JP3325011B2 - 変倍光学系 - Google Patents

変倍光学系

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JP3325011B2
JP3325011B2 JP2000135633A JP2000135633A JP3325011B2 JP 3325011 B2 JP3325011 B2 JP 3325011B2 JP 2000135633 A JP2000135633 A JP 2000135633A JP 2000135633 A JP2000135633 A JP 2000135633A JP 3325011 B2 JP3325011 B2 JP 3325011B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、変倍光学系に関
し、特に、観察者の頭部又は顔面に保持することを可能
とする頭部又は顔面装着式視覚表示装置の変倍光学系に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、頭部装着式視覚表示装置として、
図11に平面図を示したようなものが知られている(米
国特許第4026641号)。これは、CRTのような
画像表示素子46の像を画像伝達素子25で物体面12
に伝達し、この物体面12の像をトーリック反射面10
によって空中に投影するようにしたものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】頭部装着式視覚表示装
置において、観察像のみかけの大きさ(観察画角)は、
観察者個人の好みがあり、一人一人に自分の見易い画角
がある。さらに、観察画像の種類すなわち表示情報の種
類によっても観察画角は変わってくる。
【0004】例えば、コンピューターの表示画像等の場
合は、細かい文字を認識する必要がある反面、画面全体
を一度に眺める必要はさほどない。そのため、画角が大
きくなって画面の隅々を見るために眼球の運動量が大き
くなっても、大きな画面で観察するのが好ましい。一
方、風景等の鑑賞用の画像の場合には、あまり細かい所
まで鮮明に見る必要はないのと同時に、眼球を動かさず
に画面全体を眺望するように観察することが好ましい。
【0005】以上の例のように、観察画像の画角を観察
される対象によって可変にすることができれば、選択的
に細かいものをはっきり見たり、疲労感を与えずに長い
時間快適に映像を鑑賞できるという効果がある。
【0006】しかしながら、変倍機構として一般に使わ
れているズームレンズ光学系では、その変倍のための機
構が複雑であり、多くのレンズをレンズ群毎に移動させ
るための大型で重いズームカム機構が必要となるため、
装置全体としての重量が大きくなり、高価なものになる
という問題がある。
【0007】本発明は上記の問題点を解決するためにな
されたものであり、その目的は、観察者の意思又は再生
される画像の種類によって観察画角を簡単な構成で二段
階の可変ができる視覚表示装置の変倍光学系を提供する
ことである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の変倍光学系は、光学系により決定される瞳面の中心
と像面の中心とを結ぶ光線を光軸としたときに、前記瞳
面と前記像面の間に配置された光学系が、少なくとも、
回転非対称な成分を含んだ非球面形状の反射面と、回転
非対称な成分を含んだ非球面状の屈折面と、回転対称面
を含んだレンズとを含み、少なくとも前記回転対称面を
含んだレンズを光軸方向に移動させることによって変倍
を行なうように構成されていることを特徴とするもので
ある。
【0009】以下、本発明において上記構成をとる理由
と作用について説明する。
【0010】本発明において、移動可能な光学系(以
下、変倍レンズ群と呼ぶ。)の一方の倍率をβ、他方の
倍率を略1/βとなるように移動することで、観察像の
一次像への投影倍率を適切に設定できるようにしてい
る。つまり、非常に簡単な構造で観察画角可変手段を実
現することができる。
【0011】そして、リレー光学系は少なくとも1つの
正の屈折力を持つように構成し、観察像を表示する映像
表示素子とこの映像表示素子を投影する少なくとも1つ
の正の屈折力を持ったリレー光学系とは次に示す条件を
