JP3291370B2 - 光波長多重伝送方式 - Google Patents

光波長多重伝送方式

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JP3291370B2
JP3291370B2 JP21416793A JP21416793A JP3291370B2 JP 3291370 B2 JP3291370 B2 JP 3291370B2 JP 21416793 A JP21416793 A JP 21416793A JP 21416793 A JP21416793 A JP 21416793A JP 3291370 B2 JP3291370 B2 JP 3291370B2
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信彦 菊池
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光波長多重伝送方式、
更に詳しく言えば、NRZ、RZパルス符号で変調され
た、異なる波長の光波長多重信号を光ファイバを用いて
送受信する光波長多重伝送方式に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、長距離かつ超高速光ファイバ通信
における光ファイバの非線形効果が大きな問題となって
いる。なかでも、一本の光ファイバ中に異なる波長の複
数の光信号を多重化して伝送する光波長多重伝送におい
ては、光信号間に発生する相互位相変調効果(XPM:
クロス ェイズ モデュレーション “ Cross−Phase
Modulation”) が大きな問題となる。相互位相変調効果
とは、ある波長の光信号の強度変化に比例して光ファイ
バの屈折率が変動し、その結果、他の波長の光信号に余
分な位相変調成分が生じる現象である。
【0003】強度変調/直接検波(IM/DD)方式の
光ファイバ通信における相互位相変調効果の影響は以下
のように説明できる。IM/DD方式では、伝送される
光信号は本質的に大きな強度変調成分を持ち、この結果
同時に伝送される他の多重化された光信号には、相互位
相変調効果の影響によりランダムな周波数チャープ(光
周波数の瞬間的な揺らぎ)が生じる。このような周波数
チャープを持った光信号は、光ファイバの持つ分散の影
響により伝送後に大きな波形劣化を起こす。
【0004】図1は、光波長多重伝送に用いられる伝送
システムの構成を、図2は相互位相変調効果の影響によ
る信号波形の劣化の様子を示している。複数の光送信機
201、202、203…から送信される波長の異なる
光信号は、光カプラ204で合波された後、光増幅器2
05で増幅され、送信局200より送出される。光ファ
イバ210、212…で伝送された光信号は、それぞれ
光増幅器をもつ光中継器211、213…で増幅された
後、次の光ファイバへ送出される。受信局220は、受
信した光信号を光分波器224で分波した後、波長ごと
に異なる光受信機221、222、223…で受信す
る。
【0005】図2は、2波長多重伝送における相互位相
変調効果の影響による信号波形の劣化を説明するための
図である。2つの光送信機を201及び202とし、光
出力強度はそれぞれ +6dbm、+0dBm、ビットレート
は10Gbps、中継間隔100km、総伝送距離500k
m、光ファイバの分散値−1ps/nm/km、また、両信号の
偏波状態は同一、さらに両光信号間の群速度の差は無視
できるほど小さく伝送中にウォークオフ(伝搬距離差)
は生じないものと仮定した。
【0006】図2(1)は、光送信機201より送出さ
れる光信号の強度変化である。この光信号と同じ光ファ
イバ中を伝送される全ての光信号は相互位相変調効果に
よって図2(2)のような周波数チャープが誘起され
る。周波数チャープの波形は、光送信機201の光強度
波形の微分波形であり、その極性は光強度波形の立上り
部分で負、立ち下がり部分で正となる。光送信機202
より送出される光信号(図2(3))は、光ファイバ伝
送中に相互位相変調効果の影響により図2(2)の周波
数チャープが生じるため、光ファイバの分散の影響によ
り、受信端では図2(4)に示すようなランダムな波形
劣化を生じる。
【0007】また、波長多重光信号を多数の中継器を介
