JP3328491B2 - モータ制御方法 - Google Patents

モータ制御方法

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JP3328491B2
JP3328491B2 JP01287496A JP1287496A JP3328491B2 JP 3328491 B2 JP3328491 B2 JP 3328491B2 JP 01287496 A JP01287496 A JP 01287496A JP 1287496 A JP1287496 A JP 1287496A JP 3328491 B2 JP3328491 B2 JP 3328491B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電気自動車用メ
インモータ、産業用制御モータ等の同期モータを駆動す
るためのモータ制御方法に関するもので、整流センサと
速度発電機を併用して同期モータへの通電電流を制御す
る際の高信頼化対策に係る。
【0002】
【従来の技術】同期モータへの通電を制御する第1の方
法として、同期モータにロータの磁極の回転位置を例え
ば磁気的に検出する周知の整流センサ(CS;Commutat
ion Sensor) を付設し、整流センサのロータ位置信号に
基づいて矩形波信号を生成し、矩形波信号に従って同期
モータの各相の電機子巻線に電流を供給する方法があ
る。このように、同期モータを矩形波で駆動制御する方
法では、ロータの回転位相に対して同期モータの各相の
電機子巻線に供給する電流波形の位相を進める弱め界磁
を行うことができず、同期モータの回転数の可変範囲を
広くできない。なお、整流センサとしては、同期モータ
のメインマグネットの回転に伴う磁束の変化をホール素
子で検出する構造、あるいは後述する電磁的な手段で同
期モータのロータの回転位置を検出する構造のものが採
用される。
【0003】また、同期モータへの通電を制御する第2
の方法として、同期モータにロータの回転位置を例えば
光学的に細かく検出するエンコーダを付設し、エンコー
ダから出力されるA相信号,B相信号およびZ相信号に
基づいて、波形記憶手段から正弦波の波形データを逐次
読み出してアナログ・デジタル変換することにより同期
モータにロータの回転位置に対応した正弦波を生成し、
この正弦波に従って同期モータの各相の電機子巻線に電
流を供給する方法がある。このように、同期モータを正
弦波で駆動制御する方法では、ロータの回転位相に対し
て同期モータの各相の電機子巻線に供給する電流の位相
を進める弱め界磁を行うことが可能となり、同期モータ
の回転数の可変範囲を広くすることが可能となり、例え
ば、電気自動車において、変速機を使用しなくても、低
速走行から高速走行までの広範な速度レンジで運転が可
能となり、また同期モータの回転を滑らかにできる利点
がある。
【0004】したがって、同期モータは、主としてエン
コーダによる正弦波駆動制御を行い、起動時等の低速回
転時に補助的に整流センサによる矩形波駆動制御を行う
制御形態が多くなってきている。ところが、例えば電気
自動車等に用いる同期モータの正弦波駆動制御には、上
記のような光学的なエンコーダよりは、安価に製造で
き、また耐熱性や耐振性の良好な速度発電機(FG;Fr
equency Generator )を使用するのが好ましい。この速
度発電機は、多極の発電機、例えばステップモータを発
電機として利用する構造がが採用され、歯車状の磁石回
転子に歯に対して、磁性材料からなる櫛歯状の2組の固
定子の歯を位相が90度異なるように対向配置し、固定
子に検出用の巻線とを設けた構造となっており、同期モ
ータのロータの回転速度に応じた周波数の位相が90度
異なるA相信号およびB相信号を出力するようになって
いる。
【0005】この速度発電機は、その特性上、静止ない
し低速回転状態では、出力信号のレベルが零か、もしく
はきわめて低い値である。したがって、速度発電機によ
る同期モータの正弦波駆動制御は、同期モータの回転数
がある程度まで高くなって速度発電機の出力信号のレベ
ルが十分に高くなってからしか行えず、回転数が低い間
は整流センサのロータ位置信号による矩形波駆動制御を
行うことになる。
【0006】また、この速度発電機は、通常、A相信号
およびB相信号しか出力できず、波形メモリアドレスを
作成するアップダウンカウンタのリセット等を行うため
のZ相信号を作成できなかったので、整流センサのロー
タ位置信号をロジック処理してZ相信号を生成し、整流
センサのロータ位置信号に基づいてZ相信号を生成し、
整流センサのロータ位置信号に基づいて生成したZ相信
号と速度発電機から出力されるA相信号およびB相信号
とに基づいて同期モータを正弦波駆動制御するようにし
ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、同期モ
ータの制御に、整流センサと速度発電機とを併用してい
る場合において、整流センサのロータ位置信号をロジッ
ク処理してZ相信号を生成するロジック回路の故障、あ
るいは、その出力配線の断線等によって、整流センサの
ロータ位置信号に基づいて生成したZ相信号が異常とな
る場合、例えばZ相信号が全く出力されなくなる場合が
ある。このような場合、整流センサや速度発電機自体に
全く異常がなくても、Z相信号が生成されなくなること
により、同期モータの駆動制御を正しく行えなくなり、
電気自動車等に必要な信頼性を満たすことができなかっ
た。
【0008】この発明の目的は、整流センサのロータ位