満足するようにすることが肝要である。
【0012】(1) 1.1<R<2.25 ここで、Rは、変倍機能によりリレー光学系の変倍レン
ズ群の倍率が変化した場合の倍率比であり、高い倍率を
β1 、低い倍率をβ2 とした場合、R=β1 /β2 で表
される。
【0013】本発明によれば、リレー光学系の変倍機能
は、回転対称面を含んだレンズが光軸方向に移動するだ
けの簡単な機構で行われるため、上記条件(1)の上限
を超えるような高変倍比を得ようとすると、変倍レンズ
群の移動量が非常に大きくなり、装置をコンパクトに構
成できない。さらに、倍率が大きくなりすぎると、それ
ぞれの倍率においての収差が補正不足になる。逆に、条
件(1)の下限を超えると、変倍比が小さすぎるため、
変倍の効果が少なくなってしまう。
【0014】次に、リレー光学系の光路長をLr 、変倍
レンズ群の移動量をΔL、変倍レンズ群の焦点距離をf
i とした場合、次の条件を満たしていることが望まし
い。
【0015】(2) 0.2<fi /Lr <0.6 (3) 0.1<ΔL/Lr <0.4 上記条件(2)は、変倍において移動する光学系(変倍
レンズ群)の焦点距離を規定したものであり、その上限
を超えると、リレー光学系の全光路長に対して移動する
光学系の焦点距離が長くなりすぎる、つまり、屈折力が
小さすぎるため、変倍比を十分大きくとることができな
い。逆に、その下限を超えると、移動する光学系の焦点
距離が短くなり屈折力が大きくなるため、移動する光学
系で発生する収差量が増大し、特に、リレー光学系にお
ける負の像面湾曲が補正しきれなくなる。
【0016】また、条件(3)は、変倍において移動す
る光学系の移動量を規定したものであり、その上限を超
えると、移動量が大きくなり、装置をコンパクトに構成
することができなくなる。逆に、その下限を超えると、
変倍比を大きくとることができず、変倍させる効果がな
くなる。
【0017】観察像が一次像へ投影されるときのリレー
光学系の全体の投影倍率βz1、βz2は、変倍レンズ群の
倍率β1 、β2 の係数倍として与えられる。例えば、リ
レー光学系が、観察像側から、第1群、第2群、第3群
のレンズ構成である場合、変倍レンズ群が第2群のみと
して、変倍レンズ群の倍率β1 =1.25、β2 =0.
8であり、変倍レンズ群以外の固定レンズ群、つまり、
第1群及び第3群による倍率が2倍であるとき、リレー
光学系全体の投影倍率βz1及びβz2は、 βz1=β1 ×2=1.25×2=2.5 βz2=β2 ×2=0.8×2=1.6 となる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の視覚表示装置の
第1〜第3実施例について説明する。
【0019】以下のそれぞれの実施例において、リレー
光学系は少なくとも2群の正の屈折力を持つレンズ群に
よって構成され、そのうち少なくとも1群は接合レンズ
で構成されている。その接合レンズのそれぞれのレンズ
のアッベ数をνI 、νIIとするとき、次の条件を満たす
ことが望ましい。
【0020】(4) νI −νII>20 上記(4)の条件を満たすことで、2次元表示素子の画
像がカラー画像の場合、色収差が補正された良好な画像
を一次像として投影することができる。 (第1実施例)図1に、本発明の第1実施例の視覚表示
装置の観察者側から見た光学系の観察画角50°の場合
の光路図、図2に、第1実施例のプリズム型接眼光学系
の観察画角50°の場合の光路図を示す。つまり、図1
は、観察者の右目に装着される光学系を観察者側から見
た正面図であり、視軸は紙面の表から裏へ向かってい
る。また、図2は、図1の光学系を右から見た側面図で
ある。
【0021】図1、図2において、1は観察者瞳位置、
2はプリズム型接眼光学系、3は反射鏡、4はリレー光
学系であり、その中の41 は反射鏡3より瞳位置1側の
レンズ群、42 は反射鏡3より2次元表示素子側のレン
ズ群であり、5は2次元表示素子である。
【0022】リレー光学系4は4群6枚の構成であり、
2次元表示素子5の画像をリレーしてプリズム接眼光学
系2の物体側の面近傍に一次像を形成する。リレー光学
系4の反射ミラー3と2次元表示素子5に挟まれた群4
2 を光軸方向に移動することによって、全光学系の物像
