JP2004282735A - 波長分割多重方式のメトロ光通信網 - Google Patents
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Abstract
【課題】 負の分散光ファイバと直接変調方式を用いる波長分割多重方式のメトロ光通信網を提供する。
【解決手段】 本発明の光通信網は、直接変調方式の複数の送信機と、光信号を多重化して送信する多重化器を有する送信端と;多重化装置から多重化信号を受信され、逆多重化して出力する逆多重化装置と、それぞれの逆多重化信号が入力される複数の受信機を有する受信端;及び多重化装置と逆多重化装置とを接続し、1550nmの波長で‐1ps/nm/km〜‐3.3ps/nm/kmの負の分散値と正の分散勾配を有する光ファイバと;を備えることを特徴とする。本発明によると、直接変調方式と負の分散値が適宜に調節された光ファイバを使用することにより、光信号の歪みを低減することができ、エラーが防止され、また、伝送距離を300km以上にすることができ、しかも、FWMによる性能の低下無しに信号を長距離伝送することができる。更に、構造が簡単で且つ経済的なメトロ光通信網を具現することができる。
【選択図】 図2
【解決手段】 本発明の光通信網は、直接変調方式の複数の送信機と、光信号を多重化して送信する多重化器を有する送信端と;多重化装置から多重化信号を受信され、逆多重化して出力する逆多重化装置と、それぞれの逆多重化信号が入力される複数の受信機を有する受信端;及び多重化装置と逆多重化装置とを接続し、1550nmの波長で‐1ps/nm/km〜‐3.3ps/nm/kmの負の分散値と正の分散勾配を有する光ファイバと;を備えることを特徴とする。本発明によると、直接変調方式と負の分散値が適宜に調節された光ファイバを使用することにより、光信号の歪みを低減することができ、エラーが防止され、また、伝送距離を300km以上にすることができ、しかも、FWMによる性能の低下無しに信号を長距離伝送することができる。更に、構造が簡単で且つ経済的なメトロ光通信網を具現することができる。
【選択図】 図2
Description
本発明は、波長分割多重(Wavelength Division Multiplexing、以下、WDMと称す)方式のメトロ光通信網に関し、特に、負の分散光ファイバと直接変調方式を用いる波長分割多重方式のメトロ光通信網に関する。
近年、インターネットを始めとする各種のデータサービスの急増に伴い、伝送網の大幅な伝送容量の増大が求められつつある。かかる要求を最も経済的に収容できる方案として、波長が互いに異なる複数の光信号を多重化し、1つの光ファイバを介して伝送するWDM方式の光伝送システムが挙げられる。かかるWDM方式の光伝送システムは、現に長距離通信網の伝送容量の増大のために広く使用されており、市内通信網や地域通信網等のメトロ網でも広く使用されている。
かかるメトロ網を具現するに際して、最優先に考慮すべき事項は、経済性であり、このために光ファイバ及び光信号の変調方式による送信機の選択が何よりも重要である。
図1は、従来の光通信網に使用される代表的な光ファイバの波長による分散値を示すグラフである。
図1は、従来の光通信網に使用される代表的な光ファイバの波長による分散値を示すグラフである。
同図に示すように、従来の光通信網に使用される代表的な光ファイバとしては、1550nmの波長で16ps/nm/km程度の分散値を有するシングルモード光ファイバ(Single−mode fiber;以下、SMFと称す)と、1550nmの波長で1.5ps/nm/km〜4ps/nm/km範囲の分散値をノンゼロ分散シフトファイバ(non−zero dispersion−shifted fiber;以下、NZDSFと称す)、及び1550nmの波長で−7ps/nm/km程度の分散値を有するMetroCor光ファイバがある。
