JP3320395B2 - 電気機器 - Google Patents

電気機器

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JP3320395B2
JP3320395B2 JP2000015075A JP2000015075A JP3320395B2 JP 3320395 B2 JP3320395 B2 JP 3320395B2 JP 2000015075 A JP2000015075 A JP 2000015075A JP 2000015075 A JP2000015075 A JP 2000015075A JP 3320395 B2 JP3320395 B2 JP 3320395B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ブラシが異常スパ
ークにより過熱されることがないようにした回転電機用
ブラシ装置を備えた電気掃除機等の電気機器に関する。
【0002】
【従来の技術】電気掃除機などが備える整流子電動機を
運転すると、その整流子とブラシとの間にはスパークが
不可避的に発生するものであるが、この定常スパークを
原因として電動機が焼損に至ることはない。
【0003】しかし、例えばアーマチュアコイルが一本
でも断線したり、整流子が偏心を起こしてブラシが整流
子片に適正に接触しなかったり、ブラシの欠損や異常摩
耗に基づきブラシがチャタリングを起こしたりする等に
より、回転中に電流が急激に流れなくなる状態が生じた
場合には、整流子とブラシとの間に異常なスパークが発
生する。そして、この異常スパークが整流子の周囲を回
るようになると、ブラシが焼損するおそれがある。
【0004】そこで、異常スパークの熱によるブラシ寿
命の異常な低下を防止するために、ブラシホルダの温度
を温度センサで検出し、その検出信号を信号処理回路で
処理することにより、温度センサの検出温度が高くなっ
た時に電動機の回転を停止させる技術は、特開平5−1
93147号公報で知られている。
【0005】この他にも、ブラシの温度過昇に伴う摩耗
の防止や電動機の焼損等を防止するために、温度センサ
を用いてブラシまたはブラシホルダ等の温度を検出し
て、それに基づき電動機の回転を停止させる前記公報と
同様な技術が、特開平6−14501号公報、特開平2
−26253号公報、特公昭61−48359号公報、
および特開昭51−129601号公報等で知られてい
る。
【0006】また、冷房運転時のブラシの摩耗を防止す
るため、或いは温度過昇に伴うブラシの摩耗を防止する
ために、形状記憶合金からなる熱応動素子を用いて、こ
の素子の動作で当該事態に至ったときに、ブラシと整流
子とを非接触状態にする技術が、特開平5−30070
5号公報、および特開平2−177282号公報等で知
られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】これら各種の技術は電
動機の保護対策として有効である。
【0008】しかし、温度センサを用いて電動機を保護
する前記各種の技術では、この温度センサの他に信号処
理回路を必要とする。この回路は多数の回路部品を組み
合わせて構成されるために、保護装置全体としての部品
点数が多く、コスト高であるという問題がある。その
上、前記回路部品の数に応じて信号処理回路の動作信頼
性が低下することに加えて、温度センサ自体のばらつき
があるので、高品質なものを提供しにくいという問題も
ある。さらに、温度センサはガラスやセラミックス等の
絶縁層を有していて、かなりの熱容量があるので、異常
スパークの発生による急激なブラシの温度上昇に素早く
追従して電動機を保護する上では不利であるという問題
もある。
【0009】また、温度センサに代えて形状記憶合金を
用いる技術では、形状記憶合金自体がかなり高価な材料
であることから、コスト高であるという問題がある。ま
た、温度センサに代えてバイメタルを用いる技術では、
かなりの熱容量があるとともに温度変化に対する動作が
緩慢であるので、異常スパークの発生による急激なブラ
シの温度上昇に素早く追従して電動機を保護する上では
不利であって、保護動作の信頼性に劣るという問題もあ
る。
【0010】したがって、本発明が解決しようとする課
題は、整流子とブラシとの間で発生する異常スパークを
原因とするブラシの異常な温度過昇に対して高い信頼性
をもって保護できる安価な回転電機用ブラシ装置を備え
た電気機器を得ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、請求項1の発明に係る電気機器は、ホルダ絶縁に固
定された筒状ブラシホルダ内に、電機子の整流子に弾性
的に押し付けられるブラシを設けた回転電機用ブラシ装
置を有する回転電機を備えた電気機器において、前記電
機子に流れる電流経路に電気的に接続して設けられる保
護スイッチ手段を備え、このスイッチ手段が、前記整流
子の近傍に配置される整流子側端部に第1溶断体接続部
を有した端子金具と、前記整流子の近傍において前記第
1溶断体接続部に接近しかつ非接触に配置される第2溶
断体接続部を有した電気導体と、前記両溶断体接続部間
に設けられてこれらを所定温度以下で電気的に接続する
とともに、この接続を所定温度以上で溶断して断つ感熱
溶断体とからなり、前記保護スイッチ手段の前記両溶断
体接続部が垂直もしくは斜めとなる姿勢に前記回転電機
を配置したものである。
【0012】この請求項1の発明において、ブラシ装置
の保護スイッチ手段の端子金具と電気導体とはスイッチ
接片として機能する。そして、所定温度以下では、保護
スイッチ手段の感熱溶断体が溶けることがないので、保
護スイッチ手段は言わばスイッチを閉じたと等価の状態
を保持する。この状態では、互いに電気的につながった
保護スイッチ手段およびブラシを介して電機子に流れる
電流経路に整流子を電気的に接続する。また、保護スイ
ッチ手段は、異常スパークにより加熱されて所定温度以
上になると、感熱溶断体が溶けるから、その溶融により
スイッチ接片としての端子金具と電気導体との間の電気
的接続を断って、言わばスイッチを開いた状態となる。
それにより、ブラシ装置において電流を断って、このブ
ラシ装置を備える回転電機の運転を停止させる。
【0013】そして、この回転電機を保護スイッチ手段
の前記両溶断体接続部が垂直もしくは斜めとなる姿勢で
使用するから、感熱溶断体が溶けて保護動作をなす際
に、溶けた感熱溶断体の流下を第1、第2の溶断体接続
部が妨げることがなく、この溶けた感熱溶断体を容易に
第1、第2の溶断体接続部間から下方に排出させること
ができる。
【0014】また、同様の課題を解決するために、請求
項2の発明に係る電気機器は、ホルダ絶縁に固定された
筒状ブラシホルダ内に、電機子の整流子に弾性的に押し
付けられるブラシを設けた回転電機用ブラシ装置を有す
る回転電機を備える電気機器において、前記電機子に流
れる電流経路に電気的に接続して設けられる保護スイッ
チ手段を備え、このスイッチ手段が、前記整流子の近傍
に配置される整流子側端部に第1溶断体接続部を有した
端子金具と、前記整流子の近傍において前記第1溶断体
接続部に接近しかつ非接触に配置される第2溶断体接続
部を有した電気導体と、前記両溶断体接続部間に設けら
れてこれらを所定温度以下で電気的に接続するととも
に、この接続を所定温度以上で溶断して断つ感熱溶断体
とからなり、前記保護スイッチ手段の前記両溶断体接続
部が水平となる姿勢に前記回転電機を配置するととも
に、この配置により下側に位置される前記端子金具また
は前記電気導体の前記感熱溶断体側の面の少なくとも前
記溶断体接続部回りをめっき層で被覆したものである。
【0015】この請求項2の発明において、ブラシ装置
の保護スイッチ手段の端子金具と電気導体とはスイッチ
接片として機能する。そして、所定温度以下では、保護
スイッチ手段の感熱溶断体が溶けることがないので、保
護スイッチ手段は言わばスイッチを閉じたと等価の状態
を保持する。この状態では、互いに電気的につながった
保護スイッチ手段およびブラシを介して電機子に流れる
電流経路に整流子を電気的に接続する。また、保護スイ
ッチ手段は、異常スパークにより加熱されて所定温度以
上になると、感熱溶断体が溶けるから、その溶融により
スイッチ接片としての端子金具と電気導体との間の電気
的接続を断って、言わばスイッチを開いた状態となる。
それにより、ブラシ装置において電流を断って、このブ
ラシ装置を備える回転電機の運転を停止させる。
【0016】そして、端子金具または電機導体に設けた
めっき層は、それを設けた部分の錆付きを防止するとと
もに、感熱溶断体との濡れ性がよい。そのため、回転電
機を保護スイッチ手段の前記両溶断体接続部が水平とな
る姿勢で使用することに伴い、感熱溶断体が溶けて保護
