JP3320996B2 - 波長多重光伝送装置 - Google Patents

波長多重光伝送装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光源の波長変化も
しくは合分波器の波長透過特性変化に対し、光波形歪み
の小さい波長多重光伝送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光伝送は、送信側では情報をデジ
タル化して光変調し、伝送路である光ファイバにて伝送
すると共に、受信側では当該光ファイバにて伝送されて
きた光信号を電気信号に変換し、デジタル信号に戻して
情報を復元するといったものであり、広い帯域を確保で
きると共に、高速伝送が可能で、大容量の情報を高品位
に伝送できる通信システムである。
【0003】そして、光ファイバ増幅器の進歩に伴い、
光伝送システムは研究開発がますます盛んに行われてお
り、将来のマルチメデイア情報化時代を実現する大容量
伝送方式として注目されている。
【0004】ところで、光通信においては、搬送波周波
数の異なる複数の光信号を多重化することで容易に多数
の通信チャンネルが確保できる。この方式は、波長多重
光伝送と呼ばれる。この波長多重光伝送方式は、1チャ
ンネル当たりの伝送容量をあげることなく、波長領域で
複数のチャンネルを多重することにより、システム全体
の伝送容量を増加させることができる。
【0005】特に接続点として活用できるノードとし
て、伝送路中に、チャンネルの分岐・挿入(Add/D
rop Multiplexer ADM)機能を持つ
ADMノードを設けるようにした波長多重光伝送装置
は、光ファイバの広帯域性と大容量性を有効に活用で
き、通信システムの規模拡張を容易にするため、光波ネ
ットワークを実現する伝送方式として期待されている。
【0006】ADMノードは、主に光伝搬損失を補うた
めの光ファイバ増幅器、多重された異なる波長を持つチ
ャンネルを分波するための分波器、異なる波長を持つチ
ャンネルを合波して多重するための合波器、信号の分岐
・挿入・交換するクロスコネクトから構成される。
【0007】合波器及び分波器(以下、これらを総称し
て合分波器と呼ぶ)はそれぞれチャンネル別に異なる波
長とした搬送波光信号を変調した各チャンネル別の光信
号を合波もしくは分波するための入力ポートもしくは出
力ポートを、少なくともチャンネル数分備えており、し
かも、これら各ポートは波長依存性を有していて、図2
に示されるような波長透過特性を持つ。すなわち、各ポ
ートは自己の対応するチャンネルの波長の中心周波数を
中心に所定の範囲内のみを通過させる波長透過特性を持
つように設定されている。しかも、波長透過特性は個々
の合分波器で微妙に差を持つことを避けられない。
【0008】従って、伝送路中に挿入されるADMノー
ドの数が多くなると、それぞれ固有の波長透過特性を持
つ合分波器が連なることにより、全てのチャンネルにお
いて帯域制限領域が大きくなり、透過帯域が狭くなって
いくことになる。例えば、伝送路中にM個のADMノー
ドがある場合、光送信端局の合波器、ADMノード内の
分波器及び合波器、光受信端局の分波器が考えられ、合
計すると、波長透過特性を持つ合分波器が“2M+2”
個も連なることになる。
【0009】そして、合分波器の各ポートの波長透過特
性を半値透過帯域幅Bf のガウス型とすると、このシス
テムにおいては、“2M+2”個の合分波器透過後には
半値透過帯域幅はBf /(2M+2)1/2 となり、透過
帯域幅はADMノード数に応じて大きく狭帯域化するこ
とになる。そして、これがNRZパルスを使用する波長
多重光伝送装置において重大な問題を抱えることにな
る。
【0010】すなわち、デジタルデータ化した情報を光
信号で伝送する場合に、デジタルデータをパルス信号化
し、これで所定波長の連続光による搬送波光を変調して
伝送に供するが、上記パルス信号としては、従来、NR
Z(Non−Returm−to−Zero:NRZ)
パルスを使用するのが普通であった。これは、NRZパ
ルスが光スペクトル帯域の広がりが小さく、高密度波長
多重に適したパルスであるという理由のためである。し
かし、このNRZパルスの光信号は、狭帯域の波長透過
特性を持つ素子を通る際、光信号の搬送波波長が、その
素子の持つ透過中心波長に対して波長ずれがあった場合
に、光スペクトルが非対称となり、大きい光波形歪みを
引き起こす。
【0011】そのため、NRZパルスの光信号を使用す
る波長多重光伝送装置であって、上述のように、伝送路
中にADMノードを持つ波長多重光伝送装置にあって
は、合分波器により透過帯域が狭帯域化するため、光源
の波長と合分波器の透過中心波長の波長ずれに対して、
光波形歪みが大きく生じるという問題を抱える。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように、従
来、高密度波長多重に適しているとされていたNRZパ
ルスによる光信号を使用する波長多重光伝送装置では、
伝送路中にADMノードを持つ場合、光送信器側の光源
の波長に対する合分波器での透過中心波長の波長ずれが
あると、透過した光信号はその光スペクトルが非対称と
なり、従って、光波形歪みが大きいことが考えられるか
ら、通信品質を確保し、通信不能に陥らないためにも、
光源の波長と各合分波器の透過中心波長を一致させるこ
とが必要であった。
【0013】つまり、光源及び合分波器の波長透過特性
の安定度に厳しい条件が必要であった。この波長の安定
度に対する条件は、伝送路に挿入されるADMノードの
数が増えるほど厳しくなることから、その通信システム
において必要とする波長安定度の精度に応じて、挿入で
きるADMノード数は制限されてしまう。しかし、伝送
路全域に亙り、全てのチャンネルの光源の波長と合分波
器の透過中心波長を安定的に一致させ、これを維持する
ことは、光源の波長、及び合分波器の波長透過特性の外
気温度依存による変動、また光源及び合分波器の経年劣
化などを考慮すると、技術的に非常に困難である。
【0014】情報化社会の進展と、情報関連装置の発
達、普及の状況を考えると、チャンネルの分岐・挿入機
能を持つADMノードを伝送路中に、多数備える通信シ
ステムの必要性は、今後、ますます必要の度を深めるこ
とになり、従って、温度や経年劣化に対しても影響の少
ない、従って、ADMノードの設置数を拡大可能な技術
の開発が嘱望されている。
【0015】そこで、この発明の第1の目的とするとこ
ろは、光源の波長及び合分波器の透過中心波長の波長ず
れによる光波形歪みを低減し、光源の波長及び合分波器
の波長透過特性の安定度に対する条件の許容度を広げ、
伝送路中に挿入できるADMノード数を従来よりも多く
することを可能とし、高信頼及び高安定化を図ることが
できるようにした波長多重光伝送装置を提供することに
ある。
【0016】密度波長多重によく用いられる分波用の
分波器は、複数のチャンネルが波長領域上で密に並んで
いるため、各チャンネルに対する透過帯域が伝送する光
信号に比べて十分広帯域ではない。また、全てのチャン
ネルにおいて、合分波器を含めた光フィルタの透過中心
波長と光源の波長を一致させることは技術的にも非常に
困難である。
【0017】
【0018】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ため本発明の第1の発明に係わる波長多重光伝送装置で
は、各チャンネル別の伝送情報をパルス信号化し、各チ
