JP3314604B2 - 多連往復ポンプ装置 - Google Patents

多連往復ポンプ装置

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JP3314604B2 JP01925796A JP1925796A JP3314604B2 JP 3314604 B2 JP3314604 B2 JP 3314604B2 JP 01925796 A JP01925796 A JP 01925796A JP 1925796 A JP1925796 A JP 1925796A JP 3314604 B2 JP3314604 B2 JP 3314604B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、多連往復ポンプ
装置に係り、往復動部材のクロスヘッドの潤滑に優れる
多連往復ポンプ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】多連往復ポンプ装置では、複数個の往復
ポンプが、直列及びV型等に配置されるとともに、共通
の駆動軸により駆動されるようになっている。
【0003】直列型多連往復ポンプ装置では駆動軸の軸
方向へ寸法が長大化し、V型多連往復ポンプ装置では横
幅が増大する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、複数個の往復
ポンプを、その長手方向を水平方向に揃えつつ、駆動軸
の軸方向へ交互に上段側及び下段側に配設し、駆動軸の
軸方向寸法及び横幅共に縮小する構造が考えられる。し
かし、この場合、上段の往復ポンプのクロスヘッドへの
潤滑油の供給を確保するためには、駆動軸ケース内の潤
滑油レベルを上段の往復ポンプの高さにする必要があ
り、その分、駆動軸ケース内の上部空隙部が少なくな
り、駆動軸及びコンロッド等による潤滑油の撹拌による
撹拌熱の放熱効果が低下する。また、駆動軸ケース内へ
の潤滑油の充填量が増大することはコスト上、不利であ
る。
【0005】この発明の目的は、駆動軸ケース内に潤滑
油の撹拌熱の放出に必要な空隙部を確保しつつ、各往復
ポンプのクロスヘッド及びガイド部へ潤滑油を円滑に供
給できる多連往復ポンプ装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明の多連往復ポン
プ装置によれば、各往復ポンプ(34)は、駆動軸ケース(1
4)のガイド部(46)により水平方向へ案内されつつポンプ
室(58)の容積を増減する往復動部材(36)を備えている。
それら複数個の往復ポンプ(34)は、上下方向へ複数の段
に分けられて配設されるとともに、往復動部材(36)を異
なる位相で駆動軸(12)により往復駆動される。オイルシ
ール−クロスヘッド空間(70)は、各往復ポンプ(34)のガ
イド部(46)において、往復動部材(36)の軸方向へクロス
ヘッド(38)とそれより先端側のオイルシール(48)との間
に形成される。下段の往復ポンプ(34)と上段の往復ポン
プ(34)とはそれらのオイルシール−クロスヘッド空間(7
0)同士を連通路(72)により相互に連通される。下段の往
復ポンプ(34)のオイルシール−クロスヘッド空間(70)は
クロスヘッド(38)より駆動軸(12)側の駆動軸ケース(14)
内へ連通している。
【0007】なお、往復ポンプ(34)は、コンロッド
の大端部クランク軸のクランクピン部に回転自在に嵌
合する往復ポンプの他に、コンロッドの大端部が、駆動
軸の偏心円形部に回転自在に嵌合する往復ポンプも含む
ものとする。また、往復ポンプは、ピストンポンプだけ
でなく、プランジャポンプ等も含む。
【0008】この多連往復ポンプ装置(10)では、駆動軸
ケース(14)内の潤滑油のレベルは、駆動軸ケース(14)内
に撹拌熱の放出のための空隙部を十分に残したレベル、
例えば駆動軸ケース(14)内の約半分のレベルとされる。
多連往復ポンプ装置(10)の運転に伴い、各往復ポンプ(3
4)の往復動部材(36)は往復動し、各クロスヘッド(38)
も、ガイド部(46)の範囲を往復動しながら、オイルシー