動作をなす際に、溶けた感熱溶断体の流下を第1、第2
の溶断体接続部のいずれかが妨げるにも拘らず、この溶
けた感熱溶断体を容易に流動させて第1、第2の溶断体
接続部間から排出させることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図16を参照して本
発明の第1の実施の形態を説明する。図1は回転電機を
備える電機機器の一例としての電気掃除機の構成を一部
断面して示す側面図であって、同図中1は下ケース1a
と上ケース1bとを連結してなる掃除機本体で、その下
ケース1aの前部上側には枢軸部2を中心に回動して掃
除機本体1の前部に形成された集塵室3の上面開口を開
閉する蓋体4が取付けられている。
【0018】掃除機本体1には旋回可能な前部車輪5と
大径な後部車輪6とが取付けられていて、これらの転動
を介して掃除機本体1は移動できる。掃除機本体1は、
その前端部に設けた吸込み口(図示しない)に差し込み
接続された図示しない吸塵ホースを介して引き回され
る。
【0019】図1中7は集塵室3の後端を仕切る吸込み
格子で、この前面にはフィルタ8が支持されている。こ
の格子7は前記吸込み口に接続される集塵袋9をその後
側からフィルタ8を介して支持する。また、図1中10
は排気孔である。
【0020】掃除機本体1内には吸込み格子7と排気孔
10との間に位置して電動送風機11が収容されてい
る。電動送風機11は、ファン部12と、一方向回転の
交流整流子電動機13とからなる。ファン部12は、整
流子電動機13により回転される図示しない遠心ファン
と、これを覆うファンカバーと、遠心ファンから吐き出
された風にディフューザ作用を与えながら整流子電動機
13内に導く整流板とを備えてなる。
【0021】この電動送風機11は、掃除機本体1が有
した送風機支え壁14、15に第1ゴムパッキン16を
介して防振的に支持されるとともに、同じく掃除機本体
1が有した他の送風機支え壁17に第2ゴムパッキン1
8を介して防振的に支持されることにより、掃除機本体
1にその軸線を水平にして内蔵されている。なお、電動
送風機11の配置は、水平に限るものではなく、例えば
ポット形電機掃除機の場合には軸線を垂直にして電動送
風機11が掃除機本体に内蔵される。リング状をなす第
1ゴムパッキン16はファンカバーの周部に嵌合して配
設され、キャップ状をなす第2ゴムパッキン18は整流
子電動機13の後端部に被嵌して配設されている。電動
送風機11は、集塵室3内の空気を吸込んで、その整流
子電動機13から外部に排気する。
【0022】掃除機本体1内には整流子電動機13の周
囲を一回り囲む筒状の消音体19が収納されている。こ
の消音体19は発泡ウレタン等のような通気性を有する
合成樹脂で形成されており、可燃性である。電動送風機
11から流出する風は、消音体19を通って掃除機本体
1の後部を流動し前記排気孔10から掃除機本体1外に
排出される。
【0023】図2により整流子電動機13の構成を説明
する。図2中21は底付きの略円筒形状のフレームで、
その底壁に突設されて第2ゴムパッキン18が被嵌する
軸受ハウジング部21aには軸受22が内蔵されてい
る。フレーム21の開口縁21bには前記ファンカバー
が嵌合して取付けられているとともに、フレーム端板2
3が取付けられている。この端板23はフレーム21の
開口を径方向に横断する帯板状であって、その両側縁と
開口縁21bとの間に吸込み開口を夫々形成している。
フレーム端板23の中央部に形成された軸受ハウジング
部23aには軸受24が内蔵されている。
【0024】軸受22、24に渡って電機子25の回転
軸26が支持され、この軸26の軸受24を貫通した端
部には図示しない前記遠心ファンが取付けられる。電機
子25は、回転軸26と、この軸26に嵌合して固定さ
れたアーマチュアコア27と、このコア27に巻き付け
たアーマチュアコイル28と、回転軸26に嵌合した固
定された整流子29とを備えてなり、アーマチュアコイ
ル28の端末部は、夫々整流子29の周部に互いに絶縁
状態に並設された複数の整流子片29aに接続されてい
る。
【0025】フレーム21の底部側の周部等には複数
(図2に1個のみ図示)の排出口38が設けられてい
る。この排出口38と開口縁21bとの間に位置して、
フレーム21には固定子31が内蔵されている。この固
定子31は、平面から見た外形形状が略四角であって、
その四隅をフレーム21の内周面に圧入して設けられ、
フレーム21の内周面とこれに対向する固定子31の側
面との間には夫々通気間隙32(図2に1個のみ図示)
が形成されている。
【0026】フレーム21の底部側に位置される固定子
31の端部には、電気絶縁をなす合成樹脂製の巻線ホル
ダ33が取付けられ、このホルダ33に一体に成形され
た一対の図示しない端子台には接続端子34が取付けら
れている。接続端子34には固定子コイル31aの端末
部が電気的に接続されているとともに、この接続端子3
4はフレーム21の内周面に接近するように延びる平板
状の端子板部分を有している。
【0027】フレーム21の周壁にはこれをラジアル方
向に貫通して一対のブラシ装置41が取付けられてい
る。これらブラシ装置41は、図4を除く図3〜図7に
示されるようにホルダ絶縁42と、ブラシホルダ43
と、ブラシ44と、ピッグテール45と、コイル状のば
ね46と、保護スイッチ手段47とを備えている。
【0028】詳しくは、ホルダ絶縁42は例えば融点が
210℃の電気絶縁性を有するガラス入りナイロン等の合
成樹脂で成形されている。このホルダ絶縁42は、フレ
ーム21の周壁を貫通するホルダ絶縁本体42aと取付
けフランジ42bとを有している。取付けフランジ42
bはフレーム21の周壁外面に重なるものであって、こ
れを貫通して前記周壁に螺合されるねじ48を締め付け
ることにより、ホルダ絶縁42がフレーム21に取外し
可能に固定されている。
【0029】図3および図4等に示されるようにホルダ
絶縁本体42aには、互いに平行な端子取付け孔49と
ホルダ取付け孔42eとが夫々貫通して設けられてい
る。図10〜図12に示されるようにホルダ取付け孔4
2eの内面には、その軸方向に沿う複数のリブ42dが
互いに平行に突設されており、これらリブ42dにより
ホルダ取付け孔42eの内面から浮かせてブラシホルダ
43が支持されるようになっている。これらリブ42d
によりブラシホルダ43のホルダ取付け孔42eへの挿
通時の抵抗を少なくして、その作業を容易にしている。
【0030】図10〜図12に示されるようにホルダ絶
縁本体42aには、その端子取付け孔49の下面(ホル
ダ取付け孔42e側の面)と面一に連なる金具設置面4
2c1有した端子金具支え部42cが一体に設けられてい
る。この支え部42cは端子取付け孔49の入り口側か
ら整流子29側に向けて延びており、その幅方向両側に
は夫々係止溝条42c2が形成されている。これら溝条4
2c2の下面と金具設置面42c1とは同一平面をなしてい
る。
【0031】後述の端子金具と対をなす電気導体として
のブラシホルダ43は鋼板または銅板等からなり、一端
が開放されるとともに、他端が端壁43eにより略閉鎖
された筒状をなしている。図5〜図9に示されるように
ブラシホルダ43の筒状部は、相対向する一対の平坦な
壁部43a、43bと、これら両壁部43a、43b間
を夫々つないで相対向する他の一対の壁部43c、43
dとを有して筒形に形成されている。このブラシホルダ
43はその全体をめっきされている。図4および図9に
のみめっき層43hを代表して示す。このめっき層43
hには、半田メッキ、錫メッキ、金メッキ、ニッケルメ
ッキ、銀メッキ等を採用し得るが、特に、半田メッキま
たは錫メッキを採用することは、安価で実施しやすい点
で優れている。
【0032】ブラシホルダ43の整流子29側端部には
スリット55が設けられている。図4、図5、図8等に
示されるようにスリット55は、スパーク発生側の壁部
43aにその幅方向半分強に渡って設けられた第1スリ
ット部55aと、これに連なる壁部43cの幅方向略半
分に渡って設けられた第2スリット部55bと、この第
2スリット部55bから壁部43aの整流子側先端に渡
って設けられた第3スリット部55cとで形成されてい
る。相連続する第1〜第3のスリット55aは、これら
と壁部43a、43cの整流子側先端との間の先端部分
と、ブラシホルダ43の他の部分との境界をなして設け
られ、前記先端部分からばね46側に向かうブラシホル
ダ43内の熱移動を妨げる熱伝導抑制手段をなしてい
る。
【0033】ブラシホルダ43の整流子29側端部に
は、スリット55により区画された前記先端部分のうち
例えば壁部43c側の前記先端側部分からなる第2溶断
体接続部52が設けられている。この接続部52はブラ