ャンネル毎に異なる波長の搬送波光信号についてその該
当チャンネルの前記パルス信号にて変調して多重化し、
得られた波長多重光信号を送信する光送信端局と、波長
多重光信号を受信して各チャンネル別に分波し、復調す
る光受信端局と、これら光送信端局と光受信端局との間
を接続する光伝送路と、この光伝送路中に設けられるA
DMノードであって、波長多重されたチャンネルから任
意のチャンネルを分岐・挿入(Add/Drop Multiplexer:A
DM)するため、波長多重光信号をチャンネル対応に分波
する分波器および、異なる波長を持つ各チャンネルの光
信号を合波して波長多重光信号にし、出力する合波器と
からなる少なくとも1つのADMノードとを備えて構成
すると共に、伝送する情報の前記パルス信号は、前記A
DMノードにおける分波器および合波器での透過中心波
長と光信号の中心波長のずれによる波形歪の抑制のた
め、RZ(Return-to-Zero:RZ )パルスを用いることを
特徴とするものである。
【0019】
【0020】
【0021】本発明の第2の発明に係わる波長多重光伝
送装置では、本願の第1の発明において、該伝送路中に
エルビウムドープ光ファイバ増幅器を備え、前記光送信
端局及び前記光ファイバ増幅器出力における前記RZパル
ス波形のピークの電界強度Pが、 P<Ps、 但し、Ps = (0.776・λ・Aeff・|D|)/(π・n・c・ to) (ここで、λは波長、Aeffは光ファイバの実効コア面
積、Dは波長分散値、nは光ファイバの非線形屈折率、
cは光速、toはパルスの半値全幅である)を満足するこ
とを特徴とするものである。
【0022】
【0023】本発明の第3の発明に係わる波長多重光伝
送装置では、本願の第1の発明又は第2の発明におい
て、送信される光パルスが群速度分散を有する伝送路で
ある光ファイバから与えられる波形歪みに対し、該波形
歪みの補償をする補償手段を伝送路中もしくは受信端局
に有することを特徴とするものである。
【0024】このような構成の本装置は、従来、伝送情
報のデジタルデータをNRZパルス化し、このNRZパ
ルスでチャンネル対応の波長の搬送波光信号を変調して
いたものを、RZパルスに変えてこのRZパルスで変調
するようにしたものである。
【0025】NRZパルスは、RZパルスに比べて、搬
送波波長から信号の最高変調周波数である波長まで、密
に光スペクトルが分布している。そのため、搬送波光信
号を発生する光源の波長及び合分波器(分波器または合
波器)の透過中心波長の波長ずれから生じる搬送波付近
での非対称な光スペクトル分布は光波形歪みとして影響
が大きく現れていた。またNRZパルスは、信号系列の
“1”の連続の長さにより、様々な幅のパルスが存在す
るため、光スペクトルにおける低域から高域まで均等に
信号成分が分布している。よって、光スペクトルの低域
から高域までのバランスが崩れると、パターン効果が大
きく現れて光波形歪みが大きくなる問題があった。
【0026】しかし、本願の第1の発明に係わる波長多
重光伝送装置ではNRZパルスに変えてRZパルスを用
いるようにしている。RZパルスは、信号系列の“1”
の連続の状態によらず、パルス形状は全て同じであり、
NRZパルスに比べて光スペクトル分布の広がりは大き
いが、搬送波波長と信号の最高変調周波数である波長に
光スペクトルが集中している。RZパルスでは、この光
スペクトルの分布が大きいことにより、光源の波長と合
分波器の透過中心波長の波長ずれが起き、光スペクトル
分布が非対称になった場合においても、搬送波波長と信
号の最高変調周波数である波長におけるスペクトル集中
が極端に遮断されない限り、光波形歪みがNRZパルス
ほど顕著には起こらない。また、RZパルスにおいて
は、パルス形状が全て同じなので信号系列によるパター
ン効果は大きく現れず、主に帯域を制限されることによ
るパルス幅の広がりが現れるだけで、大きな波形歪みを
引き起こすことはない。
【0027】
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体例を図面に基
づいて説明する。 (第1の具体例)第1の具体例はRZパルスはNRZパ
ルスと比べて、“波長ずれ”に対する許容度も大きく、
光源及び合分波器の波長透過特性の安定度に対する基準
も、大きく緩和できることを利用して、光源の波長と合
分波器の透過中心波長の波長ずれに起因する光波形歪み
問題を軽減するようにした例であり、以下、詳細を説明
する。
【0035】図1は第1の具体例を示す構成図である。
図において、1は光送信端局、2−1〜2−Nは各チャ
ンネル毎の光送信器、3は合波器、4はエルビウムドー
プ光ファイバ増幅器、5は光ファイバ、6−1〜6−M
はADMノード、7は光受信端局、8は分波器、9−1
〜9−N9は各チャンネル別の光受信器、10はクロス
コネクトである。
【0036】送信局設備である光送信端局1は、光送信
器2−1〜2−N、合波器3、エルビウムドープ光ファ
イバ増幅器4を備えている。各チャンネル対応の光送信
器2−1〜2−Nは、それぞれ情報をRZ(Return to Z
ero)パルスの形状を持つ光信号に変換すると共に、それ
ぞれ内蔵する連続光(CW光)出射用の光源より得られ
るそれぞれのチャンネル対応に異なる波長の搬送波光を
このRZパルスの形状を持つ光信号にて変調して送信光
信号として出力するものである。
【0037】合波器3は、各光送信器2−1〜2−Nの
送出する搬送波光信号を畳重して出力するものであり、
エルビウムドープ光ファイバ増幅器4は、この合波器3
からの出力された多重化された光信号(波長多重光信
号)を増幅して光ファイバ5へと出力するものである。
【0038】光ファイバ5は、光信号の伝送路であっ
て、光送信端局1と光受信端局7との間に敷設されてい
る。ADMノード6−1〜6−Mは、光ファイバ5によ
る伝送路の中間位置に適宜に配置されたチャンネル分岐
・挿入機能を有した中継局である。
【0039】ADMノード6−1〜6−Mは、エルビウ
ムドープ光ファイバ増幅器4、波長多重光信号を分波す
る分波器8、クロスコネクト10、および合波器3とか
ら構成される。エルビウムドープ光ファイバ増幅器4は
入力された光信号を増幅して出力するためのものであっ
て、ADMノード6−1〜6−M用としては入口用およ
び出口用がそれぞれあり、入口用はADMノード6−1
〜6−Mの初段に、そして、出口用は最終段に設けられ
る。ADMノード6−1〜6−M用の合波器3は入口用
のエルビウムドープ光ファイバ増幅器4から出力された
光信号(搬送波光信号)をチャンネル別の光信号に分け
るためのものであり、クロスコネクト10は信号を分岐
・挿入・交換する機能を持つ交換スイッチであり、AD
Mノード6−1〜6−M用の合波器3はこのクロスコネ
クト10から分岐・挿入・交換処理されて出力された各
チャンネル別の光信号(搬送波光信号)を多重して出力
するものであり、出口用のエルビウムドープ光ファイバ
増幅器4はこの合波器3で多重された光信号を増幅して
出力するものである。
【0040】光受信端局7は、末端の受信局であり、エ
ルビウムドープ光ファイバ増幅器4、分波器8および各
チャンネル別の光受信器9−1〜9−N9を備えてい
る。光受信端局7用のエルビウムドープ光ファイバ増幅
器4は伝送路である光ファイバ5にて伝送されてきた光
信号を増幅するためのものであり、光受信端局7用の分
波器8は、この増幅された光信号を各搬送波光信号毎に
分けるものであり、光受信器9−1〜9−N9は、各チ
ャンネル別に設けられた受信器であって、分波器8にて
