JP3312167B2 - 電気エネルギ消費量をデジタル的に測定するための方法および装置 - Google Patents

電気エネルギ消費量をデジタル的に測定するための方法および装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は一般的に、デジタルエネ
ルギメータに関し、特に適切な精度以上の電力消費量測
定値を得るために瞬間電流を実際に測定する必要がない
改良されたデジタル電気エネルギ消費量メータに関す
る。
【0002】本発明は、交流電源に接続されている電気
伝送線に接続されている負荷によって消費されるエネル
ギの測定に関する。典型的な例として単相交流形態の家
庭・住居用交流電源またはた多相交流形態の商業・産業
用電源があげられる。
【0003】本発明はさらに、一般に望まれるデジタル
電気電力消費量メータの技術に関する。なぜなら、効果
的なデジタルメータとは通常、より良い測定精度で、製
造費用がかからず、さらに電波や電話回線などを介して
デジタル情報を伝送することによってメータから何マイ
ルも離れた遠隔地で容易に電力消費量の読取りを行える
べきものであるからである。
【0004】
【従来の技術】電圧供給源は時間とともに正弦波状かそ
れに近似して変化する。しかしながら伝達電流は負荷の
特性および負荷を調整する制御に左右されて時間の経過
につれて変化してゆく。例えば、負荷が誘導発熱体か
ら成っている場合には電流は正弦波である。通常、電流
波形は瞬間ごとの電圧波形とは一致しないが、電圧に対
して電流の位相シフトを起こしながら若干遅れるもので
ある。さらに、非正弦波電流波形は半導体制御や半導体
光調光器などの例にみられるような負荷制御において起
こるものである。
【0005】瞬間電力はある瞬間の電流と電圧とを乗算
したものである。有効電力は時間全体の瞬間電力を積分
し、それを積分に用いた時間全体で除算したものであ
る。これは現在知られているデジタル式のメータでは瞬
間電力測定によってなされている。エネルギ消費量メー
タ(ワット時メータ)は時間全体の電力の積分か、また
は上述したような除算をせずに単に時間全体の瞬間電力
の積分を求めるものである。
【0006】電力測定の手順について、従来のデジタル
メータは電流および電圧を同時にではあるが別々に測定
し、電流と電圧の値を乗算して瞬間電力を求める。さら
に結果を合計してワット時を得ている。電圧および電流
の値はこの関数について各々がデジタル化されなければ
ならない。簡単な解を得るためには、電圧および電流の
2つの測定値を得るために2つのデジタル・アナログ変
換器を使用するが、それによって製造費用がかかってし
まう。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】根本的に重要なことと
して、既知のタイプのデジタルワット時メータを導入す
る際に2つの不都合なことが起こる。第1に、電圧と電
流を同時に読み取るには別々に取り出して読み取るより
費用がかかるが、大量に用いられるメータに関係してい
る場合にはこの費用は絶対最小でなければならないとい
うことは明らかである。第2に、電圧の測定は簡単であ
まり費用もかからず、簡単な抵抗ブリッジまたはそれに
相当するものを含んでいるが、電流はアース線とは別の
線または導体上で高い電圧のもとで測定されるものであ
り、電流を直接読み取るには費用がかかる。
【0008】本発明の方法および装置はこれらの不都合
を除去し、適度の費用で製造できる適切な精度以上のデ
ジタルワット時メータを提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のデジタルワット
時メータはすべてがデジタル式である。アナログ電圧お
よび磁界変化のアナログ測定値はデジタル読取り値に変
換され、キロワット時または他の要求されるエネルギ消
費量読取り値を直接得られるようになっている。磁界変
化率についてのハードウェア集積化は全く含まれていな
い。デジタルメータと非デジタルメータとは互いに違っ
ており、本発明のメータでは、計算に用いたり測定した
りする電流または電流導関数は真の電流または電流導関
ではなく、実際には数学的な近似値すなわち疑似電流
または電流導関数を用いている。これは真の電流/電流
導関数の近似値であり、フーリエ級数のようなアルゴリ
ズム級数によって得られるものである。アルゴリズム級
数とは周期現象を表すことでき、直交しているであろう
関数の級数を利用しているものである。現在フーリエ級
数はこの式を表すのには最もすぐれた方法として知られ
ているが、他にもいくつかの周期的かつ直交式が発表さ
れており、さらに有能な数学者たちによって他のものも
構成されているので、本発明はフーリエ級数のみに限定
すべきものではなく、他のアルゴリズム級数も同様に用
いることができる。
【0010】さらに説明すると、本発明のメータの計算
に用いられている電流または電流導関数は真の電流では
なく、実際には低次のフーリエ級数のようなアルゴリズ
ム級数を用いた電流または電流導関数の数学的な近似値
である。線または導体中を流れる電流によって発生した
磁界からピックアップされた電圧は、電流そのものより
もむしろ電流の変化率(時間導関数)に比例する。電流
それ自体の近似値を求める必要がある場合はこれを積分
する。導関数をアルゴリズム級数またはフーリエ級数で
表す場合、その技術については本発明の詳細な説明にお
いて述べるが、エネルギ消費量を計算するために必要な
積分または他の計算は後に示すように実に簡単なもので
ある。
【0011】本発明の方法および装置の一実施態様で
は、伝達されたエネルギを現在の時間の計算された瞬間
時間導関数に同時に得られた瞬間電圧を掛けた積分とし
て数学的に表す。これは計算された電流すなわぎ疑似電
流であり真の瞬間電流ではない。各々の疑似電流読取り
をアルゴリズム級数またはフーリエ級数で表すと、ド
ロップアウトした積の(周波数間の)すべての交差項が
容易に分かる。さらに、電力会社の変圧器から伝達され
る電圧波形はほぼ正弦波のままであり、システム上の様
々な負荷によって大きく歪められることはない。この歪
みは通常は電流波形の歪みよりもかなり小さいものであ
る。計算のために電圧波形をアルゴリズム級数やフーリ
エ級数で表すことはない。
【0012】電圧波形には通常ちいさな高調波成分のみ
が含まれており、直流電流成分は含まれていない。電力
の偶数高調波は電圧・電流両方の波形の2つの半分の間
でのインバランスの結果起こるものであるので低いもの
であると考えるのが普通である。結果用メータの通常の
正確さを得るために、電流波形の計算にはおそらく偶数
高調波を含む必要はないであろう。ゆえに、結果用メー
タに要求される正確さを得るために、必ずしも電流波形
の計算に偶数高調波を含む必要はないのである。それを
省けば明らかにより簡単な計算になるのである。
【0013】また、以下の理由から、数多く応用されて
いる電流に見られるような高周波数を考慮に入れる必要
はない。高調波解析の1つの結果から電圧と電流の間の
周波数での交差項が電力になるわけではないということ
が分かる。このように、公益事業によって伝達される電
圧の高周波数成分は極めて小さいので電流波形について
の高周波数成分を計算する必要はない。もし、電流波形
に高い高調波が全く必要なければ、導関数波形にも高い
高調波は必要ないのである。すなわち、導関数電流読取
り値からの抽出電圧を表しているアルゴリズム級数また
はフーリエ級数は、導関数電流電圧に実際にしばしば見
られる高い高調波成分の代りに高い高調波成分をもつ必
