JP3309240B2 - 同軸コネクタ - Google Patents

同軸コネクタ

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JP3309240B2
JP3309240B2 JP17065994A JP17065994A JP3309240B2 JP 3309240 B2 JP3309240 B2 JP 3309240B2 JP 17065994 A JP17065994 A JP 17065994A JP 17065994 A JP17065994 A JP 17065994A JP 3309240 B2 JP3309240 B2 JP 3309240B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主に、高周波伝送用、
ノイズを嫌う伝送路用として多用される同軸伝送ケーブ
ルに接続する同軸コネクタに関し、特に、中心導体を接
続するためのコンタクトを用いることなく中心導体を相
互に接続する同軸コネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】同軸ケーブルには、外部導体が金属パイ
プで構成されているセミリジットタイプの同軸ケーブル
と、外部導体が金属編組線で構成された編組線タイプの
同軸ケーブルとが周知である。
【0003】従来の同軸ケーブルとして編組線タイプの
同軸ケーブルを接続する同軸コネクタについて図5及び
図6を参照して説明すると、同軸コネクタは、コネクタ
(プラグ側コネクタ)31と、このコネクタ31に接続
する相手コネクタ(レセプタクル側コネクタ)32とを
有している。コネクタ31と相手コネクタ32とは、そ
れぞれに同軸ケーブル33が接続されている。
【0004】同軸ケーブル33は、中心導体34と、こ
の中心導体34上を被覆した絶縁部材35と、絶縁部材
35上に被覆されている外部導体36と、外部導体36
を被覆した外部絶縁部材37とを有している。
【0005】コネクタ31は、筒状に形成されているプ
ラグヘッド40と、プラグヘッド40の筒部に嵌め込ま
れ、かつ一部を同軸ケーブル33を接続する方向に突き
出している筒状の導電性グランドシェル41と、グラン
ドシェル41の筒部にインシュレータ42を介して軸方
向に設けられている導電性の中心コンタクト43とを有
している。
【0006】同軸ケーブル33を接続する方向に突き出
したグランドシェル41には、その端面からスリーブ部
44がのびている。スリーブ部44は同軸ケーブル33
の端部において、同軸ケーブル33の絶縁部材35と外
部導体36との間に入り込んでいる。中心導体34は、
スリーブ部44内からグランドシェル41の筒部にまで
入り込んでおり、中心コンタクト43の接続部43aに
接続されている。この中心コンタクト43は中間部がイ
ンシュレータ42に保持されており、中間部から接続部
43aとは反対側にのびているピン形状の接触部43b
がプラグヘッド40の筒部内に露出されている。接触部
43bに対向しているプラグヘッド40の筒部内周壁に
は雌ネジ40aが形成されている。
【0007】一方、相手コネクタ32は、筒状の導電性
相手グランドシェル51と、相手グランドシェル51の
筒部に相手インシュレータ52を介して軸方向に設けら
れている導電性の相手中心コンタクト53とを有してい
る。
【0008】相手グランドシェル51には、同軸ケーブ
ル33を接続する側の端面から相手スリーブ部54がの
びている。相手スリーブ部54は同軸ケーブル33の端
部において、同軸ケーブル33の絶縁部材35と外部導
体36との間に入り込んでいる。中心導体34の端部は
相手スリーブ部54内からその先端部が相手グランドシ
ェル51の筒部に入り込んでおり、相手中心コンタクト
53の相手接続部53aに接続されている。この相手中
心コンタクト53は中間部が相手インシュレータ52に
保持されており、中間部から相手接続部53aとは反対
側にのびているソケット形状の相手接触部53bが相手
インシュレータ52の筒部に嵌め込まれている。相手接
触部53bに対向している相手グランドシェル51の筒
部の外周壁には雄ネジ32aが形成されている。
【0009】次に、コネクタ31と同軸ケーブル33と
の組み立て方法について説明すると、まず、同軸ケーブ
ル33の外部導体36と絶縁部材35との間に、グラン
ドシェル41に設けられているスリーブ部44を挿入
し、外部導体36とスリーブ部44とを半田付け、又は
圧着により接続する。次に、同軸ケーブル33の中心導
