JP3334952B2 - E,z−ブテンジアール−ビス−ジアルキルアセタールの製造方法 - Google Patents
E,z−ブテンジアール−ビス−ジアルキルアセタールの製造方法Info
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- JP3334952B2 JP3334952B2 JP17787493A JP17787493A JP3334952B2 JP 3334952 B2 JP3334952 B2 JP 3334952B2 JP 17787493 A JP17787493 A JP 17787493A JP 17787493 A JP17787493 A JP 17787493A JP 3334952 B2 JP3334952 B2 JP 3334952B2
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C41/00—Preparation of ethers; Preparation of compounds having groups, groups or groups
- C07C41/48—Preparation of compounds having groups
- C07C41/50—Preparation of compounds having groups by reactions producing groups
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、相応する2,5−アジ
アルコキシ−2,5−ジヒドロフランから出発する、一
般式I:
アルコキシ−2,5−ジヒドロフランから出発する、一
般式I:
【0002】
【化3】
【0003】[式中、Rは−CH3、−C2H5又は−C3
H7を表す]で示されるE,Z−ブテンジアール−ビス
−ジアルキルアセタールの改良された製造方法に関す
る。
H7を表す]で示されるE,Z−ブテンジアール−ビス
−ジアルキルアセタールの改良された製造方法に関す
る。
【0004】
【従来の技術】電子富有アルケン、例えば、しばしばテ
トラアルコキシ−2−ブテンとも称されるブテンジアー
ル−ビス−ジアルキルアセタールは、多数の親電子反応
体との付加及び環化付加反応において重要な特性を示
す。
トラアルコキシ−2−ブテンとも称されるブテンジアー
ル−ビス−ジアルキルアセタールは、多数の親電子反応
体との付加及び環化付加反応において重要な特性を示
す。
【0005】例えば、Z−ブテンジアール−ビス−ジエ
チルアセタールは、スイス国特許第321106号明細
書によれば、1−プロペニル−エチルエーテルとの二重
エノールエーテル縮合及び引続く加水分解により良好な
収率で2,7−ジメチル−オクタ−2,4,6−トリエ
ン−1,8−ジアールに転化される。該C10−ジアルデ
ヒドは、カロチノイド合成のための望ましい中間生成物
である(ドイツ国特許第2801908号明細書参
照)。
チルアセタールは、スイス国特許第321106号明細
書によれば、1−プロペニル−エチルエーテルとの二重
エノールエーテル縮合及び引続く加水分解により良好な
収率で2,7−ジメチル−オクタ−2,4,6−トリエ
ン−1,8−ジアールに転化される。該C10−ジアルデ
ヒドは、カロチノイド合成のための望ましい中間生成物
である(ドイツ国特許第2801908号明細書参
照)。
【0006】従来公知の1,1,4,4−テトラアルコ
キシ−2−ブテンの製造方法は、工業的製造には適さな
い。従って、例えば英国特許第747281号明細書か
ら、フランを水不含の条件下で−25℃未満の温度で臭
素とアルカノールを用いて1,1,4,4−テトラアル
コキシ−2−ブテンに転化することによる方法が公知で
ある。しかしながら、該方法は技術的及びエネルギー的
に費用がかかり、しかも公害となる。
キシ−2−ブテンの製造方法は、工業的製造には適さな
い。従って、例えば英国特許第747281号明細書か
ら、フランを水不含の条件下で−25℃未満の温度で臭
素とアルカノールを用いて1,1,4,4−テトラアル
コキシ−2−ブテンに転化することによる方法が公知で