要はないのである。
【0014】本開示の基礎として用いられているアルゴ
リズム級数またはフーリエ級数は同じ物を表す目的です
べての周期現象に適用することができる。これは、理論
上は周期現象が規定された有限限界上で無限に長いか循
環しているものである場合にのみまさしく正しいもので
ある。本発明の方法および装置では、規定された有限限
界を厳密にではなくあくまでも参考にしたやり方で行わ
れている。例えば、32または64の読み出しサイクル
が利用されており、規定された範囲を考慮したものであ
る。これは予め決定された級数を修正するためのフィー
ドバック技術に用いられている。もちろん、最初は先行
級数は存在しない。この場合は「予め決定された級数」
はゼロであるが、アルゴリズム級数表現の係数を得るた
めに直接利用される。予め決定された級数のための調整
手段を用いるかわりに、32または64サイクルごとに
新たな係数が決定される。この「非比較」実施態様は必
要ではないが独特のものであり、かなりの量の計算を省
くので、望ましいものなのである。
【0015】電流級数は、項ごとに積分することによっ
導関数電流電圧級数から容易に導き出すことができる
ものである。フーリエ級数の積分はサインとコサインの
交換、コサインとマイナスサインの交換および高調波数
による除算を含んでいる。このように、この積分にはど
んな実計算も必要ないのである。このように、電流それ
自体は必要とされていないのにもかかわらず、その値は
容易に得られるのである。
【0016】この一例としてあげた実施態様での電圧
取り値は級数またはアルゴリズム級数で表されたもので
はないが、正確に決定されたすべての成分をもつ級数と
考えることができる。ゆえに、それぞれの係数は級数で
表されることはないが、電流と電圧の積の2つの級数の
積と考えることができるものである。不明な成分がゼロ
成分に等しいので、いわゆる電圧級数というものには電
流級数よりももっと多くの項があるという事実は関係な
いのである。ゼロでない電圧級数成分と電流級数のゼロ
成分との積はゼロになるからである。
【0017】電流についての解析式が得られたら、(未
来か過去の)実際の電圧測定時間についての電流を推定
する。2つのものを同時に読み取るとかなり費用がかか
り、特に、費用が絶対最小でなければならない時など大
幅に費用がかかってしまう。このため、疑似電流・電圧
はまったく別々に測定され、同時に読み取りされること
になる。こうしたやり方で、電流は電圧の読取りが行わ
れる時より数ミリ秒前に未来または近い過去について計
算される。電圧の読取りが実際に行われるとこの読取り
値と疑似すなわち計算された未来または過去の1つまた
は複数の電流値とは電力を計算する上で同時に行われた
読取り値として扱われる。もし電圧読取りが最初に行わ
れると、それは適当な時間の間格納される。電圧読取り
値がメモリから取り出された時の対応する電圧に対して
電流が計算されると、電圧と電流とを同時に読み取られ
たものとして扱い、電力が計算される。
【0018】本発明のデジタルメータで消費されたエネ
ルギを計算する方法はいくつかあるが、以下にそれにつ
いて述べる。例えば、上記で述べた計算方法とは異なっ
ている計算方法は、電流および電圧を同時に測定する必
要がないだけでなく、さらに、片方の測定がなされてい
る時刻についてもう一方が計算される代わりの実施態様
には必要ないものである。換言すれば、代わりの実施態
様においては、例えば未来または近い過去の1つまたは
複数の選択された電圧読取り時刻についての未来または
過去の1つまたは複数の近似された電流の推定値をアル
ゴリズム級数で表されているものとして計算することが
常に必要とは限らないのである。
【0019】代わりにものとして、エネルギ消費量もま
た電圧ピックアップ測定値を周期現象(電流の時間導関
を表している磁界ピックアップについても同様)を表
すために使われるアルゴリズム級数で表現することによ
って得られ、そのとき、マイクロコンピュータまたはマ
イクロプロセッ(コンピュータ手段)は、電流導関数
および電圧アルゴリズム級数式の各々の高調波について
サイン係数およびコサイン係数を別々に乗算するために
さらにプログラムされている。電圧を表しているサイン
級数の係数と電流導関数を表しているコサイン級数の係
数とを乗算する。電圧を表しているコサイン級数の係
電流を表しているサイン級数の係数の負とを乗算す
る。これらは高調波ごとに合計され、高調波数で除算さ
れる。その後で上述の結果を合計し、その合計を半分に
割ることによって合計するためのステップが実行され、
導体を通して消費されたエネルギに比例する数値が与え
られる。
【0020】アルゴリズム級数またはフーリエ級数は前
述した新しいフィードバック技術を用いた一連の調整を
行うことによって実時間に得られる。磁界の変化率(電
導関数)の読取り値を取り出してアルゴリズム級数ま
たはフーリエ級数から計算された読取り値と比較する。
真の電流導関数読取り値から計算された結果の偏差値が
記録される。これらの偏差値はそれを削除するための調
整の基本となるものである。高い高調波を含んでいない
ので、計算された導関数値は誤差となる。この誤差がノ
イズとなって現れる。これによってフーリエ成分の大き
さに変動が生じるが、合計して累算された誤差になるこ
とはない。誤差はプラスとマイナスの間で行ったり来た
りする。したがって誤差自体なくなってしまうことがあ
る。換言すれば、誤差は両方向にあり、結局はすべての
実用的な目的に対応するために、結果は自らを削除して
しまうのである。
【0021】前述したように、群読取りは単一読取りに
対立するものとして行われる。1つだけの読取り値に対
してではなく読取り値群に対して調整が行われた場合、
また群のなかの読取り値の数がさほど多くない場合、仮
に状態は安定していてノイズがなくても調整システムは
安定値に収束することはない。そのかわりに、電流につ
いて計算された値は正しい値の周りを不規則に動く。時
間全体にわたる電力の積分は実質上これらの「行ったり
来たりする」誤差の影響を受けることはない。
【0022】また、計算を簡単にするための代わりのも
のとして、起動時における場合のように、アルゴリズム
級数の新たな係数を直接得るためにこの新たな読取り値
群を用いることで、すでに計算されている磁界の時間
関数の値をこの比較の手順のためにゼロであると仮定す
る。
【0023】磁界変化率(電流導関数)の測定は、必ず
しも等しい間隔で行う必要はないがしばしば行われる。
各々の読取りまたは読取り群のあとで、アルゴリズム級
数またはフーリエ級数のいくつかの係数に対して調整が
行われる。このように、アルゴリズムは各々の係数に対
して各々いくつ修正を行う必要があるかを決定する。
【0024】また、除去しなければ正確な測定機能を妨
害してしまうノイズを除去するために磁界ピックアップ
(電流の時間導関数)および電圧ピックアップから不要
なノイズを濾波することが望ましい。これを達成するた
めに、能動フィルタか受動フィルタのどちらかを用いて
これら2つのピックアップ信号を濾波する。使用される
受動フィルタの例として、簡単なRC回路またはダイオ
ードクリップ回路がある。言うまでもなく、これらの要
素は組み合わせて用いることもできる。
【0025】電圧および磁界ピックアップを濾波すると
きに、それらは同じ位相シフトを与えるように濾波され
る。その後、上述の計算が行われ、そこで磁界ピックア
ップまたは磁界ピックアップと電圧ピックアップ出力の
両方に対してアルゴリズム展開またはフーリエ展開が実
行される。