ル(48)との間の空間としてのオイルシール−クロスヘッ
ド空間(70)の容積を増減する。これにより、各往復ポン
プ(34)では、往復動するクロスヘッド(38)、及びこのク
ロスヘッド(38)により容積を増減されるオイルシール−
クロスヘッド空間(70)が、ポンプとして作用し、下段の
往復ポンプ(34)では、往復動部材(36)の吸入行程におい
て駆動軸ケース(14)内の潤滑油がオイルシール−クロス
ヘッド空間(70)へ流入する。一方、各往復ポンプ(34)は
異なる位相で運転されているので、下段の往復ポンプ(3
4)の吐出行程において、上段の往復ポンプ(34)における
オイルシール−クロスヘッド空間(70)の圧力が下段の往
復ポンプ(34)におけるオイルシール−クロスヘッド空間
(70)の圧力より低い期間(この期間には、上段の往復ポ
ンプ(34)におけるオイルシール−クロスヘッド空間(70)
の圧力が駆動軸ケース(14)内の圧力、例えば1気圧より
低くなっている期間も除外されない。)が存在し、その
期間では、下段の往復ポンプ(34)のオイルシール−クロ
スヘッド空間(70)内の潤滑油は連通路(72)を介して上段
の往復ポンプ(34)のオイルシール−クロスヘッド空間(7
0)へ送り上げられ、上段の往復ポンプ(34)のガイド部(4
6)及びクロスヘッド(38)を潤滑する。このように、この
多連往復ポンプ装置(10)では、駆動軸ケース(14)内に潤
滑油の放熱のための十分の空隙空間を確保しつつ、上段
の往復ポンプ(34)のオイルシール−クロスヘッド空間(7
0)へ潤滑油を供給して、上段の往復ポンプ(34)のガイド
部(46)及びクロスヘッド(38)を潤滑することができる。
【0009】なお、下段の往復ポンプ(34)において、オ
イルシール−クロスヘッド空間(70)から駆動軸ケース(1
4)内の潤滑油の逆流を阻止しつつ、下段の往復ポンプ(3
4)のオイルシール−クロスヘッド空間(70)から上段の往
復ポンプ(34)のオイルシール−クロスヘッド空間(70)へ
の潤滑油の供給を円滑にするために、多連往復ポンプ装
置(10)における往復ポンプ(34)の運転順序を適切に設定
することが可能である。このような運転順序の設定によ
り、潤滑油の送り側の下段の往復ポンプ(34)の吐出行程
時において、上段の往復ポンプ(34)のオイルシール−ク
ロスヘッド空間(70)の圧力は、下段の往復ポンプ(34)の
オイルシール−クロスヘッド空間(70)の圧力に対して適
切に低いものとなって、潤滑油は、逆流を阻止されつ
つ、上段の往復ポンプ(34)のオイルシール−クロスヘッ
ド空間(70)へ円滑に送り上げられる。
【0010】この発明の多連往復ポンプ装置(10)によれ
ば、駆動軸(12)の軸方向へ隣接関係の往復ポンプ(34)は
上下方向へ異なる段に属している。連通路(72)は、駆動
軸(12)の軸方向へ隣接関係の往復ポンプ(34)の間を延び
ている。
【0011】この多連往復ポンプ装置(10)では、連通路
(72)によりオイルシール−クロスヘッド空間(70)を相互
に連通されている下段及び上段の往復ポンプ(34)同士は
駆動軸(12)の軸方向へ隣接関係にある。これにより、連
通路(72)の経路長さを短縮しつつ、上段の往復ポンプ(3
4)のクロスヘッド(38)及びガイド部(46)へ潤滑油を円滑
に供給できる。
【0012】この発明の多連往復ポンプ装置(10)によれ
ば、オイルシール−クロスヘッド空間(70)は、クロスヘ
ッド(38)に形成されて往復動部材(36)の軸方向へ貫通す
る貫通路(74)を介して駆動軸ケース(14)内の潤滑油を導
入される。
【0013】この多連往復ポンプ装置(10)では、下段の
往復ポンプ(34)では、その吸入行程において、駆動軸ケ
ース(14)内の潤滑油はクロスヘッド(38)の貫通路(74)を
介してオイルシール−クロスヘッド空間(70)へ流入す
る。
【0014】この発明の多連往復ポンプ装置(10)によれ
ば、オイルシール−クロスヘッド空間(70)への貫通路(7
4)の開口面積を増減する変位部材(76)は、駆動軸ケース
(14)側から位置を操作自在にクロスヘッド(38)のオイル
シール−クロスヘッド空間(70)側の面に設けられてい