置信号に基づいて生成したZ相信号が異常となっても、
速度発電機による同期モータの制御を継続することがで
き、信頼性の高いモータ制御方法を提供することであ
る。この発明の他の目的は、整流センサのロータ位置信
号に基づいて生成したZ相信号が異常となっても、同期
モータの回転停止を防止することができ、電気自動車等
における同期モータの停止による危険を回避することが
できるモータ制御方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のモータ制
御方法は、同期モータのロータの回転位置に対応したロ
ータ位置信号を出力する整流センサと同期モータのロー
タの回転速度に応じた周波数のA相信号,B相信号およ
びZ相信号を出力する速度発電機とを用いて、同期モー
タへの通電を制御する方法であり、整流センサのロータ
位置信号に基づいてZ相信号を生成し、整流センサのロ
ータ位置信号に基づいて生成したZ相信号と速度発電機
から出力されるA相信号およびB相信号とに基づいて同
期モータへの通電を制御し、整流センサのロータ位置信
号に基づいて生成したZ相信号が異常となったときに、
速度発電機から出力されるA相信号,B相信号と速度発
電機から出力されるZ相信号とに基づいて同期モータへ
の通電を制御する。
【0010】
【0011】また、同期モータの制御領域が通常制御領
域と弱め界磁制御領域とからなり、通常制御領域で整流
センサのロータ位置信号に基づいて生成したZ相信号と
速度発電機から出力されるA相信号およびB相信号とに
基づいて同期モータを通電制御しているときに、整流セ
ンサのロータ位置信号に基づいて生成したZ相信号が異
常となると、整流センサのロータ位置信号に基づく同期
モータの通電制御に切り替え、弱め界磁制御領域で整流
センサのロータ位置信号によるZ相信号と速度発電機か
ら出力されるA相信号およびB相信号とに基づいて同期
モータを通電制御しているときに、整流センサのロータ
位置信号によるZ相信号が異常となると、速度発電機か
ら出力されるA相信号,B相信号と速度発電機から出力
されるZ相信号とを用いて弱め界磁制御領域から通常制
御領域へ減速しながら移行するように通電制御した後、
整流センサのロータ位置信号に基づく同期モータの通電
制御に切り替える。
【0012】この方法によると、通常は整流センサのロ
ータ位置信号に基づいて生成したZ相信号と速度発電機
から出力されるA相信号およびB相信号と用いて同期モ
ータを制御し、整流センサのロータ位置信号に基づいて
生成したZ相信号が異常となったときに、速度発電機か
ら出力されるA相信号,B相信号と速度発電機から出力
されるZ相信号とに基づいて同期モータへの通電を制御
するので、速度発電機による同期モータの制御を継続す
ることができて信頼性が高くなり、また同期モータの回
転停止を防止することができ、電気自動車等における同
期モータの停止による危険を回避することができる。
た、通常制御領域では、速度発電機による制御から整流
センサによる制御に切り替え、弱め界磁制御領域では、
速度発電機による制御状態を継続して通常制御領域へ減
速しながら移行させ、通常制御領域に入った後速度発電
機による制御から整流センサによる制御に切り替えるの
で、速度発電機による弱め界磁制御状態から整流センサ
による通常制御状態へ、同期モータの回転数の急変なく
徐々に移行させることができ、同期モータの高速回転中
の異常発生に伴う急激な挙動変化を防止することができ
る。
【0013】請求項記載のモータ制御方法は、請求項
1記載のモータ制御方法において、整流センサのロータ
位置信号に基づいて生成したZ相信号の異常の検出を、
速度発電機から出力されるZ相信号の一つのパルスの出
現時刻から次のパルスの出現時刻までの間における前記
整流センサのロータ位置信号に基づいて生成したZ相信
号のパルスの出現の有無の検出により行う。
【0014】この方法によると、速度発電機から出力さ
れるZ相信号と整流センサのロータ位置信号に基づいて
生成したZ相信号とは、異なる系統で生成しているの
で、整流センサのロータ位置信号に基づいて生成したZ
相信号の異常を正確に検出でき、しかも速度発電機から
出力されるZ相信号に基づいて整流センサのロータ位置
信号に基づいて生成したZ相信号の異常を検出するの
で、簡単な論理処理を行うだけでZ相信号の異常を検出
することができる。
【0015】請求項記載のモータ制御方法は、請求項
記載のモータ制御方法において、整流センサのロータ
位置信号に基づいた同期モータの通電制御が矩形波駆動
制御であり、速度発電機から出力されるA相信号および
B相信号に基づいた同期モータの通電制御が正弦波駆動
制御である。この方法によると、請求項のモータ制御
方法と同様の作用を奏する。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面を参照しながら説明する。図1にこの発明の実施の形
態のモータ制御装置の回路ブロック図を示す。図1にお
いて、1は例えば電気自動車の駆動源となる同期モータ
である。2は同期モータ1に設けられた回転検出器であ
り、速度発電機(FG)と整流センサ(CS)とを組み
合わせて一体化したものであるが、当然別体でもよい。
【0017】上記の速度発電機としては、例えば図6お
よび図7に示すようなものが採用される。ここで、図6
および図7にA相信号、B相信号およびZ相信号を出力
可能な速度発電機の構造の一例を示す。特に、図6
(a)にはA相信号およびB相信号の生成部分の正面図
を示し、同図(b)には同じく断面図を示し、同図
