JP3327880B2 - 人工培土 - Google Patents

人工培土

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として植物の育
成栽培に用いる人工培土に関する。
【0002】
【従来の技術】人工培土として従来では、ミズゴケ(Sp
hagnum)を乾燥処理したものがある。ミズゴケはミズゴ
ケ科に属するせん類で、吸水力に富む透明細胞を有し、
その吸水力により培土としての有効な機能を果たす。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、次
の問題〜がある。 ミズゴケは保水性が高い(水分保持率が容積比で60%
程度)ので、降雨・灌水が頻繁であると、保水過多によ
る湿害で育成植物(特に蘭)が根腐れを起こす。 ミズゴケはバクテリアによる分解性に富むので、アン
モニア態窒素濃度が経時的に大きく増量変化し、適正な
施肥量を判定することが困難で、施肥過多による濃度障
害を生じ易く、育成植物が育成不良を起こす。また、ミ
ズゴケは1年余りで腐敗するので、特に、蘭栽培では1年
余りで新しいミズゴケに植え替える必要がある。 上記の湿害、濃度障害を避けるため、保水状態、養分
濃度状態を確認したうえで適正な灌水量、施肥量を厳守
する必要があり、灌水、施肥の管理が面倒である。 上記のようにミズゴケはバクテリアによる分解性に富
むので、経時的に培土としての機能が低下し、2〜3年
培土として連続的に使用すると、その後は育成植物の育
成が殆ど不可能となるいわゆる連作障害が生じる。とり
わけ、蘭裁培では上記のように1年位で新しいミズゴケ
に植え替える必要がある。 上記のように、ミズゴケはバクテリアによる分解性に
富むので、培土として1〜2年使用後はその形態が粉状
に変化し、飛来してきた雑草の種子を培土表面で覆い、
その発芽を容易にしてしまうので、雑草が発生し易い。
【0004】上記問題を解決するため、保水性が適度に
低く、バクテリアによる分解性の低い素材による人工培
土の創出が望まれていた。最近、このような素材とし
て、スギ又はヒノキの皮層を用い、これを切削して培土
の形態にすることが提案されている(「今日の農業」
(化学工業日報社)1989年4月号110〜114頁)。
【0005】しかし、この種の人工培土でも下記の新た
な問題〜を生じる。 一旦、乾燥すると、その表面が撥水性を帯びるので、
通水性及び保水性が無くなり、灌水した水が根までとど
かず、育成植物を枯らすことになる。 上記撥水性を防止するため、栽培中は乾燥を避ける必
要があり、常に乾燥前に灌水を行わねばならず、灌水の
管理が面倒である。 上記撥水性を防止するため、製品としての流通過程に
おいても乾燥を避ける必要があり、場合によっては流通
過程での水分の補給が必要となり、その製品の管理が面
倒である。 上記のように製品を保水状態に維持しておく必要か
ら、製品重量が大きくなり運搬に不利である。
【0006】本発明は、湿害、養分の濃度障害、及び連
作障害を防止でき、並びに一旦、乾燥しても通水性、保
水性を回復でき乃至は確保できる人工培土の提供をその
課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、 1.スギ及び/又はヒノキの皮層の細切物に界面活性剤
を添加したことを特徴とする人工培土、 2.前記界面活性剤を、多孔体粒子に保持させことを特
徴とする上記1に記載の人工培土、 3.バーミキュライトを更に含有した上記1または2の
人工培土。 4.界面活性剤に代えてバーミキュライトを用いたこと
を特徴とする上記1に記載の人工培土。 5.保水材を添加したことを特徴とする上記1乃至上記
4に記載の人工培土。 6.上記1乃至上記5に記載の人工培土からなるマルチ
材に関する。
【0008】すなわち、本発明は、(a)スギ又は/及
びヒノキの皮層の細切物に(b)界面活性剤又は/及び
バーミキュライトを含有することを特徴とする人工培土
に係わり、上記界面活性剤は多孔体粒子に吸着により保
持させたものであってよく、さらに本発明の人工培土は
上記(a)及び(b)の成分以外に例えば(c)保水剤
(d)化成肥料又は有機肥料(e)薬草有機(f)鉱物
質粉末(g)合成繊維(h)防腐防カビ剤(i)浸透性
殺虫剤(j)浸透性殺菌剤等植物栽培に使用されうる他
