JP3328724B2 - 図形データの圧縮方法 - Google Patents

図形データの圧縮方法

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JP3328724B2
JP3328724B2 JP20559495A JP20559495A JP3328724B2 JP 3328724 B2 JP3328724 B2 JP 3328724B2 JP 20559495 A JP20559495 A JP 20559495A JP 20559495 A JP20559495 A JP 20559495A JP 3328724 B2 JP3328724 B2 JP 3328724B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、LSI等の半導
体集積回路を設計,製作するために必要となる図形パタ
ン、特に回路の図形パタンをウエハ上に転写するときの
原板となるマスクを製作するときの図形パタンにおけ
る,図形データの圧縮方法および図形パタン発生装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路を構成する図形パタン
は、一般には多角形図形として表される。実際に、例え
ばフォトマスク(原図基板)に図形パタンを形成するに
あたっては、これらの多角形の図形は、矩形,台形,平
行四辺形などの単純な図形に変換され、描画される。回
路パタンの設計段階では、例えば頂点数10個の多角形
で表現されている図形であっても、電子線やレーザを用
いた描画装置では、この多角形は矩形などの単純な図形
の集合体として処理される。
【0003】これは、実際にパタンを描画するにあたっ
ては、矩形や台形といった単純な図形の方が、その発生
が容易であり、かつ、描画すべき図形が複雑であって
も、これらの単純な図形の組み合わせで表現できること
による。そして、回路設計が終了した後のマスクパタン
そのままでは、描画装置が描画のための図形パタンを発
生させることができず、それらを描画装置用の図形デー
タに変換する処理が必要となる。
【0004】図9は、上述した描画装置の図形データの
具体的な構成例を示す説明図であり、(a)は矩形デー
タを描画する時のデータ記述例を示し、(b)は水平台
形を描画する時のデータ記述例を示す。同図(a)に示
すように、描画装置における図形データは、描画するの
が矩形r(Rectangle)であることを示す図形
種類を示すデータK(Kind)と、電子ビームを用い
てパタン形成を行う場合はその照射量D(Dose)を
示すデータdがある。そして、矩形の位置を示すため
に、その矩形の左下頂点のx座標を示す位置Xとy座標
を示す位置Y、そして、矩形の大きさとしてその幅Wの
値wと高さHの値hとを有する。
【0005】また、図9(b)に示すように、台形の場
合は、この図形種類Kはz(tranpeZoid)と
なる。そして、幅の変わりに下底Wの長さwと上底Uの
長さuを示すデータと、斜辺のパラメータSとして左下
頂点と左上頂点のx座標の差sを備える。図9(b)に
おいては、水平台形を示しているが、平行四辺形や三角
形は、この台形の特殊な場合として用いれば良い。ま
た、全ての辺が座標軸に平行でない四辺形であっても、
水平台形と垂直台形の組み合わせで表現できる。
【0006】また、上記において、図形の各頂点の座標
を直接表現するようにしてもかまわない。そして、図形
を連続的に表記することも可能であり、例えば、矩形の
ための記述では5ワードが用いられ、その記述順は照射
量D,位置X,位置Y,幅W,高さHとなっているとの
ルールを決めておけばよい。
【0007】上述では、図形を記述するためにその属性
を表す数値データの種類について説明したが、以下に、
これらの数値データがどのような値および範囲をとるか
について説明する。大規模集積回路などの半導体集積回
路では、その最小形成パタン寸法は0.1μm程度まで
達成されるといわれている。このような微細なパタンの
記述では、たとえば、20nm間隔という細かい格子を
用いる。図形パタンの位置,幅,および,高さといった
属性は、全てこの格子状の点の上に対応して決められ
る。そして、その値は、格子の間隔、この場合では、2
0nmを単位として表される。この単位を、ここではア
ドレスユニットと呼ぶ。
【0008】チップの大きさを、一辺長を20mmとす
ると、20nmの格子は、1000000個存在するこ
とになる。すなわち、20nmの単位で図形パタンを記
述する場合、図形位置や大きさの指定には7桁の数値の
記述が必要となる。実際には、チップ領域は、例えば1
mm程度の小さな領域に分けられ、あるいは更に小さ
な、例えば、50μm程度の領域に分割され、その中で
図形記述が行われる。これは、パタンを描画する装置の
側からも、チップ全体をまとめて描画するのではなく、
一部の区切られた領域を順に描画していくことに対応し
ている。
【0009】以上のことを、ベクタースキャン型の電子
ビーム露光装置を例に取り、詳細に説明する。電子ビー
ムを用いたパタン描画では、高精度に電子ビームの照射
位置を位置決めするために、この電子ビームを偏向する
領域は、例えば1mm角の中に制限されている。この領
域をフィールドと呼ぶ。フィールドを越える領域の描画
には、マスク基板などの試料を機械的に移動させてフィ
ールドをつなぎ合わせる。
【0010】描画データは、フィールドごとに記述さ
れ、フィールド内のパタンデータは、例えば、フィール
ドの左下隅を原点とする座標系で記述される。フィール
