JP3332423B2 - 電気化学素子 - Google Patents

電気化学素子

Info

Publication number
JP3332423B2
JP3332423B2 JP29726592A JP29726592A JP3332423B2 JP 3332423 B2 JP3332423 B2 JP 3332423B2 JP 29726592 A JP29726592 A JP 29726592A JP 29726592 A JP29726592 A JP 29726592A JP 3332423 B2 JP3332423 B2 JP 3332423B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
polymer electrolyte
ions
electrolyte layer
electrochemical device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP29726592A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06151262A (ja
Inventor
聡 湯浅
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP29726592A priority Critical patent/JP3332423B2/ja
Publication of JPH06151262A publication Critical patent/JPH06151262A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3332423B2 publication Critical patent/JP3332423B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Electric Double-Layer Capacitors Or The Like (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電解質溶液を用いた電気
化学素子に関し、特に電気伝導度制御可能であって、第
1の電極と、該第1の電極に密接して配置され、架橋さ
れた高分子物質からなる高分子電解質層と、前記高分子
電解質層から離れて配置された第2の電極とを有する電
気化学素子に関する。
【0002】
【従来の技術】電解質溶液中の電荷キャリアであるイオ
ンの挙動は半導体中のキャリアである電子やホールの挙
動と類似する点が古くから指摘されており、電気化学素
子として溶液ダイオード、溶液トランジスタなどの電気
化学的整流素子・増幅素子についての提案がなされてい
る。(例えばLETAW&BARDEEN;J.App
l.Phys.、25(5)、600(1954)、O
SHIDA;J.Phys.Soc.Japan、15
(12)、2288(1960)、LANE&CAME
RON;Electronics、32(9)、53
(1959)など)このような電気化学素子に半導体素
子と同様な電気伝導度制御を行わせるためには、素子の
内部の電荷キャリアの濃度分布を適当な方法で規制する
必要がある。この方法に関する初期の提案では、電極付
近の電荷キャリアすなわちイオンの濃度を制御する方法
として、電極に電流を通じて電気化学反応を起こして濃
度分極を生じる状態にすることが行われていた。その
後、陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹脂とを接触させ
ることにより、電流を通じない状態においてイオン濃度
分布を形成する方法が報告されている。(例えばLOV
RECEK、DESPIC&BOCKRIS;J.Ph
ys.Chem.、63、750(1959)LOVR
ECEK&KUNST;Nature、189、804
(1961)など)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来提案されて
きた電気化学素子では、電解質が単純な液体である場合
には電解質の流動が生じやすく振動の影響を受けやすい
という欠点があった。また高分子電解質などの固体状の
電解質を用いた素子の場合には液体電解質の場合よりも
電荷のキャリアとなる電解質イオンの移動が遅くなるた
め、応答が遅くなるという欠点があった。また、電解質
媒体が水を含み電荷キャリアとして水素イオンと水酸イ
オンを用いた場合には、通常の他のイオンに比べて速い
キャリアの移動が見られるものの、これらのイオンから
の電極反応によってガスが発生し、このガスが素子内部
にたまるという問題点があるのみならず、電気化学素子
の内部抵抗が小さくないという問題があった。
【0004】本発明の目的は、振動の影響をうけ難く、
電極からのガス発生の問題がなく、応答の速い、内部抵
抗の小さい電気化学素子を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の電気化学素子
は、高分子電解質層と第2の電極との間の間隙が液体を
主とする媒体によって満たされ、前記媒体中に含まれる
