JP3335140B2 - 露光方法、露光装置、およびデバイス製造方法 - Google Patents

露光方法、露光装置、およびデバイス製造方法

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JP3335140B2 JP15789199A JP15789199A JP3335140B2 JP 3335140 B2 JP3335140 B2 JP 3335140B2 JP 15789199 A JP15789199 A JP 15789199A JP 15789199 A JP15789199 A JP 15789199A JP 3335140 B2 JP3335140 B2 JP 3335140B2
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  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、露光方法、露光装
置、およびデバイス製造方法に関し、特に微細な回路パ
ターンを感光基板上に多重露光する露光方法および露光
装置に関する。本発明の露光方法および露光装置は、例
えばIC・LSIなどの半導体チップ、液晶パネルなど
の表示素子、磁気ヘッドなどの検出素子、CCDなどの
撮像素子といった各種デバイス、マイクロメカニクスで
用いる広域なパターンの製造に用いられる。
【0002】
【従来の技術】従来より、IC、LSI、液晶パネル等
のデバイスをフォトリソグラフィー技術を用いて製造す
る時には、フォトマスク又はレチクル等(以下、「マス
ク」と記す。)の回路パターンを投影光学系によってフ
ォトレジスト等が塗布されたシリコンウエハ又はガラス
プレート等(以下、「ウエハ」と記す。)の感光基板上
に投影し、そこに転写する(露光する)投影露光方法及
び投影露光装置が使用されている。上記デバイスの高集
積化に対応して、ウエハに転写するパターンの微細化即
ち高解像度化とウエハにおける1チップの大面積化とが
要求されでおり、従ってウエハに対する微細加工技術の
中心を成す上記投影露光方法及び投影露光装置において
も、現在、0.5μm以下の寸法(線幅)の像を広範囲
に形成するべく、解像度と露光面積の向上が計られてい
る。
【0003】従来の投影露光装置の模式図を図20に示
す。図20中、191は遠紫外線露光用光源であるエキ
シマーレーザ、192は照明光学系、193は照明光、
194はマスク、195はマスク194から出て光学系
196に入射する物体側露光光、196は縮小投影光学
系、197は光学系196から出て基板198に入射す
る像側露光光、198は感光基板であるウエハ、199
は感光基板を保持する基板ステージを示す。エキシマレ
ーザ191から出射したレーザ光は、引き回し光学系に
よって照明光学系192に導光され、照明光学系192
により所定の光強度分布、配光分布、開き角(開口数N
A)等を持つ照明光193となるように調整され、マス
ク194を照明する。マスク194にはウエハ198上
に形成する微細パターンを投影光学系196の投影倍率
の逆数倍(例えば2倍や4倍や5倍)した寸法のパター
ンがクロム等によって石英基板上に形成されており、照
明光193はマスク194の微細パターンによって透過
回折され、物体側露光光195となる。投影光学系19
6は、物体側露光光195を、マスク194の微細パタ
ーンを上記投影倍率で且つ充分小さな収差でウエハ19
8上に結像する像側露光光197に変換する。像側露光
光197は図20の下部の拡大図に示されるように、所
定の開口数NA(=sinθ)でウエハ198上に収束
し、ウエハ198上に微細パターンの像を結ぶ。基板ス
テージ199は、ウエハ198の互いに異なる複数の領
域(ショット領域:1個又は複数のチップとなる領域)
に順次微細パターンを形成する場合に、投影光学系の像
平面に沿ってステップ移動することによりウエハ198
の投影光学系196に対する位置を変える。
【0004】しかしながら、現在主流の上記のエキシマ
レーザを光源とする投影露光装置は、0.15μm以下
のパターンを形成することが困難である。投影光学系1
96は、露光(に用いる)波長に起因する光学的な解像
度と焦点深度との間のトレードオフによる解像度の限界
がある。投影露光装置による解像パターンの解像度Rと
焦点深度DOFは、次の(1)式と(2)式の如きレー
リーの式によって表される。
【0005】 R=k1(λ/NA)……(1) DOF=k2(λ/NA2)……(2) ここで、λは露光波長、NAは投影光学系196の明る
さを表す像側の開口数、k1、k2はウエハ198の現像
プロセス特性等によって決まる定数であり、通常0.5
〜0.7程度の値である。この(1)式と(2)式か
ら、解像度Rを小さい値とする高解像度化には開口数N
Aを大きくする「高NA化」があるが、実際の露光では
投影光学系196の焦点深度DOFをある程度以上の値
にする必要があるため、高NA化をある程度以上進める
ことは不可能となることと、高解像度化には結局露光波
長λを小さくする「短波長化」が必要となることとが分
かる。
【0006】ところが、短波長化を進めていくと重大な
問題が発生する。この問題とは投影光学系196のレン
ズの硝材がなくなってしまうことである。殆どの硝材の
透過率は遠紫外線領域では0に近く、特別な製造方法を
用いて露光装置用(露光波長約248nm)に製造され
た硝材として溶融石英が現存するが、この溶融石英の透
過率も波長193nm以下の露光波長に対しては急激に
低下するし、0.15μm以下の微細パターンに対応す
る露光波長150nm以下の領域では実用的な硝材の開
発は非常に困難である。また遠紫外線領域で使用される
硝材は、透過率以外にも、耐久性、屈折率均一性、光学
的歪み、加工性等の複数条件を満たす必要があり、この
事から、実用的な硝材の存在が危ぶまれている。
【0007】このように従来の投影露光方法及び投影露
光装置では、ウエハ198に0.15μm以下のパター
ンを形成する為には150nm程度以下まで露光波長の
短波長化が必要であるのに対し、この波長領域では実用
的な硝材が存在しないので、ウエハ198に0.15μ
m以下のパターンを形成することができなかった。
【0008】そのため、最近においては、被露光基板
(感光基板)に対して、周期パターン露光と通常露光の
多重露光を行う露光方法および露光装置によって、0.