ある。しかしながら、該方法は技術的及びエネルギー的
に費用がかかり、しかも公害となる。
【0007】更に、 Recueil,J.of the Royal Netherla
nds Chem. Soc.94/8(1975)196-98には、シス−1,1,
4,4−テトラメトキシ−2−ブテンの製造方法が記載
されている。該方法では、メタノール中の2,5−ジメ
トキシ−2,5−ジヒドロフランをHCOOHと共に、
8時間還流下で沸騰するまで加熱する。該方法の欠点
は、長い反応時間であるにも関わらず、達成された収率
は、理論値の約45%にすぎないという点である。
nds Chem. Soc.94/8(1975)196-98には、シス−1,1,
4,4−テトラメトキシ−2−ブテンの製造方法が記載
されている。該方法では、メタノール中の2,5−ジメ
トキシ−2,5−ジヒドロフランをHCOOHと共に、
8時間還流下で沸騰するまで加熱する。該方法の欠点
は、長い反応時間であるにも関わらず、達成された収率
は、理論値の約45%にすぎないという点である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の課題
は、従来技術の欠点を有しない、すなわち所望の化合物
を簡単にかつ無公害で良好な収率で得られるような、
1,1,4,4−テトラアルコキシ−2−ブテンの製法
方法を提供することであった。
は、従来技術の欠点を有しない、すなわち所望の化合物
を簡単にかつ無公害で良好な収率で得られるような、
1,1,4,4−テトラアルコキシ−2−ブテンの製法
方法を提供することであった。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題は、一般式I:
【0010】
【化4】
【0011】[式中、Rは−CH3、−C2H5又は−C3
H7を表す]のE,Z−ブテンジアール−ビス−ジアル
キルアセタールを、一般式II:
H7を表す]のE,Z−ブテンジアール−ビス−ジアル
キルアセタールを、一般式II:
【0012】
【化5】
【0013】[式中、Rは上記のものを表す]の2,5
−ジアルコキシ−2,5−ジヒドロフランと式III: R OH (III) [式中、Rは上記のものを表す]の相応するアルカノー
ルとを、酸の存在下で高温で反応させることにより製造
する方法において、該反応を相応する式IV: HC(OR)3 (IV) [式中、Rは上記のものを表す]のギ酸−o−アルキル
エステル当量モル、すなわち一般式IIのフラン1モル
当たり約0.9〜1.5モルの存在下で、及び触媒とし
て、反応体に他の作用をしない、触媒量の鉱酸又は強有
機酸の存在下で行うことにより解決される。
−ジアルコキシ−2,5−ジヒドロフランと式III: R OH (III) [式中、Rは上記のものを表す]の相応するアルカノー
ルとを、酸の存在下で高温で反応させることにより製造
する方法において、該反応を相応する式IV: HC(OR)3 (IV) [式中、Rは上記のものを表す]のギ酸−o−アルキル
エステル当量モル、すなわち一般式IIのフラン1モル
当たり約0.9〜1.5モルの存在下で、及び触媒とし
て、反応体に他の作用をしない、触媒量の鉱酸又は強有
機酸の存在下で行うことにより解決される。
【0014】本発明による方法は、触媒として、有機ス
ルホン酸の存在下で、特にp−トルエンスルホン酸の存
在下で行う場合に、特に有利に達成される。
ルホン酸の存在下で、特にp−トルエンスルホン酸の存
在下で行う場合に、特に有利に達成される。
【0015】出発化合物として使用される式IIの2,
5−ジアルコキシ−2,5−ジヒドロキシフランは、殺
菌剤のサクシンアルデヒドを製造するための中間生成物
として工業的に良好に使用することができ、技術的にも
簡単な方法で、例えばフランを電気化学的にアルカノー
ル中で酸化させることにより入手可能である。
5−ジアルコキシ−2,5−ジヒドロキシフランは、殺
菌剤のサクシンアルデヒドを製造するための中間生成物
として工業的に良好に使用することができ、技術的にも
簡単な方法で、例えばフランを電気化学的にアルカノー
ル中で酸化させることにより入手可能である。
