JP3305287B2 - 疲労強度の高い摩擦攪拌接合材 - Google Patents
疲労強度の高い摩擦攪拌接合材Info
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Description
擦攪拌接合材に関し、特に、自動車用、鉄道車両用、船
舶用、建築用等として用いられるアルミニウム合金製の
構造部材として高い接合部強度を備え疲労強度の高い摩
擦攪拌接合材に関する。
すように、裏当金5の上面5uの上に載置された被接合
材1a,1bの突合せ部2に挿入された回転ツール3の
回転子3rの先端の攪拌ピン4の回転に伴う、摩擦熱に
よって被接合材1a,1bを塑性状態にし、かつ塑性状
態になった被接合材を攪拌ピン4によって攪拌・混合す
ることにより、被接合材1a,1bを接合・一体化する
(図17の攪拌部Pste参照)。攪拌ピン4の先端4b
の直近の下部には、摩擦熱によって温度上昇し塑性状態
にはなるが、攪拌が不十分なため被接合材の被接合面の
酸化膜が一部残存し、接合強度(疲労強度)は完全接合
部に比較するとやや低い不完全攪拌部(図17のPstne
参照)が存在する。前記の不完全攪拌部よりさらに、ピ
ン4の先端中心4bcから下方へ離れた部分では、摩擦
熱による被接合材1a,1bの温度上昇が不充分で十分
な塑性状態を得られない上に、攪拌ピン4による攪拌の
影響を全く受けず、被接合面に酸化膜2oが連続的に残
ったままとなるため接合・一体化が行われなくなり未接
合部(図17のPnw参照)が発生する。
ツール3を用いた場合は、不完全ながらも攪拌を行える
部分はピン先端4bcから0.2mm程度までであっ
た。そこで、本出願人が先に特願平10−101457
号(特開平11−291066号公報)で提案したよう
に、攪拌ピン4の先端面4bsの中心4bcの被接合材
1a,1bの裏面Sbからの距離hbが0.2mm以下
となるように制御して摩擦攪拌接合している。
転ツールの攪拌ピンを被接合部材に挿入する際の抵抗を
減らすために、特開平10−249551号や特開平1
1−5179号公報等に開示され、図16に示されるよ
うに、その先端部を曲率Rのついた球面4brとした形
状の攪拌ピン4が一般に用いられている。そのため、例
えば被接合材1a,1bとして用いられるアルミニウム
合金押出形材の寸法精度、曲り、反り等の形状変形や摩
擦攪拌接合装置の機械・制御精度に起因して、図16
(b)に示すように攪拌ピン4の先端中心4bcが被接
合材1a,1bの突合せ面2から回転ツール3の進行方
向に直交する方向にずれた場合、突合せ面(被接合面)
2に位置する攪拌ピン4の下面4beが被接合材裏面S
b即ち裏当金5の上面5uから0.2mm以上離れてし
まい、接合材1の裏面Sb側に未接合部(図17の符号
Pnw参照)が発生することがあった。
は、上記のような未接合部(未塑性化部)の発生を防止
するために、裏当て板に溝を設け、この溝を摩擦攪拌接
合部直下に配置することで、常時ツールを貫通せしめて
摩擦攪拌接合を行い、被加工部材の接合部全体を塑性化
せしめると共に、前記溝内に前記塑性化部のメタルが流
入して形成される裏波を研削装置により削除する方法が
開示されている。
る。 (1)裏波を研削により削除するための余分な工程が必
要で、生産性が低下するばかりでなく、設備コスト、メ
ンテナンスコスト及びランニングコストが嵩む。 (2)裏当て板の溝に流入する塑性化メタルが多いた
め、接合部上部のメタルが不足して、トンネル状空洞欠
陥が発生しやすい。この欠陥の発生を防止するために
は、被加工部材(被接合材)の幅方向端部上面に突起を
設けておき、摩擦攪拌接合後にこの突起の残存部を研削
・除去する必要があり、余分な工程が必要で、生産性が
低下するばかりでなく、設備コスト、メンテナンスコス
ト及びランニングコストが嵩む。
攪拌接合を行うことなく製造が可能で、接合材裏面まで
未接合部が発生せず、充分な接合強度が得られ疲労強度
の高い摩擦攪拌接合材の提供を課題とする。
の詳細な説明において、被接合材とは、摩擦攪拌接合前
の接合予定加工物を、接合材、接合部とは摩擦攪拌接合
後の接合されて一体化された加工物とその個所を、各々
意味するものとする。
た従来の摩擦攪拌接合用回転ツール3を用いて接合した
アルミニウム合金押出形材の突合せ摩擦攪拌接合材の、
表裏面の顕微鏡写真と、回転ツール3の進行方向に直交
する縦断面のミクロ組織顕微鏡写真を撮影し、これらの
写真の観察・測定を行った。
17を参照して後で定義される未接合部の発生した接合
材の顕微鏡写真を示し、図1(a)は接合材の上面の写
真(倍率6)を、図1(b)は接合材の裏面の写真(倍
