JP3328265B2 - 収穫機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、球葱などの根菜作
物を圃場から収穫する収穫機に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、根菜作物の収穫作業時に茎葉部を
切断し、作物を機体後部から畦上面に放出するのに対
し、切断後の茎葉部を機体横一側に放出する歩行型の根
菜収穫機があった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】通常、歩行型の根菜収
穫機の場合、根菜作物が植えられた畦を跨いで走行しな
がら作物を収穫するのであるが、切断後の茎葉部を機体
横一側に放出すると、放出側の駆動車輪に茎葉部が巻付
いてしまう。そこで、駆動車輪より外側に放出すると、
未収穫の畦上面に茎葉部を放出することになり、次工程
の収穫作業に支障を起たす。一方、引抜後の作物を機体
後部で、しかもそれまでの搬送経路延長線上で畦上面に
放出すると、機体の後に付いて畦上面を歩行する作業者
の歩行の邪魔になってしまう。

【０００４】従って、本発明は、上記のような問題が起
こらない位置に、茎葉部と作物をそれぞれ放出できる収
穫機を提供することを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】然るに、本発明は、茎葉
部については、機体と左右いずれか一方の駆動車輪の間
から放出することにより、駆動車輪への茎葉部の巻付き
並びに茎葉部が次工程の収穫作業の支障になるのを防止
する。

【０００６】また、作物については、機体後部への挾持
搬送経路より左右いずれか一側に片寄せて放出すること
により、作物が作業者の歩行の邪魔になるのを防止す
る。

【０００７】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について図
面を参照して説明する。図１は全体の平面図、図２は同
右側面図、図３は同左側面図、図４は同正面図、図５は
同背面図、図６は作業部の側面図、図７は同平面図であ
り、自走車輛（１）と作業部（２）とで形成し、歩行型
構造を構成している。前記自走車輛（１）は、エンジン
（３）と、その出力部に連動する伝動機構を内装したミ
ッションケース（４）と、ミッションケース（４）から
左右に延設する伝動ケース（５）（６）と、各伝動ケー
ス（５）（６）に連設する左右ファイナルケース（７）
（８）と、各ファイナルケース（７）（８）に左右車軸
（９ａ）（１０ａ）を介して軸支する左右駆動車輪
（９）（１０）と、ミッションケース（４）及び左右フ
ァイナルケース（７）（８）に支持して前方に延設する
車体フレーム（１１）と、左駆動車輪（９）の前方延長
線上に配置して車体フレーム（１１）に昇降調節可能に
取付けるゲージホイル（１２）と、車体フレーム（１
１）から後上方に延設する操縦ハンドル（１３）などで
構成されている。

【０００８】また、左右ファイナルケース（７）（８）
とそれぞれに軸支される左右駆動車輪（９）（１０）の
うちの右（８）（１０）を左（７）（９）よりも大きく
横側方に偏寄して設けることによって、左右駆動車輪
（９）（１０）が畦（１４）両側の谷部（１５）を走行
でき、且つ、ゲージホイル（１２）が畦（１４）左側の
谷部（１５）を走行できるように形成している。また、
右ファイナルケース（８）及び右駆動車輪（１０）を支
持する右伝動ケース（６）とそれに内蔵される右伝動機
構を伸縮自在な構造とし、左右駆動車輪（９）（１０）
間隔を畦（１４）幅の異なりに応じて調節するように構
成している。

