JP3316241B2 - 鍛造成形品の製造方法 - Google Patents

鍛造成形品の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば、自動車のタ
イヤを支持するホイール等の製品を製造するに際して、
製品形状に近似した鋳造素材を形成した後に、この鋳造
素材を鍛造成形するような鍛造成形品の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、上述例の製造方法としては例えば
特開昭51−120953号公報に記載のように、エン
ジンのピストン形状に近似した鋳造粗形材(blank 、ブ
ランク)を鋳造した後に、この鋳造粗形材をピストン形
状の上下一対の型(ダイス)を用いて型鍛造する製造方
法がある。
【0003】上述の製造方法を図10に示すような自動
車のタイヤを支持し、ディスク部91、スポーク部9
2、リム部93を備えたホイール90の製造方法に適用
する場合、図11に示すようにホイール90の形状に近
似した金属製鋳造素材94を鋳造(但し、図11では図
示の便宜上、上述のスポーク部92に対応する部分のみ
を示す)し、この金属製鋳造素材94を同図に示すよう
に上型95と下型96とを有する鍛造装置の下型96に
配設した後に、図12に示すように上型95を下動し
て、上述の金属製鋳造素材94を圧縮成形すると、同図
に示すような鍛造成形品97を得ることができ、この製
造方法によれば鍛造工程の簡略化(工程数削減)を図る
ことができる。
【0004】しかし、この従来方法によれば、金属製鋳
造素材94の先端外縁部94a,94aを最終製品形状
に近づける目的で張り出し部分がないストレート形状に
構成している関係上、型鍛造時に上述の先端外縁部94
a,94aが図12に示すように先に張り出し、先端が
フリー状態であることに起因して、該先端部の塑性加工
が先行され、応力的に引っ張り状態になり、図13に示
すように材料の流れにより相互に出合った部分98か
ら、図12に示す加工率が低い付け根部分97a,97
aに割れ(クラック)が発生する問題点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明の請求項1記
載の発明は、製品部の縁部に、該縁部に沿って余肉部が
形成された金属製鋳造素材を形成し、この金属製鋳造素
材を鍛造する時、上述の余肉部を材料の塑性流動の拘束
部とすることで、縁部の材料の流れを拘束し、割れ(ク
ラック)の発生を防止すると共に、製品内部に高い圧縮
応力を発生させ、塑性変形による組織の微細化で機械的
強度の向上を図ることができる鍛造成形品の製造方法の
提供を目的とする。
【0006】この発明の請求項2記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の目的と併せて、鍛造成形品をマグネ
シウム合金により成形することで、組織の微細化による
効果がより一層向上する鍛造成形品の製造方法の提供を
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1記載
の発明は、製品形状に近似した製品部の縁部に、該縁部
に沿って余肉部が形成された金属製鋳造素材を形成する
第1工程と、上記第1工程後、上記製品部および余肉部
を型鍛造により鍛造成形して、上記余肉部の加圧によっ
て材料の塑性流動を抑制しつつ、製品部を圧縮成形する
第2工程とを備えた鍛造成形品の製造方法であることを
特徴とする。
【0008】この発明の請求項2記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の構成と併せて、鍛造成形品をマグネ
シウム合金により成形する鍛造成形品の製造方法である
ことを特徴とする。
【0009】
【発明の効果】この発明の請求項1記載の発明によれ
ば、上述の第1工程で製品形状に近似した製品部の縁部
、該縁部に沿って余肉部が形成された金属製鋳造素材
を鋳造(casting )し、次の第2工程で上述の金属製鋳
造素材を型鍛造(die forging)により鍛造成形する時、
上述の余肉部を材料の塑性流動を抑制する拘束部とする
ので、この拘束部により製品部の縁部の材料の流れが拘
束され、割れ(クラック)の発生を防止することができ
る効果がある。
【0010】加えて、上述の余肉部が拘束されているの
で、製品内部に高い圧縮応力が発生し、塑性変形による
組織の微細化で機械的強度の向上を図ることができる効
果がある。なお上述の鋳造鍛造方法により製造工程の削
減を図ることができるのは勿論である。
【0011】この発明の請求項2記載の発明によれば、
上記請求項1記載の発明の効果と併せて、鍛造成形品を
マグネシウム合金により成形したので、アルミニウム合
金等の他の金属と比較して組織の微細化による効果がよ
り一層向上する。
【0012】
【実施例】この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳
述する。図面は鍛造成形品の製造方法を示し、図1に示
す第1工程S1で、製品形状に近似した製品部1(図
4、図6参照)の左右両縁部に、該縁部に沿って余肉部
2,2が形成されたマグネシウム合金製の鋳造素材3い
わゆるブランク(blank )を砂型鋳造(sand mould cas
ting)する。
【0013】すなわち、図2に示すようにキャビティ
4、堰(inlet )5、湯道(runner)6、縦湯口(spru
e )7を備えた砂型8を予め造型し、この砂型8に図3
に示す如くマグネシウム合金(具体的には次の表1に示
す組成、成分の合金で、AZ80)の溶湯9を鋳込み温
度約730℃で鋳込む。
【0014】
【表1】
【0015】次に、上述の溶湯9の凝固後において型ば
らし、鋳物の砂型8からの取出し、砂落し、表面清掃を
行なうと、図4に示すような製品形状に近似したホイー
ルの鋳造素材3を得ることができる。
【0016】この鋳造素材3は砂型8のキャビティ4の