各搬送波光信号毎に分けられた光信号のうち、自チャン
ネル対応の光信号が入力されてこの光信号を情報信号に
復調して得るためのものである。
【0041】また、各光合波器3は各チャンネル別の入
力ポートを有しており、当該入力ポートに入力される光
信号を合波して波長多重光信号として出力端子側から出
力する構成としてあり、また、各分波器8は各チャンネ
ル別の出力ポートを有しており、入力端子に入力された
波長多重光信号を、搬送波波長別に分波してその波長対
応のチャンネルに相当する出力ポートより出力する構成
としてある。
【0042】このような構成の本システムは、光送信端
局1において、伝送したい各チャンネル別の伝送情報は
各チャンネル別の光送信器2−1〜2−Nより、RZパ
ルスの形状を持つ光信号S−1〜S−Nに変換し、RZ
パルスの形状を持つこれら光信号を、チャンネル毎に異
なる波長の光とした搬送波で送信する。これは例えば、
光源から連続光のレーザビームを発生させ、このレーザ
ビームをRZ(Returnto Zero)パルスの形状にパルス符
号化した伝送情報の光信号で強度変調することで光送信
信号とすることで実現する。
【0043】これら各チャンネル別の光送信信号(各チ
ャンネルの光信号S−1〜S−N)は光送信端局1内の
合波器3で波長多重され、光送信端局1内のエルビウム
ドープ光ファイバ増幅器(以下、光ファイバ増幅器)4
で増幅された後、伝送路である光ファイバ5を介してA
DMノード6−1〜6−M及び光受信端局7へと伝送さ
れる。
【0044】光受信端局7においては、伝送されてきた
波長多重光信号を自局内の光ファイバ増幅器4で増幅し
た後、自局内の分波器8で各波長毎に分波して、各チャ
ンネル別の光信号にし、これをそれぞれ自チャンネル対
応の光受信器9−1〜9−Nで受信し、情報信号に復調
する。
【0045】伝送路である光ファイバ5の経路中間に設
置されたADMノード6−1〜6−Mは、主に光損失補
償のために入力側と出力側に挿入された光ファイバ増幅
器4と、波長多重光信号を異なる波長に応じて各チャン
ネルに分波する分波器8と、信号を分岐・挿入・交換す
る機能を持つクロスコネクト10と、異なる波長を持つ
各チャンネルを多重する合波器3で構成されている。
【0046】そして、本システムでは合分波器(合波器
3、分波器8)としては、多波長の光信号を扱うことが
でき、構成の面でも容易である“アレイ導波路と回折格
子を用いた構成のもの”や、“アレイ導波路格子(Ar
ray waveguidegrating)を用いた
構成のもの”などを使用するようにする。
【0047】ここで、ADMノードはチャンネルの分岐
・挿入を行う機能を持たせてあることから通常、ADM
ノード内には、チャンネルの分岐・挿入を実施できるよ
うにするために、合分波器は分波用と合波用の対で挿入
されることが多い。ところが、合分波器出力である各チ
ャンネルに分波された光信号を、再度、同じ合分波器に
入力して合波させる構成も可能であり、従って、このよ
うな構成をとる場合、合分波器が1つだけ挿入される構
成とすることができることから、コストダウン、省スペ
ース化といった意味合いからも、このような構成のAD
Mノードの採用も考えられる。
【0048】このように合分波器には、様々な種類のも
のがあり、また様々な用途が考えられるが、合分波器は
それぞれのポートの波長透過特性の形状は、ガウス型の
ものが多く、従って、合分波器(合波器3および分波器
8)の波長透過特性としては図2に示すような波長−透
過損失特性を持つ。
【0049】次に、この波長多重光伝送装置における光
源及び合分波器の透過中心波長の波長ずれが及ぼす光波
形歪みを、数値計算により示す。本具体例においては、
各チャンネルの伝送速度を10[Gb/s](ギガビッ
ト/秒)とし、そして、伝送路中にはADMノードは9
個挿入されており、合分波器の各ポートの半値透過帯域
幅が0.4[nm]であるものとして説明する。
【0050】ここでは光送信器の持つ光源の波長及び合
分波器の透過中心波長の波長ずれに対する光波形への歪
みの影響を示すため、隣接チャンネルからのクロストー
ク、伝送路である光ファイバ5の分散及び非線形効果は
無視して考える。
【0051】但し、光ファイバ増幅器4における自然放
出光雑音は雑音指数6[dB]とし、光受信器において
は理想的な2乗検波を受信光信号に対して行い、検波後
の光信号は3dBカットオフ周波数7.5[GHz]の
等価フィルタを透過させるようにした。
【0052】光源の波長及び合分波器の透過中心波長の
波長ずれの最悪の場合を想定するため、合分波器の透過
中心波長λADM は全て一致しているものとし、その透過
中心波長λADM から光源の波長λLDがずれている場合を
考える。
【0053】今、上記透過中心波長λADM に対する光送
信器光源の波長ずれをΔλ(但し、Δλ=|λADM −λ
LD|)とし、この波長ずれΔλが0.0[nm]である
場合におけるRZパルスの受信時のアイパターンと光ス
ペクトルを図3に、また、波長ずれΔλが0.1[n
m]である場合におけるRZパルスの受信時のアイパタ
ーンと光スペクトルを図4に、そして、波長ずれΔλが
0.16[nm]である場合におけるRZパルスの受信
時のアイパターンと光スペクトルを図5にそれぞれ示
す。なお、ここでのRZパルスはガウス形で半値全幅3
0[ps]とした。
【0054】また、これらとの比較のために、波長ずれ
Δλ=|λADM −λLD|が0.0[nm]の場合におけ
るNRZパルスの受信時のアイパターンと光スペクトル
を図6に、そして、波長ずれΔλが0.1[nm]の場
合におけるNRZパルスの受信時のアイパターンと光ス
ペクトルを図7に示す。
【0055】NRZパルスの場合は、図6をみるとΔλ
=0.0[nm](すなわち、波長ずれ無し)の場合、
(a)のアイパターンは広く開口しており、(b)に示
す光スペクトルは中心周波数に対して±8[GHz]程
度の範囲で分布が見られる。しかも、強さのレベルは中
心周波数を除き、極めて低い。また、図7をみるとΔλ
=0.1[nm]の場合、(a)のアイパターンは大幅
に狭まった開口となり、(b)に示す光スペクトルは中
心周波数に対して“−”側に6[GHz]程度の範囲
で、また、“+”側には26[GHz]程度の範囲で、
分布が見られる。しかも、強さのレベルは中心周波数を
除き、極めて低い。
【0056】すなわち、NRZパルスの場合は、図6か
ら、Δλ=0.0[nm](すなわち、波長ずれ無し)
であっても、伝送路にADMノードが9個挿入されてい
ることによる透過帯域の狭帯域化から高域の信号成分が
削られ、パターン効果が起きていることがわかる。
【0057】また、図7から、Δλ=0.1[nm]に
おいては、光スペクトル分布の非対称とパターン効果に
よる光波形歪みが大きく起きており、問題が大きいこと
がわかる。図示はしていないがNRZパルスの場合にお
いてΔλ=0.16[nm]の条件での観測をみるとア
イが完全に閉じており、使用不可であることがわかっ
た。
【0058】一方、RZパルスの場合は、図3をみる
と、Δλ=0.0[nm](すなわち、波長ずれ無し)
の場合、(a)のアイパターンは広く開口しており、
(b)に示す光スペクトルは中心周波数に対して±14
[GHz]程度の範囲で左右対称の綺麗な分布が見られ
る。強さのレベルは中心周波数を除き、低い。
【0059】また、図4をみると、Δλ=0.1[n
m]の場合、(a)のアイパターンは広く開口してお
り、(b)に示す光スペクトルは中心周波数に対して