【0026】もし、アルゴリズムまたはフーリエ展開が
磁界ピックアップにのみ実行されるとその後各々の磁界
ピックアップ高調波係数は適当な係数と乗算され、磁界
ピックアップ減衰および対応した電圧ピックアップ減衰
の両方を修正し、それから前に説明したような過程を続
行する。
【0027】電圧ピックアップおよび磁界ピックアップ
が、同じ位相シフトと減衰とを生じるフィルタ(以下
同定フィルタと呼ぶ)で濾波されると、アルゴリズムま
たはフーリエ展開はこの出力に対して実行され、この後
電圧および磁界ピックアップ出力高調波は各々係数と乗
算され、各々がうける既知の減衰が補正され、それから
上述の過程が続行される。
【0028】さらに代わりに用いられるものとして、同
定フィルタを用いてメータ出力を濾波した後、含まれて
いる各々の高調波についての出力は高調波についての減
衰係数で除算され、その後上述のように進行する。
【0029】濾波のさらに他の例として、電圧ピックア
ップと磁界ピックアップは同じ位相シフトを与えるため
に濾波され、それからアルゴリズムまたはフーリエ展開
が磁界ピックアップ出力にのみ実行される。その後、各
磁界ピックアップ高調波係数はその減衰量の2乗で除算
され、それと対応する電圧ピックアップの両方に対して
修正される。この対応する電圧ピックアップは高調波ア
ルゴリズムの形式にはいらない。その後、エネルギ消費
読取り値を得るために計算過程が前述したように続く。
【0030】疑似電流および電圧測定値のタイミングは
実際の電力系統の(電圧または電流の)零交叉から独立
している。もしこのタイミングが電気的に生成される
と、基本波およびすべての高調波のサイクル長は電力系
統での実際のサイクル長と一致しない。これはかなり微
量に起こるものであるが、時間が経つにつれて連続位相
シフトを引き起こす。提案された調整過程について、こ
れには何も問題はないが、しかし高い高調波は位相を最
も遅い位相シフトでは調整が可能であるかもしれないが
最も速い位相シフトではその位相をシフトする。正確さ
が望まれるものであるが、1/20000のタイミング精度は
おそらく測定をおこなう上では適しているものである。
日々の情報の時刻が重要なこれらの場合において、請求
業務のためにメータを電気的に読み取るとき、マイクロ
コンピュータを一ヶ月に一度程度自動的にリセットす
る。1/20000は負荷時間の初めと終りにおいて最大2分
程度の誤差を出す。しなしながら、より精度を高めるの
にもあまり費用はかからない。
【0031】磁界の変化率の測定は、強磁性材料磁心を
備えた巻き枠に巻かれた小さなコイルを用いて行われる
のが好ましい。強磁性材料磁心は、携帯ラジオアンテナ
に用いられているような成形フェライト材料のような残
磁性が低い材料で作るのが最も良く、電流が決定される
べき導体の周辺に巻かれる。上述したように、この磁心
は巻き枠を通っている。磁心はまた磁気飽和に近くなら
ないようにデザインされている。これを達成するため
に、実際には高い透磁率を必要としないときには1つま
たはそれ以上のエア・ギャップがある。しかしながら、
それは上述のようなとても低い磁気抵抗をもつ必要があ
る。
【0032】強磁性ピックアップの磁心はヒステリシス
ループを示している。このヒステリシスループ幅は残磁
性を弱めるためにおそらく磁心の磁気長1メートルあた
り16アンペア回数の起磁力を必要とするものである。
長さ6センチの磁路を用いると、それは残磁性を弱める
ためにはおよそ1アンペア回数を必要とする。低い電流
負荷に対する応答のロスを防ぐためには、8ビットのA
/D変換器を用いることができる(おそらく10ビット
の精度が必要であろうが、この精度を得るために8ビッ
トのA/D変換器も用いることができる)。導関数電流
ピックアップに用いられている巻き枠に付加コイルを付
加する。このコイルは約2000ヘルツ(60ヘルツの
高調波ではない)で動作する付け加えられた発振器によ
って駆動されるが、鋸波のような約0.1アンペア回数
の起磁力を起こして残磁性を弱めるものである。これに
はまた、ピックアップ電圧に大きさが小さい2000ヘ
ルツの信号が印加される。
【0033】このピックアップコイルに印加された電圧
は、全体の読取りを行うために電圧ピックアップの約1
/32の大きさであることが望ましい(電力系統におい
てはこれは約2.82倍の名目上の全体読取りであろ
う)。
【0034】0〜5ボルトのA/D変換器を通る真信号
はわずか0.1ボルトであると仮定すると、それは常に
ゼロを読み取るが、上述の付加信号があれば、各々のデ
ジタル化された値は小さな付加信号波にほぼ適したもの
となるのである。実際の信号で電圧を変調するので、付
加信号のみについての小さな時間スパンでの平均読取り
値はほぼゼロであるがそれは信号の真の値に近いものと
はならない。このように、統計的に真の信号についての
有意義な値を読み取るのである。
【0035】以上のように、付加されたコイルに加えら
れた付加された交流電流信号はともに磁気的な問題をな
くし、より精密さを増すために重畳信号を供給する。
【0036】
【実施例】図面を参照すると、本発明の電気エネルギ消
費量メータは10で示されている。これは交流電源14
から変圧器19を通して供給される交流電流を運ぶ複数
の伝送線導体11、12、および13からの電気エネル
ギ消費量を測定するものである。本発明で特に示された
実施例において変圧器19は遠隔地に設置された三線単
相電源の役割を果たすものである。ここで特に注目すべ
きことは、変圧器の出力には直流電圧成分が含まれてい
ないということである。もちろん、本発明の方法および
装置は二線の単相または多相電源に用いても同じく十分
にその働きをなすものである。
【0037】導体11、12、および13から成る伝送
線は、電気的負荷15に接続されているように示されて
いる。電気的負荷は抵抗的、誘導的、容量的特性をもつ
周知の負荷のいずれでもよく、さらに半導体制御負荷の
ような非線形要素を含んでもよい。中央の導体13はこ
の単相三線システムのアースとして示されている。
【0038】本発明のデジタルワット時メータ10のエ
ネルギ消費量について、図を参照して説明する。まず伝
送線センについての説明から始める。2つの磁界変化
率ピックアップ16および17は、それぞれ、伝送線導
体11および12を流れている電流によって誘起される
磁界の磁界導関数を測定するために備えられている。従
って、これらのピックアップは必要なアナログ前置増幅
器のどれと一緒にあってもよく、電流導関数に比例する
読取り値をアナログ・デジタル変換器18に供給するた
めのものである。電流の導関数はそれぞれdIa/dt
およびdIb/dtで示される。
【0039】電流導関数ピックアップ16および17は
各々、強磁性材料であることが好ましい磁心25を持つ
き枠24に巻かれたピックアップワイヤコイルから成
るものであり、それぞれ導体11および12の周囲に巻
かれている。この強磁性磁心は、携帯ラジオに用いられ
ている成形フェライトのような材料で作ることができ
る。これらの磁心25は決して磁気飽和に近い状態にな
らないようにデザインされており、高い透磁率は必要な
いのでそれぞれエア・ギャップ26を備えている。これ
らは極めて低い飽和保磁力を持つべきものある。
【0040】伝送線導体からの電圧を測定するための手
段は、ここではデジタル・アナログ変換器18の一部と
して示す、周知の抵抗・ブリッジ23と組み合わせた電
圧タップ線20、21、および22の形で備えられてい
る。このように周知の電圧測定手段は、接地している導