【０００９】さらに、車体フレーム（１１）に種々の構
成要素を組付けて２条用の作業部（２）が構成されるも
ので、作業部（２）は、機体前部に配設し畦（１４）に
植立する複数条の玉葱（１６）列の茎葉部（１６ａ）を
左右に分け捌き且つ倒伏状態の茎葉部（１６ａ）を起立
させるための縦回型分草引起タイン（１７）を有する２
条分３列の分草引起ケース（１８）と、各分草引起ケー
ス（１８）下部より前方斜下方に突出し玉葱（１６）列
間の畦（１４）の土中に突入進行させ玉葱（１６）列の
玉部（１６ｂ）を左右に分根するための分根アーム（１
９）と、各分草引起ケース（１８）間後側に配設し各分
草引起ケース（１８）間に導入される２条分の茎葉部
（１６ａ）を中央の分草引起ケース（１８）後側に掻込
むための係止突起付きの掻込ベルト（２０）を有する左
右一対の掻込ケース（２１）と、左右掻込ケース（２
１）下部後側から前低後高状に機体後方に向って張設さ
れる左右一対のベルトであってそのベルト間に掻込後の
２条分の茎葉部（１６ａ）を挾持して後上方に搬送する
ことによって玉部（１６ｂ）を土中から略垂直上方へ引
抜くための引抜搬送装置である左右一対の引抜ベルト
（２２）と、その引抜ベルト（２２）前端側下方に配設
され玉部（１６ｂ）下側の土中に横方向に寝た状態で突
出進行させ引抜ベルト（２２）による土中からの玉葱
（１６）の引抜きを助ける左右一対の振動ブレード（２
３）と、前記引抜ベルト（２２）略中間部下方から引抜
ベルト（２２）よりも緩い傾斜角度で引抜ベルト（２
２）の後端部下方に張設される左右一対のベルトであっ
てそのベルト間に引抜ベルト（２２）によって畦（１
４）上方に引抜搬送された２条分の玉部（１６ｂ）頭部
を挾持して機体後方に搬送する下部搬送装置である左右
一対の玉部搬送ベルト（２４）と、その玉部搬送ベルト
（２４）より上方で前記引抜ベルト（２２）下方に配設
され玉部搬送ベルト（２４）により挾持搬送している玉
部（１６ｂ）と引抜ベルト（２２）により挾持搬送して
いる茎葉部（１６ａ）とを切断分離する切断刃（２５）
と、左引抜ベルト（２２）後端部下方に配設される茎葉
放出装置であるスターホイル（２６）と、玉部搬送ベル
ト（２４）後方に配設される作物放出装置である玉部放
出ベルト（２７）とを備えている。

【００１０】上記した作業部（２）の構成要素のうち、
自走車輛（１）のエンジン（３）動力で駆動されるも
の、すなわち、分草タイン（１７）、掻込ベルト（２
０）、引抜ベルト（２２）、振動ブレード（２３）、玉
部搬送ベルト（２４）、スターホイル（２６）は、図７
に示す伝動構造でもってエンジン（３）動力が伝達され
る。ミッションケース（４）から作業クラッチ（２８）
を介して前方に延設される作業出力軸（２９）が、前後
方向の伝動筒（３０）内を経て作業部駆動ケース（３
１）に挿入され、この駆動ケース（３１）に軸受支承さ
れている左右方向の駆動軸（３２）に連動連結されてい
る。そして、前記駆動軸（３６）の中間部にウォーム
（３３）及びウォームホイル（３４）を介して連動連結
した引抜搬送駆動軸（３５）を上向きに突設し、その駆
動軸（３５）に左右引抜ベルト（２２）の後部駆動プー
リ軸（３６）をチェン伝動で連動連結し、左右引抜ベル
ト（２２）を所定方向に回転駆動する。この引抜ベルト
（２２）の前部従動プーリ軸（３７）に左右玉部搬送ベ
ルト（２４）の前部駆動プーリ軸（３８）と左右掻込ベ
ルト（２０）の上部駆動プーリ軸（３９）をチェン伝動
で連動連結し、左右玉部搬送ベルト（２４）と左右掻込
ベルト（２０）を所定方向に回転駆動する。また前記駆
動軸（３２）左右端部にはクランク（４０）が設けら
れ、その左右クランク（４０）から作業部（２）の両横
外側で前方に延設されるピットマン（４１）前端部を、
車体フレーム（１１）に支軸（４２）を介して前後方向
に揺動自在に支持している振動ブレード（２３）上端に
連結し、左右振動ブレード（２３）を前後に揺動駆動す
る。さらに右ピットマン（４１）外側で前後方向に延設
される伝動軸（４２ａ）後端を前記駆動軸（３２）右端
に連動連結させると共に、分草引起タイン（１７）を取
付けるタインチェン（４３）の上部駆動スプロケット軸
（４４）右端を前記伝動軸（４２）前端に連動連結さ
せ、各分草引起ケース（１８）の分草引起タイン（１
７）を回行駆動する。

