JP3328101B2 - 炭酸ガスの添加方法 - Google Patents
炭酸ガスの添加方法Info
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添加した炭酸富加水や、難溶性のミネラル含有物質のミ
ネラル成分を飲用水中へ溶解させたミネラルウォーター
を得るために、炭酸ガスを添加する方法に関するもので
ある。
臭やカビ臭が年々ひどくなり、まずくなる一方である。
安全衛生面でも、ビルやマンションの高架水槽の微生物
汚染や赤水の発生をはじめ、石綿やトリハロメタン等の
発ガン性物質の飲料水への混入問題が指摘され、安全で
おいしい水に対する要求は日増しに高くなっているた
め、浄水器やミネラルウォーターが広く普及してきてい
る。
除去する活性炭と、濁度成分や細菌を濾過する中空糸膜
からなるカートリッジで構成されており、安全で美味し
い水は得られるが、ミネラル成分の増加はない。また、
ミネラルウォーターは、湧き水や深井戸からの水をガラ
ス瓶やポリエチレンテレフタレート等のボトルに詰めて
販売されており、飲用するたびに購入して家庭まで運ぶ
には重たく甚だ不便である。
酸の添加や難溶性のミネラル含有物質のミネラル成分溶
解を目的とし、飲用水中に炭酸ガスを添加させるミネラ
ルウォーター製造装置(特開昭52−14251号、特
開平5−212388号、実開平1−122833号
等)が提案されている。
添加させる方法としては、圧力容器中で添加させる方
法、加圧下で多孔性濾過板を用いて添加させる方法、散
気管で水中に炭酸ガスを気泡状で放出、添加させる方法
等が提案されている。しかし、加圧容器中で添加させる
方法や加圧下で多孔性濾過板で添加させる方法は、耐圧
性の容器や設備を必要とし装置が大きくなる。又、散気
管を用いる方法は、炭酸ガスの多くが空気中に放出され
てしまい、炭酸ガスの一部しか有効に利用されずはなは
だ無駄の多い方法である。
中への遊離炭酸の添加やミネラル成分の溶解を目的とし
た炭酸ガスの添加方法において、ハウジング内部に、浸
水した状態で炭酸ガスが通過しない多孔板が設けられ、
該多孔板の上流側から水を供給し、該多孔板の下流側に
設けられた炭酸ガス導入口から炭酸ガスを導入して、該
多孔板を通過した水が、該多孔板の下部に封入された炭
酸ガス層を通過するようにしたことを特徴とする炭酸ガ
スの添加方法にあり、また、更に、該多孔板の下部に、
水流をシャワー状に分散させて流す整流板が配設されて
なることを特徴とする炭酸ガスの添加方法にある。
状態で封入した炭酸ガスが透過することなく、更に通水
時において通水圧力が0kg/cm2 に近くなるよう、孔
径、空孔率、厚さ及び面積を設定する必要がある。具体
的な一例として、孔径50μm、空孔率35%、厚さ3
mm、面積10cm2 の焼結フィルターをあげることが出来
る。
水温、圧力の変動により気化したガス等が多孔質板下部
に蓄積することを防ぐために、通水時には閉じられ、非
通水時には解放される空気抜き弁が多孔質板に取り付け
られてなることが望ましい。そのような空気抜き弁は、
例えば密度が水の密度付近のポリエチレンを球状に加工
したものを用い、通水時には通水圧力により多孔質板に
設けられたガス抜き用の穴に密着し、通水停止時には多
孔質板下部に蓄積したガスの浮力により解放される構造
が一例としてあげられる。また、空気抜き弁の素材とし
ては、上記の目的を満たすものであれば特にとらわれる
ことなく、ポリエチレン、アクリル、シリコン等のポリ
マーを、中空の球状に加工したものや中空微粒子をブレ
ンドし密度を調整したもの等が一例としてあげられる。
填部を配設したミネラルカートリッジ内において、本発
明の方法により炭酸ガスを添加する場合、炭酸ガス添加
ミネラルカートリッジ内における多孔質板の位置は、上
部、中央部が好ましく、例えば多孔質板の上下にミネラ
ル成分充填部が配されても構わない。但し、より望まし
い配置としては、炭酸ガスを添加された水がすぐにミネ
ラル成分充填部を通過するように、ミネラル成分充填部
の上部に配置されることが望ましい。このとき、装置の
サイズが許せばミネラル成分充填部と多孔質板の間に空
隙を設け、透明容器を使用すれば目視により炭酸ガス添
加量を確認することが出来る。又コンパクトさが必要で
あれば、ミネラル成分充填部の上端と接するように多孔
質板を設置し、ミネラル成分充填部内に炭酸ガスを封入
する方法が望ましい。
板を設置した場合、ミネラル成分充填部が水流を分散し
炭酸ガス溶解速度を速めるが、ミネラル成分の溶解によ
りミネラル成分充填部と多孔質板との間に空隙が出来た
場合及びあらかじめ空隙を設けた場合には水流が不均一
になり炭酸ガス溶解速度がばらつく恐れがあるため、多
孔質板の下部にシャワーヘッド状の整流板を設けること
が望ましい。整流板の効果により水流が均一に分散し、