の成分を含有していてもよい。
【0009】上記スギ及びヒノキとしては、具体的には
学名Criptomeria japonica、Chamaecyparis obtusaのも
のが例示されるが、これらの変種であっても良い。スギ
又はヒノキの皮層の細切物は特開平2−49516号公
報に記載の方法やあるいは乾式樹皮剥離機で剥いだ樹皮
をそのまま回転式粉砕機で細切する方法等容易に製造さ
れるが、スギ又はヒノキの皮層を羽毛状に処理したもの
が好ましい。
【0010】界面活性剤を添加する理由は、スギ及び/
又はヒノキの皮層の細切物が乾燥して撥水性を帯びるの
を防止するかあるいは乾燥して撥水性を帯びたスギ及び
/又はヒノキの皮層の細切物に通水性と保水性を回復さ
せるためである。界面活性剤はどのような種類のもので
も良いが特に、陽イオン性界面活性剤、陰イオン性界面
活性剤、非イオン性界面活性剤を好適に用いることがで
きるが、より好ましくは陰イオン性界面活性剤及び非イ
オン性界面活性剤である。
【0011】陽イオン性界面活性剤としては、ラウリル
トリメチルアンモニウムクロライド、セチルトリメチル
アンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモ
ニウムクロライド、ジラウリルジメチルアンモニウムク
ロライド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライ
ド、ラウリルジヒドロキシエチルメチルアンモニウムク
ロライド、オレイルビスポリオキシエチレンメチルアン
モニウムクロライド、ステアリルヒドロキシエチルジメ
チルアンモニウムクロライド、ラウリルジメチルベンジ
ルアンモニウムクロライド、ラウロイルアミノプロピル
ジメチルエチルアンモニウムエトサルフェート、ラウロ
イルアミノプロピルジメチルヒドロキシエチルアンモニ
ウムパークロレート等が挙げられる。
【0012】陰イオン性界面活性剤としては、ポリオキ
シエチレンノニルフェニルエーテルサルフェートアンモ
ニウム塩、ポリオキシエチレンジノニルフェニルエーテ
ルサルフェートアンモニウム塩、ポリオキシエチレンジ
スチレン化フェニルエーテルサルフェートアンモニウム
塩、ポリオキシエチレン合成アルコールサルフェートア
ンモニウム塩等を挙げることができ、その具体的商品名
としては、松本油脂のRY−321、335、333、
334等を挙げることができる。
【0013】非イオン性界面活性剤としては、ポリオキ
シエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレ
ンビスアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン
スチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレンオレ
イルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ抽、ポリエチ
レングリコールオレエート等を挙げることかでき、その
具体的商品名としては、松本油脂のペネロールNP−
2、ペネロールBNP−20、ペネロールSP−18、
アクチノールOL−6、アクチノールCS−10、ブリ
アンO−200や微生物分離型界面活性剤である松本油
脂のシルバンT−20、シルバンT−60、シルバンT
−80、ハイマールF−3、ハイマールF−5、ハイマ
ールF−7、ハイマールF−9等を挙げることができる
が、微生物分離型が好ましい。
【0014】界面活性剤の配合量は、人工培土の全重量
に対し、約0.01重量%〜5.0重量%とするのが好
ましく、約0.05重量%〜1.0重量%とするのがよ
り好ましい。その理由は、約0.01重量%未満では乾
燥して撥水性を帯びたスギ及び/又はヒノキの皮層の細
切物に通水性及び保水性を回復させることができない場
合があり、他方、約5.0重量%を越えても通水性はそ
れ以上改善されることはなく、むしろ多量の界面活性剤
により育成植物に育成不良を生じさせる懸念があるとと
もに、コスト高となるのに対し、約0.01重量%〜
5.0重量%の範囲では育成植物の安全と経済的コスト
を維持しながらスギ及び/又はヒノキの皮層の細切物の
通水性等の回復を行うこと又は乾燥によるスギ又はヒノ
キの皮層の細切物の撥水性発現を防止することができ、