体34と中心コンタクト43とを半田付け又は圧着によ
り接続する。中心コンタクト43はインシュレータ42
を介してグランドシェル41の所定の位置に固定され
る。最後にグランドシェル41には、内側に嵌合用の雌
ネジ40aが切られているプラグヘッド40を取り付け
て組み立てを終了する。
【0010】さらに、相手コネクタ32と同軸ケーブル
33との組み立て方法について説明すると、同軸ケーブ
ル33の外部導体36と絶縁部材35との間に、相手グ
ランドシェル51に設けられた相手スリーブ部54を挿
入し、同軸ケーブル33の外部導体36と相手中心コン
タクト53とを半田付け又は圧着により接続する。相手
中心コンタクト53は相手インシュレータ52を介して
相手グランドシェル51の所定の位置に固定される。
【0011】コネクタ31及び相手コネクタ32は、プ
ラグヘッド40内の雌ネジ40aを相手グランドシェル
51上の雄ネジ32aに締結することで嵌合する。この
時、コネクタ31及び相手コネクタ32に接続されてい
る同軸ケーブル33のそれぞれは、外部導体36同志が
電気的に結合する。同時に中心コンタクト43が相手中
心コンタクト53の割りバネ形状に形成されている相手
接触部53b中に侵入し、中心導体34同志の電気的な
結合が達成される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
同軸コネクタの構造によると、コネクタ31及び相手コ
ネクタ32に各同軸ケーブル33の中心導体34に電気
的に接続するために、中心コンタクト43や相手中心コ
ンタクト53などを備える必要があるため、部品点数の
増加や組み立て工数の増加を招くという問題がある。
【0013】また、相手コネクタ32に内装されている
相手中心コンタクト53の相手接触部53bは、すり割
り加工が施されているが、すり割り加工可能なコンタク
ト径には限界があり、極細径の同軸ケーブル33には対
応できなくなってしまうという問題がある。
【0014】さらに、コネクタ31及び相手コネクタ3
2の嵌合時において、中心コンタクト43にこじりの力
が加わり易く、長寿命化が困難であるという問題があ
る。
【0015】それ故に、本発明の課題は、中心コンタク
ト及び相手中心コンタクトを使用することなしに一対の
同軸ケーブルの接続を実現し、部品点数削減を図り、か
つ長寿命であり、極細径の同軸ケーブルにも対応可能な
同軸コネクタを提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、中心導
体と、該中心導体上に被覆した絶縁部材と、該絶縁部材
上に被覆した外部導体とを含む同軸ケーブルを一対用意
し、一方の前記同軸ケーブルの端部に接続したコネクタ
と、他方の前記同軸ケーブルの端部に接続した相手コネ
クタとを有し、前記コネクタは一方の前記同軸ケーブル
の前記外部導体に接続したグランドシェルと、該グラン
ドシェルを保持したプラグヘッドとを有し、前記相手コ
ネクタは前記グランドシェルに嵌合・離脱可能に接続す
る相手グランドシェルを有している同軸コネクタにおい
て、一方及び他方の前記同軸ケーブルは、前記中心導体
及び前記絶縁部材からなる先端の先端面同士を対向させ
ることによって前記中心導体同士が相互に突き合わせ弾
性的に接触されるものであり、前記中心導体及び前記絶
縁部材の前記先端面を突状にかつ球面状に研磨加工を施
して形成されている球面接触部を有し、前記中心導体の
前記球面接触部における頂部が前記絶縁部材の球面部分
よりも先端側へ突出していることを特徴とする同軸コネ
クタが得られる。
【0017】また、本発明によれば、前記プラグヘッド
及び前記相手グランドシェルは、前記球面接触部の接触
・離間方向で前記コネクタと前記相手コネクタとを嵌合
・離脱させる雌雄のネジ部を有していることを特徴とす
る同軸コネクタが得られる。
【0018】
【作用】本発明の同軸コネクタによると、同軸ケーブル
を切断した端面に突状球面加工を施し、球面接触部が突
出されている中心導体をコネクタと相手コネクタとの相
互のネジ締結により弾性接触させ電気的な導通を得る。
【0019】この構成によると、コネクタと相手コネク
タとに中心コンタクト及び相手中心コンタクトが不要と
なることから、コンタクト部品点数が削減でき、極細径
の同軸ケーブルにも対応可能となる。また、同軸ケーブ
ルの中心導体にはこじりなどの力が加わらない。
【0020】
【実施例】図1及び図2は、本発明の同軸コネクタの一
実施例を示している。図1及び図2を参照して同軸コネ
