JP3312161B2 - 水素燃料自動車 - Google Patents

水素燃料自動車

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JP3312161B2
JP3312161B2 JP34814293A JP34814293A JP3312161B2 JP 3312161 B2 JP3312161 B2 JP 3312161B2 JP 34814293 A JP34814293 A JP 34814293A JP 34814293 A JP34814293 A JP 34814293A JP 3312161 B2 JP3312161 B2 JP 3312161B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水素燃料自動車に関する
ものであり,特に冷房装置作動時における走行距離の低
下が少ない,エネルギー利用効率の良好な水素燃料自動
車に関する。
【0002】
【従来技術】水素燃料自動車の燃料(水素)供給源とし
て水素吸蔵合金(MH)を用いたシステムが提案されて
いる。そして,その動力源として,燃料電池を用いる電
気式のもの(特開昭51−4714号公報,特開昭51
−4715号公報,特開昭51−4716号公報な
ど),及び水素エンジンを用いるもの(特開平4−36
8228号公報,実開平4−122209号公報など)
がある。
【0003】上記いずれの場合においても,水素吸蔵合
金を加熱することにより,水素ガスを放出させるもので
ある。この水素吸蔵合金の加熱は,動力源の排熱などを
利用して行なわれている。そして,燃料電池を用いる前
者の場合における車室の冷房装置は,ガソリン等を用い
る従来の自動車と同様に,冷媒にフロンを用いた蒸気圧
縮式ヒートポンプを用いるのが一般的である。
【0004】一方,水素エンジンを用いる後者の場合に
は,水素吸蔵合金の水素吸蔵あるいは放出に伴う反応熱
を冷暖房に用いることが提案されている(上記公報参
照)。そして,冷房の場合には,水素吸蔵合金から水素
を放出させるための熱源として,車室内の空気を用い,
これによって車室内の空気を冷却する。
【0005】
【解決しようとする課題】しかしながら,従来の水素燃
料自動車には次のような問題点がある。第1の問題点
は,冷房装置として,蒸気圧縮式ヒートポンプを用いる
もの(以下「フロン式エアコン」という)は,所望の冷
房出力を得るためにヒートポンプで消費される動力が大
きく,水素燃料自動車の走行距離を大幅に低下させると
いう問題である。
【0006】一方,車室内の空気を熱源として水素吸蔵
合金の反応熱を冷房装置に利用する後者の場合には,車
両を駆動する動力源で必要な水素量と,冷房に必要な水
素量とが必ずしも対応しないため,冷房熱負荷に対応し
て的確に冷房を行なうことができないという第2の問題
点がある。
【0007】第3の問題点は,動力負荷変動に対応する
敏速な水素供給が困難なことである。即ち,水素吸蔵合
金の放出水素量は温度に依存しており,温度を急速に精
度よく変化させることは困難であるから,水素供給圧力
や水素流量を高速かつ精度よく調整することは,極めて
困難である。
【0008】本発明は,かかる従来の問題点に鑑みて,
エネルギーの利用効率が高く,冷房負荷要求に対して柔
軟に対応することができる冷房装置を有すると共に,要
求される動力負荷の変動に対しても敏速に追従できる水
素燃料自動車を提供しようとするものである。
【0009】
【課題の解決手段】本発明は,車両を駆動する動力を発
生させる水素消費部と,該水素消費部に水素を供給する
ための水素吸蔵合金を収容するMH内蔵タンクと,圧縮
された冷媒ガスを凝縮するコンデンサ及び膨張した冷媒
液を蒸発するエバポレータを有する冷房装置と,上記M
H内蔵タンク内に熱媒体流路の一部を形成する熱交換装
置とを有する水素燃料自動車であって,上記熱交換装置
は,MH内蔵タンク内に配設した第1熱交換器と,上記
冷房装置によって冷却される被冷却空気の通路又は冷房
装置のコンデンサを冷却する冷却空気の通路の少なくと
も一方に配設した第2熱交換器とを有しており,上記M
