JP3305714B2 - コーティング方法 - Google Patents

コーティング方法

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JP3305714B2
JP3305714B2 JP50099992A JP50099992A JP3305714B2 JP 3305714 B2 JP3305714 B2 JP 3305714B2 JP 50099992 A JP50099992 A JP 50099992A JP 50099992 A JP50099992 A JP 50099992A JP 3305714 B2 JP3305714 B2 JP 3305714B2
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イーストマン コダック カンパニー
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はコーティング方法に関するものであり、より
詳しく言えばフローコーティング(curtain coating)
方法に関する。
フローコーティング方法は周知であり、移動支持体の
表面上に1層以上の液体層を塗布するために幅広く使用
されている。特に、フローコーティングを写真製品のコ
ーティングに用いてもよい。
ビードコーティング(bead coating)は多層同時コー
ティングのための最初の方法であり、その完成は写真フ
ィルム及び用紙の効率の高い製造を導いた。
US−A−2761791は、高コーティング速度で支持体を
湿潤させるために低粘度下部層が必要とされるビードコ
ーティング法を開示している。写真製品に通常要求され
る高度のコーティング均一性を達成するためには、下部
層が比較的厚いことが好ましい。粘度が約3ないし10mP
a・sで湿潤時の厚みが約40ないし100μmの下部層がUS
−A−4001024に開示されている。
しかしながら、比較的厚く低粘度の下部層という組合
せは該製品の必要条件に矛盾しかねないものであり、ド
ライヤーに高負荷をもたらしそれにより製造速度を制限
しかねない。比較的厚く低粘度の下部層を用いてもな
お、ビードを安定させるために、該ビードをはさんで水
1cm程度の少なくとも小さな圧力差又は吸引を用い、且
つホッパーのリップ及び支持体の間に300μm程度の小
さな間隙を維持することが一般に必要である。
その結果、ビードに接触しながらの均質な吸引の作動
及び調節のために複雑な装置が必要である。
さらに、ホッパーリップ及び支持体の間に正確に小さ
な間隙を作り且つ維持することは困難であり高価につ
く。ホッパーリップ及び支持体の間の間隙が非常に細い
ために、気泡又は破片がリップ下又は上にトラップされ
て、コーティング内に線状及び縞状の不均一をもたらし
かねない。気泡は例えばコーティング開始点及び添え継
ぎ点(splice)において発生されることがあり、破片
(debris)は支持体の表面上に持ち込まれるか、又は該
支持体表面自身の不完全性により生じることもある。
US−A−4001024は、ビードコーティング法の限界及
び欠点が緩和されたビードコーティング法を開示してい
る。US−A−4001024に述べられているビードコーティ
ング法は薄く低粘度の下部層を、該下部層上のより高粘
度の十分に厚い層とともに用いる。最良の結果を得るた
めには、該下部二層の組成物は該下部二層の何らかの相
互置換又は混合を容認しうるようなものである必要があ
る。約1ないし8mPa・sの粘度で湿潤時で約2ないし12
μmの厚みの下部層、及び該下部層上の約10ないし100m
Pa・sの粘度で湿潤時で15ないし50μmの付着量の層が
企図されている。この様式で乾燥負荷は軽減できること
が多いが、下部層の均一性が必要な為に制約に出くわす
ことがさらにあり得る。
US−A−4113903は、ビードコーティングにおける薄
い疑似塑性下部層の使用を開示している。該下部層の粘
度は、剪断速度が高い湿潤線において低く、約10mPa・
sより小さい。これは該支持体の動的湿潤を助けるため
のものである。該下部層も、湿潤線から離れた、コーテ
ィングビードの剪断速度がより遅い部位では粘度がより
高くなる。該ビード中の粘度が高くなるとビードは強く
なり、そのためリップ及び支持体の間により大きな間隙
を用いることができる。このようなビードを安定させる
には、25cm水柱高までの一層高い吸引が必要なことがあ
る。この方法の欠点にはビードに接触して高い吸引を作
る必要があること及びホッパーリップ及び支持体の間に
細い間隙が必要であることが含まれる。US−A−400102
4に述べられているように、この下部層の均一性を巡る
制限もさらに含まれることがある。
ビードコーティング法の主要な欠点はフローコーティ
ング法によって広く軽減又は解決された。その一方法が
US−A−3632374に述べられている。
US−A−3632374では支持体は、液体の自由落下垂直