“−”方向に6[GHz]程度の範囲、“+”方向に2
2[GHz]程度の範囲にシフトするものの、左右対称
の綺麗な分布形状は変わらない。しかも、強さのレベル
は+10[GHz]の位置に最大ピークのものが表わ
れ、他は低い。
【0060】また、Δλ=0.16[nm]である図5
をみると、(a)のアイパターンは依然、広く開口して
おり、(b)に示す光スペクトルはほぼ完全に“+”領
域に移ってしまうものの、全体としてΔλ=0.1[n
m]の場合の形状を裏返したような分布となり、左右対
称の綺麗な分布形状は変わらない。強さのレベルは+1
0[GHz]の位置に最大ピークのものが表われ、他は
低い。
【0061】すなわち、RZパルスの場合は、図3に示
されるように、Δλ=0.0[nm](すなわち、波長
ずれ無し)であっても、透過帯域が狭帯域であることに
より、NRZパルス同様、高域の信号成分が削れらるた
め、パルス幅が広くなるが、パターン効果はほとんど起
きておらず、アイが大きく開いている。つまり、このこ
とからRZパルスはNRZパルスに比べて、より狭帯域
な透過帯域を伝送することができ、従って、伝送路中に
はより多くのADMノードを挿入可能であることがわか
る。
【0062】また図4、図5に示されるように、RZパ
ルスの場合はΔλ=0.1[nm]、0.16[nm]
においてもアイパターンが大きく開いており、波長ずれ
による光波形歪みへの影響はNRZパルスに比べて非常
に小さいことがわかる。これにより、RZパルスはNR
Zパルスと比べて、“波長ずれ”に対する許容度も大き
く、光源及び合分波器の波長透過特性の安定度に対する
基準も、大きく緩和できることが伺える。
【0063】このように、第1の具体例に示す波長多重
光伝送装置は、各チャンネル別の伝送情報をパルス信号
化し、光源にて発生させた各チャンネル別に異なる波長
の搬送波光信号をその該当チャンネルの伝送情報である
前記パルス信号で変調して多重化し、得られた波長多重
光信号を送信する光送信端局と、波長多重光信号を受信
して各チャンネル別に分波し、復調する光受信端局との
間を光伝送路で接続すると共に、光伝送路中には波長多
重されたチャンネルから任意のチャンネルを分岐・挿入
するための異なる波長を持つ各チャンネルに分波する分
波器と、異なる波長を持つ各チャンネルを合波する合波
器からなるADMノードを少なくとも1つ設けたシステ
ムにおいて、伝送する情報の前記パルス信号をRZパル
スとしたことを特徴としている。そして、伝送する情報
である前記デジタルデータの信号をRZパルスとするこ
とで、光信号波形をRZパルスで伝送するようにしたこ
とから、光源の波長及び合分波器の透過中心波長の波長
ずれによる光波形歪みを低減し、光源の波長及び合分波
器の波長透過特性の安定度に対する条件の許容度を広
げ、伝送路中に挿入できるADMノード数を従来よりも
多くすることを可能とし、高信頼及び高安定化を図るこ
とができるようになる。
【0064】従来用いられていたNRZパルスは、RZ
パルスに比べて、搬送波波長から信号の最高変調周波数
である波長まで、密に光スペクトルが分布している。そ
のため、光源の波長及び合分波器の透過中心波長の波長
ずれから生じる搬送波付近での非対称な光スペクトル分
布は光波形歪みとして影響が大きく現れる。また、NR
Zパルスは、単位符号間隔の長さとパルスの長さが同じ
であるようなパルス波形であって、データ波形が“1”
以外の区間は“0”を表している形式のパルスであり、
このような形式のNRZパルスを用いた場合には、信号
系列の“1”の連続の長さにより、様々な幅のパルスが
存在するため、光スペクトルにおける低域から高域まで
均等に信号成分が分布している。よって、光スペクトル
の低域から高域までのバランスが崩れると、パターン効
果が大きく現れて光波形歪みが大きくなる。
【0065】それに対して、この第1の具体例に係わる
波長多重光伝送装置ではRZパルスを用いるようにし
た。RZパルスは、情報ビット“1”でレベルを変化さ
せ(または“1”と“0”の符号が表れる毎にそれぞれ
所定のレベルに変化させ)、すぐに元のレベルに戻す形
式のパルスであって、このようなRZパルスは、信号系
列の“1”の連続の状態によらずパルス形状は全て同じ
であり、NRZパルスに比べて光スペクトル分布の広が
りは大きいが、搬送波波長と信号の最高変調周波数であ
る波長に光スペクトルが集中している。
【0066】RZパルスでは、この光スペクトルの分布
が大きいことにより、たとえ、光源の波長と合分波器の
透過中心波長の波長ずれが起き、光スペクトル分布が非
対称になった場合においても、搬送波波長と信号の最高
変調周波数である波長におけるスペクトル集中が極端に
遮断されない限り、光波形歪みがNRZパルスほど顕著
には起こらない。また、RZパルスにおいては、パルス
形状が全て同じであることから、信号系列によるパター
ン効果は大きく現われることがなく、主に帯域を制限さ
れることによるパルス幅の広がりが現れるだけで、大き
な波形歪みを引き起こすことはない。
【0067】ゆえに、光伝送にRZパルスを使用する本
装置によれば、光源の波長及び合分波器の透過中心波長
の波長ずれによる光波形歪みを低減し、光源の波長及び
合分波器の波長透過特性の安定度に対する条件の許容度
を広げ、伝送路中に挿入できるADMノード数を従来よ
りも多くすることを可能とし、高信頼及び高安定化を図
ることができる波長多重光伝送装置が得られる。
【0068】以上は、ADMノードを伝送路中間に多
数、挿入できるようにする技術であり、RZパルスを使
用することで、目的を達成できることを示した。しか
し、単にRZパルスを使用するというだけでは、最大の
効果を十分に引き出すことはできない。そこで、RZパ
ルスを使用する場合に、最大の効果を期待できる条件を
探求してみる。
【0069】(第2の具体例)第2の具体例を説明す
る。第2の具体例において、想定する伝送路モデルは第
1の具体例と同様とする。第2の具体例は、用いるRZ
パルスの形状を工夫することで上記目的を達成する。
【0070】RZパルスの形状として、ガウス形で半値
全幅30[ps]、20[ps]と方形でデューティ比
50%、30%(立ち上がり、立ち下がりスロープ15
%)を考え、光源の波長λADM と合分波器の波長λLD
波長ずれΔλに対するアイペナルティを図8に示す。実
際には、光信号を発生する光変調器の帯域は有限なた
め、方形パルスは立ち上がり及び立ち下がりスロープに
時間がかかり、台形パルスとなる。
【0071】本具体例では、立ち上がり、立ち下がりス
ロープ時間を1ビットのタイムスロットの15%とし
た。また、本具体例におけるアイペナルティは、1ビッ
トのタイムスロット20%幅の識別時間帯に亙って得ら
れる最小アイ開口幅と、この識別時間幅における平均
“1”、“0”レベル差をデシベル([dB])で表
し、受光パワーペナルティを表している。
【0072】RZパルスの場合、図8に示されるよう
に、“ガウス形パルス”、“方形パルス”ともにNRZ
パルスに比べて波長ずれに対する光波形劣化がとても小
さいことがわかる。さらに同じ形状であるガウス形パル
ス、方形パルスにおいては、パルス幅の狭い方が光スペ
クトル分布の広がりが大きいため、波長ずれΔλに対す
るアイペナルティが小さい。方形パルスとしては従来、
デューティ比50%を用いる場合が多いが、デューティ
比は“より小さい”方が、波長ずれに強いことになる。
【0073】また、“ガウス形パルス”と“方形パル
