JP3330756B2 - ハロゲン化銀写真乳剤の製造方法及び装置 - Google Patents

ハロゲン化銀写真乳剤の製造方法及び装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀写真乳剤の
製造方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の技術として、米国特許第3,03
1,304号明細書には、微粒子乳剤の製造方法で平均
粒径が0.06μmの製造方法が述べてあり、そこでは
反応液である硝酸銀溶液と臭化カリ溶液の同時混合法を
用いてpAgで約2〜6の範囲で粒子生成を行い、pA
gを自動制御する便利な方法として4台のポンプで該反
応溶液を注入する方法が開示してある。即ち、硝酸銀溶
液と臭化カリ溶液は、各々別にポンプを有し量論的に等
価に近い量を注入し、沈澱溶液内の乳剤の銀イオン濃度
がpAgで5以上に上った時、ポンプ輸送される注入中
の臭化カリ量の1%を第3のポンプで減少させるように
働くリミットスイッチがポテンショメータ回路に組込ま
れ、pAgが5以上になった時第3のポンプは停止させ
られ、同様にpAgがあらかじめ定めた水準、通常はp
Agが4.3以下に落ちた時に注入する臭化カリは第3
のポンプによって添加送液される。第4の臭化カリ注入
ポンプは手動用として準備され、操作者によってポテン
ショメーターの読み取り又は記録計からの読取りによっ
て適当に調節される。又米国特許第3,821,002
号明細書にはハロゲン化銀乳剤の製造のための制御装置
及び方法として、沈澱槽内のpAgを一定に、又は変化
させてプログラムに従って要求されるpAgの精度を保
つように硝酸銀溶液とハロゲン塩溶液の添加流量を換え
る制御装置と制御方法が述べられている。又、Phot
ogr.Korresp.101,37(1965)に
は、温度を一定に保ち、硝酸銀溶液およびハロゲン塩溶
液の添加バルブを電気的制御により調節してpAg及び
pHを制御しながらハロゲン化銀結晶径と、粒子数の関
係を調べている。上記3資料においては何れも設定目標
値についての制御に関することであり、反応開始時の無
制御状態から設定目標のpAg値での制御を安定させる
には数分を要し、制御状態は不安定であるとのみ記載さ
れ再現よく迅速に目標設定値に到達させ、そうして該目
標設定値で制御を行うための制御方法及び装置には言及
していない。又、特開昭61−65305号公報におい
ては、従来のPID制御の欠点を改善し、数式化モデル
による演算制御を行う最適制御方法、特開平5−181
504号公報においては、系の物理量の制御中に逐次プ
ラントモデルを推定し、該プラントモデルに基づき制御
を行い、この系外から加わる外部変動に対して無駄時間
先の変動量を外部変動の原因となる物理量の変動パター
ンを予測し、予め無駄時間先の外部変動を相殺するフィ
ードフォワード要素を有する適用制御方法、米国特許
4,933,870号明細書には、非線形イオンセンサ
ー出力信号を線形信号に変換するための装置及び方法に
よるハロゲン化銀乳剤製造法、米国特許5,248,5
77号明細書には、周期的に測定したハロゲンイオン濃
度データ及びハロゲン塩溶液、硝酸銀溶液の添加流量の
データを集積し、それらのデータを基に予め推算した式
で内部演算を施しハロゲン塩溶液、硝酸銀溶液の添加流
量を制御しながらハロゲン化銀乳剤の製造方法及び装置
が述べられている。これらいずれも、複雑な演算を行っ
ており通常市販されているコントローラーや計算機での
短時間周期の処理は難しく、無制御状態から制御開始の
方法及び装置については述べられていない。定常時の制
御では、沈澱容器内のpAg分布が均一であれば著しい
外乱が無い限り従来のPID制御でも充分対応が可能で
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、銀イオ
ン活量に相当する電位EAgに対する、ハロゲン化銀結晶