シホルダ43の外面に突出されていて、その内面とブラ
シ44との間に、熱抵抗手段としての空隙53を設けて
いる。第2溶断体接続部52には嵌合部としての接続孔
52aが設けられている。
【0034】このブラシホルダ43は、ホルダ絶縁42
に対し整流子29側から挿入されて、軸方向に移動しな
いようにホルダ絶縁42にこれを貫通して取付けられて
いる。端壁43e側はフレーム21の外部に配置され
る。なお、図3中43fはブラシホルダ43から切り起
こされてホルダ絶縁本体42aの先端に当接されるスト
ッパ、43gは斜めに切り起こされてホルダ絶縁本体4
2aに係合され、この本体42aを前記ストッパ43f
との間で挟むように設けられた係止片であり、これらス
トッパ43fおよび係止片43gによりブラシホルダ4
3が位置決めされている。
【0035】電気導体からなるブラシ44には、炭素粉
末を合成樹脂製結着材製のバインダーで結着して角柱状
に固めたカーボンブラシが採用されている。ブラシ44
はブラシホルダ43内にこのホルダ43をガイドとして
軸方向に移動可能に設けられている。このブラシ44に
はピッグテール45の一端部が埋め込まれ、これらは電
気的に接続されている。ピッグテール45の他端部は前
記端壁43eにスポット溶接等により固定されている。
それにより、このピックテール45を介してブラシホル
ダ43とブラシ44とは電気的に接続されている。
【0036】ばね46はその両端をブラシ44と前記端
壁43eとに接してブラシホルダ43内に収納されてい
て、このばね46のばね力でブラシ44はブラシホルダ
43の開放端から突出するように付勢されている。した
がって、ブラシ装置41の自由状態においてはブラシ4
4の大部分がブラシホルダ43から突出され、ブラシ装
置41をフレーム21に固定した状態では図2および図
3に示されるようにブラシ44は、整流子29の外周面
に当たってブラシホルダ43内に押し込まれて、前記外
周面に押し付け保持される。
【0037】前記保護スイッチ手段47は、電気導体と
してのブラシホルダ43の一部と、この一部の近傍に配
置される端子金具50と、導電性の感熱溶断体51とを
備えて形成されている。
【0038】図3、図13、14等に示されるように端
子金具50は、弾性を有するばね板により形成され、そ
の平板状をなす本体部50cの幅方向両側縁に夫々鋸歯
状の係止凸部50c1を有している。さらに、端子金具5
0は、本体部50cの一端から起こされて略への字形に
曲げられた取付け部50aを有しているとともに、本体
部50cの他端から突出されたばね部50bを有してい
る。
【0039】この端子金具50は、その両側縁を前記係
止溝条42c2に整流子29側から圧入することによっ
て、その本体部50cを金具設置面42c1に密接すると
ともに、取付け部50aを端子取付け孔49に挿入し
て、ホルダ絶縁42に取付けられている。それにより、
端子金具50はブラシホルダ43の端子支え部42cに
沿って配置されている。
【0040】取付け部50aは端子取付け孔49の相対
向する内面に弾性的に密接している。端子取付け孔49
には、ブラシ装置41の既述の取付けに伴って前記接続
端子34の平板状の端子板部分が挿入され、それにより
接続端子34を介して固定子コイル31aと端子金具5
0とが電気的に接続されるようになっている。
【0041】整流子29側に向けて端子取付け孔49外
に突出された端子金具50のばね部50bは、壁部43
cにおけるスパークが発生側に寄せて設けられていて、
その根元を中心に弾性変形ができるようになっている。
このばね部50bは、壁部43cと略平行に対向配置さ
れているとともに、その先端部がブラシホルダ43の先
端部にまで達する長さに延びている。ばね部50bの整
流子側先端部は、前記第2溶断体接続部52に近接しか
つ非接触に配置される第1溶断体接続部56として使用
されており、この部分には嵌合部としての接続孔56a
が設けられている。
【0042】ばね部50bには、第1溶断体接続部56
を区画して熱伝導抑制手段としての孔57が開けられて
いる。この孔57は、ばね部50bに必要なばね性を損
なわない範囲で可能な限り大きくすることが、熱伝導を
抑制する上で好ましく、また、一つ以上の小孔或いはス
リットを設けて形成してもよい。この熱伝導抑制手段5
7は、第1溶断接続部56から本体部50c側への端子
金具50内の熱移動を妨げるものであって、この実施形
態の場合にはばね部50bでの熱抵抗を増加することで
実現している。
【0043】前記構成の端子金具50はその全体をめっ
きされている。図4および図14にのみめっき層50h
を代表して示す。このめっき層50hには、半田メッ
キ、錫メッキ、金メッキ、ニッケルメッキ、銀メッキ等
を採用し得るが、特に、半田メッキまたは錫メッキを採
用することは、安価で実施しやすい点で優れている。
【0044】第1、第2の溶断体接続部56、52は、
これらの間に設けられた感熱溶断体51を介して電気的
に接続されている。感熱溶断体51には、低融点金属例
えば半田(本実施形態)、または導電性を有する熱溶融
性の合成樹脂、同合成ゴム等が例えば採用されている。
この半田等からなる感熱溶断体51の融点は、前記ホル
ダ絶縁42の融点( 210℃)よりも低く例えば 180℃で
ある。感熱溶断体51は、その融点以下では固まってい
てブラシホルダ43と端子金具50とを電気的に接続す
るとともに、前記融点以上では溶融してブラシホルダ4
3と端子金具50との電気的接続を断つために設けられ
ている。
【0045】感熱溶断体51は、一定量の感熱溶断材料
を予め所定形状、例えば図8中に示されるように短い円
柱形状をなす主部の両端部にたとえば突起からなる挿入
端部51a、51bを突設した形状に予め成形されたも
のである。挿入端部51a、51bは前記接続孔52
a、56aの形状に対応していて、例えば、これらの孔
52a、56aを貫通する長さを有している。
【0046】この溶断体51は、その一方の挿入端部5
1aを接続孔52aに挿通してかしめることにより、ブ
ラシホルダ43の第2溶断体接続部52に電気的に接続
されるとともに熱伝導的に固定されている。また、他方
の連結軸51bを接続孔56aに挿通して挿入して、そ
の挿通端を覆い隠すように外側から例えば半田58(図
4のみに図示)を盛り付けることにより、感熱溶断体5
1は第1溶断体接続部56に電気的に接続されるととも
に熱伝導的に固定されている。こうして感熱溶断体51
が両溶断体接続部52、56に挿入し固定された状態は
図4に示されている。
【0047】前記固定により、感熱溶断体51に対して
端子金具50のばね部50bの先端部(溶断体接続部5
6)はこの金具50のばね力により押し付けられて密接
されていて、この部分においても感熱溶断体51と端子
金具50とが電気的に接続されている。なお、図3中2
点鎖線はばね部50bの自由状態を示しており、この状
態、言い換えれば感熱溶断体51が溶断された状態で
は、ばね部50bはブラシホルダ壁部43cに接しない
ように設けられている。
【0048】前記構成のブラシ装置41を備えた電動送
風機11は、図1〜図3に示されるように保護スイッチ
手段47の両溶断体接続部52、56が垂直となる姿勢
に配置されている。なお、この姿勢に代えて両溶断体接
続部52、56が斜めの姿勢(この場合でも垂直に近い
斜めの姿勢とすることが、溶けた感熱溶断体51、つま
り、溶けた半田を流下させて両溶断体接続部52、56
から流出させ易くできる点で優れている。)としてもよ
く、要すれば、両溶断体接続部52、56が非水平とな
る姿勢に電動送風機11を配置すればよい。
【0049】図15は前記整流子電動機13の電気回路
を示す図であって、整流子29に押し付けられた一方の
ブラシ装置41は、固定子31の一方の固定子コイル3
1aを介して商用交流電源の一方の電源端子に接続さ
れ、また、整流子29に押し付けられた他方のブラシ装
置41は、固定子31の他方の固定子コイル31aを介
して商用交流電源の他方の電源端子に接続されている。
この電動機13は、交流の半分サイクルごとに固定子コ
イル31aに通される電流方向に応じた固定子31の磁
束方向と、電機子25の電流方向とが夫々対応して切換
えられることにより、電機子25の回転を一方向に継続
するものである。なお、回転方向を矢印Aで示す。
【0050】この第1の実施の形態においては、整流子
電動機13の固定子31の固定子コイル31aと、整流
子29に弾性的に押し付けられたブラシ44とは、保護
スイッチ手段47およびピッグテール45を介して電気
的に接続されている。保護スイッチ手段47は、端子金
具50とブラシホルダ43の一部である壁部43cと
を、スイッチ接片として利用した構成をなしていて、ブ
ラシ44と整流子29との間に発生するスパークの発生
側に寄せて配置されている。