H内蔵タンクと水素消費部とを結ぶ水素流路には,上記
水素消費部の負荷変動に対応して水素をその流量や圧力
を調整して上記水素消費部へ供給する水素圧送機を有し
ていることを特徴とする水素燃料自動車にある。
【0010】また,本発明は,車両を駆動する動力を発
生させる水素消費部と,該水素消費部に水素を供給する
ための水素吸蔵合金を収容するMH内蔵タンクと,圧縮
された冷媒ガスを凝縮するコンデンサ及び膨張した冷媒
液を蒸発するエバポレータを有する冷房装置と,上記M
H内蔵タンク内に熱媒体流路の一部を形成する熱交換装
置とを有する水素燃料自動車であって,上記熱交換装置
は,MH内蔵タンク内に配設した第1熱交換器と,上記
冷房装置のコンデンサを流通する冷媒と上記熱媒体とを
熱交換可能に,コンデンサの入口側又は出口側の少なく
とも一方に配設した第2熱交換器とを有しており,上記
MH内蔵タンクと水素消費部とを結ぶ水素流路には,水
素圧送機を有していることを特徴とする水素燃料自動車
にある。
【0011】本発明において最も注目すべきことの第1
点は,MH内蔵タンク内に設けた第1熱交換器と,冷房
装置の空気通路又は冷媒通路に配設した第2熱交換器と
を有する熱交換装置を有することである。第2熱交換器
を冷房装置の空気通路に配設する場合は,冷房装置によ
って冷却される被冷却空気の通路又は冷房装置のコンデ
ンサを冷却する冷却空気の通路の少なくとも一方に配設
する。また,第2熱交換器を冷房装置の冷媒通路に配設
する場合は,コンデンサを流通する冷媒と上記熱媒体と
の間で熱交換可能なように,コンデンサの入口側又は出
口側の少なくとも一方に配設する。
【0012】最も注目すべきことの第2点は,MH内蔵
タンクと水素消費部とを結ぶ水素流路に水素圧送機を配
設したことである。上記水素圧送機はMH内蔵タンクの
水素を水素消費部に圧送するものであり,コンプレッ
サ,送風機,ポンプなどである。なお,上記において水
素消費部とは,水素燃料自動車において水素を消費する
部材であり,燃料電池や水素エンジンなどである。
【0013】なお,MH内蔵タンクと水素燃料自動車と
を結ぶ水素流路には,水素圧送機と並列にバイパス流路
を設け,該バイパス流路に流量を調整する制御弁を挿入
することが好ましい。上記のようなバイパス流路を設け
ることにより,水素圧送機を用いず水素圧送が可能とな
り,水素圧送機で消費される動力を節減することができ
るからである。
【0014】即ち,水素吸蔵合金の平衡圧力が水素消費
部の作動圧力より高い場合には,水素圧送機を用いず圧
力差による水素供給が可能となり,水素圧送機の可動時
間を短くできるから,エネルギーの有効利用となる。更
に,小流量の水素供給については,制御弁を用いてきめ
細かく調整できるという利点がある。
【0015】
【作用及び効果】本発明の水素燃料自動車においては,
冷房装置と別個の熱交換装置を設けてあり,これによっ
て水素吸蔵合金の反応熱を冷房装置に有効利用すること
ができる。即ち,水素放出に伴う水素吸蔵合金の冷熱
は,第1熱交換器によって熱交換装置の冷媒に伝達さ
れ,この冷媒に伝達された冷熱は,第2熱交換器によっ
て冷房装置の冷媒又は冷房装置の被冷却空気もしくは冷
房装置のコンデンサを冷却する空気に伝達される。
【0016】冷房装置の被冷却空気を冷却すれば,その
分だけ冷房装置が負担する冷房動力を節減することとな
る。またコンデンサを冷却する空気を冷却するかあるい
はコンデンサを流通する冷媒を冷却すればコンデンサの
放熱量を低減することができ,その結果,冷房装置の動
力を節減することができる。その結果,冷房装置のエネ
ルギー消費が低減され,省エネルギーとなる。
【0017】また,冷房装置は独自の動力源を有してお
り,トータルの冷房出力は,上記熱交換装置の出力によ
ってのみ左右されることなく独自に決めることができる
から,所望の強度の冷房出力を得ることができる。即
ち,熱交換装置の反応熱は冷房装置の補助動力源として
有効利用されると共に,冷房装置の快適度を低下させず
運転することができる。
【0018】また,本発明の水素燃料自動車は,MH内
蔵タンクと水素燃料自動車との間に水素圧送機を設けて