クタは、コネクタ(プラグ側コネクタ)1と、このコネ
クタ1に接続する相手コネクタ(レセプタクル側コネク
タ)2とを有している。コネクタ1と相手コネクタ2と
は、それぞれに同じ構成の同軸ケーブル3が接続されて
いる。
【0021】同軸ケーブル3は、中心導体4と、この中
心導体4上を被覆した絶縁部材5と、絶縁部材上に被覆
した外部導体6と、外部導体6を被覆した外部絶縁部材
7とを有している。
【0022】コネクタ1は、筒状に形成されているプラ
グヘッド10と、プラグヘッド10の筒部に嵌め込ま
れ、かつ一部が同軸ケーブル3を接続する方向に突き出
されている筒状の導電性グランドシェル11とを有して
いる。グランドシェル11の筒部には、一方の同軸ケー
ブル3の絶縁部材5及び絶縁部材5内に位置する中心導
体4が挿入されている。
【0023】同軸ケーブル3を接続する方向に突き出し
たグランドシェル11には、スリーブ部12がのびてい
る。スリーブ部12は同軸ケーブル3の端部において、
同軸ケーブル3の絶縁部材5と外部導体6との間に入り
込んでいる。グランドシェル11には、同軸ケーブル3
の中心導体4の先端周囲を囲んでいる筒部の内周壁に雌
ネジ13が形成されている。
【0024】一方、相手コネクタ2は、プラグヘッド1
0の筒部に嵌め込まれ、かつ一部を同軸ケーブル3に接
続する方向に突き出されている筒状の導電性相手グラン
ドシェル21を有している。同軸ケーブル3を接続する
相手グランドシェル21には、同軸ケーブル3の端部を
保持する相手スリーブ部22がのびている。相手スリー
ブ部22は図4に詳細を示されている。相手スリーブ部
22は同軸ケーブル3の端部において、同軸ケーブル3
の絶縁部材5と外部導体6との間に入り込んでいる。相
手グランドシェル21にはプラグヘッド10の雌ネジ1
3に対応する部分である筒部の外周壁に雄ネジ23が形
成されている。
【0025】次に、コネクタ1と同軸ケーブル3との組
み立て方法について、図2及び図3をも参照して説明す
る。まず、一部分で所定の長さ寸法に切断した同軸ケー
ブル3の先端部分から外部絶縁部材7及び外部導体6を
取り去り、絶縁部材5を剥ぎ出す。この時、中心導体4
及び絶縁部材5は、切断後の先端に先端面を有する。さ
らに、中心導体4及び絶縁部材5の先端面は、相互に対
向させることによって中心導体4の先端同士が相互に突
き合わせ弾性的に接触させるように、中心導体4及び絶
縁部材5の先端面を突状にかつ同一面で球面状に研磨加
工を施すことによって球面接触部26を形成する。研磨
加工後の中心導体4の球面接触部26における頂部は、
絶縁部材5の球面部分よりも先端側へ突出している。よ
って、中心導体4の球面接触部26同士は相互に突き合
わせ弾性的に接触させることができる。
【0026】次に、先に処理した同軸ケーブル3の外部
導体6と絶縁部材5との間にグランドシェル11に設け
たスリーブ部12を挿入する。このとき、スリーブ部1
2と外部導体6とは半田又は圧着の方法により接続す
る。グランドシェル11上に内側に雌ネジ13を切られ
たプラグヘッド10を取り付けると、コネクタ1の組み
立ては終了する。
【0027】さらに、相手コネクタ2と他方の同軸コネ
クタ3の組み立てについて説明する。前述したように前
処理を施した同軸ケーブル3の外部導体6と絶縁部材5
との間に、相手グランドシェル21の相手スリーブ部2
2を挿入する。相手スリーブ部22と外部導体6は半田
又は圧着の方法により接続する。これにより、相手コネ
クタ2の組み立てが完了する。
【0028】コネクタ1及び相手コネクタ2の嵌合時
は、同軸ケーブル3の外部導体6間の電気的結合はプラ
グヘッド10、相手グランドシェル21間のネジ締結に
より達成される。中心導体4同志の間の結合は突状球面
研磨により最先端に突出した中心導体4の球面接触部2
6を弾性接触させることにより達成される。弾性接触の
ための接触力は、コネクタ1と相手コネクタ2との間の
ネジ締結力による。
【0029】なお、ここでは、同軸ケーブル3の外部導
体6を編組線として説明したが、セミリジットタイプの
外部導体についてもコネクタ1及び相手コネクタ2への
取り付け方法を変更するだけで、実現できることは言う
までもない。また、同軸ケーブル用のみならず、基板実
装用の同軸コネクタについても同構造は適用できる。
【0030】
【発明の効果】以上、実施例により説明したように、本
発明の同軸コネクタによれば、同軸ケーブルの端面を突
状に球面研磨することで、同軸ケーブルの端面における
最先端が突出する中心導体を弾性接触させることにより