ドの位置は、その左下原点をチップの左下を原点とした
座標値で指定する。アドレスユニットを20nm,フィ
ールドサイズを1mmとすると、フィールド内の図形記
述には、50000までの数値指定が必要となる。2の
16乗が約64000となることから、この数値の記述
には16ビット(2バイト)が必要となる。
【0011】そして、矩形の位置X,位置Y,幅W,高
さHを表現するのに、計8バイトを要する。台形では、
さらに、上程の長さU,斜辺のパラメータSが必要とな
る。これに対して、図形種類は、矩形と2種類の台形を
指定するのであれば2ビットあればよく、また照射量指
定には8ビット程度あれば十分なので、図形種類と照射
量の指定は、2バイトで可能となる。図10は、ある図
形を示す平面図と、これを上述したように記述したデー
タを示す説明図である。図10(a)において、20
1,203は矩形、202は台形である。そして、図1
0(b)にこれら図形のデータが記述してある。
【0012】図10(b)は、フィールドを単位として
座標値を記述してある。これに対して、以下に示すよう
に、フィールドをさらに小さいサブフィールドと呼ぶ小
領域に分け、サブフィールドごとに図形を記述する方法
もある。この、サブフィールドを単位とした記述では、
たとえば左下隅をサブフィールドの原点とし、この原点
がフィールドの座標系でどこに位置するかを指定すると
ともに、各図形の位置をサブフィールド原点からの距離
として記述する。
【0013】サブフィールドの大きさを60μm角、ア
ドレスユニットを20nmとすると、位置の記述は30
00までの数値表現でよく、12ビットで対応可能とな
る。各属性を表すのに16ビットを与えると、4ビット
が残り、この4ビットにより12ビットの数値データ
が、何の属性を表すかを示すことが可能となる。このよ
うに、サブフィールドを用いた記述を用いれば、図10
(b)に示したように、記述順を固定とする必要がな
く、図10(c)に示すように、前の図形の属性値と同
じ場合には、省略して前の値を引き継ぐことが可能とな
る。ただし、この場合は、その図形の記述が終わったこ
とを示すことが必要で、4ビットの中の1ビットをそれ
に割り当てることが必要となる。
【0014】図10(c)において、各2バイトの左端
の記号は、4ビットが示す内容を表しており、Kは図形
種類と照射量を示し、Xはx座標を示し、XEはx座標
値の指定と1つの図形記述の終了E(End)とを示し
ている。図10(a)の場合、矩形201と矩形203
は、x座標を除いて属性が同一であるため、矩形203
は、XEで示される2バイトのみで記述が可能となって
いる。このように、属性が同じ場合に省略する方法は、
効率の良い圧縮効果が期待できる。
【0015】効率の良い図形データの記述方法として既
に提案されている手法として、さらに次に示す2つがあ
る。1つは、図形が2次元に規則的に配列状にならんだ
場合に配列として表現するもので、ここでは配列命令を
利用した圧縮と呼ぶことにする。この、配列命令を利用
した圧縮では、1つの図形あるいは複数の図形からなる
1組の図形が、規則正しく等しい間隔でならんでいると
き、繰り返しの単位となる1つあるいは1組の図形と、
xyそれぞれの方向における繰り返しの間隔と数とを指
定することにより表現する方法である。
【0016】これは、メモリなどの周期性のある図形パ
タンの効率よい表現を可能とする。他の一つは、図形群
の登録と参照で、チップ内の複数の場所で出現する同一
の図形集団がある場合に、この図形集団を予め登録して
おき、必要な場所でその図形集団を呼び出す手法であ
る。プログラムのサブルーチンと類似の機能である。こ
こでは、図形群の登録と参照と呼ぶ。
【0017】この手法は、例えば、ベクタースキャン型
の電子ビーム描画装置では、サブフィールドの位置を任
意に指定できることから、サブフィールドを単位として
登録することが可能である。そして、同一サブフィール
ドのデータを異なる場所で呼び出す機能は、大規模な配
列となる大容量メモリ、あるいは、ゲートアレーの下地
層のパタン記述で効果がある。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】従来では以上に示した
ように、図形データの効率的な記述を行うために、様々
な工夫がなされてきたが、LSIの集積度は、最小寸法
の減少とチップサイズの増加によって、その図形データ
の量が増加の一途をたどっている。特に、OPC(Op
tical Proximity Correctio
n)と呼ばれる光転写時に生じるパタンの歪みを、あら
かじめフォトマスク上で補正する手法が重要となりつつ
ある。この補正をするには、形成すべきパタンの周辺に
補助パタンを付加することが必要となる。そのため、パ
タン数が飛躍的に増加することが免れない。
【0019】1995年に、アメリカ合衆国SIA(Se
miconductor Industry Association)が発表したロード
マップによれば、1ギガビットのDRAMでは、8ギガ
バイトとのデータ量になると予想されている。これは、
上述した、従来の方法によりデータを圧縮した場合であ
るが、非常に大きなデータ量であることには変わりな
い。
【0020】この発明は、以上のような問題点を解消す
るためになされたものであり、半導体集積回路の図形パ
タンの記述をより効率的に行うことにより、図形データ
の量を縮小することを目的とする。このデータ量の縮小
は、データの扱いを容易とするだけでなく、描画装置が
用意しておかなければならない高速メモリの容量を低減