15μm以下の部分を備える回路パターンを作成するこ
とが検討されている。ここでの「通常露光」とは、周期
パターン露光より解像度は低いが、任意のパターンで露
光することが可能な露光であり、代表的なものとして、
投影光学系によってマスクのパターンを投影することが
可能な投影露光が挙げられる。通常露光によって露光さ
れるパターンは、(以下通常露光パターンという)解像
度以下の微細なパターンを含んでおり、周期パターン露
光はこの微細なパターンと同線幅の周期パターンなどを
形成するものである。その一例を図1に示すが、図1
の周期パターンとの通常パターンを同じ位置に露光
し、適切な露光量の設定によってその合成像である微細
なパターンを得ることが可能になる。
【0009】図1では、灰色または、黒で示した部分が
光を遮光する部分を示し、白い部分は光を透過する部分
とする。周期パターンの光透過部分は互いに位相が反転
しているレベンソン型位相シフトマスクを想定してい
る。このように、最終的に作成したいパターンに近いパ
ターンを通常露光パターンとして露光するが、この通常
露光パターンに含まれる解像度以下のパターンは、同位
置に高解像度の周期パターンを露光することによって解
像が可能になる。即ち、通常露光パターンの解像度が周
期パターン露光と合成することで向上し、従って多重露
光をおこなうことで解像度以下の微細線を含んだ複雑な
所望のパターンを作成することができるのである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】このような多重露光
は、周期パターンと通常パターンの露光を、それぞれ適
切な露光量に設定する事によって、所望の形状の合成像
が得られる。それぞれの露光量の和が、レジストの感光
の閾値に達したときに所望の形状の所望の大きさのパタ
ーンが得られる。露光量の過不足で、得られるパターン
が所望の大きさより、大きくなったり小さくなったりす
るが、大きさの変化が許容される範囲の露光量の幅を露
光量裕度という。
【0011】また、多重露光においては、このようなト
ータルな露光量の他に、それぞれの露光量の比がパター
ン形状に関係する。すなわち、多重露光においては、そ
れぞれの露光量の比の最適値があり、最適な露光量比を
基準にそれぞれの露光裕度が決定されることになる。例
えば、通常パターンの露光量比が相対的に大きくなる
と、パターン形状は所望のパターンに近く良好になる
が、コントラストは微細なパターンで低くなり、像がぼ
けてしまう。逆に、周期パターンの露光量比が相対的に
大きくなると、微細なパターンで高コントラストな像が
得られる代わりに、周期パターンによる像が強くなり、
図2に示したような周期パターンにまたがっているパタ
ーン部分に歪みが起こる。特に、ポジレジストを使用
し、通常パターンがパターン遮光型の場合に、この傾向
が強い。
【0012】そこで、本発明は、上記した課題を解決
し、多重露光において、周期パターンにまたがっている
パターン部分に歪みが生じることを抑制することがで
き、露光量比の裕度および露光量の裕度を上げることが
可能な露光方法、露光装置、およびデバイス製造方法を
提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を達
成するために、露光方法、露光装置、およびデバイス製
造方法を、つぎのように構成したことを特徴とするもの
である。すなわち、被露光基板上に、微細線を有する
スクを用いた第1パターンの露光と所定方向に伸びるパ
ターンが繰り返される周期パターンを有する第2パター
ンの露光を含む多重露光を行う露光方法において、前記
周期パターンにおける前記所定方向の端部を前記第1パ
ターンの端部に略一致させることによって、多重露光の
際の前記第1パターンと第2パターンを合成したパター
の所定部分における歪みを抑制することを特徴として
いる。また、請求項2に記載の露光方法は、被露光基板
上に、微細線を有するマスクを用いた第1パターンの露
光と所定方向に伸びるパターンが繰り返される周期パタ
ーンを有する第2パターンの露光を含む多重露光を行う
露光方法において、前記周期パターンの前記所定方向
端部の露光量分布が、それにまたがる前記第1パターン
の所定部分の端部の露光量分布の傾きと逆になってそれ
らが多重露光で合成されるように、前記周期パターンの
所定方向の長さを設定することを特徴としている。ま
た、請求項3に記載の露光方法はウエハ上の前記周期パ
ターンの所定方向の長さを、該周期パターンの所定方向
と同方向の前記第1パターンの長さと等しく設定する
とを特徴としている。また、請求項4に記載の露光方法
は前記ウエハ上の周期パターンの前記所定方向の長さ
が、前記周期パターンの前記所定方向と同方向の前記第
1パターンにおける微細線の長さと等しい長さから、該
微細線の長さから前記周期パターンにまたがる前記第1
パターンにおけるパターン部分のパターン幅を除いた長
さまで、とされていることを特徴としている。また、
求項5に記載の露光方法は前記周期パターンは周期パタ
ーンを有するマスクによって形成され、前記マスク上の
周期パターンの前記所定方向の長さが、請求項4に記載
されたウエハ上の周期パターンの長さに、該周期パター
ンの短縮を見込んだ長さを加えた長さとされていること
を特徴としている。また、請求項2に記載の露光方法は
前記周期パターンを有するマスクが、レベンソン型位相
マスク、またはエッヂ型の位相シフトマスク、またはバ
イナリー型マスクのいずれかのマスクによって構成され
ることを特徴としている。
【0014】また、請求項7に記載の露光装置は被露光
基板上に、微細線を有するマスクを用いた第1パターン
の露光と所定方向に伸びるパターンが繰り返される周期
パターンを有する第2パターンの露光を含む多重露光を
行う露光装置において、前記周期パターンにおける前記
所定方向の端部を前記第1パターンの端部に略一致させ
ことによって、多重露光の際の前記第1パターンと第
2パターンを合成したパターンの所定部分における歪み
を抑制する構成を備えることを特徴としている。また、
請求項8に記載の露光装置は被露光基板上に、微細線を
有するマスクを用いた第1パターンの露光と所定方向に
伸びるパターンが繰り返される周期パターンを有する第
2パターンの露光を含む多重露光を行う露光装置におい
て、前記周期パターンの前記所定方向の端部の露光量分