含有液中の硝酸銀とハロゲン塩(例えば臭化カリ)とイ
オン濃度との関係は、図7に示すように等量点を境に急
激な変化を示す線形であり、銀イオン濃度を制御しなが
らハロゲン化銀乳剤の沈澱を行うことの多い、−50m
V〜+150mVのEAgの範囲においては、ごく微量な
銀イオン又はハロゲンイオンの濃度変化により、急激な
電位変化が生じる。従って沈澱開始時の無制御状態から
設定した目標のEAg電位で制御を行なおうとしても、沈
澱の初期において、従来の沈澱槽内においてはpAgの
変動も大きく目標値になかなか収束せず落付く迄に数分
を要するといった状態であった。また制御状態になるま
でのEAgの電位軌跡も再現性がなかった。ここでpAg
は(1)式で定義される。 pAg=−log[Ag+ ]・・・・(1) [Ag + ]は銀イオン活量を示す。また、ハロゲン化銀
結晶中の銀イオンの活量に相当する電位EAgは(2)式
で示される。 Ag =E o Ag −2.30259×(RT/F)×pAg・・・(2)o Agは銀の半電値に対する標準電位 Rは気体定数 はファラデー定数 Tは絶対温度 をそれぞれ示す。 そうして沈澱槽をスケールアップすると、ますます制御
は不安定となり、安定した一定品質のハロゲン化銀乳剤
の製造は困難であった。
【0004】本発明の目的は、従来の問題点を解消し、
沈澱槽内におけるハロゲン化銀乳剤の沈澱中の銀イオン
濃度の制御を行いながらのハロゲン化銀写真乳剤の生成
において、沈澱開始時の無制御状態から設定した目標の
銀イオン活量に相当する電位EAgへ再現よく迅速に到達
させ、そうして該目標設定値で制御を行いながらハロゲ
ン化銀写真乳剤を製造する方法及び装置を提供すること
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明の上記目
的は、 沈澱槽内におけるハロゲン化銀乳剤の沈澱中
の銀イオン濃度を制御しながらのハロゲン化銀乳剤の製
造方法において、攪拌混合が急速でかつ均一であり、結
晶生成・成長が均一に行われる沈澱槽を用い、沈澱開始
時は硝酸銀溶液及びハロゲン塩溶液を一定比率流量で定
量添加し、設定目標 Ag 値近傍の指定されたEAg値領域
内に到達したら演算周期1秒以下のコントロラーを用い
てハロゲン塩溶液の添加流量制御を開始し、比例・積分
・微分(PID)動作コントローラのチューニングパラ
メータ値を最小応答レベルに保持した後、目標とする設
定値及び添加注入する銀/ハロゲンイオンの溶質速度に
応じた最適制御チューニングパラメーター値に切換える
制御を行うことを特徴とするハロゲン化銀写真乳剤の製
造方法。 前記チューニングパラメーター値をプラン
トモデルに基づいたシュミレーションにより予め推定し
ておき、制御系での演算時間を無くして制御応答速度を
早め、ダイレクト・デジタル・ループ・コントローラ
(DDLC)を用いた制御を行うことを特徴とする請求
項1記載のハロゲン化銀写真乳剤の製造方法。 前記
攪拌混合が急速でかつ均一であり、結晶生成・成長が均
一に行われる沈澱槽が、ケーシングより成る混合室下端
部より硝酸銀溶液及びハロゲン塩溶液を別個に供給し、
該混合室中に満たされたコロイド水溶液によりそれぞれ
希釈し、該混合室内に設けられた第1の攪拌手段により
前記両反応液を急激に攪拌混合して反応せしめハロゲン
化銀粒子を生成させ、ただちに第2攪拌手段により該ハ
ロゲン化銀粒子を該混合室外上方の沈澱槽内のコロイド
水溶液中に1秒以内に排出しハロゲン化銀粒子を熟成せ
しめる沈澱槽であることを特徴とする請求項1又は2記
載のハロゲン化銀写真乳剤の製造方法。 沈澱容器内
におけるハロゲン化銀乳剤の沈澱中の銀イオン濃度を制
御しながらのハロゲン化銀写真乳剤の製造装置におい
て、沈澱槽として、硝酸銀溶液タンクとハロゲン塩溶液
タンクとを別個に沈澱槽の外部に有し、コロイド水溶液
が満たされている沈澱槽の中央部底部寄りに、その内部
に該コロイド水溶液が満たされその上下が開放端となっ
た攪拌翼を内設したケーシングより成る混合室があり、