【0016】式IVのギ酸−o−アルキルエステルとし
ては、ギ酸−o−エチルエステルを用いるのが有利であ
るが、しかしながらギ酸−o−エチルエステル又は更に
ギ酸−o−プロピルエステルを使用することもできる。
ては、ギ酸−o−エチルエステルを用いるのが有利であ
るが、しかしながらギ酸−o−エチルエステル又は更に
ギ酸−o−プロピルエステルを使用することもできる。
【0017】ギ酸エステルは脱水剤として使用する、従
ってほぼモル量、すなわち一般式IIのフラン1モル当
たり約0.9〜1.5、有利には1.0〜1.2モルの
量で使用する。
ってほぼモル量、すなわち一般式IIのフラン1モル当
たり約0.9〜1.5、有利には1.0〜1.2モルの
量で使用する。
【0018】式IIIのアルカノールとしては、使用さ
れる式IIのフランと同じアルキル基を有するアルカノ
ールを使用するのが有利である。しかも任意のアルカノ
ールも使用するができるが、そうすると定義された生成
物ではなく、分子中に種々のアルキル置換基を有するブ
テンジアール−ビス−ジアルキル−アセタールが得られ
る。
れる式IIのフランと同じアルキル基を有するアルカノ
ールを使用するのが有利である。しかも任意のアルカノ
ールも使用するができるが、そうすると定義された生成
物ではなく、分子中に種々のアルキル置換基を有するブ
テンジアール−ビス−ジアルキル−アセタールが得られ
る。
【0019】本発明による方法は、式IのE,Z−ブテ
ンジアール−ビス−ジメチルアセタールを製造するため
に、式IIの2,5−ジメトキシ−2,5−ジヒドロフ
ランをギ酸−o−メチルエステルの存在下でメタノール
と反応させた場合に特に有利である。
ンジアール−ビス−ジメチルアセタールを製造するため
に、式IIの2,5−ジメトキシ−2,5−ジヒドロフ
ランをギ酸−o−メチルエステルの存在下でメタノール
と反応させた場合に特に有利である。
【0020】式IIIのアルカノールは、一般に式II
のフラン1モル当たりアルカノール2〜10、有利には
3〜6モルの量を使用する。
のフラン1モル当たりアルカノール2〜10、有利には
3〜6モルの量を使用する。
【0021】本発明による方法に適した触媒としては、
反応体に反応条件下では他に作用しない、約−9〜+
3.77の酸性指数(pKs値)を有する鉱酸又は有機
酸である。酸性指数ないしはpKs値の定義に関して
は、 Ullmanns Encyklopaedie der techinischen Chemi
e, 15巻、2頁を参照されたい。鉱酸、例えば濃硫酸
(pKs=−3)、好ましくは90〜98重量%の硫
酸、o−燐酸(pKs=2.09)、好ましくは85〜
90重量%の燐酸、濃塩酸(pKs=−6)、過塩素酸
(pKs=−9)並びに強有機酸、例えばトリクロル酢
酸(pKs=0.92)、ギ酸(pKs値=3.7
7)、シュウ酸(pKs=1.46)、及び有機スルホ
ン酸が適している。適したスルホン酸としては、脂肪族
スルホン酸、特に低級アルカンスルホン酸、例えばメタ
ンスルホン酸、エタンスルホン酸、1−プロパンスルホ
ン酸、2−プロパン−スルホン酸及びトリフルオルメタ
ンスルホン酸、脂環式スルホン酸、例えば樟脳スルホン
酸及び芳香族スルホン酸、例えばトルエンスルホン酸、
特にp−トルエンスルホン酸、ナフタリンスルホン酸、
特にナフチル−1−スルホン酸及びナフチル−2−スル
ホン酸、ベンゼンスルホン酸並びにスルホン酸基を含有
する酸性のイオン交換体が挙げられる。記載の強酸の中
から、特に本発明では、特に比較的廉価な強無機酸、例
えば硫酸及び燐酸、並びに比較的腐食性の低い強有機
酸、例えばp−トルエンスルホン酸が有利である。
反応体に反応条件下では他に作用しない、約−9〜+
3.77の酸性指数(pKs値)を有する鉱酸又は有機
酸である。酸性指数ないしはpKs値の定義に関して
は、 Ullmanns Encyklopaedie der techinischen Chemi
e, 15巻、2頁を参照されたい。鉱酸、例えば濃硫酸
(pKs=−3)、好ましくは90〜98重量%の硫
酸、o−燐酸(pKs=2.09)、好ましくは85〜
90重量%の燐酸、濃塩酸(pKs=−6)、過塩素酸
