JP3303581B2 - 交流発電機の出力電圧確立検出装置 - Google Patents

交流発電機の出力電圧確立検出装置

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JP3303581B2
JP3303581B2 JP03505295A JP3505295A JP3303581B2 JP 3303581 B2 JP3303581 B2 JP 3303581B2 JP 03505295 A JP03505295 A JP 03505295A JP 3505295 A JP3505295 A JP 3505295A JP 3303581 B2 JP3303581 B2 JP 3303581B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、交流発電機の出力電圧
が確立して設定値以上になったときに検出信号を発生す
る交流発電機の出力電圧確立検出装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】内燃機関等により駆動される交流発電機
を用いた電源設備、例えば商用電源が停電した際にその
代替電源として用いられる緊急発電設備等においては、
発電機が回転を開始して出力電圧が確立して設定値以上
になったときに検出信号を発生して負荷への給電を開始
したり、あるいは発電機の運転中に異常が発生して該発
電機の出力電圧が設定値未満まで低下した場合にこれを
検出するために、出力電圧が出力電圧確立判定用の設定
値未満になったときに検出信号を発生する出力電圧確立
検出装置を設けることが望ましい。
【0003】図5は従来用いられていた交流発電機の出
力電圧確立検出装置の回路の概略を示したもので、同図
において、1は交流発電機、6は交流発電機1の出力端
子1a,1b間に接続された励磁コイル61と、該励磁
コイルが励磁されたとき閉じる常開接点62とを有する
出力電圧確立検出用電磁リレーである。
【0004】励磁コイル61は交流発電機1の出力電圧
により励磁され、発電機の出力電圧が上昇して電磁リレ
ー6の最小ピックアップ電圧により定まる出力電圧確立
判定用設定値、例えば交流発電機1の定格電圧の80%
の電圧以上になると電磁リレーの常開接点62が閉じ
る。常開接点62の閉成により交流発電機1の出力電圧
の確立を検出することができる。この常開接点62の閉
成を検出信号として、電磁リレー6の出力端子6a,6
b間に接続された図示しない表示回路や、発電機から負
荷への通電を制御する制御回路等を動作させることがで
きる。交流発電機1の出力電圧が低下して、電磁リレー
6の最大ドロップアウト電圧、例えば交流発電機1の定
格電圧の30%の電圧以下になると、電磁リレーの常開
接点62が開く。
【0005】図6は交流発電機1の出力電圧と電磁リレ
ー6の接点62のオン(ON),オフ(OFF)の状態
の一例を示したもので、交流発電機1の出力電圧が上昇
する過程で接点62がオンとなる電圧(この例では交流
発電機の定格出力電圧の80%の電圧)に対して、出力
電圧が下降する過程で接点62がオフとなる電圧(この
例では交流発電機の定格出力電圧の30%の電圧)は、
電磁リレーの一般的特性に見られるように相当低くなっ
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の交流発電機
の出力電圧確立検出装置では、出力電圧の確立を検出す
るために電磁リレーを用いているので、次のように問題
があった。
【0007】(1)発電機の出力電圧が確立したか否か
を判定するための出力電圧の設定値(出力電圧確立判定
用設定値)が、使用する電磁リレーの特性によって左右
されるため、該設定値を自由に選択することができな
い。
【0008】(2)電磁リレーは一般に接点がオン状態
になるときの励磁電圧(最小ピックアップ電圧)と接点
がオフ状態になるときの励磁電圧(最大ドロップアウト
電圧)との間に大きな差があるので、発電機の出力電圧
が上昇する過程での検出動作及び下降する過程での検出
動作に大きなヒステリシスが生じるのを避けられない。
そのため、従来の出力電圧確立検出装置を交流発電機の
出力電圧が不足した状態の検出にも利用しようとする