し、必要とされる計算機資源の節約ができるなど、経済
的な効果が得られるものであり、信頼性の向上にもつな
がる。
【0021】
【課題を解決するための手段】この発明の図形データの
圧縮方法は、図形を表現するのに必要な図形データを、
図形を区別できるビット数のデータからなる認識番号に
置き換えた参照部を備え、図形を配置する領域を小領域
に分割して図形の位置データを小領域内の座標系で記述
し、図形をデータで表現するときは、位置データを、図
形の小領域内での位置が識別できるビット数のデータか
らなる認識番号に置き換えて記述し、図形を実際に表現
するときは、参照部を参照してその図形の認識番号を図
形データに置き換えることを特徴とする。すなわち、図
形データは、この種類の数を区別するだけのビット数か
らなるデータ量の小さな認識番号に置き換えられて表現
される
【0022】
【発明の実施の形態】以下この発明の1実施の形態を図
を参照して説明する。この発明は、集積回路の図形パタ
ンの特徴を利用して、効率の良い圧縮を実現するもので
ある。まず、以下の表1,2に、この発明の概念におけ
る基本的な図形パタンの特徴を示す。
【0023】
【0024】
【0025】上記表1は、同一図形の出現頻度を示して
いる。例えば、第1配線層には、全部で約639万個の
図形が存在しており、ここで使用されている図形の種類
は10191種である。ここでいう図形の種類とは、図
形形状だけではなく、その寸法,および照射量指定値を
含んで、それらのいずれかが異なる場合は違う種類とし
た。このような大きさや照射量指定値まで含めて図形の
種類を区別する場合、その表記表現を固有図形,あるい
は,固有図形の種類として、矩形・台形といった形状の
みを扱う図形種類と区別する。
【0026】これら、約10,000種の固有図形を、
その出現頻度で並べたのが、上記表1である。最も良く
出現した固有図形は、約65万回利用され、これは全体
の10%に相当している。良く出現する固有図形の上位
64種類で考えれば、それらだけで全図形の7割以上
(累積百分率72%)が含まれている。
【0027】すなわち、これら64種の図形を、その認
識番号とともに予め登録しておけば、認識番号を記述す
るだけで、全体の7割以上が記述できることになる。こ
れは素子分離層も同様のことである。64種類の識別だ
けであれば、そのデータの量は6ビットでよく、極めて
効率的な固有図形の記述が可能となる。
【0028】上記表2は、サブフィールドを利用したと
き、図形のX位置座標の分布を示している。第1配線層
で説明すれば、x座標はチップ全体で約639万回指定
するが、サブフィールド内の座標値としてみれば、約6
40種の座標値が繰り返して使用されているにすぎない
ことが良くわかる。良く利用されている座標値の上位6
4種で、全体の約3割がカバーできる。
【0029】このことは、y座標についても同様であ
り、利用頻度の高いxとyの座標値を、その認識番号と
ともに登録しておくことで、より少ないビット長でそれ
らの座標値を利用することが可能となる。その結果、従
来の記述では、先に述べたとおり、xあるいはyどちら
かの座標値の記述に2バイトを要しているのに対して、
認識番号表を用いれば、2バイトでxとyとを同時に指
定することが可能となる。
【0030】この発明のポイントは、利用頻度の高いデ
ータを、予め登録しておき、実データ長よりも長さの短
い認識番号を用いて実データを参照することにある。し
たがって、登録すべきデータは、実データの記述に長い
データ長を必要としており、かつ、利用される頻度の高
いものが望ましい。表1,2に示したとおり、固有図形
は、実データ長が長く、一部の実データが集中的に使用
されることから、短い認識番号に置き換えることは効果
的である。
【0031】また、配列命令も、xy両方向の数と間隔
を指定する必要があり、かつ、種類が少ないと期待され
ることから、効果が期待される。さらに、xy座標値に
ついても、xとyを2バイトで同時に指定できることか
ら、短い認識番号への置き換えは、データ量低減のため
に有効と考えられる。
【0032】これらのデータを登録・参照する単位とし
て、チップ全体、フィールド単位、サブフィールド単位
がある。以下、まずフィールド毎にデータを登録する例
を用いて説明する。図1は、この発明の実施形態におけ
るデータの形態を示す説明図であり、フィールドに固有
図形を128個、配列命令を64個、xy座標値をそれ
ぞれ64個ずつ登録した例を示している。図1は、図形
データ記述の具体的な並びを模式的に示している。図1
の表記で、実際にはビットの並びが記述されるが、ここ
では図を煩わしくするだけで説明に関係のないものは
“−”で示してある。
【0033】図形データの記述は、2バイト(16ビッ
ト)を単位としている。また、アドレスユニットを20
nm、サブフィールドの大きさを75μm、フィールド
の大きさを2.4mmとした。アドレスユニットを単位
とすると、サブフィールドは12ビット、フィールドは
17ビットで覆うことができる領域である。サブフィー
ルド内の数値データは、座標値など12ビット以下で指
定可能なことから、以下の表3に示すように、16ビッ
トの上位4ビットを下位12ビットが何を表すかのコー
ドとして用いる規則体系とした。
【0034】
【0035】なお、表3において、No1,2は他の用
途で使用するものであり、No3はサブフィールドの開
始を示し、No4は登録データの開始を示し、No5は
x座標値を示し、No6はx座標と描画を示し、No7
はy座標を示し、No8はy座標と描画を示し、No9
は矩形の幅もしくは台形下底の長さを示し、No10は