送信端で光信号を変調する方式は、外部変調方式と直接変調方式の2つの方式に大別される。外部変調方式は、別に設けられた外部変調器を使用してレーザーからの光を‘1’と‘0’で表わされるデジタル信号に変換する方式であり、直接変調方式は、レーザーの駆動電流を入力信号に応じて変化させる方式をいう。外部変調方式は、別の変調器を使用するため、変調された光信号にチャープ(chirp)が発生することなく長距離伝送が可能である。ここでチャープとは、入力される電気的デジタル信号により光信号の波長が瞬間的に変化する現象をいう。しかし、外部変調方式に使用される変調器は、高い駆動電圧が必要であることから別の高電圧電気信号増幅器が必要となり、その結果、コストアップにつながるという短所がある。これに対し、直接変調方式は、別の変調器が不要であることから安価であり、且つ高出力が得られ、しかもシステムの構造が簡単であるという長所がある。しかし、レーザー内部のキャリア密度の変化によって光信号の周波数が変わるようになり、光信号が光ファイバを通る間パルスの前方には短い波長成分(青方変位)が生成され、後方には長い波長成分(赤方変位)が生成されるというチャープが発生し、この結果、波長幅が広くなり、信号が伝送される間パルスが歪む。
一方、従来の代表的な光ファイバのうちで、SMFとNZDSFのような光ファイバは、正の分散値を有するため、レーザーの光信号を直接変調した時に発生するチャープ現象と同様にパルスの前方を青方変位させ、後方を赤方変位させる。従って、SMFやNZDSFを使用して直接変調された光信号を伝送する場合、パルスの拡散現象が加速し、伝送距離が極めて制限されるようになる。かかる問題点を解決するために、伝送システムの中間で光信号の位相を変換することでパルスの拡散を抑えるための光位相共役(optical phase conjugation又はmid-span spectral inversion)方法やチャープで発生した波長成分の一部を光学フィルタで除去する方法等が提案されている。しかし、これらの方法は非常に複雑であるのみならず、使用可能な光ファイバの帯域幅を減少させるため、僅かな性能の改善しか得られないという短所がある。他の方法としては、光ファイバで発生するパルスの拡散現象を分散補償光ファイバ(dispersion compensation fiber;以下、DCFと称す)を使用して抑える方法がある。この方法もDCFが高価であるため、網の構築費用が増大するのみならず、DCF自体で発生する損失を補償するために別の光増幅器が必要になるという不具合がある。かかる不具合を解決し、直接変調された光信号のチャープ特性を効率良く利用するためには、光ファイバの分散値の調節が重要となり、特に、光ファイバの分散値の絶対値が小さくなければならず、また負の値でなければならない。図1に示すように、直接変調された光信号を分散値が負のMetroCor光ファイバを使用して伝送すると、チャープが反対方向に発生し、パルスの拡散を抑えることができる。しかし、MetroCor光ファイバの分散値は、1550nmの波長で−7ps/nm/kmであるため、従来の直接変調により発生するチャープに比べ、MetroCor光ファイバの分散値の絶対値が大きすぎるという不具合がある。即ち、メトロ網で一般に使用されている10Gb/sの速度を有する光信号を直接変調してMetroCor光ファイバを介して伝送される場合、最大伝送距離が100km以下に制限される。従って、メトロ網の大きさが主に100km〜200kmで、障害の復旧時に必要な最大伝送距離が300km以上であることを勘案すると、MetroCor光ファイバを使用してメトロ網を構築する場合、分散補償が必ず必要となる。このような分散補償は、前記したようにシステムの複雑性を増大させ、且つ経済性を低下させるという短所がある。
そこで、本発明は、前述した従来の技術の問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、別の分散補償や光フィルタリング無しに300km以上の長距離伝送が可能な光ファイバを使用し、経済的な波長分割多重方式のメトロ光通信網を提供することにある。
前記目的を達成するための本発明にかかる波長分割多重方式のメトロ光通信網は、光をそれぞれ異なる波長の光信号に直接変調して出力する複数の送信機と、前記複数の送信機から出力されたそれぞれの前記光信号を多重化して送信する多重化装置を有する送信端と;前記多重化装置から出力された多重化信号を受信され、それぞれの波長別に逆多重化して出力する逆多重化装置と、前記逆多重化装置から出力されたそれぞれの逆多重化信号が入力される複数の受信機を有する受信端;及び前記多重化装置と前記逆多重化装置とを接続し、1550nmの波長で‐1ps/nm/km〜‐3.3ps/nm/kmの負の分散値と正の分散勾配を有する光ファイバと;を備えることを特徴とする。