【0051】そのため、所定温度(感熱溶断体51の融
点)以下では、壁部43cと端子金具50とに渡って設
けられた感熱溶断体51が予め成形された状態を保持し
て、両スイッチ接片をなすブラシホルダ43の壁部43
cおよび端子金具50は電気的に接続されている。言い
換えれば、所定温度以下において保護スイッチ手段47
は、言わばスイッチを閉じたと等価の状態に保持されて
いる。
【0052】それにより、整流子電動機13への通電が
なされると、電源から供給される電流が正極側のブラシ
装置41を介してそのブラシ44が摺動接触している整
流子29からアーマチュアコイル28に流され、同整流
子29から負極側ブラシ装置41へと電流が返されるか
ら、この整流子電動機13が運転される。
【0053】整流子電動機13の運転に伴い遠心ファン
が回転されるので、電動送風機11による送風動作が営
まれる。それにより、電気掃除機の掃除機本体1内への
吸塵が可能になり、遠心ファンから吐き出された風は、
図示しない整流板および吸込み開口を通ってフレーム2
1内に導入された後、このフレーム21内の固定子31
を空冷しながら通気間隙32を通り、さらに、ブラシ装
置41を空冷した後に排出口38を通って整流子電動機
13外に流出する。この風の音は、整流子電動機13を
囲んだ消音体19を通ることにより減衰される。そし
て、以上のようにして排気された風は掃除機本体1の排
気孔10を通って排出される。したがって、以上の運転
状態下において電気掃除機による掃除を行なうことがで
きる。
【0054】この運転時において、整流のたびに整流子
29の隣接する整流子片29a間にブラシ44を介して
流れる短絡電流が切られるので、その都度、ブラシ44
と整流子29との間で定常スパークを発生し、それに伴
い整流子29およびブラシ44ないしはブラシホルダ4
3の温度が上がる。
【0055】ところで、例えばアーマチュアコイル28
が一本でも何等かの原因で断線した場合には、整流子2
9の回転に伴い切られる電流の値が増えて電流リップル
が格段に大きくなるので、発生するスパークも異常に大
きくなり、当然、ブラシ44等の周囲部品への熱的影響
が甚大になる。
【0056】このような事態により、その熱的影響を受
けて、保護スイッチ手段47の取り分け感熱溶断体51
の温度が所定温度以上になった場合には、それに伴い感
熱溶断体51が溶断されるから、ブラシホルダ43の壁
部43cと端子金具50との間の電気的接続が断たれ
て、保護スイッチ手段47は言わばスイッチを開いた状
態となる。それにより、ブラシ装置41において電機子
25に流れる電流経路を断って、整流子電動機13の運
転を停止することができる。
【0057】そして、保護スイッチ手段47の感熱溶断
体51に所定形状に予め成形されたブロックを採用した
ので、ブラシホルダ43の壁部43cと端子金具50と
の電気的接続をこれらの間に半田を盛って設ける場合に
比較して、感熱溶断体51の量の管理を容易かつ確実に
できるとともに、量産性を向上できる。
【0058】また、前記構成によれば、保護スイッチ手
段47が備える感熱溶断体51は、半田等により所定形
状に予め成形されたブロックからなるので、その半田等
の使用量を一定にできる。したがって、この感熱溶断体
51が溶断する温度のばらつきを小さくでき、それに伴
い高い信頼性をもって保護スイッチ手段47に前記保護
動作を行わせることができる。
【0059】さらに、定量化された感熱溶断体51を、
ブラシホルダ43と端子金具50の溶断体接続部52、
56に夫々挿入して、かしめ、圧入、または半田付けそ
の他の固定手段により夫々固定したから、次の点で優れ
ている。すなわち、感熱溶断体51の一端が固定され、
他端がブラシホルダ43または端子金具50に圧接(非
固定)されている場合、例えば図16に示されるように
感熱溶断体51に端子金具50のばね部50bが圧接さ
れている場合には、次の問題がある。図16(A)が初
期状態であるとした場合に、半田ブロックからなる感熱
溶断体51は通電に伴う抵抗発熱により軟化しつつ熱膨
脹する。この膨脹状態は図16(B)に示され、同図中
2点鎖線は前記初期状態を比較のために示した線であ
る。このとき、ばね部50bの弾性力により軟化した感
熱溶断体51は、たいこ状に太るように膨脹しながら押
し潰されて安定する。なお、こうした軟化に伴う現象
は、ばね部50bのばね性がない状態(したがって、前
記押し潰し作用がない状態)でも同様である。次に、通
電が停止されると、感熱溶断体51は自然冷却される
が、それ自体は復元力を持っていないので、図16
(C)に示されるように前記押し潰された状態から収縮
して、次の通電に対する初期状態となる。そして、この
ような膨脹・収縮現象が、通電とその停止のたびに繰り
返されるため、ついには感熱溶断体51の固定されてい
ない方の端面とこれに対する端子金具50との間に隙間
gが形成されるようになる。それにより、特に、使用環
境に湿度が多い場合等においては、前記隙間部分に錆び
付きを発生し易くなる。こうして錆が発生すると、感熱
溶断体51と端子金具50のばね部50bとの間が接触
が不良となり、これらの間の電気的接続が低下ないしは
損なわれるとともに、熱抵抗も大きくばらつくようにな
ってしまい、所期の保護スイッチ機能を維持できなくな
り易い。
【0060】しかし、前記ブラシ装置41は既述のよう
に感熱溶断体51の両端部をブラシホルダ43および端
子金具50に夫々固定して、これら3者を一体的に連結
し、その連結状態を感熱溶断体51の前記膨脹・収縮に
関係なく保持することができる。そのため、感熱溶断体
51の前記変形を原因として、この溶断体51とブラシ
ホルダ43および端子金具50との間に隙間が発生する
ことがなくなり、錆の発生による感熱溶断体51と端子
金具50およびブラシホルダ43との間が接触不良を防
止できる。それにより、これらの間の電気的接続の低下
ないしは損失がなくなるとともに、熱抵抗もばらつくこ
ともなく、感熱溶断体51が溶断する温度のばらつきを
小さくできる。したがって、保護スイッチ手段47に所
期の保護スイッチ機能を維持させて、高い信頼性をもっ
て確実に所望温度で保護動作を営ませることができる。
【0061】また、以上のように感熱溶断体51の両端
部がブラシホルダ43および端子金具50に夫々固定さ
れていると、感熱溶断体51に対するブラシホルダ43
および端子金具50の電気的接続が点接触ではなく大き
な接触面積を確保できて、接触抵抗を小さくできる。そ
れにより、整流子電動機13のオン・オフに伴い電流が
一点に集中して流れることを防止でき、したがって、保
護スイッチ手段47に流れる電流により、感熱溶断体5
1が不用意に溶断する恐れもなくすことができる。
【0062】しかも、ブラシホルダ43の先端側はブラ
シ44と整流子29との間で発生するスパークの影響を
大きく受け易く、加えて、スパークの発生側は、ブラシ
装置41の中でもいち早く温度上昇する場所である。そ
して、その場所に寄せて保護スイッチ手段47の感熱溶
断体51を設けたから、この溶断体51を前記異常スパ
ークに鋭敏に反応させることができる。その上、半田等
で形成される感熱溶断体51は熱容量が小さいので、部
品点数が少なく構造簡単でありながら、速やかにブラシ
44の温度上昇に追従できる。したがって、ブラシ44
の異常な温度上昇に素早く対応して保護スイッチ手段4
7を開くことができる。
【0063】また、前記ブラシ装置41は、その端子金
具50に熱伝導抑制手段としての孔57を有しているか
ら、この孔57での熱抵抗の増加により、第1溶断体接
続部56から端子金具50の本体部50c側への熱伝導
を抑制できる。それにより、第1溶断体接続部56を通
して感熱溶断体51の熱が端子金具50に逃げることを
少なくでき、異常スパークの熱で第1溶断体接続部56
および感熱溶断体51を速やかに温度上昇させることが
できる。このように感熱溶断体51の異常スパーク熱の
検出性能を向上できるので、保護スイッチ手段47の保
護動作の信頼性を向上できる。
【0064】しかも、ブラシホルダ43の溶断体接続部
52とブラシ44の先端部との間には空隙53を確保し
ているから、その熱抵抗によって、抵抗発熱と定常スパ
ークにより高温となるブラシ44の先端部の熱が、溶断
体接続部52に直接熱伝導することを妨げて、溶断体接
続部52の温度をブラシ44の温度よりも低くできる。
しかし、異常スパークの発生時には溶断体接続部52
は、既述のように異常スパークの影響を受けて温度上昇
される。したがって、溶断体接続部52およびこれに配
設された感熱溶断体51の定常スパーク発生時の温度
と、異常スパーク発生時との温度の差を大きくできる。
【0065】その上、ブラシホルダ43の壁部43cに
設けたスリット55は、壁部43c内での熱抵抗が最も