る。
【0015】この多連往復ポンプ装置(10)では、ドライ
バ等の工具を、駆動軸(12)側から貫通路(74)へ挿入し
て、変位部材(76)を操作して、変位部材(76)の位置を変
更し、オイルシール−クロスヘッド空間(70)への貫通路
(74)の開口面積、すなわち貫通路(74)の流通断面積が変
更される。これにより、駆動軸ケース(14)からオイルシ
ール−クロスヘッド空間(70)への流入量、したがって、
下段の往復ポンプ(34)のオイルシール−クロスヘッド空
間(70)から上段の往復ポンプ(34)のオイルシール−クロ
スヘッド空間(70)の供給量が適切なものに調整される。
【0016】この発明の多連往復ポンプ装置(10)によれ
ば、駆動軸ケース(14)内からオイルシール−クロスヘッ
ド空間(70)へ一方向の潤滑油の流れを許容する逆止弁が
貫通路(74)に配設されている。
【0017】この多連往復ポンプ装置(10)では、下段の
往復ポンプ(34)において、その往復ポンプ(34)の吸入行
程時及び吐出行程時、逆止弁はそれぞれ開き及び閉じ
る。こうして、潤滑油は、その下段の往復ポンプ(34)の
吸入行程時には、貫通路(74)を介して駆動軸ケース(14)
からオイルシール−クロスヘッド空間(70)へ流入し、ま
た、吐出行程時では、貫通路(74)を介してオイルシール
−クロスヘッド空間(70)から駆動軸ケース(14)内への戻
りを逆止弁により防止されて、上段の往復ポンプ(34)の
オイルシール−クロスヘッド空間(70)へ供給される。こ
の多連往復ポンプ装置(10)では、下段の往復ポンプ(34)
におけるクロスヘッド(38)及びオイルシール−クロスヘ
ッド空間(70)のポンプ作用を確実化できる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照してこの発明を
説明する。図1は二段型五連ピストンポンプ装置10をク
ランク軸12の軸方向から見た垂直断面図、図2は二段型
五連ピストンポンプ装置10を図1の左方から見た一部断
面とした図、図3は二段型五連ピストンポンプ装置10を
上方から見た一部断面とした図である。この二段型五連
ピストンポンプ装置10は洗浄機や薬液噴霧機等に装備さ
れる。クランク軸12は、水平方向へ延び、両端部におい
てローラベアリング16により回転自在にクランクケース
14の側壁部に軸支される。クランクケース14の先端側に
は、クランクケース14の方から順番に吸入側分配管18、
シリンダ管19、及吐出マニホールド20が配設される。植
込みボルト22,26は、クランクケース14に部分的に埋め
込まれ、ナット24は、植込みボルト22の先端部に螺合し
て、クランクケース14へ吸入側分配管18を締め付け、接
合させる。ナット28は、植込みボルト26の先端部に螺合
して、吐出マニホールド20をクランクケース14の方へ締
め付け、シリンダ管19及び吐出マニホールド20をそれぞ
れ吸入側分配管18及びシリンダ管19へ接合させる。吸入
管30は、吸入側分配管18の下部へ接続され、下端に吸入
口32を有している。
【0019】この二段型五連ピストンポンプ装置10は、
5個のユニフローピストンポンプ34を、それらの長手方
向を水平方向に揃えて、かつ吐出マニホールド20側から
見て千鳥足状の配列(図2)で備えている。5個のユニ
フローピストンポンプ34について、クランクケース14の
軸方向へ一端(図3において下端)から順番に#1、#
2、#3、#4、及び#5と番号を付けると、奇数番の
ユニフローピストンポンプ34、すなわち#1、#3、及
び#5は上段に、また、偶数番のユニフローピストンポ
ンプ34、すなわち#2及び#4は下段になっている。各
ユニフローピストンポンプ34は、運転順番上の隣接同士
のものがクランク軸12の回転角で72°の位相差をつけ
て、運転される。
【0020】各ユニフローピストンポンプ34において、
ピストン棒36は、クランク軸12の水平方向とは直角の水
平方向へ延び、棒部37と棒部37の基端部を螺着されてい
るクロスヘッド38とを有している。コンロッド42は、大
端部においてクランク軸12のクランクピン部40へ回転自