体13の関係した導体12および11の電圧Vaおよび
Vbをそれぞれ測定する。
【0041】電圧のアナログ値と磁界変化率すなわち電
導関数のアナログ測定値とをともにアナログ・デジタ
ル変換器を用いた周知の方法でデジタル読取り値に変換
することによって、dI/dtおよび電圧出力Voで示
す電流の導関数の出力27および28を得る。これらは
それぞれ伝送線の電流の導関数および電圧に比例する。
比例定数は既知のものでかつ極めて安定したものでなけ
ればならない。
【0042】アナログ・デジタル変換器のタイミングは
端子35でマイクロプロセッサ30によって与えられ
る。デジタルワット時メータ10は計算を行い出力測定
値を出すためにコンピュータまたはコンピュータ手段を
利用しており、このコンピュータは一般にはアナログ・
デジタル変換器18、マイクロプロセッサ30、レジス
タ31、入出力端子32、タイマ33、および日付タイ
マ34から成るものであらわされる。
【0043】マイクロプロセッサ30はカスタム・チッ
プであるが、始めに電流導関数dI/dtを周期現象を
表すためのアルゴリズム級数で表現するようプログラム
されている周知のマイクロプロセッサ・チップを用いる
ことができる。ここでは、こうした目的のために低次の
フーリエ級数を選択した。マイクロプロセッサ30のこ
の機能は図面のフローチャート部分のステージ40で示
されている。
【0044】ステージ41では、電流導関数の低次のフ
ーリエ級数表現を積分し、伝送線中を流れている電流I
についての近似した数学的表現を得る。さらにマイクロ
プロセッサ30は、フローチャートのステージ42にお
いて、近似した電流の未来のまたは近い過去の推定値を
未来または近い過去の選択された電圧読取り時刻につい
てフーリエ級数で計算するようプログラムされている。
換言すれば、もしこの計算された電流をすでに取られて
いる電圧読取り値についての瞬間電流を表現するために
用いたとすると、それは電圧読取り値が予め取られた時
刻について計算されるのである。もし、選択された未来
の時刻に取られるべき電圧読取りについての未来の電流
読取り値を表現するために用いた場合には、電流は未来
の電圧読取り時刻について計算される。選択された、ま
たは与えられた未来または過去の時刻についての計算さ
れたまたは近似された電流は、それが真の瞬間電流では
ないので通常はρIで示される疑似電流として指示され
ている。
【0045】次に、マイクロプロセッサ30は、流れ図
のステージ43において選択された1つまたは複数の時
刻で測定された電圧と対応した未来または近い過去の1
つまたは複数の疑似電流とを乗算し、その結果を合計
し、それによって伝送線の負荷15によって消費された
キロワット時に比例する測定出力数値を端子45で得ら
れるようにさらにプログラムされている。この値はメモ
レジスタ31に格納される。
【0046】46で示すように、このキロワット時読取
り値は、もし入出力端子32が遠隔地に設置されるのな
らば周知の導体を通してかまたは電波や電話回線のよう
なものによって入出力端子32に伝送される。キロワッ
ト時消費量の実際の物理的読取り値は、47で示すよう
に、入出力端子32から読み出される。これは、メータ
のディスプレイを目で見るかまたはメータを読むために
用いられる電気的、光学的などの結合装置によるメータ
リーダによって行われる。さもなければ、目で見るか他
のコンピュータを用いるかして読み出すために再びこの
出力を遠隔地に伝送する。
【0047】さらに、マイクロプロセッサ・チップ30
は、ステージ40において、始めにフーリエ級数を、そ
の計算された電流導関数読取り値をデジタル出力27か
らの実際の読取り値と比較することによって調整し、す
でに計算された1つまたはそれ以上の値をレジスタ31
内の記憶からフィードバック線Fを通ってステージ40
へフィードバックし、それによって計算された値の偏差
値を実際の磁界導関数電流読取り値から検出し、この偏
差値をフーリエ級数の係数を調整して修正するために利
用するようにさらにプログラムされている。この比較は
また、偏差値を各々に重み係数をもたせて合計し、重み
付けられた偏差値の合計をフーリエ級数の係数を調整し
て修正するために利用することによっても行われる。
【0048】上述の選択に代わるものとして、マイクロ
プロセッサ・チップ30は、ステージ40において、フ
ーリエ級数がデジタル出力27からの読取り値に最も適
するように構成されるようにさらにプログラムされても
良い。これは、比較が全くなされていない点を除いて
は、上記のものと似ており、実際、上記の状況において
必要な起動状態なのである。各々の測定値を個々に各々
の係数について重み付けることでこの構成を達成でき
る。フーリエ級数構成の場合の重み係数は、対応したサ
インおよびコサイン係数を含んでいる。
【0049】代わりに、マイクロプロセッサ30は、ス
テージ40において、磁界の時間 関数の読取り値群を
1つだけの読取り値に対立するものとして取り出し、こ
の読取り値群がすでに計算されている値と比較された時
に、より適するものを得るために係数を調整し、上述の
ように、またはここでの起動状態での場合のように、ス
クラッチから1つの読取り値についてのフーリエ級数の
新たな係数を得るためにこの読取り値群を直接用いるよ
うにさらにプログラムされても良い。計算がより少なく
なるような好ましい状態では、メータが起動状態の時に
行われるように比較を行わずに係数を直接計算するので
ある。これは計算時間を大きく、おそらく極めて大幅に
削減するものである。
【0050】電流波形を表現しているフーリエ級数にお
いて、偶数高調波および/または高周波数高調波あるい
は、指数が3の整数倍であるすべての高調波を除去する
ことによって計算の手順をさらに簡単にすることができ
る。
【0051】実例として、フィードバック修正の2つの
方法を以下に示す。第1の方法をプログラムの説明の形
で、第2の方法をマイクロプロセッサ30に利用されて
いる典型的なコンピュータプログラムの形で示す。第1
の式は調整を行う上での1つの可能な方法を示してお
り、変数は以下のような意味をもつ。
【0052】 dJ(t) 時刻tに導体周辺の磁界のピックアップコイルによって測定された もののような主電流の変化率 scdcomp この変化率を表現するフーリエ級数の成分の合計 t 電気的ラジアンすなわち約2.65ミリ秒を単位とする時刻 n 高調波の指数 as[n] 導関数級数中でのn番目のサイン項の係数 ac[n] 導関数級数中でのn番目のコサイン項の係数 del 測定値と磁界変化率ピックアップの計算値との間の偏差値 Jc 計算された電流(比較係数不明) m 考えられる級数中の最も高い成分 delas[]およびdelac[] as[]およびac[]の修正にそれぞれ用いられる増加量 mm 修正値が大きくなりすぎるのを防ぐための減衰係数
【0053】修正。 級数は以下の数式1のようになる。
【0054】
【数1】
【0055】正のdelは計算された値が小さすぎること
を示している。各々の群(または個々の読取り)の始め
において、delas[]およびdelac[]項をゼロにセットして
おく。各々の読取りをおこなった後、以下の数式2に従
って調整が始まる。
【0056】
【数2】
【0057】または、読取り値群の場合には、以下の数
式3のように異なった式になる。
【0058】
【数3】
【0059】このサインおよびコサイン係数は、電流全
体に貢献している項がその貢献に比例して調整されるよ
うに、また修正のサインが適切なものとなるように保証