間距離を変化させずに、リレー光学系4の投影倍率を二
段階に変化させることができる。つまり、観察画角の異
なる2つの画面モードが非常に簡単な構成によって実現
できる。
【0023】プリズム型接眼光学系2は、物体側から、
内部にビームスプリット面を有する接合プリズムPが配
置されており、この面は、リレー光学系4の一次像が投
影される面に対し45°傾斜しており、入射した光の一
部を透過し、一部を反射する。接合プリズムPのリレー
光学系4の一次像が投影される面と反対の面には曲率が
付いており、その射出側には、プリズム側の面と反対の
面である裏面が反射面となっている接合レンズL1が配
置され、また、接合プリズムPの眼球側には、眼球直前
に位置する正レンズL2が配置されている。
【0024】この構成によれば、観察者の瞳1を射出瞳
として、リレー光学系4によって形成された一次像を空
中に虚像として拡大投影することができる。また、観察
者の瞳1の前に位置する接合プリズムPを通して、外界
像を観察することが可能である。
【0025】以下、この光学系の構成パラメータを示す
が、面番号は、観察者瞳位置1である射出瞳位置を面番
号0とし、この射出瞳位置から2次元表示素子5に向か
う逆追跡の面番号として示してあり、2次元表示素子5
は面番号24としてある。なお、各面の曲率半径は、正
レンズL2の瞳位置1側の面からリレー光学系4の2次
元表示素子5側の面まで順にr1 〜r23で示し、それら
の面間隔をd1 〜d22で示してある。また、各硝材のd
線の屈折率をn1 〜n14で、アッベ数をν1 〜ν14で示
してある。さらに、瞳位置1と正レンズL2の間隔をd
0 で、リレー光学系4と2次元表示素子5の間隔をd23
で示してある。
【0026】 面番号 曲率半径 間隔 屈折率 アッベ数 0 (1) (射出瞳) d0 = 15.000 1 r1 = 149.677 d1 = 3.000 n1 =1.7150 ν1 =45.1 2 r2 = -178.216 d2 = 0.500 3 r3 = ∞ d3 = 15.000 n2 =1.5163 ν2 =64.1 4 r4 = ∞ d4 = -17.000 n3 =1.5163 ν3 =64.1 5 r5 = 75.000 d5 = -0.500 6 r6 = 1011.564 d6 = -0.815 n4 =1.7618 ν4 =26.6 7 r7 = -116.617 d7 = -5.000 n5 =1.5748 ν5 =62.9 8 r8 = 116.254 d8 = 5.000 n6 =1.7618 ν6 =26.6 9 r9 = -116.617 d9 = 0.815 n7 =1.7618 ν7 =26.6 10 r10= 1011.564 d10= 0.500 11 r11= 75.000 d11= 28.000 n8 =1.5163 ν8 =64.1 12 r12= ∞ d12= 13.000 13 r13= -22.386 d13= 12.000 n9 =1.7440 ν9 =44.7 14 r14= -22.692 d14= 10.000 15 r15= ∞ d15= -35.881 ( -8.419) 16 r16= -16.490 d16= -6.083 n10=1.6441 ν10=48.4 17 r17= 19.392 d17= -13.000 n11=1.7215 ν11=29.1 18 r18= 139.272 d18= -6.925 19 r19= 11.589 d19= -5.449 n12=1.7448 ν12=42.8 20 r20= -19.833 d20= -9.078 n13=1.4870 ν13=70.4 21 r21= 19.568 d21= -0.100 22 r22= -46.545 d22= -8.418 n14=1.5745 ν14=42.3 23 r23= 49.607 d23= -36.069 (-63.532) 24 (5) (表示素子) 。
【0027】本実施例においては、左右画角50°、上
下画角38°、瞳径4mmφであり、間隔の欄のカッコ
内の数値に変倍レンズ群42 を移動することによって、
変倍レンズ群42 の倍率はβ1 =1.36からβ2
0.75となり、観察画角は50°から30°に切り換
えることが可能となっている。図3に上記構成の光学系