して伝送する場合は、強度変調された光信号が光ファイ
バの屈折率を変動させ、その結果自分自身に余分な周波
数チャープを生じる自己位相変調効果(SPM)も大き
な問題となる。IM/DD方式においては、自己位相変
調効果も相互位相変調効果と同様に伝送後に伝送信号に
大きな波形劣化を引き起こす。
【0008】このような相互位相変調効果の影響につい
ては、文献1 「 Nonlinear FiberOptics」, Academic P
ress, 1992, p.213 (ISBN 0-12-045140-9)、また、自
己位相変調効果の影響については文献2、菊池他、信学
技報、OCS92−52、電子通信情報学会(1992)等
に述べられている。波長多重伝送における相互位相変調
効果、自己位相変調効果の影響については、まだ充分な
検討が行われておらず、有効な対策は提案されていな
い。
【0009】
【本発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、強
度変調/直接検波(IM/DD)方式の光波長多重伝送
システムおける相互位相変調効果の影響による波形歪を
軽減し、高速かつ長距離伝送可能な光波長多重伝送方式
を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の光波長多重伝送方式は、パルス符号で変調
された、異なる波長の光信号を送出する複数の光送信機
と、上記複数の光送信機からの光信号を波長多重して伝
送する光ファイバと、上記光ファイバで伝送された光信
号から上記パルス符号を分離復調する複数の光受信機を
もつ光波長多重伝送システムにおいて、上記パルス符号
としてNRZ(ノンリターン ツー ゼロ)符号を用い
た場合、上記複数の光送信機それぞれから送出されるビ
ットパターンが、光ファイバの有効長内で互いに1/2
ビット周期以上のウォークオフを生じるように各光送信
機の光波長を設定する。
【0011】また、上記パルス符号としてNRZ符号を
用い、更に、途中に光増幅器を持つ中継器を光ファイバ
の伝送路に設けた場合、各光送信機から送出されるビッ
トパターンが一中継区間の伝送中に互いにビット長(ビ
ット周期)の自然数倍のウォークオフを生じるように、
各光送信機の光波長を設定する。
【0012】上記パルス符号としてRZ(リターン ツ
ー ゼロ)符号を用いた場合、各送信機から送出される
ビットパターンが光ファイバの有効長内で互いに上記光
パルス幅以上のウォークオフを生じるように各光送信機
の光波長を設定する。
【0013】また、上記パルス符号としてRZ(リター
ン ツー ゼロ)符号を用い、更に、途中に光増幅器を
持つ中継器を光ファイバの伝送路に設けた場合、一光中
継区間の伝送後に互いに(ビット長の整数倍+光パルス
幅)のウォークオフを生じるように、各光送信機の光波
長を設定する。
【0014】更に、上記各場合において、伝送路中に光
群遅延量補償回路を挿入し、各光送信機の光波長及び上
記光群遅延量補償回路の補償量を前記各場合のウォーク
オフを生じるように設定する。
【0015】上記光ファイバの有効長とは、直交軸に距
離と光強度をとり、上記光ファイバが減衰がないと仮定
したときの光強度と距離の積が実際の光ファイバの光強
度分布曲線と直交軸で囲まれる面積と等しい面積を持つ
ときのファイバの伝送距離で定義する。
【0016】
【作用】相互位相変調効果によって発生する周波数チャ
ープの強度は、光ファイバ中の光強度に比例するため、
その大部分は光送信器や光増幅器の出力された直後の光
強度の強い部分、即ち、光ファイバの有効長内で発生す
る。従って、NRZ符号の光信号の場合、光ファイバの
有効長内で各波長の光信号間に1/2ビット周期以上の
ウォークオフが生じるように各送信機の波長を設定する
ことにより、相互位相変調効果によって発生する周波数
チャープの強度が大きく減少し、伝送後の光信号の劣化
を低減することが可能になる。また、RZ符号の光信号
の場合、光ファイバの有効長内で各波長の光信号間に光
パルス幅以上のウォークオフが生じるように各送信機の
波長を設定することによって、相互位相変調効果によっ
て発生する周波数チャープの強度が大きく減少し、伝送
後の光信号の劣化を低減することができる。
【0017】特に、光増幅器を光中継器として用いた光