大きく、ブラシホルダ43側での熱伝導抑制手段をなし
ている。そのため、異常スパーク発生時に、このスパー
クの影響を受けて温度上昇する壁部43cにおいて、溶
断体接続部52からばね46側に伝導しようとする熱経
路がスリット55により遮断され、溶断体接続部52か
らの熱の逃げを少なくして、この接続部52および底に
固定された感熱溶断体51の温度を速やかに上昇させる
ことができる。それにより、定常スパーク発生時と異常
スパーク発生時とにおける溶断体接続部52の温度差、
ひいては、この接続部52に配設された感熱溶断体51
の温度差を大きくできる。
【0066】したがって、定常スパーク発生時であるに
も拘らず、保護スイッチ手段47が保護動作を営んでし
まう誤動作が防止され、異常スパークの発生時にのみ適
正な保護動作を行わせることができ、保護スイッチ手段
47の保護動作の信頼性を向上できる。
【0067】また、保護スイッチ手段47のブラシホル
ダ43および端子金具50は、その少なくとも感熱溶断
体51が接続される第1、第2の溶断体接続部52、5
6についてめっき層43h、50hを有している。これ
らめっき層43h、50hは感熱溶断体51をなす半田
とは濡れ性がよいから、異常スパークで感熱溶断体51
が溶けた際に、速やかに溶けた感熱溶断体51を流動さ
せて、第1、第2の溶断体接続部52、56間から円滑
に排出させることができる。それにより、異常スパーク
発生に伴って、保護スイッチ手段47の前記保護動作を
速やかに行わせることができる。
【0068】しかも、第1の実施の形態ではめっき層4
3h、50hをブラシホルダ43および端子金具50の
全体に設けたから、これらの部品の防錆性能を向上でき
る。そして、特に、第1、第2の溶断体接続部52、5
6での錆の発生を防止できることにより、錆の発生によ
る感熱溶断体51と端子金具50およびブラシホルダ4
3との間が接触不良を防止できる。それにより、これら
の間の電気的接続の低下ないしは損失がなくなるととも
に、熱抵抗もばらつくこともないから、感熱溶断体51
が溶断する温度のばらつきを小さくできる。したがっ
て、保護スイッチ手段47に所期の保護スイッチ機能を
維持させて、高い信頼性をもって確実に所望温度で保護
動作を適正に営ませることができる。
【0069】また、前記ブラシ装置41を備える電動送
風機11を、その保護スイッチ手段47の第1、第2の
溶断体接続部52、56が垂直(もしくは斜め)となる
姿勢に配置したことにより、異常スパークにより溶けた
感熱溶断体51が流出する際に、第1、第2の溶断体接
続部52、56がいずれも流動の妨げとなることがな
い。そのため、溶けた感熱溶断体51はその自重により
速やかに下方へ流動して、第1、第2の溶断体接続部5
2、56から円滑に排出できる。それにより、異常スパ
ーク発生に伴う保護スイッチ手段47の前記保護動作を
速やかに行わせることができる。
【0070】以上のように前記構成のブラシ装置41を
備えた整流子電動機13によれば、異常スパークの発生
に伴いブラシ44が所定温度以上に達すると、素早く保
護スイッチ手段47によりブラシ装置41において電流
を断って、それ以上の整流子電動機13の運転継続を停
止できるから、整流子29とブラシ44との間での異常
スパークを原因としてブラシ44の温度が異常に上がる
ことがない。
【0071】それにより、ブラシ44のバインダーをな
す合成樹脂成分が燃えて発煙や発火する恐れがない。し
たがって、ブラシ44の火炎が排出口38を通って可燃
性の消音体19に延焼することもなくなる。言い換えれ
ば、前記保護スイッチ手段47によるブラシ44の異常
な温度上昇に素早く対処する保護動作で、整流子電動機
13およびこれを内蔵した掃除機本体1が焼損する恐れ
をなくすことができる。
【0072】また、以上のように保護スイッチ手段47
を備えるブラシ装置41で既述の保護動作を得るので、
同様な保護動作を得るための温度センサとそれに付随し
て部品点数が多い信号処理回路が不要である。しかも、
保護スイッチ手段47のスイッチ接片の一つはブラシホ
ルダ43で兼ねている。そのため、部品点数が少なく構
造簡単であって高い信頼性をもって動作させ得るととも
に、前記同様な保護動作を得るため高コストの形状記憶
合金を用いることもないので、ブラシ装置41を安価に
提供できる。
【0073】また、前記ブラシ装置41の構成において
は、保護スイッチ手段47が備える一対のスイッチ接
片、すなわち、ブラシホルダ43および端子金具50
は、いずれも同じホルダ絶縁42に取付けられている。
そのため、ブラシホルダ43と端子金具50との取付け
位置の基準が同じであるから、これらブラシホルダ43
と端子金具50との相互の位置関係を容易に出すことが
できる。したがって、ブラシ44の温度過昇防止に対す
る信頼性を向上できる。しかも、端子金具50を支持す
るための取付け構造を他に求める必要がないので、構造
が簡単になり製造し易い。
【0074】しかも、ホルダ絶縁42の融点は感熱溶断
体51の融点よりも高いので、熱によりホルダ絶縁42
が変形を起こす以前に感熱溶断体51を溶断させて電流
経路を開くことができる。それにより、熱の影響でホル
ダ絶縁42が溶けるように変形することを原因として保
護スイッチ手段47の各部の相互位置関係が適正状態か
ら狂うことがないので、保護スイッチ手段47の保護動
作を確実に営ませることができる。
【0075】図17は本発明の第2の実施の形態を示し
ている。この第2の実施の形態は、第1、第2の溶断体
接続部への感熱溶断体の固定構造のみが前記第1の実施
の形態とは異なる。それ以外の構成は図17に図示され
ない部分を含めて図1〜図16に示した前記第1の実施
の形態の電気掃除機と同一ないしは同様な構成であるの
で、図示されない構成については図1〜図16をもって
代用するとともに、図示される同一ないしは同様な構成
部分には第1の実施の形態と同一の符号を付して、それ
らの構成の説明およびそれに基づく作用効果の説明につ
いては省略するが、これらの同一ないしは同様な部分に
ついても第2の実施の形態に係る電気掃除機の一部をな
すものである。
【0076】第2の実施の形態において、両溶断体接続
部52、56の接続孔52a、56aの孔縁にはバーリ
ング部52a1、56a1が夫々形成されている。感熱溶断
体51の一方の端部51aはバーリング部52a1により
長さを延ばされた接続孔52aに貫通することなく挿入
されているとともに、同様に他方の端部51bはバーリ
ング部52b1により長さを延ばされた接続孔56aに貫
通することなく挿入されている。これらの挿入は圧入で
あっても、なくてもよい。そして、両バーリング部52
a1、56a1の外側には夫々固定手段としての半田58が
盛り付けられ、これら半田58を両溶断体接続部52、
56の端部に感熱溶断体51の端部51a、51bが夫
々別々に固定されている。なお、以上の点以外の構成
は、前記第1の実施の形態と同じである。
【0077】この第2実施の形態においても保護スイッ
チ手段47を備えることにより、前記第1の実施の形態
と同様な作用を得て、本発明の課題を解決できる。しか
も、この第2の実施の形態によれば、バーリング部52
a1、56a1への感熱溶断体51の挿入により、この溶断
体51の取付け姿勢を一定にし易く、また、両溶断体接
続部52、56と感熱溶断体51との接触面積を大きく
して、整流子電動機13のオン・オフに伴い電流の集中
を少なくできる点で優れている。
【0078】図18および図19は本発明の第3の実施
の形態を示している。この第3の実施の形態は、感熱ス
イッチ手段が有する端子金具側の熱伝導抑制手段の構成
が前記第1の実施の形態とは異なる。それ以外の構成は
図18および図19に図示されない部分を含めて図1〜
図16に示した前記第1の実施の形態の電気掃除機と同
一ないしは同様な構成であるので、図示されない構成に
ついては図1〜図16をもって代用するとともに、図示
される同一ないしは同様な構成部分には第1の実施の形
態と同一の符号を付して、それらの構成の説明およびそ
れに基づく作用効果の説明については省略するが、これ
らの同一ないしは同様な部分についても第3の実施の形
態に係る電気掃除機の一部をなすものである。
【0079】第3の実施の形態における熱伝導抑制手段
は、端子金具50のばね部50bの根元部に設けた凹溝
157で形成されていて、この凹溝157によりばね部
50bの根元部を溶断体接続部56より細くしている。
それにより、凹溝157は、端子金具50における溶断
体接続部56から本体部50c側への熱移動に対する熱
抵抗を大きくして、溶断体接続部56およびこれに熱伝
導的に固定された感熱溶断体51の温度を、異常スパー
クにより速やかに上がり易くしている。なお、以上の点
以外の構成は、前記第1の実施の形態と同じである。