特に約0.05重量%〜1.0重量%の範囲ではその効
果がより確実に得られるからである。
【0015】本発明の人工培土において、界面活性剤を
多孔体粒子に吸着により保持させてもよい。界面活性剤
を多孔体粒子に吸着により保持させるのが好ましい理由
は、培土から界面活性剤が短期間で流出してしまうのを
防止し、界面活性剤を培土中に長期間維持させ、前記細
切物の通水性等の回復機能を長期間維持させるためであ
る。
【0016】本発明の人工培土において使用される多孔
体粒子としては、粒経約0.1mm〜10mm程度の軽
石、シリカゲル、ケイソウ土、ゼオライト、コンクリー
ト粒、石コウ、コロイド状珪酸、砕石、ヤシガラ、モル
タル、モミガラ、シリカ、スラブ、セメント、パーライ
ト、スポンジ、ポリスチレン等を好適に用いることがで
きる。多孔体粒子の配合量は、人工培土の全重量に対
し、約0.1重量%〜50重量%とするのが好ましく、
約0.5重量%〜10重量%とするのがより好ましい。
界面活性剤の多孔体粒子への吸着は、通常、多孔体粒子
をかき混ぜながら界面活性剤を噴霧もしくは注加させる
ことにより容易にできる。界面活性剤の多孔体粒子への
吸着率は一般に約10%〜50%であり、この範囲内で
界面活性剤を吸着させて用いることができる。
【0017】またさらに本発明の人工培土において、バ
ーミキュライトを更に含有させるかもしくは、界面活性
剤に代えてバーミキュライトを用いてもよい。バーミキ
ュライトを用いる理由は、バーミキュライトは界面活性
剤のように乾燥して撥水性を帯びたスギ及び/又はヒノ
キの皮層の細切物の通水性等を回復させることはできな
いが、撥水性を帯びたスギ又はヒノキの皮層の細切物間
に分散して介在し、自らの高い通水性により次々に水分
を受け渡しながらスギ及び/又はヒノキの皮層の細切物
間に通水経路を形成できるからである。
【0018】バーミキュライトの配合量は、培土全重量
に対して、約5重量%〜40重量%とするのが好まし
く、約15重量%〜35重量%とするのがより好まし
い。その理由は、約5重量%未満であると十分な通水経
路を形成できない場合があり、他方、約40重量%を越
えてもそれ以上の通水性は培土としては特に必要ないば
かりか、むしろ培土の比重が増大して運搬等が不便にな
るとともにコスト高となるのに対し、約5重量%〜40
重量%の範囲では培土の軽量性と経済的コストを維持し
ながら通水性を確保することができ、特に約15重量%
〜35重量%の範囲でその効果がより確実に得られるか
らである。
【0019】また本発明の人工培土は更に保水材を添加
してもよい。保水材を添加する理由は、その高い保水性
によりスギ及び/又はヒノキの皮層の細切物を長期間に
わたって湿潤状態に保ち、その乾燥による撥水をできる
だけ防止するためである。
【0020】保水材の種類としては、デンプン・アクリ
ル系ポリマー、ポリアクリル酸ソーダ系ポリマー、アク
リル酸ビニルアルコール系ポリマー、アクリル酸メチル
・酢酸ビニル共重合体、ポリアクリル酸架橋ポリマー、
ポリビニルアルコール・アクリルエステルポリマー、変
性ポリビニルアルコール系ポリマー、カルボキシメチル
セルロース架橋物、特殊処理アクリロニトリルポリマ
ー、溶解パルプ・ポリマ一系、ポリアクリル酸ソーダ系
ポリマー等を挙げることができ、具体的商品名としては
三洋化成工業のサンウェットIM300、日澱工業のW
AS、住友化学工業のスミカゲル及びイゲタゲル、花王
石鹸のワンダージェル、製鉄化学のアクアキープ、クラ
レイソプレンケミカルのKIゲル、日本エクスランのエ
スペックランシール、日本バイリ−ンのKPシリーズ、
ニチリン化学のキッコレートSC、明成化学工業のアク
アプレン、ヘンケル日本のノンスエット、ライオンのラ
イオンポリマー等を挙げることができる。
【0021】保水材の配合量は、培土全量に対し、有効
成分換算で約0.01重量%〜3.0重量%とするのが
好ましく、約0.05重量%〜1.0重量%とするのが
より好ましい。その理由は、約0.01重量%未満の場
合には保水量が僅かであり、スギ及び/又はヒノキ皮層
の細切物を長期間にわたって湿潤状態に保つことができ
ない場合があり、他方、約3.0重量%を越えるとその保
水過多により蘭等では根腐れを生じる場合があるととも
に、高コストになるのに対し、約0.01重量%〜3.