矩形の高さもしくは台形下底と上底の間隔を示してい
る。また、No11は台形上底の長さを示し、No12
は台形の斜辺パラメータを示し、No13は図形種類と
照射量指定を示し、No14は3ワードを使用して反復
命令の開始を示し、No15はx,y座標の認識番号を
指定し、No16は固有図形の認識番号を指定し、No
17は反復命令の認識番号を指定している。
【0036】上記表3は、図1の記述とするための、デ
ータ記述の規則を示している。表3は、本発明を具体化
するためのデータ記述の規則を示しており、「SF」等
の記号は、おおむね2バイト(1ワード)長のデータが
示す属性値が何かを示している。おおむねと記したの
は、配列命令など複数ワードから構成されるデータも存
在するためである。これらの属性は、先頭のワードの先
頭の4ビット等で示されている。ここで4ビット等とし
たのは、後で示すように図形あるいは反復命令(配列命
令)の認識番号参照については、先頭5ビットで判断し
ていることによる。
【0037】以下、簡単に属性指定の手法について説明
する。SFはサブフィールドの開始を意味し、12ビッ
ト長のnの値によってそのサブフィールドのデータに対
してユニークな番号を与えて、場合によっては、そのサ
ブフィールドのデータを繰り返し使用することを可能と
している。X、XE、YE、W、H、U、S、Kは既に
述べた通りである。ここではEを付けた、すなわち図形
記述の最後の属性値として記述できるのは、Xあるいは
Yのみとした。その理由は、多重描画など極めて特殊な
描画を除けば、図形の位置は全ての図形で異なっている
ことによる。すなわち、WやHなど他の属性値が変化し
た場合でも、まずW等を先に記述し、最後にXあるいは
Yを記述することとした。
【0038】またKでは、図形種類に4ビット(16種
類の指定が可能)、照射量指定に8ビット(256種
類)を割り当てた。以上は全て1ワードで記述するが、
Rの配列命令は第一ワードで繰り返しの回数(nx、n
y)と反復の対象となる図形の数(# of fig
s)をそれぞれ4ビットで、第二、第三ワードでx、y
方向の反復間隔で示す3ワードで記述する。認識番号を
用いた属性値の登録は、Gで示した登録用のヘッダーを
用いる。登録する属性値として、固有図形、配列命令、
座標値X、座標値Yの4種類とした。
【0039】表3で示した例では、登録属性の種類の指
定に3ビットで、その属性で登録する属性項目数を9ビ
ット(512種類まで識別可能)で示している。項目数
を指定するのは、登録すべき項目数が少ないときに登録
領域を可変長とするのが主な目的である。図1に示すk
ind=Fは、固有図形(Figure)を登録するこ
とを意味し、登録項目数を128としている。この、登
録する固有図形のデータは通常の図形データ指定と同じ
記述ルールとした。この表記法だと、固有図形の属性の
中にXYのような図形記述の終了を示す項目がないの
で、項目の省略はできない。
【0040】たとえば、矩形ならば、K、W、Hの3個
の属性値を指定して1項目を登録できる。また、台形で
は指定する属性項目が増えるので、図形の種類によって
記述の長さが異なる。128種類の固有図形をこのよう
に定義できるが、参照するときの認識番号は明記せず、
出現順に0から127までの番号を割り当てることとし
た。登録した固有図形を参照するのが、表3の「IF」
で、下位の11ビットで認識番号を指定できる。しか
し、実際にフィールドに登録できる固有図形種類の最大
値は、登録時の項目数記述で決まるため、512とな
る。
【0041】図1では、次に配列命令を登録している。
一つの配列命令は、繰り返しの数を示すR’と繰り返し
の間隔を示すdx、dyの3ワードから成る。ここで
R’としたのは、表3で示した通常の繰り返し命令では
対象とする図形数を規定するが、登録する配列命令では
図形数を特定しないことによる。このことにより、配列
命令の種類を減らすと共に、参照される頻度を上げるこ
とが可能となる。参照する場合には、表3の「IR」に
示した通り、対象とする図形数も指定する必要があり、
ここでは認識番号に6ビット(64種類)、図形数に5
ビットを割り当てている。登録する配列命令の種類を6
4としたのはこの制限による。
【0042】図1では、続けて座標値X、Yを登録して
いる。表3に示したx,yの形式を登録にも用いてい
る。図1で登録する項目数を64ずつとしたのは、表3
の「IP」に示したとおり、参照時の認識番号にそれぞ
れ6ビット(64種まで識別可能)を割り当てたことに
よる。
【0043】以上、登録処理の終わった後、各サブフィ
ールド毎に描画図形の記述が始まる。図1では、第0番
のサブフィールドの開始が「SF」で示された後、「I
R」で配列命令の参照指定がある。n=6であり、6個
の図形に対して有効なことがわかる。この6個は、2種
類の固有図形で構成されて、反復される。
【0044】以上(図1)の記述による図形配置の様子
を図2に示した。図中の「#」記号は参照するときの認
識番号を示している。配列命令の記述は省略してある
が、2×2の配列として、反復の間隔dx、dyを図2
に示した。固有図形の認識番号は、#f1等として記し
た。図2の矩形101〜103が#f1に、矩形104
〜106が#f2に対応している。#x1,#y1の
「IP」指定で矩形101の位置、#x2,#y2で矩
形102の位置、#x3、#y3で矩形103の位置が
それぞれ確定している。#f2を用いる図形の位置は、
矩形104は「IP」を利用しているが、矩形105,
106は通常の表記法による座標値x11、y12を用
