JP3334761B2 - マイクロ波放電反応装置 - Google Patents
マイクロ波放電反応装置Info
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Description
に関し、特にドライエッチング装置、プラズマCVD装
置、スパッタリング装置、表面改質装置などに応用する
のに好適なマイクロ波放電反応装置に関するものであ
る。
用である電子サイクロトロン共鳴現象(ECR)を利用
した放電反応装置として、主として導波管によるマイク
ロ波導入機構を用いたものが提案されている。またマイ
クロ波を導入する手段として同軸型線路を応用した例が
特開平1−159379号公報に開示される。この文献
には、多数のスリットを有する平板状電極をアンテナと
して用いて、大面積の被処理物を均一に処理する放電反
応装置が記述される。この放電反応装置には磁場発生手
段として空芯コイルが用いられる。
による磁場を利用した装置に共通する問題として、使用
する周波数領域によって導波管の大きさが決まっている
ことに起因する装置設計上の制約、マイクロ波導入用の
窓の信頼性に対する不安、空芯コイルが大きいことによ
る装置全体の大型化、高コスト化等があった。また、こ
の種の放電反応装置で効率よくプラズマを発生させるに
は、マイクロ波の波長に依存した放電室の寸法上の制約
があり、さらに放電室全域にわたる均一性のよい磁場の
発生も困難になるため、マイクロ波放電反応装置の放電
室の寸法を単純に大きくするだけでは不均一になり、大
面積基板の均一性よい処理は困難であった。
イクロ波放電装置においても空芯コイルによる磁界を応
用していることから、導波管型装置と同じ理由によって
プラズマの均一性が不十分であった。コイルが大型であ
る欠点に対しては、なんら考慮されていなかった。
は、先に、多数のスリットを有する平板状電極と永久磁
石を組み合わせた、平面型ECRと呼ばれる大面積プラ
ズマ発生用電極を提案した(特願平2-400904号)。この
マイクロ波放電反応装置では、放射型、星型等の所定形
態を有するスリットを備える平板状電極を設け、放電室
にマイクロ波を効率よく放射し、同時にECR条件を満
足する磁場を発生させるための手段として同心円上に複
数の円筒状永久磁石を設置した。これらの永久磁石の着
磁方向(磁化方向)は前記電極の面に垂直とし、かつ、
隣合う円筒状永久磁石を、その着磁方向が互いに逆とな
るように配置した。この時の磁場強度は前記平板状電極
のプラズマが発生する面の近傍でECR条件を満たすよ
うに設定された。上記の構成により、前記電極の表面近
傍のごく狭い領域にのみプラズマを発生させることがで
きた。さらにこの発明によるマイクロ波放電反応装置に
おける磁気回路、すなわち永久磁石による磁場は、空芯
コイルによるそれとは異なり、磁場の及ぶ範囲が前記平
板状電極の近傍に限定されるため、被処理基板を磁場の
ごく弱いところに設置することで磁場の形状に依らない
均一性の良好な表面処理を行うことができた。このよう
に、スリットアンテナと磁気回路との組み合わせを利用
して大面積にわたって均一性のよいプラズマを発生させ
ることが可能となった。
板の寸法は近年ますます大きくなり、直径30cm程度
の大型基板の均一処理が必要とされつつある。本発明者
らによる上記放電反応装置は、大面積基板の処理に適し
たものである。
提案された平面型ECR装置では、ECR条件を永久磁
石によって満足させているため基板処理面には非常に弱
い磁場しか存在せず、プラズマは自由な拡散によって均
一化するためプラズマ密度の均一性は本質的に良好であ
る。しかし、より均一性の良好なプラズマであって、基
板処理面でより実用的なプラズマ密度を得られる領域を