ある。そして,水素圧送機を作動させて水素消費部に供
給する水素流量及び水素供給圧力を高速かつ精度よく調
整することができる。即ち,水素吸蔵合金の温度を変化
させ,その結果放出される水素量を変化させる従来方法
によっては,要求負荷の急変等に対して充分な応答性と
制御精度が得られないが,本発明によればこれを大幅に
改善することができる。
【0019】上記のように,本発明によれば,エネルギ
ーの利用効率が高く,冷房負荷要求に対して柔軟に対応
できる冷房装置を有すると共に,要求される動力負荷の
変動に対して敏速に追従できる水素燃料自動車を提供す
ることができる。
【0020】
【実施例】
実施例1 本発明の実施例にかかる水素燃料自動車につき,図1〜
図2を用いて説明する。本例は,図1に示すように,車
両を駆動する動力を発生させる水素消費部11と,水素
消費部11に水素81を供給するための水素吸蔵合金を
収容するMH内蔵タンク10と,圧縮された冷媒82を
凝縮するコンデンサ21及び膨張した冷媒82を蒸発す
るエバポレータ22を有する冷房装置20と,MH内蔵
タンク10内に熱媒体流路33の一部を形成する熱交換
装置30とを有する水素燃料自動車1である。
【0021】上記熱交換装置30は,MH内蔵タンク1
0内に配設した第1熱交換器31と,冷房装置20で冷
却される被冷却空気85の通路41に配設した第2熱交
換器32とを有している。そして,MH内蔵タンク10
と水素消費部11とを結ぶ水素流路12には,水素圧送
機13を介装してある。また,上記水素流路12には,
水素圧送機13と並列にバイパス流路14が設けられて
おり,該バイパス流路14には,流量を調整する制御弁
15が挿入されている。
【0022】以下それぞれについて説明する。本例にお
ける水素消費部11は燃料電池111であり,図1に示
すように,電気配線40を介して車両の駆動モータ41
及び冷房装置20のコンプレッサ23に電力を供給す
る。また,補助電源装置として,燃料電池111で不足
する電力を供給すると共に燃料電池111の余剰電力を
吸収する二次電池42が配設されている。
【0023】燃料電池111は,水素流路12を介して
MH内蔵タンク10から水素81の供給を受け,また通
気口から空気87を取入れる。水素流路12は,そのメ
イン流路120に水素圧送機13としての圧縮機を有
し,バイパス流路14には制御弁15を有している。
【0024】そして,MH内蔵タンク10には図示しな
い水素吸蔵合金が収容されており,水素吸蔵合金は減圧
操作によって水素を放出し,吸熱反応が発生する。また
冷房装置20は,フロンを冷媒82とするフロン式エア
コンである。その冷媒流路25には,図1に示すよう
に,コンデンサ21,冷媒を圧縮するコンプレッサ2
3,エバポレータ22,冷媒82を膨張させる膨張弁2
4が配設されている。
【0025】エバポレータ22は,車室空気(被冷却空
気85)の通路41を形成するダクトに装着されてお
り,図示しない送風機によって送出される被冷却空気8
5を冷却する。また,コンデンサ21は,エバポレータ
22及びコンプレッサ23において得た冷媒82の熱
を,冷却空気86に伝達する。冷却空気86は図示しな
い送風機によって送出されている。
【0026】そして,熱交換装置30は,その熱媒体流
路33に第1熱交換器31と,第2熱交換器32とを有
している。第1熱交換器31はMH内蔵タンク10内に
配設されており,水素吸蔵合金の水素放出に必要な熱エ
ネルギーを供給し,同時に熱媒体83はこれによって冷
却される。
【0027】一方,第2熱交換器32は,被冷却空気8
5の通路41である前記ダクト内に配設されており,第
1熱交換器31において冷却された上記熱媒体83の冷
熱によって被冷却空気85を冷却する。上記,熱媒体8
3は図示しないポンプによって熱媒体流路33を循環す
る。
【0028】そして,上記通路41には,上記第2熱交
換器32に流入する空気流量と前記エバポレータ22へ
流入する空気流量とを最適に分配するダンパ43が設け
られている。また,自動車の走行状態及び二次電流容量
などの情報を入力し,電気負荷変動に対応して水素圧送
機13,制御弁15,コンプレッサ23などを制御する