多中継伝送の場合、NRZ符号を用いる場合には、一中
継区間の伝送中に発生する光信号相互間のウォークオフ
量をビット長の自然数倍に設定することにより、相互位
相変調効果によって発生した周波数チャープの大部分が
次の光増幅器の直後で発生する周波数チャープと打ち消
しあうため、伝送後の波形劣化を小さくすることなる。
特に、ウォークオフ量を1ビットに設定した場合、一中
継区間後に発生する相互位相変調効果は前の区間で発生
した相互位相変調効果と反対の符号もしくはゼロとなる
ため、相互位相変調効果を効率的に抑圧することにな
る。
【0018】また、RZ符号を用いる場合、一中継区間
の伝送中に発生する光信号間のウォークオフ量を(ビッ
ト長の整数倍+光パルス幅)に設定することにより、相
互位相変調効果によって発生した周波数チャープの大部
分が次の光増幅器の直後で発生する相互位相変調効果と
打ち消しあうため、伝送後の波形劣化を小さくすること
ができる。特に、ウォークオフ量をほぼ光パルス幅と等
しく設定した場合、一中継区間後に発生する相互位相変
調効果は前の区間で発生した相互位相変調効果とかなら
ず反対の符号となるため、相互位相変調効果を効率的に
抑圧することになる。
【0019】
【実施例】図3は、本発明による光波長多重伝送方式の
第一の実施例における波長配置図である。(1)は光ファ
イバの群遅延係数 β1(ps/km)と波長との関係を
示す図である。群遅延係数β1は、波長をλ、零分散波
長をλ0とすると、β1=β3・(λ−λ02と表わせる。
図は零分散波長λ0=1557nm、β3=0.07ps/
nm2/kmの場合である。ビットレートRb、波長λ1
及びλ2の2つの光信号が光ファイバの有効長Le 内で
生じるウォークオフ量N(bit)は、N=|β11)
−β12)|・Le・Rbである。相互位相変調効果は、
劣化を考慮する光信号以外の全光信号が、その光信号に
影響を与える。相互位相変調効果の影響の大きさを表わ
す指標として、K=(N+2)・γ・P/(2・a)を定義す
る。ただし、γは光ファイバの非線形定数、Nは光中継
器数、Pは検討対称の光送信機を除く全光送信機の光フ
ァイバへのピーク光入力強度の和、aは光ファイバの損
失係数である。相互位相変調効果が伝送後の波形劣化を
引き起こす条件は、総伝送距離をL、光ファイバの分散
長をLdとすると、K・L/|Ld|が1に対して無視で
きない大きさになることであり、例えば、K>0.1・
|Ld|/Lと表わすことができる。
【0020】本実施例では、光信号が光ファイバの有効
長Le だけ伝送される間に波長の隣接する光信号にほぼ
1/2ビット周期のウォークオフが生じるように波長配
置を行っている。このようにすると相互位相変調効果に
よって生じる位相変調成分がほぼビット全体に分布する
ため、伝送後の波形劣化を大きく低減することができ
る。例えば、ビットレートRbが10Gbpsの4波長
多重伝送の場合、隣りあう光信号間の群遅延係数の差Δ
βをΔβ=1/(2・Le・Rb)=2.5ps/kmと
なるように波長配置を行うことで実現できる。図3の
(2)は、ビットレートRb が10Gbpsの4波長多重
伝送の場合の、4つの波長λ1、λ2、λ3及びλ4の設定
のようすを示す。これは隣接する波長間の光信号間の群
遅延係数の差Δβを2.5ps/kmとしたものであ
る。
【0021】図4は、ウォークオフ量の変化に対する受
信信号のアイ開口劣化(アイペナルティ)量の計算例で
ある。計算に用いた光伝送システムの構成は図1と同様
で、2つの送信機201及び202を用いた2波長多重
伝送とし、光出力強度はそれぞれ +6dBm、+0d
Bm、ビットレートRb は10Gbps、中継間隔は1
00km、総伝送距離は500km、光ファイバの分散
値は−1ps/nm/kmである。また、両信号の偏波
状態は同一とし、送信機202の光信号を受信した際の
アイペナルティを求めた。光ファイバの有効長内で発生
するウォークオフ量が1/2ビット周期以上になると、
アイ開口劣化が大きく減少すること分かる。
【0022】また、相互位相変調効果による波形劣化と
ともに自己位相変調効果による波形劣化の影響を押さえ
るために、上記の波長配置条件に加え、各波長の光信号
それぞれに対してσ/σ0<1.3を満たすように波長
配置を行う。ここで、σ及びσ0はそれぞれ伝送後及び