(c)には回転子の背面図を示す。また、図7(a)に
はZ相信号の生成部分の正面図を示し、同図(b)には
同じく断面図を示し、同図(c)には回転子の背面図を
示す。なお、図6の構造部分と図7の構造部分は同期モ
ータの回転軸の方向に並べて設けられる。
【0018】この速度発電機は、図6に示すように、外
周縁に多数の歯車状の凹凸を有する磁石回転子31と、
この磁石回転子31を包囲する状態に固定配置したリン
グ状のヨーク32と、このヨーク32に内向きに突設さ
れて磁石回転子31に対向しかつ先端部に磁石回転子3
1と同じピッチの櫛歯状の凹凸を有する4個の磁極33
〜36と、4個の磁極に巻装した4個の巻線37〜40
とからなる。上記の磁石回転子31は、同期モータの回
転軸と連動回転する。
【0019】ここで、磁石回転子31および4個の磁極
33〜36の構造について説明する。すなわち、この磁
石回転子31は、図6に示すように、外周縁に多数の歯
車状の凹凸を有する鉄製の円板31aと凹凸のない鉄製
の円板31b(円板31aと同じ構造でもよい)とで図
示のように極性のリング状の永久磁石31cを挟んだ構
造となっており、円板31aの外周縁から出て円板31
bの外周縁から入るような磁束が生成されるようになっ
ている。
【0020】また、4個の磁極33〜36のうち、2個
の磁極33と磁極35は磁石回転子31の凹凸に対して
同じ位相関係に配置され、残りの2個の磁極34と磁極
36も磁石回転子31の凹凸に対して同じ位相関係に配
置され、磁極33と磁極34および磁極35と磁極36
とは磁石回転子31の凹凸に対して90度ずれた位相関
係に配置されている。この場合、磁石回転子31の凸部
と磁極33〜36の凸部とが対向したときに、磁束が最
も通りやすくなり、磁石回転子31の凸部と磁極33〜
36の凹部とが対向したときに、磁束が最も通りにくく
なる。そして、この磁束の変化を巻線37〜40で検出
し、それを速度発電機検波回路14で検波することで、
A相信号およびB相信号を生成することができる。
【0021】具体的に説明すると、磁極33,35に巻
装された巻線37,39はA相信号を取り出すもので、
直列接続され、それらの両端には同期モータのロータの
回転速度に比例した周波数で、かつ回転速度の増加とと
もに振幅が増大する交流電圧が現れることになり、これ
を速度発電機検波回路14で検波することでA相信号が
得られる。また、磁極34,36に巻装された巻線3
8,40はB相信号を取り出すもので、直列接続されて
おり、それらの両端には同期モータのロータの回転速度
に比例した周波数で、かつ回転速度の増加とともに振幅
が増大する交流電圧が現れることになり、この電圧は巻
線37,39に現れる電圧とは位相が90度ずれてお
り、これを速度発電機検波回路14で検波することでB
相信号が得られる。
【0022】上記した速度発電機は、ある程度回転数が
上がった高速回転時の使用を前提にしているため、パル
スの多い、つまり分解能の高い構造のものでも、十分高
い信号レベルを得ることができ、S/N比は良好であ
り、同期モータの制御の際に、パルスの検出抜け等が生
じることはなく、精度よく同期モータの制御を行うこと
ができるものである。しかも、コスト的には、エンコー
ダに比べて十分に低く、また電磁式であって半導体素子
を使用しないため、耐熱性も良好である。
【0023】また、この速度発電機は、図7に示すよう
に、外周縁に2個の凸部41a,41bを有する磁石回
転子41と、この磁石回転子41を包囲する状態に固定
されてたリング状のヨーク42と、ヨーク42の内周面
に磁石回転子41に対向するように内向きに突設して先
端部にそれぞれ凸部43a,44aを有する2個の磁極
43,44と、磁極43,44に巻回して直列に接続さ
れた巻線45,46とからなる。磁石回転子41は、同
期モータの回転軸と連動回転し、外周縁の2個の凸部4
1a,41bは、ロータの回転軸に対して非対称の位
置、例えば凸部41aと回転軸を結ぶ直線と凸部41b
と回転軸を結ぶ直線とが90度の角度をもつ状態に形成
されているが、90度に限らない。
【0024】ここで、磁石回転子41の構造について、
詳しく説明する。すなわち、この磁石回転子41は、外
周縁に2個の凸部41a,41bを有する鉄製の円板4
1aと凹凸のない鉄製の円板41b(円板41aと同じ
凹凸があってもよい)とで図示のように極性のリング状
の永久磁石41cを挟んだ構造となっており、円板41
aの外周縁から出て円板41bの外周縁から入るような
磁束が生成されるようになっている。
【0025】また、磁極43,44の先端の凸部43
a,44aは、磁石回転子41の凸部41a,41bと
同じ幅に形成され、かつ凸部41aが凸部43aに対向
した状態で、凸部41bが対して凸部44aに対向する
状態となるように、形成位置を決めてあり、凸部41
a,41bと凸部43a,44aとがそれぞれ対向した
状態が最も磁石回転子41の磁束がヨーク42,磁極4
3,44を通りやすくなり、同期モータのロータが1回
転する毎に1回磁束が通りやすい状態が生じることにな
り、この磁束の変化を巻線45,46で検出し、それを
速度発電機検波回路14で検波することで、Z相信号を
生成することができる。
【0026】なお、磁石回転子41の2個の凸部41
a,41bがそれぞれ磁極43,44の先端の凸部41
a,41bにちょうど対向したときの磁石回転子41の
回転位置と、整流センサのU相のロータ位置信号の立ち
上がり位置とが合致するように同期モータのロータの回
転軸に対して位置決めしてある。つぎに、回転検出器2