布が、それにまたがる前記第1パターンの所定部分の端
部の露光量分布の傾きと逆になってそれらが多重露光で
合成されるように、前記周期パターンの所定方向の長さ
を設定する構成を備えることを特徴としている。また、
請求項9に記載の露光装置は前記周期パターンの前記所
定方向の長さが、該周期パターンの所定方向と同方向の
前記第1パターンの長さと等しくなるように構成されて
いることを特徴としている。また、請求項10に記載の
露光装置は前記ウエハ上の周期パターンの前記所定方向
長さが、前記周期パターンの前記所定方向と同方向の
前記第1パターンにおける微細線の長さと等しい長さか
ら、該微細線の長さから前記周期パターンにまたがる
記第1パターンにおけるパターン部分のパターン幅を除
いた長さまで、とされていることを特徴としている。
た、請求項11に記載の露光装置は前記周期パターンは
周期パターンを有するマスクによって形成され、前記マ
スク上の周期パターンの前記所定方向の長さが、請求項
10に記載されたウエハ上の周期パターンの長さに、該
周期パターンの短縮を見込んだ長さを加えた長さとされ
ていることを特徴としている。また、請求項12に記載
の露光装置は前記周期パターンを有するマスクが、レベ
ンソン型位相マスク、またはエッヂ型の位相シフトマス
ク、またはバイナリー型マスクのいずれかのマスクによ
って構成されることを特徴としている。また、請求項1
3に記載のデバイス製造方法は請求項1〜12のいずれ
か1項に記載の露光方法、または露光装置を用いて、デ
バイスを製造することを特徴としている。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明は、上記したように、露光
によるウエハー上の前記周期パターンの長さを調整する
構成によって、周期パターンの露光量比を上げても、周
期パターンにまたがっているパターン部分に歪みが生じ
ることを抑制し、露光量比の裕度および露光量の裕度を
上げることを可能としたものである。前述したように、
周期パターンの露光量比が相対的に大きくなると、図2
に示したように合成パターンにおいて周期パターンにま
たがっているパターン部分に歪みが起こるが、その様子
を図7を用いて説明する。ここでは、歪みを強調するよ
うな条件、つまり周期パターンの露光量比が相対的に大
きいものとして説明する。
【0016】図7(a)に示すようにウエハー上に通常
パターンを形成するためのマスク上のパターンをパター
ン1、周期パターンを露光するためのマスクをパターン
とする。パターン2の長手方向の長さは特に限定され
ず、通常はパターン1の長手方向の長さより充分長くす
る。多重露光では、図7(b)に示すように、パターン
1とパターン2を微細部分の中心が合致するように位置
合わせをして、現像しないで順番にパターン1、パター
ン2を重ねて露光する。位置あわせは、パターン1は遮
光部からなるパターンなので、パターン2の遮光部分と
合致させる。
【0017】この時のそれぞれの強度分布(露光量の分
布)と、合成後の強度分布をある断面でとり、ここでは
それを図7(b)に示したAA’,BB’,CC’の線
上でスライスして1次元的に示した。強度分布はパター
ンの左右で対称なので、左側のみを示してある。この場
合、AA’断面はパターン1とパターン2の遮光部の微
細部分の中心で、BB’断面はパターン2の前記遮光部
の隣の光透過部の微細部分の中心CC’断面はパター
ン2のその隣の遮光部の微細部分の中心を通っている。
これらの断面でのパターン1とパターン2の合成前の強
度分布を図7(c)に示す。点線は、パターン1のレチ
クル上の強度、つまりウエハー上ではパターン1の理想
的な強度の分布を示している。
【0018】ここでは、遮光パターンを用いたことか
ら、合成前の強度分を示す図7(c)から明らかなよう
に、パターン1では微細パターンのあるAA’断面では
パターンのある右側の強度が低くなっている。この微細
パターンがぼけるために、微細線のぼけがBB’断面に
影響を及ぼし、BB’断面の右側の強度を低くしている
ため、理想的な強度分布からずれている。また、CC’
断面では微細パターンのぼけの影響がなくなるので、パ
ターン部分はゼロに近くなり、理想的な強度分布に近く
なっている。また、パターン2では、AA’断面とC
C’断面は遮光部のため強度がゼロで、BB’断面は一
様な強度となっている。パターン1とパターン2の強度
の大きさはある強度比で示してあるが、前にも述べたよ
うに歪みを強調するような強度比となっている。
【0019】図7(d)は、合成後の強度分布を示すも
のであり、点線は合成像の強度の理想的な像形状を示し
ているが、強度のピーク(最小値)はレジストの闘値、
これ以下の強度をもつ部分が像として形成されることを
示している。合成パターンは、AA’断面とCC’断面
が合成前のパターン1と等しく、BB’断面は合成前の
パターン1とパターン2の和であるが、パターン2は一
様な強度なのでパターン1がそのまま一様に持ち上がっ
た分布となっている。
【0020】これらをレジストの閾値と比較すると、合
成パターンのAA’断面とCC’断面では、理想的な像
形状に近い像形状が得られるが、BB’断面はAA’断
面とCC’断面に比べて、一様に持ち上がった分布であ
るので、閾値より強度が高くシフトし、閾値より低いパ
ターン部分が小さくなっている。すなわち、BB’断面
だけ像形状が小さくなっているために、上から見ると図
2のように微細パターンに直交した部分がくびれるとい
う現象が起こる。本発明はこのように直交した部分がく
びれるという現象を、上記したように、前記周期パター
ンの長さを調整することによって回避するようにしたも
のであり、これらの点を実施例について説明する前に、
まず、二重露光の原理について説明する。
【0021】二重露光手法のフローチャートを図23に
示す。同図において、周期パターン露光・連常露光・現
像の各ブロックの流れを示しているが、周期パターン露
光と通常露光の順序は図23の通りであってもその逆で
もよく、また複数回の露光段階を含む場合には、もちろ
ん交互に行うことも可能である。また、各露光ステップ
側には、精密な位置合わせを行うステップが行われる
が、この処理に関する詳細は省略する。
【0022】二重露光は、つぎのような原理に基づくも
のである。すなわち、二重露光は、通常露光と周期パタ