と、出力電圧の不足を判定するための設定値(出力電圧
不足判定用設定値)が出力電圧確立判定用設定値よりも
著しく低くなり、出力電圧の不足を適確に検出すること
ができない。
【0009】(3)検出動作に大きなヒステリシスがあ
るため、交流発電機の出力電圧が出力電圧確立判定用設
定値より低い状態であっても、ノイズ等により短時間の
間出力電圧確立判定用設定値よりも高い電圧が発生する
と、電磁リレーの接点が閉成して、その閉成状態が保持
されてしまうことがあり、ノイズにより誤検出が生じる
おそれがある。
【0010】本発明の目的は、交流発電機の出力電圧の
確立を判定するための設定値を自由に選択することがで
きる交流発電機の出力電圧確立検出装置を提供すること
にある。
【0011】本発明の他の目的は、ノイズ等により誤動
作の状態が持続するおそれがない交流発電機の出力電圧
確立検出装置を提供することにある。
【0012】本発明の更に他の目的は、出力電圧の確立
及び低下の検出動作に大きなヒステリシスが生じないよ
うにして、交流発電機の出力電圧の確立だけでなく出力
電圧の不足をも適確に検出することができるようにした
交流発電機の出力電圧確立検出装置を提供することにあ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、交流発電機の
出力電圧が確立して設定値以上になったことを検出する
出力電圧確立検出装置であって、交流発電機の出力電圧
を整流する整流回路と、コレクタエミッタ回路が電流制
限素子と発光素子とを介して整流回路の出力端子間に接
続された出力電圧検出用トランジスタと、発電機の出力
電圧が設定値に達したときに出力電圧検出用トランジス
タにベース電流を供給して該トランジスタを導通状態に
するトランジスタ駆動回路と、出力電圧検出用トランジ
スタが導通したときに発光素子が発生する光を検出して
導通状態になる受光素子と該受光素子を通してベース電
流が与えられて導通する検出信号出力用トランジスタと
を備えて該検出信号出力用トランジスタが導通したとき
に出力電圧が確立したことを示す検出信号を出力する検
出信号出力回路とにより構成される。
【0014】上記検出信号出力回路は、受光素子が導通
したときに該受光素子を通して充電されるコンデンサ
と、このコンデンサの電荷を検出信号出力用トランジス
タのベースエミッタ間回路を通して一定の時定数で放電
させる放電回路とにより構成される。
【0015】
【作用】本発明のように、交流発電機の出力電圧が確立
されて設定値以上になったときにベース電流が流れて導
通状態になる出力電圧検出用トランジスタを用いて出力
電圧の確立の検出を行なうようにすると、トランジスタ
駆動回路の回路条件を適宜に選定することにより出力電
圧確立判定用設定値を自由に設定することができる。
【0016】また、トランジスタのオンオフ動作には殆
どヒステリシスがないため、上記のように構成すると、
電磁リレーを用いた従来の装置のように、出力電圧の確
立及び不足を検出する検出動作に大きなヒステリシスが
生じることはない。したがって、出力電圧の確立の検出
だけでなく、出力電圧の不足をも適確に検出することが
できる。
【0017】更に、検出動作に大きなヒステリシスがな
いため、発電機の出力電圧が設定値よりも低い状態で、
ノイズにより出力電圧の確立を示す検出信号が発生した
としても、ノイズが消滅すれば該検出信号が直ちに消滅
する。従って、ノイズによる誤検出が生じるのを防ぐこ
とができる。
【0018】また上記のように、出力電圧検出回路と検
出信号出力回路とを、発光素子と該発光素子が発生する
光を検出して導通状態になる受光素子とにより結合する
ようにすると、出力電圧検出回路と検出信号出力回路と
の間で電気的な干渉が生じるのを防ぐことができるた
め、ノイズによる誤動作を防ぐことができる。
【0019】更に上記のように、受光素子が導通したと
きに該受光素子を通して充電されるコンデンサと、この
コンデンサの電荷を検出信号出力用トランジスタのベー
スエミッタ間回路を通して一定の時定数で放電させる放
電回路とにより検出信号出力回路を構成すると、交流発
電機の整流出力電圧にリップルがあっても、交流発電機
の出力電圧が設定値以上であれば検出信号出力用トラン
ジスタを導通状態に保持することができるため、リップ
