JP3332057B2 - 超音速航空機用排気ノズルのライナ構造 - Google Patents
超音速航空機用排気ノズルのライナ構造Info
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Description
ンに係わり、更に詳しくは、超音速航空機用排気ノズル
のライナ構造に関する。
機( SST:Super Sonic Transporter) では、ジェット
噴流による騒音が従来から問題になっている。この騒音
レベルは噴流速度の8乗に比例し、従来のSSTでは1
000ftの高さで100〜120dBの騒音に達し、
通常のジェット旅客機の80〜90dBに較べ10dB
以上大きい問題があった。
コルド機のエンジン排気ノズルであり、上半分は超音速
時、下半分は騒音低減時を示している。この排気ノズル
は、ジェットエンジンのアフターバーナ41からの高速
ガス流を制御する1次可変ノズル42と、その高速ガス
流に空気を混入して後方に噴出する2次可変ノズル43
とを備えており、騒音低減時(離着陸時や亜音速時)に
は2次可変ノズルに外気を導入してミキサ44により1
次可変ノズルからの高速ガス流と低速空気とを混合して
ジェット噴流の速度を落とし、超音速時には外気の導入
を止め、ミキサを収納してジェット噴流をそのまま噴出
するようになっていた。
キサ44の性能が低く、騒音を十分低減できない問題点
があった。すなわち、従来の排気ノズルでは、簡単なリ
ンク機構でミキサを格納する必要があるため、ミキサの
形状及び大きさの制約が厳しく、平板のような性能の低
いミキサしか格納できなかった。
では、図4(B)に示す固定式のローブ形ミキサ45を
備えた排気ノズルが知られている。このローブ形ミキサ
は、コア流とバイパス流の隔壁46が合流部47で円周
方向に交互に入り込んでおり(この部分をペネトレーシ
ョンと呼ぶ)、合流部47で円周方向に交互に位置する
コア流とバイパス流が合流するので、ミキシング効率が
高い特徴がある。しかし、かかるローブ形ミキサ45
は、全体が固定した円環状であり、かつ大型のため、超
音速時に格納が不可欠なSSTには適用できなかった。
は、図3に例示する、直線状に展開したローブ形ミキサ
Mを備えた2次元排気ノズルを創案し、出願した(特願
平6−4922号、平成6年1月21日出願)。この図
において上半分は離陸時の騒音低減形態を、下半分は超
音速巡航形態を示しており、騒音低減形態では、外気2
を導入して高速ガス流1に混合しジェット噴流3の速度
を低減するようになっている。また、超音速巡航形態で
は、外気2の導入がなく、ミキサは格納され、各フラッ
プが超音速飛行に最適の配置となる。
が、超音速巡航時にジェット噴流を制御するダイドージ
ェントフラップとして機能し、騒音低減時に外気を導入
するミキシングダクトとして機能する。このフラップC
の内面及び側壁40の内面には吸音ライナ35が設けら
れ、騒音レベルを更に下げて、通常のジェット旅客機の
騒音レベルと同等程度まで低減するようになっている。
なお、図3でZはエンジン軸、36はコアエンジン、3
8はトランジションダクトである。
排気ノズルにおいて、対象とする周波数の騒音を低減す
る吸音ライナ35が厚く(例えば70〜80mm)、そ
のため、吸音ライナ全体の重量が大きくかつ製作コスト
が高い問題点があった。また、この吸音ライナは混合後
の高温ジェット噴流(300〜400℃)に直接さらさ
れるため、その損傷が激しく寿命が短い問題点があっ
た。
めに創案されたものである。すなわち、本発明の目的
は、対象とする周波数の騒音を効果的に低減することが
でき、高温にさらされても損傷しにくく寿命が長く、か
つ比較的薄く小型軽量である、超音速航空機用排気ノズ
ルのライナ構造を提供することにある。
め、本発明によれば、コアエンジン(36)からの高温
ガス流の流路を構成する排気ノズルのライナ構造であっ
て、前記排気ノズルの内面を構成し、複数の貫通した消
音孔(11)を有する内壁板(12)と、該内壁板(1
2)を内側から支持し、かつ複数の独立した消音チャン
バー(13)が該消音チャンバー(13)内の空気温度
における騒音波のほぼ1/4波長の深さを有するハニカ
ム構造材(14)と、該ハニカム構造材(14)を支持
し、かつ複数の貫通した空気導入孔(15)を有する反
射板(16)と、該反射板(16)の内側に設けられ、
前記コアエンジン(36)から冷温空気が供給される空
気チャンバー(18)と、を備えることにより、前記空
気導入孔(18)、消音チャンバー(13)及び消音孔
(11)を介して排気ノズル内に冷温空気を供給する、
ことを特徴とする超音速航空機用排気ノズルのライナ構
造が提供される。
5)、消音チャンバー(13)及び消音孔(11)を介
して排気ノズル内に冷温空気を供給することにより、消
音チャンバー(13)内の温度を下げることができ、こ
れにより、音速が低下し、対象とする周波数の騒音の波
長を短くすることができる。特に、消音チャンバー(1
3)の深さを、消音チャンバー(13)内の空気温度に
おける騒音波のほぼ1/4波長とすることにより、効果
的に騒音波を吸収することができ、かつその必要厚さを
低減することができる。また、かかる構成により、内壁
板(12)やハニカム構造材(14)の温度を下げるこ
とができ、高温にさらされても損傷が少なく長寿命化す
ることができる。更に、この構成によれば、内部にハニ
カム構造材(14)を用いかつ全体が薄いため、全体を
小型軽量にすることができる。
して説明する。なお、各図において、共通する部分には
同一の符号を付して使用する。図1は、本発明による超
音速航空機用排気ノズルのライナ構造を図3のフラップ
Cに適用した例であり、図2は図1のA部拡大図であ
る。上述したように、このフラップCは、超音速巡航時
にジェット噴流を制御するダイバージェントフラップと
して機能し、騒音低減時に外気を導入するミキシングダ
クトとして機能する。なお、本発明のライナ構造は、フ
ラップCのみに適用されるものではなく、図3における
側壁40、その他、コアエンジン36からの高温ガス流