カーテンを該液体カーテンが該支持体上に衝突するよう
に形成することによりコーティングされる。該カーテン
は安定であり、全幅を通じて均一の流速を有する。コー
ティング液の特定の厚みの薄層が該支持体上に形成され
るように、該液体の流速及び該支持体の移動速度の間に
調節された関係が維持される。該カーテンを形成するた
めの装置は、コーティング液がリップに達するまでその
上を重力によって流れる、下向きに傾斜したスライド面
を有するホッパーを含む。該リップは移動する支持体の
上方に垂直に間隔を開けており、コーティング液が該リ
ップから自由落下カーテン中を下方に流れる。
複数の単層が支持体上にコーティングされる他の方法
がUS−A−3867901に述べられている。US−A−3508947
は支持体上に複数の層をコーティングする方法を開示し
ている。
高コーティング速度を達成するために下部層の低粘度
は必要でなく、良好なコーティング均一性を達成するた
めに該下部層が相対的に厚い必要はない。該ホッパーリ
ップ及び該支持体の間の間隙はセンチメートルのオーダ
ーであり、ビードコーティングにおける細い間隙に伴う
問題を解決している。さらに、該ホッパーリップ及び該
支持体の間を自由落下する間に該カーテン中に運動量が
発生し、これが該支持体の湿潤及び均一層の製造を助け
る。その結果、ビードコーティングの場合のような吸引
の適用は必要でない。
製造速度が徐々に増すに連れて、US−A−3867901及
びUS−A−3508947に述べられているように、フローコ
ーティング中に達成できる速度は制限されることがあ
る。主な制約は、支持体速度が十分に上昇した時に起こ
る、該コーティング及び支持体の間の空気のエントレイ
ンメント(entrainment)である。
周知のフローコーティング法の別の欠点は、エア・エ
ントレインメントが「ヒステリシス」効果を示しかねな
いことである。一定の層流速又は一定の層湿潤厚におい
てコーティング速度が増すに連れて、エア・エントレイ
ンメントが結局は始まる。その後コーティング速度が減
少すると、エア・エントレインメントが終了する速度は
それが開始する速度よりも実質的に低くなりうることが
見出される。200cms-1又はそれ以上の速度差は珍しくな
い。従って、フローコーティング方法においては、該処
理の経過によって、エア・エントレインメントが起こる
ことも起こらないこともある状態があり得る。これらの
状態が、エア・エントレインメントが起こるかどうかの
予測が不可能な準安定領域の特徴である。この準安定領
域において、添え継ぎの通過は、以前に何も存在してい
なかった場合にはエア・エントレインメントに急に陥る
のに十分な擾乱となりうる。コーティング開始時に遭遇
した一過性の擾乱が引き起こし得るのと同様に、磨耗の
ような該支持体の不完全性もエア・エントレインメント
に急に陥らせることがある。良好な実践例は、該準安定
領域内のフローコーティングは避けるべきであることを
指図している。このようにコーティング速度が不本意に
制限され、エア・エントレインメントの産生に影響を及
ぼす条件を同定する適当な手段が明らかにされて実行さ
れなければならない。
US−A−4569863は速度を高めるための、薄い低粘度
下部層の使用を開示している。1ないし20mPa・sの範
囲の粘度の下部層及び2ないし30μmの湿潤厚が企図さ
れている。この方法には幾つかの欠点が考えられる。こ
のような薄層は一般に製品中で機能層とはならず、その
ために他のスロットを持つホッパーと共に別個の組成物
吸入排出システムが通常必要となる。
低粘度及び相対的に低流速の層を下部層として、波及
び他の不安定流動の発現なしに傾斜したホッパースライ
ドを下って放出することも困難である。US−A−456986
3は又、他の層組成物がその上を流れているメインホッ
パースライドとホッパーリップにおいて結合している別
個のスライドを下って低粘度下部層が放出される、V型
ホッパーを述べている。これは結果として長いメインス
ライドをもたらすことになり、それは該スライド上の波
及び他の不安定流動の発現がスライド長が増すに連れて
非常に速く生ずるために望ましくなく、結果として該メ
インスライド上の層の相対的流速及び粘度に望ましくな
い制限を及ぼすことがある。
該ホッパー設計のある種の幾何学的形状は、スライド
面上の、相対的に低い粘度及び流速の下部層の放出に付
随することがあるスライド不安定性を軽減することがで
きる。メインスライド面と呼ばれる該スライドのスロッ
トを含む部分の水平物に対する角度は流動を安定化させ
るために最小にすることができ、例えば5゜ないし20゜
の範囲の傾斜である。該スライド面の全長も、分配キャ
ビティ及び機械的完全性のために必要な最低の厚みのホ
ッパーエレンメントを組み立て、且つ該ホッパーが構成
されるエレメントの数を制限することにより最小にする
ことができる。粘度及び流速が相対的に低い下部層の場
合、スライドの傾斜及びその上をこの下部層が流動する