電気化学的に活性なイオン種が、前記高分子電解質層に
含有される高分子イオンと同極性で、あることを特徴と
する。
【0006】
【作用】本発明の電気化学素子の高分子電解質層を構成
する高分子は、分子構造にイオン解離性の部分を持ち、
誘電率の高い溶媒によって膨潤して高分子イオン(高分
子構造に直結し、かつ電荷を帯びた部分)と前記高分子
イオンに対して反対の極性を持ち自由イオンとに解離す
る。
【0007】液体を主とし、低分子イオンを含む媒体と
前記の高分子電解質層と接すると、界面を横切る低分子
イオンの移動が起こる。この時高分子イオンは架橋によ
り固定されているため移動しない。従って前記高分子電
解質層と前記媒体との界面においてドナン平衝が成り立
ったとき、界面を横切って移動した低分子電解質の陰/
陽イオンの量は互いに等しくならない。
【0008】高分子電解質イオンと反対符号の低分子イ
オンは比較的自由に前記の界面を通過できるのに対し
て、高分子電解質と同符号の電荷を持つイオンは界面を
少量しか通過しない。こうして前記媒体に含まれる低分
子イオンのうち、前記高分子電解質と同符号のイオンは
高分子電解質層から排除される結果となる。
【0009】前記の高分子電解質層から排除されるイオ
ンとして、電気化学的に活性なイオン、すなわち電極と
の間で電子の受渡しを行って、直接酸化還元反応にたず
さわるイオンを用いるならば、高分子電解質層に接した
第1の電極と媒体に接した第2の電極それぞれにおける
電子移動反応の速度は、それぞれの電極表面における前
記イオンの濃度の違いを反映して異なる速さとなる。従
って第1と第2の電極の間に電流を通じると、電極表面
で生じる分極電圧の大きさが電流の方向により異なるた
め、整流作用が現れる。
【0010】前述のように高分子電解質層中の電気化学
的に活性なイオンの濃度は低いが、高分子イオンやその
反対の極性を持つ自由イオンの濃度は充分高いので、高
分子電解質層の電気抵抗は低く抑えることが可能であ
る。いっぽう液体を主とする媒体においては、電気化学
的に活性なイオン及びその反対極性を持つイオンの濃度
を高くすることができるので、前記媒体の電気抵抗も低
く抑えることが可能である。
【0011】本発明の素子は電解液中のイオンを電荷キ
ャリアとし、電極付近におけるイオンの濃度を制御する
ことにより伝導度制御を行うデバイスであるため、電解
液すなわち媒体が電子伝導性を持つことは好ましくな
い。媒体に使用する溶媒は誘電率が高く実用上解離性の
無いものであることが望ましく、アセトニトリル、エチ
レングリコール、プロピレンカーボネイト、ジメチルア
セトアミド、ジメチルホルムアミドなどが利用可能であ
る。しかし僅かにイオン解離する溶媒であっても溶媒か
ら生じたイオンが素子の使用条件の下に実用上電極反応
しないならば利用可能である。たとえば水を溶媒として
用いても、電荷キャリアとして用いる電解質イオンが1
x10-6mol1/1以上添加されており、そのキャリ
アの電極反応が水の電解反応に優先して進むならば実用
的素子を製造することができる。
【0012】本発明の電気化学素子における液体を主と
する媒体としては、通常の液体のみでもよいが、前記の
架橋高分子電解質層と第2の電極との間隔を安定に保つ
ことが素子の動作特性の安定化に有効であるので、適当
な固体スペーサや多孔質体を液体中に挿入したり、液体
で膨潤した架橋分子を液体のかわりに用いてもよい。
【0013】実用上の要求から本素子に連続的に電流を
通じても素子が消耗しないことが保証されるべきであ
る。これを達成するためには本電気化学素子には、通電
よるに電極の劣化・溶出がないこと、通電による電解液
の分解・消耗がないことが要求される。
【0014】電極の劣化を防止するために、本発明の素
子に用いられる電極は、素子の通常の使用状態において
電気化学的に不活性な導電体からなることが必要であ
る。このような条件を満たす材料としては金、白金、ロ
ジウムなどの電気化学的に貴な金属や、グラファイト、
無定形炭素などが挙げられる。
【0015】電解液の劣化を防止するためには電解液中
に存在する電荷キャリアが上記の不活性な電極材料上で
可逆な電気化学反応をし、素子のアノードで酸化された
キャリアがカソードで逆反応により還元されるものであ
るべきである。このような可逆な酸化・還元反応に適す
るキャリアとしては、鉄(III)/鉄(II)、銅
(II)/銅(I)、セリウム(IV)/セリウム(I
II)、等の複数の酸化状態を持つ遷移金属イオン、ヨ
ウ素、臭素等のハロゲンイオン、ヒドロキノン、ナフト
ヒドロキノン等のキノン系化合物、チオニン、N−メチ
ルフェノチアジン、メチレンブルー等のフェノチアジン
系化合物などが挙げられる。これらの電気化学的に活性
なイオンはリガンド存在下に錯体を形成していてもよ
い。もちろん、これらのイオンの関与する酸化あるいは
還元反応が進む酸化還元電位において電極材料やキャリ
ア以外の電解液構成成分が劣化反応を起こさないよう
に、キャリアと電極材料と電解液溶媒の組み合わせは注
意して選ぶべきである。すなわちキャリアとして用いら
れる材料は電極材料及び電解液溶媒よりも貴な電位で還
元され、卑な電位で酸化されるものでなでればならな
い。