伝送前の信号波形の二乗平均幅σを表し、その詳細は前
記文献、信学技報,OCS92−52,電子通信情報学
会(1992)、73頁のの式(12)で与えられる。この
ように設定することによって、自己位相変調効果によっ
て発生する波形劣化を1dB以下に抑え、かつ、相互位
相変調効果による波形劣化を抑えることができる。
【0023】図5は、本発明による光波長多重伝送方式
の第2の実施例における波長配置図である。(1)は光
ファイバの群遅延係数 β1(ps/km)と波長の関係
を示す。本実施例では、ビットレートRb が10Gbp
sの4波長多重伝送の場合を想定し、一中継区間の伝送
中に生じる隣接する光信号間のウォークオフ量がほぼ1
ビット周期に等しくなるように波長配置を行っている。
ビットレートRb、波長λ1及びλ2の2つの光信号が光
ファイバの中継区間長L(=100km)内で生じるウ
ォークオフ量N(bit)は、N=|β1(λ1)−β1(λ
2)|・L・Rbであるので、群遅延係数の差Δβは、Δ
β=1/(1・L・Rb)=1ps/kmとなるように波
長配置を行っている。このようにすることで全光信号が
1中継区間内でほぼ1ビットのウォークオフを生じるよ
うになり、相互位相変調効果の影響を著しく弱めること
ができる。図4から一中継区間内で発生するウォークオ
フ量がビット長の自然数倍となる付近ではアイ開口劣化
量が小さくなっていることが分かる。
【0024】図6は、1中継区間で1ビットのウォーク
オフが生じる場合の相互位相変調効果の影響を説明する
図である。(1)は、光送信機201の伝送信号(+6
dBm)パターンを、(2)は光送信機201の伝送信
号が送信機直後の光ファイバ210内で引き起こす相互
位相変調効果による周波数チャープの分布である。光送
信機201及び202の光信号間には1中継区間中で1
ビット周期のウォークオフが生じるので、最初の光中継
器211の直後で発生する相互位相変調効果による周波
数チャープは(3)のようになり、その一部が(2)の
周波数チャープと互いに打ち消しあうため、相互位相変
調効果の影響は大きく低減される。図4ではウォークオ
フ量が2ビット、3ビット…の場合にもアイ開口劣化
(アイペナルティー)が小さくなっているが、これは伝
送信号がそれぞれランダムな変調状態にあるために、相
互位相変調効果による周波数チャープが打ち消しあうた
めである。しかし、伝送信号が1,0パターン等の規則
性を持つ場合、ウォークオフ量が2ビット、3ビット…
の場合には周波数チャープが互いに打ち消しあわない可
能性がある。
【0025】図7は、送信機201からの伝送信号のパ
ターンによるアイ開口劣化(アイペナルティー)の様子を
示している。細い点線がPN5段の疑似ランダム信号の
場合、実線が1,0パターンの場合、太い点線が1,0
パターンかつ送信局200の直後で2つの光信号が1/
2ビット周期のずれ(スキュー)を持つ場合のアイペナ
ルティーをそれぞれ示している。1,0パターン伝送時
には、アイ開口劣化量は2ビット遅延付近で大きく、ウ
ォークオフ量が0.5〜1.5ビット付近で小さくなって
おり、特にウォークオフを1ビットに設定することが有
効であることが分かる。なお、3つ以上の光信号を波長
多重する場合、第二の実施例のように隣接する光信号間
に1ビットずつのウォークオフを生じるように波長配置
を行うと、互いに2ビット、3ビット等のウォークオフ
を生じる光信号が存在することになり、特定のビットパ
ターンの伝送時に波形劣化を生じる可能性がある。
【0026】図8は、本発明による光波長多重伝送方式
の第三の実施例における波長配置図である。本実施例は
2つの波長の隣接する光信号を一組として互いに1ビッ
トのウォークオフが生じるように配置し、また、各組間
の波長間隔を充分広く配置することにより、特定のビッ
トパターン伝送時にも大きなアイ開口の劣化を起こさな
い波長配置を行った例である。また、図7から分かるよ
うに、光信号間にスキューを与えることにより、伝送中
に発生するウォークオフがほとんど0ビットの場合で
も、相互位相変調効果によるアイ開口劣化を低減するこ
とができる。
【0027】図9は、本発明による光波長多重伝送方式
の第四の実施例における波長配置図である。本実施例で
は、伝送される光信号がRZ符号で変調されている場合