スライド面の全長を最小にすることが特に重要である。
特に、該ホッパーリップエレメントのスライド面をよく
考慮することが重要である。この最後のエレメント上
に、好ましくは傾斜が少なく上方を向いているメインス
ライド面から実質的に垂直の自由落下カーテンの開始部
位までの移動が成される。
該リップエレメントは一般に傾斜の少ないメインスラ
イド面の続きであるスライド面部分を有するものであ
り、該部分は実質的に垂直の自由落下カーテンが形成で
きるように該ホッパーリップをホッパーのメインボディ
を過ぎた外まで突き出すのに十分な距離まで続く。丸み
をつけるなどにより好ましいなめらかな移動が該メイン
スライド面部分と、該ホッパーリップで終わる垂直又は
ほぼ垂直のスライド面部分の間で行われる。リップエレ
メントは、2cmのオーダーの垂直又はほぼ垂直なスライ
ド部分に続く、5cmオーダーのメインスライド面部分で
作ることができる。
該リップエレメント上の全スライド長は、メインスラ
イド面部分から垂直又はほぼ垂直なスライド面部分まで
の移動を、2cmオーダーの曲率半径を用いて実質的に丸
くすることによりさらに減らすことができる。或いは、
該移動を水平物に対して40゜ないし70゜の範囲の中間的
傾斜の第三の平面スライド面を用いて、再び好ましくは
滑らかな三スライド面部分の間を移動させて、行っても
よい。このように、該リップエレメントの全スライド長
は5cmのオーダーまで減らすことができ、それは4cmのオ
ーダーのメインスライド面部分、0.5cmのオーダーの中
間的傾斜のスライド部分及び0.5cmのオーダーの垂直又
はほぼ垂直なスライド部分から成る。それによって、機
械的完全性、ホッパーリップ上の湿潤線位置の調節、及
び自由落下カーテンの該ホッパーボディからの十分なク
リアランスを含む全ての点に関して満足できるリップエ
レメントが達成できる。
上記のようなホッパー設計を用いると、層の相対的流
速及び粘度を選択する上での制約を減らすことができ、
特に、相対的に低い粘度及び流速の下部層を巡る制約を
減らすことができる。
該支持体を湿潤させる低粘度の層がV型ホッパーを用
いて放出されると、それは下方に向く。よって、そのよ
うなスライド上に流れを確立することは実際問題として
困難なことがあり、該スライド面から組成物がたれるこ
とがある。さらに、このスライド配位では該スライド面
に対して垂直の重力を持つ構成部品があり、それが不安
定であり、層が該スライドに沿って下へ動いて行く際の
層上の波の発達を促進する。
低粘度の下部層はさらに、自由落下液体カーテンが移
動支持体上に衝突する地点に「パドリング(paddlin
g)」を促進する。該カーテンのすそに「ヒール(hee
l)」が現れる。このヒールが十分に大きい場合は、気
泡や破片を取り込むようになるかもしれない渦をそれが
含むことがあり、それによりコーティング中に線や縞を
作る。大きなヒールは振動することもあり、該コーティ
ング中に支持体の移動方向の縦及び横方向の不均一性を
もたらす。パドリングを防ぐために、たとえ機能的な下
部層は薄くないとしても、低粘度の該下部層は薄さを保
たなければならないことがあり、該カーテンの高さは低
くなければならないことがあるが、それによりカーテン
の安定性に有害な影響を及ぼし、該ホッパーの下の、ス
タートパンのような他の装置のための空間を制限してし
まう。
低粘度の下部層に伴うことがある、さらに別の問題が
ある。厚みが完全には均一でないことがある支持体のた
めに、又はコーティングにそれが凝固する前に衝突する
気流のために、そのような層はコーティング地点以降の
流動を促進する。低粘度の液体は又、以前から残存する
液体(クリーニング溶液等)、気泡、並びに実際に出く
わすような他のスラッグ及び破片のための、ミキサー、
ポンプ及び脱気泡装置等のパージライン及び補助装置に
概して不向きであるために、放出が困難である。このよ
うなパージしにくさにはコーティングが不均一性となる
高い可能性が伴ってきており、最も顕著なものが線及び
縞である。
フローコーティングにおいて、均一な層(類)は運転
変数がかなり正確な限度内に保たれている場合にのみ得
られる。これらの限度がいわゆる「コーティングウイン
ドー」を規定する。得られる「コーティングウインド
ー」は該支持体上にコーティングされることになる液体
材料に関係するものであることに注意すべきである。
上で考察したように、「コーティングウインドー」の
境界の一つはエア・エントレインメントの発生による。
特定の粘度を有する液体材料において、コーティングホ
ッパーの単位幅あたりの流速に関係したコーティング速
度でエア・エントレインメントが発生する。そこで、単
位幅あたりの所定の流速において、支持体上に液体材料
をコーティングすることができる速度に上限が課せられ
る。
そこで本発明の目的は、その物理的性質により高いコ
ーティング速度を達成させて製造されるコーティングに
改善さた均一性を提供し、この故に「コーティングウイ