【0080】この第3の実施の形態においても保護スイ
ッチ手段47を備えることにより、前記第1の実施の形
態と同様な作用を得て、本発明の課題を解決できる。
【0081】図20および図21は本発明の第4の実施
の形態を示している。この第4の実施の形態は、感熱ス
イッチ手段が有する感熱溶断体の構成と端子金具側の熱
伝導抑制手段の構成が前記第1の実施の形態とは異な
る。それ以外の構成は図20および図21に図示されな
い部分を含めて図1〜図16に示した前記第1の実施の
形態の電気掃除機と同一ないしは同様な構成であるの
で、図示されない構成については図1〜図16をもって
代用するとともに、図示される同一ないしは同様な構成
部分には第1の実施の形態と同一の符号を付して、それ
らの構成の説明およびそれに基づく作用効果の説明につ
いては省略するが、これらの同一ないしは同様な部分に
ついても第4の実施の形態に係る電気掃除機の一部をな
すものである。
【0082】第4の実施の形態における感熱溶断体15
1は、その端子金具50側の端面151aが平面に形成
されているとともに、これと対応して端子金具50の溶
断体接続部56の接続孔は省略されている。そして、感
熱溶断体151はその端面151aを溶断体接続部56
の先端面から半分程度突出させて設けられている。こう
した取付けに構造は熱伝導抑制手段をなしている。
【0083】この抑制手段によれば、感熱溶断体151
から溶断体接続部56への伝熱面積が少なくなるので、
感熱溶断体151から端子金具50に逃げる熱量を少な
くでき、それにより、感熱溶断体151の温度を、異常
スパークにより速やかに上がり易くしている。前記端面
151aと溶断体接続部56とは超音波溶接等の溶接に
より固定されているが、固定せずに単に密接しているだ
けでもよいが、前記のように固定する構成は既述のよう
に感熱溶断体151の軟化に基づく隙間の発生を防止で
きる点で優れている。なお、以上の点以外の構成は、前
記第1の実施の形態と同じである。
【0084】この第4の実施の形態においても保護スイ
ッチ手段47を備えることにより、前記第1の実施の形
態と同様な作用を得て、本発明の課題を解決できる。
【0085】図22および図23は本発明の第5の実施
の形態を示している。この第5の実施の形態は、感熱ス
イッチ手段が有する感熱溶断体の構成と端子金具側の熱
伝導抑制手段の構成が前記第1の実施の形態とは異な
る。それ以外の構成は図23および図23に図示されな
い部分を含めて図1〜図16に示した前記第1の実施の
形態の電気掃除機と同一ないしは同様な構成であるの
で、図示されない構成については図1〜図16をもって
代用するとともに、図示される同一ないしは同様な構成
部分には第1の実施の形態と同一の符号を付して、それ
らの構成の説明およびそれに基づく作用効果の説明につ
いては省略するが、これらの同一ないしは同様な部分に
ついても第5の実施の形態に係る電気掃除機の一部をな
すものである。
【0086】第5の実施の形態における感熱溶断体25
1は、その端子金具50側の端面が平面で形成されてい
る。端子金具50のばね部50bには溶断体接続部56
を幅方向に二分する長溝256aが接続孔に代えて設け
られている。長溝256aの幅は円柱状の感熱溶断体2
51の直径よりも多少狭い。そして、感熱溶断体251
はその平面を有する端部側を長溝256aに圧入し、こ
の長溝256aに貫通させて設けられている。こうした
取付けに構造は熱伝導抑制手段をなしている。
【0087】この取付けは、予め端子金具50が固定さ
れたホルダ絶縁42に、感熱溶断体251が予め固定さ
れたブラシホルダ43を図22中矢印方向に挿入して取
付けることに伴ってなされる。それにより、図22に示
されるように端子金具50より軟質な半田製の感熱溶断
体251には長溝256aの相対向する溝縁が食い込ん
で、端子金具50に感熱溶断体251が熱伝導的に固定
されるとともに、これら両者が電気的に接続されるもの
である。したがって、端子金具50と感熱溶断体251
とを超音波溶接などにより格別に連結する手間が不要で
あり、容易に製造できる。
【0088】前記熱伝導抑制手段によれば、感熱溶断体
251から溶断体接続部56への伝熱面積が少なくなる
ことと相俟って、長溝256aの分だけばね部50bが
実質的に狭くなって熱抵抗を増加できるので、感熱溶断
体251から端子金具50に逃げる熱量を少なくでき、
それにより、感熱溶断体251の温度を、異常スパーク
により速やかに上がり易くしている。なお、以上の点以
外の構成は、前記第1の実施の形態と同じである。
【0089】この第5の実施の形態においても保護スイ
ッチ手段47を備えることにより、前記第1の実施の形
態と同様な作用を得て、本発明の課題を解決できる。
【0090】図24および図25は本発明の第6の実施
の形態を示している。この第6の実施の形態は、ブラシ
装置を備える電動送風機の配置が前記第1の実施の形態
とは異なる。それ以外の構成は図24および図25に図
示されない部分を含めて図1〜図16に示した前記第1
の実施の形態と同一ないしは同様な構成であるので、図
示されない構成については図1〜図16をもって代用す
るとともに、図示される同一ないしは同様な構成部分に
は第1の実施の形態と同一の符号を付して、それらの構
成の説明およびそれに基づく作用効果の説明については
省略するが、これらの同一ないしは同様な部分について
も本実施形態の一部をなすものである。
【0091】第6の実施の形態において、一対のブラシ
装置41は前記第1の実施の形態に比較して90゜向きを
代えて電動送風機11の整流子電動機13に取付けられ
ている。したがって、図25に示されるように電動送風
機11は、保護スイッチ手段47の両溶断体接続部5
2、56が水平となる姿勢に配置されている。なお、以
上の点以外の構成は、前記第1の実施の形態と同じであ
る。
【0092】この第6の実施の形態においても保護スイ
ッチ手段47を備えることにより、前記第1の実施の形
態と同様な作用を得て、本発明の課題を解決できる。ま
た、この第6の実施形態では、感熱溶断体51の下側に
位置された端子金具50の水平な第1溶断体接続部56
が、異常スパークにより溶けた感熱溶断体51の流動を
邪魔する。しかし、端子金具50はその全体にメッキ層
を有していて、溶けた半田との濡れ性がよくなっている
とともに、端子金具50は電気掃除機の使用条件等によ
り完全に水平を常に保つものではなく僅かなりとも傾く
ので、異常スパークで感熱溶断体51が溶けた際に、速
やかに溶けた感熱溶断体51を流動させて、第1、第2
の溶断体接続部52、56から排出させることができ
る。それにより、異常スパーク発生に伴って、保護スイ
ッチ手段47の前記保護動作を速やかに行わせることが
できる。
【0093】なお、この第6の実施形態において、感熱
溶断体51の下側に水平に配置される端子金具50また
はブラシホルダ43等の他の電気導体に対してだけめっ
き層を設けて実施してもよく、さらに、少なくとも溶断
体接続部回りにだけめっき層を設けて実施することもで
きる。
【0094】図26〜図28は本発明の第7の実施の形
態を示している。この第7の実施の形態は、保護スイッ
チ手段をブラシホルダとは関連せずに、このホルダの外
側において構成した点が前記第1の実施の形態とは異な
る。それ以外の構成は図26〜図28に図示されない部
分を含めて図1〜図16に示した前記第1の実施の形態
と同一ないしは同様な構成であるので、図示されない構
成については図1〜図16をもって代用するとともに、
図示される同一ないしは同様な構成部分には第1の実施
の形態と同一の符号を付して、それらの構成の説明およ
びそれに基づく作用効果の説明については省略するが、
これらの同一ないしは同様な部分についても本実施形態
の一部をなすものである。
【0095】第7の実施の形態において、図26に示さ
れるようにフレーム21の底部側に位置される固定子3
1の端部には、電気絶縁をなす合成樹脂製の巻線ホルダ
33が取付けられ、このホルダ33に支持された固定子
コイル31aには電気導体としての端子金具71が接続
されている。端子金具71の先端部は整流子29の近傍
でかつ整流子29とブラシ44との間で発生するスパー
クの発生側に配置されている。端子金具71の全体には
めっき層が設けられている。
【0096】次に、ブラシ装置41について説明する。
フレーム21の周壁にはこれをラジアル方向に貫通して
一対のブラシ装置41が取付けられている。これらブラ
シ装置41は、図27および図28に示されるようにホ
ルダ絶縁42と、ブラシホルダ43と、ブラシ44と、
ピッグテール45と、コイル状のばね46と、端子金具
72と、導電性の感熱溶断体51とを備えている。
【0097】詳しくは、電気絶縁性を有するガラス入り
ナイロン等の合成樹脂製のホルダ絶縁42は、フレーム
