JP3325716B2 - 超音波診断装置 - Google Patents

超音波診断装置

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JP3325716B2 JP20185294A JP20185294A JP3325716B2 JP 3325716 B2 JP3325716 B2 JP 3325716B2 JP 20185294 A JP20185294 A JP 20185294A JP 20185294 A JP20185294 A JP 20185294A JP 3325716 B2 JP3325716 B2 JP 3325716B2
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垣 森 雄 西
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、二次元配列振動子によ
り構成された超音波探触子を有する超音波診断装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】超音波診断装置において、高速で二次元
走査を行なう技術として二次元配列振動子を用いる方法
が知られている。以下、その動作原理について図3に示
す概略ブロック図を参照しながら説明する。
【0003】図3において、101は超音波探触子であ
り、図4に示されるように二次元的に配列された振動子
で構成される。この例では8×8で64個の振動子で構
成される。102は送信回路である。103は増幅部、
104はA/D変換部であり、この例ではそれぞれ64
個の増幅器およびA/D変換器により構成される。10
5はビーム合成器、106は信号処理部、107は表示
部である。
【0004】以上の構成について、以下その動作ととも
にさらに詳細に説明する。図3において、送信回路10
2は、駆動パルスを発生し、全ての二次元配列振動子を
駆動する。各駆動パルスの間に位相差が与えられ、超音
波探触子101から送波される超音波ビームは指向性が
制御され、収束、偏向される。送波された超音波ビーム
は、被検体中で反射されて超音波探触子101に入射
し、超音波探触子101の出力は、A/D変換部104
でディジタル信号に変換され、ビーム合成器105で加
算される。ビーム合成器105では、A/D変換部10
4の各出力に遅延時間を与えることで、超音波探触子1
01に受信の指向性が与えられ、送波および受信の指向
性を変えることで被検体全体を三次元走査できる。以上
のようにして得られた受信信号は、信号処理部106で
検波され、表示部107に表示される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の二次元配列振動子を有する超音波診断装置では、表
示の深度が近距離の場合には、ビーム幅が太いために分
解能が悪く、超音波ビームの偏向角が大きい場合には、
指向性が悪いという問題があった。
【0006】本発明は、このような従来の問題を解決す
るものであり、二次元配列振動子を用いて、表示の深度
の距離や超音波ビームの偏向角によらず分解能が高く、
指向性の良いビーム形成を行なうことのできる超音波診
断装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、超音波探触子を構成するN×M個の二次
元配列振動子のうち、その中央部のK×L個(K<N、
L<M)を送受信兼用とし、その周囲の残りの部分を受
信専用とした超音波診断装置であって、送信に用いる振
動子が正方形を約45度回転させた開口形状となるよう
にしてサイドローブの影響を低下させることを特徴とす
ものである。
【0008】
【0009】
【0010】
【作用】したがって、本発明によれば、二次元配列振動
子の中央部で送信を行ない、また全ての二次元配列振動
子により受信を行なうので、ビーム幅が細く、高い分解
能を実現することができる。また、送信用の配線を少な
くすることができる。さらに、送信に用いる振動子が正
方形を約45度回転させた開口形状となるようにするの
で、サイドローブの影響を低下させることができる。
【0011】
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら説明する。図1は本発明の一実施例における超音
波診断装置を示す概略ブロック図である。図1におい
て、1は超音波探触子であり、本実施例では64個の振
動子で構成されている。2は送信用振動子選択スイッチ
であり、3は送信回路である。4は増幅部、5はA/D
変換部であり、本実施例ではそれぞれ64個の増幅器お
よびA/D変換器により構成される。6はビーム合成
器、7はメモリ、8は信号処理部、9は表示部である。
【0013】図2は上記超音波探触子1を構成する二次
元配列振動子の平面図である。本実施例では、図2
(a)に示すように、縦(N)8×横(M)8=64個
の二次元配列振動子のうち、その中央部の縦(K)4×
横(L)4=16個の二次元配列振動子を送受信兼用振
動子12とし、その周囲の残りの部分を受信専用振動子
11としたものである。したがって、超音波探触子1は
二次元的に配置された48個の受信専用振動子11と1
6個の送受信兼用振動子12の計64個の振動子から構
成される。
【0014】以上の構成について、以下その動作ととも