ス”においては、“方形パルス”の方が光スペクトル分
布の広がりが大きいため、波長ずれΔλに対するアイペ
ナルティが小さい。
【0074】続いて、図9に方形パルスにおいて、立ち
上がり及び立ち下がりスロープが20%と5%のときの
波長ずれに対するアイペナルティを示す。図9より、ス
ロープ5%の方がスロープ20%に比べて、波長ずれに
対する波形歪みの影響が小さいことがわかる。これはス
ロープ時間が短くより完全な方形に近いパルスの方が、
光信号の光スペクトル分布が広くなるためである。
【0075】つまり、光信号を発生する光変調器にはよ
り広い帯域を持つタイプを用いることでも波長ずれの影
響を軽減できる。具体的には、RZパルスとしてデュー
ティ比50%未満の“方形パルス”を用いるのが良い。
【0076】このように第2の具体例に係わる波長多重
光伝送装置では、第1には、RZパルスとして“方形パ
ルス”を用いるようにしたことを特徴としている。RZ
パルスの形状は、大きく分けると“山形”か“方形”に
分けることができる。“方形パルス”はガウス形パル
ス、ハイパボリック形パルスに代表される山形パルスに
比べて、光スペクトル分布の広がりが大きい。そのた
め、光源の波長及び合分波器の透過中心波長の波長ずれ
による光スペクトル分布の非対称の影響が小さく、光波
形歪みを最も抑圧できる。
【0077】また、第2の具体例に係わる波長多重光伝
送装置では、第2には、RZパルスとしてデューティ比
50%未満の方形パルスを用いるようにしたことを特徴
としている。方形パルスはデューティ比が小さいほど、
つまりパルス幅が細いほど、光スペクトル分布の広がり
が大きい。そのため、方形パルスにおいてはデューティ
比が小さいほど、光源の波長及び合分波器の透過中心波
長の波長ずれによる光スペクトル分布の非対称の影響が
小さくなり、光波形歪みをより抑圧できるようになる。
【0078】従って、RZパルスとしてデューティ比5
0%未満の“方形パルス”、望ましくは完全な方形を呈
するパルスを用いるようにすることで、光源の波長及び
伝送路中の光フィルタの透過中心波長の波長ずれによる
光波形歪みを最大限に低減でき、高品質な通信を可能に
すると共に、光源の波長及び光フィルタの波長透過特性
の安定度に対する条件の許容度を広げ、高信頼及び高安
定化を図ることができるようになる。
【0079】以上は、ADMノードを伝送路中間に多
数、挿入できるようにする技術であったが、ADMノー
ドを使用しないシステムも考えられる。そして、このよ
うに伝送路上にADMノードが存在しないシステムの場
合においても、伝送路中、もしくは光送信端局側及び光
受信端局側内に備えた透過帯域の狭い光フィルタの透過
中心波長と光源の波長に波長ずれが生じると光波形劣化
が生じる。特に高密度波長多重によく用いられる分波用
の分波器は、複数のチャンネルが波長領域上で密に並ん
でいるため、各チャンネルに対する透過帯域が伝送する
光信号帯域に比べて十分広帯域ではない。また、全ての
チャンネルにおいて、合分波器を含めた光フィルタの透
過中心波長と光源の波長を一致させることは技術的にも
難しい。これに対処して、光源の波長及び伝送路中の光
フィルタの透過中心波長の波長ずれによる光波形歪みを
低減し、光源の波長及び光フィルタの波長透過特性の安
定度に対する条件の許容度を広げ、高信頼及び高安定化
を図ることができるようにした具体例を次に第3の具体
例として説明する。
【0080】(第3の具体例)図10に第3の具体例の
構成図を示す。この構成は、図1の構成における伝送路
中間のADMノード6−1〜6−Mを、光ファイバ増幅
器4に置き替えた例である。その他の構成は図1と同様
であるので、図1での説明を参照することとし、ここで
は改めて説明はしない。
【0081】このような構成において光送信端局1で
は、各チャンネル毎の光送信器2−1〜2−Nより、図
11に示される方形のRZパルスである光信号S−1,
〜S−Nをチャンネル対応に異なる波長の搬送波光信号
で送信する。各チャンネルの光信号S−1,〜S−N
は、これら光信号S−1,〜S−Nの光スペクトル帯域
よりも狭帯域の透過帯域幅を各ポートに持つ合波器3で
波長多重され、光送信端局1内の光ファイバ増幅器4を
通り、伝送路である光ファイバ5を介して光受信端局7
に伝送される。光受信端局7における動作は、第1の具
体例の光受信端局7と同じとする。
【0082】第3の具体例において、各チャンネルの光
信号の伝送速度を10[Gb/s]とし、合波器3の各
ポートの3dB透過帯域幅を0.25[nm]とする。
各光信号S−1,〜S−Nの波長は、合波器3の各ポー
トの透過中心波長に合わせて初期設定されるが、外気温
度変化もしくは合波器3および光送信器2−1,〜2−
N内の光源(搬送波となる、チャンネル対応の所定周波
数の連続光を発生する光源)の経年劣化により、いずれ
かのチャンネルにおいて合波器3の入力ポートの透過中
心波長に対する光信号の波長ずれが生じることが考えら
れる。
【0083】例えば、チャンネルL(1≦L≦N)にお
いて、光源の波長と合分波器の透過中心波長との間に
0.25[nm]の波長ずれが生じたとき、本発明によ
る方形のRZパルスを用いた場合における光ファイバ入
射時のアイパターンを、図12(a)に示し、また、比
較のために、同じ条件でNRZパルスを用いた場合にお
ける光ファイバ入射時のアイパターンを図12(b)に
示す。
【0084】図12に示されるように、方形のRZパル
スはNRZパルスに比べて、波長ずれに対する光波形劣
化が小さい。波長多重光伝送のように複数のチャンネル
を持つ伝送系においては、様々な要因から特定のチャン
ネルにおいてのみ、光源の波長と合分波器の透過中心波
長の波長ずれが起きることが考えられ、またその可能性
はチャンネル数に比例して高くなる。
【0085】そのため、光源及び合分波器の波長特性の
安定度に対して厳しい条件が必要とされ、装置の生産に
おいて歩留まりが悪くなり、コスト高につながってい
た。従って、波長ずれに対して光波形劣化の小さい方形
のRZパルスを用いるようにすることで、光源及び合分
波器の波長特性の安定度に対する条件を緩和することが
できることは、装置の生産性向上及び伝送特性の安定性
化につながり、高品質の通信が安定して可能な、波長多
重光伝送装置を安価に提供できることになる。
【0086】以上、第3の具体例に係わる波長多重光伝
送装置では、伝送路中に伝送する光信号帯域に比ベ、そ
れほど広帯域ではない合分波器などの狭帯域光フィルタ
を備えるシステムの場合には、伝送対象の情報であるデ
ジタルデータのパルス信号として、方形のRZパルスを
用いるようにした。
【0087】方形のRZパルスはNRZパルス及びガウ
ス形に代表される三角形パルスに比べて、光スペクトル
分布の広がりが大きいため、狭帯域の光フィルタの透過
中心波長と光源の波長が波長ずれを起こした際において
も、光スペクトル分布の非対称の影響が小さく光波形歪
みを抑圧できる。
【0088】従って、伝送路上にADMノードが存在し
ない高密度波長多重光通信システムにおいて、特に高密
度波長多重によく用いられる分波用の分波器は、複数の
チャンネルが波長領域上で密に並んでいるため、各チャ
ンネルに対する透過帯域が伝送する光信号帯域に比べて
十分広帯域ではなく、また、全てのチャンネルにおい
て、合分波器を含めた光フィルタの透過中心波長と光源
の波長を一致させることは技術的にも難しいが、本具体
例によれば、狭帯域の光フィルタの透過中心波長と光源
の波長が波長ずれを起こした際においても、光スペクト