0重量%の範囲では育成植物の安全を図りながらスギ及
び/又はヒノキの皮層の細切物を長期間にわたって保湿
状態に保つことができ、特に約0.05重量%〜1.0
重量%の範囲ではその効果がより確実に得られるからで
ある。
【0022】さらに所望により本発明の人工培土に、化
成肥料、有機肥料、薬草有機、鉱物質粉末、合成繊維、
防腐防カビ剤、浸透性殺虫剤、浸透性殺菌剤等を添加し
てもよい。化成肥料及び有機肥料として具体的にはIB
DU(登録商標)(三菱化成等)、エード原液花用(タ
ケダ園芸株式会社)、有機エード(多木化学株式会社)
等が挙げられるが、緩効性肥料が好ましい。使用量は一
概には云えないが本発明の完成人工培土に対して通常約
0.1%〜10%、好ましくは約0.5〜5%程度であ
る。
【0023】薬草有機とは、例えば、安中散、平胃散、
ダイオウ、カンゾウ等の漢方薬原料である。例えば、ダ
イオウ、カンゾウ、シャクヤク、ショウキョ(ショウ
ガ)、おけら等の薬草、その抽出残滓又はそれらの処理
物が挙げられ、処理物としてはこれらの抽出残滓をミミ
ズに食べさせて得られる糞や、又は堆肥にしたものが好
適である。カルゲン株式会社製「メデカルコンポ」が容
易に入手できる薬草有機の例である。使用量は一概には
云えないが本発明の完成人工培土に対して通常約1%〜
50%程度、より好ましくは約5〜30%程度である。
【0024】また人工培土の比重を高めるために、鉱物
質粉末を配合してもよい。鉱物質としては具体的に例え
ばクレー、タルク、ゼオライトが挙げられ、好ましく
は、これらを微粉末にしたものが使用される。使用量は
一概には云えないが本発明の完成人工培土に対して通常
5%〜80%、好ましくは約15%〜30%程度であ
る。
【0025】また、本発明の人工培土に合成繊維を配合
するとカビの発生が抑制される。合成繊維としては、具
体的にはポリエステル、ナイロン、ポリエチレン等の屑
もしくは細切物が挙げられる。使用量は一概には云えな
いが本発明の完成人工培土に対して通常約、0.01%
〜30%程度、好ましくは約0.1%〜10%程度であ
る。
【0026】防腐防カビ剤としては、好ましくは、動
物、植物に低毒性のもの、例えばメチル2−ベンジミダ
ゾイルカーバネイト(MBC)を主成分とするコートサ
イドD(登録商標)、コートサイドSP(登録商標)、
コートサイド55D(登録商標)、スラオフ620(登
録商標)、スラオフ72N(登録商標)(いずれも武田
薬品工業株式会社)が配合されてよい。使用量は一概に
は云えないが本発明の完成人工培土に対して通常約0.
01%〜1.0%、好ましくは約0.05〜0.5%で
ある。
【0027】浸透性殺虫剤としては具体的には例えば、
オルトラン(化学名:o,s−ジメチルアセチルホスホ
ラミドチオエート)、デプテレックス(化学名:ジメチ
ル(2,2,2−トリクロロー1−ヒドロキシエチル)
ホスホネート)等が挙げられる。浸透性殺菌剤としては
具体的には例えば、ベノミル(化学名:メチル1−(ブ
チルカルバモイル)−2−ベンジミーダゾールカルバメ
ート)50%水和剤[ベンレート水和剤(タケダ園
芸)]、トリホリン(化学名;N,N’−[1,4−ピ
ペラジニジニルービス(2,2,2,−トリクロロエチ
リジン]−ビスホルムアミド)15.0%乳剤[サプロ
ール乳剤(タケダ園芸)]等が挙げられる。浸透性殺虫
剤、浸透性殺菌剤の使用量は一概には云えないがいずれ
も本発明の完成人工培土に対して約0.05%〜5%、
好ましくは約0.1〜1%である。
【0028】また、本発明の人工培土は所望により顔料
または色素等で着色を施してもよい。着色方法は、顔料
または色素を含む通常の皮膜形成成分または接着剤成分
で人工培土表面を被覆することによって容易に製造され
る。好ましくは顔料または色素と樹脂とを混合し、この
混合物を人工培土に噴霧したのち乾燥することにより製
造される。樹脂を顔料または色素と混合して培土表面に
被覆すると色が落ち難い。
【0029】樹脂は、酢酸ビニル、酢酸ビニル共重合体
を始め、通常の皮膜形成成分または接着剤成分、即ち、 フェノール樹脂、アルキド樹脂、塩化ビニル樹脂、
エポキシ樹脂、シリコーン樹脂などの合成樹脂、あるい
は、 あまに抽、しなきり油などの天然乾性油、コーパ
ル、ロジン等の天然樹脂を指すが、実際には、エマルジ
ョン型酢酸ビニルが好ましい。樹脂の使用量は、一概に
はいえないが、本発明の完成人工培土に対して通常0.