コントロールユニット(図示せず)が設けられている。
【0029】次に,本例のシステムの一般的な運転方法
について説明する。最初に自動車の走行全般にわたって
基本的な制御方法について述べる。はじめに,アクセル
の踏込み量あるいは車速などの車両走行状態,現在の燃
料電池111の発電量や二次電池42の容量などをコン
トロールユニットに入力する。そして,車両の走行に必
要な所要動力,及びその他の電気消費機器の動作に必要
な電力量(以下補機動力という)を算出し,車両の走行
に必要な電力量P0を求める。
【0030】そこで,現在の燃料電池111の発電量P
が,上記必要電力量P0 より少なく,且つその最高出力
m に達していない場合は,水素圧送機13の吐出圧あ
るいは吐出量を増加させることにより,燃料電池111
の発電量Pを制御する。
【0031】一方,必要電力量P0 が燃料電池111の
最高出力Pm より多い場合には,二次電池42より不足
分を放電する。また,燃料電池111の発電量Pが必要
電力量P0 より多い場合は,水素圧送機13の吐出圧あ
るいは吐出量を減少させるか,二次電池42の容量が設
定値より減少している場合には二次電池42に充電を行
なう。
【0032】また,車両の停止状態においては,二次電
池42の容量が設定値より減少している場合には,燃料
電池111の発電を継続して二次電池42を充電する。
なお,二次電池42容量の設定値に対する減少量が少な
い場合には,燃料電池111の運転を停止しても良い。
【0033】次に,車室内の冷房運転のプロセスについ
て説明する。車室内の冷房は,通常のフロン式冷房装置
20に加えて,水素吸蔵合金(MH)からの水素放出に
伴う吸熱反応を利用した熱交換装置30の冷房システム
を併用することによって行なわれる。
【0034】基本的な制御方法は,車室内の空調条件な
どをコントロールユニットに入力し,例えば車室内の温
度を一定に制御するように設定した場合には,目標温度
と車室内温度を比較し,車室内温度が目標値になるよう
に各部材を制御する。例えば,車室内へ送気する風量を
増減したり,フロン式冷房装置20のフロンコンプレッ
サ23の回転数あるいは圧力を制御し,車室内へ送気す
る空気85と熱交換するエバポレータ22の吸熱量を増
減させる。
【0035】あるいは,車室内へ送気する空気85と熱
交換を行なう第2熱交換器32の熱媒体83の流量を増
減させる。そして,必要に応じエバポレータ22及び第
2熱交換器32に流入する空気量をダンパ43により分
配制御する。
【0036】前記のようにして燃料電池111の発電量
が決定されると,必要とする水素流量が決まるから,こ
れに基づいて,MH内蔵タンク10からの水素燃料の供
給量を制御する。この場合,通常の水素供給は,水素圧
送機13を最適制御することにより実現する。しかしな
がら,水素吸蔵合金の平衡圧力が,燃料電池111の作
動圧より高い場合などは,水素圧送機13を駆動せずバ
イパス流路14及び制御弁15により必要水素流量を供
給することができる。
【0037】その結果,MH内蔵タンク10の水素放出
量は,前記の必要水素流量となり,それに伴う吸熱量は
上記必要水素流量により決定される。このようにして,
第2熱交換器32による冷房可能な熱量が明らかとな
る。そして,この値と車室内の冷房に必要な熱量と比較
し,第2熱交換器32で受け持つ冷房割合に応じて,流
入空気量85をダンパ43により分配制御する。
【0038】次に本例のシステムの効果について述べ
る。本例においては,燃料電池111の発電量Pにより
フロン式冷房装置20の冷房熱負荷低減割合が異なって
くるが,燃料電池111の発電が停止されない限りは,
冷房装置20の冷房熱負荷の一部あるいは全部を水素吸
蔵合金の吸熱反応を利用した熱交換装置30の冷房シス
テムで受け持つことが可能である。従って冷房装置20
のエネルギー消費は,低減される。
【0039】次に,本例のシステムについて,40km
/h定速走行をさせた場合のテスト結果について,従来
システムと比較して説明する。実施例に記載の構成にお
いて,MH内蔵タンク10内にMmNi系の水素吸蔵合
金を100kg充填し,燃料電池111は最高出力10