ーン露光を現像の工程を介さないでおこなうものであ
る。これは、レジストの露光しきい値以下で周期パター
ンを露光し、その後、露光量が多値の分布を持つ通常露
光をおこなうものである。通常露光の露光量は、露光パ
ターン領域(露光領域)の小領域ごとに異なる露光量分
布を持ち、それぞれの露光量は、露光しきい値以上であ
っても以下であってもよい。ここで言う露光量とは、す
べて、レジスト上の露光量を示している。
【0023】露光により得られる回路パターン(リソグ
ラフィーパターン)として、図22(2)または(3)
に示すいわゆるゲートパターンを例に説明する。図のゲ
ートパターンは横方向の最小線幅が0.1μmであるの
に対して縦方向では、線幅は装置の通常露光による解像
力の範囲内である0.2μm以上である。二重露光法に
よれば、このような横方向のみの1次元方向にのみ高解
像度を求められる最小線幅パターンを持つ二次元パター
ンに対しては、例えば二光束干渉露光による周期パター
ン露光をかかる高解像度の必要な一次元方向のみでおこ
なう。
【0024】図21は各露光段階における露光量分布を
示している。図21の図中に示される数値はレジストに
おける露光量を表すものである。図21において、図2
1(1)は1次元方向のみに繰り返しパターンが生じる
周期的な露光パターンによる露光量分布である。パター
ン以外の露光量はゼロであり、パターン部分は1となっ
ている。図21(2)は多値の通常露光による露光量分
布である。パターン以外の露光量はゼロであり、パター
ン部分は1と2の、ここでは2値の分布となっている。
これらの露光を現像の工程を介さないで二重露光をおこ
なうと、レジスト上にそれぞれの露光量の和の分布が生
じ、図21(3)のような露光量分布となる。ここで、
レジストの感光しきい値が1から2の間にあるとき、1
より大きな部分が感光し、図21(3)の図中、太線で
示されたようなパターンが現像により形成される。
【0025】即ち、太線で囲まれた外部にある、周期パ
ターン露光による露光パターンは、レジストの露光しき
い値以下であり、現像により消失する。通常露光の、レ
ジストの露光しきい値以下の露光量が分布する部分に関
しては、通常露光と周期パターン露光の各露光パターン
の和が、レジストの露光しきい値以上となる部分が現像
により形成される。従って、通常露光と周期パターン露
光の各露光パターンの重なる、周期パターン露光の露光
パターンと同じ解像度を持つ露光パターンが形成され
る。通常露光の、レジストの露光しきい値以上の露光量
が分布する露光パターン領域に関しては、通常露光と周
期パターン露光の各露光パターンの重なる、通常露光の
露光パターンと同じ解像度を持つ露光パターンが形成さ
れる。
【0026】図22は図21で示された露光量分布を形
成するためのパターンおよびマスクを示している。図2
2(1)は、高解像度の必要な一次元方向のみに繰り返
しパターンが生じるパターンおよびマスクであり、例え
ばレベンソン型位相シフトマスクによって実現が可能で
ある。レベンソン型位相シフトマスクの場合、図の白色
部分と灰色部分は位相が互いに反転し、位相反転の効果
により2光束干渉露光による高コントラストな周期的な
露光パターンが形成される。マスクは、レベンソン型位
相シフトマスクに限定されず、このような露光量分布を
形成するのであれば、どのようなものであってもよい。
この露光パターンの周期は0.2μmとし、この露光パ
ターンはラインとスペースのそれぞれの線幅が0.1μ
mのラインアンドスペースパターンにより、図21
(1)で示された露光量分布が形成される。多値のパタ
ーンを形成するためのパターンおよびマスクは、最終的
に形成したい回路パターンと相似のパターンが描かれた
マスクを用いる。この場合、図22(2)で示されたゲ
ートパターンが描かれたマスクを用いる。前述したよう
にゲートパターンの微細線からなる部分は、通常の露光
の解像度以下のパターンなので、レジスト上では、微細
線の2本線部分は解像されず、強度の弱い一様な分布と
なるが、これに対して微細線の両端のパターンは、装置
の通常露光による解像力の範囲内である線幅なので強度
の高いパターンとして解像される。従って、図22
(2)で示されたパターンおよびマスクを露光すると、
図21(2)で示された多値の露光量分布が形成され
る。
【0027】この例では、形成したいパターンが露光量
分布が光透過型のもので示したが、光遮光型のパターン
も、図24(3)に示したようなマスクを用いれば可能
である。光遮光型のパターンは、パターン以外の部分に
光が透過し、パターン部分に光を遮光したマスクを用い
ことによって実現可能になる。光遮光型パターンの場
合、解像度以上のパターンは光を遮光し、露光量分布が
ゼロになるのに対し、解像度以下の微細パターンは、完
全には遮光されず、パターン周辺の露光量分布の半分の
露光量が分布するので、多値の露光量分布が形成され
る。
【0028】以上により、二重露光の原理を簡単にまと
めると、 1.通常露光をしない領域にある最大露光量がレジスト
の露光しきい値以下の、周期パターン露光による露光パ
ターンは現像により消失する。 2.レジストの露光しきい値以下の露光量がレジストに
供給される、通常露光の露光パターン領域(露光領域)
に関しては、通常露光と周期パターン露光の各露光パタ
ーンの組み合わせにより決まる周期パターン露光の露光
パターンと同じ解像度を持つ露光パターンが形成され
る。 3.レジストの露光しきい値以上の露光量がレジストに
供給される、通常露光の露光パターン領域(露光領域)
に関しては、通常露光と周期パターン露光の各露光パタ
ーンの組み合わせにより決まる通常露光の露光パターン
と同じ解像度を持つ露光パターンが形成される。
【0029】二重露光法の利点として、最も高い解像力
が要求される周期パターン露光を位相シフト形マスク等
を用いた2光束干渉露光でおこなえば、通常の投影露光
による周期パターンの結像に比べて、はるかに大きい焦
点深度が得られることが挙げられる。以上の説明では周
期パターン露光と通常露光の順番は、周期パターン露光
を先としたが、逆あるいは同時でもよい。以下に、本発
明の実施例につき、実施例周期パターン露光・通常露光
の二重露光を行う際、周期パターンに工夫を施した各具
体例について説明する。
【0030】
【実施例】図8は、上記のような微細パターンに直交し