01%〜3.0%程度、好ましくは0.05%〜1.0
%である。
【0030】顔料は、通常の有機顔料、無機顔料のいず
れも使用でき、その色も青、緑、黄、オレンジ、赤、白
等いずれであってもよい。青色顔科には銅フタロシアニ
ンブルー、緑色顔料には銅フタロシアニングリーン、黄
色顔料にはビスアゾ系顔料、オレンジ色顔料には不溶性
モノアゾ系顔料、赤色顔料には不溶性モノアゾ系顔料の
他、縮合アゾ系顔料、キナクリドン系顔料、アゾ系顔料
等を好適に用いることができる。色素は、カロチノイド
系、ポリフィリン系、クロロフィル系等の天然色素、タ
ール系等の合成色素のいずれでもよい。顔料及び色素の
使用量も一概にはいえないが、本発明の完成人工培土に
対して、通常0.05%〜3.0%、好ましくは0.1
〜1.0%である。
【0031】本発明の人工培土は、必要成分を自体公知
の手段に従って混合(好ましくは均一に)することによ
って容易に製造される。本発明の人工培土の好ましい使
用方法は、例えば、播種を行う場合、本発明の人工培土
もしくは人工培土と一般の土壌や肥料との混合物の上に
種を播き、その上に本発明の人工培土を覆いかぶせる。
このようにすると人工培土の上に雑草の種子が飛来して
も、人工培土の内部に入っていくことはなく、表面に留
まったままで、しかも人工培土の表面は乾燥しているの
で、雑草の種子は発芽できない。
【0032】また、本発明の人工培土には、上記雑草発
生防止効果の他に防霜効果、保温、保水効果も有するた
め、マルチ材(敷きワラの代用)として使用する事によ
り、例えば浅根植物の霜害を防止できる。また更に、本
発明の人工培土は重量が軽いので、運搬に便利であり、
屋上、ベランダに設置する花壇やその他園芸用培土とし
て使用できる。更に本発明の人工培土に肥料等を配合さ
せると植物を栽培することができる。
【0033】
【発明の実施の形態】上記発明の効果を明瞭にするた
め、実施例及び試験例を下記に示す。
【0034】
【実施例】[実施例1〜5]スギの皮層を切削して羽毛
状に形成した羽毛状処理物と、ヒノキの皮層を同様に処
理した羽毛状処理物とを同量で均一に混合し、これに松
本油脂のRY−321(ポリオキシエチレン(6)ノニ
ルフェニルエーテルサルフェートアンモニウム塩)を表
1に示す各配合量で配合して人工培土を得た。表1に示す
ように、人工培土の全重量に対するRY−321の配合
量が0.01重量%のものを実施例1とし、0.05重
量%のものを実施例2とし、1.0重量%のものを実施
例3とし、3.0重量%のものを実施例4とし、5.0
重量%のものを実施例5とした。
【0035】[実施例6〜10]スギの皮層を切削して
羽毛状に形成した羽毛状処理物と、ヒノキの皮層を同様
に処理した羽毛状処理物とを同量で均一に混合したもの
に、バーミキュライトを表3に示す各配合量で配合して
人工培土を得た。表3に示すように、人工培土の全重量
に対するバーミキュライトの配合量が5重量%のものを
実施例6とし、15重量%のものを実施例7とし、25
重量%のものを実施例8とし、35重量%のものを実施
例9とし、40重量%のものを実施例10とした。
【0036】[実施例11〜15]スギの皮層を切削し
て羽毛状に形成した羽毛状処理物と、ヒノキの皮層を同
様に処理した羽毛状処理物とを同量で均一に混合し、こ
れに松本油脂のハイマールF−7(ポリオキシエチレン
(7)セカンダリアルキルエーテル)を表2に示す各配
合量で配合して人工培土を得た。表2に示すように、人
工培土の全重量に対するハイマールF−7の配合量が
0.01重量%のものを実施例11とし、0.05重量
%のものを実施例12とし、1.0重量%のものを実施
例13とし、1.0重量%のものを実施例13とし、