kWの燃料電池を用い,二次電池42は15kWhの電
池容量を持つ鉛蓄電池を用い,乗員を含む車両総重量
1.6トンの車両に対するテスト結果を説明する。
【0040】40km/h定速走行するのに必要な電力
(所要動力+補機動力)は本例の場合約6.7kWとな
り,消費水素量では約66リットル/minとなる。本
例で使用した水素吸蔵合金の場合,上記水素吸蔵合金か
らの水素放出により得られる吸熱量は約1.45kWと
なるが,本例では第2熱交換器32で冷房可能な熱量を
約1.2kWとして,ダンパ43の分配制御を行ない,
第2熱交換器32への流入空気量は全体の約22%とし
た。
【0041】外気温度35℃の条件で外気を車室内に導
入して冷房を行なった場合の消費動力を図2に示す。カ
ーブ61が従来装置,カーブ62が本例である。図2か
ら明らかなように,冷房に必要な消費動力は,従来技術
では約3.2kWであるのに対し,本例によれば約2.
6kWとなり,20%程度の消費動力低減が実現でき,
約12%だけ自動車の走行距離延長が可能となった。な
お,本例においては冷房性能の低下はなく,車室内温度
の変化などは従来装置と同様であった。
【0042】上記結果から明らかなように,本例のシス
テムにより自動車の走行に必要な水素供給を行なうとと
もに,水素吸蔵合金から得られる冷熱を車室内の冷房に
有効利用することにより,通常のフロン式冷房装置20
の消費動力を大幅に低減でき,自動車の走行距離が延長
されるという効果を得ることができる。なお,効果の割
合については本例に限定されるものではなく,走行条件
や使用する合金材料及び制御方法(例えばダンパによる
分配量など)などにより変化する。
【0043】また,本例は,水素圧送機13を用いて燃
料電池111に供給する水素流量を高速に調整すること
ができるから燃料電池111の出力は動力の負荷変動に
対して迅速に応答することが可能である。上記のよう
に,本例によれば,エネルギーの利用効率が高く,また
冷房負荷要求に対して柔軟に対応することのできる冷房
装置を有すると共に,動力負荷の変動に対して敏速に追
従できる水素燃料自動車を提供することができる。
【0044】実施例2 本例は,図3に示すように,実施例1において,熱交換
装置30の第2熱交換器32を,冷房装置20のコンデ
ンサ21を冷却する冷却空気86の通路に配設したもう
1つの実施例である。即ち,第2熱交換器32は,コン
デンサ21の上流に近接して設けられており,コンデン
サ21の冷却空気86は,第2熱交換器32により冷却
された後にコンデンサ21と熱交換を行なう。
【0045】そのため,コンデンサ21の能力が向上
し,冷房装置20に供給する動力を低減することができ
る。これによる省エネルギーの効果について,実験例に
基づいて,次に述べる。本例の構成の車両を車速40k
m/hで定速走行させ,且つ燃料電池111の発電量を
最高出力である約10.5kWに設定した場合につい
て,評価結果を説明する。なお,走行に必要な所要動力
は,実施例1で述べたように,おおむね7kW程度であ
り,余剰電力については二次電池への充電を行なった。
【0046】また,燃料電池111の発電量を最高出力
で運転するのに必要な消費水素量は,約140リットル
/minである。図4に,実施例1と同様に外気温度3
5℃の条件で外気導入による冷房を行なった場合の消費
動力を,従来装置の消費動力と比較して示す。カーブ6
3が従来装置,カーブ64が本例である。図4から明ら
かなように,従来装置に比べ本実施例は約12%の消費
動力低減が実現でき,実施例1同様に走行距離の延長が
可能となる。
【0047】以上記述したように,実施例1と異なりフ
ロン式エアコンの放熱側であるコンデンサ21の放熱負
荷を低減することによっても,フロン式冷房装置20の
消費動力を低減でき,自動車の走行距離が延長される。
【0048】更に,本例ではコンデンサ21の放熱負荷
低減方法として,熱交換装置30の第2熱交換器32
を,冷却空気86の通路に配設したが,第2熱交換器3
2をコンデンサ21を流通する冷媒82と熱交換可能に
配設することもでき,コンデンサ21の放熱負荷を低減