を示す。本実施例では、ビットレートRbが10Gbp
s(パルス幅50psec )の4波長多重伝送の場合であ
り、一中継区間の伝送中に生じる隣接する光信号間のウ
ォークオフ量がほぼ1パルス幅に等しくなるように波長
配置を行っている。従って、隣接する光信号間の群遅延
係数の差ΔβがΔβ=1/(1・Le・2Rb)=0.5
ps/kmとなるように波長配置を行っている。このよ
うにすることで、ある中継区間で発生した相互位相変調
効果による周波数チャープを次の中継区間で発生する周
波数チャープによってほぼ完全に打ち消すことができ。
同様の効果は、ウォークオフ量を光パルス幅+(ビット
長の整数倍)に設定することによっても得られる。ま
た、光ファイバの有効長内で、隣接する光信号間のウォ
ークオフ量が光パルス幅以上になるように波長配置を行
うことで、相互位相変調効果によって生じる位相変調成
分がほぼビット全体に分布するため、伝送後の波形劣化
を大きく低減することができる。
【0028】図10は、本発明による光波長多重伝送方
式の第五の実施例のシステム構成図である。現実の伝送
系では光ファイバの群遅延量がある範囲のばらつきを持
つ可能性がある。本実施例では、光ファイバの群遅延量
のばらつきを補償し、各中継区間の群遅延量が一定の値
となるように各中継区間に光群遅延量補償回路230、
231及び232が挿入されている。これにより各中継
区間で生じるウォークオフ量を一定の値とすることがで
きる。光群遅延量補償回路230、231及び232
は、光ファイバ210、212及び214より充分大き
な群遅延特性を持つ媒質であればよい。例えば、光ファ
イバ210、212及び214に1.55μm分散シフ
ト光ファイバを用いた場合、光群遅延量補償回路23
0、231及び232に1.3μm零分散ファイバや高
分散ファイバが使用できる。また回折格子等の高い分散
性を持つ光回路によって実現することができる。なお、
伝送用光ファイバ214の直前に群遅延量補償回路23
1を挿入することによっても同等の効果を得ることがで
きる。また、光アンプの直後より有効長に相当する区間
分の光ファイバのみ分散値の異なるものを使用し、この
区間で1/2ビット以上のウォークオフが生じるように
することも可能である。
【0029】以上の実施例では光ファイバの正常分散領
域に光信号を配置しているが、異常分散領域でも同様に
波長配置を行うことが可能である。また、正常分散と異
常分散領域双方にまたがった波長配置も可能である。ま
た、実際に光波長の設定を行う場合には、一部の光信号
の波長間隔は第1の実施例の方式で、また、一部は第2
の実施例の方式でというように両者を組み合わせて配置
を行なってもよい。さらに、第2、3、4及び5の実施
例においても、前記の波長配置条件に加え、各波長の光
信号それぞれに対して、σ/σ0<1.3を満たすよう
に波長配置を行うことによって、自己位相変調効果によ
って発生する波形劣化を1dB以下に抑え、かつ、相互
位相変調効果による波形劣化を抑えることができる。
【0030】
【発明の効果】光ファイバの有効長内で1/2ビット以
上のウォークオフが生じるように波長配置を行うことに
より、簡易な構成で相互位相変調効果の影響が低減でき
るという効果がある。さらに一中継区間内で生じるウォ
ークオフ量をほぼ自然数ビットとすることにより、相互
位相変調効果の効果を抑圧し、かつ高密度の波長配置を
行うことが可能になる。さらに、波長間隔が不等間隔と
なるように配置できるので、波長多重された光信号間の
4光混合によるクロストークを低減できるという効果も
ある。さらに、自己位相変調効果を同時に抑圧できると
いう効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】波長多重光中継伝送系の構成を示す図。
【図2】相互位相変調効果の影響による信号波形の劣化
を示す図。(ウォークオフ無しの場合)
【図3】本発明による光波長多重伝送方式の第1の実施
例における波長配置図。
【図4】相互位相変調効果による波形劣化とウォークオ
フ量の関係を示す図。
【図5】本発明による光波長多重伝送方式の第2の実施
例における波長配置図。
【図6】相互位相変調効果の影響による信号波形の劣化
を示す図(一中継区間でウォークオフ1ビットを生じる
場合)。
【図7】伝送信号のパターンの影響を示す図。