率6)を、図1(c)は接合材の接合部近辺の回転ツー
ルの進行方向に直交する方向の縦断面の接合材の上面か
ら裏面に渡る全体(倍率6)のミクロ組織顕微鏡写真
を、図2(a),(b)は接合材の接合部近辺の回転ツ
ールの進行方向に直交する方向の縦断面の裏面側の未接
合部発生部位をそれぞれ拡大倍率100,400で見た
ミクロ組織顕微鏡写真をそれぞれ示す。
発生しなかったが、裏面側に被接合材の突合せ表面の酸
化膜が接合材に一部残存し、添付の図17を参照して後
で定義される不完全攪拌部のみが発生した接合材の顕微
鏡写真を示し、図3(a)は接合の材の上面の写真(倍
率6)を、図3(b)は接合材の裏面(倍率6)の写真
を、図3(c)は接合材の接合部近辺の回転ツールの進
行方向に直交する方向の縦断面の接合材の上面から裏面
に渡る全体(倍率6)のミクロ組織顕微鏡写真を、図4
(a),(b)は接合材の接合部近辺の回転ツールの進
行方向に直交する方向の縦断面の裏面側の不完全攪拌部
発生部位をそれぞれ拡大倍率100,400で見たミク
ロ組織顕微鏡写真をそれぞれ示す。
その裏面写真(倍率6)に未接合部が存在するために、
太いすじ(未接合部としての隙間)が視認され、表面写
真(倍率6)には摩擦攪拌接合攪拌特有の摩擦痕が観察
される。前記図2(a),(b)に示すそれぞれ拡大倍
率100,400で見たミクロ組織顕微鏡写真には、い
ずれも未圧着部として隙間が視認され、この隙間の内面
は被接合部材の突合せ面の酸化膜が連続して残存してい
る。
その裏面写真(倍率6)には、前記図1(b)に示され
るような未接合部としての隙間が視認されず、表面写真
(倍率6)には摩擦攪拌接合攪拌特有の摩擦痕が観察さ
れる。前記図4(a),(b)に示すそれぞれ拡大倍率
100,400で見たミクロ組織顕微鏡写真には、前者
にはあまり明確な状態ではなく、後者にはかなり明確な
状態で、前記図17に示した不完全攪拌部Pstneに相当
する断続的に被接合材の酸化膜が残存した不完全接合線
が視認できる。
(b),図4(a),(b)に示したようなそれぞれ拡
大倍率100,400で見たミクロ組織顕微鏡写真を多
数例集め、未圧着線を含めてその接合線の外観形状及び
方向等を図5,図6を参照して以下のように分類・定義
した。 (A)倍率100で接合材の裏面に起始する隙間(図5
のGncw)を確認できる部分を未圧着部{図5(a)の
Pncw}と定義する。 (B)倍率100又は400で接合材の裏面に起始する
接合線が視認できる部分で、接合材の裏面から立ち上が
る接合線(未接合線)の接合前の突合せ線とのなす角度
が0乃至29°である部分を未接合部{図5(b)のP
nw}とする。 (C)倍率100又は400で接合材の裏面に起始する
接合線が視認できる部分で、接合材の裏面から立ち上が
る接合線の接合前の突合せ線とのなす角度が30乃至9
0°である部分を不完全接合部{図5(b)のPwne}
とする。
の接合線(未接合線)の末端の点Cと裏面Sbにおける
接合線(未接合線)の基始点Oを結ぶ線OCが基始点O
を通る接合前の突合せ線OVとなす角度をα°、前記図
5(b)で定義した未接合部Pnwの接合線(未接合線)
の末端の点(第2の屈折点)Eと第1の屈折点Dとを結
ぶ線DEが基始点Oを通る接合前の突合せ線OVとなす
角度をβ1°、前記図5(c)で定義した未接合部Pnw
の接合線(未接合線)の末端の点(第1の屈折点)Gと
基始点Oを結ぶ線OGが基始点Oを通る接合前の突合せ
線OVとなす角度をβ2°、前記図5(d)で定義した
不完全接合部Pwneの接合線の末端の点Fと基始点Oと
を結ぶ線OFが基始点Oを通る接合前の突合せ線OVと
なす角度をγ°とし、角度α,β1,β2及びγを各々2
0例ずつ測定し、それらの分布を図6(a)乃至(d)
の各々に示した。
うに、角度α、β1,β2ともに0〜29°の間に分布
し、30°以上のものは見られなかった。また、図6
(d)に明らかなように、角度γは30〜90°の間に
分布し、29°以下のものは見られなかった。
側の未接合部の上端を基準位置Psとして、この基準位
置Psより下方(裏面Sb側)の未接合部の所定の位置
で裏面側を切削・除去した試料、及び、前記基準位置P
sより上方(表面Sa側)の接合部の所定の位置で裏面
側を切削・除去した試料の各々の疲労強度を調査した。
基準位置0μmまで、それより裏面側(正側)の未接合
高さ位置380μm,270μmの位置までと−200
μm(即ち基準位置Psより上面側200μmの位置)
まで裏面側をそれぞれ切削・除去した試料を作成し、夫
々の疲労強度と試料切削高さ位置との関係をプロットし
た図である。
置Ps(試料切削・除去高さ位置0)まで、接合材の裏
面側を切削・除去した試料の疲労強度は、基準位置Ps