基板処理面近傍に実現すると共に、これをより簡単な構
成で達成するためには、プラズマ発生機構の磁気回路を
さらに改良することが望まれる。
構成を簡素化し、かつ基板処理面近傍で実用的なプラズ
マ密度を達成できかつプラズマ密度の均一性が良好であ
り、プラズマの利用効率が高いプラズマを発生させるこ
とのできるマイクロ波放電反応装置を提供することにあ
る。
放電反応装置は次のように構成される。
スを導入する機構を備える真空容器と、真空容器内にマ
イクロ波を導入してガスをプラズマ化するプラズマ発生
機構と、このプラズマ発生機構に対向して設置される基
板保持機構とを備え、前記プラズマ発生機構は、マイク
ロ波を真空容器内に導入する同軸型マイクロ波伝送路
と、マイクロ波を放射する所定の長さと幅のスリットを
少なくとも1本有する平板状電極と、平板状電極の近傍
に軸方向に磁化された複数の円筒状永久磁石を、隣合う
もの同士でその磁化方向が互いに逆になるように同心円
的に配置してなる磁場発生手段(磁気回路)によって構
成され、さらに、プラズマ発生機構に対して、磁場発生
手段と同一形態の他の磁場発生手段を有し、磁場発生手
段と他の磁場発生手段の間で対応する円筒状永久磁石の
極性が互いに逆である磁場形状補正機構が設けられる。
プラズマ発生機構と磁場形状補正機構の間において、磁
場発生手段で作られる磁場の分布形状を中央部が膨らん
だ実質的に太鼓形状にすると共に、プラズマ発生機構と
磁場形状補正機構の間のほぼ中央位置に基板保持機構を
設ける。磁場形状補正機構は、プラズマ発生機構の磁場
発生手段で形成される磁場の拡散を防ぎ、磁力線が閉じ
るように、その形状を補正するためのものである。
状補正機構は、磁場発生手段と他の磁場発生手段の間に
形成される磁場の分布に関し、そのセパラトリクスが閉
じるよように当該分布が形成される位置に配置されるこ
とを特徴とする。
状補正機構はプラズマ発生機構と同じプラズマを発生さ
せるための構造を備えて第2のプラズマ発生機構として
の機能を有し、基板保持機構はプラズマ発生機構と磁場
形状補正機構のそれぞれの平板状電極に対向する面に基
板を取り付けるように構成される。
持機構に取り付けられた基板の外周部の外側に、プラズ
マ発生機構と磁場形状補正機構との間に形成される磁場
の中に含まれるセパラトリクスが位置するようにする。
射型、星型等の所定の形態を有するスリットを備える平
板状電極を設け、放電室にマイクロ波を効率よく放射
し、同時にECR条件を満足する磁場を発生させるため
の手段として前述したような同心円状に例えば3つの円
筒状永久磁石を設置する。さらに、これらの円筒状磁石
で作られる磁場(磁力線)の分布形状を望ましい分布状
態に調整するため、すなわち拡散する磁力線のできる限
りの部分、望ましくはセパラトリクスが閉じるように補
正するための磁場形状補正機構を設ける。磁場形状補正
機構は、プラズマ発生機構に設けられた磁場発生手段の
磁気回路と実質的に同一構造の磁気回路を備え、かつ対
向する円筒状永久磁石の磁極の配置を逆にしている。プ
ラズマ発生機構と磁場形状補正機構の間に形成された磁
場の分布形状は、中央部が膨らみ両端部が絞られた実質
的に太鼓形状を有している。
マ発生機構と磁場形状補正機構の間のほぼ中央位置に配
置される。基板保持機構を中心として考えると、プラズ
マ発生機構と磁場形状補正機構は対称的な位置に設置さ
れる。この配置状態において基板保持機構に取り付けら
れた基板は、磁場の中に含まれるセパラトリクスの内部
に位置するように配置される。
バケット等に比較して構成が簡単であり、平板状電極近
傍で発生したプラズマを、基板保持機構の周辺の空間に
均一性よく拡散させ、かつ壁面でのプラズマ損失を少な
くする。
同様なプラズマを発生させるための機構部を設けること