21の周壁を貫通するホルダ絶縁本体42aと取付けフ
ランジ42bとを有している。取付けフランジ42bは
フレーム21の周壁外面に重なるものであって、これを
貫通して前記周壁に螺合されるねじ48を締め付けるこ
とにより、ホルダ絶縁42がフレーム21に取外し可能
に固定されている。図28に示されるようにホルダ絶縁
本体42aにはその軸方向に貫通するホルダ取付け孔7
3と端子取付け孔74とが設けられている。
【0098】ブラシホルダ43は、真鍮や亜鉛メッキさ
れた鋼板または銅板等の金属製であって、相対向する一
対の平坦な壁部43a、43bと、これら両壁部43
a、43b間を夫々つないで相対向する他の一対の壁部
43c、43dとを有して両端が開放された角筒形に形
成されている。
【0099】このブラシホルダ43は、ホルダ絶縁42
のホルダ取付け孔73に対し整流子29側から挿入され
て、軸方向に移動しないようにホルダ絶縁42に取付け
られている。なお、図27および図28中43fはブラ
シホルダ43から切り起こされてホルダ絶縁本体42a
に掛合されるストッパである。
【0100】電気導体からなるブラシ44には、炭素粉
末を合成樹脂製結着材製のバインダーで結着して角柱状
に固めたカーボンブラシが採用されている。ブラシ44
はブラシホルダ43内にこのホルダ43をガイドとして
軸方向に移動可能に設けられている。このブラシ44に
はピッグテール45の一端部が埋め込まれ、これらは電
気的に接続されている。
【0101】図28に示されるように端子金具72は、
ホルダ絶縁本体42aの端子取付け孔74に、整流子2
9とは反対側の開口から挿入して取付けられている。こ
の端子金具72は、その全体にめっき層が設けられてい
るとともに、ホルダ取付け孔73におけるフレーム21
の外部に位置される開口を閉じるように配置される受け
部75と、これから折れ曲がって端子取付け孔74を挿
通する端子主部76とからなる。なお、図28中76a
および76bは、端子主部76のばね性により端子取付
け孔74の内面に圧接される第1圧接部および第2圧接
部、また、76cはホルダ絶縁本体42aの整流子側端
面に掛合された切り起こしストッパ舌片であり、これら
により、端子金具72のホルダ絶縁42への挿着状態が
保持されるようになっている。
【0102】受け部75にはピッグテール45の他端部
がスポット溶接等により固定されていて、このピックテ
ール45を介してブラシホルダ43とブラシ44とは電
気的に接続されている。
【0103】ばね46はその両端をブラシ44と受け部
75とに接してブラシホルダ43内に収納されていて、
このばね46のばね力でブラシ44はブラシホルダ43
の開放端から突出するように付勢されている。したがっ
て、ブラシ装置41の自由状態においてはブラシ44の
大部分がブラシホルダ43から突出され、ブラシ装置4
1をフレーム21に固定した状態では図28に示される
ようにブラシ44は、整流子29の外周面に当たってブ
ラシホルダ43内に押し込まれて、前記外周面に弾性的
に押し付け保持される。
【0104】前記のようにブラシ44に電気的に接続さ
れた端子金具72は、その端子主部76における受け部
75と反対側の先端部(第1溶断体接続部72b)、整
流子29の近傍でかつこの整流子29とブラシ44との
間で発生するスパークの発生側に配置して設けられてい
る。この第1溶断体接続部72bにはこれに挿入して半
田を予めブロック状に成形してなる感熱溶断体51の一
端部がかしめ止めにより固定されている。この溶断体5
1の他端部は端子金具71の先端部(第2溶断体接続部
71bであって、前記接続部72bに接近し非接触に配
置されている。)に挿入して固定されている。これら端
子金具71、72の両溶断体接続部71b、72bと感
熱溶断体51との固定およびそれに基づく電気的かつ熱
伝導的な接続の構成は前記第1の実施の形態の構成と同
じである。
【0105】これらの電気的接続により、感熱溶断体5
1を有した感熱スイッチ手段47はは電機子25に流れ
る電流経路に挿入され、このスイッチ手段47は、所定
温度以下では前記電流経路を閉じるとともに、所定温度
以上では溶断して前記電流経路を断つようになってい
る。なお、以上の点以外の構成は、前記第1実施例と同
一若しくは同様である。
【0106】この第7実施例においては、整流子電動機
13の固定子31の固定子コイル31aと、整流子29
に弾性的に押し付けられたブラシ44とが、ピッグテー
ル45、端子金具72、感熱溶断体51、および端子金
具71を介して電気的に接続されていて、感熱溶断体5
1は、整流子29の近傍であって、しかも、ブラシ44
と整流子29との間に発生するスパークの発生側に配置
されている。
【0107】そのため、所定温度(感熱溶断体51の融
点)以下では、感熱溶断体51が電機子13に流れる電
流経路を閉じている。それにより、整流子電動機13へ
の通電がなされると、電源から供給される電流が正極側
のブラシ装置41を介してそのブラシ44が摺動接触し
ている整流子29からアーマチュアコイル28に流さ
れ、同整流子29から負極側ブラシ装置41へと電流が
返されるから、この整流子電動機13が運転される。
【0108】この運転時において、整流のたびに整流子
29の隣接する整流子片29a間にブラシ44を介して
流れる短絡電流が切られるので、その都度、ブラシ44
と整流子29との間で定常スパークを発生し、それに伴
い整流子29およびブラシ44ないしはブラシホルダ4
3の温度が上がる。なお、ブラシ44はそれへの通電に
伴う抵抗発熱によっても温度が上がる。
【0109】こうした温度上昇によりブラシ44の温度
は、このブラシ44が接触しているブラシホルダ43に
伝えられる。しかし、ブラシ44に電気的に接続された
端子金具72は、ホルダ絶縁42のホルダ絶縁本体42
aにより熱絶縁されている(前記本体42aのホルダ取
付け孔73と端子取付け孔74との間を仕切る隔壁部分
42cで熱絶縁する。)ので、ブラシ44およびブラシ
ホルダ43の熱が端子金具72に伝わることが防止され
る。しかも、感熱溶断体51はブラシホルダ43に接し
ていないから、ブラシホルダ43を介してブラシ44の
熱の影響を受けることがないとともに、定常スパークの
発生点(前記短絡電流が切られる点)に対して、定常ス
パークにまともに晒されることがないような距離を隔て
て配置されているから、感熱溶断体51の温度上昇はさ
ほど大きくはならない。そのため、定常スパーク時と異
常スパーク時とでの感熱溶断体51の温度差を大きくで
き、それにより、感熱溶断体51が所定温度で溶断する
信頼性を向上できる。
【0110】ところで、例えばアーマチュアコイル28
が一本でも何等かの原因で断線した場合には、整流子2
9の回転に伴い切られる電流の値が増えて電流リップル
が格段に大きくなるので、発生するスパークも大きく異
常に発生し、当然、ブラシ44等の周囲部品への熱的影
響が甚大になる。
【0111】このような事態により、ブラシ装置41の
中でもいち早く温度上昇する場所であるスパーク発生側
において整流子29に最も接近して位置された感熱溶断
体51は、整流子29の外周面に沿うように大きく延び
る異常スパークに有効に晒されて、速やかに温度上昇す
る。
【0112】それにより、感熱溶断体51の温度が所定
温度以上になった時点で、これが溶けるから、両端子金
具71、72間の電気的接続が断たれる。言い換えれ
ば、感熱溶断体51において電機子25に流れる電流経
路を切って、言わばスイッチを開いた状態となる。
【0113】以上のように異常スパークの発生に伴い、
このスパークにより感熱溶断体51で電機子25に流れ
る電流経路をで素早く切って、それ以上の整流子電動機
13の運転継続を停止できるから、整流子29とブラシ
44との間での異常スパークを原因としてブラシ44の
温度が異常に上がって焼損することがない。
【0114】また、この第7の実施の形態においても、
前記第1の実施の形態と同様の作用を得て、本発明が解
決しようとする課題を解決できる。
【0115】なお、本発明は前記各実施形態に制約され
ない。例えば、本発明は交流により駆動される正逆回転
可能な整流子電動機に適用できるとともに、直流により
駆動される一方向回転或いは正逆回転可能な整流子電動
機を備える他の電気機器にも適用できる。また、本発明
の実施に当たっては、前記各実施形態の構成要素を任意
に選択的に組み合わせ、それにより、前記各実施形態と
同等もしくは異なる機能を有するブラシ装置を備える電
気機器を形成し、これを新たな実施例としてもよい。
【0116】
【発明の効果】以上詳記したように本発明は構成されて
いるので、以下の効果を有する。
【0117】請求項1の発明に係る電気機器によれば、
ブラシホルダ等の電機導体および端子金具をスイッチ接