ルにより誤動作が生じるおそれをなくすことができる。
【0020】
【実施例】図1は本発明の実施例を示したもので、同図
において、1は図示しない内燃機関等により駆動される
交流発電機である。この交流発電機1は、商用電源の停
電時等の緊急時にその代替電源として使用されるもの
で、交流発電機1の出力端子1a,1b間には図示しな
い給電回路を介して負荷が接続されている。
【0021】交流発電機1の出力端子1a,1b間には
また、整流回路2が接続されている。この整流回路は、
アノードが一方の出力端子1aに接続されたダイオード
D1と、発電機の他方の出力端子1bとダイオードD1
のカソードとの間にアノードを出力端子1b側に向けて
接続されたダイオードD2 とからなっていて、ダイオー
ドD1 により交流発電機1の出力を半波整流する。ダイ
オードD2 は、ダイオードD1 の逆耐圧回復時間中に次
段回路の逆方向電圧を0.5V程度にクランプするため
に設けられている。
【0022】なお整流回路2としては、4個のダイオー
ドをブリッジ接続して構成した単相全波整流回路を用い
てもよい。
【0023】整流回路2の出力端子2a,2b間には、
出力電圧検出用トランジスタTr1のコレクタエミッタ間
回路が電流制限素子と発光素子とを介して接続されてい
る。図示の例では、出力電圧検出用トランジスタTr1が
PNPトランジスタからなっていて、該トランジスタの
エミッタが整流回路の正極側の出力端子2aに接続さ
れ、コレクタは電流制限素子としての抵抗R1 と発光素
子としての発光ダイオードLEDとを通して整流回路2
の負極側の出力端子2bに接続されている。
【0024】整流回路2の出力端子2a,2b間には、
抵抗R2 とR3 との直列回路からなる分圧回路が接続さ
れ、この分圧回路の分圧点とトランジスタTr1のベース
との間にアノードを分圧点側に向けたツェナーダイオー
ドZDが接続されている。
【0025】この例では、抵抗R2 及びR3 とツェナー
ダイオードZDとにより、出力電圧検出用トランジスタ
Tr1にベース電流を供給して該トランジスタTr1を導通
状態にするトランジスタ駆動回路が構成されている。
【0026】本実施例では、交流発電機1の出力電圧が
出力電圧確立判定用設定値Vs (実効値)に達したとき
に抵抗R2 の両端間の電圧の波高値√2Vs R2 /(R
2 +R3 )がツェナーダイオードZDのツェナー電圧に
ほぼ等しくなって(正確にはツェナーダイオードZDの
ツェナー電圧とトランジスタTr1のエミッタベース間の
電圧降下との和に等しくなって)、ツェナーダイオード
ZDを通して出力電圧検出用トランジスタTr1にベース
電流が流れるように、抵抗R2 及び3 の抵抗値が設定さ
れている。
【0027】発光ダイオードLEDは受光素子としての
フォトトランジスタPTr とともにフォトカプラ3を構
成しており、出力電圧検出用トランジスタTr1が導通状
態になって発光ダイオードLEDが発光したときに、フ
ォトトランジスタPTr が導通し得る状態(コレクタエ
ミッタ間に所定の電圧が印加されれば導通する状態)に
なる。
【0028】フォトトランジスタPTr のエミッタは接
地され、コレクタは抵抗R4 を介してPNPトランジス
タからなる検出信号出力用トランジスタTr2のベースに
接続されている。トランジスタTr2のエミッタは、バッ
テリ等からなる図示しない直流電源から直流電圧Vccが
印加されている直流電圧入力端子4に接続され、該トラ
ンジスタTr2のコレクタは抵抗R5 を介して接地されて
いる。抵抗R5 の両端から検出信号出力端子5a,5b
が導出されている。
【0029】検出信号出力用トランジスタTr2のエミッ
タとフォトトランジスタPTr のコレクタとの間にはコ
ンデンサCが接続されていて、直流電圧入力端子4→コ
ンデンサC→フォトトランジスタPTr →接地の回路に
より、フオトトランジスタPTr が導通状態になったと
きに直流電源電圧VccによりフォトトランジスタPTr
を通してコンデンサCを充電する充電回路が構成されて
いる。またコンデンサC→トランジスタTr2のエミッタ
ベース→抵抗R4 →コンデンサCの回路により、フォト
トランジスタPTr が非導通状態になったときにコンデ
ンサCの電荷を一定の時定数で放電させる放電回路が構