における整流センサは、例えば、周知の磁気的な手段で
構成されており、同期モータ1のロータの磁極の回転位
置に対応したロータ位置信号を出力するものであり、そ
の構成を以下に説明する。
【0027】図8は図1の同期電動機の制御装置に使用
する整流センサの構造の一例を示す概略図である。この
整流センサは、同期モータの回転軸と連動回転する磁性
体の回転子20と、この回転子20を包囲する状態に固
定配置したリング状のヨーク21と、ヨーク21に内向
きに突設されて回転子20に対向した3個の励磁用磁極
22A,22B,22Cと、ヨーク21に内向きに突設
されて回転子20に対向した3個の検出用磁極23A,
23B,23Cと、励磁用磁極22A,22B,22C
に巻装した励磁用巻線24A,24B,24Cと、検出
用磁極22A,22B,22Cに巻装した検出用巻線2
5A,25B,25Cとからなる。
【0028】3個の励磁用磁極22A,22B,22C
は、同期モータの電機子に対して所定の位相関係に配置
され、互いに120度の位相差をもって配置されてい
る。同様に、3個の検出用磁極23A,23B,23C
は、同期モータの電機子に対して所定の位相関係に配置
され、互いに120度の位相差をもって配置されてい
る。3個の励磁用磁極22A,22B,22Cと3個の
検出用磁極23A,23B,23Cは、60度の位相差
を互いに60度の位相差をもって配置されている。つま
り、6個の磁極を60度ずつずらして配置し、そのうち
の1つおきの3個を励磁磁極22A,22B,22Cと
し、残りの3個を検出用磁極23A,23B,23Cと
している。
【0029】そして、励磁用巻線24A,24B,24
Cを並列に接続し、これらの励磁用巻線24A,24
B,24Cに高周波電源26から高周波電流を流して励
磁用磁極22A,22B,22Cを高周波励磁すると、
回転子20と検出用磁極23A,23B,23Cとの位
置関係によって決まる高周波電圧W1,W2,W3が検
出用巻線25A,25B,25Cから誘起し、回転子2
0が回転すると、図9(a),(b),(c)に示すよ
うに、誘起する高周波電圧W1,W2,W3の包絡線が
正弦波状に変化し、検出用巻線25A,25B,25C
から誘起する高周波電圧W1,W2,W3の包絡線の位
相は、ちょうど120ずつ位相のずれたものとなる。こ
の図9(a),(b),(c)の波形を整流センサ検波
回路13で検波し、所定のしきい値で波形整形すること
により、整流センサのロータ位置信号が得られる。
【0030】速度発電機は回転が止まると出力電圧も無
くなるが、上記図8のような構造にすると、同期モータ
の回転速度とは無関係に、同期モータの回転子の位置の
みによってに出力レベルが変化するものであり、回転子
が静止していても位置に応じた出力を取り出すことがで
き、整流センサとして使用することができるのである。
【0031】このように、図8の構造の整流センサは、
分解能は低いが、静止状態でも出力を取り出すことがで
き、電磁式の構造であり、安価であり、耐熱性も十分に
あり、高温下でも使用が可能である。なお、回転検出器
2における速度発電機の出力信号は、上述したように、
速度発電機検波回路14で検波されることにより、同期
モータ1のロータの回転速度に応じた周波数のA相信
号,B相信号およびZ相信号に変換されて、後段の回路
へ入力されることになるが、以下では、速度発電機が速
度発電機検波回路14を含むものとして、速度発電機の
動作を説明することにする。また、回転検出器2におけ
る整流センサの出力信号は、上記したように、整流セン
サ検波回路13で検波されることにより、同期モータ1
のロータの磁極の回転位置に応じたロータ位置信号に変
換されて、後段の回路へ入力されることになるが、以下
では、整流センサが整流センサ検波回路13を含むもの
として、整流センサの動作を説明することにする。
【0032】11は回転検出器2の整流センサの出力で
あるロータ位置信号をロジック処理してZ相信号を生成
するZ相信号生成回路である。なお、このZ相信号は、
同期モータ1のロータが1回転する毎に1回パルスが立
ち上がることになる。3はZ相信号生成回路11で生成
されるZ相信号と回転検出器2の速度発電機から出力さ
れる互いに90度位相差をもったA相信号およびB相信
号とに基づいてZ相信号をリセットパルスとし例えばA
相信号をカウント入力とするアップ/ダウンカウント手
段(A相とB相の位相関係でアップダウンが切り替わ
る)等により同期モータ1のロータ位置に対応したデジ
タルアドレス信号(正弦波データ読み出し用)を生成
し、また整流センサのロータ位置信号をロジック処理す
るなどして、デジタルアドレス信号(矩形波デジタル読
み出し用)を生成するアドレス生成手段である。
【0033】なお、このアドレス生成手段3は、Z相信
号生成回路11で生成されるZ相信号の異常時には、回
転検出器2の速度発電機から出力される互いに90度位
相差をもったA相信号およびB相信号と回転検出器2の
速度発電機から出力されるZ相信号とに基づいて同期モ
ータ1のロータ位置に対応したデジタルアドレス信号を
生成することになる。
【0034】4はトルクまたは速度指令入力(アクセル
入力,ブレーキ入力)と回転検出器2の速度発電機から
出力されるA相信号もしくはB相信号または整流センサ
から出力されるロータ位置信号から求まる同期モータ1
の回転速度との差に対応してトルク制御指令信号を出力
するCPU等からなるトルク/速度制御手段である。5
は同期モータ1の駆動用の例えば3相の矩形波および正
弦波の波形データをそれぞれ1サイクル分記憶しアドレ