在に嵌合し、小端部においてピン44によりクロスヘッド
38へ回転自在に結合している。クロスヘッド38は、クラ
ンクケース14の円柱状のガイド部46へ嵌挿され、ガイド
部46によりピストン棒36の軸方向へ案内される。オイル
シール48は、ガイド部46の先端部に軸方向位置を固定さ
れて嵌挿され、内周側においてピストン棒36の棒部37に
摺接し、ガイド部46の先端側からのクランクケース14内
の潤滑油の漏出を防止する。弁座50及び通孔付きストッ
パ52は、通孔付きストッパ52が弁座50より先端側になる
ように、ピストン棒36の軸方向へ間隔を空けて、棒部37
の先端部に固定される。弁体54は弁座50及び通孔付きス
トッパ52の間において棒部37に遊嵌され、ピストンパッ
キン56は、弁体54の外周側に嵌着され、シリンダ管19の
内周を摺接する。ポンプ室58はシリンダ管19においてピ
ストン棒36の先端側に形成される。シールパッキン60
は、クランクケース14と吸入側分配管18との接合部に配
設され、内周側においてピストン棒36の棒部37に摺接
し、吸入側分配管18からクランクケース14の方への吸入
液の漏出を防止する。ポンプ室58は吐出マニホールド20
内の通路部62を介して吐出マニホールド20の上部へ連通
している。吐出弁64は、各ポンプ室58ごとに設けられ、
各ポンプ室58の上端部に配設され、各ポンプ室58から全
ユニフローピストンポンプ34に共通の吐出口66への一方
向の液体の流れを許容する。
【0021】オイルシール−クロスヘッド空間70は、各
ユニフローピストンポンプ34のガイド部46内においてク
ロスヘッド38とオイルシール48との間に形成される。1
対の連通孔72は、下段としての#2及び#4のユニフロ
ーピストンポンプ34の各オイルシール−クロスヘッド空
間70を延び元とし、延び元のユニフローピストンポンプ
34に対してクランク軸12の軸方向へ隣接関係にある上段
の#1、#3、及び#5のユニフローピストンポンプ34
のオイルシール−クロスヘッド空間70を延び先として、
延び元から延び先へ斜め上方へ延びている。クランク軸
12の軸方向へ両端側の#1及び#5のユニフローピスト
ンポンプ34のオイルシール−クロスヘッド空間70は1個
の連通孔72を介してそれぞれ#2及び#4のユニフロー
ピストンポンプ34のオイルシール−クロスヘッド空間70
へ連通しているが、中央の#3のユニフローピストンポ
ンプ34のオイルシール−クロスヘッド空間70は、2個の
連通孔72を介して#2及び#4のユニフローピストンポ
ンプ34の両方のオイルシール−クロスヘッド空間70へ連
通している。
【0022】クランクケース14内には、潤滑油が、クラ
ンクケース14のほぼ半分の高さ、すなわち下段の#2及
び#4のユニフローピストンポンプ34と上段の#1、#
3、及び#5のユニフローピストンポンプ34との中間の
レベルになるように、充填される。
【0023】各ユニフローピストンポンプ34のポンプ作
用について説明する。クランク軸12は、図示していない
エンジン等の原動機からの回転動力により駆動され、ユ
ニフローピストンポンプ34の運転順番上の隣接同士に7
2°の位相差をつけつつ、各クランクピン部40の大端部
を回転駆動する。各ユニフローピストンポンプ34では、
コンロッド42からの動力に伴い、ピストン棒36が往復動
する。ピストン棒36が基端側へ移動する吸入行程では、
弁体54が通孔付きストッパ52に当接し、吐出弁64はポン
プ室58内の負圧により閉じられるので、吸入側分配管18
内の液体は、弁座50の放射方向外側、弁体54の放射方向
内側、及び通孔付きストッパ52の通孔を経て、ポンプ室
58内へ吸入される。ピストン棒36が先端側へ移動する吐
出行程では、弁体54が弁座50に当接し、吸入側分配管18
内とポンプ室58との連通は断たれ、また、吐出弁64はポ
ンプ室58内の増大した液圧により開き、ポンプ室58内の
液体は通路部62及び吐出弁64を経て二段型五連ピストン
ポンプ装置10の吐出口66へ吐出される。
【0024】図4は#2及び#4のユニフローピストン
ポンプ34におけるピストン棒36のクロスヘッド38を棒部