により、磁場形状補正の機能とプラズマ発生の機能を持
たせ、プラズマの均一性と利用効率を向上させると共
に、処理する基板の枚数を増加する。
て説明する。
装置の第1の実施例を示す要部断面図、図2は平板状電
極の一例を示す正面図、図3は磁場すなわち磁力線の分
布状態を示す図である。
容器1の形状は任意であり、真空容器1の内部には気密
性を有する基板処理空間が形成される。真空容器1の内
部には、プラズマ発生機構2、基板保持機構3、磁場形
状補正機構4が設置される。真空容器1にはさらに、プ
ラズマの生成に用いられるガスを導入するガス供給機構
と、真空容器内を所要の減圧状態にする排気機構とを備
える。ガス供給機構と排気機構は一般的によく知られて
いるので、図示を省略する。
5と、磁気回路6と、磁気回路6を固定するための裏板
7によって構成される。平板状電極5は、真空容器1内
でマイクロ波を放射しプラズマ放電を発生させる機能を
有し、金属等の導電性物質で形成される板材である。磁
気回路6は、軸方向に磁化された例えば3つの円筒状
(またはリング状)の永久磁石8からなる。3つの永久
磁石8はそれぞれ径が異なり、平板状電極におけるマイ
クロ波供給点9(図2に示す)を中心として同心円の位
置に配置され、裏板7に固定される。裏板7は導電性の
板材であって接地電位に保持される。各永久磁石8は、
端面にN又はSの極性が与えられる。そして、3つの永
久磁石の極性の配置は、隣合うもの同士で互いに逆にな
っている。例えば、図3に示す磁気回路6の断面で明ら
かなように裏板7に接触する端面において、最も径の小
さい永久磁石の極性がN、中間の径の永久磁石の極性が
S、最も径の大きい永久磁石の極性がNとして配置され
る。かかる配置に従えば、内側及び外側の永久磁石のそ
れぞれの端面から中間位置に存在する永久磁石の端面に
向かって磁力線が形成される。このため平板状電極5の
表面には比較的に表面に近い空間でほぼ垂直の磁力線の
分布が形成される。
石間の間隔は、適用されるマイクロ波放電反応装置の大
きさに応じて、あるいはその他の条件を考慮して実験的
にその都度定められる。平板状電極5と裏板7の間に、
必要な寸法の隙間が設けられる。この寸法も実験的に決
められる。当該隙間は、平板状電極7の表面に一定の強
さの磁界を発生させる必要上あまり大きくすることはで
きず、反対にあまり小さくすると、マイクロ波の伝播に
支障を来す。そこで、通常1〜10mm程度に設定され
る。
りである。全体として例えば円形の形状を有し、かつ前
面空間にマイクロ波を放射する作用を有するスリット1
0が形成されている。図示されたスリット10の形状お
よび数は一例であって任意に変更することができる。設
定された条件の下で平板状電極7の中心点9にマイクロ
波電力が供給されると、スリット10の上には定在波が
形成される。この定在波による電場は、磁気回路6の作
る磁場と相互に作用し合い、プラズマを生成することが
できる条件を作る。
波を供給するための手段は同軸線路(同軸管)である。
この同軸線路は、外部導体11と、内部導体12と、真
空封止をするための同軸窓13と、真空容器1の外部に
配置されマイクロ波電源からマイクロ波電力を導くため
の矩形導波管14と、この矩形導波管14と前記同軸線
路を接続する同軸導波管変換器15とによって構成され
る。外部導体11は裏板7に接続され、内部導体12は
平板状電極5に接続される。
を行うためには、まず真空容器1内を排気ポート16か
ら、図示しない排気機構(真空ポンプで構成される)を
用いて所定の圧力まで排気した後、図示しないガス供給
機構を用いて放電反応装置で用いるガスを所定の圧力ま
で導入する。
例えば基板ホルダ17は固定軸18によって真空容器1
の内部に設置される。固定軸18は、真空容器1の上壁
