JP3314463B2 - 蛍光ランプの消失電子放射物質量の非破壊測定方法 - Google Patents

蛍光ランプの消失電子放射物質量の非破壊測定方法

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  • Manufacture Of Electron Tubes, Discharge Lamp Vessels, Lead-In Wires, And The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は蛍光ランプの電極フィラ
メントに塗布した電子放射物質量の非破壊測定方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の電子放射物質量非破壊測
定方法には、電極フィラメントに通電し、ある電圧に到
達する時間を測定する方法(昭和31年発行日立評論別
冊第17号第21−26ページ)や、交流点灯回路で点
灯させた蛍光ランプの陰極時のフィラメント電圧の大き
さを電子放射物質量と関連づけた方法(昭和28年発行
照明学会雑誌第37巻第10号第347−355ペー
ジ)などが知られている。
【0003】このような電子放射物質量の非破壊測定方
法は、ランプ寿命評価を行う上で、非常に重要なもので
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来の電子放射物質量の非破壊測定方法では、定性的もし
くは半定量的であるために、正確に残存電子放射物質量
を定量できないという問題があった。
【0005】本発明は、このような問題を解決するため
になされたもので、電子放射物質(エミッタ)の消失量
を定量的に非破壊で測定できる蛍光ランプの電子放射物
質量の非破壊測定方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の蛍光ランプの消
失電子放射物質量の非破壊測定方法は、電子放射物質が
塗布された電極フィラメントを有する蛍光ランプの両端
間に直流定電流源および電圧計をそれぞれ接続し、前記
蛍光ランプの被測定陰極側の電極フィラメントと直列に
直流定電圧源および電流計をそれぞれ接続し、前記蛍光
ランプに1.0mA以下の一定ランプ電流を流しなが
ら、前記電極フィラメントに一定フィラメント電圧を印
加し、この電極フィラメントに一定フィラメント電圧を
印加し始めてから蛍光ランプのランプ電圧が急激に低下
する時点までのフィラメント電流変化における時間積分
値の、エージング点灯時間の異なる同一蛍光ランプの同
一フィラメントにおける差分を用いて、前記電子放射物
質の消失量を算出するものである。
【0007】
【作用】この構成により、電子放射物質消失量が求めら
れるため、電子放射物質の初期塗布量が既知であれば、
電子放射物質消失量で差し引くことにより、その時点で
の電子放射物質残存量が求められることになる。
【0008】
【実施例】図1は本発明の一実施例である蛍光ランプの
消失電子放射物質量の非破壊測定方法を実施するための
回路図である。
【0009】図1において、電子放射物質が塗布された
電極フィラメント2を有する点灯時間既知の蛍光ランプ
1の両端間に直流定電流源3および電圧計4をそれぞれ
接続し、蛍光ランプ1の被測定陰極側の電極フィラメン
ト2と直列にスイッチ7を介して直流定電圧源5および
電流計6をそれぞれ接続している。ここで、ランプ電圧
をモニターするための電圧計4およびフィラメント電流
をモニターするための電流計6は、いずれもその時間変
化がわかるようにディジタルオシロスコープで代用し
た。
【0010】まず、あらかじめ直流定電流源3により蛍
光ランプ1に0.5mAの一定微少ランプ電流を流して
おき、電圧計4によりランプ電圧をモニターした。この
ときのランプ電流はランプ電圧をモニターするために流
すものであるから、電極フィラメント2に及ぼす影響を
考えれば小さい方が望ましいが、1.0mA以下であれ
ばほとんど問題にはならない。
【0011】図2に示すように、続いて被測定陰極側の
電極フィラメント2に3.5Vの一定フィラメント電圧
を印加し、その一定フィラメント電圧を印加し始めた時
点からランプ電圧が急激に低下する時点までのフィラメ
ント電流変化をカレントプローブを介しディジタルオシ
ロスコープで求めた。ランプ電圧が急激に低下するの
は、電極フィラメント2が熱せられエミッション温度に
達して放出された熱電子が陽極側で検出されたことを意
味する。そして、その間のフィラメント電流変化の時間
積分値Sを演算処理によって求めた。
【0012】このときの陰極回りのエネルギー収支は、
ジュール熱で陰極に供給されるエネルギーが電極フィラ
メントや電子放射物質の温度上昇等で消費されるエネル
ギーに等しいとみて、次式を立てた。すなわち、 Vf∫Ifdt=∫(mWW+mEE)dT+E (1) ただし、Vfは一定フィラメント電圧(=3.5V)、
fはフィラメント電流を、またmWおよびmEはそれぞ
れフィラメントタングステンワイヤおよび電子放射物質
の質量、cWおよびcEはそれぞれフィラメントタングス
テンワイヤおよび電子放射物質の比熱を表す。(1)式
の左辺の積分時間は0からエミッション時間(te)ま
でであり、一方、左辺の積分温度は室温からエミッショ
ン温度(Te)までである。エミッション温度は直接に
は求めないが、同一フィラメントで一定値とみなした。
また、Eはこの系での放射損や伝導損などの各種エネル