するものである。各々の読取り値または読取り値群の完
成時に、以下の数式4に従って係数に対する調整が行わ
れる。
【0060】
【数4】
【0061】ここで、「積分」が行われる。サインの代
わりにマイナスコサインを用い、コサインの代わりにサ
インを用いる。さらに高調波数によって以下の数式5に
示されるように除算される。
【0062】
【数5】
【0063】この電流値は、読取り値が取られた時に限
らずサイクルの任意の時刻に対して得ることができるも
のである。これらは電圧読取り値が取られた瞬間につい
て計算されるため、瞬間電力が決定される。瞬間電力は
VxJcであり、ここでVは時刻tで測定された電圧で
ある。
【0064】1/4サイクルの値についてのサインは参照
用テーブルにある。これは、基本波およびすべての高調
波のすべてのサイン、コサインについて適応できる。
【0065】第2の方法は、1つの読取り値もしくは読
取り値群を含んでおり、BASICプログラムのセグメ
ントとして以下に示す。説明(スラッシュ線)は、プロ
グラムの数字を打った行またはすぐ上の行についてのも
のである。
【0066】 1 w=π/256 /// 1において、πは通常3.14159265である。 2 m1=32 /// 2において、m1は修正が行われる前の1つのグループにおける読取り値の数 /// である。どの場合においてもこれは1と同じくらい小さなものである。 /// 示されている読取り値にスペースを与える手段は不適当なものである。 /// 3および4において、tは電気的サイクルの1/512を単位として測定された /// 時刻である。 3 t=t+33 /// これはt+33をtに置き代えるものであるということを示しており、tは各々 /// のサイクル群(33/512サイクル)のあとで33ずつ増加する。 4 nb=t mod 512 /// nbは各々のサイクルの「始め」から測定される。 /// サイクルは偶然によって起こるもののみの実際の電気的サイクルがある位 /// 相でのものであるということが重要である。このようなアライメントには /// 計測器の動作では何の役割も果たさない。 5 for m=1 to m1 /// 磁界導関数の群読取りの始め。 6 if m mod 2=0 then /// (もしmが偶数の場合) 7 delt=401 /// (次の読取りを401/512サイクル後に行う) 8 else /// (そのほかの時) 9 delt=53 /// (次の読取りを53/512サイクル後に行う) 10 end if 11 t=t+delt /// 行7から12までは、読取りに平等に間隔をあける必要がないということ /// を示している。 12 nb=t mod 512 /// (nbの位相のみ重要である) 13 dJc=0 /// dJcは計算された(フーリエ級数)電流導関数のシンボルである。 14 for n=1 to 11 step 2 /// 上記「step 2」はここでは偶数高調波も無視するということを示している。 /// 「step 2」を離れるのは任意に行う。もし離れたら偶数高調波が計算され /// る。 15 dJc=dJc+ass(n)*sin(n*w*nb)+acc(n)*cos(n*w*nb) /// (高調波成分を付加する) 16 next n /// もし計算が調整された新たな係数を得るためのものであるなら、行13か /// ら16を離れてdJc=0とする。 17 del=dJ(t)-dJc /// delは測定された(dJ(t))と計算された電流微分係数の偏差値である。行 /// 18から21において、dass()およびdacc()は各々の読取りの後に計算さ /// れた修正項である。 18 for n=1 to 11 step 2 19 dass(n)=dass(n)+del*sin(n*w*nb) 20 dacc(n)=dacc(n)+del*cos(n*w*nb) 21 next n 22 next m /// 群読取りの終了。 23 for n=1 to 11 step 2 24 ass(n)=ass(n)+2*dass(n)/m1 25 acc(n)=acc(n)+2*dacc(n)/m1 /// dassおよびdaccを次の群のためにゼロにリセットする。 26 dass(n)=0 27 dacc(n)=0 28 next n /// 各々の群の後でのass()およびacc()の新たな割り当て。 29 del=0 30 Jc=0 /// delおよびJcと次のサイクルのためにリセットする。 /// 級数の積分。 31 for n=1 to 11 step 2 32 Jc=Jc+(-ass(n)*cos(n*w*nb)+acc(n)*sin(n*w*nb))/n 33 next n 34 goto 3 /// 再びサイクルする。
【0067】前述のように、いくつかの理由により、疑
似電流および電圧測定値のタイミングは実際の電力系統
周波数からは独立しているのが望ましい。もしタイミン
グを電子的に生成するのならば、基本波およびすべての
高調波のサイクル長は電力系統での実際の長さと正確に
は一致しない。このため、時間が経つにつれて位相シフ
トが若干ではあるが連続的に増加する。日付タイマ34
に登録されている日々の実際の時刻は、1か月に一度な
ど費用請求の目的で、その場においてかまたは遠隔地に
おいてメータを読み出す時などの適当な時にリセットす
ることができる。
【0068】この上述の計算手順において、周期現象を
表すためのアルゴリズム級数で表現されたような磁界ピ
ックアップの時間導関数は、未来または近い過去の選択
された電圧読取り時刻についての値に近似している。さ
らにこれは、導体で消費されたエネルギに比例する数値
を得るために電力読取り値を合計するステップの前に、
電圧の測定値と乗算される。
【0069】しかしながら、本発明の技術によれば、エ
ネルギ消費量を計算することができるたくさんの乗算方
法がある。これは磁界ピックアップを一旦周期現象を表
すときに用いられるアルゴリズム級数すなわち例えば低
次のフーリエ級数で表すのである。例えば、電流および
電圧は同時に測定する必要がないばかりではなく、さら
に1つの例として、図1の例において前述したように一
方の測定が行われている時刻について他方が計算される
必要もないのである。計算のもうひとつの例を図2に示
す。
【0070】一般的に、伝達されるエネルギは瞬間電力
時刻と同時に測定された瞬間電圧の積分として数学的に
表される。これらの各々をフーリエ級数で表すと、(周
波数のあいだの)すべての交差項はドロップアウトした
積になることは明らかである。さらに、電力会社の変圧
器によって伝達されるような電圧波形はより正弦波に近
い状態のままであり、ほとんど電流波形同様にシステム
の様々な負荷によって歪められることはない。
【0071】このように、電圧波形は小さな高調波成分
のみを含んでおり、直流成分を含んでいない。電力の偶
数高調波は明らかに低い。これは電圧波形および電流波
形の両方の2つの半分の間のインバランスによって生じ
るからである。ゆえに、必要な精度を得るために必ずし
も電流波形中に偶数高調波を含む必要はなく、もしそれ
を省略すれば明らかに解析はいくらか簡単なものとな
る。また、ほとんどの電力系統は、第三高調波電力また
は第三高調波の高調波(3、6、9)を伝達しない。こ
れらもまた、システムの装置のために省略することもで
きる。
【0072】これらのことを考慮して、いろいろな応用
における電流にみられるような高周波数を作成する必要
なない。電圧の高周波数成分は極めて小さいので、電流