に絶縁体19を介して取り付けられる。絶縁体19は真
空封止の機能を有し、かつ浮遊電位とされる。基板ホル
ダ17と固定軸18の内部には、基板を冷却または加熱
するための機構を設けることもできる。真空容器1内で
実施されるプロセスの内容に応じて、図示しない電源を
用いて基板ホルダ17に直流または高周波等のバイアス
電圧を印加することもできる。処理される基板20は、
基板ホルダ17の一方の面の上に配置される。基板20
の処理面は、プラズマ発生機構2の平板状電極5の正面
に対向している。マイクロ波電源から平板状電極5にマ
イクロ波電力を供給することでスリット10上の定在波
による電場、および磁気回路6による磁場の相互作用
で、平板状電極5と基板ホルダ17の間にプラズマが発
生し、基板20の表面に所定の放電反応を起こすことが
できる。このときにおいて、磁気回路6で形成される磁
場の強度が、平板状電極5の表面よりも基板20側の箇
所において、平板状電極5に供給されるマイクロ波の周
波数に対して電子サイクロトロン共鳴(ECR)の条件
を満たしていれば、プラズマ発生効率を非常に高いもの
とすることができる。なお基板20を搬入または搬出す
る装置には従来知られた任意のものを用いることがで
き、その図示を省略する。
補正用磁気回路22、および固定軸23によって構成さ
れる。磁場形状補正機構4の設置位置は、基板ホルダ1
7の位置をほぼ中心として、プラズマ発生機構2の設置
位置に対して反対側の位置である。従って、磁場形状補
正機構4とプラズマ発生機構2の間のほぼ中間位置に基
板ホルダ17が配置されることになる。磁石固定板21
は、平板状電極5の表面に対向して両者が平行になるよ
うに配置される。補正用磁気回路22は、磁石固定板2
1の背面に取り付けられ、かつ平板状電極5に固定され
た磁気回路6と同じ寸法、形状、材質の円筒型永久磁石
24によって形成される。磁気回路6と補正用磁気回路
22の間における対応する各円筒状永久磁石の間の磁極
に関する関係は、それぞれの円筒状永久磁石について、
対向する磁極がすべて反対になるように配置される。こ
の配置関係は、磁場形状補正機構4の作用を説明するた
めの図3に示される。
では、図3に示すように、プラズマ発生機構2に設けら
れた磁気回路6と、磁場形状補正機構4に設けられた補
正用磁気回路22によって、中央部の径が大きく両端部
の径が小さい実質的に太鼓形状の磁力線25の分布が形
成される。すなわち、磁場の形状はその中央部が膨らん
だ形状になっている。このように磁場形状補正機構4
は、磁気回路6によって形成された拡散する磁力線の分
布を閉じさせるように、磁場の形状を補正する作用を有
する。かかる形状を有する磁力線分布形状において、本
実施例では、固定軸18に支持された基板ホルダ17
は、中央部における膨出部分で磁力線にほぼ垂直に交差
するように配置される。このとき、基板ホルダ17に設
置された基板は磁力線分布におけるセパラトリクス(外
側の2つの円筒状永久磁石のそれぞれによる磁力線の形
成する境界面)26の内側に入るように配置される。
生されるプラズマはその密度の均一性が良好であり、プ
ラズマの利用効率が高い理由を説明する。
して補正用磁気回路22を設けた構成に基づいてもたら
される。本発明者らは、プラズマ密度の均一性を決定す
る要因を研究した結果、プラズマの拡散状態は非常に弱
い磁場によっても影響を受けることを見い出した。これ
は理論的に、文献 S. Iizuka et.al. " Productionof l
arge diameter uniform plasma for material processi
ng " Proc. 9th.Symp. plasma Processing (1992) 327.