ンドー」を拡げる材料を、少なくとも支持体に隣接する
層が含むフローコーティング方法を提供することにあ
る。
本発明の一面により、少なくとも支持体に隣接する液
体材料の層が、500s-1より小さい剪断速度では20mPa・
sより大きい粘度を持ち、106s-1より大きい剪断速度で
は10mPa・sより小さい粘度を持つ疑似塑性の液体(pse
udoplastic liquid)になるように、一層又はそれ以上
の層を含む液体材料が移動支持体上にコーティングされ
るフローコーティング方法であって、該疑似塑性の液体
の粘度が104ないし108s-1の間の剪断速度で実質的に一
定の値に近づくことを特徴とするものが提供される。
周知のフローコーティング方法では、使用されている
疑似塑性材料、例えばゼラチン水溶液等は、これらの条
件を同時に満たすのに十分なほどには剪断減粘性でな
い。
都合がよいことに、該疑似塑性の液体の粘度は、104
ないし106s-1の間の剪断速度で10mPa・sより小さな
値、さらに該湿潤線の付近で見られる剪断速度(典型的
には106s-1よりも大きい)では0.5ないし10mPa・sの間
の値に到達する。(該湿潤線とは該自由落下液の上流側
が移動支持体上に衝突する地点により規定される線であ
る。) 上に明記された剪断速度における実質的に一定の粘度
は、エア・エントレインメントという望ましくない現象
によってもたらされる準安定領域を意外にも消滅させる
か又は実質的な減少に導く。
さらに、該疑似塑性液は1000s-1以下の剪断速度で実
質的に一定の粘度を示す流動学的プロファイルを有する
ことが望ましい。都合がよいことに、この粘度は30ない
し200mPa・sの間の値をとるべきである。
少なくとも500s-1よりも小さな剪断速度で実質的に一
定の粘度を有することにより、該ホッパースライド上に
波又は他の不安定流動の現れに出くわさないように、該
ホッパースライド上の粘度を確実に十分高くできる。そ
れは同時に、パージが有効に行われるように、放出ライ
ン、ホッパー分配キャビティ、及び補助装置内における
相対的に高い粘度を確実にする。
フローコーティングにおいて上記のような疑似塑性材
料を用いることにより、以下の利点が得られる: (1)コーティング均一性の改善; (2)エア・エントレインメントなしのコーティング速
度の増加; (3)エア・エントレインメントの開始及び浄化により
もたらされる準安定領域の減少又は消去;及びそれによ
る (4)拡大された「コーティングウインドー」。
意外にも、本発明の疑似塑性液を用いることにより、
高速における支持体の湿潤が低粘度の下部層に伴う問題
に出くわすことなく促進される。
又意外にも、該疑似塑性下部層は1μm程度に薄くて
もよく、それでもなおエア・エントレインメントなしの
コーティング速度の増加と言う目標を達成する。しかし
ながら、この下部層は薄いという制約は受けず、100μ
m以上に厚くてもよい。このように、該製品中において
該下部層は機能的層となり得るらしく、高速における支
持体の湿潤を助けるという単独の目的のためだけに存在
するわけではなさそうである。
さらに、該下部層上にコーティングされた他の層が疑
似塑性又は本発明を損なわない他のものでもよい。
本発明の疑似塑性材料は単一ポリマー溶液(例えば、
ポリ(ビニルピロリドン)(PVP)水溶液)又は、ポリ
マー増粘剤を含む相対的に薄いゼラチンメルト(例え
ば、5%ゼラチン溶液、プラス1%のアクリルアミド及
び2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸
ナトリウムの20/80コポリマー)のようなより複雑な系
のいずれかを含んでもよい。他の材料もその性質により
含まれてもよく、例えば写真用エマルジョン中の水素化
銀の分散液又は架橋剤である。
本発明がより良く理解されるように、添付の図面を参
照されたい。そのうち: 図1(a)は78%グリセロール水溶液(ニュートン液
体)に対するコーティング地図の一部を示す; 図1(b)は15%ゼラチン水溶液(剪断減粘性液体)
に対するコーティング地図の一部を示す; 図2は5%ゼラチン水溶液に対するものであることを
除けば、図1(b)に示されたものと同様のコーティン
グ地図の一部を示す; 図3は種々のタイプの液体に対する流動学的プロファ
イルの概略図を示す; 図4は78%グリセロール水溶液、15%ゼラチン水溶液
及び5%ポリ(ビニルピロリドン)水溶液に対して測定
された流動学的プロファイルを示す; 図5は7.8%PVP水溶液に対する42℃における流動学的
プロファイルを示す; 図6は、図5に示された流動学的プロファイルを有す
る溶液の下部層でコーティングされた15%ゼラチン水溶
液に対するコーティング地図の一部を示し、該下部層は
1.14cm2s-1の流速を持つ; 図7は、図5に示された流動学的プロファイルを有す
る溶液の下部層でコーティングされた15%ゼラチン水溶
液に対するコーティング地図の一部を示し、該下部層は