た部分のくびれを緩和するために、周期パターンの最適
化を行うようにした本発明の実施例である。図8(a)
はパターン1とパターン2を重ね合わせる前の状態、図
8(b)はパターン1とパターン2を重ね合わせた状
態、図8(c)は合成前の強度分布、図8(d)は合成
後の強度分布を、それぞれ示すものである。図8(a)
に示すように、通常パターンのパターン1は図7(a)
全く同じものである。また、周期パターンのパターン
2は、ピッチと線幅は図7(a)と同じで、長手方向の
長さを、パターン1の長手方向の長さと同じにした。多
重露光における位置あわせは図7(a)と同じにし、同
様に合成前と合成後のAA’,BB’,CC’断面での
強度を図7(d)と比較する。
【0031】図8(c)に示すように、合成前のパター
ンは、パターン1は全く同じで、パターン2のBB’断
面のみ、一様な分布でなくパターンのなくなるところが
緩やかな傾きをもつエッジとなり(図中丸をつけた部
分)、その左側は強度がゼロである。また、図8(d)
に示すように、合成後のパターンも、AA’断面とC
C’断面は同じで、BB’断面のみ左側の端とエッジの
部分が異なる。すなわち、BB’断面では、合成前のパ
ターン2のエッジの傾きが、パターン1のエッジの傾き
と逆なので、これらが相殺しあい結果として、合成後の
パターンのエッジ(図中丸をつけた部分)が緩やかなも
のとなっている。
【0032】これらをレジストの閾値と比較すると、図
8(d)から明らかなように、BB’断面は図7の例に
比べて、右側は一様に持ち上がった分布であるが、左側
のエッジが緩やかになるために、閾値より低いパターン
部分が大きくなり、その結果理相的な大きさに近づいて
いる。したがって、合成パターンのAA’断面とCC’
断面同様、BB’断面でも、理想的な像形状に近い像形
状が得られる。上から見ると図2のように微細パターン
に直交した部分がくびれるという現象が緩和される。
【0033】また、図7(d)に示されるように、合成
パターンのBB’断面の、レジストの閾値の近傍の強度
の傾きが急峻になっているために、レジストの閾値付近
の露光量強度がわずかに変わっただけで、パターンの大
きさが大きく変わるという問題があるが、図8のものに
おいては、合成パターンのBB’断面のレジストの閾値
の近傍の強度の傾きが緩やかになることで、レジストの
閾値付近の露光量強度がわずかに変わっても、パターン
の大きさは急激に変化しなくなる。
【0034】次に、周期パターンの長さの最適化を行っ
ていない図9の構成例と、本発明に基づく周期パターン
の長さの最適化を行った図10の構成例とを比較し、ま
た、光量比率を変えて周期パターンの長さの最適化を行
っていない図11(a)の構成例と、本発明に基づく周
期パターンの長さの最適化を行った図11(b)の構成
例とを比較して、周期パターンの長さの最適化の効果に
ついて説明する。これらの図9〜図11(b)におい
て、波長248nmのKrFエキシマステッパー(NA
=0.60)で、微細線幅が0.12μmのゲートパタ
ーンを解像した。また、図9〜図11(b)において、
これらの図の(1)は周期パターンのみを露光した結
果、図の(2)は通常パターン(ゲートパターン)のみ
を露光した結果、図の(3)はそれぞれのパターンを二
重露光した結果を示す。また、図9には周期パターンの
長さを通常パターンの長さより充分に長くし、図10に
は周期パターンの長さを通常パターンの長さと同じにし
最適化した構成例が示されている。また、図9と図10
のものにおいては、通常パターンと周期パターンの光量
比を同じにし、通常パターンと周期パターンの最大強度
を1としたときの周期パターンの光量比率を17%にし
た。また、図11(a)は図9と同じ周期パターンで、
図は周期パターンの光量比率を20%にしたものである
のに対して、図11(b)は図10と同じ周期パターン
で図は周期パターンの光量比率を25%にしたものであ
る。
【0035】図9と図10の合成パターンを比較する
と、ベストフォーカス時、デフォーカス時にわたって合
成パターンの歪みが少なくなっていることが確認され
る。また、図11(a)と図11(b)の合成パターン
を比較すると、ベストフォーカス時、デフォーカス時に
わたって合成パターンの歪みがほぼ同等になっているこ
とが確認される。ここで、長さの最適化していない周期
パターンの光量比率が17%から20%になっているの
に対し、最適化した周期パターンの光量比率が17%か
ら25%になっているが、ベストフォーカス時、デフォ
ーカス時にわたって合成パターンの歪みがほぼ同じ位に
なっていることが確認される。これらの周期パターンに
おいて、周期パターンの光量比率を17%以下にする
と、形状はより理想形状に近づくが、微細部分でのコン
トラスト低下が起こり像がぼける。このようなぼけは、
レジストが解像するコントラストレベルによって許容値
が異なり、従ってこの光量比率の下限はレジストの解像
可能なコントラストレベルによって決まる場合であって
も、周期パターンの長さを最適化することにより、光量
比率の上限を上げることができ、従って露光量比の裕度
を上げることが可能となる。すなわち、上記結果から、
最適化した周期パターンの光量比率をより大きくしても
形状の悪化が少なくなり、また、最適化前の周期パター
ンでは露光量比の裕度が17%から20%に比べて、最
適化した周期パターンでは17%から25%に拡がり、
従って露光量比の裕度が上がることが確認される。
【0036】さらに、この図9と図10の一次元断面の
強度を比較するため、それぞれ図4、図6に基づいて説
明する。。図4には周期パターンの長さが最適化されて
いない図3におけるAA’断面とBB’断面の強度を示
し、図6には周期パターンの長さが最適化された図5に
おけるAA’断面とBB’断面の強度を示している。そ
して、これらにおいては、強度の理想的な像形状と比較
し、理想的な像形状の強度のピーク(最小値)はレジス
トの閾値、これ以下の強度をもつ部分が像として形成さ
れることを示している。図4では、AA’断面の微細線
が理想的に分離するレジストの閾値で、歪みの起こるB
B’断面ではパターンの縮小が起こっている。これに対
して、図6では、AA’断面の微細線が理想的に分離す
るレジストの闘値で、歪みの起こるBB’断面ではパタ
ーンの縮小がほとんどない。
【0037】以上のように、本実施例によると、周期パ