【図8】本発明による光波長多重伝送方式の第3の実施
例における波長配置図。
【図9】本発明による光波長多重伝送方式の第4の実施
例における波長配置図。
【図10】本発明による光波長多重伝送方式の第5の実
施例の波長多重光中継伝送システムの構成図。
【符号の説明】
200・・・送信局 201、202、203・・・光送信機 204・・・光カプラ 205・・・光増幅器 210、212・・・光ファイバ 211、213・・・光中継器 220・・・受信局 221、222、223・・・光受信機 224・・・光分波器 231・・・光群遅延量補償回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−89703(JP,A) 北島茂樹 他,光FSK変調信号に対 する光共振器を用いた光分散補償法の検 討,電子情報通信学会技術研究報告,日 本,電子情報通信学会,1993年3月18 日,Vol.92,No.516,37−42 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04B 10/00 - 10/28 H04J 14/00 - 14/08

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】NRZ符号で変調された異なる波長の光信
    号を送出する複数の光送信機と、上記複数の光送信機か
    らの光信号を波長多重し、中継器を介して伝送する光フ
    ァイバと、上記光ファイバで伝送された光信号から上記
    NRZ符号を復調する光受信機をもつ光波長多重伝送シ
    ステムにおいて、上記複数の光送信機の異なる波長を各
    光送信機から送出されるビットパタ−ンが一中継区間の
    伝送中に互いにビット長の自然数倍のウォ−クオフを生
    じるように設定すること特徴とする光波長多重伝送方
    式。
  2. 【請求項2】RZ符号で変調された異なる波長の光信号
    を送出する複数の光送信機と、上記複数の光送信機から
    の光信号を波長多重し、光増幅器を持つ中継器を介して
    伝送する光ファイバと、上記光ファイバで伝送された光
    信号から上記RZ符号を復調する光受信機をもつ光波長
    多重伝送システムにおいて、上記複数の光送信機の異な
    る波長を各光送信機から送出されるビットパターンが一
    中継区間の伝送に互いにビット長の自然数倍に光パル
    ス幅を加えたウォークオフを生じるように設定すること
    特徴とする光波長多重伝送方式。
  3. 【請求項3】NRZ符号で変調された異なる波長の光信
    号を送出する少なくとも2以上の光送信機と、光増幅器
    を用いたN個(Nは整数)の光中継器を含み上記光信号を
    伝送する光ファイバと、少なくとも一つの光群遅延量補
    償回路を含む波長多重光中継伝送システムにおいて、一
    光中継区間の伝送に互いにビット長の自然数倍のウォ
    ークオフを生じるように、上記2以上の光送信機の波長
    及び上記光群遅延量補償回路の補償量を設定することを
    特徴とした光波長多重伝送方式。
  4. 【請求項4】RZ符号で変調された異なる波長の光信号
    を送出する少なくとも2つ以上の光送信機と、光増幅器
    を用いたN個(Nは整数)の光中継器を含み上記光信号を
    伝送する光ファイバと、少なくとも一つの光群遅延量補
    償回路を含む波長多重光中継伝送システムにおいて、各
    光送信機から送出されるビットパターンが一光中継区間
    の伝送に互いに(ビット長の整数倍+光パルス幅)のウ
    ォークオフを生じるように、上記2以上の光送信機の波
    長及び上記光群遅延量補償回路の補償量を設定すること
    を特徴とした光波長多重伝送方式。
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北島茂樹 他,光FSK変調信号に対する光共振器を用いた光分散補償法の検討,電子情報通信学会技術研究報告,日本,電子情報通信学会,1993年3月18日,Vol.92,No.516,37−42

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