成されている。ここでコンデンサCの充電電圧をVc 、
検出信号出力用トランジスタTr2のベースエミッタ間電
圧をVBEとすると、上記放電回路に流れる放電電流の持
続時間Tは、T=R4 ・C・ln(Vc /VBE)[ln
は自然対数]で表わされる。本実施例では、上記放電
回路の時定数R4 ・Cの値を適宜に設定することによ
り、フォトトランジスタPTr が遮断状態になったとき
に、交流発電機1の出力電圧の周期(1/周波数)より
も長い時間の間、コンデンサCからトランジスタTr2の
エミッタベース間を通して、該トランジスタTr2を導通
状態に保持するために必要な値以上の放電電流(ベース
電流)を流すことができるように、上記放電持続時間T
の長さが交流発電機1の出力電圧の周期よりも十分に長
く設定されている。
【0030】本実施例では、フォトトランジスタPTr
と、検出信号出力用トランジスタTr2と、コンデンサC
と、抵抗R4 ,R5 とにより検出信号出力回路が構成さ
れている。
【0031】図1に示した実施例において、交流発電機
1の出力電圧が上昇してその実効値が出力電圧確立判定
用設定値Vs 以上になると、ツェナーダイオードZDが
導通し、整流回路2の出力端子2a,2b間に生ずる発
電機の整流出力電圧により、端子2a→トランジスタT
r1のエミッタベース間回路→ツェナーダイオードZD→
抵抗R3 →端子2bの経路で出力電圧検出用トランジス
タTr1にベース電流が流れて該トランジスタTr1が導通
する。トランジスタTr1が導通すると、該トランジスタ
を通してフォトカプラ3の発光ダイオードLEDに電流
が流れて該発光ダイオードが発光する。フォトカプラ3
のフォトトランジスタPTr は、発光ダイオードLED
が発光している間この光を検知して導通状態となる。フ
ォトトランジスタPTr が導通状態になると、直流電圧
入力端子4→トランジスタTr2のエミッタベース間回路
→抵抗R4 →フォトトランジスタPTr →接地の経路で
検出信号出力用トランジスタTr2に図示の破線矢印方向
のベース電流I1 が流れて該トランジスタTr2が導通状
態となる。このとき同時に、コンデンサCに図示の破線
矢印方向の充電電流I2 が流れて、該コンデンサが図示
の極性に充電される。
【0032】交流発電機1の出力電圧が出力電圧確立判
定用設定値以上になっている状態であっても、整流回路
2の出力電圧にリップルが含まれていると、該リップル
の脈動に応じてフォトトランジスタPTr が導通状態と
非道通状態とを繰返すが、フォトトランジスタが非導通
状態になると充電されていたコンデンサCの電荷がコン
デンサC→トランジスタTr2のエミッタベース間回路→
抵抗R4 →コンデンサCの経路で放電して、図示の破線
矢印方向の放電電流I3 が流れる。そのため、この放電
電流I3 によって検出信号出力用トランジスタTr2に所
定のベース電流が供給され、該トランジスタTr2は導通
状態に保持される。前述のように、コンデンサCの放電
持続時間Tは、交流発電機1の出力電圧の周期よりも十
分に長く設定されていて、交流発電機の出力電圧が出力
電圧確立判定用設定値以上になっている状態では、フォ
トトランジスタPTr が遮断状態にある間もトランジス
タTr2に所定のベース電流が供給され続けるので、検出
信号出力用トランジスタTr2は導通状態に保持される。
【0033】検出信号出力用トランジスタTr2が導通状
態になると、直流電圧入力端子4から該トランジスタT
r2を通して抵抗R5 に電流が流れ、該抵抗R5 の両端に
電源電圧Vccにほぼ等しい電圧Vcc´が現れる。したが
って、検出信号出力端子5a,5b間から出力される検
出信号電圧は、交流発電機1の出力電圧が確立したとき
に電圧Vcc´に上昇する。
【0034】交流発電機1の出力電圧が低下していって
出力電圧確立判定用設定値Vs より低くなると、ツェナ
ーダイオードZDが非導通状態を保持するため、出力電
圧検出用トランジスタTr1が非導通状態を保持し、検出
信号出力端子5a,5b間に得られる検出信号電圧は零
となる。
【0035】したがって、本実施例によれば、出力端子
5a,5b間に得られる検出信号電圧が零レベルからV
cc´(高レベル)に上昇したことを確認することによ
り、発電機の出力電圧が確立したことを検出することが