3.0重量%のものを実施例14とし、5.0重量%の
ものを実施例15とした。
【0037】[実施例16]切削したスギ皮層50部と
切削したヒノキ皮層46部を混合し乍らシリカ2部ヤシ
ガラ1部パーライト1部を混合してハイマールF−7、
0.07部及び花工場原液(タケダ園芸)0.005部
を噴霧し人工培土を得た。
【0038】[実施例17]切削したスギ皮層85部と
切削したヒノキ皮層10部を混合し乍らポリスチレン1
部セメント3部シリカ1部を混合してハイマールF−
7、0.07部及び花工場原液(タケダ園芸)0.00
5部を噴霧し人工培土を得た。
【0039】[実施例18]切削したスギ皮層95部と
切削したヒノキ皮層1部を混合し乍ら天然軽石1部,セ
メント2部、モミガラ1部を混合しハイマールF−7、
0.07部及び花工場原液(タケダ園芸)0.005部
を噴霧して人工培土を得た。
【0040】[実施例19]切削したスギ皮層90部と
切削したヒノキ皮層5部を混合し乍らバーミキュライト
2.5部,天然軽石1部,発泡セメント1.5部を混合
しハイマールF−7、0.07部及び花工場原液(タケ
ダ園芸)0.005部を噴霧して人工培土を得た。
【0041】[実施例20]切削したスギ皮層84.5
部と切削したヒノキ皮層5部を混合し乍らバーミキュラ
イト8部天然軽石1部発泡セメント15部を混合しハイ
マールF−7、0.07部及び花工場原液(タケダ園
芸)0.005部を噴霧して人工培土を得た。
【0042】[実施例21]切削したスギ皮層91.5
部とピートモス5部、バイオコンポ(田中龍亮製)3
部、セメント0.5部を混合してハイマールF−9、
0.10部及び花工場原液(タケダ園芸)0.010部
を噴霧し人工培土を得た。
【0043】[実施例22]切削したスギ皮層90.5
部と切削したヒノキ皮層5部を混合し乍らバイオコンポ
2部、セメント1.5部,天然軽石1部を混合しハイマ
ールF−7、0.07部及び花工場原液(タケダ園芸)
0.05部を噴霧して人工培土を得た。
【0044】[実施例23]切削したスギ皮層90部と
切削したヒノキ皮層3部を混合し乍らイゲタゲル(登録
商標)ソイル(住友化学製)2部、バイオコンポ(田中
龍亮製)2.5部、ポットライト(小野田エステック
製)2.5部を混合してハイマールF−7、0.07部
及び花工場原液(タケダ園芸)0.005部を噴霧して
人工培土を得た。
【0045】[実施例24]切削したスギ皮層90.6
部と切削したヒノキ皮層6部を混合し乍らイゲタゲル
(登録商標)ソイル1部モルタル0.9部シリカ1.5
部を混合しハイマールF−9、0.07部及び花工場原
液(タケダ園芸)0.005部を噴霧して人工培土を得
た。
【0046】[実施例25]切削したスギ皮層89.5
部と切削したヒノキ皮層2部を混合し乍ら砕石3.5
部、発泡セメント2部,薬草有機3部を混合しハイマー
ルF−7、0.07部及び花工場原液(タケダ園芸)
0.005部を噴霧して人工培土を得た。
【0047】[試験例1]表1及び表2に示すように、
界面活性剤を配合していないものを比較例1とし、上記
実施例1〜5、11〜15の通水性及び植物の栽培状況
(散水3日に1回)を調べた。試験方法は、シャーレに
実施例1〜5、11〜15及び比較例1の人工培土をそ
れぞれ2cmの厚さに充填し、その表面に上方から水を
滴下することにより行った。通水性の判定は、滴下した
水が人工培土表面からすぐに吸水されたものを有効、吸
水されなかったものを無効とした。判定結果を表1及び
表2に示す。表1から明らかなように、RY−321ま
たはハイマールF−7の配合量が0.01重量%以上の
場合に有効な通水性が得られた。また前述の通り、5.