ル分布の非対称の影響を小さくすることができ、光波形
歪みを抑圧できて、光源の波長及び光フィルタの波長透
過特性の安定度に対する条件の許容度を広げ、高信頼及
び高安定化を図ることができるようになる。
【0089】以上は方形のRZパルスを用いるようにし
た例であったが、RZパルスの特殊な例であるハイパボ
リックセカント形のRZパルスの場合、三角形パルスで
はあるものの特別な条件下では、狭帯域の光フィルタの
透過中心波長と光源の波長が波長ずれを起こした際にお
いても、光スペクトル分布の非対称の影響を小さくする
ことができ、光波形歪みを抑圧できて、光源の波長及び
光フィルタの波長透過特性の安定度に対する条件の許容
度を広げ、高信頼及び高安定化を図ることができるよう
になる。その例を次に第4の具体例として説明する。
【0090】(第4の具体例)次に第4の具体例を説明
する。伝送路中に光信号帯域に比べそれほど広帯域では
ない合分波器などの狭帯域光フィルタを備える構成であ
る場合、ピークパワ−Pが前述のPsより小さく、光フ
ァイバの非線形効果による自己位相変調効果が無視でき
る領域において、RZパルスとして波形形状が三角形の
RZパルスを用いると良い。すなわち、波形形状が三角
形のRZパルスは、NRZパルスに比べて、狭帯域の光
フィルタの透過中心波長と光源の波長が波長ずれを起こ
した際においても、光スペクトル分布の非対称の影響が
小さい。従ってこの点より、光波形歪みの抑圧が可能で
ある。
【0091】詳細を説明する。第4の具体例において説
明上、利用する伝送路モデルは第3の具体例と同様とす
る。すなわち、図1の構成における伝送路中間のADM
ノード6−1〜6−Mを、光ファイバ増幅器4に置き替
えて図10の如く構成した例である。また、ここでは各
チャンネルの伝送速度を10[Gb/s]として、光信
号の波形形状は図13に示される半値全幅20[ps]
のハイパボリックセカント(以下、sech)形のRZ
パルスとする。すなわち、波形形状が三角形のRZパル
スとするわけである。
【0092】また、合波器3の各入力ポートの3dB透
過帯域幅を0.25[nm]として、第3の具体例の同
様、あるチャンネルにおいて合波器3におけるそのチャ
ンネル用の入力ポートの透過中心波長に対する光信号の
波長に、波長ずれが生じた際での、本発明によるハイパ
ボリックセカント形のRZパルスを用いた場合での受信
器側におけるアイペナルティを、NRZパルスを用いた
場合でのそれと比較して図14に示す。図14(a)が
ハイパボリックセカント(sech)形のRZパルスを
用いた場合のアイペナルティ、図14(b)がNRZパ
ルスを用いた場合でのアイペナルティである。
【0093】図14の特性曲線からわかるように、se
ch形のRZパルスはNRZパルスに比べて、波長ずれ
に対する光波形劣化が起こりにくく、波長ずれに対する
許容度が大きい。
【0094】ところで、L.F.Mollenauer
等は、“The sliding−frequency
guiding filter:an improv
edform of soliton fitter
control”、 Opt.Lett. 17, p
p.1575−1577, 1992において、伝送路
の光フィルタの透過中心波長をスライディングさせてい
くソリトン伝送を発表している。ここでソリトンとは、
色分散無しで導波路中を伝搬するレーザ光のように、エ
ネルギの分散無しに伝搬する波を指す。
【0095】この文献によると、「RZパルスの特殊な
ケースである“sech形パルス(ハイパボリックセカ
ント形パルス)”は、分散距離よりも十分に短い間隔で
伝送路に光フィルタを離散的に挿入し、その透過中心波
長を伝送距離に比例してシフトさせても、光パルスの強
度を、ソリトン条件である、前述のPsより大きくし
て、光ファイバの非線形特性である自己位相変調効果を
利用して、sech形パルスを再度形成し続けていく特
徴がある」と述べられている。
【0096】この第4の具体例に示す波長多重光伝送装
置は、各チャンネル別の伝送情報をパルス信号化し、光
源にて発生させた各チャンネル別に異なる波長の搬送波
光信号をその該当チャンネルの伝送情報である前記パル
ス信号で変調して多重化し、伝送する場合に、前記パル
ス信号として、sech形等のような三角形のRZパル
スを使用することを特徴としており、伝送路が、搬送波
光を発生する光源の波長と一致していない透過中心波長
を持つ狭帯域の帯域制限特性を持つ場合に、ソリトン条
件を満たしていないsech形のような三角形のRZパ
ルス、あるいは方形等のRZパルスが、NRZパルスよ
りも光波形歪みの影響が非常に小さいことに着目して、
その特性を活用するようにした装置である。
【0097】そして、本具体例によれば、狭帯域の光フ
ィルタの透過中心波長と光源の波長が波長ずれを起こし
た際においても、光スペクトル分布の非対称の影響を小
さくすることができ、光波形歪みを抑圧できて、光源の
波長及び光フィルタの波長透過特性の安定度に対する条
件の許容度を広げ、高信頼及び高安定化を図ることがで
きるようになる。
【0098】以上、第5の具体例に係わる波長多重光伝
送装置では、伝送路中に光信号帯域に比べそれほど広帯
域ではない合分波器などの狭帯域光フィルタを備える構
成である場合、三角形のRZパルスを用いるようにした
ものであり、ピークパワ−Pが前述のPsより小さく、
光ファイバの非線形効果による自己位相変調効果が無視
できる領域において、三角形のRZパルスはNRZパル
スに比べて、狭帯域の光フィルタの透過中心波長と光源
の波長が波長ずれを起こした際においても、光スペクト
ル分布の非対称の影響が小さく光波形歪みを抑圧できる
という特徴を利用したものである。
【0099】次に透過中心波長と光源の波長が波長ずれ
を起こした際においても、光スペクトル分布の非対称の
影響が小さく、従って、光波形歪みを抑圧できる別の例
を第5の具体例として説明する。
【0100】(第5の具体例)第5の具体例において
も、その説明上、利用する伝送路モデルは第4の具体例
と同様とする。すなわち、本具体例の場合、図10の構
成において、各チャンネルの光送信器2−1,〜2−N
では、全ての伝送する光信号波形に半値全幅の等しい光
パルスを用いるための符号を適用する。すなわち、パル
ス信号として半値全幅の等しい光パルスを用いるための
符号を適用する。
【0101】このような符号には、例えば、光パルスの
送信スロットの位置で信号を伝達するPPM(Puls
e−Code−Modulation:PPM)符号が
あり、スロット間にガードタイムを設けることで、信号
系列に依らず、等しい半値全幅の光パルスを用いること
ができる。
【0102】また、図15に示されるように、信号系列
が変化するとき、つまり“0”→“1”、もしくは
“1”→“0”のとき、半分のスロット幅の半値全幅を
持つ光パルスを使用して搬送波光を変調し、伝送させる
符号も考えられる。
【0103】上述のような符号を適用された本波長多重
光伝送装置は、光源の波長と合分波器の透過中心波長と
の間の波長ずれに対して、伝送される光パルスの形状が
全て同一であるため、第1〜第4の具体例で示された効
果と同様に、信号系列に依るパターン効果が従来のNR
Zパルスと比較して非常に小さく光波形歪みを大きく抑
圧することが可能となる。
【0104】以上、第5の具体例に係わる波長多重光伝
送装置では、伝送路中に光信号帯域に比べてそれほど広
帯域ではない合分波器などの狭帯域光フィルタを備える
場合に、全ての伝送する光信号波形に半値全幅(単一の