(pKs=−9)並びに強有機酸、例えばトリクロル酢
酸(pKs=0.92)、ギ酸(pKs値=3.7
7)、シュウ酸(pKs=1.46)、及び有機スルホ
ン酸が適している。適したスルホン酸としては、脂肪族
スルホン酸、特に低級アルカンスルホン酸、例えばメタ
ンスルホン酸、エタンスルホン酸、1−プロパンスルホ
ン酸、2−プロパン−スルホン酸及びトリフルオルメタ
ンスルホン酸、脂環式スルホン酸、例えば樟脳スルホン
酸及び芳香族スルホン酸、例えばトルエンスルホン酸、
特にp−トルエンスルホン酸、ナフタリンスルホン酸、
特にナフチル−1−スルホン酸及びナフチル−2−スル
ホン酸、ベンゼンスルホン酸並びにスルホン酸基を含有
する酸性のイオン交換体が挙げられる。記載の強酸の中
から、特に本発明では、特に比較的廉価な強無機酸、例
えば硫酸及び燐酸、並びに比較的腐食性の低い強有機
酸、例えばp−トルエンスルホン酸が有利である。
【0022】酸性触媒を、一般的には2,5−ジメトキ
シ−2,5−ジヒドロフラン1モル当たり、無機酸の場
合には約10-5〜5・10-2、有利には10-4〜10-2
モルの量で、有機酸の場合には約10-5〜10-1、有利
には10-4〜10-2モルの量で使用する。
シ−2,5−ジヒドロフラン1モル当たり、無機酸の場
合には約10-5〜5・10-2、有利には10-4〜10-2
モルの量で、有機酸の場合には約10-5〜10-1、有利
には10-4〜10-2モルの量で使用する。
【0023】該反応を実施するために、一般的には反応
体I〜IVの溶液に酸性触媒を加え、該反応混合物を還
流下で沸騰するまで加熱する。
体I〜IVの溶液に酸性触媒を加え、該反応混合物を還
流下で沸騰するまで加熱する。
【0024】反応時間は、一般に1〜10、有利には2
〜6時間である。反応の進行は、ガスクロマトグラフィ
ー分析により追跡することができる。
〜6時間である。反応の進行は、ガスクロマトグラフィ
ー分析により追跡することができる。
【0025】本発明による方法を用いて、カロチノイド
合成のための中間生成物として望ましい、一般式Iの
E,Z−ブテンジアール−ビス−ジアルキルアセタール
を、簡単な方法で良好な収率で得ることができる。
合成のための中間生成物として望ましい、一般式Iの
E,Z−ブテンジアール−ビス−ジアルキルアセタール
を、簡単な方法で良好な収率で得ることができる。
【0026】
【実施例】次に、本発明により以下の実施例につき詳細
に説明する。
に説明する。
【0027】例1
【0028】
【化6】
【0029】2,5−ジメトキシ−2,5−ジヒドロフ
ラン(IIa)265.3g(2モル)、メタノール
(IIIa)384g(12モル)及びo−ギ酸トリメ
チルエステル(IVa)214.4g(2モル)の溶液
に、2リットルのガラス反応器中で、p−トルエンスル
ホン酸0.2gを加え、次いで65℃で20分間加熱
し、引続き2時間還流下で沸騰するまで加熱した。該反
応をガスクロマトグラフィー(面積%)で追跡した。以
下の表に、E,Z−ブテンジアール−ビス−ジメチルア
セタール(Ia)及び1,1,2,4,4−ペンタメト
キシ−ブタン(Va)の形成下での反応経過を示す。
ラン(IIa)265.3g(2モル)、メタノール
(IIIa)384g(12モル)及びo−ギ酸トリメ
チルエステル(IVa)214.4g(2モル)の溶液
に、2リットルのガラス反応器中で、p−トルエンスル
ホン酸0.2gを加え、次いで65℃で20分間加熱
し、引続き2時間還流下で沸騰するまで加熱した。該反
応をガスクロマトグラフィー(面積%)で追跡した。以
下の表に、E,Z−ブテンジアール−ビス−ジメチルア
セタール(Ia)及び1,1,2,4,4−ペンタメト
キシ−ブタン(Va)の形成下での反応経過を示す。
【0030】 反応時間 HC(OCH3)3 IIa Ia Va [分] [面積%] [面積%] [面積%] [面積%] 0 29.5 59 9.4 30 18.2 33 47 0.6 60 14.0 26 57 1.0 90 11.0 21 65 1.8 120 7.7 15 72 2.9 引続き、メタノール中のCH3ONaの30%溶液1.