ターンの長さを最適化することにより、パターン2の周
期パターンの端のエッジが、パターン1の通常パターン
の端のエッジと傾きが逆であることを利用して、合成後
のパターンのエッジを緩やかなものとし、レジストの閾
値での像の大きさを大きくし、AA’断面とCC’断面
のような周期パターンのパターンがない部分との大きさ
に近づけることができる。また、レジストの閾値の近傍
の強度の傾きが緩やかになることで、レジストの閾値付
近の露光量強度がわずかに変わっても、パターンの大き
さは急激に変化しなくなる。したがって、露光量比の裕
度が上がるとともに、それぞれの露光量の和の全体の露
光量の裕度が上がることになる。
【0038】また、本実施例によると、このように、周
期パターンの端のエッジが、通常パターンの端のエッジ
と傾きが逆であることを利用して、合成後のパターンの
エッジを緩やかなものとし、周期パターンにまたがる部
分の歪みを小さくし、露光量裕度と露光量比裕度を大き
くする事ができる。このような場合、ここでは、パター
ン2の周期パターンの長さを、パターン1の通常パター
ンの長さとウエハー上で同じにするが、通常パターンの
パターン間隔がこのように解像度以下ではなく解像が可
能な幅であれば、ウエハー上で微細なパターン部分の長
さと等しく周期パターンの長さを設定してやればよい。
つまり、図12に示すように、周期パターンの長さL
は、通常パターンの微細パターンの長さL2から、通常
パターンの長さL1までにするのがよい。
【0039】一方、周期パターンの長さは短縮が起こる
ので、短縮をしたときに同じ長さとなるよう、短縮を見
込んで少し長めにすればよい。短縮分をαとすると、マ
スク上の周期パターンの長さLは、L1+αから、L2
+αまでにするのがよい。ここでは、周期パターンをレ
ベンソン型位相シフトマスクを用いて説明したが、これ
に限定されることはなく、図13に示したようにエッジ
型の位相シフトマスクでも、位相を一定にしたバイナリ
マスクでも、周期パターン端のエッジが、通常パターン
の端のエッジと傾きが逆であれば適用が可能である。図
14はマスク上の周期パターンと通常パターンの図であ
り、図14の(a)は周期パターンの長さが前述した範
囲のL2+αの場合を示し、図14の(b)はL1+α
の場合を示している。また、本発明は、ここに示したゲ
ートパターンに限定されるものではなく、任意のパター
ンに対して適用される。
【0040】別の実施例を、図15を例に説明する。最
終的に得たいパターンが、微細線がL字形に構成されて
いる場合についての実施例である。作成したいパターン
がL字のゲートパターンのとき、通常パターンは作成し
たいパターンに近い形状、または大きさのパターンとし
て、図15の上図のようにする。周期パターンとして
は、通常パターンの微細線に平行して、縦方向と横方向
の微細線からなる周期的なパターンを、図15の中図の
ようにする。図15の下図のように、微細線の中心位置
とエッジの位置が重なるように位置合わせし、これらの
パターンをそれぞれ露光することによって、所望のパタ
ーンが得られる。
【0041】周期パターンは、通常パターンの微細線の
線幅と間隔の和からなるピッチと等しくした平行線で構
成する。この時、微細線が重ならないように、図15の
中図のように、微細線が交わる部分は1点で接するよう
な長さにする。このときの4角形の大きさは、1辺の長
さをL,L’とする。この長さLは、ウエハー上で、通
常パターンの微細パターンの長さL2から、通常パター
ンの長さL1までにする。L’は、通常パターンの微細
パターンの長さL2’から、通常パターンの長さL1’
までにする。
【0042】あるいはまた、同じ通常パターンに対し
て、図16の中図に示したような周期パターンを露光し
てもよい。さきほどの、通常パターンの微細線に平行し
た線を2辺とする4角形の外部にも、微細線を同じピッ
チで平行につけ加えてもよいが、この場合も、微細線の
長さが、通常パターンのエッジ部分より長くならないよ
うにし、エッジと反対側は、微細線が重ならないように
微細線が交わる部分は1点で接するような長さにする。
このように、パターンの形が変わってもパターンのエッ
ジに注目して、通常パターンの端のエッジと、周期パタ
ーンの端のエッジが重なるような周期パターンの長さに
し、配置する事が重要である。両方のパターンの端のエ
ッジが重なることによって、互いに逆の傾きのエッジが
打ち消しあうようになる。その結果、合成後のパターン
の傾斜したエッジが緩やかなものとなり、合成像の周期
パターンにまたがる部分の歪みを小さくし、露光量裕度
と露光量比裕度を大きくする事ができる。この場合にお
いても、周期パターンの長さは短縮が起こるので、短縮
をしたときに同じ長さとなるよう、短縮を見込んで少し
長めにすればよい。短縮分をαとすると、マスク上の周
期パターンの長さLは、通常パターンのマスク上の長さ
L1、L2としてLをL1+αから、L2+αまでにす
る。ここでは、周期パターンをレベンソン型位相シフト
マスクを用いて説明したが、これに限定されることはな
く、図17に示したようにエッジ型の位相シフトマスク
でも、位相を一定にしたバイナリマスクでも、周期パタ
ーン端のエッジが、通常パターンの端のエッジと傾きが
逆であれば適用が可能である。また本発明は、ここに示
したゲートパターン、L形パターンに限定されるもので
はなく、任意のパターンに対して適用される。
【0043】図18は、本発明を適用し得る周期パター
ンの2光束干渉用露光と通常の投影露光の双方が行なえ
る高解像度露光装置を示す概略図である。図18におい
て、221はKrF又はArFエキシマレーザ、222
は照明光学系、223はマスク(レチクル)、224は
マスクステージ、227はマスク223の回路パターン
をウエハ228上に縮小投影する投影光学系、225は
マスク(レチクル)チェンジャであり、ステージ224
に、通常のレチクルと前述したレベンソン型位相シフト
マスク(レチクル)又はエッジシフタ型マスク(レチク
ル)又は位相シフタを有していない周期パターンマスク
(レチクル)の一方を選択的に供給するために設けてあ
る。
【0044】図18の229は2光束干渉露光と投影露
光で共用される一つのXYZステージであり、このステ
ージ229は、光学系227の光軸に直交する平面及び
この光軸方向に移動可能で、レーザー干渉計等を用いて
