JP3319016B2 - 気泡除去装置 - Google Patents

気泡除去装置

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JP3319016B2
JP3319016B2 JP07767793A JP7767793A JP3319016B2 JP 3319016 B2 JP3319016 B2 JP 3319016B2 JP 07767793 A JP07767793 A JP 07767793A JP 7767793 A JP7767793 A JP 7767793A JP 3319016 B2 JP3319016 B2 JP 3319016B2
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良二 今井
歳和 矢野
勇雄 田中
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石川島播磨重工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、気泡除去装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、気泡が混入した液体が容器に収
容された場合、地上では気泡に浮力が作用するので、気
泡は浮力によって液面へ上昇し自然に液体から分離され
てしまうが、宇宙空間では気泡に浮力が作用しないの
で、自然にはこのような分離現象が起こらず、気泡は液
体に混入したままの状態に保たれる。
【0003】従って、宇宙空間では、容器内の液体から
気泡を確実に分離して、液体のみを取り出すことができ
るようにする必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来は、
宇宙空間で容器内の液体から気泡を確実に分離して、液
体のみを取り出すことのできる気泡除去装置がなかった
ので、例えば、宇宙ステーションなどで冷却用として機
内に循環されている冷媒に気泡が混入された場合、冷媒
から気泡を分離することができず、しかも、その後の混
入によって気泡が蓄積される一方となるので、冷媒の機
能を十分に果せなくなるという問題があった。
【0005】本発明は、上述の実情に鑑み、宇宙空間で
も地上でも、容器内の液体から気泡を確実に分離して、
液体のみを取り出すことのできる気泡除去装置を提供す
ることを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、互いに極性の
異なる一対の勾配電界発生用電極を間隔を置いて配置す
ると共に、該勾配電界発生用電極の相対向面に一側から
他側へ進むに従い互いの間隔が広くなる傾斜部を形成し
て、勾配電界発生用電極間に前記一側が強電界部とな
り、他側が弱電界部となる勾配電界を発生可能とし、前
記勾配電界発生用電極間の周囲を閉止して流体容器を構
成し、該流体容器の強電界部と弱電界部のほぼ中間位置
に外部からの液体を流入させる液体供給流路の液体流入
口を設けると共に、流体容器の強電界部側の位置に外部
へ気泡除去液を排出させる液体排出流路の液体排出口
を、又、弱電界部側に外部へ気体を排出させる気体排出
流路の気体排出口を設け、前記流体容器の弱電界部に、
目の細かい格子状部材を、気体と液体の境界面と平行に
なるように且つ該境界面が該格子状部材の内部に位置す
るように配置したことを特徴とする気泡除去装置にかか
るものである。
【0007】
【作用】本発明の作用は以下の通りである。
【0008】互いに極性の異なる勾配電界発生用電極間
に外部からの液体を、液体供給流路の液体流入口から流
体容器の強電界部と弱電界部のほぼ中間位置に供給する
と、勾配電界発生用電極間には電界が発生され、該電界
によって、流体容器内の液体に混入された気泡が誘電分
極されるが、前記電界は、勾配電界発生用電極間の間隔
が狭くなっている一側が強電界部となり、間隔が広くな
っている他側が弱電界部となる勾配電界であるため、誘
電分極された気泡に誘電泳動力が作用し、該電気泳動力
によって気泡が弱電界部側へ移動されて、液体から分離
される。更に、前記流体容器の弱電界部側に、目を細か
く且つ液体流入口から気体排出口へ向けて形成した格子
状部材を設け、該格子状部材が所定長さに構成されるこ
とにより気体と液体との境界面が格子状部材の内部に位
置し、気体と液体との境界面から気体を外部へ容易に排
出させる。
【0009】このように、強電界部と弱電界部との勾配
電界により、気泡に作用する電気泳動力を介して液体か
ら気体を分離し、更に、目を細かく且つ液体流入口から
気体排出口へ向けて形成した格子状部材を所定長さに構
成することにより、気体と液体との境界面が格子状部材
の内部に位置して気体と液体との境界面から気体を容易
に取り出し得るので、弱電界部側に設けられた気体排出
口から気体排出流路を介して気体を確実に外部へ排出さ
せると共に、強電界部側に設けられた液体排出口から液
体排出流路を介して気泡除去液として確実に外部へ排出
させ、結果的に、容器内の液体から気泡を確実に分離し
て、液体のみを取り出すことができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ説
明する。
【0011】図1〜図7は、本発明の一実施例である。
【0012】平行で且つ長尺の一対の勾配電界発生用電
極1,2を間隔を置いて配置すると共に、該勾配電界発
生用電極1,2の相対向面に、勾配電界発生用電極1,
2の幅方向3一側から他側へ進むに従い互いの間隔が広
くなる傾斜部4を形成し、勾配電界発生用電極1,2
に、互いの極性が異なるよう交流、或いは、直流の電源
装置5を接続して、勾配電界発生用電極1,2間に前記
一側が強電界部6となり、他側が弱電界部7となる勾配
電界8を発生させ得るようにする。
【0013】そして、前記勾配電界発生用電極1,2間
の周囲を、端板9及び側板10を用いて閉止することに
より、流体容器11を構成する。
【0014】該流体容器11の強電界部6と弱電界部7
のほぼ中間位置に、外部からの気泡12が混入された液
体13を流入させる液体供給流路14の液体流入口15
を設ける。
【0015】又、流体容器11の強電界部6側の位置に
外部へ気泡除去液16を排出させる液体排出流路17の
液体排出口18を設け、弱電界部7側に外部へ気体19
を排出させる気体排出流路20の気体排出口21を設け
る。