9gを添加することにより反応を停止し、過剰のメタノ
ールを標準圧でブリッジを介して留去し、残留物を、3
0cmの充填カラム内で著しい減圧下で蒸留することに
より分別した。得られたフラクションは、ガスクロマト
グラフィー分析(GC)により以下の組成を有してい
た。
9gを添加することにより反応を停止し、過剰のメタノ
ールを標準圧でブリッジを介して留去し、残留物を、3
0cmの充填カラム内で著しい減圧下で蒸留することに
より分別した。得られたフラクションは、ガスクロマト
グラフィー分析(GC)により以下の組成を有してい
た。
【0031】
【表1】
【0032】フラクション4及び5から、合計で貴重な
生成物E,Z−ブタンジアール−ビス−ジメチルアセタ
ール257.6g(理論値の73%に相当)が得られ
た。フラクション1〜3は、工程中に戻すことができる
エダクト2,5−ジメトキシ−2,5−ジヒドロフラン
(IIa)34.6gを含有していた。従って、該反応
の選択性は理論値の85%であった。
生成物E,Z−ブタンジアール−ビス−ジメチルアセタ
ール257.6g(理論値の73%に相当)が得られ
た。フラクション1〜3は、工程中に戻すことができる
エダクト2,5−ジメトキシ−2,5−ジヒドロフラン
(IIa)34.6gを含有していた。従って、該反応
の選択性は理論値の85%であった。
【0033】例2 メタノール288g(9モル)とo−ギ酸トリメチルエ
ステル191g(1.8モル)からなる混合物中の2,
5−ジメトキシ−2,5−ジヒドロフラン198g
(1.5モル)の溶液に、濃H2SO40.1gを加え
た。その後、該反応混合物を4時間還流下で(69℃)
沸騰するまで加熱した。該反応を、メタノール中のCH
3ONaの30%溶液1.5gを添加することにより中
止した。引続き、標準圧でメタノール及びギ酸メチルを
留去した。残留する残留物を約30ミリバールで分留し
た(96〜103℃)。98%のブタンジアールビスジ
メチルアセタール198g(収率、理論値の74%に相
当)が得られた。未反応の2,5−ジメトキシ−2,5
−ジヒドロフランは、前留出物として単離し、新たに反
応に使用することができる。
ステル191g(1.8モル)からなる混合物中の2,
5−ジメトキシ−2,5−ジヒドロフラン198g
(1.5モル)の溶液に、濃H2SO40.1gを加え
た。その後、該反応混合物を4時間還流下で(69℃)
沸騰するまで加熱した。該反応を、メタノール中のCH
3ONaの30%溶液1.5gを添加することにより中
止した。引続き、標準圧でメタノール及びギ酸メチルを
留去した。残留する残留物を約30ミリバールで分留し
た(96〜103℃)。98%のブタンジアールビスジ
メチルアセタール198g(収率、理論値の74%に相
当)が得られた。未反応の2,5−ジメトキシ−2,5
−ジヒドロフランは、前留出物として単離し、新たに反
応に使用することができる。
【0034】例3〜9 それぞれ表2から明らかな量の2,5−ジメトキシ−
2,5−ジヒドロフラン(IIa)、メタノール、o−
ギ酸トリメチルエステル及び酸性触媒を一緒に2リット
ルのガラス反応器中で、まず65℃で20分間加熱し、
次いで表に記載した反応時間で還流下で沸騰するまで加
熱した。それぞれ得られたE,Z−ブテンジアール−ビ
ス−ジメチルアセタールの収率を、表2の最後の欄に示
す。約90%の反応率で反応が行われるので、従って理
論値の約80〜85%の選択性が生じる。
2,5−ジヒドロフラン(IIa)、メタノール、o−
ギ酸トリメチルエステル及び酸性触媒を一緒に2リット
ルのガラス反応器中で、まず65℃で20分間加熱し、
次いで表に記載した反応時間で還流下で沸騰するまで加
熱した。それぞれ得られたE,Z−ブテンジアール−ビ
ス−ジメチルアセタールの収率を、表2の最後の欄に示
す。約90%の反応率で反応が行われるので、従って理
論値の約80〜85%の選択性が生じる。