該混合室下端部に硝酸銀溶液とハロゲン塩溶液の供給口
が設けてあり、該混合室内部下方に両反応液を迅速に混
合反応せしめるための第1攪拌手段を有し、その内部上
方に生成したハロゲン化銀粒子を直ちに該混合室外上方
へ排出せしめるための第2攪拌手段を有するものであ
り、硝酸銀溶液の添加系には一定流量保持手段を設け、
それに対するハロゲン塩溶液添加系には3つの流量制御
手段を並列に連結し、その内の2流量制御手段にはそれ
ぞれ一定流量保持手段を、残り1流量制御手段には銀イ
オン活量検出の電極による流量制御手段を設け、前記一
定流量保持手段の1系統を、該電極系による流量制御手
段と、指定した銀イオン活量に相当する設定電位値によ
り切換える装置とを有することを特徴とするハロゲン化
銀写真乳剤の製造装置。によって達成される。
【0006】本発明における攪拌混合が急速でかつ均一
であり、結晶生成・成長が均一に行われる沈澱槽を用い
るとは、ハロゲン化銀乳剤の製造方法の前提として、イ
オン検出を正確に迅速に行うためには沈澱槽内が均一で
あることが必要であり、その為例えば特公昭55−10
545号公報に示された方法及び装置が用いられる。本
発明において沈澱開始時は硝酸銀溶液及びハロゲン塩溶
液を一定比率流量で添加するとは、例えば一定流量保持
手段として一定のバルブ開度を用いるか又はオリフィス
プレートを用いて定量添加することを言う。本発明にお
ける硝酸銀溶液及びハロゲン塩溶液の添加流量を一定比
率又は一定流量制御する手段としては、バルブの開度制
御手段だけでなく、ポンプを用いてその駆動モータの回
転数制御による手段を用いてもよい。したがって制御バ
ルブの開度40〜60%の最も流量を調節しやすい範囲
の制御を使用する代りに、ポンプ駆動モータの回転数制
御により検出したEAg値に応じた流量制御を行うことも
可能である。本発明において設定目標EAg値近傍の設定
されたEAg値領域内とは、設定目標pAgに相当する電
位EAgに対し、±5〜±60mV、望ましくは±10〜
±30mvの電位値領域のことであり、本発明において
演算周期1秒以下のコントローラを用いるとは、例えば
株式会社東芝製のワンループのダイレクト・デジタル・
コントローラ,TOSDIC−211や溝河電気株式会
社製のYW−SERIES80を用いて0.1〜1.0
秒,望ましくは0.2秒以下の高速制御を行うことであ
る。また、本発明においてチューニングパラメーター値
を最小応答レベルに保持した後とは,比例帯を999%
以上,積分時間を500秒以上,微分時間を0秒とする
保持時間を0.1〜5秒,望ましくは0.5〜1.0秒
とすることである。本発明においてポンプを用いた場合
も、流量を常時制御するポンプと、添加量の大半の一定
量を添加するポンプを各々独立に用いて図3に示したシ
ーケンス動作で添加を行うことも可能である。流量制御
バルブはエアー駆動によらず、サーボモータ等により開
度を調節制御する手段も使用できる。
【0007】本発明の実施態様を図を用いて説明する。
本発明は例えば攪拌混合が急速でかつ均一であり、結晶
生成・成長が均一に行われる沈澱槽として、図1に示す
ような沈澱槽3を用いる。即ち、沈澱槽として、硝酸銀
溶液タンク1とハロゲン塩溶液タンク2を別個に沈澱槽
3の外部に有し、コロイド水溶液が満たされている沈澱
槽3の中央部底部寄りに、その内部に前記コロイド水溶
液が満たされ、その上下が開放端となった攪拌手段を内
設したケーシングよりなる混合室5があり、該混合室下
端部6に硝酸銀溶液7とハロゲン塩溶液8のそれぞれの
供給口9,10が設けてあり、該混合室5内部下方に両
反応液7と8を迅速に混合反応せしめるための第1攪拌
手段11を有し、その内部上方に生成したハロゲン化銀
粒子を直ちに該混合室外上方へ排出せしめるための第2
攪拌手段12を有する沈澱槽であり、硝酸銀溶液7の添
加系には一定流量保持手段13を設け、それに対するハ
ロゲン化溶液8の添加系には3つの流量制御手段を並列