における観察画角50°の場合の球面収差、非点収差、
歪曲収差、横収差を表す収差図を、図4に観察画角30
°の場合の同様の収差図を示す。なお、収差図中、Xは
画面の上下方向、Yは左右方向を示す。
【0028】また、前記したそれぞれの条件式の値は、
以下の通りである。 R =1.81 fi /Lr =0.34 ΔL/Lr =0.20 βz1 =1.39 βz2 =0.77 νI −νII=27.6
【0029】(第2実施例)図5に本発明の第2実施例
の視覚表示装置の光学系の光路図を示す。図(a)は観
察画角50°の場合であり、図(b)は観察画角30°
の場合である。図5において、1は観察者瞳位置、6は
接眼光学系、7はリレー光学系、8はリレー光学系の第
1群、9はリレー光学系の第2群、11はリレー光学系
の第3群、5は2次元表示素子、13はファイバープレ
ートである。
【0030】この実施例のリレー光学系7は3群6枚の
構成であり、2次元表示素子5の画像をリレーして接眼
光学系6の前側焦点に対応した位置に一次像を形成す
る。2次元表示素子5からリレー光学系7により形成さ
れた一次像面までの距離は変えず、リレー光学系7内の
第2群9の位置を変えること、つまり、観察者瞳位置
1、2次元表示素子5及び接眼光学系6は固定にし、さ
らに、リレー光学系7の像面(2次元表示素子5)に最
も近い第1群8及び一次像面に最も近い第3群11は動
かさず、これらのレンズ群8、11に挟まれた第2群9
を変倍レンズ群とし光軸方向に移動させることにより、
リレー光学系7の投影倍率を二段階に変化させることが
できる。
【0031】接眼光学系6は、リレー光学系7で形成さ
れた一次像を観察者瞳位置1を射出瞳として空中に虚像
として拡大投影するようになっていれば、どのようなレ
ンズ構成でもよい。本実施例では、接合レンズ1枚構成
のルーペタイプのものを用いている。この接眼光学系の
場合は、瞳から逆追跡して光学的評価をすると、像面湾
曲がかなり大きく発生している。そのため、リレー光学
系7と単純に組み合わせても、全光学系における軸外の
結像性能が悪くなるため、一次像を接眼光学系6の湾曲
した物体面に合わせる必要がある。そこで、画像を伝送
する一面が平面で、他の面が接眼光学系6の発生する像
面湾曲と同じ曲率で作られたファイバープレート13を
一次像面に配置することによって、軸上から軸外までフ
ラットな画像を観察することができる。
【0032】このような光学系の構成によれば、観察者
瞳位置1を射出瞳として、リレー光学系7によって形成
された一次像を空中に虚像として拡大投影をすることが
でき、観察画角の異なる2つの画面モードが実現でき
る。
【0033】本実施例において、接眼光学系6に像面湾
曲がない場合は、ファイバープレート13を使用する必
要はなく、リレー光学系7の一次像をそのまま利用すれ
ばよい。
【0034】以下、この光学系の構成パラメータを示す
が、本実施例ではリレー光学系7部分のみを示し、その
他のパラメータは省略する。光線追跡は、2次元表示素
子5から射出瞳に向かう実際の光線の方向の追跡であ
り、面番号は、2次元表示素子5を面番号0とし、リレ
ー光学系7の一次像を面番号12としてある。なお、各
面の曲率半径は、第1群8の入射側の面から第3群11
の射出側の面まで順にr 1 〜r11で示し、それらの面間
隔をd1 〜d10で示してある。また、各硝材のd線の屈
折率をn1 〜n6 で、アッベ数をν1 〜ν6 で示してあ
る。さらに、2次元表示素子5と第1群8の間隔をd0
で、リレー光学系7とその一次像の間隔をd11で示して
ある。
【0035】 0 (5) (表示素子) d0 = 25.720 1 r1 = -343.355 d1 = 6.000 n1 =1.6968 ν1 =56.5 2 r2 = -43.237 d2 = 23.346 ( 49.575) 3 r3 = 28.365 d3 = 10.000 n2 =1.6968 ν2 =56.5 4 r4 = -115.021 d4 = 8.429 5 r5 = -29.549 d5 = 5.000 n3 =1.5487 ν3 =45.6 6 r6 = 13.535 d6 = 13.180 7 r7 = 200.000 d7 = 18.145 n4 =1.6968 ν4 =56.5 8 r8 = -27.430 d8 = 26.329 ( 0.100) 9 r9 = 176.339 d9 = 3.000 n5 =1.6398 ν5 =34.5 10 r10= 24.047 d10= 22.000 n6 =1.5163 ν6 =64.1 11 r11= -50.384 d11= 51.008 12 (1次像) 。