水と炭酸ガスの接触面積が増加し炭酸ガス溶解速度が速
くなると共に炭酸ガス溶解時間のばらつきが無くなる。
充填しない別個の炭酸ガス添加カートリッジ内で行って
もよい。この様な構成とすることにより寿命に達したミ
ネラルカートリッジだけを交換して使用できる。
法は、水が炭酸ガス層を通過する際に自然にとけ込むた
め、バブルレスの添加が可能であり炭酸ガスの無駄が無
く非常に経済的である。多孔質板と炭酸ガス層を通過し
炭酸ガスを添加された水はそのまゝ飲用水として供され
るか、または、更に難溶性のミネラル含有物質を充填し
たミネラル成分充填部に通水され、該ミネラル含有物質
からミネラルを溶解させ、ミネラルの増加したおいしい
水として飲用される。
水タンクに貯水し、炭酸ガス添加ミネラルカートリッジ
に循環させる、間欠給水型の装置に組み込む他、連続的
に処理、給水するミネラルウォーター製造装置にも使用
可能である。更に、飲用水の通水経路に残留塩素、トリ
ハロメタン、臭い等を除去する活性炭や、濁度成分、細
菌等を濾過する中空糸膜等からなる浄水装置を設ける
と、より衛生的なミネラルウォーターを製造することが
できる。
する。図1は、本発明の炭酸ガス添加方法に使用する、
多孔質板1の下部に整流板2を使用した場合と使用しな
い場合の炭酸ガス層を流れる水の様子を模式的に示した
図である。整流板2を使用した場合、水はシャワー状に
流れるため炭酸ガスとの接触面積が増加し、整流板2を
使用しない場合に比べ、表1の結果からも明らかなよう
に炭酸ガスの溶解速度は早くなり、しかも水流が均一化
されるため溶解速度のばらつきも解消される。
する、多孔質板1の空気抜き弁3の一例と動きを示す模
式図である。多孔質板1の空気抜き弁3の密度は水の密
度付近であるため、水中での重量はほぼ0となり、通水
中は通水圧力により多孔質板1に密着し、水流は矢印A
の方向に流れる。更に、通水停止時には、多孔質板1の
下部に堆積したガスの浮力により空気抜き弁3は押し上
げられ、矢印Bの方向に堆積したガスが流れる。空気抜
き弁3を通過したガスは、更に炭酸ガス添加ミネラルカ
ートリッジの頂部に設けられた空気抜き口4を通過し、
炭酸ガス添加ミネラルカートリッジ外に排出される。空
気抜き口4は、ガスのみを透過させ水を透過させない構
造であれば特にとらわれることはないが、例えば、疎水
性多孔質板や疎水性多孔質中空糸膜モジュールがあげら
れる。
方法の一例を示す概念図である。例えば、水の導入口5
及び水の導出口6を有する容器7内には、多孔質板1と
空気抜き弁3及び該多孔質板1より下部に炭酸ガスを導
入するための炭酸ガス導入口8が設けられている。又、
該容器7の頂部には、空気抜き弁3を通過したガスを容
器7外に排出するための空気抜き口4が取り付けられて
いる。該水の導入口5より導入された水は、該多孔質板
1の下部に封入された炭酸ガス層内を通過しつつ炭酸ガ
スを溶かし込み、水の導出口6より導出される。
ス添加方法の別の一例を示す概念図である。例えば、水
の導入口5及び水の導出口6を有する容器7内には、多
孔質板1と空気抜き弁3及び該多孔質板1より下部に炭
酸ガスを導入するための炭酸ガス導入口8が設けられ、
更にミネラル成分充填部9が配設されている。又、該容
器7の頂部には、空気抜き弁3を通過したガスを容器7
外に排出するための空気抜き口4が取り付けられてい
る。該水の導入口5より導入された水は、該多孔質板1
の下部に封入された炭酸ガス層内を通過しつつ炭酸ガス
を溶かし込み、そして、ミネラル成分充填部9を通過
し、炭酸ガスの作用により難溶性のミネラルを溶解して
ミネラルウォーターとなり、水の導出口6より導出され
る。
用いた、間欠給水型によるミネラルウォーター製造装置
の一例を示すフローである。炭酸ガス添加ミネラルカー
トリッジ11には炭酸ガスボンベ12が接続され、更に
循環ポンプ13によりリザーブタンク14内の水が該炭
酸ガス添加ミネラルカートリッジ11に循環通水され、
循環中に炭酸ガス及びミネラル成分を溶解したミネラル
ウォーターは、吐水ポンプ15により汲み上げられ、吐
水口16より使用者に供給される。このときリザーブタ
ンク14に冷却装置、循環或いは吐水経路等通水経路に
浄水器を取り付けることは可能である。但し、循環経路
に浄水器を取り付ける場合には浄水器が活性炭等消毒用
塩素を吸着或いは分解する成分を含まないことが望まし
い。リザーブタンク14内に消毒用塩素が無くなった場
合には雑菌等の繁殖が容易となり、それを防止するため
に紫外線ランプ等の殺菌設備が必要となるためである。
従って、浄水器の取り付け位置は、活性炭と中空糸膜か
らなる浄水器を吐水経路に取り付けることが更に望まし
い。また、このときの炭酸ガス源としては、炭酸ガスボ
ンベの他に、ドライアイス、或いは炭酸塩と酸の反応か
ら得られる炭酸ガス等があげられるが、特にとらわれる
ことはない。
用いた、連続給水型によるミネラルウォーター製造装置