−200μm即ち基準位置Psより上方200μmまで
接合材の裏面側を切削・除去した試料(未接合部及び不
完全接合部を含まない試料)の疲労強度の70%以上に
達し、この疲労強度はMIG溶接した材料の疲労強度よ
り高い。そして、基準位置Psより裏面側で切削・除去
した試料の疲労強度が70%未満(例えば、275μm
では60%未満、380μmでは50%未満)と低いの
に比べれば、ほぼ満足できるレベルにある。
以内であれば、図7の基準位置Psよりも最大Hnw=
25μmだけ裏面側にずれた位置において、試料を切削
・除去した場合の疲労強度が得られ、この位置における
疲労強度は前記の基準位置Ps(0)において切削・除
去した場合の疲労強度のバラツキの範囲内にあり、実際
の使用上は許容される範囲内にある。
ような発明をなした。
は、前記課題を解決するために、第1の手段として、摩
擦攪拌接合用回転ツールの攪拌ピンを被接合材の裏面よ
り突出させないで摩擦攪拌接合して得られた接合材であ
って、該接合材の摩擦攪拌接合用回転ツールの進行方向
に直交する縦断面におけるミクロ組織の倍率100又は
400の実態顕微鏡観察と顕微鏡写真において観察さ
れ、前記接合材裏面から上面側に立ちあがる接合線が下
記の条件(A)かつ(B)を満足することを特徴とする
ように構成したものである。 記 (A)倍率100で接合材の裏面に起始する隙間を確認
できる未圧着部が無いこと。 (B)倍率100又は400で接合材の裏面に起始する
接合線が視認できる部分で、接合材の裏面から上部に立
ち上がる接合線の前記縦断面の接合前の突合せ線とのな
す角度が0乃至29°である部分を未接合部と定義した
とき、裏面からの未接合部垂直高さHnw≦25μmで
あること。
前記のように構成することにより、未圧着部が無いこ
と、未接合部高さHnwがたかだか最大25μmである
ことから、図7から明らかなように、完全接合部のみの
場合の疲労強度に比して、70%以上の疲労強度が得ら
れ、MIG溶接した材料の疲労強度より高いので構造材
としての実際の使用上問題にならない。
は、前記課題を解決するために、第2の手段として、摩
擦攪拌接合用回転ツールの攪拌ピンを被接合材の裏面よ
り突出させないで摩擦攪拌接合して得られた接合材であ
って、該接合材の摩擦攪拌接合用回転ツールの進行方向
に直交する縦断面におけるミクロ組織の倍率100又は
400の実態顕微鏡観察と顕微鏡写真において観察さ
れ、前記接合材裏面から上面側に立ちあがる接合線の、
前記縦断面における接合前の突合せ線となす角度が30
〜90°であることを特徴とするように構成したもので
ある。
は、前記のように構成することにより、前記図5(a)
乃至(c)、図6(a)乃至(c)に示すような未圧着
部や未接合部を含まないので、図7に示すように疲労強
度が完全接着部のみの場合の70%以上に保証され、実
際の使用上問題を生ずることはない。又、前記接合材裏
面から上面側に立ちあがる接合線の、前記縦断面におけ
る接合前の突合せ線となす角度が90°であることは、
不完全攪拌部に相当する不完全接合部が無いことを意味
し、全く問題が無い。また、摩擦攪拌接合時の裏面を、
使用時の表面(化粧面)に用いる場合などにおいて、当
該面を研磨した場合に接合線が目立つことがなく、表面
の外観を損なうことがない。
面と具体的な実施例を参照しつつ以下に説明する。
擦攪拌接合材の実施の形態は、後述の図8に示すよう
に、摩擦攪拌接合用回転ツール3の攪拌ピン4を被接合
材1a,1bの裏面Sbより突出させないで摩擦攪拌接
合して得られた接合材1であって、該接合材1の摩擦攪
拌接合用回転ツール3の進行方向に直交する縦断面にお
けるミクロ組織の倍率100又は400の実態顕微鏡観
察と顕微鏡写真(前記図1、図2参照)において観察さ
れ、前記接合材裏面から上面側に立ちあがる接合線が下
記の条件(A)かつ(B)を満足することを特徴とする
ように構成したものである。 記 (A)倍率100で図5(a)に示されるような接合材
の裏面Sbに起始する隙間Gncwを確認できる未圧着部
Pncwが無いこと。 (B)倍率100又は400で、図5(b),(c)に
示されるように、接合材の裏面Sbに起始する接合線O
DEF,OGFが視認できる部分で、接合材の裏面Sb
から起始する前記縦断面の接合前の突合せ線とのなす角
度が0乃至29°である部分を未接合部Pnw部と定義し
たとき、裏面からの未接合部垂直高さHnw≦25μm
であること。
実施の形態は、前記図4(b)に示すように、摩擦攪拌
接合用回転ツールの攪拌ピンを被接合材の裏面より突出
させないで摩擦攪拌接合して得られた接合材であって、
該接合材の摩擦攪拌接合用回転ツールの進行方向に直交