【0035】 表2 例 IIa HC(CH3O)3 CH3OH 酸性触媒 反応時間 収率 [モル] [モル] [モル] [g] [h] [% ] 3 2 2 6 濃H2SO4 0.1g 4 74- 78 4 2 2 9 濃HCL 4g 5 72 5 2 2 6 濃H3PO4 1g 6 72 6 2 2 6〜12 p-Tos-OH 0.2g 2 75 7 2 2 6 CF3-SO3H 0.2g 2 74 8 2 2 6 CH3-SO3H 0.2g 2 73 9 2 2 6〜12 “Sicapent” 1g 6 70 (SiO2上P2O5) 比較例 メタノール192g(6モル)中の2,5−ジメトキシ
−2,5−ジヒドロフラン265.3g溶液にp−トル
エンスルホン酸0.2gを加え、その後、1時間還流下
で沸騰するまで加熱した。引続き、1.5時間以内で1
0cmのビグローカラム(Vigreux- Kolonne)を介して
メタノールを留去し、この蒸留の間に新たにメタノール
6モルを緩慢に加えた(水の分離)。合計で8時間の反
応時間の後にメタノールを完全に留去し、残留物を上記
のビグローカラムを介して蒸留により分離した。その
際、使用した2,5−ジメトキシ−2,5−ジヒドロフ
ランの60%が未反応で回収された。所望のブテンジア
ールビスジメチルアセタールの収率は理論値の約35%
にすぎなかった。
−2,5−ジヒドロフラン265.3g溶液にp−トル
エンスルホン酸0.2gを加え、その後、1時間還流下
で沸騰するまで加熱した。引続き、1.5時間以内で1
0cmのビグローカラム(Vigreux- Kolonne)を介して
メタノールを留去し、この蒸留の間に新たにメタノール
6モルを緩慢に加えた(水の分離)。合計で8時間の反
応時間の後にメタノールを完全に留去し、残留物を上記
のビグローカラムを介して蒸留により分離した。その
際、使用した2,5−ジメトキシ−2,5−ジヒドロフ
ランの60%が未反応で回収された。所望のブテンジア
ールビスジメチルアセタールの収率は理論値の約35%
にすぎなかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−204830(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 41/50 C07C 43/303
Claims (1)
- 【請求項1】 一般式I: 【化1】 [式中、Rは−CH3、−C2H5又は−C3H7を表す]
のE,Z−ブテンジアール−ビス−ジアルキルアセター
ルを、一般式II: 【化2】 [式中、Rは上記のものを表す]の2,5−ジアルコキ
シ−2,5−ジヒドロフランと式III: R OH (III) [式中、Rは上記のものを表す]の相応するアルカノー
ルとを、酸の存在下で高温で反応させることにより製造
する方法において、該反応を、相応する式IV: HC(OR)3 (IV) [式中、Rは上記のものを表す]のギ酸−o−アルキル
エステル、上記一般式IIのフラン1モル当たり0.9
〜1.5モルの存在下で、及び触媒として、反応体に他
の作用をしない、触媒量の鉱酸又は強有機酸の存在下で
行うことを特徴とする、E,Z−ブテンジアール−ビス
−ジアルキルアセタールの製造方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
DE4223889.7 | 1992-07-21 | ||
DE4223889A DE4223889A1 (de) | 1992-07-21 | 1992-07-21 | Verfahren zur Herstellung von E,Z-Butendial-bis-dialkylacetalen |
Publications (2)
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