ここで、前記多重化装置と前記逆多重化装置との間に少なくとも1つの光増幅器が配設されることが好ましい。また、前記いずれか一方の光増幅器と隣接する光増幅器との間の距離は、10km〜80kmであることが良い。
更に、前記光ファイバは、ゼロ分散波長が1560nm〜1595nmであることを特徴とする。
更にまた、前記送信器は、チャネル当たりの伝送速度が10Gb/sであることを特徴とする。
以上で説明したように、本発明にかかる波長分割多重方式のメトロ光通信網によると、直接変調方式と負の分散値が適宜に調節された光ファイバを使用することにより、光信号の歪みを低減することができ、エラーが防止され、また、伝送距離を300km以上にすることができ、しかも、FWMによる性能の低下無しに信号を長距離伝送することができる。
更に、構造が簡単で且つ経済的なメトロ光通信網を具現することができる。
本発明は、前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で当分野における通常の知識を有する者であれば様々な変形が可能であることは自明である。
本発明は、前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で当分野における通常の知識を有する者であれば様々な変形が可能であることは自明である。
以下、添付した図面を参照して、本発明の好適な実施の形態について説明する。
図2は、本発明の実施の形態にかかるWDM方式のメトロ光通信網を説明するための概略図である。
図2は、本発明の実施の形態にかかるWDM方式のメトロ光通信網を説明するための概略図である。
同図に示すように、本発明の実施の形態にかかるWDM方式のメトロ光通信網は、光送信機と多重化装置を有する送信端と、逆多重化装置と受信機を有する受信端と、多重化装置と逆多重化装置とを接続する光ファイバと、多重化装置と逆多重化装置との間に所定の距離毎に配設される光増幅器と、を含んでなる。
送信機は、入力された信号によりレーザーの駆動電流を変化させることにより光を互いに異なる波長のデジタル光信号に直接変調する。多重化装置は、送信機から出力されたそれぞれの光信号を入力され多重化して送信する。
逆多重化装置は、多重化装置から出力された多重化信号を受信し、それぞれの波長別に逆多重化して出力する。受信機は、逆多重化装置から出力されたそれぞれの逆多重化信号を入力され、電気的信号にそれぞれ変換して出力する。
多重化装置と逆多重化装置とを接続する光ファイバとしては、ゼロ分散波長が1560nm〜1595nmで、1550nmの波長で‐1ps/nm/km〜−3.3ps/nm/kmの負の分散値と正の分散勾配を有する負の分散光ファイバが使用される。従来の分散値が正の光ファイバを介して直接変調された信号を伝送すると、パルスの拡散が加速する。そして、分散が負の光ファイバの分散値が大きすぎると、光信号の歪みが激しくなり、分散が小さすぎてゼロに近くなると、光信号の歪みは減少するものの、互いに異なる波長の光信号が混合されて新たな干渉信号を生成してしまうという四光波混合(Four-Wave Mixing;以下、FWMと称す)現象を引き起こす。従って、本発明の実施の形態では、前述した負の分散光ファイバを使用した。
光増幅器は、多重化装置と逆多重化装置との間に配設され、光ファイバの損失を補償するのに使用される。光増幅器は、エルビウムが添加されたものを使用する。これは、1530nm〜1565nm区間内の波長成分を有する光信号を増幅させるため、増幅波長区間内を光信号を伝送するシステムの場合、光ファイバの損失による光信号の強さの減衰とこれによる伝送距離の減少が防止される。本実施の形態における複数の光増幅器は、それらの間の距離が10km〜80kmになるように配設した。
図示していないが、多重化装置と逆多重化装置との間には、必要に応じて光合波/分波器(Add/Drop)が配設される。
以下で、本発明の光通信網と図1に示された光ファイバを使用した光通信網と比較して説明する。