ス生成手段3から出力されるデジタルアドレス信号をア
ドレス入力として同期モータ1の駆動用の矩形波もしく
は正弦波の波形データを同期モータ1のロータ位置に対
応して読み出すROM等からなる波形記憶手段である。
波形データは、2相分格納しておけば、残りの1相は演
算により求めることができる。
【0035】6は波形記憶手段5から出力される同期モ
ータ1の駆動用の波形データに対しトルク/速度制御手
段4から出力されるトルク制御指令信号を乗算するとと
もに乗算結果に対しデジタル・アナログ変換(以下、D
/A変換と記す)を行う積算D/A変換手段である。な
お、積算は乗算の意味で使用している。7は積算D/A
変換手段6の出力信号と同期モータ1に流れる負荷電流
の変流器(図示せず)等による検出信号のとの誤差信号
を出力する電流制御回路である。
【0036】8は電流制御回路7の出力信号に応じてパ
ルス幅変調信号を生成するパルス幅変調(以下、PWM
と記す)制御回路である。9はPWM制御回路8の出力
信号に応じて同期モータ1を駆動するPWMインバータ
である。10は異常検出回路で、回転検出器2における
速度発電機のA相信号のタイミングで発生するZ相信号
とに基づいて、Z相信号生成回路11から出力されるZ
相信号、つまり整流センサのロータ位置信号に基づいて
生成されるZ相信号が異常かどうかを判断する。具体的
には、速度発電機によるZ相信号のパルスが入力された
後、次のZ相信号のパルスが入力されるまでに、整流セ
ンサのZ相信号のパルスが入力されるかどうかを監視
し、入力がなければ、異常と判断する。
【0037】12は回転検出器2の出力信号(速度発電
機のA相信号,B相信号もしくは整流センサのロータ位
置信号)を速度信号に変換する速度変換手段であり、そ
の出力信号をトルク/速度制御手段4へ送る。この図の
場合、回転検出器2の出力信号は、異常検出回路10か
ら得ている。ここで、回転検出器2の出力信号について
説明する。
【0038】回転検出器2の整流センサから出力される
ロータ位置信号は、同期モータ1のロータの磁極の位置
を検出した信号であり、ロータの磁極の位置を検出し、
どのコイルへ通電するかを決めるためのものであり、ロ
ータの回転速度に係わらずロータの磁極の位置に対応し
た信号が出力される。また、回転検出器2の速度発電機
からは、ロータの回転位置を検出する信号として、一般
的に、基準パルス(Z相信号;360度=1回転に1パ
ルス)と90度位相のずれた2相のパルス列、つまりA
相信号およびB相信号を出力する。この位相のずれによ
り、回転方向を検知し、また、A相信号またはB相信号
のパルス列をカウントすることによってロータの回転角
を検出することができる。なお、速度発電機は、その特
性上、ロータの回転数がある程度まで上昇しないと、A
相信号、B相信号およびZ相信号を出力できない。
【0039】回転角および回転速度の検出は、以下のよ
うにして行う。例えばA相信号およびB相信号の立ち上
がりのみをカウントし、1回転に1000パルス発生す
るものとする。このとき、Z相信号から数えて500パ
ルス目はロータの位相が180度に相当する。また、一
定時間間隔内のA相信号またはB相信号のパルス数をカ
ウントすることで、同期モータ1の速度を検出する。例
えば、1秒間に2000パルスカウントすれば、1秒間
に2回転していることになり、120rpmで回転して
いることがわかる。同様にして、整流センサのロータ位
置信号をカウントすることによっても、同期モータ1の
速度を検出する。
【0040】Z相信号とA相信号およびB相信号があれ
ば、基本的に整流センサのロータ位置信号は不要に思え
る。なぜなら、ロータの回転角度がZ相信号とA相信号
およびB相信号から求まるからである。しかし、Z相信
号とA相信号およびB相信号を有効に使えるのは、基準
となるZ相信号が入力されてからである。また、同期モ
ータ1の回転数が速度発電機に必要な回転数にならない
と、速度発電機からZ相信号とA相信号およびB相信号
が発生しないので、その回転数以上になり、かつZ相信
号が入力されるまでは、整流センサのロータ位置信号に
応じて同期モータ1の巻線への転流の制御を行う。上記
の必要回転数に達し、またZ相信号が入力されてから
は、Z相信号を基準にして同期モータ1の巻線への転流
の制御を行う。
【0041】以上のような構成のモータ制御装置の動作
を、モータ制御方法とともに以下に説明する。同期モー
タ1に設けた回転検出器2の出力信号に基づいてアドレ
ス生成手段3により同期モータ1のロータ位置に対応し
たデジタルアドレス信号が生成される。この場合、同期
モータ1の起動時直後や停止直前等の回転数が低いとき
や、Z相信号が入力される前においては、回転検出器2
の整流センサのロータ位置信号に基づいて矩形波の波形
データを読み出すためのデジタルアドレス信号を生成
し、同期モータ1の回転数が速度発電機に必要な回転数
まで上がり、かつZ相信号が入力された後、Z相信号と
A相信号およびB相信号に基づいて正弦波の波形データ
を読み出すためのデジタルアドレス信号を生成する。な
お、Z相信号としては、Z相信号生成回路11で整流セ
ンサのロータ位置信号から生成されるZ相信号が用いら
れ、このZ相信号が異常となったときには、代わりに速
度発電機から出力されるZ相信号を用いる。矩形駆動制
御から正弦波駆動制御への切り替えは、速度発電機のA
相信号もしくはB相信号のレベルを検出して電圧判定手
段によりレベル判定し、その値が所定値を超えたときに
行われる。
【0042】また、トルク/速度制御手段4より速度指