いている。そして、矩形105のx11に対応するy座
標値は、直前の矩形104の図形位置で指定された#y
4で示される値を引き続き利用する。
【0045】図1に示した記述では、この後、反復命令
を用いず、単独の図形が連続的に位置が指定される場合
の例としてある。このことによる図形配置の様子を図3
に示した。同図において、矩形107と矩形109が
「IP」により指定され、矩形108では矩形107の
y座標値を利用しつつ、x12によりx座標値を指定し
ている。図3において、x11、y12等が認識番号を
用いた参照となっていないのは、これらの数値の出現回
数が少なく、この例では上位64位までに入っていない
ことによる。
【0046】図1に示した記述例では、そのフィールド
内全体で共有するデータを登録したが、もっと小さい領
域でその領域に適した図形属性を登録することで、より
効率的なデータ記述が可能となる場合がある。図4は、
xy座標値だけを記述した例だが、フィールドに32種
類、サブフィールドに32種類のXYそれぞれの座標値
を登録した状態を示している。この場合、認識番号は0
から31までがフィールド登録用、32から63までが
サブフィールド登録用とあらかじめ決めておく。
【0047】仮にフィールドで登録する座標値が32種
類なかった場合には、登録されていない認識番号は使用
されず、サブフィールドで登録される32番からまた参
照可能な番号となる。このようにサブフィールドでも属
性値を登録可能とすると、局所的に特徴のある図形パタ
ンが存在しても、それに対応した参照が可能となる。そ
して、配列命令、固有図形についても同様の指定が可能
である。
【0048】これとは逆に、データに局所性が無い場
合、例えば大容量のメモリの記述では、チップ全体で属
性値を共有することが圧縮の観点からは望ましい。この
ように、扱うデータによって効率的な登録・参照の単位
が変わるので、どの属性値を,どういう領域単位で,ど
れだけの項目数を登録・参照するかを、パタンデータ記
述の先頭のところで明記することも可能である。もちろ
ん、これらの記述ルールは、パタン発生装置である電子
ビーム描画装置等が、その機能をサポートしていること
が前提となる。
【0049】たとえば、20mm角チップを形成すると
き、フォトリソグラフィで用いる5倍のレチクル上で
は、このチップ領域が100mm角の大きさになる。こ
れを75μm角のサブフィールドで埋め尽くすと、サブ
フィールドの数は170万を越える。従って、フィール
ド内のサブフィールドの位置指定データも、データ圧縮
をする上で重要となる。
【0050】サブフィールドは、通常フィールド内に規
則的に敷き詰められる。メモリなどの記述で、データ圧
縮の観点から、図形群をサブフィールドに割り当ててサ
ブフィールドの位置をパタン配置にあわせる場合でも、
その位置は規則性が高くなる。従って、xy座標値の認
識番号による参照は、サブフィールドの座標値指定にも
大きな効果を示す。
【0051】図5(a)に、図1において前提とした値
を用いたときの、フィールド51内のサブフィールド5
2の配置例を示す。フィールド51一辺あたり32のサ
ブフィールド52が存在している。すなわち、一つのフ
ィールド51中に32×32=1024のサブフィール
ド52が存在しているが、そのxy座標値の種類はそれ
ぞれ32種類でしかない。座標値を直接記述するのであ
れば、それぞれは17ビット長のため、xあるいはy座
標値の記述に2ワード必要となる。これに対し、あらか
じめ登録してある認識番号参照では、1ワードでxy両
方の座標値の指定が可能となる。
【0052】サブフィールド座標値の登録に当たって
は、あわせて64種類の座標値を登録すれば良いが、サ
ブフィールド領域を正方形とするのであれば、xyで同
じ値を使用でき、その場合は32種類の登録で済むこと
になる。図5(b)は、その具体的な記述例を示す説明
図であり、サブフィールド座標値の登録開始を示すコー
ドの後に、2ワード毎に値をその認識番号とともに記述
している。第一ワードの12ビットに認識番号を割り当
て、4ビットに座標値の上位4ビットを割り当て、第二
ワードで座標値の下位16ビットを割り当てている。座
標値としては20ビットの記述が可能となっている。
【0053】認識番号の記述は、必ずしも必要ではな
い。また、xy表を別々に登録するのであれば、その認
識コードを入れることも可能である。各サブフィールド
に対応した座標値は、サブフィールド座標値の記述開始
を示すコードに引き続いて記述される。ここでは、2ワ
ード毎の記述とし、第一ワードで表3の「SF」でのn
に相当するサブフィールド番号を指定し、第二ワードの
上位8ビットでX座標値をサブフィールド座標値認識番
号で指定し、同様に下位8ビットでY座標値を指定して
いる。
【0054】フィールド内の位置指定は、フィールド位
置やサブフィールド位置をパタン配置にあわせるのでな
ければ、各フィールドで共通となる。従って、これらの
サブフィールド座標値の記述は、各フィールドの図形記
述に先立ってなされる。サブフィールドの位置をパタン
配置にあわせた場合には、登録する種類は増えるが、x
yそれぞれが256種類以下であれば、xy両座標値そ
のものの指定は、1ワードで可能である。そして、サブ
フィールドのフィールド内座標値指定と同じことが、フ
ィールドのチップ内座標値指定についても言える。フィ
ールド座標値をあらかじめ登録して参照することも可能
である。
【0055】以上、サブフィールドの存在を前提に説明
したが、これは、チップ全体の図形データを記述すると
きにその全体領域を小さい小領域に分割しておくと、本