にさらに詳細に説明する。図1において、送信回路3
は、駆動パルスを発生し、超音波探触子1の各振動子を
駆動する。遠距離の場合には、送信用振動子選択スイッ
チ2により、図2(a)において左上向き斜線で示され
た領域内の16個の送受信兼用振動子12を送信に用い
る。各振動子に加えられる各駆動パルスの間には、位相
差が与えられ、超音波探触子1から送波される超音波ビ
ームは指向性が制御され、収束、偏向される。
【0015】表示の深度が近距離の場合には、送信用振
動子選択スイッチ2により、図2(b)において左向き
斜線で示された領域内の4個の送受信兼用振動子12a
を選択して送信を行なうことにより、超音波ビームの幅
をさらに細かくすることができる。
【0016】超音波ビームの偏向角が大きい場合には、
送信用振動子選択スイッチ2により、図2(c)におい
て左上向き斜線で示された領域内の8個の送受信兼用振
動子12bを選択し、偏向方向の振動子を増やして送信
に用いることで指向性を高めることができる。
【0017】送波された超音波ビームは、被検体中で反
射されて超音波探触子1に入射し、超音波探触子1の受
信専用振動子11と送受信兼用振動子12のそれぞれの
出力は、A/D変換部5でディジタル信号に変換され、
ビーム合成器6で加算される。ビーム合成器6では、A
/D変換部5の各出力に遅延時間を与えることで超音波
探触子1に受信の指向性が与えられ、送波および受信の
指向性を変えることにより被検体全体を走査できる。ビ
ーム合成器6から出力された受信信号は、一旦メモリ7
に記憶された後、信号処理部8で検波され、表示部9に
表示される。
【0018】このように上記実施例によれば、送信を中
央部の送受信兼用振動子12を用いて行なうので、超音
波ビームの幅を細くでき、分解能を高めることができ、
送信用の配線を少なくすることができるという利点を有
する。また、表示の深度が近距離の場合は、送信時の振
動子の数を減らすことにより、超音波ビームの幅を細く
でき、表示の深度が浅いときに分解能を高めることがで
きるという利点を有する。さらに、超音波ビームの偏向
角が大きい場合は、送信時の偏向方向の振動子の数を増
やすことにより、指向性を高めることができるという利
点を有する。
【0019】また、以上の例では超音波探触子1の送信
に用いる振動子は、図2(a)に示されるような配置の
送受信兼用振動子12により行なうものとしたが、異な
った配置の振動子で行なうこともできる。例えば図2
(d)に示される配置の送受信兼用振動子12cにより
行なうことにより、サイドローブの影響を低下させた超
音波ビームの出力を得ることができ、高い分解能を実現
できるという利点を有する。
【0020】なお、以上の実施例では、送信部の開口は
矩形状であったが、K×L内にある楕円状開口あるいは
多角形状開口でも同様の効果を得ることができる。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
超音波探触子を構成する二次元配列振動子の中央部で送
信を行ない、また全ての二次元配列振動子により受信を
行なうので、ビーム幅が細く、高い分解能を実現するこ
とができる。また、送信用の配線を少なくすることがで
きる。さらに、送信に用いる振動子が正方形を約45度
回転させた開口形状となるようにするので、サイドロー
ブの影響を低下させることができる。
【0022】
【0023】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における超音波診断装置の構
成を示す概略ブロック図
【図2】同装置の超音波探触子における二次元配列振動
子の配置を示す平面図
【図3】従来の超音波診断装置の構成を示す概略ブロッ
ク図
【図4】同装置の超音波探触子における二次元配列振動
子の配置を示す平面図
【符号の説明】
1 超音波探触子 2 送信用振動子選択スイッチ 3 送信回路 4 増幅部 5 A/D変換部 6 ビーム合成器 7 メモリ 8 信号処理部 9 表示部 11 受信専用振動子 12 送受信兼用振動子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福 喜 多 博 神奈川県横浜市港北区綱島東四丁目3番 1号 松下通信工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−164354(JP,A) 特開 平2−82952(JP,A) 特開 昭62−121352(JP,A) 特開 昭58−141140(JP,A) 特開 昭57−170229(JP,A) 特開 昭63−246142(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 8/00 - 8/15

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超音波探触子を構成するN×M個の二次
    元配列振動子のうち、その中央部のK×L個(K<N、
    L<M)を送受信兼用とし、残りの部分を受信専用とし
    超音波診断装置であって、送信に用いる振動子が正方
    形を約45度回転させた開口形状となるようにしてサイ
    ドローブの影響を低下させることを特徴とする超音波診
    断装置。
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