令入力と回転検出器2から出力されるA相信号およびB
相信号もしくはロータ位置信号から求まる同期モータ1
の回転速度との差に対応して速度制御指令信号が出力さ
れる。なお、同期モータ1の回転速度は、同期モータ1
の起動時直後や停止直前等の回転数が低いときや、Z相
信号が入力される前においては、回転検出器2の整流セ
ンサのロータ位置信号に基づいて求め、同期モータ1の
回転数が速度発電機に必要な回転数まで上がり、かつZ
相信号が入力された後、Z相信号とA相信号およびB相
信号に基づいて求める。
【0043】また、アドレス生成手段3より出力される
デジタルアドレス信号が波形記憶手段5へ供給される。
この結果、波形記憶手段5より実際のロータ位置に対応
したモータ駆動用の例えばU相,V相の正弦波もしくは
矩形波の波形データが読み出されることになる。さら
に、積算D/A変換手段6にて、波形記憶手段5から出
力される同期モータ1の駆動用のU相,V相の波形デー
タに対しトルク/速度制御手段4から出力される速度制
御指令信号が加算されるとともに加算結果に対しD/A
変換が行われ、積算D/A変換手段6からU相, V相の
出力信号が発生し、この積算D/A変換手段6の出力信
号が電流制御回路7へ送られる。
【0044】そして、電流制御回路7でU相, V相の出
力信号と同期モータ1に実際に流れる負荷電流の検出信
号に基づいてU相,V相,W相の電流指示信号(実際の
U相,V相,W相の電流指示値)が出力され、PWM制
御回路8で電流制御回路7の出力信号に応じてパルス幅
変調信号が生成され、つまり電圧変換される。そして、
PWMインバータ9によりPWM制御回路8の出力信号
に応じて同期モータ1が駆動される。
【0045】このモータ制御装置では、Z相信号生成回
路11により生成されたZ相信号(整流センサのロータ
位置信号に基づいて生成)を基準として例えば速度発電
機のA相信号(B相信号でもよい)のパルス数をカウン
トし、同期モータ1のロータの角度に対応するデジタル
アドレスをROMからなる波形記憶手段5に入力する
か、もしくは整流センサのロータ位置信号によって同期
モータ1のロータの角度に対応するデジタルアドレスを
ROMからなる波形記憶手段5に入力する。よって、波
形記憶手段5より正弦波もしくは矩形波が出力され、C
PUからなるトルク/速度制御手段4の速度指示値とを
積算した正弦波もしくは矩形波がアナログ状態で出力さ
れる。その状態を図2および図3に示す。図2には、Z
相信号、反転Z相信号、A相信号、反転A相信号、B相
信号、反転B相信号、CS1 信号、反転CS1 信号、C
2 信号、反転CS2 信号、CS3 信号、反転CS3
号、波形記憶手段(ROM)5のU,V,Wの各相の出
力信号(正弦波)をそれぞれ示している。なお、CSi
信号はV,V,Wの3相(i=1〜3)のロータ位置信
号を示す。また、図3には、CS1 信号、CS2 信号お
よびCS3 信号と波形記憶手段(ROM)5のU,V,
Wの各相の出力信号(矩形波)をそれぞれ示している。
【0046】ここで、異常検出回路10は、回転検出器
2の速度発電機から出力されるZ相信号とに基づいて、
Z相信号生成回路10で生成されるZ相信号が正常か異
常かを監視し、異常の場合、トルク/速度変換手段4に
おけるCPU(図示せず)に信号を発信する。この場
合、図4の通常制御領域I内で同期モータ1が運転され
ておれば、CPUはアドレス生成手段3に対して、正弦
波駆動制御から矩形波駆動制御に切り替える信号を送
る。アドレス生成手段3は、回転検出器2から送られる
ロータ位置信号に基づいて矩形波の波形データを出力す
るデジタルアドレスを波形記憶手段5へ与えることにな
る。この動作は、回転検出器2から送られるロータ位置
信号が正常に出力されていることが前提となる。
【0047】また、図4の弱め界磁制御領域II内であれ
ば、CPUは、Z相信号生成回路10で生成されるZ相
信号の代わりに、回転検出器2の速度発電機から出力さ
れるZ相信号と同じくA相信号およびB相信号を利用し
て正弦波駆動制御を継続し、電流指示を0にするか、ま
たは回生指示をすることにより、減速させながら通常制
御領域I内に移行させ、通常制御領域I内に入れば、C
PUはアドレス生成手段3に対して正弦波駆動制御から
矩形波駆動制御に切り替える信号を送る。アドレス生成
手段3は、回転検出器2から送られるロータ位置信号に
基づいて矩形波の波形データを出力するデジタルアドレ
スを波形記憶手段5へ与えることになる。この結果、Z
相信号生成回路10で生成されるZ相信号が異常となっ
た後、弱め界磁制御を行わない通常制御領域Iのみの矩
形波駆動制御の運転となる。
【0048】異常検出回路10から矩形波駆動のため
に、整流センサのロータ位置信号が速度変換手段12へ
送られる。速度変換手段12では、整流センサのロータ
位置信号に基づいて同期モータ1の回転速度を検出し、
速度検出信号をトルク/速度制御手段4へ送る。この結
果、矩形波駆動制御の場合も、正弦波駆動制御の場合と
同様にしてトルク/速度制御手段4が電流制御回路7へ
信号を与えることにより、アクセル入力、ブレーキ入力
および速度変換手段12の出力信号に基づいて速度制御
を行うことになる。
【0049】ここで、整流センサによるZ相信号と速度
発電機によるZ相信号との両方があって、整流センサに
よるZ相信号を使用しなくても正弦波制御が可能な場合
において、整流センサによるZ相信号を主として使用
し、整流センサによるZ相信号の異常時に速度発電機に
よるZ相信号を補助的に用いる理由について、以下に説
明する。