【0016】前記のキャリアはその酸化状態と還元状態
の双方において溶媒に可溶でなければならない。キャリ
アは酸化状態と還元状態の双方でともにイオンである必
要はなく、いずれか一方の状態においてイオンであれば
他方の状態においては中性分子であってもよい。特に一
方の状態が中性分子である場合には、中性分子が高分子
電解質層の固定イオンからクーロン力を受けずに自由に
動き得るので、本発明の電気化学素子には好ましい。
【0017】高分子電解質層を構成する高分子は、電解
液を保持する目的とその電解液内にキャリアイオンと同
符号の電荷のイオンを固定する目的で用いられる。電解
液を保持してその流動を防止することにより、素子に衝
撃や振動が加わっても電解液の撹拌が起こらない。従っ
て電極付近のキャリア濃度が振動・衝撃により乱される
ことが防止されて素子の動作が安定する。
【0018】このような高分子電解質層は架橋高分子電
解質とこれを膨潤する液体とから構成される。架橋高分
子電解質は、高分子電解質層中に適当な濃度のイオンを
供給し、高分子電解質層の内部の流動を防げ、そして高
分子電解質層の素子内における位置を安定させるという
役割を担う。高分子電解質層中のキャリアの移動を遅く
しないためには高分子の液体に対する比率は小さい方が
良い。高分子の割合が増すと高分子鎖のまわりに吸着し
て動きが束縛される液体分子の数は増し、溶解している
自由イオンが動きにくくなる。自由イオンが液体中と同
様に動けるようにするためには、高分子に対して液体が
少なくとも同重量程度以上存在することが必要である。
【0019】液体が高分子に対して重量比で100倍以
上の割合となると、架橋高分子電解質層が非常に柔らか
くなり、層の位置を安定させる目的は達成されなくな
る。以上のような理由から、架橋高分子電解質層は、液
体により等倍以上100倍以下に膨潤した架橋高分子電
解質よりなることが要求される。
【0020】高分子電解質層を構成する高分子はその分
子中にイオン解離性の部分を有するものである。本発明
の電気化学素子の動作のためには、前述のように、電荷
キャリアである電気化学的に活性なイオンを高分子電解
質層から排除する効果を持つことが必須であるから、こ
のイオン解離性の部分は、解離によって、電気化学的に
活性なイオンと同符号の電荷が高分子側に現れるような
ものでなくてはならない。
【0021】上記のイオン解離性部分はアニオンとして
は、スルホン酸基、リン酸基、カルボキシル基などを用
いることができる、またカチオンとしては、四級アルモ
ニウム、アミンなどをもちいることができる。用いる電
気化学的に活性なイオンの符号に応じて、適切なイオン
解離性部分を有する高分子電解質を選択すればよい。
【0022】本発明の素子は、動作の安定化をはかるた
めに、第1および第2の電極と高分子電解質層と媒体と
を保持するための容器を持つことが好ましい。この容器
は、第1に液体が素子から失われることを防ぎ、第2に
外から素子内部に湿気や電解質イオンが侵入することを
防ぎ、第3に素子内の各部分の相対位置を固定保持する
役割を担う。容器の材質は、水や電解液等の溶媒、電解
質イオンなどが浸透ししがたいものであって、電気化学
的に不活性で、適度な固さを有しまた電気的絶縁材料で
なでればならない。このような観点から、容器の材質と
しては、ガラスや各種のセラミックス、プラスチックス
などを選ぶことができる。
【0023】本発明の電気化学素子の形態は図1に示さ
れるものに限られない。以下に本発明にもとづく別の形
態の電気化学素子を図をもちいて例示する。
【0024】図2は本発明の電気化学素子の別の形態を
示す。特に小容量で小型の素子を形成する場合には図の
ように第1、第2の電極が同じ面上に配置されていると
電極パターンを印刷加工技術で構成することが容易であ
る。この素子ではキャリアが横方向に流れる点が図1の
素子と異なるが、電圧・電流特性が原点に対して非対称
に現れる原理は図1の場合と同様である。
【0025】図3は図2と同様の構成で一方向に長い素
子を複数併設したもので、キャリアを横方向に移動させ
る形式でも電流容量を増すことができる。
【0026】図4は電極を同心円に配置したものであ
る。電極を円形にしたことにより電極端部が無いため、
電極端部でキャリア濃度分布は乱れることがなく良好な
動作が期待できる。
【0027】次に本発明の電気化学素子について実際に
作成した例について説明する。
【0028】実施例1 窒素雰囲気中でポリエステルフィルムをスペーサとして
介して2枚のガラス板を50μmの距離に水平に対向さ
せ、間にN,N−ジメチルアクリルアミド・2−アクリ
ルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ナトリウム・
N,N−メチレンビスアクリルアミド・N,N,N′,
N′−テトラメチルエチレンジアミン・過硫酸アンモニ
ウム・水の重量比400:400:100:1:2:3
200の混合溶液を満たして静置重合させた。得られた
含水フィルムを水で充分に洗浄した後、臭素0.06重
量%・臭化カリウム0.24重量%の水溶液に浸漬し
た。幅100μm長さ10mmの大きさの白金のパター
ンを表面に形成したガラス板を2枚用意し、その1枚の