【００１１】図８乃至図１０に示す如く、前記切断刃
（２５）は、切断刃台（４５）の上面に取付けられた電
動モータ（４６）の回転軸（４７）に切断刃台（４５）
下面側で支持されて回転駆動されるもので、切断刃台
（４５）に切断刃（２５）の外周刃部を上下から覆う一
部を切欠いたＣ形の上下安全カバー（４７）を設け、そ
の安全カバー（４７）の切欠き部（４８）を切断刃（２
５）前側で引抜ベルト（２２）と玉部搬送ベルト（２
４）の各挾持搬送経路間に位置させると共に、切断刃
（２５）回転方向の上下安全カバー（４７）の端部より
前方に茎葉導入ガイド（４９）を延設させ、また上下安
全カバー（４７）間で切断刃（２５）の外周側に断面円
形の丸棒をＣ形に湾曲して形成した横安全カバー（５
０）を設け、切欠き部（４５）以外の切断刃（２５）外
周の隙間を横安全カバー（５０）によって塞ぎ、引抜ベ
ルト（２２）の挾持位置と玉部搬送ベルト（２４）の挾
持位置間の茎葉部（１６ａ）を切欠き部（４８）より安
全カバー（４７）（５０）内側に導入させ、切断刃（２
５）に押付けて切断するように構成している。

【００１２】また、右引抜ベルト（２４）下方でこのベ
ルト（２４）よりも少し急な傾斜角で右引抜フレーム
（５１）に取付ける断面六角の切断刃昇降ガイド棒（５
２）を設け、そのガイド棒（５１）に摺動自在に嵌合す
る断面六角の筒体（５３）を切断刃台（４５）右側面に
固設し、引抜ベルト（２２）と玉部搬送ベルト（２４）
間で切断刃（２５）を玉部搬送ベルト（２４）に対して
平行移動自在に支持すると共に、ガイド棒（５２）に長
さ方向に等間隔に設けた図示しない調節用ねじ穴位置に
適宜ボルトを介して筒体（５３）を締付固定して切断刃
（２５）を任意の高さに固定支持するもので、切断刃
（２５）の高さ調節により茎葉部（１６ａ）の切断長さ
調節を行うように構成している。

【００１３】図１１、図１２に示す如く、右玉部搬送ベ
ルト（２４）後端より左玉部搬送ベルト（２４）後端が
後方に位置するように、左右玉部搬送ベルト（２４）長
を異ならせ、その左玉部搬送ベルト（２４）の後部従動
プーリ軸（５４）上でベルト（２４）上側にスターホイ
ル（５５）を、またベルト（２４）下側にローラ（５
６）をそれぞれ係合軸支させ、さらに前記玉部放出ベル
ト（２７）を右玉部搬送ベルト（２４）の後端部上側よ
り側面視で後下方向に向けて、且つ、背面視で左側に傾
斜させて延設させると共に、左玉部搬送ベルト（２４）
とローラ（５６）間から玉部搬送ベルト（２４）の下側
（前側）にガイド棒（５７）を延設させ、また玉部放出
ベルト（２７）の上部（前部）駆動プーリ軸（５８）を
電動モータ（５９）に連動連結させるもので、左右玉部
搬送ベルト（２４）間から玉部放出ベルト（２７）とガ
イド棒（５７）間にスターホイル（５５）を介して玉部
（１６ｂ）頭部を掻入受継させ、且つ、その受継時に玉
部（１６ｂ）をローラ（５６）に当接させて右側に押
し、左右玉部搬送ベルト（２４）によって引抜姿勢で後
方に搬送されてきた玉部（１６ｂ）を左に略９０度横倒
状態になる放出姿勢に姿勢変更させ、その放出姿勢で玉
部放出ベルト（２７）下端（後端）より畦（１４）上面
に整列放出するように構成している。尚、玉部放出ベル
ト（２７）下端は、玉部（１６ｂ）を畦（１４）上方か
ら落して放出するのでなく、畦（１４）上面に置いて行
くことができるようにその畦（１４）上面に可及的に接
近させて設けられている。

