JP3328635B2 - プラズマ反応装置、半導体装置の製造方法 - Google Patents
プラズマ反応装置、半導体装置の製造方法Info
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Description
対象物の表面処理、特にエッチングを行うプラズマ反応
装置に関するものである。
プロファイルを実現するプラズマエッチング方法とし
て、電子サイクロトン共鳴(ECR)を用いプラズマを
生成する方法がある。図9はECRを利用した従来のプ
ラズマ反応装置の断面図である。
ゲン系の反応性ガスがガス導入口1から導入され、エッ
チング室3の下方に位置する排気口4から排気される。
また磁気コイル5はプラズマ生成室2内に磁場を形成
し、マイクロ波源6で生成され、導波管7で導入された
マイクロ波はプラズマ生成室2で共鳴を起こす。そして
高密度プラズマが形成され、磁気コイル5により形成さ
れた磁力線51に沿って輸送される。プラズマは、試料
9の表面まで輸送され、試料9をエッチングする。
グ装置にて試料のエッチングを行った場合、パターンの
横にノッチングが発生するという問題点があった。以
下、このノッチング発生機構について、シリコン酸化膜
上に形成された多結晶シリコン膜を試料とし、フォトレ
ジストをマスクとしてエッチングを行った場合を例にと
って説明する。
グ中、図11は、下地シリコン酸化膜30露出後のオー
バーエッチング時の断面形状を示している。
電位の減少する領域が形成され、通常シースと呼ばれて
いる。このシース領域で、プラスイオンは多結晶シリコ
ン31に対して垂直に入射しエッチングを行う。一方、
電子はシースの電界によって試料から離れる方向に力を
受けるために、下地の多結晶シリコン膜30に達するま
でに径方向へ散乱する。その結果、電子は絶縁膜である
フォトレジスト32の側壁に衝突し、フォトレジスト3
2はマイナスに帯電する。多結晶シリコン31は導電性
であるため、電子は多結晶シリコン31内を移動してプ
ラスイオンの電荷を中和する。このため、多結晶シリコ
ン31のエッチング中にはノッチングは顕著にあらわれ
ない。
が絶縁膜であるシリコン酸化膜30に到達した後のオー
バーエッチング時では、電子はプラスイオンの電荷を中
和することができない。したがってシリコン酸化膜30
はプラスに帯電し、シリコン酸化膜30へ入射するプラ
スイオンはシリコン酸化膜30に達せずに、横方向に曲
げられることになる。このため、パターン横にノッチン
グ40が発生するという問題があった。
マ反応装置は、プラズマを生成する生成室と、前記プラ
ズマを利用して対象物の表面処理を行う反応室と、を備
える。そして、前記生成室の内、少なくとも前記プラズ
マが発生する領域よりも前記反応室に近い第1の領域に
おいて、前記生成室の内壁は絶縁性であり、前記反応室
の内、前記対象物の近傍の第2の領域においてのみ前記
反応室の内壁は導電性である。好ましくは導電性を示す
導電部分は、W,Ti,Siのいずれかの材料からな
る。
は、当該プラズマ反応装置を用いて半導体のエッチング
を行うことを特徴とする。
の近傍において電子の消失を軽減する。反応室の導電性
の内壁は、これに衝突する電子を消失させる。よってこ
れらの内壁は、反応室から生成室へと向かう方向にプラ
ズマ密度が高まる勾配を助長する。
であるECRエッチング装置の断面図である。
ラズマ生成室2内に、ハロゲン系の反応性ガスを導入す
る。一方では、エッチング室3の下方に位置する排気口
4よりガスを排気する。また磁気コイル5によりプラズ
マ生成室2内に875Gの磁場を形成する。
された周波数2.45GHzのマイクロ波を導波管7で
プラズマ生成室2に導入すると、マイクロ波が共鳴を起
こす。そしてエネルギーを吸収し、らせん運動をしてい
る電子が反応性ガスに衝突することにより高密度プラズ
マが形成される。ここで発生した高密度プラズマは、磁
気コイル5により形成された磁力線51に沿って輸送さ
れる。
室3に設けられた試料保持台8上に載置された試料9の
表面まで輸送され、試料9をエッチングする。
電体カバー10が、プラズマ生成室2には石英等の絶縁
体カバー11が、それぞれ形成されている。それぞれの
カバー10,11はエッチング室3の側壁の下部及びプ
ラズマ生成室2の下部を覆っている。導電体カバー10
は接地されている。
プラズマ中の電子は、チャンバー壁で衝突して消滅し、
その近傍でのプラズマ密度は低下する。そのチャンバー
壁が導体の場合と絶縁体の場合とでは、電子の消滅の度
合が異なる。導電体の方が絶縁体の場合に比べて電子は
消滅しやすいために、絶縁体カバー11近傍と、導電体
カバー10の近傍との間には電子密度の勾配が生じる。
れているプラズマ生成室2と、一部を導電体カバー10
で覆われているエッチング室3とのプラズマ密度の差は
拡大し、従来と比較してプラズマ密度の勾配はより強く
なる。このため、シースに入り込む時の電子は、試料へ
の方向に向かって高いエネルギーを有することになる。
に向かわせないシース電界の影響を低減することができ
る。このため、エッチングの際にノッチング40の発生
を防止することができる。
ッチング中の断面図を示す。プラズマ密度の勾配によ
り、加速された電子は高エネルギーを得て容易に試料9
の表面に到達する。したがって、多結晶シリコン31が
エッチングされてシリコン酸化膜30が露呈していて
も、電子はシリコン酸化膜30に到達するので、ここに
到達しているプラスイオンの電荷を中和することができ
る。よってプラスイオンの軌道が横方向に偏ることもな
く、ノッチング40の発生が防止されて、そのエッチン
グプロファイルの異方性が高い半導体装置を得ることが
できる。
ー10で消滅する電子の量の違いにより、プラズマ密度
の勾配を生じさせるのみならず、プラズマ生成室2の内
壁とその中心部との間での磁束密度の勾配を設けること
により、プラズマ生成室2における電子の消失を低減す
ることができる。
Rエッチング装置の断面図である。
室2の外周に多極の永久磁石12を配置することによ
り、プラズマ生成室2の内壁の磁束密度を、その中心部
の磁束密度よりも高めることができる。