ガラス板の上に前記の臭素・臭化カリウム溶液を含ませ
たガラス繊維濾紙を重ねた。この上に前記の含水フィル
ムを載せ、その上にもう一枚のガラス板を白金のパター
ンが下のガラス板の白金パターンの位置にほぼ一致する
ように重ねた。その結果、上のガラス板の白金パターン
を第1の電極、下のガラス板の白金パターンを第2の電
極、含水フィルムを高分子電解質層、臭素イオンをキャ
リアとする本発明の電気化学素子が形成された。
【0029】第2の電極から第1の電極に加える電圧を
正方向としてこの素子の電圧・電流特性を測定したとこ
ろ、図5のような整流性がみられた。
【0030】実施例2 窒素雰囲気中でポリエステルフィルムをスペーサとして
介して2枚のガラス板を100μmの距離に水平に対向
させ、間にN,N−ジメチルアクリルアミド・アクリル
酸ナトリウム・N,N−メチレンビスアクリルアミド・
N,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミン・
過硫酸アンモニウム・水の重量比400:400:10
0:1:2:3200の混合溶液を満たして第1の含水
フィルムを静置重合により調製した。同様にN,N−ジ
メチルアクリルアミド・N,N−メチレンビスアクリル
アミド・N,N,N′,N−テトラメチルエチレンジア
ミン・過硫酸アンモニウム・水の重量比800:10
0:1:2:3200の混合溶液から第2の含水フィル
ムを調製した。得られた両方のフィルムを水で洗浄した
後、ヨウ素0.01重量%・ヨウカリウム0.05重量
%の水溶液に浸漬した。大きさ10mmx10mmの白
金板上に第1の含水フィルムを重ね、この上に第2のフ
ィルムを重ね、さらに上に別の10mmx10mmの白
金板を重ね本発明の電気化学素子とした。この素子にお
いては第1のフィルムが高分子電解質層、第2のフィル
ムが媒体として働き図1の構成の電気化学素子となる。
【0031】実施例3 ガラス板上に幅50μm長さ5mmの白金電極を10μ
m離して平行に2本形成する。γ−メタクリロキシプロ
ピルトリメトキシシラン、水の1:100混合液に前記
のガラス板を3時間浸漬したのち100℃で5分間熱処
理した。厚さ5μmのポリエステルフィルムに0.5m
mx4mmの広さの窓を切り抜きこの窓が前記の白金電
極の位置に一致するように前記のガラス板の上に重ね
た。アクリルアミド・3−メタクリルアミノプロピルト
リメチルアンモニウムクロライド・N,N′−メチレン
ビスアクリルアミド・N,N,N′,N′−テトラメチ
ルエチレンジアミン・リボフラビン・水の重量比500
0:30:1250:120:1:100000の割合
で混合して溶液とし、この溶液を前記のガラス板上のフ
ィルムの穴の部分に滴下し、上から別のガラス板で蓋を
した。そして、光学マスクを用いて前記の窓部分に封じ
られた溶液に波長366mmの紫外光を照射して所定部
分の溶液を光重合することにより第2図のように架橋高
分子電解質層を形成した。そののち、ガラス板の蓋を取
りはずし水洗いして、さらに塩化第1鉄1.5x10-3
mol/1、塩化第2鉄8x10-5mol/1の水溶液
で洗った後ポリカーボネイト樹脂の覆いを被せて少量の
前記塩化鉄溶液とともに素子を封止し、電気化学素子を
完成させた。
【0032】実施例4 4−スチレンスルホン酸0.41g、ジビニルベンゼン
0.1g、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルワレ
ロニトリル)0.01gをメタノール1mlに溶解して
モノマー混合液とし、凍結脱気操作したのち50μmの
間隔に保持したガラス板の間に満たして室温に放置して
静置重合する。得られたフィルムを水で洗浄したのち、
臭素0.1重量%、臭化カリウム0.002モル濃度の
水溶液で洗浄してイオン平衡とする。このフィルムおよ
び臭素・臭化カリウム溶液を用い、白金電極については
実施例1と同等のものを用いることによって、実施例1
と同様の電気化学素子を形成した。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、高分子電
解質層と第2の電極との間を、液体を主とする媒体が満
たし、前記媒体に含まれる電気化学的に活性なイオン種
を前記高分子電解質層の高分子イオンと同極性のものと
することにより、低電圧小電流において整流作用を示
し、構造が比較的簡単で構成材料に高純度のものを必要
とせず、印刷技術を用いて小型のものが作成可能であっ
て、振動の影響をうけ難く、電極からのガス発生の問題
はなく、応答の速い、内部抵抗の低い電気化学素子が得
られるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電気化学素子の基本構成の1例を示す
模式断面図である。
【図2】本発明は別の実施例の電気化学素子の構成を示
す模式断面図である。
【図3】本発明のさらに別に実施例の電気化学素子の構
成を示す模式平面図である。
【図4】各電極が同軸上に配置された本発明の電気化学
素子の構成を示す模式平面図である。
【図5】本発明の第1の実施例の電気化学素子の電圧−
電流曲線である。
【符号の説明】
1 第1の電極 2 第2の電極 3 架橋高分子電解質層 4 媒体 5 容器