【００１４】また前記玉部放出ベルト（２７）の左右方
向の傾斜角（α）は、左右の引抜きベルト（２２）間及
び左右玉部搬送ベルト（２４）間の挾持搬送経路線
（Ｌ）より左側の畦（１４）上面に玉部（１６ｂ）を偏
寄せて放出する角度に設定され、常に進行方向に対して
畦（１４）の上面左側部に偏寄せて玉部（１６ｂ）を整
列放出させることにより、図１及び図２に示すように、
例えば一本の畦（１４）に４条の玉葱（１６）列があ
り、一本の畦（１４）に対して一往復（半工程２条づ
つ）して４条分の玉葱（１６）を収穫する場合、最初の
半工程で収穫した２条分の玉部（１６ｂ）を進行方向に
対して畦（１４）の上面左側部、つまり畦（１４）の上
面片側に片寄せて放出して行き、後の半工程で収穫した
２条分の玉部（１６ｂ）を進行方向に対して畦（１４）
の上面左側部、つまり最初の放出位置と反対側の畦（１
４）の上面片側に片寄せて放出して行く。これによっ
て、畦（１４）の中央部を空け、最初の半工程で収穫し
て２条分の玉部（１６ｂ）が後の半工程の収穫作業の作
業者の歩行の邪魔になるのを防止し、走行作業操作に専
念することができ、また未収穫の茎葉部（１６ａ）上に
収穫後の玉部（１６ｂ）が載り、収穫した玉部（１６
ｂ）が後の収穫作業の邪魔になったり、後の収穫作業時
に収穫した玉部（１６ｂ）の整列を乱すのを防止するよ
うに構成している。

【００１５】図１３、図１４に示す如く、前記スターホ
イル（２６）は左引抜ベルト（２２）の前部駆動プーリ
軸（３６）上でベルト（２２）下側に係合軸支され、こ
のベルト（２２）と一体に回転駆動されるもので、この
スターホイル（２６）は谷部直径が外径となる溝部（６
０）を中間部に設け、スターホイル（２６）を上下２段
に分割形成している。また左右引抜ベルト（２２）間の
挾持搬送経路後端部下方から前記スターホイル（２６）
後半部の溝部（６０）内を経由して左引抜ベルト（２
２）の後端部左外方に延設する内外の茎葉ガイド板（６
１）（６２）を設け、左右引抜ベルト（２２）間の挾持
搬送経路後端部から内外の茎葉ガイド板（６１）（６
２）間に形成される搬送経路に茎葉部（１６ａ）を受継
ぎ、スターホイル（２６）によって茎葉部（１６ａ）に
送りを与え、左引抜ベルト（２２）の後端部左外方から
茎葉部（１６ａ）を放出し、機体の作業部（２）と左駆
動車輪（９）間から畦（１４）左側の法面に茎葉部（１
６ａ）を落すように構成することにより、収穫作業中の
畦（１４）の左側の畦（１４）が未収穫の場合、その未
収穫の畦（１４）上面への茎葉部（１６ａ）の放出によ
り、後の収穫作業に支障を起たすのを防止でき、また収
穫作業中の畦（１４）の左側の畦（１４）が収穫済みの
場合、その収穫済みの畦（１４）上面への茎葉部（１６
ｂ）の放出により、収穫後の玉部（１６ｂ）の回集作業
に支障を起たすのも防止でき、また茎葉部（１６ａ）放
出側の左駆動車輪（９）に茎葉部（１６ａ）が巻付くの
も防止できる。

【００１６】上記した機体の作業部（２）と左駆動車輪
（９）間への茎葉部（１６ａ）の放出に際し、放出位置
から畦（１４）左側の法面までの茎葉落下空間（６３）
には、ゲージホイル（１２）の昇降ハンドル（６４）、
左ピットマン（４１）、左ファイナルケース（７）が従
来では存在しており、茎葉部（１６ａ）放出の障害とな
るが、ゲージホイル（１２）の昇降ハンドル（６４）に
おいては、ゲージホイル（１２）上方の昇降操作ギヤケ
ース（６５）から茎葉落下空間（６３）上方を迂回させ
て操縦ハンドル（１３）左側部に延設させ、また左ピッ
トマン（４１）においては、左クランク（４０）から茎
葉落下空間（６３）内側を迂回させて左振動ブレード
（２３）にまで延設させる屈曲部（６６）をその左ピッ
トマン（４１）に形成し、さらに左ファイナルケース
（７）においては、茎葉落下空間（６３）に対応するフ
ァイナルケース（７）を避けてそのファイナルケース
（７）前方から畦（１４）左側の法面に茎葉部（１６
ａ）を落下させる茎葉放出シュート（６７）を左ファイ
ナルケース（７）に設け、放出位置から畦（１４）左側
の法面に障害物が存在しない茎葉落下空間（６３）を形
成している。