でき、該検出信号電圧が高レベルから零レベルに低下し
たことを確認することにより、発電機の出力電圧が不足
したこと(零になった状態を含む)を検出することがで
きる。
【0036】図2は、上記実施例において交流発電機1
の出力電圧が変化したときに検出信号出力端子5a,5
b間に得られる検出信号電圧を示したものである。交流
発電機の出力電圧が上昇する過程(図示実線矢印方向の
過程)で出力電圧が確立して検出信号電圧がVcc´に上
昇するときの発電機出力電圧と、交流発電機の出力電圧
が下降する過程(図示破線矢印方向の過程)で検出信号
電圧が消滅するときの発電機出力電圧との間にはほとん
ど差がなく、検出動作にヒステリシスはほとんど生じな
いことが分かる。
【0037】従って、発電機の出力電圧が出力電圧確立
判定用設定値よりも低い状態で、ノイズにより出力電圧
検出用トランジスタTr1が導通して電圧の確立を示す検
出信号が発生する状態が生じたとしても、ノイズが消滅
すれば該トランジスタTr1は直ちに遮断状態になって電
圧の確立を示す検出信号を消滅させるので、ノイズによ
る検出信号の発生と出力電圧の確立による検出信号の発
生とを明確に区別することができ、ノイズによる誤検出
が生じるおそれをなくすことができる。
【0038】また前述のように、交流発電機1の出力電
圧が確立したか否かを判定するための出力電圧の設定値
(出力電圧確立判定用設定値)をVs (実効値)とする
と、交流発電機の出力電圧が設定値Vs に達して分圧回
路の分圧出力√2Vs R2 /(R2 +R3 )の値がツェ
ナーダイオードZDのツェナー電圧(Vz とする)にほ
ぼ等しくなったときに、検出信号出力端子5a,5b間
に得られる検出信号電圧が電源電圧Vccにほぼ等しい電
圧値Vcc´に上昇して電圧の確立が検出されるので、出
力電圧確立判定用設定値Vs はVs =Vz (R2 +R3
)/√2R2 で表わすことができる。従って、分圧回
路の抵抗R2 ,R3 の抵抗値を選定することにより出力
電圧確立判定用設定値Vs を自由に選定することができ
る。
【0039】更に本実施例では、交流発電機の出力電圧
検出回路側(図1の回路の左半部)と検出信号出力回路
側(図1の回路の右半部)とをフォトカプラ3により
(光を介して)結合したので、出力電圧検出回路と検出
信号出力回路との間で電気的干渉が生じるのを防ぐこと
ができ、電気的なノイズにより検出信号出力回路が誤動
作して誤検出が生じるのを防ぐことができる。
【0040】上記の実施例では、出力電圧検出用トラン
ジスタTr1及び検出信号出力用トランジスタTr2として
それぞれPNPトランジスタを用いたが、これらのトラ
ンジスタとしてNPNトランジスタを用いても本発明の
出力電圧確立検出装置を構成することができる。
【0041】図3は出力電圧検出用トランジスタTr1及
び検出信号出力用トランジスタTr2としてNPNトラン
ジスタを用いた実施例を示したもので、この実施例で
は、出力電圧検出用トランジスタTr1のコレクタがフォ
トカプラ3の発光ダイオードLEDと電流制限素子とし
ての抵抗R1 とを介して整流回路2の正極側出力端子2
aに接続され、エミッタは整流回路2の負極側出力端子
2bに接続されている。整流回路2の出力端子2a,2
b間にはまた、抵抗R2 及びR3 の直列回路からなる分
圧回路が、抵抗R2 を整流回路2の負極側出力端子2b
側に位置させた状態で接続され、この分圧回路の分圧点
と出力電圧検出用トランジスタTr1のベースとの間に、
ツェナーダイオードZDが、そのアノードをトランジス
タTr1のベース側に向けて接続されている。
【0042】またこの例では、フォトトランジスタPT
r のコレクタが直流電圧入力端子4に接続され、該フォ
トトランジスタのエミッタは抵抗R4 を介して検出信号
出力用トランジスタTr2のベースに接続されている。検
出信号出力用トランジスタTr2は、そのエミッタが接地
され、コレクタは抵抗R5 を介して直流電圧入力端子4
に接続されている。検出信号出力端子5a及び5bはそ
れぞれ検出信号出力用トランジスタTr2のコレクタ及び
エミッタから導出されている。コンデンサCは検出信号
出力トランジスタTr2のエミッタとフォトトランジスタ
PTr のエミッタとの間に接続されている。その他の点
は図1に示した回路と同様である。