波形についての高周波数を計算する必要がないのであ
る。したがって、高い高調波が電流波形に必要ないので
あれば、導関数波形にも同様に必要ないのである。すな
わち、必要なピックアップ電圧を記述するアルゴリズム
級数またはフーリエ級数には、ピックアップ電圧に高い
高調波成分が現れているのにもかからわず、高い高調波
成分はない。
【0073】電流および電圧の両方についての解析式が
得られるとき、電流および電圧式中の各々の高調波につ
いてサイン係数とそれとは別のコサイン係数とを乗算
し、その合計を2で割る。ここで示す例では、変化して
いる磁界の読取りがなされており、電圧読取りと2行目
の読取りとの間に、電流および電力の計算が行われる時
と同様に時間ギャップが発生している。
【0074】電流は以下の数式6のように表される。
【0075】
【数6】
【0076】電圧は以下の数式7のように表される。
【0077】
【数7】
【0078】図1で開示した方法を用いて調整値の列に
よって、電流についてのフーリエ級数を実時間に得るこ
とができる。電流については、電流導関数に対して図1
で開示されているやり方と同じである。したがって、電
力は以下の数式8のようになる。
【0079】
【数8】
【0080】電流そのものは全く計算されていないこと
に特に注意していただきたい。
【0081】さらに、電流係数は、適当な符号および高
調波調整値を直接使用することができた電流導関数係数
から簡単に得ることができるということにも注意してい
ただきたい。それから偶数の電流係数を計算しない。
【0082】特に図2を参照すると、この後者の計算方
法が示されている。似通った要素には同じ参照番号が付
してある。図1に示された装置と異なる部分のみ示して
ある。なぜなら、図示するために図1の回路全体を作成
する必要はなく、こうすれば簡単になるからである。
【0083】このもう一つの案において、マイクロプロ
セッサ30は、本発明の方法にしたがったものではある
が上述のものとは異なった方法でエネルギ消費量を計算
するためにプログラムされている。単に電流導関数dI
/dtのフーリエ解析を行うのではなく、図2のフロー
チャートにおけるステージ50で示され、かつ上述の場
合で述べたものと同様に、磁界ピックアップ(電流導関
)のみならず電圧ピックアップについてもこのフーリ
エ解析がなされる。このように、磁界ピックアップと同
様に電圧測定値を周期現象を表すためのアルゴリズム級
数で表現する。
【0084】ステージ51において示すように、マイク
ロプロセッサは、フーリエ式についての電流導関数およ
び電圧アルゴリズム級数における各々の高調波に対し
て、電圧サイン係数の負と電流コサイン導関数の係数と
の乗算と、電圧コサイン係数と電流サイン導関数の係数
との乗算とを別々に行うようにプログラムされている。
各々の高調波積を高調波指数の2倍の数で除算し、電力
式を得る。その後、最終ステージ52において示すよう
に、これらの乗算結果は高調波指数の2倍の数によって
除算され、元の導体を通して消費されたエネルギの値に
比例する出力測定値を得るために合計される。そして、
図1に示したものと同じ方法で、誤差の修正および関数
の平均化が行われる。
【0085】本発明のデジタル電力メータはフーリエ展
開を含み、情報や精度を逸したり電力係数誤差が発生し
たりすることがないように、簡単な濾波の手段が用いら
れる。除去しなければ適切なメータ機能を妨げるものと
なるノイズを除去することができるので、このような濾
波を行えることは好都合なのである。濾波についての許
容できる方法を以下に述べる。
【0086】フィルタはコンデンサ、インダクタまたは
抵抗のような要素のみからなるアナログフィルタで良
く、これらの要素は電流を決定するために用いられる磁
気ピックアップ回路に用いられる。同じ周波数に依存し
ている減衰および位相シフトをもつフィルタも電圧ピッ
クアップに用いることができる。その結果、両方の信号
の高調波は同じ位相にシフトされ減衰される。高調波係
数を乗算する時、電力の大きさを決定するにあたって減
衰のみが含まれ、基本波またはその高調波について電力
係数の変化は起こらないのである。
【0087】既知の濾波装置による各々の高調波につい
ての減衰が知られている。第h高調波減衰=Ahとす
る。電力に対する第h高調波の寄与は乗数(Ah)2
よって効果的に減衰される。
【0088】高調波振幅を乗算することによって電力が
決定されると、第h高調波の積をこの有効減衰すなわち
個々の減衰の2乗によって除算する。これによってこれ
は適切な大きさに戻る。
【0089】疑似電流を計算し、減衰された電圧と乗算
すると、各々の電流高調波の寄与を(Ah)2で除算す
る。この2乗した値は電流および電圧の両方の減衰につ
いて補正を行う。この場合では後者はフーリエ級数では
表されていない。
【0090】さらに、ピックアップ出力のノイズをなく
すために、周知の方法でダイオードクリップ回路も用い
ることができる。
【0091】電圧および電流のフィルタは同じ位相シフ
ト特性をもたなければならない。すなわち、基本波の位
相シフトは、関連した高調波個々の各々についての様々
な位相シフトと同様に、両方のフィルタについて同じで
なければならない。このことは電流導関数および電圧の
減衰は高調波ごとに等しいということを示唆するもので
ある。これは、フィルタのハードウェア構成が同じでな
ければならないということは示唆していない。
【0092】ほどよい高周波数を除去する最も簡単なフ
ィルタは、抵抗構成およびコンデンサから成る簡単なR
−Cフィルタである。この抵抗構成は抵抗ネットワーク
や単一の抵抗で良い。この目的に対して、2つのフィル
タが同じRC積をもつものであれば、これらは同じもの
である。
【0093】R−Cフィルタの減衰AはTの項で与えら
れ、時間の次元を持ち、R−Cフィルタ時定数であるR
C積は以下の数式9のようになる。
【0094】
【数9】
【0095】ここでwは角周波数すなわち2 x π x ff
x nである。π=3.14159とし、ffは例えば60(Hz)の基
本波周波数、そしてnは高調波である。このように、電
圧フィルタおよび電流導関数フィルタは同じ時係数を持
たなければならない。結果として、各々の高調波に関係
した同じ電力は、この減衰の2乗によって小さくなる。
【0096】例として、図2の実施例において、電圧ピ
ックアップ出力にフィルタ62を加え、磁界ピックアッ
プにフィルタ62’を加えたものを図示する。これらの
フィルタについては図3において詳細に示す。電圧フィ
ルタは、2つの直列抵抗とその一方に交わっているコン
デンサとからなる簡単なR−C構成からなる。お分かり
のように、抵抗はR1(高電圧接触抵抗)およびR2
(共通線13に関連した抵抗)で表され、コンデンサは
C1で表されている。フィルタにおける2つの抵抗の実
効抵抗はそれらの積を合計で除算したものである。この
ように、実効フィルタ抵抗RはR=R1*R2/[R1
+R2]となる。
【0097】ここに含まれる簡単な直列分圧器は入力電
圧のR2/[R1+R2]倍に等しい直列出力電圧を出
力する。この情報での減衰は、コンデンサの付加による
出力電圧の減少に関するものである。このフィルタの出
力はR1、R2およびコンデンサC1の接続点において
取られる。
【0098】電流導関数信号は2段の増幅の間で最も良
く濾波される。このフィルタには、図4に示すような1
つの抵抗R1をコンデンサC2と直列に使用している簡
単なRCフィルタを用いることができる。このフィルタ
のこの段での出力(および次の増幅段への入力)は抵抗