最大値を持つ分布曲線で、最大値の高さの2分1に対応
する2点間の距離;半値幅ともいう)の等しい光パルス
を用いる符号を適用するようにした。伝送する光信号波
形にNRZパルスを用いた場合は、信号系列の“1”の
連続発生数により様々な半値全幅の光パルスが存在する
ため、狭帯域の光フィルタの透過中心波長と光源の波長
が波長ずれを起こした際に発生するパターン効果が大き
く光波形歪みが大きく生じてしまう。
【0105】しかし、本第5の具体例に係わる符号化さ
れた光信号波形は、信号系列に依らず光パルスの形状は
全て等しいため、パターン効果の影響を低減することが
でき光波形歪みを抑圧できるようになる。
【0106】(第6の具体例)次に第6の具体例を説明
する。図16に第6の具体例の構成図を示す。この構成
において、受信端局7以外の構成は図1と同様であるの
で、図1での説明を参照することとし、ここでは改めて
説明はしない。ただし、伝送路である光ファイバ5を群
速度分散+18ps/nm/kmを持つ通常分散ファイ
バとし、伝送路中にADMノード6−1〜6−Mが50
km間隔で挿入されているとする。
【0107】この具体例においては、受信端局7におい
て、光分波器8の前段に光ファイバ5の群速度分散の光
波形への歪みを補償するための、分散補償器11を挿入
する。分散補償器11としては、分散補償ファイバもし
くはグレーティングファイバ等が考えられる。
【0108】各チャンネル1〜Nの光信号の伝送速度を
2.5Gb/sとし、合分波器の各ポートの3dB透過
帯域幅を0.4nmとする。ここで、チャンネルL(1
≦L≦N)において、光源の波長と合分波器の透過中心
波長との間に、0.15nmの波長ずれを生じたとす
る。また伝送路中に挿入されているADMノード数をM
=7とし、受信端局7に挿入される分散補償器11にお
いては、送信されてきた光信号が光ファイバ5から受け
る群速度分散+18ps/nm/km×(50×8)k
mを補償するために、−7200ps/nmの分散を持
つ。
【0109】このとき、本発明による方形のRZパルス
(デューティ比50%、スロープ15%)を用いた場合
におけるアイペナルティを横軸に通過したADMノード
数Mに対して、NRZパルスを用いた場合と比較して図
17に示す。
【0110】すでに説明した本願の第5の具体例までの
話しから、RZパルスは波長ずれに対して、NRZパル
スに比べて波形歪みが小さいことがわかっている。しか
し、伝送路が通常分散ファイバのように大きな群速度分
散を持つ場合においては、図17に示されるように、R
ZパルスはNRZパルスに比べて信号帯域が広いため、
光ファイバの群速度分散の影響をより大きく被り、伝送
距離がのびていくにつれ、波形歪み劣化が大きくなって
いく。
【0111】これは伝送路が分散シフトファイバのよう
に、小さい群速度分散をもつ場合においても、長距離伝
送となると、群速度分散が蓄積されていき、大きな波形
歪みを引き起こすことになる。そのため、RZパルスが
波長ずれに対してNRZパルスよりも波形歪みが小さい
長所が消されてしまう。
【0112】しかし、本発明の第6の具体例のように受
信端局7において、光ファイバ5の持つ群速度分散と逆
符号の群速度分散を持つ分散補償器11を挿入すること
で、光源の波長と合分波器の透過中心波長との間に波長
ずれがある場合においても、蓄積されてきた群速度分散
の波形歪みへの劣化を補償することが可能である。
【0113】そして分散補償をすることで、RZパルス
の波長ずれに対して波形歪みが小さい長所を引き出すこ
とができる。 (第7の具体例)伝送路から被る群速度分散に対する分
散補償方法としては、本発明の第6の具体例のように、
受信端局において送信端局から蓄積された群速度分散を
一括して分散補償する方式と、各ADMノードにおいて
分割して分散補償する方式が考えられる。
【0114】ここで、本発明の第7の具体例として、各
ADMノードにおいて、そのADMノードに至るまでの
間に、光信号が光ファイバから被る群速度分散を補償す
る方式を説明する。
【0115】図18に第7の具体例の構成図を示す。こ
の構成において、ADMノード6−1〜6−M、及び受
信端局7以外の構成は図1と同様であるので、図1での
説明を参照することとし、ここでは改めて説明はしな
い。また、図18の構成においても図16の構成と同
様、伝送路である光ファイバ5を群速度分散+18ps
/nm/kmを持つ通常分散ファイバとし、伝送路中に
ADMノード6−1〜6−Mが50km間隔で挿入され
ているとする。
【0116】各ADMノード6−1〜6−M及び受信端
局7において、光分波器8の前に光ファイバ5の群速度
分散の光波形への歪みを補償するための、分散補償器1
1を挿入する。各チャンネル1〜Nの光信号の伝送速度
を2.5Gb/sとし、合分波器の各ポートの3dB透
過帯域幅を0.4nmとする。
【0117】ここで、チャンネルL(1≦L≦N)にお
いて、光源の波長と合分波器の透過中心波長との間に
0.l5nmの波長ずれを生じたとする。また、伝送路
中に挿入されているADMノード数をM=10とし、A
DMノード6−1〜6−M及ビ受信端局7に挿入される
分散補償器11においては、送信されてきた光信号が入
力側の光ファイバ5から受ける群速度分散+18ps/
nm/km×50kmを補償するために、−900ps
/nmの分散を持つ。
【0118】このとき、本発明による方形のRZパルス
(デューティ比50%、スロープ15%)において、分
散補償がある場合とない場合におけるアイペナルティを
横軸に通過したADMノード数Mに対して、伝送路に群
速度分散+0.4ps/nm/kmを持つ分散シフトフ
ァイバ(DSF)を用いた場合と比較して図19に示
す。
【0119】図19からわかるように、光源の波長と合
分波器の透過中心波長との間に波長ずれがある場合にお
いても、各ADMノード6−1〜6−M及び受信端局7
において、分割して分散補償をすることで、伝送路であ
る光ファイバ5が大きい群速度分散を持つ通常分散ファ
イバであっても、分散シフトファイバと同様の波長ずれ
の劣化で、光信号を伝送することが可能である。以上、
種々の具体例を説明したが、本発明は上述した具体例に
限定されるものでなく、その要旨を変更しない範囲内で
適宜変形して実施可能である。
【0120】
【発明の効果】以上、詳述したように本発明は、ADM
ノードを伝送路中に備える波長多重光伝送装置におい
て、送信する光信号にRZパルスを用いるようにしたこ
とにより、光源の波長及び合分波器の透過中心波長の波
長ずれによる光波形歪みを著しく低減できるようにな
る。そのため、光源の波長及び合分波器の波長透過特性
に要求される波長安定度の許容度を大きくできる。さら
に挿入されるADMノード数に比例した透過帯域の狭帯
域化による光波形歪みも低減することが可能であり、伝
送路中に挿入可能なADMノード数も増やすことができ
る。
【0121】また高密度波長多重光伝送において、伝送
路に備えられる狭帯域の光フィルタに対しても、送信す
る光信号にRZパルスを用いる、もしくは半値全幅の等
しい光パルスを用いるための符号を適用することによ
り、光源の波長及び光フィルタの透過中心波長の波長ず
れによる光波形歪みを著しく低減することが可能とな
る。
【0122】以上のことから、光源の波長及び合分波器
などの光フィルタの透過波長特性の変動に対して高信
頼、高安定であり、ADMノード数も相当量多く挿入で
きるフレキシブルな大容量光伝送の波長多重光伝送装置
を提供することができ、マルチメディア情報化社会に適