片とする保護スイッチ手段により、所定温度以下ではス
イッチを閉じたと等価の状態に保持し、所定温度以上で
はスイッチを開いた状態として、このブラシ装置を備え
る回転電機の運転を停止させるから、整流子とブラシと
の間での異常スパークを原因とするブラシの異常な温度
過昇に対して回転電機を保護できる。しかも、温度セン
サとそれに付随して使用されかつ部品点数が多い信号処
理回路が不要となるので、部品点数が少なく構造簡単で
あり、また、形状記憶合金も用いないので安価に提供で
きるとともに、以上のように部品数を削減できることと
相まって、感熱溶断体の溶断のばらつきが少なく、しか
も、この機器の使用姿勢により第1、第2の溶断体接続
部に邪魔されずにこれらの間から異常スパークによって
溶けた感熱溶断体を容易に排出できるから、異常スパー
クに対する保護動作の信頼性を向上できる。
【0118】請求項2の発明に係る電気機器によれば、
端子金具およびこれに近接して設けられた電気導体をス
イッチ接片とする保護スイッチ手段により、所定温度以
下ではスイッチを閉じたと等価の状態に保持し、所定温
度以上ではスイッチを開いた状態として、このブラシ装
置を備える回転電機の運転を停止させるから、整流子と
ブラシとの間での異常スパークを原因とするブラシの異
常な温度過昇に対して回転電機を保護できる。しかも、
温度センサとそれに付随して使用されかつ部品点数が多
い信号処理回路が不要となるので、部品点数が少なく構
造簡単であり、また、形状記憶合金も用いないので安価
に提供できるとともに、以上のように部品数を削減でき
ることと相まって、感熱溶断体の溶断のばらつきが少な
く、しかも、この機器の使用姿勢により一方の溶断体接
続部が溶けた感熱溶断体の流動を邪魔するにも拘らず、
感熱溶断体の下側に位置される溶断体接続部に設けため
っき層の濡れ性により、感熱溶断体が異常スパークによ
って溶けて保護動作をなす際に溶けた感熱溶断体を容易
に第1、第2の溶断体接続部間から排出できるから、異
常スパークに対する保護動作の信頼性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る電気掃除機の
構成を一部断面して示す側面図。
【図2】図1に示された電気掃除機が備える電動送風機
の整流子電動機の構成を一部断面して示す側面図。
【図3】図2に示された整流子電動機のブラシ装置回り
を拡大して示す断面図。
【図4】図3に示されたブラシ装置の保護スイッチ手段
の要部を拡大して示す断面図。
【図5】図2に示された整流子電動機のブラシ装置全体
の構成を示す斜視図。
【図6】図5に示されたブラシ装置を整流子側からみて
示す正面図。
【図7】図5に示されたブラシ装置を整流子とは反対側
からみて示す後面図。
【図8】図2に示された整流子電動機のブラシ装置が有
する保護スイッチ手段の要部の構成を分解して示す斜視
図。
【図9】図2に示された整流子電動機のブラシ装置のブ
ラシホルダの整流子側端部の構成を示す断面図。
【図10】図2に示された整流子電動機のブラシ装置が
備えるホルダ絶縁の構成を示す平面図。
【図11】図2に示された整流子電動機のブラシ装置が
備えるホルダ絶縁の構成を示す断面図。
【図12】図2に示された整流子電動機のブラシ装置が
備えるホルダ絶縁の構成を示す正面図。
【図13】図2に示された整流子電動機のブラシ装置が
備える端子金具の構成を示す平面図。
【図14】図13中矢印Z−Zに沿う端子金具の断面
図。
【図15】図2に示された整流子電動機の電気回路の構
成を示す図。
【図16】(A)は感熱スイッチ手段の感熱溶断体と端
子金具とが固定されない構成において感熱溶断体回りの
構成を通電前の状態で示す断面図。(B)は感熱スイッ
チ手段の感熱溶断体と端子金具とが固定されない構成に
おいて感熱溶断体回りの構成を通電状態で示す断面図。
(C)は感熱スイッチ手段の感熱溶断体と端子金具とが
固定されない構成において感熱溶断体回りの構成を通電
終了後の状態で示す断面図。
【図17】本発明の第2の実施の形態に係るブラシ装置
の保護スイッチ手段の要部を拡大して示す断面図。
【図18】本発明の第3の実施の形態に係る電機掃除機
が備えたブラシ装置の一部の構成を示す斜視図。
【図19】図18に示されたブラシ装置が有する端子金
具の構成を示す平面図。
【図20】本発明の第4の実施の形態に係る電機掃除機
が備えたブラシ装置の一部の構成を示す斜視図。
【図21】図20に示されたブラシ装置が有する端子金
具の構成を示す平面図。
【図22】本発明の第5の実施の形態に係る電機掃除機
が備えるブラシ装置の一部の構成を示す斜視図。
【図23】図22に示されたブラシ装置が有する端子金
具の構成を示す平面図。
【図24】本発明の第6の実施の形態に係る電気掃除機
の構成を一部断面して示す側面図。
【図25】第6の実施の形態に係る電機掃除機が備える
整流子電動機のブラシ装置と整流子との関係を示す断面
図。
【図26】本発明の第7実施の形態に係る電機掃除機が
備える整流子電動機の構成を一部断面して示す側面図。
【図27】図26に示されたブラシ装置を整流子側から
みて示す正面図。
【図28】図26中Y−Y線に沿って示すブラシ装置回
りの断面図。
【符号の説明】
13…整流子電動機(回転電機)、 25…電機子、 29…整流子、 31…固定子、 41…ブラシ装置、 42…ホルダ絶縁、 43…ブラシホルダ(電気導体)、 43h…めっき層、 44…ブラシ、 45…ピッグテール、 47…保護スイッチ手段、 50…端子金具、 50h…めっき層、 51…感熱溶断体、 52…第2溶断体接続部、 56…第1溶断体接続部、 71…端子金具(電気導体)、 71a…第1溶断体接続部、 71b…第2溶断体接続部、 151…感熱溶断体。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−26253(JP,A) 特開 昭51−129601(JP,A) 特開 平9−19110(JP,A) 特開 平9−9582(JP,A) 特開 平8−322211(JP,A) 特開 平8−237912(JP,A) 特開 平8−168212(JP,A) 実開 平2−136470(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02K 13/00 - 13/14 H02K 23/00 - 23/68 H01H 37/76 H01H 69/02 H01H 85/00 - 87/00 H01R 39/00 - 39/64

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ホルダ絶縁に固定された筒状ブラシホルダ
    内に、電機子の整流子に弾性的に押し付けられるブラシ
    を設けた回転電機用ブラシ装置を有する回転電機を備え
    た電気機器において、 前記電機子に流れる電流経路に電気的に接続して設けら
    れる保護スイッチ手段を備え、 このスイッチ手段が、前記整流子の近傍に配置される整
    流子側端部に第1溶断体接続部を有した端子金具と、前
    記整流子の近傍において前記第1溶断体接続部に接近し
    かつ非接触に配置される第2溶断体接続部を有した電気
    導体と、前記両溶断体接続部間に設けられてこれらを所
    定温度以下で電気的に接続するとともに、この接続を所
    定温度以上で溶断して断つ感熱溶断体とからなり、 前記保護スイッチ手段の前記両溶断体接続部が垂直もし
    くは斜めとなる姿勢に前記回転電機を配置したことを特
    徴とする電気機器。
  2. 【請求項2】ホルダ絶縁に固定された筒状ブラシホルダ
    内に、電機子の整流子に弾性的に押し付けられるブラシ
    を設けた回転電機用ブラシ装置を有する回転電機を備え
    る電気機器において、 前記電機子に流れる電流経路に電気的に接続して設けら
    れる保護スイッチ手段を備え、 このスイッチ手段が、前記整流子の近傍に配置される整
    流子側端部に第1溶断体接続部を有した端子金具と、前
    記整流子の近傍において前記第1溶断体接続部に接近し
    かつ非接触に配置される第2溶断体接続部を有した電気
    導体と、前記両溶断体接続部間に設けられてこれらを所
    定温度以下で電気的に接続するとともに、この接続を所
    定温度以上で溶断して断つ感熱溶断体とからなり、 前記保護スイッチ手段の前記両溶断体接続部が水平とな
    る姿勢に前記回転電機を配置するとともに、この配置に
    より下側に位置される前記端子金具または前記電気導体
    の前記感熱溶断体側の面の少なくとも前記溶断体接続部
    回りをめっき層で被覆したことを特徴とする電気機器。
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