【0016】更に、流体容器11の弱電界部7に、絶縁
材性の目の細かい格子状部材22を挿入する。
【0017】尚、23は勾配電界発生用電極1,2の長
手方向、24は流体容器11の内部における液体13と
気体19との境界面である。
【0018】次に、作動について説明する。
【0019】電源装置5を用いて、勾配電界発生用電極
1,2に電圧を印加し、この状態で、外部からの液体1
3を、液体供給流路14の液体流入口15から流体容器
11の強電界部6と弱電界部7のほぼ中間位置に供給す
る。
【0020】すると、勾配電界発生用電極1,2間には
電界が発生され、該電界によって図5に示すように、流
体容器11内の液体13に混入された気泡12が誘電分
極されるが、前記電界は、勾配電界発生用電極1,2間
の間隔が狭くなっている一側が強電界部6となり、間隔
が広くなっている他側が弱電界部7となる勾配電界8で
あるため、誘電分極された気泡12に誘電泳動力が作用
し、該電気泳動力によって気泡12が弱電界部7側へ移
動されて、液体13から分離される。
【0021】このようにして分離された気泡12は、弱
電界部7側に設けられた格子状部材22の細かい目によ
って補集される。
【0022】すると、宇宙空間では、格子状部材22が
ない場合に、図7に示すように、気体19と液体13と
の境界面24が、表面張力によって球面状で且つ不安定
な状態となって気体19の取出しが困難となるが、格子
状部材22を設けることにより、ほぼ平坦で且つ安定し
た境界面24が得られるので、弱電界部7側に設けられ
た気体排出口21から気体排出流路20を介して気体1
9を確実に外部へ排出させることが可能となる。
【0023】一方、気泡12が除去された液体13は、
気泡12とは反対方向の電気泳動力を受けて強電界部6
側に集るので、強電界部6側に設けられた液体排出口1
8から液体排出流路17を介して、気泡除去液16を確
実に外部へ排出させることが可能となる。
【0024】又、勾配電界発生用電極1,2の端部や側
部においては、図5に示すように、電気力線に乱れが生
じるので、勾配電界発生用電極1,2の長手方向23及
び幅方向3の寸法を大きく取った方が、より安定して気
泡12を除去させることができるようになる。
【0025】尚、本発明は、上述の実施例にのみ限定さ
れるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内に
おいて種々変更を加え得ることは勿論である。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の気泡除去
装置によれば、強電界部と弱電界部との勾配電界によ
り、気泡に作用する電気泳動力を介して液体から気体を
分離し、更に、目を細かく且つ液体流入口から気体排出
口へ向けて形成した格子状部材を所定長さに構成するこ
とにより、気体と液体との境界面が格子状部材の内部に
位置して気体と液体との境界面から気体を容易に取り出
し得るので、弱電界部側に設けられた気体排出口から気
体排出流路を介して気体を確実に外部へ排出させると共
に、強電界部側に設けられた液体排出口から液体排出流
路を介して気泡除去液として確実に外部へ排出させ、結
果的に、容器内の液体から気泡を確実に分離して、液体
のみを取り出すことができるという優れた効果を奏し得
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の破断した側面図である。
【図2】図1のII−II矢視図である。
【図3】図1のIII−III矢視図である。
【図4】勾配電界発生用電極の斜視図である。
【図5】気泡が誘電泳動によって移動される様子を示す
作動図である。
【図6】格子状部材を設けた場合の気液境界面の様子を
示す側面図である。
【図7】格子状部材を設けない場合の気液境界面の様子
を示す側面図である。
【符号の説明】
1,2 勾配電界発生用電極 4 傾斜部 6 強電界部 7 弱電界部 8 勾配電界 11 流体容器 13 液体 14 液体供給流路 15 液体流入口 16 気泡除去液 17 液体排出流路 18 液体排出口 20 気体排出流路 21 気体排出口22 格子状部材 24 境界面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 勇雄 神奈川県横浜市磯子区新中原町1番地 石川島播磨重工業株式会社 技術研究所 内 (56)参考文献 特開 平4−176304(JP,A) 特開 平1−265879(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 19/00 - 19/04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに極性の異なる一対の勾配電界発生
    用電極を間隔を置いて配置すると共に、該勾配電界発生
    用電極の相対向面に一側から他側へ進むに従い互いの間
    隔が広くなる傾斜部を形成して、勾配電界発生用電極間
    に前記一側が強電界部となり、他側が弱電界部となる勾
    配電界を発生可能とし、前記勾配電界発生用電極間の周
    囲を閉止して流体容器を構成し、該流体容器の強電界部
    と弱電界部のほぼ中間位置に外部からの液体を流入させ
    る液体供給流路の液体流入口を設けると共に、流体容器
    の強電界部側の位置に外部へ気泡除去液を排出させる液
    体排出流路の液体排出口を、又、弱電界部側に外部へ気
    体を排出させる気体排出流路の気体排出口を設け、前記
    流体容器の弱電界部に、目の細かい格子状部材を、気体
    と液体の境界面と平行になるように且つ該境界面が該格
    子状部材の内部に位置するように配置したことを特徴と
    する気泡除去装置。
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FR2876045B1 (fr) * 2004-10-04 2006-11-10 Commissariat Energie Atomique Dispositif pour realiser la separation dielectrophoretique de particules contenues dans un fluide
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