発明がより有効に作用するためである。その理由を、上
記表2を例にとって以下に説明する。表2に示した第一
配線層では、サブフィールドを用いたときに出現するX
座標値の種類は、「順位」の項に示してあるように、た
かだか641でしかない。一方、サブフィールドという
小領域を導入せず、チップ全体としたときに使用される
X座標値の種類は、27824存在している。サブフィ
ールドという小領域を導入することで、使用される座標
値の種類が2桁近く低減していることが解る。
【0056】すなわち3万近い数値データが約640の
数値データに置き換えられており、その結果、約640
種の数値データの出現頻度は高まり、かつ種類が減った
ことで、その数値を指定するデータ長をも短くすること
が可能となっている。このように、本発明を位置座標の
記述に適用する場合、全体領域を小領域に分割する手法
を併用することでより、より効果的な圧縮が可能とな
る。
【0057】次に、この小領域の大きさの決め方につい
て説明する。表2の例では、サブフィールド領域の一辺
長を45μmとしている。ここで、仮にこの長さを4
5.1μmとすると、数値データの種類は表2に示した
程には減らないことが予想される。単純な例を挙げれ
ば、1.0μm間隔で記述された数値群を10.0μm
の小領域を単位に記述すれば10種類の数値を繰り返し
用いれば良いが、小領域の幅を10.1μmとしたら隣
の小領域ではまた新たな10種類の数値を用いなければ
ならい。これは使用される座標の値の周期性を考慮して
小領域の大きさを決めることが重要なことを意味してい
る。
【0058】LSIの設計では、配線をどのような間隔
で配置するか、ということが製造プロセス技術の関連か
らあらかじめ決められており、その数値を利用すれば容
易に小領域の大きさを決めることができる。仮にその数
値を入手できない場合でも、マスクパタンを記述した設
計データから、設計で用いた座標周期を推定することは
可能である。例えば、設計パタンデータではデータは階
層構造を取っており、上位のセルが下位のセルを呼び出
す形となっているので、その呼び出す座標値に注目すれ
ば、使用している座標周期を推定することが可能とな
る。
【0059】ところで、図1で示した例は、サブフィー
ルドを単位に図形を記述しているが、以下に、フィール
ドを単位に図形記述する場合を簡単に説明する。座標値
記述などで2バイト(16ビット)必要な場合には、そ
の数値の属性が何であるかを決める仕組みが別途必要と
なる。データの記述はバイトを単位に扱い、特に2バイ
ト,4バイトという単位が計算機の処理上望ましい。
【0060】一例として、各図形の記述の最初に制御コ
ードを2バイト用意し、そこに、以下に続くデータ記述
の内容と長さを記述する手法がある。表3の「IP」に
対応した例で考えれば、“前に使用した固有図形を用い
て、その位置を認識番号で指定する”ということを、制
御コード16ビットを用いて指定すれば良く、「IP」
では4ビットの中で割り振っていたのに比べれば、充分
な余裕がある。この場合、次の2バイトはxy座標値の
認識番号の記述に使えるので、それぞれ8ビットの25
6種類の座標値を参照することが可能となる。
【0061】また、制御コードに2バイトを割り当てる
と、最低でも1図形4バイトがその記述に必要となる
が、制御コードを1バイトとする構成も考えられる。一
例として、x座標値のみを認識番号指定で指定したい場
合には、上位1バイトでそのことを示し、下位の1バイ
トで認識番号を記述することができる。このように、様
々な指定方法が考えられるが、その要点となるところ
は、出現頻度の高い数値データを認識番号とともにあら
かじめ登録しておき、その認識番号を用いて参照・利用
することにある。さらに、フィールド内の座標値指定が
16ビットを越える場合にも、認識番号参照では認識番
号のビット長でデータ記述の長さが決まる。このため、
その指定が短く、かつ2バイトの制約に適合し易いとい
うメリットも供えている。
【0062】上述のことは、LSIパタンでは配列命令
がデータを圧縮するときに大きな効果を示す。特にマス
クの倍率が小さいときには、一つのサブフィールドに含
まれる図形数が多く、メモリのように明らかに配列その
ものでないパタンにおいても、配列命令の効果は大き
い。配列を考慮せず逐一的にデータ処理した場合でも、
最終的に描画データとするときには同一の固有図形毎に
ソートし、その位置座標値から規則性を判断して配列命
令が適用できるときには配列命令を使用することが、デ
ータ圧縮では重要となる。
【0063】その場合、配列化できた図形群にとって
は、記述のための位置座標として配列表現するときに必
要となる基準となる図形の位置座標だけが必要で、展開
によって算出できる座標値は意味がない。図6に示す3
×4の配列データで説明すると、基準座標値はx31、
y31で、繰り返しの間隔は(x32−x31),(y
32−y31)で表せる。
【0064】すなわち、x31、y31以外の座標値
は、図形記述の座標値としては必要なく、x31、y3
1にしても、出現頻度は一回になる。すなわち、登録座
標値の決定に当たって、単に図形に注目して座標値の出
現頻度を評価するのではなく、配列化できる図形は配列
化し、その上で図形表記に必要な座標値の出現すること
が望ましい。
【0065】以下、表1,2に示したパタンを用いて、
本発明を適用した場合と適用しない場合の比較を表4に
示す。本発明の適用条件は、反復命令の登録数をフィー
ルド、サブフィールドとも最大32種ずつ、固有図形は
それぞれ最大128種、x、y座標値は最大それぞれ3