図3は、図1に示された従来の光ファイバを使用した場合の光通信網と本発明の実施の形態にかかる光通信網の特性を実験するための実験構成図である。図3の(a)は、本発明の光通信網の場合であって320km長の負の分散光ファイバを伝送線路として使用し、変調された信号の増幅のために80km毎に光増幅器を配設したが、光ファイバの分散は補償していない場合であり、図3の(b)は、103km長のMetroCor光ファイバを伝送線路として使用した場合であり、図3の(c)は、96km長のNZDSF光ファイバを伝送線路として使用した場合であり、図3の(d)は、20km長のSMF光ファイバを伝送線路として使用した場合であり、図3の(e)は、320km長のSMF光ファイバを伝送線路として使用し、80km毎にDCFを配設して分散を補償した場合である。
図3に示すように、それぞれの場合に共通として直接変調のためのレーザー(directly modulated laser;以下、DMLと称す)が送信端に備えられており、チャネル当たり10Gb/sの速度で変調される。DMLの閾値電流と発振波長は、25℃でそれぞれ21.5mAと1550.12nmである。そして、それぞれの光ファイバに印加される光信号の電力は、0dBmである。本実験の構成図では、1つのDMLを使用したが、送信端に備えられたDMLは、一定のチャネル間隔を有する複数のレーザーに代替され得る。
一方、本発明にかかる光通信網に使用される光ファイバの損失は、1550nmの波長で0.2dB以下であり、分散値は−2.5ps/nm/km以下であり、ゼロ分散波長は1585nmである。そして、光増幅器としては、エルビウムが添加された光増幅器(Erbium doped fiber amplifier;EDFA)が使用されたが、実際のメトロ網では、信号のアド/ドロップのための光合波/分波器に代替することができる。
図3の(e)におけるDCFモジュールの分散は1km当たりに−80ps/nm程度であり、光損失は0.5dB以上で非常に大きいことから損失の補償のための別の光増幅器が必要となり、2段増幅器が別に使用された。
そして、図3の(a)と(e)の場合は、光増幅器で発生したノイズ成分(amplified spontaneous emission noise;ASE noise)を除去するために受信機としてアレイ導波路回折格子(arrayed waveguide grating;以下、AWGと称す)を使用した。この際、使用されたAWGの3dB帯域幅は、0.32nmで信号の線幅より大きいため、信号のフィルタリングを行わないようにした。
図4は、図3に示したそれぞれの光通信網のアイダイアグラムを測定したグラフである。ここで、図4の(a’)は、レーザーから出力される信号に対しアイダイアグラムを測定したものであり、図4の(a)乃至(e)は、図3の(a)乃至(e)による光通信網を使用して光信号を伝送した後にアイダイアグラムをそれぞれ測定したものである。
アイダイアグラムは、光信号の歪みの度合いを表す尺度として用いられており、アイダイアグラムにおけるアイオープニング(eye opening)の度合いが最大になるようにすることで光信号の歪みを低減することができる。
図4を参照すると、図3の(a)と(b)による場合、即ち、負の分散値を有する光ファイバを用いた場合が、図3の(c)と(d)による場合、即ち、正の分散値を有する光ファイバを使用した場合よりアイが大きく開いていることが分かる。そして、図3の(e)による場合には、正の分散値を有する光ファイバを使用したが、DCFを使用して分散を補償することにより従来の正の分散値を有する光信号のアイオープニングの度合いより大きいことが分かる。
前述したように、直接変調された光信号が光ファイバを通る間、パルスの前方では短い波長成分(青方変位)が生成され、後方では長い波長成分(赤方変位)が生成されるチャ−プが発生する。これにより、波長の幅が広くなることで伝送距離が長くなることによりパルスが歪むが、負の分散値を有する光ファイバを使用する場合には、前述した変位と逆の変位を引き起すことでパルスが圧縮されるため、負の分散値を有する光ファイバを使用した場合が、正の分散値を有する光ファイバを使用した場合よりアイオープニングの度合いが大に現れる。