とコンデンサの接続点である。
【0099】濾波された電圧および電流導関数信号は前
述のように扱われる。各々の周波数の出力は以下の数式
10とそれとを乗算することによってその減衰を補正す
る。
【0100】
【数10】
【0101】すなわちA2の逆数である。
【0102】電圧がフーリエ級数の形にされていない場
合は、電流は各々の高調波についてのこの乗数を用いて
計算される。その値は高調波従属であるということに注
意していただきたい。)電圧および電流の高調波振幅を
一緒に乗算するのであれば、先に各々の高調波積とそれ
に対応した係数とを乗算する。
【0103】1つの例として、60ヘルツの系統に対し
てはT=0.53052であり、基本波および第3、第5、第
7、第9、第11高調波のwTの値は以下の表1のよう
になる。
【0104】
【表1】
【0105】上述の原理および技術は、制御の目的に適
した非飽和電流変圧器の全てのデジタルシミュレーショ
ンを構成するために容易に用いることができる。奇数お
よび偶数の両高調波が用いられる。高調波の数はある意
味では任意に決められるものではあるが、周知の電流変
圧器は低い高周波以外は何も示していない。
【0106】磁界ピックアップは、電流の変化率を測定
するためのデジタル電力メータに用いられるものと同様
に使用することができる。前にはギャップを備えていた
この強磁性ループがこの中に組み入れられている。これ
がどこにおいても飽和しないようにするために、おそら
く16程度の多くのギャップが用いられる。極めて大き
い電流が含まれる電力線分散制御システムにおいて、こ
うした多数のギャップが問題になることはない。多数の
ギャップを備えることによって、最もひどい地磁気嵐に
おいても飽和状態に近付くだけ長い強磁性材料片はいら
ないのである。
【0107】ピックアップコイルの出力は線形フィルタ
または特に高い頂点を切り落とすためのダイオードクリ
ップ回路を用いて濾波される。すべての低周波数高調波
についてのフーリエ係数が得られる。上述のようにし
て、以下のような積分が行われる。すなわち、サインお
よびコサイン係数を交換し、高調波数で除算し、積分さ
れた電流係数におけるサイン係数のサインを反転し、フ
ィルタに適当な位相シフトを与え、フィルタ減衰を修正
するのである。ここで付加される要素は、簡単な三角関
係を用いる位相修正シフトのみであり、これはメータの
マイクロプロセッサ部分において実行される。
【0108】フィルタが1つも含まれていないのであれ
ば、減衰や位相シフト修正も必要ない。[ダイオードク
リップ回路は修正の必要がある誤差をもたらすことはな
い。]
【0109】濾波によって発生した位相シフトはすべて
の高調波(周波数従属のみ)に対して行われるできであ
る。例えば、n番目の高調波の位相シフトが2*π/12ラ
ジアン[30度の遅れ]であるとすると、この位相シフト
は修正しなければならない。aSおよびbCをこのn番
目の高調波の観測されたサインおよびコサイン係数とす
ると、その位相は以下の数式11のようになる。
【0110】
【数11】
【0111】これは高調波に対する知られている遅れに
よって「進められる」べきものである。「前進」は負の
位相シフトに対応している。-2*π/12ラジアンのサイン
は−0.5であり、そのコサインは+0.866である。よっ
て、(始めに示される)修正された位相は以下の数式1
2のようになる。
【0112】
【数12】
【0113】基本波(高調波#1)および高調波に対す
る対応する修正した大きさに従ってこの修正された位相
を用いて電流波形を計算する。
【0114】それぞれの強磁性ピックアップ16および
17の磁心25はヒステリシス・ループを呈し、残磁性
を弱めるためには、その幅にはおそらくコアの磁気長1
メートルあたり16アンペア回数の起磁力が必要であ
る。従って、低い電流負荷に対する応答のロスを防ぎ、
8ビットのアナログ・デジタル(A/D)変換器を使用
できるようにするのが望ましい。明らかに、10ビット
の精度が好ましいのであるが、8ビットの変換器のほう
がかなり格安なのである。
【0115】こうした問題を解決するために、50ない
し60回巻きのコイルを導関数電流ピックアップコイル
24に用いられている巻き枠に付加し、このコイルを通
し、導体11および12によって運ばれる交流電流の周
波数の高調波ではない周波数で起磁力を強磁性磁心25
に加える。これによって、コアの残磁性の影響をなくす
のである。こうして改良したものを図5に示す。
【0116】図5を特に参照すると、たとえばこの追加
した50ないし60回巻きのコイルは60で示されてお
り、導関数電流ピックアップ24に用いられる同じ巻
(図示せず)に付加されている。コイル60は、たと
えば2000ヘルツ程度で動作する追加した発振器61
によって駆動される。この発振器周波数は、60ヘルツ
の高調波や導体11によって運ばれる交流電流の周波数
の高調波ではないように選択されなければならない。こ
うしたことを満たしている場合以外は、周波数は臨界に
はならない。これによって強磁性磁心25に約0.1アン
ペア回数の磁力が起きる。たとえば鋸歯状波のような態
様のものであるが、これは磁気の残磁性を弱めるための
ものである。
【0117】例えば6センチメートルの磁路では、残磁
性を弱めるためには約1アンペア回数が必要である。こ
れはもちろん大きさが小さい2000ヘルツの信号をピ
ックアップ電圧に付加するものである。
【0118】この起磁力の大きさは磁界の測定された時
導関数全体の大きさと比べると小さいものである。例
えば、ピックアップコイルでの付加された電圧は、全体
を読み取るためには電圧ピックアップの約1/32の大きさ
であることが望ましい。電力系統ではこれは名目上の全
体読取り値の約2.82倍である。
【0119】例によって、0〜5ボルトのA/D変換器
に入る信号は約0.01ボルトであると仮定すると、それは
常にゼロを読み取るが、各々のデジタル化された値に上
述の信号を付加することによって小さな付加信号波にふ
さわしいものに近くなる。実際の信号は電圧を変調する
ので、付加された信号にもについての少ない時間スパン
での平均読取り値はゼロに近い。これは信号の真の値と
ほぼ同じである。このように統計的に真の信号について
の有意義な値を読み取るのである。
【0120】付加されたコイルに印加されたこの付加さ
れた交流電流信号は、磁気的な問題をなくし、精度を上
げるためにさらに小さな重畳信号を出力するのである。
【0121】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、導体上を流れる電流を実際に測定することな
く、導体中を流れる電流によって誘起される磁界の時間
導関数を測定することによって、電流の時間導関数に比
例する読取り値を得ているので、電力消費量の近似値を
アルゴリズム級数によって表される電流の磁界導関数
導体からの電圧測定値とから数学的に電力読取り値に変
換することによって計算することができる。したがっ
て、より適切な精度をもち、許容できるコストで製造可
能なデジタルワット時メータを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法および装置を教示する一実施例を
示す概略ブロック図および流れ図を組み合わせた図であ
る。
【図2】本発明を教示する他の実施例を示す概略ブロッ
ク図および流れ図を組み合わせた図であり、図1のプロ
グラムされたマイクロプロセッサの変形例を示すもので
ある。
【図3】図2において示した装置のフィルタ部分の一実