【００１７】また左駆動車輪（９）のスポーク（６８）
や車軸受け（６９）に放出後の茎葉部（１６ａ）が引掛
り巻付くのを防止するために、左駆動車輪（９）内周で
スポーク（６８）内側に円板状の巻付防止板（７０）を
取付けている。

【００１８】図１乃至図４に示す如く、前記ゲージホイ
ル（１２）側の左分草引起ケース（１８）には、前記分
根アーム（１９）と共に分草板（７１）を取付けるもの
で、その分草板（７１）によってゲージホイル（１２）
が走行する畦（１４）左側の谷部（１５）に倒伏してい
る茎葉部（１６ａ）を、その茎葉部（１６ａ）がゲージ
ホイル（１２）に踏付けられる前に、ゲージホイル（１
２）より内側に誘導起立保持させることによって、茎葉
部（１６ａ）をゲージホイル（１２）で踏付けた状態で
その茎葉部（１６ａ）に分草引起タイン（１７）が作用
し、その分草引起工程で玉部（１６ｂ）を土中より堀出
してしまい、左掻込ケース（２１）前方で左側と中央の
分草引起ケース（１８）間で玉葱（１８）を押し転がす
状態となって収穫不可能となるのを防止するように構成
している。

【００１９】尚、分草引起ケース（１８）及び掻込ケー
ス（２０）の側方にゲージホイル（１２）を配設するこ
とによって、畦（１４）高さの異なりに応じて作業部
（２）の高さ、特に分草引起ケース（１８）及び掻込ケ
ース（２０）の対地高さを調節することが容易に行える
効果がある。

【００２０】

【発明の効果】以上実施例から明らかなように本発明
は、根菜作物（１６）が植えられた畦（１４）両側の谷
部（１５）を走行する左右駆動車輪（９）（１０）と、
畦（１４）上面に生える茎葉部（１６ａ）を挾持する挾
持搬送経路を後上方に向けて形成する引抜搬送装置（２
２）と、引抜搬送装置（２２）下側に設けて引抜後の作
物（１６ｂ）頭部を挾持する下部挾持搬送経路を後方に
向けて形成する下部搬送装置（２４）と、引抜搬送装置
（２２）と下部搬送装置（２４）間に設けて茎葉部（１
６ａ）を切断する切断装置（２５）とを有する歩行型の
収穫機において、前記引抜搬送装置（２２）の後部に切
断後の茎葉部（１６ａ）を機体と左右いずれか一方の駆
動車輪（９）間に放出する茎葉放出装置（２６）を備え
たもので、駆動車輪（９）への茎葉部（１６ａ）の巻付
き並びに茎葉部（１６ａ）が次工程の収穫作業の支障に
なるのを防止することができる。

【００２１】また、根菜作物（１６）が植えられた畦
（１４）両側の谷部（１５）を走行する左右駆動車輪
（９）（１０）と、畦（１４）上面に生える茎葉部（１
６ａ）を挾持する挾持搬送経路を後上方に向けて形成す
る引抜搬送装置（２２）と、引抜搬送装置（２２）下側
に設けて引抜後の作物（１６ｂ）頭部を挾持する下部挾
持搬送経路を後方に向けて形成する下部搬送装置（２
４）と、引抜搬送装置（２２）と下部搬送装置（２４）
間に設けて茎葉部（１６ａ）を切断する切断装置（２
５）とを有する歩行型の収穫機において、前記下部搬送
装置（２４）後方に作物（１６ｂ）を横倒姿勢で、且
つ、挾持搬送経路線（Ｌ）上より左右いずれか一側に片
寄せて放出する作物放出装置（２７）を備えたもので、
作物（１６ｂ）が作業者の歩行の邪魔になるのを防止す
ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る収穫機の全体平面図