【0050】すなわち、速度発電機は低速時には発電力
が不足し、速度発電機の出力信号は使用できないという
構造上の特性があるので、速度発電機のZ相信号を使用
している場合において、同期モータの回転数が極端に低
下したときに、Z相信号が急に得られなくなり、不安定
制御が生じるおそれがある。この不安定制御とは、発電
力不足領域へ急激に移行した場合(Z相信号入力から次
のZ相信号入力までの間に変化した場合等)に安定した
制御が不能となることを意味している。
【0051】一方、整流センサによるZ相信号を使用し
ておれば、同期モータの回転数が極端に低下したときに
も、Z相信号は継続して得ることができ、速度発電機の
Z相信号を使用している場合のような不安定制御は生じ
ず、信頼性を高めることができるからである。また、異
常時に同期モータの正弦波制御を継続するのではなく、
同期モータを最終的に矩形波制御に移行させているが、
その理由は、上記と同様に、速度発電機のZ相信号を使
用している場合において、同期モータの回転数が極端に
低下したときに、Z相信号が急に得られなくなり、不安
定制御が生じることを回避するためである。
【0052】図5に上記のような処理を行うCPUのフ
ローチャートを示し、このフローチャートに従ってCP
Uの動作を説明する。CPUは、整流センサのロータ位
置信号により生成したZ相信号が正常か異常かの判定を
繰り返し行う(ステップS1)、整流センサのロータ位
置信号により生成したZ相信号が異常である場合は、速
度発電機から出力されるZ相信号による正弦波駆動制御
動作への切り替えを指示する(ステップS2)。そし
て、同期モータの制御領域が弱め界磁制御領域であるか
ないかを判定し(ステップS3)、弱め界磁制御領域で
ある場合は、弱め界磁制御領域から出て通常制御領域に
入るまで減速指示を出し(ステップS4)、弱め界磁制
御領域から出て通常制御領域に入ると、正弦波駆動制御
から矩形波駆動制御に切り替える指示を出す(ステップ
S5)。
【0053】この実施の形態のモータ制御装置によれ
ば、異常検出回路10によりZ相信号生成回路11によ
り生成されるZ相信号の異常を検出し、その異常時は、
Z相信号生成回路11により生成されるZ相信号に代え
て回転検出器2の速度発電機から出力されるZ相信号
と、同じく速度発電機から出力されるA相信号およびB
相信号を用いて正弦波制御を継続するので、速度発電機
による同期モータの制御を継続することができて同期モ
ータ1の回転を継続させることができ、信頼性が高くな
り、また同期モータ1の回転停止を防止することがで
き、危険な場所で故障が発生しても、その場所で停止す
ることなく電気自動車を安全な場所に退避させたり、修
理工場まで移動させることができるなど、電気自動車の
停止による危険を回避することができる。
【0054】また、通常制御領域では、速度発電機によ
る制御から整流センサによる制御に切り替え、弱め界磁
制御領域では、速度発電機による制御状態を継続して通
常制御領域へ減速しながら移行させ、通常制御領域に入
った後速度発電機による制御から整流センサによる制御
に切り替えるので、速度発電機による弱め界磁制御状態
から整流センサによる通常制御状態へ徐々に移行させる
ことができ、速度発電機による弱め界磁制御状態から整
流センサによる通常制御状態へ、同期モータの回転数の
急変なく徐々に移行させることができ、同期モータの高
速回転中の異常発生に伴う急激な挙動変化を防止するこ
とができる。したがって、例えば電気自動車を運転して
いる人に不安感を与えることがない。また、整流センサ
のロータ位置信号により生成したZ相信号の異常を、整
流センサのロータ位置信号に基づいて生成したZ相信号
とは、異なる系統で生成した速度発電機から出力される
Z相信号との比較で検出するようにしているので、整流
センサのロータ位置信号に基づいて生成したZ相信号の
異常を正確に検出でき、しかも速度発電機から出力され
るZ相信号に基づいて整流センサのロータ位置信号に基
づいて生成したZ相信号の異常を検出するので、簡単な
論理処理を行うだけでZ相信号の異常を検出することが
できる。
【0055】なお、上記実施の形態では、整流センサに
よるZ相信号が異常となったときに、最終的に同期モー
タを矩形波駆動制御に切り替えるようにしたが、正弦波
駆動制御のまま同期モータの運転を継続させてもよい。
【0056】
【発明の効果】この発明のモータ制御方法によれば、通
常は整流センサのロータ位置信号に基づいて生成したZ
相信号と速度発電機から出力されるA相信号およびB相
信号と用いて同期モータを制御し、整流センサのロータ
位置信号に基づいて生成したZ相信号が異常となったと
きに、速度発電機から出力されるA相信号,B相信号と
速度発電機から出力されるZ相信号とに基づいて同期モ
ータへの通電を制御するので、速度発電機による同期モ
ータの制御を継続することができ、信頼性を高くでき、
また同期モータの回転停止を防止することができ、電気
自動車等における同期モータの停止による危険を回避す
ることができる。
【0057】また、同期モータの通常制御領域では、速
度発電機による制御から整流センサによる制御に切り替
え、弱め界磁制御領域では、速度発電機による制御状態
を継続して通常制御領域へ減速しながら移行させ、通常
制御領域に入った後速度発電機による制御から整流セン
サによる制御に切り替えるので、速度発電機による弱め
界磁制御状態から整流センサによる通常制御状態へ徐々
に移行させることができ、速度発電機による弱め界磁制
御状態から整流センサによる通常制御状態へ、同期モー