ギー損失であり、過渡時におけるこの値はエージング点
灯時間によらず一定と見なした。この式を電子放射物質
量(mE)に関して展開すれば、添字1を添付し、かつ
∫Ifdt=S1として、 mE1=(Vf・S1−C1)/C2 (2) ただし、C1=mW∫cWdT+E、C2=∫cEdTであ
り、ここでは点灯前後でのタングステンワイヤの質量変
化はないものとして一定値とみなしている。
【0013】また図3に示すように、点灯時間をさらに
延長した同一蛍光ランプ1の同一フィラメントについ
て、先と同一条件でフィラメント電流変化を求め、これ
より時間積分値S2を算出した。この時の電子放射物質
量は添字2を添付し、 mE2=(Vf・S2−C1)/C2 (3) これらの関係より、点灯前後での消費電子放射物質量
(ΔmE)は、 ΔmE=mE1−mE2=(S1−S2)・Vf/C2 (4) で表すことができる。C2は電子放射物質比熱の室温か
らエミッション温度までの温度積分であるが、室温を2
5℃(=298K)、エミッション温度を1000℃
(=1273K)とし、3元系電子放射物質組成(Ba
O−CaO−SrO)を等モル比として文献値(例えば
丸善発行、化学便覧 基礎編II)から計算すれば、 C2≒496J/g (5) が得られる。すなわち、被測定陰極側の電極フィラメン
ト端子間に一定電圧(Vf=3.5V)を印加し始めて
からランプ電圧が急激に低下する時点(エミッション時
間)までのフィラメント電変化の時間積分値の点灯前
後での差分値(S1−S2)に Vf/C2=7.056mg/(I・s) (6) を乗じた値が消失電子放射物質量ΔmE(mg)とな
る。
【0014】図4は、電子放射物質量の異なるランプを
作製し、それぞれのランプにつき上述の測定より求めた
フィラメント電流変化の時間積分値Sの各々の差分値
を、異なる電子放射物質量の差分値に対してプロットし
たものである。このプロットは、原点0を通るある傾き
を持つ直線として相関づけられるが、これは図中に示し
た傾きが(6)式の値を代入した(4)式に基づく直線
Lと非常に近似している。
【0015】なお、点灯条件によってはフィラメントタ
ングステンワイヤそのものの消失についても配慮しなけ
ればならない場合があるが、それについては(1)式か
ら(2)式および(3)式への展開を一部修正すること
で対応することができる。
【0016】本測定方法は、同一ランプでエミッション
温度が不変であることを前提としたが、電子放射物質の
仕事関数が点灯初期の変化に比しその後の変化は小さ
く、ランプ寿命評価に有効である。
【0017】以上のように、本発明実施例の消失電子放
射物質量の非破壊測定方法は、蛍光ランプ1の両端間に
直流定電流源3と電圧計4を接続し、蛍光ランプ1に
1.0mA以下の一定ランプ電流を流しながらランプ電
圧をモニターしているので、ランプ電圧の低下に基づい
て検出されるエミッション時間からエネルギー収支計算
が可能となり、消失電子放射物質量の定量化を図ること
ができる。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は陰極回り
のエネルギー収支計算を行うことにより、消失電子放射
物質量を非破壊で測定することができるというすぐれた
効果を有する蛍光ランプの消失電子放射物質量の非破壊
測定方法を提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である蛍光ランプの消失電子
放射物質量の非破壊測定方法の回路図
【図2】本発明実施例の点灯前のランプ電圧変化とフィ
ラメント電流変化を示す図
【図3】本発明実施例の点灯後のランプ電圧変化とフィ
ラメント電流変化を示す図
【図4】電子放射物質量とそれに対応するフィラメント
電流変化の時間積分値Sの各々差分値相関図
【符号の説明】
1 蛍光ランプ 2 電極フィラメント 3 直流定電流源 4 電圧計 5 直流定電圧源 6 電流計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−275198(JP,A) 特開 平2−86030(JP,A) 特開 昭49−95473(JP,A) 特公 昭32−8773(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 9/42

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子放射物質が塗布された電極フィラメ
    ントを有する蛍光ランプの両端間に直流定電流源および
    電圧計をそれぞれ接続し、前記蛍光ランプの被測定陰極
    側の電極フィラメントと直列に直流定電圧源および電流
    計をそれぞれ接続し、前記蛍光ランプに1.0mA以下
    の一定ランプ電流を流しながら、前記電極フィラメント
    に一定フィラメント電圧を印加し、この電極フィラメン
    トに一定フィラメント電圧を印加し始めてから蛍光ラン
    プのランプ電圧が急激に低下する時点までのフィラメン
    ト電流変化における時間積分値の、エージング点灯時間
    の異なる同一蛍光ランプの同一フィラメントにおける差
    分を用いて、前記電子放射物質の消失量を算出すること
    を特徴とする蛍光ランプの消失電子放射物質量の非破壊
    測定方法。
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