に連結し、その内の2流量制御手段にはそれぞれ一定流
量保持手段14,15を設け、残りの1流量制御手段に
は銀イオン活量検出電極系16による流量制御手段17
を設け、前記一定流量保持手段の1系統14を該電極に
よる流量制御手段17と、指定したEAg値により切換え
る装置(図示せず)とを有することを特徴とするハロゲ
ン化銀写真乳剤の製造装置である。
【0008】図2によってハロゲン塩溶液の添加系の3
つの流量制御手段についての一実施態様を説明すると、
3つのバルブ制御系14,15,17は並列に連結さ
れ、その内の2系列にはそれぞれ一定流量保持手段とし
て14,15が設けられ、両系統は一定圧送液手段(一
定液圧ヘッド,又は定量ポンプによる送液(図示せ
ず))により液が送液されてくるのを開閉するそれぞれ
のストップバルブ14a,15aと、それぞれの定量絞
りの一定オリフィス14b,15bより構成されてい
る。残りの1系列には沈澱容器内のコロイド溶液内に挿
入された銀イオン活量検出電極系16による流量制御手
段17が設けられ、この系列にはストップバルブ17a
と流量コントロールバルブ17bとより成っている。そ
の外ストップバルブとして、一定流量制御手段を14系
に関係して開閉するストップバルブ18,ハロゲン塩溶
液系全部の流量を開閉するストップバルブ19及び切換
バルブ20とハロゲン塩溶液添加を沈澱槽に添加するた
めの添加注入管22とその大気開放弁21とを有してい
る。
【0009】図1の沈澱槽についての作用を説明する
と、一定流量保持手段13を通して沈澱槽に添加される
硝酸銀溶液7と,一定流量保持手段14,15を通し
て、更にストップバルブ19を通して添加されるハロゲ
ン塩溶液は混合室下端部6にあるそれぞれの供給口9,
10より供給され、混合室中に満たされたコロイド水溶
液によりそれぞれ希釈され、該混合室5内に設けられた
第1の攪拌手段11により前記両反応液を急激に攪拌混
合せしめ均一なハロゲン化銀粒子を生成させ、直ちに第
2の攪拌手段12により該ハロゲン化銀粒子を該混合室
外上方の沈澱槽3内のコロイド水溶液中に1秒以内に排
出し、ハロゲン化銀粒子を熟成せしめる。液流は混合室
内を上部に突抜ける状態でしかも沈澱槽内はよく攪拌さ
れるため、沈澱槽内のコロイド溶液は空気巻込による泡
を発生させることなく、更に沈澱槽内のpAg分布も均
一に攪拌され易く、均一熟成に大きな貢献をなす。従っ
て従来の技術のように添加開始時におけるコロイド水溶
液内のpAgの変動は大きくなく、それによるEAg制御
も変動による影響は無くなり、素直に目標EAgに収斂し
て行く。
【0010】更に図3にしたがって図2のハロゲン塩溶
液の流量コントロールバルブの開閉シーケンス状況を説
明する。先ず反応開始になる前にストップバルブ18,
19を開にする。添加開始になって14a,15aの開
閉弁を開にして一方硝酸銀溶液の一定量添加と相まって
定比率流量添加を行う、一定比率流量添加を行なってE
Agが指定された一定のEAg値迄上昇すると、バルブ17
aを開にしてバルブの開度を14bの流量に相当する流
量で添加する程度に保持してある17bを作動せしめて
Agコントロールを始めると同時にバルブ14aを閉に
する。この時、コントロール開始直後の制御パラメータ
ー定数は、コントローラー23のチューニングパラメー
ター値を最小応答レベルに0.1〜5秒間、望ましくは
0.5〜1.0秒間保持し、その後、図5に示したプラ
ントモデルに基づいたシミュレーションに推定した最適
制御チューニングパラメーター値に切換えて制御を行
う。最適制御チューニングパラメーター値は、制御しよ
うとするEAg値及び、沈澱槽内に添加注入する銀イオン
及びハロゲンイオンの溶質速度に応じて変化する。制御
系は図6に示したもので行い、制御演算は下記式によっ