(応用物理学会プラズマプロセシング分科会)に記述
されている。
板状電極5の前面空間における磁気回路6のみによる磁
力線分布を考察する。本発明者らの研究によれば、前記
文献に記載されるように、磁気回路22のみによって形
成される磁力線のうち、外側の2つの円筒状永久磁石の
それぞれによる磁力線の形成する境界面すなわちセパラ
トリクスの位置とプラズマ浮遊電位の極性値の位置とが
対応しており、かつ、プラズマ密度の均一性は、浮遊電
位極小部に囲まれた内側空間で良好であることが判明し
た。このことより、被処理基板の表面の近くにプラズマ
密度の良好な部分を生成して効率が高くかつ処理速度の
大きな表面処理を行うには、基板の外周部の僅かに外側
にセパラトリクスが存在するように磁力線分布を形成す
ることが有効であることが分かった。また、プラズマは
磁力線に沿って拡散し、真空容器の内壁面等、基板、基
板ホルダに衝突して消滅するので、磁力線はできる限り
多くの部分が基板を通過するように磁場の形状を作るこ
とが、真空容器の内壁面等による損失を減少させ、プラ
ズマの利用効率を向上させるの有効であることが分かっ
た。
回路6に対して補正用磁気回路22を設置することによ
り、磁気回路6と補正用磁気回路22の2つの磁気回路
を結ぶように閉じた磁力線が形成され、セパラトリクス
の位置を示す線26も2つの磁気回路を結ぶ形となって
いる。前述したように、本発明によるプラズマ発生源に
より生成されたプラズマは、セパラトリクスの内側にお
いて高密度かつ均一性が良好となる。従って、本実施例
の構成によれば、プラズマは2つの磁気回路6,22に
囲まれた空間に閉じ込められ、真空容器1の壁面による
損失が減少するので、高い密度になる。図3に示すよう
に、セパラトリクス26の位置が、基板20の外周部よ
りも僅かに外側(例えば1〜10mm程度)にくるように
装置を設計すれば、高密度プラズマはその大部分が基板
20の上に照射されることになる。その結果、処理速度
が向上すると同時に、処理の均一性も従来レベル以上に
維持される。さらに、従来装置では、真空容器1の内壁
面に到達していたプラズマの大部分が基板20の処理に
利用されることから、真空容器1からの不純物の発生あ
るいは真空容器1への堆積物の付着等のごときプラズマ
プロセスに望ましくない現象が低減される効果も有す
る。
周部の外側に設定するためには、磁気回路6と補正用磁
気回路22の距離、磁気回路6と基板ホルダ17の距離
をそれぞれ調整する。また磁気回路6と補正用磁気回路
22の構造は必ずしも同一である必要はなく、例えば補
正用磁気回路22の外径、各永久磁石の厚み等を調整す
ることにより、目的のプロセスに応じた理想的な磁場形
状を作ることもできる。この調整は、実験的に試みるこ
ともできるし、コンピュータ等を利用した計算による設
計に基づき行うこともできる。コンピュータによる計算
は例えば有限要素法等によって簡単に行われる。計算の
結果と実際のプラズマの密度分布がよく一致すること
は、本発明者らの実験結果によれば明らかである。実験
的に結果を確認するには、例えばラングミュアプローブ
等の方法が有効である。
例では、補正用磁気回路22を備えた磁場形状補正機構
4の代わりに、補正用磁気回路22を備えた他のプラズ
マ発生機構27が設けられる。プラズマ発生機構27
は、磁気回路が補正用磁気回路22である点が異なるだ
けで、その他の構成はプラズマ発生機構2は同じであ
る。従って図4においてプラズマ発生機構2と同一の要
素には同一の符号を付している。プラズマ発生機構27
の平板状電極5は、本来のプラズマ発生機構2の平板状
電極5に対向する姿勢で配置され、磁気回路6と補正用
磁気回路22は同一の形状および構造を有し、円筒状永
久磁石の磁極の配置は図3に示したものと同じである。
従って、磁気回路6,22で発生される磁場の形状も図
3で示したものと同じである。
用磁気回路22については第1実施例の場合と同じ構成
としかつ2つのプラズマ発生機構2,27を設けるよう
にしたため、プラズマの均一性および利用効率の向上に
ついては第1実施例の場合と同じ効果を生じると共に、
基板ホルダ17の両面に被処理基板20を設置すること
により、2つの基板を同時に処理することができ、処理
速度を増大できる。
1内に同時に2箇所からマイクロ波を導入してプラズマ
を独立に発生させる。一般的に同一真空容器内の2箇所