の一例を示すフローである。炭酸ガス添加カートリッジ
10には炭酸ガスボンベ12が接続され、該炭酸ガス添
加カートリッジ10の水の導入口5には定流量弁等流量
制御装置17が取り付けられ、更に該炭酸ガス添加カー
トリッジ10の水の導出口6にはミネラル成分を充填し
たミネラルカートリッジ18が取り付けられる。ミネラ
ルカートリッジ18の導出部には中空糸膜と活性炭から
なる浄水器19が取り付けられてなる。連続方式による
ミネラルウォーター製造装置の場合、蛇口から直接給水
するので、炭酸ガス及びミネラル成分の溶解量を均一に
するため、定流量弁等流量制御装置17により給水量を
一定に制御する必要がある。更にミネラルカートリッジ
18から導出された水は中空糸膜と活性炭からなる浄水
器19により、赤錆、雑菌等濁度成分及び消毒用塩素が
除去され、吐水口16より使用者に供給される。本装置
によれば、炭酸ガス添加カートリッジ、ミネラルカート
リッジ、浄水器を別々に交換することが可能である。
ス添加ミネラルカートリッジに使用する、多孔質板の孔
径、空孔率、多孔質板の厚さ等を変化させたときの炭酸
ガス溶解速度を測定した結果の一覧である。炭酸ガス溶
解速度は、炭酸ガス100ccを溶解するのに要する時間
を測定した。又、多孔質板にシャワーヘッド状の整流板
を取り付けた場合の炭酸ガス溶解速度に与える影響も検
討した。このときの、多孔質板の面積及び厚さは10cm
2 、3mmであり、通水流量は0.5L/min であった。
又水温は23℃であった。
器を用いる方法や散気管等を用いる方法に比べ、低コス
トで炭酸ガスの無駄がない炭酸ガスの添加を行うことが
でき、非常に経済的である。
する、多孔質板下部に整流板を使用した場合と使用しな
い場合の炭酸ガス層を流れる水の様子を模式的に示した
図である。
する空気抜き弁の一例と動きを示す模式図である。
添加方法の事例を示す概念図である。
た、間欠給水型によるミネラルウォーター製造装置の一
例を示すフローである。
た、連続給水型によるミネラルウォーター製造装置の一
例を示すフローである。
Claims (5)
- 【請求項1】 水に炭酸ガスを添加する方法において、
ハウジング内部に、浸水した状態で炭酸ガスが通過しな
い多孔板が設けられ、該多孔板の上流側から水を供給
し、該多孔板の下流側に設けられた炭酸ガス導入口から
炭酸ガスを導入して、該多孔板を通過した水が、該多孔
板の下部に封入された炭酸ガス層を通過するようにした
ことを特徴とする炭酸ガスの添加方法。 - 【請求項2】 該多孔板の下部に、水流をシャワー状に
分散させて流す整流板が配設されてなることを特徴とす
る請求項1記載の炭酸ガスの添加方法。 - 【請求項3】 該多孔板が焼結フィルターであることを
特徴とする請求項1又は2記載の炭酸ガスの添加方法。 - 【請求項4】 該多孔板の平均孔径が0.5〜50μm
であることを特徴とする請求項1記載の炭酸ガスの添加
方法。 - 【請求項5】 該多孔板の空孔率が30〜40%である
ことを特徴とする請求項1記載の炭酸ガスの添加方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09853795A JP3328101B2 (ja) | 1995-04-24 | 1995-04-24 | 炭酸ガスの添加方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09853795A JP3328101B2 (ja) | 1995-04-24 | 1995-04-24 | 炭酸ガスの添加方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08290173A JPH08290173A (ja) | 1996-11-05 |
JP3328101B2 true JP3328101B2 (ja) | 2002-09-24 |
Family
ID=14222445
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP09853795A Expired - Lifetime JP3328101B2 (ja) | 1995-04-24 | 1995-04-24 | 炭酸ガスの添加方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3328101B2 (ja) |
-
1995
- 1995-04-24 JP JP09853795A patent/JP3328101B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08290173A (ja) | 1996-11-05 |
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