て行う。 En =PVn −SV ・・・・・・(1) en =En /SPAN ・・・・・・(2) △en =en −en-1 ・・・・・・(3) △△en =△en −△en-1 ・・・・・・(4) △MJn =(△MVn PD+(△MVn I ・・・(5) (△MVn P.D =Kp ・△en +KD ・△△en ・・・(6) (△MVn Z =KI ・en ・・・・(7) △MVn =Kp ・△en +KI ・en +KD ・△△en ・・(8) MVn ’=MVn-1 +△MVn ・・・・(9) ここで PVn は今回のプロセス値,SVは設定値 △MVn は操作出力変化量,MVn ’は今回の操作出力
量 MVn-1 は前回の操作出力量を示す。制御の演算周期は
1秒以下、望ましくは0.2秒以下で行う。図4に従っ
て説明するとEAgが指定された設定値制御開始EAg1
ら設定目標値EAg2 に到る間、制御手段17bの流量制
御によってEAg値は上昇し、目標設定のEAg2 まで少な
い変動で制御し、沈澱槽内の初期電位EAg0 より設定目
標電位EAg2 迄、再現よく迅速に到達させることが出来
る。
【0011】
【実施例】
(実施例−1)上記の如く本方法及び装置によると、図
4に示すように上記条件のハロゲン化銀乳剤の生成にお
いて設定目標値EAg+20mVの定常時のハンチング巾
2mV以内になり、また制御開始EAg1 より目標設
定EAg2 に入るまでの時間は1分以内になり電位の軌跡
パターンも良好な再現性を示した。
【0012】(比較例−1)前記Photogr.Ko
rresp.に示された設備及び方法(図8)によっ
て、50ml/min以上の流量で沈澱容器内における
ハロゲン化銀乳剤の沈澱中の銀イオン濃度を制御しなが
らハロゲン化銀乳剤の生成を行ったとき、設定目標EAg
(+20mV)での制御時、定常時で電位ハンチング巾
が50mVになった。このとき反応液添加スタート時初
期EAg0 電位−100mVから目標設定EAg2 の+20
mVに入れるのに+100mVにハンチングする場合も
あり定常になるまでに約10分の時間を要することがあ
った。
【0013】
【発明の効果】実施例−1,比較例−1に示すように、
本発明の方法及装置による沈澱槽内におけるハロゲン化
銀乳剤の沈澱中の銀イオン濃度を制御しながらのハロゲ
ン化銀写真乳剤の生成において、沈澱開始時の無制御状
態から設定した目標EAg2 へ、再現性よく従来が10分
要していたものが1分以内の迅速に到達できるようにな
り、一定のEAg電位を保つ制御ばかりでなく、EAg電位
をランプ関数状に変化させるときも、再現よく迅速に制
御出来るようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の沈澱槽の1実施例のフローシート
【図2】本発明のハロゲン塩溶液の供給流量制御手段の
一実施例としてバルブ配置の側面図
【図3】本発明の図2のバルブ配置のシーケンシャル作
動の1実施例の説明図
【図4】本発明の沈澱進行時間対EAgの1実施例の説明
図。
【図5】本発明のプラントモデル図
【図6】本発明の制御系のブロック図
【図7】KBrとAgNO3 の濃度対EAg電位との関係
【図8】従来設備及び方法の説明図
【符号の説明】
1 硝酸銀溶液タンク 2 ハロゲン塩溶液タンク 3 沈澱槽 4 モーター 5 混合室 6 混合室下端部 7 硝酸銀溶液 8 ハロゲン塩溶液 9 硝酸銀溶液供給口 10 ハロゲン塩溶液供給口 11 第1の攪拌手段 12 第2の攪拌手段 13 硝酸銀溶液の一定流量保持手段 14 ハロゲン塩溶液の一定流量保持手段 15 ハロゲン塩溶液の一定流量保持手段 16 銀イオン活量検出電極系 17 ハロゲン塩溶液流量制御手段 18 ストップバルブ 19 ストップバルブ 20 切換バルブ 21 大気開放バルブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03C 1/015 G05B 13/02

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 沈澱槽内におけるハロゲン化銀乳剤の沈