0.57cm2s-1の流速を持つ; 図8は、図5に示されたような流動学的プロファイル
を有する溶液に対するコーティング地図の一部を示す; 図9は、5%ゼラチン水溶液、プラス1%のアクリル
アミド及び2−アクリルアミド−2−メチルプロパンス
ルホン酸ナトリウムの20/80コポリマーに対する典型的
なコーティング地図の一部を示す; 図10は、図9に示されたコーティング地図を作るのに
用いられた溶液の測定された流動学的プロファイルを示
す; 図11は、好ましいポリマー/ゼラチン組成物の流動学
的プロファイルを示す; 図12は、図11に示された流動学的プロファイルを有す
る好ましいポリマー/ゼラチン組成物の下部層でコーテ
ィングされた15%ゼラチン水溶液に対するコーティング
地図の一部を示す; 図13は好ましいポリマー/ゼラチン組成物に対するコ
ーティング地図の一部を示す; 図14は15%ゼラチン水溶液に対するコーティング地図
の一部を示す; 図15は、塗布角を45゜にした場合の、図14に示された
溶液に対するコーティング地図の一部を示す; 図16は、同じく塗布角を45゜にした場合の、3%ゼラ
チン水溶液、プラス5.5%PVP溶液に対するコーティング
地図の一部を示す; 図17は、同じ塗布角で、図16の液体を15%ゼラチン水
溶液に対する下部層として用いた場合の、それに対する
コーティング地図の一部を示す。
「コーティング地図」とは該コーティングホッパー
の、コーティング速度、V(cms-1)、対単位幅当たり
の流速、Q(cm2s-1)、のグラフを意味する。
「塗布角」とは、コーティングの方向の水平物からの
傾斜として測定された、自由落下カーテンの衝突地点に
おける支持体と実質的に垂直のカーテンのスロープ角度
を意味する。
フローコーティングでは、「コーティングウィンド
ー」は上述のようなコーティング速度対単位幅当たりの
流速の地図をグラフ化することにより、うまく表すこと
ができる。該地図の起点を通って引かれた線が、その
後、一定の湿潤厚又は塗布厚を有する全ポイント、Q/V
(cm)を結ぶ。単純ニュートン液体(すなわち、粘度が
一定)に対する地図の例が図1の(a)に示されてい
る。この液体は78%グリセロール水溶液である。
この場合、BCDEで示される曲線部分は、この液体に対
して有用なコーティングウィンドーのエア・エントレイ
ンメント境界を規定する。曲線BCDEの下及び右にあるポ
イントは全て、エア・エントレインメントが経験される
領域内にある。エア・エントレインメントへの移行は、
曲線部分BCDEを横切る際に突然起こる。
一般に、エア・エントレインメントが開始するコーテ
ィング速度は該液体の粘度に依存し、通常この依存は反
比例である:すなわち、粘度が下がるほど、コーティン
グ速度は上がる。非常に速いコーティング速度が1ない
し10mPa・sの範囲の粘度で達成される。
写真用製品のコーティングに使用してもよいゼラチン
メルト水溶液のような剪断減粘性液体に対しては、コー
ティング地図は(a)に示されたものよりもはるかに複
雑なことがある。例えば、水中15%ゼラチンを含むメル
トに対するコーティング地図を図1中の(b)に示す。
二つのコーティング地図(a)及び(b)は、比較が容
易に行われるように、同じ軸で示されている。
(a)及び(b)を比較すると、二つの重要な差が直
ちに明らかになる。第一は、該グリセロール溶液及び該
ゼラチン溶液の両方が低剪断速度では匹敵する粘度を有
する(それぞれ、50mPa・s及び63mPa・s)が、ゼラチ
ン溶液の場合はエア・エントレインメント境界がはるか
に高速にシフトしていることである。これは該湿潤線付
近の106s-1のオーダー又はそれ以上と考えられる非常に
高い剪断速度によって起こる粘度の低下によるものであ
る。図1に示されるように、(b)に示されるようなコ
ーティング速度の7倍の増加は、粘度の低下が実質的な
ものであることを示唆している。
二つの地図(a)及び(b)の間の第二の差は、ある
臨界値以上の流速では該ゼラチンメルトに対するエア・
エントレインメント境界が二つに分かれて、コーティン
グ速度又は流速が増加する際にエア・エントレインメン
トが始まる高速境界、及びコーティング速度又は流速が
低下する際にエア・エントレインメントが終わる低速境
界を提供することである。上で考察したように、全体的
な作用としてエア・エントレインメントに関してコーテ
ィングが予測できない準安定領域をもたらす。このよう
に、きれいなコーティングの開始は達成が困難であり、
エア・エントレインメントは添え継ぎの通過のようなち
いさな擾乱によって容易に誘発されうる。明らかに、こ
の準安定領域は有用なコーティングウィンドーを著しく
制限しうる。
剪断減粘性液体の範囲での実験から、エア・エントレ
インメントによる有意の準安定領域が、通常用いられる
濃度のゼラチンメルト水溶液及び、4%ポリ(ビニルア
ルコール)(PVA、88%加水分解、平均分子量125×1
03)のような何らかの他のポリマーの水溶液において得