【0036】本実施例のリレー光学系7は、物体側はテ
レセントリックとしており、一次像側もテレセントリッ
クに近い構成となっているため、画面全体において光量
が均一であり、高コントラストなより良好な画像を観察
することができる。
【0037】このリレー光学系7に上述のファイバープ
レート13、接眼光学系6を配備した全光学系の場合、
左右画角50°、上下画角38°、瞳径4mmφを実現
することが可能であり、上記の間隔の欄のカッコ内の数
値にリレー光学系7の第2レンズ群9が移動することに
よって、変倍レンズ群の倍率はβ1 =1.20からβ 2
=0.84となり、観察画角は50°から35°に切り
換えることが可能となっている。
【0038】また、図6に上記構成の変倍光学系の倍率
β1 =1.20の場合のリレー光学系7の球面収差、非
点収差、歪曲収差、横収差を表す収差図を、図7に倍率
β2=0.84の場合のリレー光学系7の同様の収差図
を示す。
【0039】また、前記したそれぞれの条件式の値は、
以下の通りである。 R =1.43 fi /Lr =0.49 ΔL/Lr =0.18 βz1 =1.18 βz2 =0.82 νI −νII=29.6
【0040】(第3実施例)図8に、第3実施例の視覚
表示装置の右目用光学系の観察画角50°の場合の観察
者頭部上方から見た光路図を示す。同図において、1は
観察者瞳位置、15は観察者が正面を観察している時の
視軸、16は凹面鏡によって構成された接眼光学系、1
7はリレー光学系、18はリレー光学系17の第1レン
ズ群、19はリレー光学系17の第2レンズ群、20は
リレー光学系17の第3レンズ群、21はリレー光学系
17の第4レンズ群、5は2次元表示素子である。
【0041】座標系を、図示のように、観察者の左右方
向の右から左を正方向とするY軸、観察者の視軸15方
向の眼球側から凹面鏡16側を正方向とするZ軸、上下
方向の上から下を正方向とするX軸と定義する。
【0042】リレー光学系17は4群6枚の構成であ
り、2次元表示素子5の画像をリレーして、接眼光学系
16の前側焦点に対応した位置に一次像を形成する。2
次元表示素子5からリレー光学系17により形成された
一次像面までの距離は変えず、リレー光学系17内の第
2レンズ群19から第4レンズ群21までの位置を変え
て、つまり、観察者瞳位置1、2次元表示素子5、接眼
光学系16、リレー光学系17の一次像面に最も近い第
1レンズ群18は固定にし、第2レンズ群19から第4
レンズ群21を変倍レンズ群として光軸方向に移動させ
ることにより、リレー光学系17の投影倍率を二段階に
変化させることができる。
【0043】以下、この光学系の構成パラメータを示す
が、面番号は、射出瞳1から2次元表示素子5へ向かう
逆追跡の面番号として示してある。
【0044】各面の偏心量と傾き角は、凹面鏡16(面
番号:2)については、Y軸方向への偏心量のみが与え
られ、その頂点が射出瞳1中心を通る視軸15(Z軸方
向)からのY軸方向への偏心距離であり、リレー光学系
17の第1レンズ群18(面番号:3、4)について
は、各面の頂点の射出瞳1中心からのY軸正方向及びZ
軸正方向への偏心量と、その面の頂点を通る中心軸のZ
軸方向からの傾き角が与えられる。面の中心軸の傾き角
は、Z軸正方向からY軸正方向へ向かう回転角(図で
は、反時計方向)を正方向の角度として与えられる。リ
レー光学系17の第2レンズ群19については、その第
1面(面番号:5)の頂点位置が第1レンズ群18の各
面と同様に与えられ、その頂点を通る中心軸が光軸にな
り、その光軸の傾き角が同様に与えられる。偏心量と傾
き角の表示のない面(面番号:6〜12)は、その前の
面と同軸であることを表す。また、2次元表示素子5の
偏心量と傾き角も、その中心の射出瞳1中心からのY軸
正方向及びZ軸正方向への偏心量と、その中心を通る法
線のZ軸方向からの傾き角が与えられる。
【0045】また、各面の非球面形状は、座標系を図示