0重量%を越えても通水性はそれ以上改善されることは
なく、むしろ多量の界面活性剤により育成植物に育成不
良を生じさせる懸念があるとともにコスト高となる。以
上のことから、0.01重量%〜5.0重量%の範囲で
育成植物の安全と経済的コストを維持しながら羽毛状処
理物の通水性等の回復を行うことができ、特に、0.0
5重量%〜1.0重量%の範囲が最も好ましいことが分か
る。
【0048】[試験例2]表3に示すように、バーミキ
ュライトを配合していないものを比較例2とし、上記実
施例6〜10の通水性を調べた。試験方法及び通水性の
判定は前記試験例1と同様にして行った。判定結果を表
3に示す。表3から明らかなように、バーミキュライト
の配合量が5重量%以上の場合に有効な通水性が確認さ
れた。また、前述の通り40重量%を越えてもそれ以上
の通水性は培土としては特に必要ないばかりか、むしろ
培土の比重が増大して運搬等が不便となるとともにコス
ト高となる。以上のことから、5重量%〜40重量%の
範囲で培土の軽量化と経済的コストを維持しながら通水
性を確保することができ、特に15重量%〜35重量%
の範囲でその効果がより確実に得られることが分かる。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】
【表3】 表1、表2及び表3中、RY−321、ハイマールF−
7及びバーミキュライトの配合量の単位は重量%、通水
性の判定のうち○は有効、×は無効を示す。
【0052】[試験例3]断熱試験 実施例2の人工培土及び比較例として建築用断熱材の石
綿に熱を与え、各試験体の表面温度等を測定し、熱伝導
率を求めた。測定方法はJIS A1412−1989
[保温材の熱伝導率測定方法]の5.2平板比較法によ
り行った。判定結果を表4に示す。
【0053】
【表4】 表4から明らかなように、本発明の人工培土は建築用断
熱材である石綿よりも優れた断熱効果を有することが判
る。
【0054】[試験例4]雑草発生防止試験 プランターに実施例2の人工培土と比較例として市販の
花の土(商品名:東商プランター培養土)を設置して、
6ヵ月間室外に放置し、雑草の発生を調査した。結果を
表5に示す。
【0055】
【表5】 表5から明らかなように市販の花の土では雑草が大量に
発生したにもかかわらず、本発明の人工培土では雑草が
はとんど発生しなかった。
【0056】[試験例5]イエバエ幼虫に対する成育抑
制試験 本発明の人工培土及び比較例1として京都産の天然畑
土、比較例2として大阪産の腐葉土を1lのビーカーに
各々200ml入れ、イエバエ2令幼虫を50頭ずつ放
して上部をろ紙で覆い、1日1回5ml散水して25℃恒
温器中14日間放置し、蛹数及び羽化成虫数を測定し
た。結果を表6に示す。表6から明らかなように本発明
の人工培土はイエバエの発生を有意に抑制した。
【0057】
【表6】
【0058】[試験例6]キュウリ子苗立枯病防止試験 供試植物及び病原菌 供試植物はキュウリ(品種:四葉)を使用した。接種源
のRhizoctonia Solani(茨木農試,No63)はイネ籾殻培
地で28℃、7日間培養したもの、Fusarium oxysporum
f.sp.cucumerinum(信州大学,SUF359)はトウモロ
コシ培地で28℃、14日間培養したものを用いた。
【0059】試験方法 ・Rhizoctonia Solaniによる試験方法 菌の生育した籾殻培地1.0g、2.0 g、3.0 g/
鉢を本発明の人工培土及び比較例1としての京都産の天
然畑土、比較例2としての栃木産の天然畑土の表層土壌
(3cm)に混和接種し、28℃の湿室に1日間保つ。
その後10粒/鉢のキュウリをは種、室温で管理し10
日後調査した。 ・Fusarium oxysporumによる試験方法 菌の生育した培地に、2倍量のトウモロコシ粉末を加え
ジューサで磨砕する。これを1.0g、2.0 g、
3.0 g/鉢を本発明の人工培土及び比較例1としての
京都産の天然畑土、比較例2としての栃木産の天然畑土
の土壌全層に混和接種し、28℃の湿室に1日間保つ。
その後10粒/鉢のキュウリをは種、室温で管理し14
日後調査した。
【0060】調査及び判定 ・Rhizoctonia Solaniの調査および判定 は種10日後に各固体を下記の係数に基づき調査した。 係数(I) 0 :健全 0.5 :根部にわずかに病徴を認める 1 :地上部に病徴はないが地際部、根に発病 2 :地上部にも発病が現われ立枯れ初期症状を呈す 3 :発芽時あるいは初期に被害を受けて発育しない 判定:被害度(%)=ΣnI/(3×固体数) ただし、nは係数Iを示した固体数
【0061】Fusarium oxysporumの調査および判定 は種14日後に各固体を下記の係数に基づき調査した。 係数(I) 0 :健全 0.5 :外見健全、導管の褐変がわずかに認められる 1 :生育遅延、導管の褐変が激しい 2 :生育遅延が激しく明らかにフザリウムの萎縮涸を呈す 3 :立枯れ 判定:被害度(%)=ΣnI/(3×固体数) ただし、nは係数Iを示した固体数 結果を表7に示す。
【0062】
【表7】 上記の結果から、本発明の人工培土が植物の生育性、通