られるが、この作用は必ずしも全てのポリマーについて
観察されるわけではないことが示されている。例えば、
該作用は5%PVP水溶液(平均分子量7×105)、デキス
トラン(分子量5−40×106)、及び2−アクリルアミ
ド−2−メチルプロパンスルホン酸ナトリウムの0.5%
水溶液ではごくわずかであることが見出された。
ゼラチンメルトでは、準安定領域はゼラチン濃度が低
下するに連れて劣勢になり、該作用は剪断減粘性特性の
対応する減少に相関することがある。該準安定領域の減
少を図2に表す。コーティング地図が示されている液体
は5%ゼラチン水溶液である(図1の(b)に示される
15%ゼラチン水溶液と比較した)。
全体的には、試験した液体について得られた結果はエ
ア・エントレインメントによってもたらされた準安定領
域は、移動支持体に接触する液体の特定の剪断減粘特性
によるものであることを示している。コーティングの期
間中、湿潤線付近の剪断速度は、常に高いが、湿潤線の
位置及び流動条件の両方によって変化する。該液体がこ
の範囲の剪断速度において剪断減粘性である場合、該液
体中の局所的な粘度中に対応する変動が起こると考えら
れる。同時係属中の国際出願PCT/US90/07559に開示され
ているように、最大コーティング速度は該湿潤線が該カ
ーテン下のある最適部位に位置する時に達成される。し
かしながら、エア・エントレインメントの開始時に、該
湿潤線は急に下流に移動し局所剪断速度が急低下する。
これが局所粘度の増加を導く場合、コーティングをうま
く行うことができるコーティング速度も上で考察した速
度/粘度の反比例関係ゆえに低下するであろう。
さらに、コーティング速度の実質的な降下が、移動す
る支持体の増大する前進力に逆らって該湿潤線を始めの
位置まで戻すために必要となるであろう。これらの二つ
の作用が合わさって、エア・エントレインメントの開始
及び浄化を規定する境界が該コーティング地図の異なる
部位に位置することを確実にする。
従って、上記により、準安定領域は先の場合のような
ニュートン液体においてのみならず、湿潤線付近に起こ
る剪断速度において第二の定粘度プラトーを示す剪断減
粘性液体においても当然存在しないであろう。
ここで考察している本発明は、準安定領域の上記の説
明が正確であるなしに関わらず、有効であることを明記
すべきである。
図3は種々のタイプの液体に対する流動学的プロファ
イルの概略図を示す。破線は上記で考察したような液体
を示し、点線はエア・エントレインメントによる準安定
領域を示す液体の状況を表す。各場合において、高剪断
速度における低粘度により、高コーティング速度に達す
るまでエア・エントレインメントが確実に延期される。
しかしながら準安定領域は、該粘度が約108s-1以下の剪
断速度で本質的に一定となる場合にのみ避けられる。
上で考察したように、コーティング液の粘度は最終的
にコーティングされた層の均一性に強い影響を及ぼす。
ホッパースライド上及び移動支持体上で高い粘度を有す
る液体は不安定化及び擾乱を受けにくい。現行の実施か
ら好ましい粘度の範囲は30ないし200mPa・sと示されて
いる。
均一にコーティングするための条件を、湿潤を促進し
エア・エントレインメントによる準安定領域を最小にす
るのに求められる条件と合わせた場合、本発明者はフロ
ーコーティングに用いるべき液体の「最適流動学的プロ
ファイル」を確立することができる。このプロファイル
を持つ液体は103s-1より低い剪断速度では、高いが実質
的に一定の粘度を示すことになるが、108s-1より低い剪
断速度では、はるかに低いが実質的に一定の粘度まで急
速に剪断減粘化する。このようなプロファイルは図3中
の実線で示され、疑似塑性液体のカリュー−ヤスダモデ
ルに合致する〔R.B.バードら(R.B.Bird et al.)、
“ポリマー性液体の動力学”、第2版、1巻、ウィレ
イ、ニューヨーク、1987年〕。
図4中に78%グリセロール、15%ゼラチン及び5%PV
Pを含む水溶液に対して測定されたプロファイルをそれ
ぞれ実線(A)、(B)及び(C)によって示す。高剪
断速度において、ゼラチン(B)に対するプロファイル
は、(A)線で示されるニュートン液体グリセロールの
ものと(C)線で示される強剪断減粘性PVP溶液の間に
位置する。残念ながら、106s-1を越える剪断速度におけ
る粘度の測定が可能であるかどうかは未だ立証されてい
ないため、非常に高い剪断速度における挙動は推測され
るのみである。図4において、曲線は最大コーティング
速度をニュートン液体に対して見出されたそれと比較し
て得られた高剪断速度制限粘度の推定値を用いて外挿さ
れている(点線)。いずれの場合においても、制限粘度
は該溶媒の粘度よりも幾分大きいことが予想される。し
かしながら、そのような外挿が確立できるまで、最適の
流動性を持つ液体組成物の選択は、流動学的測定及びコ
ーティング評価の両方に基づかなければならない。にも
かかわらず、前記の考察から単純指数法則液体(R.B.バ