図5は、図3の実験構成図に示した光通信網にそれぞれ使用されるそれぞれの光ファイバに対する伝送距離別のQ値を測定したグラフである。チャネル当たりの伝送速度は、10Gb/sである。
Q値は、受信端における光信号とノイズとの大きさの比を表し、これを用いて光伝送システムの性能を評価することができる。一般に、光伝送システムのQ値は、18dB(BER<10−15)以上に保持される必要があり、Q値が高いほどビート誤差率が低いため、結局として、エラーの発生率が低くなる。
図5を参照すると、SMF光ファイバを伝送線路として使用した図3の(d)の場合には、18dB以上のQ値が保持される最大伝送距離が20km以下であり、NZDSF光ファイバを伝送線路として使用した図3の(c)の場合には、18dB以上のQ値が保持される最大伝送距離が80km以下であることがわかる。そして、MetroCor光ファイバを伝送線路として使用した図3の(b)の場合には、103kmの伝送地点まではQ値が21.1dBと測定されたが、103km以上の距離では、分散値が大きくなり、急激にQ値が減少することが分かる。
しかし、本発明の光通信網である図3の(a)の場合には、別の分散補償無しに伝送距離が320km以上の場合でもQ値が20.2dB以上であることと示された。これは、SMF光ファイバを使用し分散が補償された図3の(e)の場合より伝送性能に優れている。なぜならば、前記したようにDCFで発生する多くの光損失を補償するために別の光増幅器を使用したため光信号対ノイズ比が低下するからである。
従って、直接変調されたレーザーのチャ−プ特性を効率良く用いるためには、本発明の光通信網のように光ファイバ分散の絶対値は小さくなければならなく、負の値である必要があることが分かる。
図6は、分散が正と負の光ファイバに対し分散を補償することなく直接変調された信号を伝送した後にQ値が18db以上を保持可能な最大伝送距離と光ファイバの分散値との関係を示すグラフである。チャネル当りの伝送速度は、10Gb/sと仮定した。
図1及び図5を参照すると、従来のNZDSFを使用した光通信網の場合、NZDSFの分散値は+4ps/nm/kmで、Q値が18dBの時の最大伝送距離は約80kmであるので、最大累積分散値(最大累積分散値は、Q値が18dBの地点の距離を求め、その距離に光ファイバの分散値を乗算して求める。)は、+320ps/nmである。そして、本発明の光通信網を用いた場合、分散値は−2.5ps/nm/kmで、Q値が18dBの時の最大伝送距離は約400kmであるので、最大累積分散値は−1000ps/nmになる。従って、直接変調する場合において分散補償無しに300km以上を伝送するためには、分散が正である時は、最大許容累積分散値の+320ps/nmを伝送距離の300kmで除算すると、光ファイバの分散値は1.1ps/nm/kmより小さくなければならず、また、分散値が負である時は、−1000ps/nmを300kmで除算すると光ファイバの分散値は−3.3ps/nm/kmより大きくなければならない。即ち、光ファイバの分散の範囲は、−3.3ps/nm/ks〜+1.1ps/nm/kmの範囲になる必要があることが分かる。しかし、光信号のチャープを用いるためには、光ファイバの分散値が負にならなければならないため、その範囲は、−3.3ps/nm/ks〜0ps/nm/kmになる。しかし、複数のチャネルが多重化されて伝送されるWDM光伝送システムでは、光ファイバの分散値が一定値以上にならなければFWMが発生するため、通常、絶対値を約1ps/nm/km程度と定める。従って、通常使用される光増幅器のCバンド(1530nm〜1560nm)の間でFWMによる性能の低下無しに10Gb/sの直接変調された信号の長距離伝送を可能にするためには、光ファイバの分散値は、−3.3ps/nm/ks〜−1ps/nm/kmにならなければならないことが分かる。
従って、本発明の光通信網に使用される光ファイバの一例である、1550nmの波長で分散値は−2.5ps/nm/km以下で、ゼロ分散波長が1585nmの光ファイバを使用すると、アイオープニングの度合いが最大になることで光信号の歪みを低減することができ、また、Q値が高いことからビート誤差率が下がるためエラーが防止され、更に、伝送距離を300km以上にすることができ、しかも、FWMによる性能の低下無しに信号を長距離伝送することができる。