【0043】この実施例では、フォトトランジスタPT
r が導通したときに、直流電圧入力端子4→フォトトラ
ンジスタPTr →抵抗R4 →トランジスタTr2のベース
エミッタ間回路→接地の経路で検出信号出力用トランジ
スタTr2のベース電流I1 が流れ、また直流電圧入力端
子→フォトトランジスタPTr →コンデンサC→接地の
経路でコンデンサCの充電電流I2 が流れる。フォトト
ランジスタPTr が非導通状態になった際には、コンデ
ンサCの電荷が、コンデンサC→抵抗R4 →トランジス
タTr2のベースエミッタ間回路→コンデンサCの経路で
放電して、検出信号出力用トランジスタTr2にベース電
流I3 が流れる。
【0044】図3に示した実施例では、交流発電機1の
出力電圧が出力電圧確立判定用設定値Vs より低い状態
のときに検出信号出力トランジスタTr2が遮断状態にな
っていて、検出信号出力端子5a,5b間に得られる検
出信号電圧が直流電源電圧Vccにほぼ等しい値Vcc´
(高レベル)になっている。交流発電機1の出力電圧が
出力電圧確立判定用設定値Vs 以上になると、検出信号
出力用トランジスタTr2が導通状態になって、検出信号
出力端子5a,5b間の電圧がほぼ零レベルになる。
【0045】従って、この実施例では、検出信号電圧が
高レベルになっている状態が発電機の出力電圧が不足し
ている状態であり、検出信号電圧がほぼ零レベルになっ
た状態が、発電機の出力電圧が確立した状態である。図
4は、この実施例において交流発電機1の出力電圧が変
化したときに検出信号出力端子5a,5b間に得られる
検出信号電圧の変化の様子を示したものである。
【0046】図1及び図3の実施例において、検出信号
出力端子5a,5b間に得られる検出信号電圧は、負荷
への通電を制御する制御回路等を制御するために用いる
ことができる。例えば交流発電機と負荷との間に通電制
御用のスイッチ手段(例えば電磁リレー)を設けておい
て、検出信号電圧により発電機の出力電圧が確立したこ
とが検出されたときに、該スイッチ手段をオン状態にし
て交流発電機から負荷への通電を開始させ、発電機の出
力電圧の不足が検出されたときに該スイッチ手段をオフ
状態にして交流発電機から負荷への通電を停止させるよ
うに、検出信号電圧によって負荷への通電を制御するこ
とができる。
【0047】また、交流発電機1の回転速度が所定値に
達しても出力電圧の不足が検出される状態を故障状態と
判定することにより、発電機の故障の検出を行わせるこ
ともできる。
【0048】なお図3の実施例では、発電機の出力電圧
が不足しているときに検出信号電圧が高レベルになり、
発電機の出力電圧が確立されたときに検出信号電圧が零
レベルになるようにしたが、図3の実施例においても、
必要に応じて出力端子5a,5b間に信号反転回路を付
加することにより、図1の実施例と同様の検出信号電圧
(出力電圧が確立したときに高レベルになる検出信号電
圧)を得ることができる。
【0049】上記の実施例では、単相交流発電機に本発
明を適用したが、3相以上の多相交流発電機にも本発明
を適用することができる。多相交流発電機に本発明を適
用するには、整流回路2を多相交流用の電流回路に変更
するか、または多相交流発電機の1相にのみ上記各実施
例の整流回路を接続するようにすればよい。
【0050】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、交流発
電機の出力電圧が設定値以上のときにトランジスタ駆動
回路によりベース電流が供給されて導通状態になる出力
電圧検出用トランジスタを設けて、該トランジスタが導
通状態のときに検出信号が生じ、交流発電機の出力電圧
が設定値未満の状態のときに検出信号が生じないように
したので、交流発電機の出力電圧が上昇する過程で検出
信号が発生するときの発電機の出力電圧の値と、出力電
圧が下降する過程で検出信号が消滅するときの発電機の
出力電圧の値との間に大きな差が生じないようにするこ
とができる。そのため、ノイズ等により交流発電機の出
力電圧が短時間設定値以上になった場合に、検出信号が
持続的に発生する状態になるおそれをなくすことがで
き、誤検出が生じるおそれをなくすことができる。
【0051】また検出動作にヒステリシスが生じないた