37側から見た図、図5はピストン棒36のクロスヘッド38
の縦断面図である。1対の円弧状の透孔74が、クロスヘ
ッド38の中心に対して点対称となるように、クロスヘッ
ド38の端面部に形成され、クロスヘッド38の軸方向両側
を相互に連通させている。扇板76は、クロスヘッド38の
棒部37側端面に接触して、棒部37の周りの回転位置を調
整自在に取り付けられ、一方の透孔74の棒部37側開口部
の開口面積を回転位置により増減するようになってい
る。留めリング80は、扇板76に対してピストン棒36の先
端側に固着され、扇板76を適切な押圧力でクロスヘッド
38の端面に押圧している。扇板76は、透孔74内へ突出す
る突起78を備えている。
【0025】クロスヘッド38及びオイルシール−クロス
ヘッド空間70の作用について説明する。#2又は#4の
ユニフローピストンポンプ34の吸入行程では、クロスヘ
ッド38はオイルシール48から遠ざかり、オイルシール−
クロスヘッド空間70は、容積を増大されて、負圧にな
る。これにより、クランクケース14内の潤滑油は透孔74
を経てオイルシール−クロスヘッド空間70内へ流入す
る。
【0026】#2又は#4のユニフローピストンポンプ
34の吐出行程では、クロスヘッド38はオイルシール48の
方へ進み、オイルシール−クロスヘッド空間70の容積は
減少する。一方、上段の#1、#3、又は#5のユニフ
ローピストンポンプ34は下段の#2又は#4に対して位
相差をもっているので、下段の#2又は#4の吐出行程
において、連通孔72によりオイルシール−クロスヘッド
空間70を相互に連通されている上段側の#1、#3、又
は#5のオイルシール−クロスヘッド空間70の圧力が、
下段側の#2又は#4のオイルシール−クロスヘッド空
間70の圧力よりもよりも低い期間が生じる。この期間で
は、#2又は#4のオイルシール−クロスヘッド空間70
内の潤滑油が連通孔72を介して#1、#3、又は#5の
ユニフローピストンポンプ34のオイルシール−クロスヘ
ッド空間70へ供給され、#1、#3、又は#5のクロス
ヘッド38及びガイド部46を潤滑する。潤滑油の供給を受
ける側の#1、#3、又は#5のユニフローピストンポ
ンプ34は、潤滑油を供給する側の#2又は#4のユニフ
ローピストンポンプ34からの潤滑油の供給が円滑になる
ように、供給側のユニフローピストンポンプ34の吐出行
程時に少なくとも部分的に吸入行程となるように、#
1、#2、#3、#4、及び#5のユニフローピストン
ポンプ34の運転順番が設定される。
【0027】透孔74の流通断面積を調整するために、ガ
イド部46へその基端側よりドライバ等の工具を挿入し、
この工具の先端を、突起78に係止させつつ、回転させ、
扇板76の回転位置を変更する。これにより、オイルシー
ル−クロスヘッド空間70への透孔74の開口面積が変化
し、クランクケース14からオイルシール−クロスヘッド
空間70への潤滑油の供給量が変化し、#1、#3、及び
#5のユニフローピストンポンプ34のオイルシール−ク
ロスヘッド空間70への潤滑油の供給量が調整される。
【0028】図4及び図5において、扇板76の付いてい
ない透孔74を廃止して、扇板76が付いている側の透孔74
のみを残し、扇板76を、ゴム等の弾性材料とするととも
に、透孔74を扇板76の全閉の回転位置にさせると、この
扇板76を、オイルシール−クロスヘッド空間70をポンプ
室とするポンプの吸入弁として作用させることができ
る。すなわち、ピストン棒36の吐出行程時では、弾性の
扇板76はクロスヘッド38の端面に密着し、透孔74を全閉
状態にするのに対し、ピストン棒36の吸入行程時では、
扇板76の周辺部はオイルシール−クロスヘッド空間70側
の負圧によりオイルシール−クロスヘッド空間70側へ撓
んで、透孔74を開く。このように、扇板76を吸入弁とし
て利用すると、#2及び#4のユニフローピストンポン
プ34のオイルシール−クロスヘッド空間70から#1、#
3、及び#5のユニフローピストンポンプ34のオイルシ
ール−クロスヘッド空間70への潤滑油の供給がより確実