に同時にプラズマを発生させるにあたって高周波やマイ
クロ波等を用いると、電源同士の干渉がプラズマを不安
定にしたり均一性を損なうことが多いので、実用性は困
難であると考えられていた。しかし本実施例の場合、2
箇所で発生したプラズマは互いに干渉することはなく独
立に生成されるため、かかる不具合は生ぜず、安定した
プラズマ放電を実現することができる。
れば、次の効果が生じる。
える平板状電極とこの電極の前面空間に所定の磁場を発
生する磁気回路からなる電極装置を配設し、同軸型線路
で前記電極にマイクロ波を給電して処理ガスをプラズマ
化し、平板状電極による電場と磁気回路による磁場の相
互作用によりプラズマが生成されるようにしたマイクロ
波放電反応装置において、磁場形状補正機構を設けるこ
とにより磁力線の形状を太鼓形状とし、基板を取り付け
た基板ホルダを中央部に配置しかつ基板が磁力線分布中
のセパラトリクスの内部に配置されるようにすることに
よって、プラズマ密度の均一性を向上し、かつプラズマ
の利用効率を高めることができる。また基板処理速度を
早めることができる。また大面積の基板を処理すること
ができるのは勿論である。
構成を付加することにより、前述の各効果を達成すると
共に、処理できる基板の数を増すことができる。
に比較して、本発明の磁場形状補正機構によれば、簡単
な構成を有し、小型かつ安価に作ることができ、実用性
の高い装置を実現できる。
実施例を示す断面図である。
ある。
実施例を示す断面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 内部を減圧状態に保持する機構とガスを
導入する機構を備える真空容器と、前記真空容器内にマ
イクロ波を導入して前記ガスをプラズマ化するプラズマ
発生機構と、このプラズマ発生機構に対向して設置され
る基板保持機構とを備えるマイクロ波放電反応装置にお
いて、 前記プラズマ発生機構は、前記マイクロ波を前記真空容
器内に導入する同軸型マイクロ波伝送路と、前記マイク
ロ波を放射する所定の長さと幅のスリットを少なくとも
1本有する平板状電極と、前記平板状電極の近傍に軸方
向に磁化された複数の円筒状永久磁石を、隣合うもので
その磁化方向が互いに逆になるように同心円的に配置し
てなる磁場発生手段とから構成され、 前記プラズマ発生機構に対して、前記磁場発生手段と同
一形態の他の磁場発生手段を有し、前記磁場発生手段と
前記他の磁場発生手段の間で対応する円筒状永久磁石の
極性が互いに逆である磁場形状補正機構を設けたことを
特徴とするマイクロ波放電反応装置。 - 【請求項2】 請求項1記載のマイクロ波放電反応装置
において、前記磁場形状補正機構は、前記磁場発生手段
と前記他の磁場発生手段の間に形成される磁場の分布が
そのセパラトリクスが閉じるように形成される位置に配
置されることを特徴とするマイクロ波放電反応装置。 - 【請求項3】 請求項1または2記載のマイクロ波放電
反応装置において、前記磁場形状補正機構は前記プラズ
マ発生機構と同じプラズマを発生させるための構造を備
えて第2のプラズマ発生機構としての機能を有し、前記
基板保持機構は前記プラズマ発生機構と前記磁場形状補
正機構のそれぞれの平板状電極に対向する面に基板を取
り付けていることを特徴とするマイクロ波放電反応装
置。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載のマ
イクロ波放電反応装置において、前記基板保持機構上の
基板の外周部の外側に、前記プラズマ発生機構と前記磁
場形状補正機構の間に形成される磁場の中のセパラトリ
クスが位置することを特徴とするマイクロ波放電反応装
置。
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JP13913593A JP3334761B2 (ja) | 1993-05-17 | 1993-05-17 | マイクロ波放電反応装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH06326041A JPH06326041A (ja) | 1994-11-25 |
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1993
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