図7は、本発明にかかる光通信網の性能を100GHzのチャネル間隔で多重化した16つのWDM光信号を用いて評価したものを示すグラフである。
図7の(a)は、1547.72nm〜1559.79nmの波長で動作する16のWDM光通信のうちのチャネル5番の光信号は直接変調を行い、残りのチャネルの光信号はニオブ酸リチウム(LiNbO3)変調器を使用して外部変調を行なって伝送した場合のQ−係数値を測定したグラフである。実験の特性上、直接変調のためのレーザーは制限されており、チャネル5番の光信号だけを直接変調したが、すべてのチャネルの光信号を直接変調してもよい。
図7の(a)から320km伝送後でも各チャネルに対するQ−係数値が19.5dB以上と測定され、シングルチャネル伝送に比べて性能の低下が僅かであることが分かる。
図7の(b)及び(c)は、WDM方式の光伝送システムにおけるFWMによる影響をみてみるためのグラフである。FWMは、互いに異なる波長の光信号が混合されて新たな干渉信号を生成し、これは、WDMシステムにおいて漏話として働き、信号の性能を低下させる重要な要因になる。FWMは、複数のチャネル伝送時、伝送チャネル中の中央チャネルや光ファイバの分散値が最も小さいチャネルで多発する。しかし、チャネルが伝送システムの波長帯域にある時は、FWMを観察することができないため、これを観察するために送信端でチャネルを除去してから伝送すると、当該帯域でのFWM成分が観察可能である。従って、図7の(b)は、中央チャネル8、9番を除去して測定したことを示すグラフであり、図7の(c)は、分散値が最も小さいチャネル15、16番を除去して測定したことを示すグラフである。
図7の(b)及び(c)は、WDM方式の光伝送システムにおけるFWMによる影響をみてみるためのグラフである。FWMは、互いに異なる波長の光信号が混合されて新たな干渉信号を生成し、これは、WDMシステムにおいて漏話として働き、信号の性能を低下させる重要な要因になる。FWMは、複数のチャネル伝送時、伝送チャネル中の中央チャネルや光ファイバの分散値が最も小さいチャネルで多発する。しかし、チャネルが伝送システムの波長帯域にある時は、FWMを観察することができないため、これを観察するために送信端でチャネルを除去してから伝送すると、当該帯域でのFWM成分が観察可能である。従って、図7の(b)は、中央チャネル8、9番を除去して測定したことを示すグラフであり、図7の(c)は、分散値が最も小さいチャネル15、16番を除去して測定したことを示すグラフである。
図7の(b)及び(c)を参照すると、本発明にかかる光通信網では、FWM成分が全く観察されず、光信号の性能が低下していないことが分かる。
Claims (5)
- 光を互いに異なる波長の光信号に直接変調して出力する複数の送信機と、前記複数の送信機から出力されたそれぞれの前記光信号を多重化して送信する多重化装置を有する送信端と;
前記多重化装置から出力された多重化信号を受信し、それぞれの波長別に逆多重化して出力する逆多重化装置と、前記逆多重化装置から出力されたそれぞれの逆多重化信号が入力される複数の受信機を有する受信端;及び
前記多重化装置と前記逆多重化装置とを接続し、1550nmの波長で−1ps/nm/km〜−3.3ps/nm/kmの負の分散値と正の分散勾配を有する光ファイバと;
を備えることを特徴とする波長分割多重方式のメトロ光通信網。 - 前記多重化装置と前記逆多重化装置との間に少なくとも1つの光増幅器が配設されることを特徴とする請求項1に記載の波長分割多重方式のメトロ光通信網。
- 前記いずれか一方の光増幅器と隣接する光増幅器との間の距離は、10km〜80kmであることを特徴とする請求項2に記載の波長分割多重方式のメトロ光通信網。
- 前記光ファイバは、ゼロ分散波長が1560nm〜1595nmであることを特徴とする請求項1に記載の波長分割多重方式のメトロ光通信網。
- 前記送信機は、チャネル当たりの伝送速度が10Gb/sであることを特徴とする請求項1に記載の波長分割多重方式のメトロ光通信網。
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