形状に対応して、ディスク部10、スポーク部3a、リ
ム部11を有し、上述のスポーク部3aの断面形状は図
6に示すように、製品部1の左右両縁部に余肉部2,2
を有する。
【0017】次に、図1に示す第2工程S2で、上述の
マグネシウム合金製の鋳造素材3を型鍛造により熱間鍛
造成形する。すなわち、図5、図6に示すように上型
(topdie )12と下型(bottom die)13とを有する
鍛造装置の下型13に上述の鋳造素材3を配設した後
に、上型12を下動して上述の鋳造素材3を圧縮成形す
る。この際、上述の鋳造素材3を約390℃に加熱し、
また上型12および下型13は約240℃に加熱し、さ
らに潤滑剤としては油性黒鉛潤滑剤を使用する。
【0018】図6は図5のA−A線に対応する加圧前の
断面図で、この状態から図7に示すように素材3を型鍛
造すると、図7および図5に示すように鍛造成形品14
を得ることができるが、上述の型鍛造時に、余肉部2,
2を材料の塑性流動を抑制する拘束部とするので、この
拘束部により製品部1の縁部の材料の流れが拘束され、
図7、図8に示すように上述の余肉部2,2が鍛造によ
り張り出した張出し部2a,2aは互いに当接すること
がなく、割れ(クラック)の発生を防止することができ
る効果がある。
【0019】加えて、上述の余肉部2,2が拘束されて
いるので、製品部1の内部に高い圧縮応力が発生し、塑
性変形による組織の微細化で機械的強度の向上を図るこ
とができる効果がある。
【0020】次に、上述の鍛造成形品14を金型(上型
12および下型13)からノックアウトし、図1に示す
第3工程S3で、この鍛造成形品14を溶体化処理す
る。すなわち加熱温度350〜420℃の範囲内で、2
時間以上加熱した後に、空冷を行なう。
【0021】次に上述の第3工程3および第4工程
4からなるT6処理の終了後において鍛造成形品14を
図1に示す第5工程5で、スピニング(spinning)処
理して最終形状とする。すなわち、図9に示すようにT
6処理終了後の鍛造成形品14を一対の金属製のマンド
レル15,16間に配置し、マンドレル15,16を介
して鍛造成形品14を回転させながら、同成形品14の
ホイールのリム部に対応する部位にローラ17を押し当
てて、最終形状にスピニング成形する。この際、鍛造成
形品14を約390℃に加熱すると共に、左右一対のマ
ンドレル15,16は約240℃に加熱してスピニング
処理を行なう。
【0022】このようにして製造された本実施例の鍛造
成形品14と従来方法による鍛造成形品との耐久性を比
較するために、余肉部2,2を有する本実施例のもの
と、余肉部2,2を有さない比較品とを図1に示す各工
程S1〜S5を経てそれぞれ製造し、これらの実施例品
および比較品に対して、負荷トルク213kgfmでJAS
O回転曲げ疲労試験を行なった結果を、次の表2に示
す。
【0023】
【表2】
【0024】上記の表2からも明らかなように、本実施
例の鍛造成形品14は、余肉部2,2による圧縮応力の
発生に起因して、JASO回転曲げ疲労試験での耐久性
を約20%向上させることができた。なお、上記実施例
においては自動車のタイヤを支持するホイールを例示し
たが、その他の鍛造成形品の製造方法に適用してもよい
ことは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の鍛造成形品の製造方法を示す工程
図。
【図2】 砂型鋳造に用いる砂型の断面図。
【図3】 砂型を用いた溶湯鋳込み工程の説明図。
【図4】 金属製鋳造素材の断面図。
【図5】 鍛造成形に用いる金型の断面図。
【図6】 図5のA−A線に対応する加工前の断面図。
【図7】 図5のA−A線に対応する加工後の断面図。
【図8】 鍛造成形後における鍛造成形品の説明図。
【図9】 スピニング工程の説明図。
【図10】 ホイールの正面図。
【図11】 従来の鍛造成形品の製造方法を示す加工前
の断面図。
【図12】 従来の鍛造形製品の製造方法を示す加工後
の断面図。
【図13】 従来の鍛造成形品の鍛造成形後における説
明図。
【符号の説明】
S1…第1工程 S2…第2工程 1…製品部 2…余肉部 3…鋳造素材 14…鍛造成形品
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂手 宣夫 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (72)発明者 杉本 幸弘 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−63628(JP,A) 特開 平4−231132(JP,A) 特開 平3−294036(JP,A) 特開 平3−236452(JP,A) 特開 平3−184646(JP,A) 特開 平3−142032(JP,A) 特開 平3−23028(JP,A) 特開 昭61−3625(JP,A) 特開 昭59−223132(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21J 1/00 - 13/14 B21J 17/00 - 19/04 B21K 1/00 - 31/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】製品形状に近似した製品部の縁部に、該縁
    部に沿って余肉部が形成された金属製鋳造素材を形成す
    る第1工程と、 上記第1工程後、上記製品部および余肉部を型鍛造によ
    り鍛造成形して、上記余肉部の加圧によって材料の塑性
    流動を抑制しつつ、製品部を圧縮成形する第2工程とを
    備えた鍛造成形品の製造方法。
  2. 【請求項2】鍛造成形品をマグネシウム合金により成形
    する請求項1記載の鍛造成形品の製造方法。
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