示した。多極の永久磁石12による磁場(図4では磁力
線52を用いて示している)は、プラズマ生成室2の内
壁付近の磁場強度を強めることができ、チャンバー壁に
達して消失する電子の数を減少させることが可能とな
る。例えば永久磁石12の表面磁束密度は1200Gで
ある。このため、第1実施例よりもさらに、プラズマ密
度の勾配を大きくすることができ、ノッチング40の発
生を防止してエッチングプロファイルを改善することが
できる。
石12は絶縁体カバー11の近傍に設けられたが、導体
カバー10の上部(プラズマ生成室2に近い方)に配置
しても良い。
Rエッチング装置の断面図である。
いて電子の消滅を抑制する一方、永久磁石12は導体カ
バー10の上部でのエッチング室3における電子の消滅
を抑制する。よって、導体カバー10での電子の消滅を
多くすることができ、プラズマ密度の勾配を大きくする
ことができる。
電子は試料9の表面に容易に到達し、プラスイオンの電
荷は試料9の表面で中和される。そのためノッチング4
0の発生は防止されて、そのエッチングプロファイルは
異方性の高いものとなる。
である、ECRエッチング装置の断面図である。
絶縁体カバー11は設けられていない。しかし、永久磁
石12は図4に示されるように配置されてプラズマ生成
室2の内壁の磁束密度はその中心部の磁束密度よりも高
いので、第1実施例における絶縁体カバー11と同じ機
能を果たし、絶縁体カバー11と併用することなく永久
磁石12を単独で使用しても、プラズマ生成室2におけ
るプラズマ密度を増大させることができる。
室3へと減少するプラズマ密度の勾配を助長することが
でき、第1実施例と同様の効果を得ることができる。
である、ECRエッチング装置の断面図である。
体カバー11は設けられていない。しかし、エッチング
室3の外周に永久磁石12a.12b,12cを設けて
いる。これらの与える磁束密度はそれぞれ異なり、磁束
密度の強い方から順に12a.12b,12cとなる。
よって、プラズマ生成室2側からエッチング室3側に向
かって段階的に磁束密度は減少する。
される様に配置されるので、エッチング室3の内壁の磁
束密度はその中心部の磁束密度よりも高い。よってプラ
ズマ生成室2からエッチング室3に入って来た磁力線5
1は、永久磁石12aの磁場により発散を妨げられる
が、試料9へ向かうに従い、永久磁石12b,12cの
磁束密度の減少に対応して発散し易くなる。従って、磁
力線51に沿って輸送される電子は、エッチング室3の
上部では殆ど消滅せず、下部に向かう程、エッチング室
3の側壁での消滅する割合が増加する。
の密度勾配(エッチング室3の上方程密度が高く、下方
程密度が低い)が生じる。この密度勾配により加速され
た電子は高エネルギーを得、容易に試料9の表面へ到達
し、その結果プラスイオンの電荷の中和がなされ、チャ
ージアップが低減し、ノッチの発生を防止することがで
きる。
a,12b,12c,12d,12e,…と更に多く段
階的に配置し、これらの磁束密度を適当に選択すること
によって、エッチング室3におけるプラズマの密度勾配
を、引いては電子のエネルギーを制御することが可能で
ある。
スへ入り込む時の電子は対象物へ向かう方向にエネルギ
ーが与えられているために、シース中での逆電界による
散乱を受けにくい。よって、対象物の下地膜まで電子が
入射しやすいために、下地膜が絶縁性であっても、プラ
スイオンによる下地膜の帯電を中和することが可能とな
る。よって下地膜の上に形成されている被エッチング膜
の側壁にノッチングが発生することはない。
る。
る。
0 導電体カバー、11 絶縁体カバー、12,12a
〜12e 永久磁石。
Claims (3)
- 【請求項1】 プラズマを生成する生成室と、 前記プラズマを利用して対象物の表面処理を行う反応室
と、 を備え、 前記生成室の内、少なくとも前記プラズマが発生する領
域よりも前記反応室に近い第1の領域において、前記生
成室の内壁は絶縁性であり、 前記反応室の内、前記対象物の近傍の第2の領域におい
てのみ前記反応室の内壁は導電性であるプラズマ反応装
置。 - 【請求項2】 導電性を示す導電部分は、W,Ti,S
iのいずれかの材料からなる請求項1記載のプラズマ反
応装置。 - 【請求項3】 請求項1記載のプラズマ反応装置を用い
て半導体のエッチングを行うことを特徴とする、半導体
装置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000111801A JP3328635B2 (ja) | 1992-11-09 | 2000-04-13 | プラズマ反応装置、半導体装置の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2000111801A JP3328635B2 (ja) | 1992-11-09 | 2000-04-13 | プラズマ反応装置、半導体装置の製造方法 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04298569A Division JP3077124B2 (ja) | 1992-11-09 | 1992-11-09 | プラズマ反応装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000311884A JP2000311884A (ja) | 2000-11-07 |
JP3328635B2 true JP3328635B2 (ja) | 2002-09-30 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP (1) | JP3328635B2 (ja) |
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2000
- 2000-04-13 JP JP2000111801A patent/JP3328635B2/ja not_active Expired - Fee Related
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