する縦断面におけるミクロ組織の倍率100又は400
の実態顕微鏡観察と顕微鏡写真において観察され、前記
接合材裏面から上面側に立ちあがる接合線の、接合前の
突合せ線となす角度が30〜90°{図4(b)に示す
ものは70°}であることを特徴とする。
図5(a),(b),(c)、図6(a),(b),
(c)に示すような未圧着部や未接合部を含まないの
で、図7に示すように疲労強度が完全接着部のみの場合
の70%以上に保証され、実際の使用上問題を生ずるこ
とはない。
の形態を添付の図面を参照しつつ以下に説明する。図8
は、摩擦攪拌接合用回転ツールの一実施の形態の構成と
作用を説明するための縦断面図で、(a)は被接合材の
突合せ部と回転ツールの攪拌ピン軸線が一致している場
合を、(b)は回転ツールの攪拌ピンの軸線が回転ツー
ルの進行方向に直交する方向にずれ、攪拌ピンの軸線が
被接合材の突合せ部と一致していない場合を示す。図9
は、摩擦攪拌接合用回転ツールの一実施の形態を示し、
(a)は正面図、(b)は(a)のA−A線矢視断面図
である。図10は、摩擦攪拌接合用回転ツールの別の一
実施の形態を示し、(a)は正面図、(b)は(a)の
B−B線矢視断面図である。図11(a),(b)は、
各々摩擦攪拌接合用回転ツールの一実施の形態を示す縦
断面図である。図12は、摩擦攪拌接合用回転ツールの
いくつかの実施の形態を示し、(a),(c),
(e),(g),(i),(k)は各々攪拌ピンの下部
の正面図、(b),(d),(f),(h),(j),
(l)は、各々前記(a)乃至(k)の各々に対応する
攪拌ピンの下方から見た底面図である。図13は、摩擦
攪拌接合用回転ツールの別の実施の形態を示し、(a)
は攪拌ピン下部の正面図、(b)は攪拌ピンの下方から
見た底面図である。
(a),(b)に示すように、凹面の底面3bsを備え
る回転子3rと、この回転子3rの前記底面3bsから
同軸に突出する攪拌ピン4とを備える摩擦攪拌接合用回
転ツール3であって、前記攪拌ピン4の先端部を平坦面
4bfに形成している。
(a)のように、被接合材の突合せ部2と回転ツール3
の攪拌ピン4の軸線XYが一致している場合は勿論のこ
と、図8(b)に示すように、回転ツール3の攪拌ピン
4の軸線XYが回転ツールの進行方向に直交する方向に
ずれ、攪拌ピン4の軸線XYが被接合材1a,1bの突
合せ部2と一致していない場合であっても、突合せ部2
における攪拌ピン4の下面4beから被接合材1a,1
bの裏面Sbまでの距離は、図8(a),(b)の攪拌
ピン4の下面中心4bcの各々から被接合材1a,1b
の裏面Sbまでの距離と変わらず、したがって、攪拌ピ
ンの先端から被接合材1a,1bの裏面Sbまでの距離
が限界値0.2mmを超えることによる攪拌ピン4の下
方の未接合部の発生が防止される。
に寸法や形状のバラツキが生じた場合や、摩擦攪拌接合
装置の機械・制御精度に限界がある場合で、これらに起
因して攪拌ピンの先端中心が被接合材の突合せ面から回
転ツールの進行方向に直交する方向にずれた場合でも、
突合せ面(被接合面)に位置する攪拌ピンの下面の被接
合材裏面からの距離がほぼ一定に保たれ、0.2mm以
上離れてしまって、裏面側に未接合部が発生することが
ない。又、攪拌ピンの先端部を平坦に形成しておけば、
後述するように、ピン先端まで、螺旋状の溝又は突起を
設けることが可能となり、前記のような攪拌不足に基づ
く接合材裏面側の未接合部の発生の可能性をより小さく
することができる。
ように、前記攪拌ピン4の先端角部の面取り代を該攪拌
ピンの先端部の直径Dpの0〜10%とする。なお、こ
こでいう面取り代は直径方向両側の合計を示し、又、面
取りの方法としては、図11(a)で示すように断面が
長さがcの等辺を有する二等辺直角三角形の底辺のよう
に直線的なものでも、図11(b)で示すように断面が
曲率半径rの丸みを帯びたものでもよく、後者の場合に
おける面取り代は、曲率半径rの円弧と攪拌ピン4の下
面4bs及び攪拌ピン4の外周面4ssとの各々の接点
の間を意味するものとする。即ち、図11(a)に示す
ものでは、2c≦0.10Dp、図11(b)に示すも
のでは、2r≦0.10Dpであればよい。
回転軸X−Yを被接合材の表面に垂直な線に対して、ピ
ン先端が回転ツールの進行方向前方に位置するように、
回転ツールの回転軸を被接合材の表面に垂直な線に対し
て約3°傾斜させながら摩擦攪拌接合した場合に、攪拌
ピンの後端角部の位置が被接合材裏面から0.2mm以
上離れることがなくなり、接合材裏面側に未接合部が発
生することがない。
図9(a),(b)に示すように、前記攪拌ピン4の外
周に該攪拌ピン4の外周先端まで螺旋状の溝7、又は、
