造を示す模式的な
斜視図である。
【図2】図1の部分拡大図である。
【図3】混合系の相形態を示す模式的な断面図である。
【図4】混合系の相形態を示す模式的な断面図である。
【図5】実施例1で得られた高分子ブレンド材料の粒子
構造を示す顕微鏡写真である。
【図6】実施例1で得られた高分子ブレンド材料の引張
応力〜歪曲線を示すグラフである。
【符号の説明】
1 高分子有機材料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今井 康 東京都小平市小川東町3−5−5−849 (56)参考文献 特開 昭61−246282(JP,A) 特開 平1−287170(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 1/00 - 101/16 C08K 3/00 - 13/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高分子有機材料と低分子有機材料とを主
    成分とし、高分子有機材料の含有割合が低分子有機材料
    の含有割合よりも少ない高分子ブレンド材料であって、
    該高分子有機材料は、熱可塑性で、結晶構造とアモルフ
    ァス構造とを一緒にもち合わせているものであり、該
    分子有機材料が三次元連続の網状骨格構造を有すること
    を特徴とする高分子ブレンド材料。
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