ード(R.B.Bird):上記引用文献及びUS−A−411390
3)は本発明の長所を全ては示さないらしいことは明ら
かにちがいない。
同時係属中の国際出願PCT/EP91/02416において、非常
に低粘度のニュートン液体(例えば、水又は水溶液)の
非常に薄い層(例えば、2μm未満)を、1000cms-1
オーダーのコーティング速度が非常に粘稠な上部層(例
えば、15%ゼラチンメルト)とでさえも可能なほどの程
度の湿潤を促進するために、上部層として用いることが
可能なことを、本発明者は示している。水及びポリマー
の希釈溶液及びある種のゼラチン/ポリマー配合、特
に: 1)0.5%2−アクリルアミド−2−メチルプロパンス
ルホン酸ナトリウム(42℃及び106s-1において14mPa・
s); 2)0.7%ゼラチン、プラス0.22%2−アクリルアミド
−2メチルプロパンスルホン酸ナトリウム(40℃及び10
6s-1において49mPa・s); 3)5%PVA(41℃及び106s-1において56mPa・s);及
び 4)6%PVP(42℃及び106s-1において39.7mPa・s) を含む非常に薄い疑似塑性下部層において、同様の長所
が示されている。
各場合において、ここで述べられる他の実施例の全て
におけるように、コーティングは、ゼラチンの下塗りを
施したESTAR支持体(ESTARはイーストマン・コダック社
の登録商標)上になされた。サンプル結果を以下の表に
再現する: 15%ゼラチンメルト水溶液に対する下部層として7.8
%PVP(BDH、ラボラトリー・リージェント、平均分子量
7×105)水溶液を用いても、うまくコーティングが成
された。該下部層の流動学的プロファイルを図5に示
す。非常に低い剪断速度において粘度は高い(86mPa・
s)が、約5×102s-1より上では急速に低下し始める。
外挿は該粘度が106s-1において約7mPa・sであることを
示唆しており、すなわち、該粘度は、要求どおり10mPa
・sよりも小さい。
該コーティング実験では、下部層の流速は1.14又は0.
57cm2s-1のいずれかに固定され、ゼラチンメルトの流速
はコーティング地図を作るために変化させた。該結果及
びPVP溶液単独に対する結果を、それぞれ図6、7及び
8に示す。明らかに、PVP溶液によって示される、高い
コーティング速度及びエア・エントレインメントによる
無視できる程度の準安定領域は、この材料が、それ自身
は低いコーティング速度及び大きな準安定領域を示す液
体に対する下部層として使用される際に、十分な程度に
維持される。例えば、図1の曲線(b)(下の図14も参
照のこと)並びに図6及び7の間の比較から、70μmの
全湿潤塗布厚に対して、実際のコーティング速度は、42
0から680cms-1に、約62%増大する。この場合、エア・
エントレインメントの開始時には、薄い方の下部層がな
おも約7μmの厚みであった。
多層コーティングの下部層中のゼラチンの一部をポリ
マー増粘剤に置き換えて用いることにより有益なことが
あると、他の実験が示してある。5%ゼラチン水溶液、
プラス1%のアクリルアミド及び2−アクリルアミド−
2−メチルプロパンスルホン酸ナトリウムの20/80コポ
リマーに対する典型的なコーティング地図を図9に示
す。エア・エントレインメントによりもたらされる準安
定領域は完全には抑制されないが、低剪断速度において
同等の粘度を有する15%ゼラチンメルトと比較するとか
に減少している。該ゼラチン/コポリマー系における全
体的なコーティング速度も15%ゼラチンに見られるもの
より高く、5%ゼラチン単独における速度に十分匹敵す
る。もっとも、5%ゼラチンメルトは低剪断速度ではは
るかに低い粘度を有し、そのために均一なコーティング
はあまり得られそうにないことを明記すべきである。従
って、該ゼラチン/ポリマー配合により、5%ゼラチン
単独のものよりも最適条件にはるかに近い(図10に示さ
れたような)流動学的プロファイルが得られる。
フローコーティングにおいて優れたコーティング性能
を有する、特定の好ましいポリマー/ゼラチン組成物を
述べることにする。3%w/wの脱イオン化ゼラチン(ロ
ット/ブレンドRD 863 exイーストマン・コダック社)
を700,000の平均分子量を持つ5.5%w/wのPVPと配合した
水溶液を用いてうまくコーティングできることが示され
ている。この溶液は15%w/wのゼラチンメルト水溶液に
対する下部層として用いられた。得られた流動学的プロ
ファイルを図11に示す。
(丸印で示した)実験データは、剪断減粘性液体に対
するカリュー−ヤスダモデルに適合している(R.B.バー
ドら(R.B.Bird et al.)、上記参照)。前記のよう
に、高剪断速度外挿は、この系に対して観察された最大
コーティング速度をニュートン液体に対して見出された
それと比較して得られた高剪断速度制限粘度の推定値に
基づいて成される。到達した値は1.4mPa・sであり、こ