2種ずつとし、配列表記した後の記述に必要な座標値の
出現頻度から登録する座標値を決めている。また、サブ
フィールド座標値の登録と識別番号による参照を用いて
いる。第一配線層では57%に、素子分離層では51%
に減少しており本発明の効果が示されている。
【0066】
【0067】以上、本発明の適用法について具体的に述
べてきたが、これらを実現するには、上述の表記法をふ
まえたデータを作成するプログラムと同時に、これらの
表記法を解釈してデータを復元する機能が備えられた、
電子ビーム露光装置などの図形パタン発生装置が必要で
ある。既に述べたように、従来よりデータの圧縮はなさ
れており、従って従来の電子ビーム描画装置において
も、その圧縮したデータを復元する機能は具備されてい
た。
【0068】しかし、この発明においては、図形データ
を従来とは異なる圧縮をしており、本発明による圧縮デ
ータを利用するには、本発明による圧縮データの復元も
できるようにしなければならない。本発明により圧縮さ
れたデータを復元する機能のうち、配列状に並んだ図形
をその間隔や繰り返しの数から展開して求めたり、登録
された図形群を位置を変えて参照する機能は従来と同様
である。しかし、以下に示す、この発明における図形パ
タン発生装置では、頻繁に利用される数値を圧縮してそ
れを復元するものであり、データ圧縮のうち、数値デー
タそのものの復元にかかわる。
【0069】まず、従来の図形パタン発生装置に関して
説明する。図7は、従来の図形パタン発生装置の一部構
成を示す構成図である。同図では、圧縮データにおける
省略された数値の復元回路を主な機能毎に示している。
なお、ここでは説明を簡単とするため、矩形データのみ
を対象とする。まず、描画開始に先立ち、磁気ディスク
(図示せず)に格納された描画データを、描画データ格
納メモリ302に書き込む。これは、各処理において磁
気ディスクから逐次データを読み出していたのでは、電
子ビームの高速描画に追いつかないためである。ここで
は、例えば、次のフィールドのデータをステージが移動
する時間などを利用して、対象データを描画データ格納
メモリ302に書き込んでおく。
【0070】描画は以下のように進められる。アドレス
カウンタ301により、メモリ302の内容は順にレジ
スタ303に読み出される。そして、図1と同様に、そ
の内容は2バイトを単位にデータが記述され、12ビッ
トの下位303bが数値等を、4ビットの上位303a
がその属性を表すとする。レジスタ303は、上位30
3aのデータをデコーダ304に渡し、デコーダ304
ではその値により下位303bが何を示すデータかを判
断する。そして、位置Xを格納するXレジスタ310,
位置Yを格納するYレジスタ311,幅Wを格納するW
レジスタ312,高さHを格納するHレジスタ313,
図形種類を格納するFレジスタ314,照射量指定値を
格納するDレジスタ315のうち、該当するレジスタに
下位303bの値を取り込むよう信号線321により指
示する。
【0071】この一連の処理により、例えばXレジスタ
310に位置Xの値が格納されることになる。この処理
をアドレスカウンタ301の値を一つずつ増加させて繰
り返す。デコーダ304は、表3の「XE」,「YE」
のような一つの図形データの終了を検出すると、その数
値データをレジスタにセットさせると共に、信号線32
0によりXレジスタ310からDレジスタ315までの
各レジスタに値がセットされて、一つの図形描画の準備
ができたことを、描画制御の回路(図示せず)に知らせ
る。このようにして、前回用いた最新の数値データは、
常にXレジスタ310からDレジスタ315の各レジス
タに保持することが可能となる。
【0072】次に、この発明における図形パタン発生装
置に関して説明する。図8は、この発明における図形パ
タン発生装置の一部構成を示す構成図である。以下、こ
の図形パタン発生装置の動作について説明する。図7に
示した従来と同様に、描画に先立って磁気ディスク(図
示せず)からデータを描画データ格納メモリ302に読
み込む。
【0073】しかし、図8の図形パタン発生装置では、
このとき登録すべきデータを位置座標X登録データ格納
メモリ305,位置座標Y登録データ格納メモリ30
6,固有図形登録データ格納メモリ307に格納する。
そして、その他のデータは従来と同様に描画データ格納
メモリ302に格納する。なお、ここでは反復データは
省略した。
【0074】レジスタ303の12ビット分の下位30
3bは、従来と同様、Xレジスタ310からDレジスタ
315の各レジスタに接続されるとともに、位置座標X
登録データ格納メモリ305から固有図形登録データ格
納メモリ307にも接続される。これは、表3に示した
「IP」,「IF」の参照命令が来た場合には、その認
識番号を格納メモリに与えることができる構成とする。
【0075】認識番号は、アドレスそのものであり、上
位303aのデータをデコーダ304で判断した結果に
基づき、信号線322によって該当する登録データ格納
メモリからの読み出しが有効となって、登録された数値
データがXレジスタ310からDレジスタ315までの
中の該当するレジスタに渡される。なおこのときデコー
ダ304は、Xレジスタ310からDレジスタ315ま
での該当するレジスタに、位置座標X登録データ格納メ
モリ305,位置座標Y登録データ格納メモリ306,
固有図形登録データ格納メモリ307から取り込むべき
データがくることを信号線321により知らせる必要が
ある。また、表3の記述ルールに従うなら、「IP」命
令が来た場合には、信号線320により、一つの図形描