    澱中の銀イオン濃度を制御しながらのハロゲン化銀乳剤
    の製造方法において、攪拌混合が急速でかつ均一であ
    り、結晶生成・成長が均一に行われる沈澱槽を用い、沈
    澱開始時は硝酸銀溶液及びハロゲン塩溶液を一定比率流
    量で定量添加し、設定目標EAg値近傍の指定されたEAg
    値領域内に到達したら演算周期1秒以下のコントロラー
    を用いてハロゲン塩溶液の添加流量制御を開始し、比例
    ・積分・微分(PID)動作コントローラのチューニン
    グパラメータ値を最小応答レベルに保持した後、目標と
    する設定値及び添加注入する銀/ハロゲンイオンの溶質
    速度に応じた最適制御チューニングパラメーター値に切
    換える制御を行うことを特徴とするハロゲン化銀写真乳
    剤の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記チューニングパラメーター値をプラ
    ントモデルに基づいたシュミレーションにより予め推定
    しておき、制御系での演算時間を無くして制御応答速度
    を早め、ダイレクト・デジタル・ループ・コントローラ
    (DDLC)を用いた制御を行うことを特徴とする請求
    項1記載のハロゲン化銀写真乳剤の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記攪拌混合が急速でかつ均一であり結
    晶生成・成長が均一に行われる沈澱槽が、ケーシングよ
    り成る混合室下端部より硝酸銀溶液及びハロゲン塩溶液
    を別個に供給し、該混合室中に満たされたコロイド水溶
    液によりそれぞれ希釈し、該混合室内に設けられた第1
    の攪拌手段により前記両反応液を急激に攪拌混合して反
    応せしめハロゲン化銀粒子を生成させ、ただちに第2攪
    拌手段により該ハロゲン化銀粒子を該混合室外上方の沈
    澱槽内のコロイド水溶液中に1秒以内に排出しハロゲン
    化銀粒子を熟成せしめる沈澱槽であることを特徴とする
    請求項1または2記載のハロゲン化銀写真乳剤の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 沈澱容器内におけるハロゲン化銀乳剤の
    沈澱中の銀イオン濃度を制御しながらのハロゲン化銀写
    真乳剤の製造装置において、沈澱槽として、硝酸銀溶液
    タンクとハロゲン塩溶液タンクとを別個に沈澱槽の外部
    に有し、コロイド水溶液が満たされている沈澱槽の中央
    部底部寄りに、その内部に該コロイド水溶液が満たされ
    その上下が開放端となった攪拌翼を内設したケーシング
    より成る混合室があり、該混合室下端部に硝酸銀溶液と
    ハロゲン塩溶液の供給口が設けてあり、該混合室内部下
    方に両反応液を迅速に混合反応せしめるための第1攪拌
    手段を有し、その内部上方に生成したハロゲン化銀粒子
    を直ちに該混合室外上方へ排出せしめるための第2攪拌
    手段を有するものであり、硝酸銀溶液の添加系には一定
    流量保持手段を設け、それに対するハロゲン塩溶液添加
    系には3つの流量制御手段を並列に連結し、その内の2
    流量制御手段にはそれぞれ一定流量保持手段を、残り1
    流量制御手段には銀イオン活量検出の電極による流量制
    御手段を設け、前記一定流量保持手段の1系統を、該電
    極系による流量制御手段と、指定した銀イオン活量に相
    当する設定電位値により切換える装置とを有することを
    特徴とするハロゲン化銀写真乳剤の製造装置。
JP28724394A 1994-10-28 1994-10-28 ハロゲン化銀写真乳剤の製造方法及び装置 Expired - Fee Related JP3330756B2 (ja)

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