タの回転数の急変なく徐々に移行させることができ、同
期モータの高速回転中の異常発生に伴う急激な挙動変化
を防止することができる。したがって、例えば電気自動
車を運転している人に不安感を与えることがない。
【0058】また、速度発電機から出力されるZ相信号
と整流センサのロータ位置信号に基づいて生成したZ相
信号とは、異なる系統で生成しているので、整流センサ
のロータ位置信号に基づいて生成したZ相信号の異常を
正確でき、しかも速度発電機から出力されるZ相信号に
基づいて整流センサのロータ位置信号に基づいて生成し
たZ相信号の異常を検出するので、簡単な論理処理を行
うだけでZ相信号の異常を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のモータ制御方法の実施の形態におけ
るモータ制御装置の構成を示すブロック図である。
【図2】モータ制御装置の各部のタイムチャートであ
る。
【図3】同じくモータ制御装置の各部のタイムチャート
である。
【図4】同期モータのトルクと回転数の関係を示す特性
図である。
【図5】CPUの動作を示すフローチャートである。
【図6】(a)は速度発電機のA相信号およびB相信号
の生成部分の正面図、(b)は同じく断面図、(c)は
回転子の背面図である。
【図7】速度発電機のZ相信号の生成部分の正面図、
(b)は同じく断面図、(c)は回転子の背面図であ
る。
【図8】整流センサの構造を示す概略図である。
【図9】整流センサの動作を示す波形図である。
【符号の説明】
1 同期モータ 2 回転検出器(整流センサ、速度発電機) 3 アドレス生成手段 4 トルク/速度制御手段 5 波形記憶手段 6 積算D/A変換手段 7 電流制御回路 8 PWM制御回路 9 PWMインバータ 10 異常検出回路 11 Z相信号検出回路 12 速度変換手段 13 整流センサ検波回路 14 速度発電機検波回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−87777(JP,A) 特開 平4−312388(JP,A) 特開 昭61−109487(JP,A) 特開 平7−274567(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02P 5/00 H02P 7/63

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同期モータのロータの回転位置に応じた
    ロータ位置信号を出力する整流センサと前記同期モータ
    のロータの回転速度に応じた周波数のA相信号,B相信
    号およびZ相信号を出力する速度発電機とを用いて、前
    記同期モータへの通電を制御するモータ制御方法であっ
    て、 前記整流センサのロータ位置信号に基づいてZ相信号を
    生成し、前記整流センサのロータ位置信号に基づいて生
    成したZ相信号と前記速度発電機から出力されるA相信
    号およびB相信号とに基づいて前記同期モータへの通電
    を制御し、前記整流センサのロータ位置信号に基づいて
    生成したZ相信号が異常となったときに、前記速度発電
    機から出力されるA相信号,B相信号と前記速度発電機
    から出力されるZ相信号とに基づいて前記同期モータへ
    の通電を制御し、 同期モータの制御領域は通常制御領域と弱め界磁制御領
    域とからなり、前記通常制御領域で整流センサのロータ
    位置信号に基づいて生成したZ相信号と速度発電機から
    出力されるA相信号およびB相信号とに基づいて前記同
    期モータを通電制御しているときに、前記整流センサの
    ロータ位置信号に基づいて生成したZ相信号が異常とな
    ると、前記整流センサのロータ位置信号に基づく前記同
    期モータの通電制御に切り替え、前記弱め界磁制御領域
    で前記整流センサのロータ位置信号によるZ相信号と前
    記速度発電機から出力されるA相信号およびB相信号と
    に基づいて前記同期モータを通電制御しているときに、
    前記整流センサのロータ位置信号によるZ相信号が異常
    となると、前記速度発電機から出力されるA相信号,B
    相信号と前記速度発電機から出力されるZ相信号とを用
    いて前記弱め界磁制御領域から前記通常制御領域へ減速
    しながら移行するように通電制御した後、前記整流セン
    サのロータ位置信号に基づく前記同期モータの通電制御
    に切り替えることを特徴とする モータ制御方法。
  2. 【請求項2】 整流センサのロータ位置信号に基づいて
    生成したZ相信号の異常の検出を、前記速度発電機から
    出力されるZ相信号の一つのパルスの出現時刻から次の
    パルスの出現時刻までの間における前記整流センサのロ
    ータ位置信号に基づいて生成したZ相信号のパルスの出
    現の有無の検出により行うことを特徴とする請求項1記
    載のモータ制御方法。
  3. 【請求項3】 整流センサの出力信号に基づく同期モー
    タの通電制御が矩形波駆動制御であり、前記整流センサ
    のロータ位置信号に基づいて生成したZ相信号および速
    度発電機から出力されるZ相信号の何れかと前記速度発
    電機から出力されるA相信号およびB相信号とに基づく
    前記同期モータの通電制御が正弦波駆動制御である請求
    1記載のモータ制御方法。
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