図10(a),(b)に示すように螺旋状の突起8を設
けている。
転方向を、上方から見て螺旋状の溝7又は突起8の下方
への回転方向と逆にすることにより、螺旋状の溝7又は
突起8によって塑性状態になった被接合部材に下向きの
流れが生じせしめられ、回転ツールの回転速度及び移動
速度が一定であれば、螺旋状の溝7又は突起8を設けな
い場合に比べて、又、外周先端まで螺旋状の溝7又は突
起8を設けない場合に比べて、攪拌ピンの先端下方の攪
拌力及び攪拌領域(範囲)を増大することが可能とな
り、前記のような攪拌不足に基づく接合材裏面側の未接
合部の発生の可能性をより小さくすることができる。
して、例えば以下のようなものが考えられる。 (1)図12(a){(b)のC−C線矢視断面図}及
び(b)、(c){(d)のD−D線矢視断面図}及び
(d)の各々に示すように攪拌ピンの底面部に矢印イで
示す攪拌ピンの回転ツール方向と同じ方向に外側から内
側に向かって巻く渦巻き状の突起10又は溝11をそれ
ぞれ設けたもの。
{(h)のE−E線矢視断面図}及び(h)の各々に示
すように攪拌ピンの底面部に中心から放射状直線状に半
径方向に伸びる複数の放射状直線状突起12又は溝13
をそれぞれ設けたもの。
び(l)の各々に示すように攪拌ピンの底面部に中心か
ら放射状に攪拌ピン4の矢印イで示す回転方向とは逆の
方向へ一旦湾曲した後半径方向に伸びる複数の放射状湾
曲状突起14又は溝15をそれぞれ設けたもの。
に攪拌ピン4の底面に例えば円筒状の突起16を複数植
設したもの。
転速度及び移動速度が一定であれば、前記攪拌ピンの先
端面に一乃至複数の溝又は突起を設けない場合に比べ
て、攪拌ピンの先端下方の攪拌力及び攪拌領域(範囲)
を増大することが可能となり、前記のような攪拌不足に
基づく接合材裏面側の未接合部の発生の可能性をより小
さくすることができる。
ずれかに関わらず、攪拌ピン4の回転にともない、攪拌
ピン4の下方の高温の塑性化金属の攪拌力及び又は攪拌
領域(範囲)増大させるような形状・寸法・配置のもの
で、かつ、被接合材に寸法や形状のバラツキが生じた場
合や、摩擦攪拌接合装置の機械・制御精度に限界がある
場合で、これらに起因して攪拌ピンの先端中心が被接合
材の突合せ面から回転ツールの進行方向に直交する方向
にずれた場合でも、突合せ面(被接合面)に位置する攪
拌ピンの下面の被接合材裏面からの距離がほぼ一定に保
たれるものであればどのようなものでもよい。
添付の図面及び具体的な実施例を参照して以下に説明す
る。前記図8(a)は、実施の形態における各種の寸法
の定義を説明するための一対の被接合材の突合せ継手の
摩擦攪拌接合における、摩擦攪拌接合用回転ツールを突
合せ部の被接合材に押し込んだ状態を示す断面図であ
る。図14は、実施の形態における一対の被接合材の突
合せ継手の摩擦攪拌接合状態を示し、(a)は突合せ面
(被接合面)に沿った{(b)のG−G線矢視}縦断面
図、(b)は突合せ面(被接合面)に直交する(a)の
F−F線矢視縦断面図である。図15は、回転ツールの
1回転当たりの進行速度(mm/回)と摩擦攪拌接合剤
の疲労強度との関係を示す図である。
は、前記実施の形態の摩擦攪拌接合用回転ツール3を用
い裏当金5の上面5uに載置された被接合材1a,1b
を突合せて突合せ部2を形成し、その摩擦攪拌接合を行
うに際し、前記図8(a)に示した攪拌ピン4の先端面
4bfと被接合材裏面Sbとの距離hbが0.01〜
0.2mmとなるように制御される。
ン4の先端面4bfの下方の攪拌領域を確実に被接合材
1a,1bの裏面Sbにまで到達させることが可能とな
り、接合材の裏面Sb側の前記図5(b)に示したよう
な未接合部Pnw発生を確実に防止することが可能であ
る。
形材5052−H34を、板厚tが4.85mmになる
ように切削加工された板厚の等しい一対の板材を用い各
条件で摩擦攪拌接合実験を行い、接合後の接合部の裏面
側の品質(未接合部の発生の有無、攪拌ピン下端と裏当
金との接触による攪拌ピン及び又は裏当金の磨耗粉の接
合部下端部への混入の有無)を評価した。前記図8に示
すように、突合せ部における回転ツールの肩3shを基
準とした攪拌ピン4の押し込み深さ(接合深さ)Hpを
4.25乃至4.60mmの間で、0.05mm間隔で
7段階及び4.54mmの計8段階に変化させ、この8
段階の攪拌ピン4の押し込み深さHpの各々に対応し
て、板材裏面を基準位置(0mm)として、該板材裏面
から上方を負の値とする攪拌ピン4の先端位置Pbまで
の距離hbが−0.30乃至+0.05mmになるよう
にした。このとき、hb=hs+Hp−t(t=hs+H
p−hb)という関係が成り立っている。なお、本実験