のようにとり、各面の近軸曲率半径を、Y−Z面(紙
面)に垂直な面内での曲率半径をRx 、Y−Z面内での
曲率半径をRy とすると、次の式で表される。
【0046】Z =[( X2/Rx )+ (Y2/Ry ) ]/[1+
{ 1-(1+Kx ) ( X2/Rx 2)-(1+Ky ) ( Y2/Ry 2)}
1/2 ]+AR[ (1-AP) X2+( 1+AP) Y2 2+B
R[ (1-BP) X2+( 1+BP) Y2 3 … ここで、Kx はX方向の円錐係数、Ky はY方向の円錐
係数、AR、BRはそれぞれ回転対称な4次、6次の非
球面係数、AP、BPはそれぞれ非対称な4次、6次の
非球面係数である。
【0047】また、面間隔は、射出瞳1と凹面鏡15の
間については、射出瞳1中心と凹面鏡15頂点間のZ軸
方向の間隔、リレー光学系17の第2レンズ群19の第
1面(面番号:5)からその像面(2次元表示素子5)
に到る間隔は、光軸に沿う間隔で示してある。リレー光
学系17の第2レンズ群19から第4レンズ群21につ
いては、面の曲率半径をr1 〜r8 で、面間隔をd1
7 で、d線の屈折率をn1 〜n5 で、アッベ数をν1
〜ν5 で示す。
【0048】 面番号 曲率半径 間隔 屈折率 アッベ数 (偏心量) (傾き角) 1(1) (射出瞳) 46.398 2(16)Ry -79.876 0 Y:-28.908 Rx -55.948 Ky -0.833484 Kx -4.339571 AR -0.169730 ×10-5 BR 0.191765 ×10-9 AP -0.195091 BP -0.367518 3(18)Ry -24.621 0 n =1.6204 ν = 60.3 Rx -49.801 Y:-39.532 -10.549° Ky 0.134142 Z: 14.664 Kx -4.272420 AR -0.708880 ×10-7 BR 0.564608 ×10-12 AP 0.525884 ×10+1 BP 0.451874 ×10+2 4 Ry -6.478 0 Y:-45.655 4.151° Rx -21.319 Z: 0.421 Ky -0.825173 Kx -2.696884 AR 0.297414 ×10-4 BR 0.593609 ×10-7 AP 0.100676 ×10+1 BP 0.967084 5(r1 ) -32.567 (d1 ) -10.312 n1=1.5163 ν1= 64.1 Y:-47.668 40.250° (-40.564) Z:-19.476 ( -7.163) 6(r2 ) 15.342 (d2 ) -1.000 n2=1.7487 ν2= 35.3 7(r3 ) 36.987 (d3 ) -1.656 8(r4 ) -22.469 (d4 ) -1.000 n3=1.7618 ν3= 26.6 10(r6 ) 39.504 (d6 ) -9.731 11(r7 ) -44.876 (d7 ) -6.000 n5=1.7440 ν5= 44.7 12(r8 ) 125.558 13(9) (表示素子) Y:-78.557 38.832° Z:-66.509 。
【0049】本実施例の左右(Y方向)画角は50°、
上下(X方向)画角は39°で、瞳径は4mmφであ
る。
【0050】本実施例の場合は、上記の偏心量の欄のカ
ッコ内の数値にリレーレンズ系17を移動することによ
って、変倍レンズ群の倍率はβ1 =1.4からβ2
0.7となり、観察画角は50°から30°に切り換え
ることが可能となっている。
【0051】また、図9に上記構成の光学系の観察画角
50°の場合の収差図を、図10に観察画角30°の場
合の収差図を示す。ただし、本実施例は複雑な偏心構造
を持つ光学系のため、横収差のみを示す。
【0052】また、前記したそれぞれの条件式の値は、
以下の通りである。 R =1.86 fi /Lr =0.22 ΔL/Lr =0.14 βz1 =1.9 βz2 =1.0 νI −νII=37.5
【0053】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の変倍光学系は、光学系により決定される瞳面の中心と
像面の中心とを結ぶ光線を光軸としたときに、前記瞳面
と前記像面の間に配置された光学系が、少なくとも、回