め、発電機の出力の不足を適確に検出することができ、
交流発電機の出力電圧の確立を検出する用途だけでな
く、故障等により出力電圧が不足する状態になったこと
を検出する用途にも利用することができる。
【0052】本発明ではまた、出力電圧検出用トランジ
スタにベース電流を供給するトランジスタ駆動回路の回
路定数を選定することにより、交流発電機の出力電圧の
確立の有無を判定するための設定値を自由に選定するこ
とができる利点がある。
【0053】更に本発明によれば、出力電圧検出回路と
検出信号出力回路とを発光素子と受光素子とを介して結
合したので、出力電圧検出回路と検出信号出力回路との
間で電気的干渉が生じるのを防ぐことができ、電気的な
ノイズにより検出信号出力回路が誤動作して誤検出が生
じるのを防ぐことができる。
【0054】また本発明によれば、受光素子が導通した
ときに該受光素子を通して充電されるコンデンサと、該
コンデンサの電荷を検出信号出力用トランジスタのベー
スエミッタ間回路を通して一定の時定数で放電させる放
電回路とにより検出信号出力回路を構成したので、交流
発電機の整流出力電圧にリップルがあっても、交流発電
機の出力電圧が設定値以上であれば検出信号出力用トラ
ンジスタを導通状態に保持することができ、リップルに
より誤動作が生じるおそれをなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示した回路図である。
【図2】図1の実施例における交流発電機の出力電圧と
検出信号電圧との関係を示した線図である。
【図3】本発明の他の実施例を示した回路図である。
【図4】図3の実施例における交流発電機の出力電圧と
検出信号電圧との関係を示した線図である。
【図5】従来例を示した回路図である。
【図6】図5の従来例における交流発電機の出力電圧と
リレー接点のオンオフ動作との関係を示した線図であ
る。
【符号の説明】
1 交流発電機 2 整流回路 2a,2b 整流回路の出力端子 3 フォトカプラ 4 直流電圧入力端子 5a,5b 検出信号出力端子 ZD ツェナーダイオード LED 発光ダイオード(発光素子) PTr フォトトランジスタ Tr1 出力電圧検出用トランジスタ Tr2 検出信号出力用トランジスタ C コンデンサ R1 抵抗(電流制限素子) R2 〜R5 抵抗
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−109817(JP,A) 実開 昭62−125383(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01R 19/00 - 19/32 G05F 1/00 - 1/70

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流発電機の出力電圧が確立して設定値
    以上になったことを検出する出力電圧確立検出装置であ
    って、 前記交流発電機の出力電圧を整流する整流回路と、 コレクタエミッタ間回路が電流制限素子と発光素子とを
    介して前記整流回路の出力端子間に接続された出力電圧
    検出用トランジスタと、 前記発電機の出力電圧が設定値に達したときに前記出力
    電圧検出用トランジスタにベース電流を供給して該トラ
    ンジスタを導通状態にするトランジスタ駆動回路と、 前記出力電圧検出用トランジスタが導通したときに前記
    発光素子が発生する光を検出して導通する受光素子と、
    該受光素子を通してベース電流が与えられて導通状態に
    なるように設けられた検出信号出力用トランジスタとを
    備えて、該検出信号出力用トランジスタが導通したとき
    に前記出力電圧が確立したことを示す検出信号を出力す
    る検出信号出力回路と、を具備し、 前記検出信号出力回路は、前記受光素子が導通したとき
    に該受光素子を通して充電されるコンデンサと、該コン
    デンサの電荷を前記検出信号出力用トランジスタのベー
    スエミッタ間回路を通して一定の時定数で放電させる放
    電回路とを備えていることを特徴とする 交流発電機の出
    力電圧確立検出装置。
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