れは該溶媒(水)の粘度よりもわずかに高い。
この例においては、カリュー−ヤスダモデルの使用は
データにより正当化されたが、他の例では高剪断速度に
おいて一定の値に近づく兆候をデータが示さないことが
ある。そのような場合は、好ましい一次処理は、(制限
粘度の方がもちろん幾分高いであろうが)溶媒粘度への
指数法則領域の線型外挿である。
図11に示したデータについては、本発明によって、粘
度は相対的に低い剪断速度(例えば、100s-1よりも低い
程度)では高く維持される(65mPa・s)が、約1000s-1
よりも高い剪断速度では0.64の指数法則指数に等しい勾
配で急激に低下し始めて、106s-1の剪断速度では10mPa
・sよりも低い粘度に達することが、いずれの処理から
も示される。同等の流動学的プロファイルが、該組成物
を僅かに変化させた場合にも得ることができる(例え
ば、5%w/w脱イオン化ゼラチン、プラス5%w/wPV
P)。全ての脱イオン化ゼラチンが適している訳ではな
い。PVP及びゼラチンの適合性は該ゼラチン中に存在す
る塩により制限される。塩の一定の臨界濃度以上では、
PVP及びゼラチンが相分離をおこす。
実施されたコーティング実験において、下部層の流速
は0.57cm2s-1に固定し、ゼラチンメルトの流速はコーテ
ィング地図を作るために変化させた。該下部層系に対す
る部分的コーティング地図を図12に示し、ゼラチン/PVP
混合物のみに対するそれを図13に示す。これらのデータ
は、10.2cmのカーテン高で0゜の塗布角、即ち移動支持
体に対して直角のカーテンについて得られた。
先に述べた他のポリマー系について観察されたよう
に、ゼラチン/PVP溶液のみによって示される高いコーテ
ィング速度及びエア・エントレインメントによって形成
される無視できる程度の準安定領域は、この材料が、そ
れ自身ははるかに低いコーティング速度及び大きな準安
定領域を示す液体に対する下部層として使用される際
に、十分な程度に維持される。例えば、図12及び図14の
比較から、70μmの全湿潤塗布厚に対して、実際のコー
ティング速度は420から735cms-1に、約75%増大する。
エア・エントレインメントの開始時には、下部層が6.5
μmの厚みであった。
同時係属中の国際出願PCT/US90/07559に開示されてい
るように、実際に高いコーティング速度が25.4cmのカー
テン高及び+45゜の塗布角で得ることができる。図14及
び図15を比較すると、これらの改良が該コーティング地
図中の準安定領域の減少を導くことが示されている。図
16及び17は高いカーテン及び前方への塗布角を使用する
ことの利益が本発明の実施により増強されることを示し
ている。
フロントページの続き (72)発明者 バッツ,グレゴリー・ナイジェル イギリス国ハートフォードシャー ダブ リューディー2・3エヌキュー,ブッシ ー,ボーンホール・レーン 16 (72)発明者 ハリソン,ウィリアム・ジェームズ イギリス国セント・アルバンズ,ツイフ ォード・ロード,チルターン・コート 5 (56)参考文献 特開 平3−8471(JP,A) 特開 昭63−248342(JP,A) 特開 平1−205154(JP,A) 米国特許4001024(US,A) 西独国特許出願公開4008005(DE, A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B05D 1/30,1/36 B05D 7/24 301 G03C 1/74

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも支持体に隣接する液体材料の層
    が、500s-1より小さい剪断速度では20mPa・sより大き
    な粘度を持ち、106s-1より大きい剪断速度では10mPa・
    sより小さな粘度を持つ疑似塑性の液体になるように、
    一層又はそれ以上の層を含む液体材料が移動支持体上に
    コーティングされるフローコーティング方法であって、
    該疑似塑性の液体の粘度が、104ないし108s-1の間の剪
    断速度で実質的に一定の値に近づくことを特徴とするフ
    ローコーティング方法。
  2. 【請求項2】該疑似塑性液の粘度が、104ないし106s-1
    の間の剪断速度で10mPa・sより小さい粘度に到達す
    る、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】該液体が、104ないし108s-1の間の剪断速
    度で0.5ないし10mPa・sの間の粘度を有する、請求項1
    又は2項に記載の方法。
  4. 【請求項4】該液体の二層又はそれ以上の層が疑似塑性
    である、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の方法。
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