電気的結合を達成することができるため、従来のような
中心コンタクトは不要であり、従来型として比較して、
部品点数の減少を図ることができる。
【0031】また、従来型では、中心コンタクトの製造
限界から適用できる同軸ケーブルの細径化には限界があ
ったが、本願では極細径の同軸ケーブル用コネクタも得
られる。
【0032】さらに、中心導体にはこじりの力がかから
ないため長寿命化も図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の同軸コネクタの接続状態を示し、一部
を断面した側面図である。
【図2】図1の同軸コネクタの接続前の状態の外観を示
す側面図である。
【図3】図1の同軸コネクタのコネクタ及び相手コネク
タの組み立て方法の一工程を説明する一部断面を示す側
面図である。
【図4】図1の同軸コネクタのコネクタ及び相手コネク
タの組み立て方法の一工程を説明する一部断面を示す側
面図である。
【図5】従来の同軸コネクタの接続前の状態を示し、一
部を断面した側面図である。
【図6】図5の同軸コネクタの側面図である。
【符号の説明】
1,31 コネクタ 2,32 相手コネクタ 3,33 同軸ケーブル 4,34 中心導体 5,35 絶縁部材 6,36 外部導体 7,37 外部絶縁部材 10,40 プラグヘッド 13,40a 雌ネジ 11,41 グランドシェル 42 インシュレータ 43 中心コンタクト 12,44 スリーブ部 21,51 相手グランドシェル 53 相手中心コンタクト 22,54 相手スリーブ部 23,32a 雄ネジ 26 球面接触部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−309579(JP,A) 実開 平3−48881(JP,U) 実開 昭53−160277(JP,U) 実開 昭62−101403(JP,U) 実開 平2−116414(JP,U) 実開 昭63−170807(JP,U) 実開 昭62−143904(JP,U) 実公 昭33−10764(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01R 17/04 H01R 13/22 G02B 6/10

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中心導体と、該中心導体上に被覆した絶
    縁部材と、該絶縁部材上に被覆した外部導体とを含む同
    軸ケーブルを一対用意し、一方の前記同軸ケーブルの端
    部に接続したコネクタと、他方の前記同軸ケーブルの端
    部に接続した相手コネクタとを有し、前記コネクタは
    方の前記同軸ケーブルの前記外部導体に接続したグラン
    ドシェルと、該グランドシェルを保持したプラグヘッド
    とを有し、前記相手コネクタは前記グランドシェルに嵌
    合・離脱可能に接続する相手グランドシェルを有してい
    る同軸コネクタにおいて、一方及び他方の前記同軸ケー
    ブルは、前記中心導体及び前記絶縁部材からなる先端の
    先端面同士を対向させることによって前記中心導体同士
    が相互に突き合わせ弾性的に接触されるものであり、前
    記中心導体及び前記絶縁部材の前記先端面を突状にかつ
    球面状に研磨加工を施して形成されている球面接触部を
    有し、前記中心導体の前記球面接触部における頂部が前
    記絶縁部材の球面部分よりも先端側へ突出していること
    を特徴とする同軸コネクタ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の同軸コネクタにおいて、
    前記プラグヘッド及び前記相手グランドシェルは、前記
    球面接触部の接触・離間方向で前記コネクタと前記相手
    コネクタとを嵌合・離脱させる雌雄のネジ部を有してい
    ることを特徴とする同軸コネクタ。
JP17065994A 1994-07-22 1994-07-22 同軸コネクタ Expired - Lifetime JP3309240B2 (ja)

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JP4053950B2 (ja) 2003-08-08 2008-02-27 ヒロセ電機株式会社 同軸コネクタ、及び、これに用いるコネクタ及びノート型パソコン

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