水性、さらには雑草、害虫の発生抑制において公知の比
較例よりもはるかに優れていることがわかる。
【0063】
【発明の効果】本発明の人工培土は、下記の効果を奏す
る。 (1)スギまたはヒノキの皮層の細切物はその保水性が
適度に低い(水分含有量が容積比で30%程度)ので、
降雨・灌水が頻繁であっても保水過多による湿害のおそ
れが少なく、育成植物(特に蘭)根腐れを有効に防止で
きる。 (2)スギまたはヒノキの皮層の細切物はバクテリアに
よる分解性が殆どなく、10年以上にわたる使用にも耐
え、アンモニア態窒素濃度の経時的変化が少なく、適性
な施肥量を判定することが容易に行え、養分過多による
濃度障害のおそれが少なく、育成植物の育成不良を有効
に防止できる。 (3)上記のように頻繁な降雨・灌水によっても保水過
多になることがなく、また適性な施肥量を容易に判定で
きるので、潅水・施肥の管理が容易である。 (4)上記のようにスギまたはヒノキの皮層の細切物は
バクテリアによる分解性が低いので、経時的に培土とし
ての機能が低下することがなく、2〜3年経過後に育成
植物の育成が殆ど不可能となるいわゆる連作障害を生じ
ることがない。 (5)上記のように、スギまたはヒノキの皮層の細切物
はバクテリアによる分解性が低いので、その形態が変化
せず、飛来してきた雑草の種子が培土表面に侵入し難
く、雑草の種子はすぐに乾燥して発芽できず、雑草の発
生が防止できる。 (6)スギまたはヒノキの皮層の細切物が、一旦、乾燥
してその表面が撥水性を帯びても、降雨・灌水により給
水を受けると、その表面は界面活性材により濡れ性が高
まるので、通水性が回復し、またその組織内に吸水して
保水性が回復する。このため、灌水した水を確実に根に
給水することができ、育成植物を枯らすことがない。 (7)栽培中にスギまたはヒノキの皮層の細切物の表面
が乾燥しても、通水が可能であるから、保水状態を確認
して常に乾燥前に灌水を行う必要はなく、灌水の管理が
容易である。 (8)乾燥を避ける必要がないので、製品としての流通
過程で水の補給を必要とせず、製品の管理が容易であ
る。 (9)乾燥物を製品とすることができるので、製品の重
量を小さく維持でき、運搬に便利である。 (10)界面活性剤が多孔体粒子から徐々に流出し、ス
ギ又はヒノキの皮層細切物の通水性等の回復機能を長期
間に渡って維持できる。 (11)スギ又はヒノキの皮層の細切物が、一旦、乾燥
してその表面が撥水性を帯びても、バーミキュライトに
より形成される通水経路で通水が行われ、育成植物を枯
らすことがない。 (12)保水材の保水性によりスギ又はヒノキの皮層の
細切物に長期間にわたって多量の水を保持させ、植物に
水を供給し続けることができる。また、さらに本発明者
らは本発明の人工培土が下記のような予想外の効果(1
3)〜(15)を奏することを新知見した。 (13)断熱効果を有するため、屋上園芸に培土として
用いると、天井が焼けることがないので、夏期において
下の部屋の室温の上昇を抑制できる。また、冬季におい
ては室内の保温に有効である。 (14)防霜効果を有するため、育成植物(特に浅根植
物)の霜害を防止できる。 (15)蛹化防止及び抗菌作用を有するため、無農薬栽
培が可能である。例えば、イエバエの発生を抑制するた
め、衛生的で家庭園芸に適している。また、芝生が枯れ
る原因はコガネムムシが根を食べるからであるが、本発
明の人工培土はコガネムシの発生を抑制するため、芝生
の育成に適しており、今日社会問題化しているゴルフ場
の農薬散布の軽減に役立つ。また、ハーブ等健康植物の
無農薬栽培も可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01G 13/00 A01G 1/00

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スギ皮層の切削物及び/又はヒノキ皮層
    の切削物を含有する人工培土組成物を使用することを特
    徴とする雑草発生防止方法。
  2. 【請求項2】 スギ皮層の切削物とヒノキ皮層の切削物
    が羽毛状物であることを特徴とする請求項1に記載の方
    法。
  3. 【請求項3】 スギ皮層の細切物及び/又はヒノキ皮層
    の細切物を含有することを特徴とするマルチ材。
  4. 【請求項4】 スギ皮層の細切物及び/又はヒノキ皮層
    の細切物を含有することを特徴とする断熱材用組成物。
  5. 【請求項5】 (1)スギ皮層の切削物又は/及びヒノ
    キの皮層の切削物と(2)バーミキュライト又は/及び
    保水剤とを含有することを特徴とする組成物。
  6. 【請求項6】 人工培土である請求項5に記載の組成
    物。
  7. 【請求項7】 ミズゴケの一部又は全部の代替物として
    用いられる請求項3〜6記載の組成物。
  8. 【請求項8】 スギ皮層の切削物とヒノキ皮層の切削物
    が羽毛状物であることを特徴とする請求項3〜7記載の
    組成物。
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