そのXY方向の位置が正確に制御される。また、図18
の装置は、不図示のレチクル位置合わせ光学系、ウエハ
位置合わせ光学系(オフアクシス位置合わせ光学系とT
TL位置合わせ光学系とTTR位置合わせ光学系)とを
備える。
【0045】図18の装置の照明光学系222は部分的
コヒーレント照明とコヒーレント照明とを切換え可能に
構成してあり、コヒーレント照明の場合には、ブロック
230内の図示した前述した(1a)又は(1b)の照
明光を、前述したレベンソン型位相シフトレチクル又は
エッジシフタ型レチクル又は位相シフタを有していない
周期パターンレチクルの一つに供給し、部分的コヒーレ
ント照明の場合にはブロック230内に図示した(2)
の照明光を所望のレチクルに供給する。部分的コヒーレ
ント照明からコヒーレント照明との切換えは、通常光学
系222のフライアイレンズの直後に置かれる開口絞り
を、この絞りに比して開口径が十分に小さいコヒーレン
ト照明用絞りと交換すればいい。また、図19のような
X線露光装置を用いて、本実施形態の方法により、露光
を行うことも可能である。
【0046】従来、X線プロキシミティ露光装置とし
て、図19に示す構成のものが知られている(例えば特
開平2−100311号公報)。同図において、1はS
OR等のX線源(発光点)、2はx方向にスリット状に
広がったSORX線、3はスリット状のX線2をy方向
に拡大するための凸面ミラー(例えばSiC製)、2a
は凸面ミラー3で面状に拡大されたX線、7はレジスト
を塗布した半導体ウエハ等の被露光体、10はマスクで
ある。また、4はSOR側の雰囲気とマスクおよび被露
光体側の雰囲気とを分離するベリリウム薄膜、5は露光
量調節のためのフォーカルプレイン型のシャッタであ
る。露光は、マスク10と被露光体7とを10μm程度
の間隔(ギャップ)を置いて配置し、シャッタ5を開い
て、SOR等からのスリット状高輝度X線2を凸面ミラ
ー3により面状に拡大したX線2aをマスク10を介し
て被露光体7上に照射して、マスク10のパターン像を
被露光基板7上に等倍で転写する。さらに、図24に示
されるような構成のX線露光装置を用いて、本実施例の
方法により露光を行うことも可能である。
【0047】以上説明した露光方法及び露光装置を用い
てIC.LSI等の半導体チップ、液晶パネル等の表示
素子、磁気ヘッド等の検出素子、CCD等の撮像素子と
いった各種デバイスの製造が可能である。本発明は以上
説明した実施形態あるいは実施例等に限定されるもので
はなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々に
変更することが可能である。
【0048】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、周期パターンにまたがっているパターン部分に歪み
が生じることを抑制することができ、露光量比の裕度お
よび露光量の裕度を上げることが可能となる。特に、本
発明によれば、通常パターンと周期パターンの多重露光
によって、通常では解像できない例えば0.15μm以
下の微細な線幅を有する複雑なパターンを得るうえで、
露光量裕度と露光量比裕度を大きくすることができ、微
細な線幅を有する複雑なパターンを露光する工程におい
て、実用化が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】二重露光において、微細線を含んだ合成像を形
成する手順を説明するための図。
【図2】二重露光において、周期パターンにまたがって
いるパターン部分に歪みが起こる現象を説明するための
図。
【図3】周期パターンの長さの最適化を行っていない構
成例を示す図。
【図4】図3におけるAA’断面の微細線が理想的に分
離するレジストの閾値で、歪みの起こるBB’断面では
パターンの縮小が起こっていることを説明するための
図。
【図5】本発明の実施例における周期パターンの長さの
最適化を行った構成例を示す図。
【図6】図5におけるAA’断面の微細線が理想的に分
離するレジストの闘値で、歪みの起こるBB’断面では
パターンの縮小が生じないこを説明するための図。
【図7】周期パターンの長さの最適化を行っていない構
成を示す図である。(a)はパターン1とパターン2を
重ね合わせる前の状態、(b)はパターン1とパターン
2を重ね合わせた状態、(c)は合成前の強度分布、
(d)は合成後の強度分布を、それぞれ示す図。
【図8】本発明の実施例における周期パターンの長さの
最適化を行った構成を示す図である。(a)はパターン
1とパターン2を重ね合わせる前の状態、(b)はパタ
ーン1とパターン2を重ね合わせた状態、(c)は合成
前の強度分布、(d)は合成後の強度分布を、それぞれ
示す図。
【図9】比較例であって、周期パターンの長さの最適化
を行っていない構成例を示す図。
【図10】図9と比較するため周期パターンの長さの最
適化を行った構成例を示す図。
【図11】本発明の実施例における周期パターンの長さ
の最適化の効果について説明するための図であり、
(a)は周期パターンの長さの最適化を行っていない構
成例において光量比率を20%とした場合、(b)は周
期パターンの長さの最適化を行った構成例において光量
比率を25%とした場合の図。
【図12】本発明の実施例における周期パターンの長さ
の最適化について説明するための図。
【図13】本発明の実施例におけるエッジ型の位相シフ
トマスクを用いて逆の傾きのエッジを合成する手順を示
す図。
【図14】本発明の実施例における周期パターンの短縮
を見込んで長めに構成する例を示す図。
【図15】本発明の別の実施例における最終的に得たい
パターンが、微細線がL字形に構成されている場合につ
いて説明するための図。
【図16】本発明の別の実施例における最終的に得たい
パターンが、微細線がL字形に構成されている場合につ
いて、更に別の形態を説明するための図。
【図17】本発明の別の実施例における最終的に得たい
パターンが、微細線がL字形に構成されている場合につ
いて、更に別の形態を説明するための図。
【図18】周期パターンの2光束干渉用露光と通常の投
影露光の双方が行なえる高解像度露光装置を示す概略
図。
【図19】従来例のX線プロキシミティ露光装置の構成
を示す図。
【図20】従来の投影露光装置の模式図。
【図21】二重露光の原理を説明するための図。