における接合速度(回転ツールの移動速度/回転ツール
の回転数)は0.14mm/回であった。前記の実験結
果を下記表1に示す。
離hbが−0.20mm〜0.01mmの範囲にあれ
ば、裏面側に未接合部Pnwがなく、又接合部への攪拌
ピン4及び又は裏当金5としての銅板の摩耗粉の混入も
ない。 (2)また前記距離hbが−0.20mmよりやや小さ
な−0.25mmでは裏面からの未接合部垂直高さHn
w=5〜25μmの未接合部Pnwが発生した。 (3)さらに、前記距離hbが−0.30mmでは裏面
からの未接合部垂直高さHnw=50〜100μmの未
接合部Pnwが発生した。 (4)前記距離hbが0mmの場合は、攪拌ピン4の先
端が接合ラインのところどころで裏当金と接触し、攪拌
ピン4の先端及び又は裏当金の磨耗粉が、裏面側のとこ
ろどころに混入していた。 (5)また、前記距離hbが0.05mmの場合には、
攪拌ピン4の先端が接合ライン全長に渡って裏当金と接
触し、攪拌ピン4の先端及び又は裏当金の磨耗粉が、裏
面側全長に渡って混入していた。
が裏面側から0.01〜0.20mmに入るように制御
すれば、裏面側に未接合部や攪拌ピン及び又は裏当金の
磨耗粉の混入等の接合欠陥が発生しない。
は、図14に示すように、垂直軸V−Vに対して回転ツ
ール3の攪拌ピン4の先端面4bsの中心4bcの回転
ツール前進方向(矢印ロ方向)に位置するように、回転
ツール3の回転軸X−Yを所定の角度θだけ傾斜させた
状態で矢印イの方向に回転しつつ、所定の押圧力F3で
裏当金5の上面5uに載置された被接合材1a,1bの
上面Suを押圧しつつ、所定の接続速度(回転ツールの
前進速度/回転ツールの回転数)(mm/回)で矢印ロ
の方向に前進する。回転ツール3の、装置の取り合い上
許容される可能な限り短い所定の中心間距離L3PRだけ
前方に、回転軸6axを介して支持アーム6に軸支され
矢印ハの方向に転動する加圧ローラPRの外周面で所定
の押圧力FPRで被接合材1a,1bの上面Suを加圧し
つつ、被接合材1a,1bの突合せ部2近辺の反り・湾
曲や曲り変形を平滑に矯正し、回転ツール3の直下にお
ける被接合材1a,1bの上面同士の間の段差をなくし
ながら、摩擦攪拌接合を行う。
1bに反りや曲り等の変形があっても、回転ツール3の
進行方向前方の突合せ部2の被接合材上面Suを加圧ロ
ーラPRで裏当金5の上面5u側へ加圧して反り・湾曲
や曲りを矯正しつつ摩擦攪拌接合することができるの
で、攪拌ピン4の先端面4bsの被接合材裏面Sbから
の距離を目標の0.01〜0.2mmに確実に制御する
ことが可能となり、接合材の裏面側の未接合部の発生
を、さらに確実に防止することができる。
形材5052−H34を、板厚tが3.00mmになる
ように切削加工された板厚の等しい板幅200mm、長
さ2000mmの二対の板材を準備し以下のような実験
を行った。突合せ部2から図14に示した加圧ロールP
Rの幅20mmの1/2よりも狭い幅10mmの範囲内
で、長さ方向に各々150mm及び200mm間隔で最
大正・負0.40mmだけ表裏面方向に湾曲加工した板
材を一対ずつ作製した。 (1)本発明実施例として、一対の板材は、図14に示
したような摩擦攪拌接合装置を用い、回転ツール3の押
圧力F3=500kg、加圧ローラPRの加圧力FPR=
200kgで加圧矯正しながら摩擦攪拌接合を行った。 (2)比較例として、一対の板材を回転ツール3の押圧
力F3=500kgのみで、加圧ローラPRによる加圧
・矯正を行わずに摩擦攪拌接合を行った。前記いずれの
場合も裏当金5の上面5uから、攪拌ピン4の先端まで
の垂直距離hb=0.20mm、接合速度を0.14m
m/回とした。
にランダムな間隔で20箇所ずつ、突合せラインに直交
する方向に縦断し、各縦断面におけるミクロ組織の倍率
100又は400の実態顕微鏡観察と顕微鏡写真観察を
行い、前記図5を参照して説明した未圧着部Pncw及び
又は未接合部Pnwの有無を検査した。その結果、本発明
実施例の接合材においては、裏面側に未圧着部Pncw及
び未接合部Pnwが全く観察されなかった。これに対し
て、比較例の接合材においては、8箇所(全体の40
%)で未圧着部Pncwが、16箇所(全体の80%)で
未接合部Pnwが観察され、本発明実施例のように、回転
ツール3の前方を加圧ローラPRで所定の加圧力で加圧
・矯正しつつ摩擦攪拌接合を行えば、接合材の裏面側に
おける接合欠陥の発生を効果的に防止できることがわか
った。
は、摩擦攪拌接合用回転ツールの1回転当りの進行速度
を0.10乃至0.40mm/回で摩擦攪拌接合され
る。
転数に応じて未接合部の発生しない範囲内で、回転ツー
ルの進行速度(接合速度)を最大限まで上げて摩擦攪拌