画の準備ができたことを知らせる。
【0076】なお、上記の説明ではタイミングについて
は一切省略した。しかし、例えば、位置座標X登録デー
タ格納メモリ305,位置座標Y登録データ格納メモリ
306,固有図形登録データ格納メモリ307から値を
読み出すには、そのための時間が必要で、読み出した値
を、Xレジスタ310からDレジスタ315までの各レ
ジスタにセットするにはその時間を考慮しなければなら
ない。これらの機能は、現在のデジタル回路技術を用い
れば特殊な技巧を用いることなく容易に実現できる。
【0077】サブフィールド座標値あるいはフィールド
座標値の復元も、図形データと同様にできる。これらの
座標値記述では、それらが配列状に規則正しく並んでい
る可能性が高い。このため、全ての座標値を登録するこ
ととすればで、全てのデータが認識番号となって実デー
タ記述が無くなる。したがって、図8に相当するハード
ウエアはより簡単な構成となる。また、フィールド座標
値であれば、その処理に比較的時間の余裕があることか
ら、ソフトウエアによる処理も可能である。
【0078】また、この発明は、図形データの表示にも
適用できる。大量のデータの表示において、本発明で述
べた図形の特徴を利用した登録と参照を用いれば、その
データ量を削減できる。そして、その実現も容易であ
る。図形データを表示する計算機では、間接アドレスに
よるデータアクセスを用いる方が効率が良いことから、
高速な処理にも適している。
【0079】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、図形を表現するのに必要な図形データを、図形を区
別できるビット数のデータからなる認識番号に置き換え
て記述するようにした。このため、図形パタンの記述を
より効率的に行えるようになり、記述する図形データの
量を従来より縮小することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施形態におけるデータの形態を
示す説明図である。
【図2】 図1の記述による図形配置の状態を示す平面
図である。
【図3】 配列命令を用いず、単独の図形が連続的に位
置が指定される場合の図形配置の状態を示す平面図であ
る。
【図4】 フィールドとサブフィールドそれぞれに位置
座標を登録した例を示す説明図である。
【図5】 フィールドとサフ゛フィールト゛との関係を示す説明
図である。
【図6】 図形を3×4の配列とした場合を示す平面図
である。
【図7】 従来の図形パタン発生装置の一部構成を示す
構成図である。
【図8】 この発明における図形パタン発生装置の一部
構成を示す構成図である。
【図9】 従来の描画装置における図形データの具体的
な構成例を示す説明図である。
【図10】 ある図形を示す平面図と、これを記述した
データを示す説明図である。
【符号の説明】
301…アドレスカウンタ、302…描画データ格納メ
モリ、303…レジスタ、304…デコーダ、305…
位置座標X登録データ格納メモリ、306…位置座標Y
登録データ格納メモリ、307…固有図形登録データ格
納メモリ、310…Xレジスタ、311…Yレジスタ、
312…Wレジスタ、313…Hレジスタ、314…F
レジスタ、315…Dレジスタ、320,321,32
2…信号線。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−226236(JP,A) 特開 平5−29202(JP,A) 特開 平4−225216(JP,A) 特開 平4−128844(JP,A) 特開 昭63−81819(JP,A) 特開 昭57−122528(JP,A) 特開 昭55−9433(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/027 G06F 17/50 G06T 9/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 図形を表現するのに必要な図形データ
    を、前記図形を区別できるビット数のデータからなる認
    識番号に置き換えた参照部を備え、図形を配置する領域を小領域に分割して前記図形の位置
    データを前記小領域内の座標系で記述し、 図形をデータで表現するときは、前記位置データを、前
    記図形の前記小領域内での位置が識別できるビット数の
    データからなる前記認識番号に置き換えて記述し、 図形を実際に表現するときは、その図形の認識番号を前
    記参照部を参照して図形データに置き換えることを特徴
    とする図形データの圧縮方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の図形データの圧縮方法に
    おいて、前記図形データが所定の規則に則って配置されている複
    数の図形は1つのものとして、前記図形データを前記
    識番号に置き換えることを特徴とした図形データの圧縮
    方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の図形データの圧
    縮方法において、同一図形が配列状に並べられかつ前記図形の配置が所望
    の形態となっている場合、予め配列状の表現としてか
    ら、前記図形の座標値の出現頻度が所望の閾値以上とな
    っているものを 認識番号に置き換えることを特徴とする
    図形データの圧縮方法。
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