【図22】二重露光の原理を説明するための図。
【図23】二重露光のフローチャートを示す図。
【図24】X線露光装置の概略図。
【符号の説明】
1:SOR等のX線源 2:SORX線 3:凸面ミラー 4:ベリリウム薄膜 5:フォーカルプレイン型のシャッタ 7:被露光体 10:マスク 191:エキシマレーザ 192:照明光学系 193:照明光 194:マスク 195:物体側露光光 196:縮小投影光学系 197:像側露光光 198:感光基板 199:基板ステージ 221:KrFまたはArFエキシマレーザ 222:照明光学系 223:マスク 224:マスクステージ 227:投影光学系 228:ウエハ 229:XYZステージ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/027 G03F 7/20

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被露光基板上に、微細線を有するマスクを
    用いた第1パターンの露光と所定方向に伸びるパターン
    が繰り返される周期パターンを有する第2パターンの露
    光を含む多重露光を行う露光方法において、 前記周期パターンにおける前記所定方向の端部を前記第
    1パターンの端部に略一致させることによって、多重露
    光の際の前記第1パターンと第2パターンを合成したパ
    ターンの所定部分における歪みを抑制することを特徴と
    する露光方法。
  2. 【請求項2】被露光基板上に、微細線を有するマスクを
    用いた第1パターンの露光と所定方向に伸びるパターン
    が繰り返される周期パターンを有する第2パターンの露
    光を含む多重露光を行う露光方法において、 前記周期パターンの前記所定方向の端部の露光量分布
    が、それにまたがる前記第1パターンの所定部分の端部
    の露光量分布の傾きと逆になってそれらが多重露光で合
    成されるように、前記周期パターンの所定方向の長さを
    設定することを特徴とする露光方法。
  3. 【請求項3】 ウエハ上の前記周期パターンの所定方向
    長さを、該周期パターンの所定方向と同方向の前記第1
    パターンの長さと等しく設定することを特徴とする請求
    項2に記載の露光方法。
  4. 【請求項4】 前記ウエハ上の周期パターンの前記所定方
    向の長さが、前記周期パターンの前記所定方向と同方向
    前記第1パターンにおける微細線の長さと等しい長さ
    から、該微細線の長さから前記周期パターンにまたがる
    前記第1パターンにおけるパターン部分のパターン幅を
    除いた長さまで、とされていることを特徴とする請求項
    に記載の露光方法。
  5. 【請求項5】前記周期パターンは周期パターンを有する
    マスクによって形成され、前記マスク上の周期パターン
    の前記所定方向の長さが、請求項4 に記載されたウエハ
    上の周期パターンの長さに、該周期パターンの短縮を見
    込んだ長さを加えた長さとされていることを特徴とする
    露光方法。
  6. 【請求項6】前記周期パターンを有するマスク が、レベ
    ンソン型位相マスク、またはエッヂ型の位相シフトマス
    ク、またはバイナリー型マスクのいずれかのマスクによ
    って構成されることを特徴とする請求項5に記載の露光
    方法。
  7. 【請求項7】 被露光基板上に、微細線を有するマスクを
    用いた第1パターンの露光と所定方向に伸びるパターン
    が繰り返される周期パターンを有する第2パターンの露
    光を含む多重露光を行う露光装置において、 前記周期パターンにおける前記所定方向の端部を前記第
    1パターンの端部に略一致させることによって、多重露
    光の際の前記第1パターンと第2パターンを合成したパ
    ターンの所定部分における歪みを抑制する構成を備える
    ことを特徴とする露光装置。
  8. 【請求項8】 被露光基板上に、微細線を有するマスクを
    用いた第1パターンの露光と所定方向に伸びるパターン
    が繰り返される周期パターンを有する第2パターンの露
    光を含む多重露光を行う露光装置において、 前記周期パターンの前記所定方向の端部の露光量分布
    が、それにまたがる前記第1パターンの所定部分の端部
    の露光量分布の傾きと逆になってそれらが多重露光で合
    成されるように、前記周期パターンの所定方向の長さを
    設定する構成を備えることを特徴とする露光装置。
  9. 【請求項9】 前記周期パターンの前記所定方向の長さ
    が、該周期パターンの所定方向と同方向の前記第1パタ
    ーンの長さと等しくなるように構成されていることを特
    徴とする請求項7あるいは8に記載の露光装置。
  10. 【請求項10】 前記ウエハ上の周期パターンの前記所定
    方向の長さが、前記周期パターンの前記所定方向と同方
    向の前記第1パターンにおける微細線の長さと等しい長
    さから、該微細線の長さから前記周期パターンにまたが
    前記第1パターンにおけるパターン部分のパターン幅
    を除いた長さまで、とされていることを特徴とする請求
    項9に記載の露光装置。
  11. 【請求項11】前記周期パターンは周期パターンを有す
    るマスクによって形成され、前記マスク上の周期パター
    ンの前記所定方向の長さが、請求項10 に記載されたウ
    エハ上の周期パターンの長さに、該周期パターンの短縮
    を見込んだ長さを加えた長さとされていることを特徴と
    する露光装置。
  12. 【請求項12】前記周期パターンを有するマスク が、レ
    ベンソン型位相マスク、またはエッヂ型の位相シフトマ
    スク、またはバイナリー型マスクのいずれかのマスクに
    よって構成されることを特徴とする請求項11に記載の
    露光装置。
  13. 【請求項13】請求項1〜6 のいずれか1項に記載の露
    光方法を用いて、または請求項7〜12のいずれか1項
    に記載の露光装置を用いて、デバイスを製造することを
    特徴とするデバイス製造方法。
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