の流路を構成する排気ノズルの内面のあらゆる部分に適
用することができる。
上側が外部である。本発明のライナ構造は、排気ノズル
の内面を構成し複数の貫通した消音孔11を有する内壁
板12と、内壁板12を内側から支持しかつ複数の独立
した消音チャンバー13を有するハニカム構造材14
と、ハニカム構造材14を支持しかつ複数の貫通した空
気導入孔15を有する反射板16と、反射板16の内側
に設けられコアエンジン36(図3)から冷温空気が供
給される空気チャンバー18と、を備えている。
きさにする。内壁板12は、混合後の高温ジェット噴流
(300〜400℃)に直接さらされるため、耐熱性の
高い材料で構成する。また、表面での反射音を低減する
ため、音を吸収しやすい材料とするのがよい。ハニカム
構造材14は、薄い金属板で内部を六角形または矩形に
仕切ったものであり、その上面と下面は消音チャンバー
13を介して連通している。更に、内部に熱を伝えない
ように、できるだけ薄い材料で構成するのがよい。消音
チャンバー13の深さは、消音チャンバー内の空気温度
における騒音波(例えば周波数が1000〜1500H
z)のほぼ1/4波長に設定する。消音チャンバー内の
空気温度T(K)は、空気導入孔15、消音チャンバー
13及び消音孔11を介して排気ノズル内に冷温空気を
供給することによりジェット噴流(300〜400℃)
より低く、冷温空気よりも高い温度(例えば100〜2
00℃)になる。この温度における音速wは、(kR
T)0.5 であらわされ、絶対温度の平方根に比例して遅
くなる。従って、騒音波の1/4波長も短くなってい
る。
て消音チャンバー13内に入射した騒音波は、反射板1
6で位相が反転して戻るため、入射波と反射波が相互に
打ち消しあって消音することができる。すなわち上述し
た構成によれば、空気導入孔15、消音チャンバー13
及び消音孔11を介して排気ノズル内に冷温空気を供給
することにより、消音チャンバー13内の温度を下げる
ことができ、これにより、音速wが低下し、対象とする
周波数の騒音の波長を短くすることができる。従って、
消音チャンバー13の深さを、消音チャンバー内の空気
温度における騒音波のほぼ1/4波長とすることによ
り、効果的に騒音波を吸収することができ、かつその必
要厚さを低減することができる。また、かかる構成によ
り、内壁板12やハニカム構造材14の温度を下げるこ
とができ、高温にさらされても損傷が少なく長寿命化す
ることができる。更に、この構成によれば、内部にハニ
カム構造材14を用いかつ全体が薄いため、全体を小型
軽量にすることができる。
ず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更できるこ
とは勿論である。
用排気ノズルのライナ構造は、対象とする周波数の騒音
を効果的に低減することができ、高温にさらされても損
傷しにくく寿命が長く、かつ比較的薄く小型軽量であ
る、等の優れた効果を有する。
ナ構造を図3のフラップCに適用した例である。
面形状が一定の2次元排気ノズルの全体構成図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 コアエンジン(36)からの高温ガス流
の流路を構成する排気ノズルのライナ構造であって、前記 排気ノズルの内面を構成し、複数の貫通した消音孔
(11)を有する内壁板(12)と、 該内壁板(12)を内側から支持し、かつ複数の独立し
た消音チャンバー(13)が該消音チャンバー(13)
内の空気温度における騒音波のほぼ1/4波長の深さを
有するハニカム構造材(14)と、 該ハニカム構造材(14)を支持し、かつ複数の貫通し
た空気導入孔(15)を有する反射板(16)と、 該反射板(16)の内側に設けられ、前記コアエンジン
(36)から冷温空気が供給される空気チャンバー(1
8)と、を備えることにより、前記 空気導入孔(18)、消音チャンバー(13)及び
消音孔(11)を介して排気ノズル内に冷温空気を供給
する、ことを特徴とする超音速航空機用排気ノズルのラ
イナ構造。
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JP04067794A JP3332057B2 (ja) | 1994-03-11 | 1994-03-11 | 超音速航空機用排気ノズルのライナ構造 |
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JPH07247905A JPH07247905A (ja) | 1995-09-26 |
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Family Applications (1)
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JP04067794A Expired - Fee Related JP3332057B2 (ja) | 1994-03-11 | 1994-03-11 | 超音速航空機用排気ノズルのライナ構造 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3599368A1 (en) * | 2018-07-19 | 2020-01-29 | Rolls-Royce plc | Exhaust nozzle assembly |
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EP1553360B1 (en) | 2002-10-02 | 2019-05-22 | Mitsubishi Electric Corporation | Air conditioning equipment |
-
1994
- 1994-03-11 JP JP04067794A patent/JP3332057B2/ja not_active Expired - Fee Related
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