した光波ネットワークを容易に実現できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を説明するための図であって、本発明の
第1の具体例における概略的なシステム構成例を示した
図。
【図2】合分波器の波長一透過率特性を示した図。
【図3】本発明を説明するための図であって、本発明の
第1の具体例で使用するRZパルスにおける波長ずれ
0.0[nm]のときのアイパターンと光スペクトル分
布を示した図。
【図4】本発明を説明するための図であって、本発明の
第1の具体例で使用するRZパルスにおける波長ずれ
0.1[nm]のときのアイパターンと光スペクトル分
布を示した図。
【図5】本発明を説明するための図であって、本発明の
第1の具体例で使用するRZバルスにおける波長ずれ
0.16[nm]のときのアイパターンと光スペクトル
分布を示した図。
【図6】本発明の比較説明に用いるための図であって、
従来システムで使用するNRZパルスにおける波長ずれ
0.0[nm]のときのアイパターンと光スペクトル分
布を示した図。
【図7】本発明の比較説明に用いるための図であって、
従来システムで使用するNRZパルスにおける波長ずれ
0.1[nm]のときのアイパターンと光スペクトル分
布を示した図。
【図8】本発明を説明するための図であって、本発明の
第1及び第2の具体例において、RZパルスとNRZパ
ルスを使用した場合における波長ずれに対するアイペナ
ルティ特性を説明する図。
【図9】本発明を説明するための図であって、本発明の
第2の具体例において、スロープ時間の違う方形パルス
を使用した場合における波長ずれに対するアイペナルテ
ィ特性を説明する図。
【図10】本発明を説明するための図であって、本発明
の第3の具体例システムの概略的構成を示す図。
【図11】本発明を説明するための図であって、本発明
の第3の具体例で使用する方形RZパルスの例を示す
図。
【図12】本発明を説明するための図であって、本発明
の第3の具体例である方形RZパルスの場合と、NRZ
パルスの場合における波長ずれ0.25[nm]のとき
のアイパターンを示した図.
【図13】本発明を説明するための図であって、本発明
の第4の具体例で使用するハイパボリックセカント形R
Zパルスの例を示す図。
【図14】本発明を説明するための図であって、本発明
の第4の具体例において使用するハイパボリックセカン
ト形RZパルスの場合と、NRZパルスの場合での波長
ずれに対するアイペナルティ特性例を示す図。
【図15】本発明を説明するための図であって、本発明
の第5の具体例において符号化された送信光パルスの例
を示す図。
【図16】本発明を説明するための図であつて、本発明
の第6の具体例における概略的なシステム構成を示した
図。
【図17】本発明を説明するための図であって、本発明
の第6の具体例において、RZパルスとNRZパルスを
使用し、受信端局において分散補償がある場合とない場
合における、ADMノード数に対するアイペナルティ特
性を説明する図。
【図18】本発明を説明するための図であって、本発明
の第7の具体例における概略的なシステム構成図を示し
た図。
【図19】本発明を説明するための図であって、本発明
の第7の具体例において、RZパルスを使用し、各AD
Mノードにおいて分散補償がある場合とない場合におけ
る、ADMノード数に対するアイペナルティ特性を説明
する図。
【符号の説明】
1…光送信端局 2…RZパルス光送信器 3…合波器 4…エルビウムドープ光ファイバ増幅器 5…光ファイバ 6…ADMノード 7…光受信端局 8…分波器 9…光受信器 10…クロスコネクト 11…分散補償器。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−66779(JP,A) 特開 平5−145487(JP,A) 特開 平7−183848(JP,A) 宮田英之、尾中寛、大塚和恵、近間輝 美,光波ネットワークにおける合分波器 の帯域制限の検討,1996年電子情報通信 学会通信ソサイエティ大会講演論文集 2,日本,社団法人電子情報通信学会, 1996年 8月30日,563、B−1078 宮田正英、瀬戸一郎、大島茂,光AD Mにおける波長ずれに関する考察,1996 年電子情報通信学会通信ソサイエティ大 会講演論文集2,日本,社団法人電子情 報通信学会,1996年 8月30日,571、 B−1086 大塚和恵、尾中寛、宮田英之、甲斐雄 高、近間輝美,波長多重技術を用いた光 ADM及び光ルーティングの検討,電子 情報通信学会技術研究報告,日本,社団 法人電子情報通信学会,1996年 2月15 日,Vol.95,No.511,31−36、 OCS95−100 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04J 14/00 - 14/08 H04B 10/00 - 10/28 JICSTファイル(JOIS)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】各チャンネル別の伝送情報をパルス信号化
    し、各チャンネル毎に異なる波長の搬送波光信号につい
    てその該当チャンネルの前記パルス信号にて変調して多
    重化し、得られた波長多重光信号を送信する光送信端局
    と、 波長多重光信号を受信して各チャンネル別に分波し、復
    調する光受信端局と、 これら光送信端局と光受信端局との間を接続する光伝送
    路と、 この光伝送路中に設けられるADMノードであって、波
    長多重されたチャンネルから任意のチャンネルを分岐・
    挿入(Add/Drop Multiplexer:ADM)するため、波長多重
    光信号をチャンネル対応に分波する分波器および、異な
    る波長を持つ各チャンネルの光信号を合波して波長多重
    光信号にし、出力する合波器とからなる少なくとも1つ
    のADMノードと、 を備えて構成すると共に、 伝送する情報の前記パルス信号は、前記ADMノードに
    おける分波器および合波器での透過中心波長と光信号の
    中心波長のずれによる波形歪の抑制のため、RZ(Retu
    rn-to-Zero:RZ )パルスを用いることを特徴とする波長
    多重光伝送装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載された波長多重光伝送装置
    において、 該伝送路中にエルビウムドープ光ファイバ増幅器を備
    え、 前記光送信端局及び前記光ファイバ増幅器出力における
    前記RZパルス波形のピークの電界強度Pが、 P<Ps、 但し、Ps = (0.776・λ・Aeff・|D|)/(π・n・c・ to) (ここで、λは波長、Aeffは光ファイバの実効コア面
    積、Dは波長分散値、nは光ファイバの非線形屈折率、
    cは光速、toはパルスの半値全幅である)を満足するこ
    とを特徴とする波長多重伝送装置。
  3. 【請求項3】請求項1又は請求項2に記載の波長多重光
    伝送装置において、送信される光パルスが群速度分散を
    有する伝送路である光ファイバから与えられる波形歪み
    に対し、該波形歪みの補償をする補償手段を伝送路中も
    しくは受信端局に有することを特徴とする波長多重光伝
    送装置。
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