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】二段型五連ピストンポンプ装置をクランク軸の
軸方向から見た垂直断面図である。
【図2】二段型五連ピストンポンプ装置を図1の左方か
ら見た一部断面とした図である。
【図3】二段型五連ピストンポンプ装置を上方から見た
一部断面とした図である。
【図4】#2及び#4のユニフローピストンポンプにお
けるピストン棒のクロスヘッドを棒部側から見た図であ
る。
【図5】ピストン棒のクロスヘッドの縦断面図である。
【符号の説明】
10 二段型五連ピストンポンプ装置(多連往復ポン
プ装置) 12 クランク軸(駆動軸) 14 クランクケース(駆動軸ケース) 34 ユニフローピストンポンプ(往復ポンプ) 36 ピストン棒(往復動部材) 38 クロスヘッド 46 ガイド部 48 オイルシール 58 ポンプ室 70 オイルシール−クロスヘッド空間 72 連通孔(連通路) 74 透孔(貫通路) 76 扇板(変位部材)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各往復ポンプ(34)が、駆動軸ケース
    (14)のガイド部(46)により水平方向へ案内され
    つつポンプ室(58)の容積を増減する往復動部材(3
    6)を備え、それら複数個の往復ポンプ(34)は、上
    下方向へ複数の段に分けられて配設されるとともに、前
    記往復動部材(36)を異なる位相で駆動軸(12)に
    より往復駆動され、オイルシール−クロスヘッド空間
    (70)が、各往復ポンプ(34)の前記ガイド部(4
    6)において、前記往復動部材(36)の軸方向へ前記
    クロスヘッド(38)とそれより先端側のオイルシール
    (48)との間に形成され、下段の往復ポンプ(34)
    のオイルシール−クロスヘッド空間(70)と上段の往
    復ポンプ(34)のオイルシール−クロスヘッド空間
    (70)は前者から後者へ潤滑油を送るための連通路
    (72)により相互に連通され、下段の往復ポンプ(3
    4)のオイルシール−クロスヘッド空間(70)は、前
    記駆動軸ケース(14)内に潤滑油の撹拌熱の放出に必
    要な空間を確保しつつ充填された潤滑油が下段の往復ポ
    ンプ(34)の吸入行程においてそのオイルシール−ク
    ロスヘッド空間(70)へ流入し得るように、前記クロ
    スヘッド(38)より前記駆動軸(12)側の前記駆動
    軸ケース(14)内へ連通していることを特徴とする多
    連往復ポンプ装置。
  2. 【請求項2】 前記駆動軸(12)の軸方向へ隣接関係
    の前記往復ポンプ(34)は上下方向へ異なる段に属し
    ており、前記連通路(72)は、前記駆動軸(12)の
    軸方向へ隣接関係の前記往復ポンプ(34)の間を延び
    ていることを特徴とする請求項1記載の多連往復ポンプ
    装置。
  3. 【請求項3】 前記オイルシール−クロスヘッド空間
    (70)から駆動軸ケース(14)内への連通は、前記
    クロスヘッド(38)に形成されて前記往復動部材(3
    6)の軸方向へ貫通する貫通路(74)を介してなされ
    ていることを特徴とする請求項1又は2記載の多連往復
    ポンプ装置。
  4. 【請求項4】 前記オイルシール−クロスヘッド空間
    (70)への前記貫通路(74)の開口面積を増減する
    変位部材(76)が、駆動軸ケース(14)側から位置
    を操作自在に前記クロスヘッド(38)の前記オイルシ
    ール−クロスヘッド空間(70)側の面に設けられてい
    ることを特徴とする請求項3記載の多連往復ポンプ装
    置。
  5. 【請求項5】 前記駆動軸ケース(14)内から前記オ
    イルシール−クロスヘッド空間(70)へ一方向の潤滑
    油の流れを許容する逆止弁が前記貫通路(74)に配設
    されていることを特徴とする請求項3又は4記載の多連
    往復ポンプ装置。
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