接合することができる。又、回転ツールの進行速度(接
合速度)に応じて回転数を上げることによって、未接合
部の発生を防止できる。
形材6N01を板厚tが3.0mmになるよう切削加工
された板厚が等しく、板幅200mm、長さ2000m
mの板材を6対準備し、各1対の板材を、摩擦攪拌接合
用回転ツールの1回転当たりの進行速度を各々0.1
0,0.14,0.20,0.30,0.40,0.5
0mm/回で摩擦攪拌接合し、摩擦攪拌接合材の疲労強
度を測定した。図15に回転ツールの1回転当たりの進
行速度(mm/回)と摩擦攪拌接合材の疲労強度と疲労
強度の関係を示した。
回)が0.14〜0.10mm/回になると疲労強度が
最高値65MPaに達しそれ以下に進行速度を遅くして
も、疲労強度の向上は望めない。しかも、接合速度が低
くなるため生産性が著しく低下する。従って、摩擦攪拌
接合の生産性の観点から0.10mm/回以上の進行速
度が望ましい。 (2)回転ツールの1回転当たりの進行速度(mm/
回)が0.40mm/回になると疲労強度が最高値65
MPaの85%程度に低下し、0.50mm/回になる
と疲労強度が最高値65MPaの70%以下にまで急激
に低下する。従って、疲労強度の保証という観点から
0.40mm/回以下の進行速度が望ましい。
する。請求項1に係る本発明の摩擦攪拌接合材によれ
ば、貫通摩擦攪拌接合を行うことなく製造が可能で、裏
面側に軽微な未接合部が内在するのみであり、疲労強度
は、完全接合部のそれの70%以上に確保されるので、
構造物としての実際の使用上問題のない疲労強度の高い
摩擦攪拌接合材があ提供可能である。さらに、請求項2
に係る本発明の摩擦攪拌接合材によれば、裏面側に軽微
な未接合部も内在することもなく、不完全接合部は最大
0.20mmに限定され、疲労強度は、完全接合部のそ
れの70%以上に確保されるので、構造物としての実際
の使用上さらに問題のない疲労強度の高い摩擦攪拌接合
材が提供可能である。
後で定義される未接合部の発生した接合材の顕微鏡写真
を示し、(a)は接合材の上面の写真(倍率6)を、
(b)は接合材の裏面の写真(倍率6)を、(c)は接
合材の接合部近辺の回転ツールの進行方向に直交する方
向の縦断面の接合材の上面から裏面に渡る全体(倍率
6)のミクロ組織顕微鏡写真を示す。
転ツールの進行方向に直交する方向の縦断面の裏面側の
未接合部発生部位をそれぞれ拡大倍率100,400で
見たミクロ組織顕微鏡写真をそれぞれ示す。
が、裏面側に被接合材の突合せ表面の酸化膜が接合材に
一部残存し、添付の図17を参照して後で定義される不
完全攪拌部のみが発生した接合材の顕微鏡写真を示し、
(a)は接合の材の上面の写真(倍率6)を、(b)は
接合材の裏面(倍率6)の写真を、(c)は接合材の接
合部近辺の回転ツールの進行方向に直交する方向の縦断
面の接合材の上面から裏面に渡る全体(倍率6)のミク
ロ組織顕微鏡写真を示す。
転ツールの進行方向に直交する方向の縦断面の裏面側の
未接合部発生部位をそれぞれ拡大倍率100,400で
見たミクロ組織顕微鏡写真をそれぞれ示す。
向に直交する方向の縦断面のミクロ組織顕微鏡写真で観
察される各領域の分類・定義を説明するための概略図で
ある。
の分布をそれぞれ示す図である。
基準位置Psとして、この基準位置Psより下方(裏面
Sb側)及び上方(表面Sa側の)接合部の所定の位置
まで裏面側を切削・除去した試料の各々の疲労強度と試
料切削高さ位置との関係をプロットした図である。
の構成と作用を説明するための縦断面図で、(a)は被
接合材の突合せ部と回転ツールの攪拌ピン軸線が一致し
ている場合及び実施の形態における各種の寸法の定義を
説明するための一対の被接合材の突合せ継手の摩擦攪拌
接合における、摩擦攪拌接合用回転ツールを突合せ部の
被接合材に押し込んだ状態を示す断面図を、(b)は回
転ツールの攪拌ピンの軸線が回転ツールの進行方向に直
交する方向にずれ、攪拌ピンの軸線が被接合材の突合せ
部と一致していない場合を各々示す。
を示し、(a)は正面図、(b)は(a)のA−A線矢
視断面図である。
実施の形態を示す一部破断正面図である。
転ツールの一実施の形態を示す縦断面図である。
施の形態を示し、(a),(c),(e),(g),
(i),(k)は各々攪拌ピンの下部の正面図、
(b),(d),(f),(h),(j),(l)は、
各々前記(a)乃至(k)の各々に対応する攪拌ピンの
下方から見た底面図である。
態を示し、(a)は攪拌ピン下部の正面図、(b)は攪
拌ピンの下方から見た底面図である。
せ継手の摩擦攪拌接合状態を示し、(a)は突合せ面
(被接合面)に沿った{(b)のG−G線矢視}縦断面