【図２】同全体右側面図

【図３】同全体左側面図

【図４】同全体正面図

【図５】同全体背面図

【図６】作業部の側面図

【図７】作業部の平面図

【図８】切断装置部の側面図

【図９】切断装置部の平面図

【図１０】切断装置部の部分拡大図

【図１１】作物放出装置部の平面図

【図１２】作物放出装置部の背面図

【図１３】茎葉放出装置部の平面図

【図１４】茎葉放出装置部の部分拡大図

【符号の説明】

（９）（１０） 駆動車輪 （１４） 畦 （１５） 谷部 （１６） 玉葱（根菜作物） （１６ａ）茎葉部 （１６ｂ）玉部 （２２） 引抜ベルト（引抜き搬送装置） （２４） 玉部搬送ベルト（下部搬送装置） （２５） 切断刃（切断装置） （２６） スターホイル（茎葉放出装置） （２７） 玉部放出ベルト（作物放出装置）

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 入江 信行 岡山市江並428番地セイレイ工業株式会 社内 (72)発明者 浜脇 吉乃夫 岡山市江並428番地セイレイ工業株式会 社内 (56)参考文献 特開 平８−126422（ＪＰ，Ａ) 特開 平３−103112（ＪＰ，Ａ) 特開 平７−107831（ＪＰ，Ａ) 特開 平７−164804（ＪＰ，Ａ) 実開 昭60−89826（ＪＰ，Ｕ) 実開 平４−41401（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) A01D 13/00 - 33/14

Claims (5)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 根菜作物が植えられた畦両側の谷部を走
   行する左右駆動車輪と、一側の駆動車輪の前方に配置さ
   れ畦一側の谷部を走行するゲージホイルと、畦上面に生
   える茎葉部を挾持する挾持搬送経路を後上方に向けて形
   成する引抜搬送装置と、引抜搬送装置下側に設けて引抜
   後の作物頭部を挾持する下部挾持搬送経路を後方に向け
   て形成する下部搬送装置と、引抜搬送装置と下部搬送装
   置間に設けて茎葉部を切断する切断装置とを有する歩行
   型の収穫機において、機体前部に配設し畦に植立する複
   数条の玉葱列の茎葉部を左右に分け捌き且つ倒伏状態の
   茎葉部を起立させるための縦回型分草引起タインを有す
   る２条分３列の分草引起ケースと、各分草引起ケース下
   部より前方斜下方に突出し玉葱列間の畦の土中に突入進
   行させ玉葱列の玉部を左右に分根するための分根アーム
   を設け、前記ゲージホイルを分草引起ケースの側方に配
   設する一方、ゲージホイル側の分草引起ケースには、前
   記分根アームと共に分草板を取付け、該分草板によって
   ゲージホイルが走行する畦一側の谷部に倒伏している茎
   葉部を、ゲージホイルで踏みつける前に起立させること
   を特徴とする収穫機。
2. 【請求項２】 ゲージホイルと反対側の駆動車輪を支持
   する伝動ケースとそれに内蔵される伝動機構を伸縮自在
   な構造とし、左右駆動車輪の間隔を調節する請求項１記
   載の収穫機。
3. 【請求項３】 前記引抜搬送装置の後部に設けて切断後
   の茎葉部を機体とゲージホイル側の駆動車輪との間に放
   出する茎葉放出装置を備えた請求項１又は２記載の収穫
   機。
4. 【請求項４】 前記下部搬送装置の後方に設けて作物を
   横倒姿勢で、且つ、挾持搬送経路線上よりゲージホイル
   側に片寄せて放出する作物放出装置を備えた請求項１又
   は２又は３記載の収穫機。
5. 【請求項５】 ゲージホイル側の駆動車輪の内周側に
   は、放出後の茎葉部がスポークや車軸受けに引掛り巻付
   くのを防止するために、巻付防止板を取付ける請求項３
   又は４記載の収穫機。