転非対称な成分を含んだ非球面形状の反射面と、回転非
対称な成分を含んだ非球面状の屈折面と、回転対称面を
含んだレンズとを含み、少なくとも前記回転対称面を含
んだレンズを光軸方向に移動させることによって変倍を
行なうように構成されているため、観察像の一次像への
投影倍率を適切に設定することができ、非常に簡単な構
造によって観察画角可変手段を実現することができると
いう効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の視覚表示装置の光学系の
観察画角50°の場合の光路図である。
【図2】第1実施例のプリズム型接眼光学系の観察画角
50°の場合の光路図である。
【図3】第1実施例の観察画角50°の場合の球面収
差、非点収差、歪曲収差、横収差を表す収差図である。
【図4】第1実施例の観察画角30°の場合の同様の収
差図である。
【図5】第2実施例の視覚表示装置の光学系の光路図で
ある。
【図6】第2実施例の変倍光学系の倍率β1 =1.20
の場合のリレー光学系の球面収差、非点収差、歪曲収
差、横収差を表す収差図である。
【図7】第2実施例の変倍光学系の倍率β2 =0.84
の場合のリレー光学系の同様の収差図である。
【図8】第3実施例の視覚表示装置の光学系の観察画角
50°の場合の光路図である。
【図9】第3実施例の観察画角50°の場合の横収差を
表す収差図である。
【図10】第3実施例の観察画角30°の場合の同様の
収差図である。
【図11】従来の1つの頭部装着式視覚表示装置の概略
の構成を示す図である。
【符号の説明】
1…観察者瞳位置 2…プリズム型接眼光学系 3…反射鏡 4…リレー光学系 41 、42 …レンズ群 5…2次元表示素子 P…接合プリズム L1…接合レンズ L2…正レンズ 6…接眼光学系 7…リレー光学系 8…第1群 9…第2群 11…第3群 13…ファイバープレート 15…視軸 16…凹面鏡(接眼光学系) 17…リレー光学系 18…第1レンズ群 19…第2レンズ群 20…第3レンズ群 21…第4レンズ群

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学系により決定される瞳面の中心と像
    面の中心とを結ぶ光線を光軸としたときに、前記瞳面と
    前記像面の間に配置された光学系が、少なくとも、回転
    非対称な成分を含んだ非球面形状の反射面と、回転非対
    称な成分を含んだ非球面状の屈折面と、回転対称面を含
    んだレンズとを含み、 少なくとも前記回転対称面を含んだレンズを光軸方向に
    移動させることによって変倍を行なうように構成されて
    いることを特徴とする変倍光学系。
  2. 【請求項2】 前記変倍光学系が、少なくとも前記回転
    非対称な成分を含んだ非球面状の屈折面を2面有するこ
    とを特徴とする請求項1記載の変倍光学系。
  3. 【請求項3】 前記変倍光学系が、屈折媒質により形成
    された第1群を有し、 前記第1群の屈折面に前記非球面形状の屈折面を配置し
    たことを特徴とする請求項1又は2記載の変倍光学系。
  4. 【請求項4】 前記第1群と前記像面の間に、前記回転
    対称面を含んだレンズを配置したことを特徴とする請求
    項3記載の変倍光学系。
  5. 【請求項5】 前記非球面形状の反射面と前記非球面形
    状の屈折面との間に中間像を形成することを特徴とする
    請求項1から4の何れか1項記載の変倍光学系。
  6. 【請求項6】 前記中間像が湾曲形状にて構成されてい
    ることを特徴とする請求項5記載の変倍光学系。
  7. 【請求項7】 前記変倍光学系は、二段階変倍にて構成
    され、一方の倍率をβとするとき、他方の倍率が略1/
    βとなるように構成されていることを特徴とする請求項
    1から6の何れか1項記載の変倍光学系。
  8. 【請求項8】 前記二段階変倍の倍率の高い値をβ1
    倍率の低い値をβ2、R=β1 /β2 としたときに、以
    下の条件(1)を満足することを特徴とする請求項7記
    載の変倍光学系。 (1) 1.1<R<2.25
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