図、(b)は突合せ面(被接合面)に直交する(a)の
F−F線矢視縦断面図である。
の接合進行速度(mm/回)と接合材の疲労強度との関
係を示す図である。
の形態の構成と作用を説明するための縦断面図で、
(a)は被接合材の突合せ部と回転ツールの攪拌ピン軸
線が一致している場合及び各種の寸法の定義を説明する
ための一対の被接合材の突合せ継手の摩擦攪拌接合にお
ける、摩擦攪拌接合用回転ツールを突合せ部の被接合材
に押し込んだ状態を示す断面図を、(b)は回転ツール
の攪拌ピンの軸線が回転ツールの進行方向に直交する方
向にずれ、攪拌ピンの軸線が被接合材の突合せ部と一致
していない場合を各々示す。
製造した接合材各部の定義を示す縦断面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 摩擦攪拌接合用回転ツールの攪拌ピン
を被接合材の裏面より突出させないで摩擦攪拌接合して
得られた接合材であって、 該接合材の摩擦攪拌接合用回転ツールの進行方向に直交
する縦断面におけるミクロ組織の倍率100又は400
の実態顕微鏡観察と顕微鏡写真において観察され、前記
接合材裏面から上面側に立ちあがる接合線が下記の条件
(A)かつ(B)を満足することを特徴とする疲労強度
の高い摩擦攪拌接合材。 記 (A)倍率100で接合材の裏面に起始する隙間を確認
できる未圧着部が無いこと。 (B)倍率100又は400で接合材の裏面に起始する
接合線が視認できる部分で、接合材の裏面から上部に立
ち上がる接合線の前記縦断面の接合前の突合せ線とのな
す角度が0乃至29°である部分を未接合部と定義した
とき、裏面からの未接合部垂直高さHnw≦25μmで
あること。 - 【請求項2】 摩擦攪拌接合用回転ツールの攪拌ピン
を被接合材の裏面より突出させないで摩擦攪拌接合して
得られた接合材であって、該接合材の摩擦攪拌接合用回
転ツールの進行方向に直交する縦断面におけるミクロ組
織の倍率100又は400の実態顕微鏡観察と顕微鏡写
真において観察され、前記接合材裏面から上面側に立ち
あがる接合線の、当該縦断面の接合前の突合せ線となす
角度が30乃至90°であることを特徴とする疲労強度
の高い摩擦攪拌接合材。
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JP25171699A JP3305287B2 (ja) | 1999-09-06 | 1999-09-06 | 疲労強度の高い摩擦攪拌接合材 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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US20210205919A1 (en) * | 2020-01-02 | 2021-07-08 | The Regents Of The University Of Michigan | Methods Of Joining Dissimilar Metals Without Detrimental Intermetallic Compounds |
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-
1999
- 1999-09-06 JP JP25171699A patent/JP3305287B2/ja not_active Expired - Lifetime
Non-Patent Citations (2)
Title |
---|
C−G Andersson & R E Andrews,Fabrication of Containment Canisters for Nuclear Waste by Friction Stir Welding,1st Internatinal Symposium on Friction Stir Welding,英国,TWI,1999年 6月14日,開催日・場所:14−16 June 1999,Rockwell Science Center,Thousand Oaks,California,USA |
清水 文嗣 外2名,5052アルミニウム合金のFriction Stir Welding,軽金属学会第94回春期大会講演概要,日本,社団法人 軽金属学会,1998年 4月21日,P.237−238 |
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JP2001071155A (ja) | 2001-03-21 |
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