でき,前記同様の効果が得られる。図5にコンデンサ2
1の入口冷媒側に第2熱交換器32を配設した例を,図
6にコンデンサ21の出口冷媒側に配設した例を示す。
その他については,実施例1と同様である。
【0049】なお,実施例1と実施例2における第2熱
交換器32の両者を,それぞれ冷房装置20によって冷
却される被冷却空気の通路41と,冷房装置20のコン
デンサ21を冷却する冷却空気86の通路との両方に配
設することができ,実用上優れた作用効果を奏する。ま
た,実施例2同様コンデンサ21の放熱負荷低減方法と
して,コンデンサ21を流通する冷媒82と熱交換可能
に第2熱交換器32を配設してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の水素燃料自動車のシステム構成図。
【図2】実施例1の水素燃料自動車と従来装置との消費
動力の比較図。
【図3】実施例2の水素燃料自動車のシステム構成図。
【図4】実施例2の水素燃料自動車と従来装置の消費動
力の比較図。
【図5】実施例2において付記した他の水素燃料自動車
の例のシステム構成図。
【図6】実施例2において付記したもう1つの水素燃料
自動車の例のシステム構成図。
【符号の説明】
1...水素燃料自動車, 10...MH内蔵タンク, 11...水素消費部, 12...水素流路, 13...水素圧送機, 14...バイパス流路, 15...制御弁, 20...冷房装置, 21...コンデンサ, 30...熱交換装置, 31...第1熱交換器, 32...第2熱交換器, 41...空気通路, 85,86...空気,
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三浦 正芳 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式 会社豊田自動織機製作所内 (72)発明者 藤田 信雄 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−305273(JP,A) 特開 昭51−4716(JP,A) 特開 昭61−81218(JP,A) 特開 平4−368228(JP,A) 特開 昭61−193914(JP,A) 特開 平4−163860(JP,A) 特開 昭64−6650(JP,A) 特開 昭63−32263(JP,A) 実開 平4−122209(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60H 1/32 F25B 17/12

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両を駆動する動力を発生させる水素消
    費部と,該水素消費部に水素を供給するための水素吸蔵
    合金を収容するMH内蔵タンクと,圧縮された冷媒ガス
    を凝縮するコンデンサ及び膨張した冷媒液を蒸発するエ
    バポレータを有する冷房装置と,上記MH内蔵タンク内
    に熱媒体流路の一部を形成する熱交換装置とを有する水
    素燃料自動車であって, 上記熱交換装置は,MH内蔵タンク内に配設した第1熱
    交換器と,上記冷房装置によって冷却される被冷却空気
    の通路又は冷房装置のコンデンサを冷却する冷却空気の
    通路の少なくとも一方に配設した第2熱交換器とを有し
    ており, 上記MH内蔵タンクと水素消費部とを結ぶ水素流路に
    は,上記水素消費部の負荷変動に対応して水素をその流
    量や圧力を調整して上記水素消費部へ供給する水素圧送
    機を有していることを特徴とする水素燃料自動車。
  2. 【請求項2】 請求項1において,上記熱交換装置は,
    MH内蔵タンク内に配設した第1熱交換器と,上記冷房
    装置のコンデンサを流通する冷媒と上記熱媒体とを熱交
    換可能に,コンデンサの入口側又は出口側の少なくとも
    一方に配設した第2熱交換器とを有することを特徴とす
    る水素燃料自動車。
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