施例を示す概略図である。
【図4】図2において示した装置のフィルタ部分の他の
実施例を示す概略図である。
【図5】図1において示した磁界変化率ピックアップの
変形例を示す概略図である。
【符号の説明】
10 電気エネルギ消費量メータ 11 伝送線導体 12 伝送線導体 13 伝送線導体 14 交流電流電源 15 電気的負荷 16 磁界変化率ピックアップ 17 磁界変化率ピックアップ 18 アナログ・デジタル変換器 19 変圧器 20 電圧タップ線 21 電圧タップ線 22 電圧タップ線 23 抵抗ブリッジ 24 巻き枠 25 磁心 26 エア・ギャップ 27 出力 28 出力 30 マイクロプロセッサ 31 レジスタ 32 入出力端子 33 タイマ 34 日付タイマ 35 端子 40 ステージ 41 ステージ 42 ステージ 43 ステージ 45 端子 46 キロワット時読取り値 47 キロワット時消費量 50 ステージ 51 ステージ 52 ステージ 60 コイル 61 付加発振器 62 フィルタ 62’ フィルタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−15092(JP,A) 特開 平2−75966(JP,A) 特開 昭62−161061(JP,A) 特開 昭55−56479(JP,A) 西独国特許出願公開3045033(DE, A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01R 21/00 - 22/00 130 G01R 11/00 - 11/66

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流電流を運ぶ複数の伝送線導体(1
    1,12,13)を有する伝送線から電気エネルギ消費
    量を測定する方法に於いて、 伝送線導体の各1つ(11,12)中を流れる電流によ
    って誘起される磁界の時間導関数を測定するステップ
    と、 周期現象を表現するためのアルゴリズム級数で前記磁界
    測定した時間導関数を表わすことによって導体中を
    流れる電流の時間導関数を数学的に近似するステップ
    と、前記伝送線の各導体(11,12)と接地導体(13)
    との間 の電圧を測定するステップと、 アルゴリズム級数で表される電流の時間導関数と電圧の
    測定値とから各導体における電力読取り値を計算するこ
    とによって前記伝送線で消費される電力の近似値をデジ
    タル的に計算するステップと、前記電力の連続する近似値 を合計して前記導体で消費さ
    れるエネルギに比例した数値を得るステップと、を有す
    る電気エネルギ消費量測定方法。
  2. 【請求項2】 前記アルゴリズム級数がフーリエ級数で
    ある請求項1記載の電気エネルギ消費量測定方法。
  3. 【請求項3】 各導体における前記電力読取り値を計算
    するステップが、前記アルゴリズム級数を積分して前記
    電流の表現を得るステップと、該表現から前記電圧測定
    値の時間での前記電流の推定値を計算するステップと、
    前記測定した電圧と前記推定した電流とを一緒に乗算す
    るステップとを含む請求項2記載の電気エネルギ消費量
    測定方法。
  4. 【請求項4】 各導体における前記電力読取り値を計算
    するステップが、フーリエ級数で前記測定した電圧を表
    ステップと、各高調波に対して、それぞれ電圧フーリ
    エ級数におけるサイン係数およびコサイン係数と時間導
    関数電流級数 の積分におけるサイン係数およびコサイン
    係数を乗算するステップと、乗算結果を合計するステッ
    プと、その合計を半分に除算するステップとを含む請求
    項2記載の電気エネルギ消費量測定方法。
  5. 【請求項5】 各導体における前記電力読取り値を計算
    するステップが、前記電流導関数のフーリエ級数表現に
    おける偶数高調波を除去するステップを含む請求項3又
    は請求項4記載の電気エネルギ消費量測定方法。
  6. 【請求項6】 前記磁界の導関数の読取り値から前記電
    流の時間導関数の実際の値を計算するステップと、時間
    導関数電流の実際の値と前に得られたアルゴリズム級数
    から計算された値とを比較して、前記実際の時間導関数
    電流読取り値から計算されたものの偏差値を検出するス
    テップと、前記偏差値を利用して前記アルゴリズム級数
    の係数を調整するステップとを含む、請求項1〜5のい
    ずれか1つに記載の電気エネルギ消費量測定方法。
  7. 【請求項7】 前記読取り値がアルゴリズム級数の新し
    い係数を得るために直接使用されるように、前記計算さ
    れた値は前記比較のためにゼロと仮定される、請求項6
    記載の電気エネルギ消費量測定方法。
  8. 【請求項8】 計算するステップより前に、前記磁界時
    間導関数の測定値と前記電圧の測定値とからノイズを濾
    するステップと、同じ位相シフトを与えるフィルタを
    使用するステップと、計算するステップの後で各々の高
    調波係数を適当な係数で乗算して前記磁界導関数とその
    対応する電圧測定値の両方の減衰値を訂正するステップ
    とを含む、請求項1〜7のいずれか1つに記載の電気エ
    ネルギ消費量測定方法。
  9. 【請求項9】 前記磁界の時間導関数を測定するステッ
    プが、前記 導体(11,12)の周囲にギャップのある強磁性
    体磁(25)を備えている抽出コイル(24)を利用
    するステップと、 前記導体(11,12)によって運ばれる交流電流の周
    波数の高調波ではない周波数をもつ起磁力を前記磁心
    (25)に持たせて、磁心の残磁性による影響をなくす
    ステップとを含む請求項1〜8のいずれか1つに記載の
    電気エネルギ消費量測定方法。
  10. 【請求項10】 数学的に近似するステップより前に磁
    界の時間導関数の測定値をデジタル値に変換するステッ
    プを含む請求項記載の電気エネルギ消費量測定方法。
  11. 【請求項11】 交流電流を運んでいる複数の伝送線導
    (11,12,13)を有する伝送線から電気エネル
    ギ消費量を測定するためのデジタル的電気エネルギ消費
    量メータに於いて、前記導体(11,12)の各1つにおける 電流によって
    誘起される磁界の時間導関数を測定し、それによって電
    流の時間導関数に比例する読取り値を得るピックアップ
    (16,17)と;前記 伝送線の各導体(11,12)と接地導体(13)
    との間の電圧を測定するための電圧測定手段(23)
    と; 前記ピックアップ(16,17)と前記電圧測定手段
    (23)とに接続され、前記電流の時間導関数を周期現
    象を表すためのアルゴリズム級数で表現するためにプロ
    グラムされ、アルゴリズム級数で表された電流の時間
    関数と電圧の測定値とから各導体における電力読取り値
    を計算することによって前記伝送線を介して供給される
    電力の近似値を計算し、前記電力の連続する近似値を合
    計して前記伝送線によって消費されたエネルギに比例す
    数値を得るためのデジタルコンピュータ手段(30)
    と; を有するデジタル電気エネルギ消費量メータ。
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