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の電極と、該第1の電極に密接して
    配置され、架橋された高分子物質と液体からなる高分子
    電解質層と、前記高分子電解質層から離れて配置された
    第2の電極とを有する電気化学素子において、 前記高分子電解質層と第2の電極との間の間隙が液体を
    主とする媒体によって満たされ、 前記媒体中に含まれる電気化学的に活性なイオン種と、
    前記高分子電解質層に含有される高分子イオンとが同極
    性であることを特徴とする電気化学素子。
  2. 【請求項2】 高分子電解質層の液体の含有量が50重
    量%以上である請求項1記載の電気化学素子。
  3. 【請求項3】 電気化学的に活性なイオン種と酸化還元
    対をなす物質が中性分子である請求額1あるいは2記載
    の電気化学素子。
JP29726592A 1992-11-06 1992-11-06 電気化学素子 Expired - Fee Related JP3332423B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29726592A JP3332423B2 (ja) 1992-11-06 1992-11-06 電気化学素子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29726592A JP3332423B2 (ja) 1992-11-06 1992-11-06 電気化学素子

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06151262A JPH06151262A (ja) 1994-05-31
JP3332423B2 true JP3332423B2 (ja) 2002-10-07

Family

ID=17844287

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29726592A Expired - Fee Related JP3332423B2 (ja) 1992-11-06 1992-11-06 電気化学素子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3332423B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001023687A (ja) * 1999-07-09 2001-01-26 Sony Corp 非水電解質電池

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06151262A (ja) 1994-05-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Kapusta et al. The electroreduction of carbon dioxide and formic acid on tin and indium electrodes
KR101109253B1 (ko) 플렉서블 전기변색 소자 및 그 제조방법
CA1164526A (en) Electrochemical cell
JP2004504628A5 (ja)
KR20040066784A (ko) 표시 소자
US4427267A (en) Metal diphthalocyanine electrochromic displays and electrolytes therefor
KR20040011553A (ko) 표시소자 및 그 제조방법
Yoneyama et al. Incorporation of WO 3 into Polypyrrole, and Electrochemical Properties of the Resulting Polymer Films
Haimerl et al. Catalysis of quinone-hydroguinone redox reactions at polypyrrole benzenesulphonate-coated platinum electrodes
JP3332423B2 (ja) 電気化学素子
EP0495220A1 (en) Electrolyte material and light modulation devices using the same
Barsukov et al. On the faradaic and non-faradaic mechanisms of electrochemical processes in conducting polymers and some other reversible systems with solid-phase reagents
US4933394A (en) Modified electrically conductive polymers
US4175838A (en) Electro-optic device
US4326777A (en) Electrochromic display device
KR850000135B1 (ko) 소거성능이 개선된 전기발색 표시 장치
JP3270117B2 (ja) 電気化学素子
Van Dyke et al. A simple chemical procedure for extending the conductive state of polypyrrole to more negative potentials
Pei et al. Preparation, characterization and application of an electrode modified with electropolymerized CuPtCl6
Arvia et al. Kinetics and mechanisms of electrochemical reactions on platinum with solutions of iodine—sodium-iodide in dimethylsulphoxide
Yano et al. Poly (o-phenylenediamine)-film-coated electrode: incorporation of o-benzoquinone and permselectivity of I–and Br–
Langmaier et al. Kinetics of the ferric/ferrous electrode reaction on Nafion®-coated electrodes
JP4024097B2 (ja) 参照電極及びこれを備える電解セル
JPH0743753A (ja) エレクトロクロミック調光窓
Xi et al. Heterogeneous electron transfer at electrodes coated with electronically conducting nickel-tetraaminophthalocyanine polymer films

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080726

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080726

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090726

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees