JP3302213B2 - 高強度亜鉛めっき鋼線およびその製造方法 - Google Patents

高強度亜鉛めっき鋼線およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、橋梁用鋼線、送電線等
の補強用鋼線(ACSR)、あるいは海底光ファイバー
ケーブル補強用の鋼線等に広く用いられる高強度の亜鉛
めっき鋼線に関するものである。
【0002】
【従来の技術】橋梁用鋼線等の亜鉛めっき鋼線は、軽量
化あるいは工事期間短縮のために、鋼線の高強度化のニ
ーズが強い。このような亜鉛めっき鋼線は、高炭素の鋼
線材をパテンティング処理後、伸線加工を行い、最終的
に耐食性を確保するために溶融亜鉛めっきを行う工程に
より製造される。前記鋼線の高強度化を達成する上での
最大の課題は、鋼線の延性、特に延性の評価方法の一つ
である捻回試験において、鋼線の長手方向に生じる割れ
の発生(デラミネーション)を抑制する技術および溶融
亜鉛めっき時の鋼線の強度低下を抑制する技術を確立す
ることにある。
【0003】デラミネーションを抑制する従来の知見と
して、WIRE JOURNAL INTERNATIONAL(VOLUME16, No4, 19
83)の50頁には、鋼線の組織形態であるパーライト組
織のセメンタイトラメラ間隔を適正な大きさに制御する
ことによって、亜鉛めっき鋼線の捻回試験におけるデラ
ミネーションを抑制できることが開示されている。また
特公昭60−26805号公報、特公昭60−2980
6号公報には亜鉛めっき鋼線を対象とするものではない
が、伸線加工後あるいは伸線中の鋼線に特定条件の曲げ
加工を施すことによって、その後200℃〜400℃で
ブルーイングされる鋼線の捻回試験におけるデラミネー
ションの発生を抑制することができることが開示されて
いる。
【0004】また、亜鉛めっき時の強度低下を抑制する
方法として、特開昭62−284044号公報にはSi
量を高めることが有効であることが開示されている。し
かし、本発明者らの詳細な研究によれば、これら従来の
技術では高強度の亜鉛めっき鋼線、例えば線径7mmで引
張強さが2000MPa 以上、5mmで2100MPa 以上、
3mmで2200MPa 以上の亜鉛めっき鋼線の捻回試験に
おいて、デラミネーションの発生を防止することは困難
である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のごとき
従来の問題点に鑑みなされたものであって、橋梁用、送
電線の補強用あるいは海底光ファイバーケーブル補強用
等に使用される高強度の亜鉛めっき鋼線において、亜鉛
めっき時の強度低下を減少させると共に、鋼線の捻回試
験において、デラミネーションの発生を抑制することが
できる高強度亜鉛めっき鋼線およびその製造方法を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者らは、
溶融亜鉛めっき時の強度低下および捻回試験におけるデ
ラミネーションの発生の原因について詳細に解析を行っ
た。この結果、亜鉛めっき時の強度低下は、伸線加工に
よって著しい塑性変形を受けた層状セメンタイトが崩壊
し、球状化することに起因することが明らかになった。
このことより、層状セメンタイトの崩壊・球状化を防止
する手段の検討を行ったところ、セメンタイトおよびフ
ェライト中の合金元素の濃度比(セメンタイト中の合金
元素濃度/フェライト中の合金元素濃度)を最適に制御
すれば、セメンタイトの崩壊・球状化を防止することが
可能となり、これによって亜鉛めっき時の強度低下量が
減少し、高強度化が達成できることを知見した。一方、
捻回試験時に発生するデラミネーションについては、パ
ーライト組織内のフェライト中における鋼線断面内のC
濃度分布に支配されるという全く新たな事実を見いだし
た。以上の知見を基にさらに検討を重ねた結果、高強度
を有し、且つ捻回試験時にデラミネーション発生のない
亜鉛めっき鋼線を得るためには、セメンタイトおよびフ
ェライト中での合金元素の濃度比、および鋼線断面内に
おけるフェライト中でのC濃度の双方を制御することが
極めて重要であるとの認識に至り、本発明をなすに至っ
た。
【0007】本発明の要旨とするところは、次のとおり
である。 (1) 質量%で、C:0.8〜1.1%、Si:0.
8〜2.0%、Mn:0.2〜1.0%、Cr:0.1
〜1.0%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物
よりなり、伸線加工されたパーライト組織を有する引張
強さが2000MPa以上の高強度亜鉛めっき鋼線にお
いて、鋼線表層部におけるフェライト中のC濃度の鋼線
中心部におけるフェライト中のC濃度に対する比が5以
下であり、更にセメンタイト中の合金元素濃度のフェラ
イト中の合金元素濃度に対する比が、主要成分であるS
i、Mn、Crについて、Si:0.1〜0.5、M
n:1.5〜8.0、Cr:1.5〜8.0であること
を特徴とする高強度亜鉛めっき鋼線。 (2) 質量%で、C:0.8〜1.1%、Si:0.
8〜2.0%、Mn:0.2〜1.0%、Cr:0.1
〜1.0%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物
よりなる線材をパテンティング処理し、次いで、アプロ
ーチ角度が8〜12°、ベアリング長さが0.2〜0.
5D(D:ダイス径)のダイスを用いて伸線加工し、そ
後、450℃以上のブルーイング処理、張力を付
与しながら行う曲げ加工処理、捻り加工処理の1種ま
たは2種以上の処理を行い、その後、溶融亜鉛めっきを
施し、引張強さが2000MPa以上で、鋼線表層部に
おけるフェライト中のC濃度の鋼線中心部におけるフェ
ライト中のC濃度に対する比が5以下であり、更にセメ
ンタイト中の合金元素濃度のフェライト中の合金元素濃
度に対する比が、主要成分であるSi、Mn、Crにつ
いて、 Si:0.1〜0.5、 Mn:1.5〜8.0、 Cr:1.5〜8.0 である高強度亜鉛めっき鋼線を製造する ことを特徴とす
る高強度亜鉛めっき鋼線の製造方法。
【0008】ここで本発明における高強度亜鉛めっき鋼
線とは、引張強さが線径によって異なるが、線径7mmで
引張強さ2000MPa 以上、5mmで2100MPa 以上、
3mmで2200MPa 以上の引張強さを有する亜鉛めっき
鋼線であることを意味している。また鋼線表層部とは、
鋼線の表層から中心に向かって0.1d(d:線径)以
内の領域を、鋼線中心部とは鋼線の表層から中心に向か
って0.4d〜0.6dの領域を意味している。
【0009】以下、本発明について詳細に説明する。は
じめに、本発明で主目的とするデラミネーションの発生
を防止する上で、重要なパーライト組織における鋼線断
面内の鋼線表層部と鋼線中心部におけるC濃度の比率
(以下C濃度比とする)の限定理由について述べる。図
1は線径が5mmの2種類の亜鉛めっき鋼線において、横
断面内のフェライト中のC濃度を測定した一例を示す。
同図において、鋼線Aは従来の亜鉛めっき鋼線であり、
表層部のフェライト中のC濃度が高く、中心部が低くな
っている。すなわち、C濃度比が高くなっている。これ
に対して、鋼線Bは断面内のC濃度分布が鋼線Aに比べ
均一であり、C濃度比が低くなっている。このような鋼
線はデラミネーションが発生しにくい。図2に、線径5
mmの亜鉛めっき鋼線における、C濃度比とデラミネーシ
ョンが発生する鋼線の引張強度の関係について解析した
一例を示す。同図から明らかなように、C濃度比が5を
超えると2100MPa 未満でデラミネーションが発生す
る。他の線径の鋼線についても全く同様の結果が得られ
ることから、C濃度比を5以下に制限した。ただし、同
図から明らかなように2以下の条件で著しい効果がある
ことから、C濃度比は2以下にすることがより好ましい
条件である。
【0010】ここでC濃度比を5以下にする方法として
は、アプローチ角度が8〜12°、ベアリング長さが
0.2〜0.5D(D:ダイス径)であるダイスを用い
て伸線加工を行う、伸線による加工発熱を抑える、
潤滑能の高い潤滑油を使用する、1ダイス当たりの減
面率を高くし、最終のダイスでは3〜10%の減面率に
する、伸線加工後、亜鉛めっき前に450℃以上のブ
ルーイング処理を行う、伸線加工後、亜鉛めっき前に
張力を付与しながら曲げ加工を行う、伸線加工後、亜
鉛めっき前に捻り加工を行う方法が有効である。また、
〜の方法の組み合わせによると、それぞれ単独の場
合に比べ、よりC濃度比を低く制御することができ、好
ましい条件である。
【0011】次にフェライト中のC濃度比を測定する方
法について述べる。本発明において、フェライト中のC
濃度Xは、アトムプローブ電界イオン顕微鏡(AP−F
IM)による分析から、全検出イオン数をY(tota
l)、Cの検出イオン数をY(carbon)とした時
に、下式により求める。 X=[Y(carbon)/Y(total)]×100 (原子%) C濃度比は、鋼線表層部のフェライト中のC濃度X(表
層)と、鋼線中心部のフェライト中のC濃度X(中心)
を上記方法により求め、X(表層)/X(中心)により
求める。なお、より高い定量精度を得るために、全検出
イオン数Y(total)は10000個以上にするこ
とが好ましい測定条件である。
【0012】以下に、亜鉛めっき時の強度低下抑制に重
要なセメンタイト中とフェライト中の主要成分としての
Si,MnおよびCrの濃度比の限定理由について説明
する。図3は、亜鉛めっき時の強度低下量とフェライト
とセメンタイト中の合金元素の濃度比について解析した
一例を示す。Siはフェライト中に濃化することで亜鉛
めっき時の強度低下を抑制する。セメンタイト中のSi
とフェライト中のSiの濃度比が0.5を越えると、め
っき時の強度低下量が大きくなり、さらに前述のC濃度
比を5以下にすることが難しくなるために、濃度比の上
限を0.5に限定した。また0.1未満ではその効果が
飽和するために、Siの濃度比の範囲を0.1〜0.5
とした。
【0013】MnとCrはセメンタイト中に濃化するこ
とにより、亜鉛めっき時の強度低下を抑制する。セメン
タイト中のMn,Crとフェライト中のMn,Crの濃
度比(セメンタイト中の合金元素濃度/フェライト中の
合金元素濃度)が大きいほどめっき時の強度低下量は小
さくなるが、Mn,Crともに1.5未満ではその十分
な効果が得られず、またC濃度比を5以下に制御するこ
とが難しくなる。一方、8.0を越えるとその効果が飽
和するので、Mn,Crともにその濃度比の範囲を1.
5〜8.0とした。
【0014】次に、微細パーライト組織中の合金元素濃
度分布の測定方法について述べる。本発明においては、
エネルギー分散型X線分光器(EDS)を搭載した電界
放射型透過電子顕微鏡(FE−TEM)およびアトムプ
ローブ電界イオン顕微鏡(AP−FIM)により元素分
析を行った。FE−TEMについては、電子線プローブ
径1nmでセメンタイト部、フェライト部それぞれ任意の
3点についてX線分光法による元素分析を行い、その3
点の平均値をそれぞれセメンタイト部、フェライト部の
元素濃度とした。なお、AP−FIMを用いる場合は、
前述のC濃度の分析の場合と同様の方法で求めることが
できる。
【0015】本発明は伸線加工されたパーライト組織を
有する高強度亜鉛めっき鋼線に適用されるもので、線径
7mmで2000MPa以上、5mmで2100MPa以
上、3mmで2200MPa以上の引張強度を有する鋼線
の組成としては、量%で、C:0.8〜1.1%、S
i:0.8〜2.0%、Mn:0.2〜1.0%、C
r:0.1〜1.0%を含有する。その他、強化元素と
してMo:0.2%以下、V:0.3%以下、Ni:1
%以下の1種または2種以上を含有し、また細粒化元素
としてAl:0.1%以下、Nb:0.1%以下、T
i:0.1%以下の1種または2種以上を含有しても、
本発明の趣旨を何ら損なうものではない。
【0016】前記鋼線の成分の限定理由は次の通りであ
る。すなわち、C,Si,Mn,Cr,Mo,V,Ni
の添加範囲が前記に示した量より少ない場合には、伸線
前の鋼線の強度が低いので鋼線強度を高くするためには
伸線加工度を大きくすることが必要になる。ところが、
伸線加工度が大きくなると、引張試験での延性が低下す
る。
【0017】また、これらの元素の添加範囲が上に示し
た上限値を越えると、鋼線の延性に有害な組織、すなわ
ち初析セメンタイトが現れ、同様に引張試験での延性が
低下する。さらに、Al,Nb,Tiの添加範囲が上に
示した量を越える場合には、これらの元素の炭窒化物が
増えて延性が低下する。これら以外の元素は特に限定す
るものではないが、P:0.015%以下、S:0.0
15%以下、N:0.005%以下が好ましい範囲であ
る。
【0018】
【実施例】以下、実施例により本発明の効果をさらに具
体的に説明する。表1に示す化学組成を有する供試材を
熱間圧延で所定の線径にした後、鉛浴を用いてパテンテ
ィング処理、伸線加工を行い、引き続き450℃の溶融
亜鉛に鋼線を30sec 浸漬して亜鉛めっきした。
【0019】
【表1】
【0020】この亜鉛めっき鋼線の機械的性質、デラミ
ネーションの発生状況、セメンタイト中とフェライト中
の合金元素の濃度比、フェライト中のC濃度、及び伸線
加工条件とその他の製造条件を併せ、表2および表3に
示す。なお、これらの表においてデラミネーションの有
無とは、20本の亜鉛めっき鋼線の捻回試験を行った際
に、このうち1本でもデラミネーションが発生した場合
は「デラミネーション発生有り」と評価したものであ
る。
【0021】
【表2】
【0022】
【表3】
【0023】本発明である No.(1),(2),
(6),(7),(8),(9),(11)において、
C濃度比およびSi,Mn,Crの濃度比を制御するこ
とにより所定の引張強さを有し、かつデラミネーション
の発生のない高強度の亜鉛めっき鋼線が実現されてい
る。一方、比較例である No.4,5,12は、セメンタ
イト中とフェライト中のSi,Mn,Crの濃度比につ
いては適正範囲内にあり、所定値以上の引張強度は得ら
れているものの、フェライト中のC濃度比が大きく、そ
の結果デラミネーションが発生した例である。比較例 N
o.10は、C濃度比は制御されデラミネーションの発生
は抑制されているが、合金元素の濃度比が適正範囲外で
あるために所定の引張強度が得られなかった例である。
比較例 No.3,13については、Si,Mn,Crの濃
度比、C濃度比いづれも適正範囲内に制御されておら
ず、このため所定の強度が得られず、さらにデラミネー
ションの発生も抑制できなかった例である。
【0024】
【発明の効果】以上の実施例からも明らかなように、本
発明はフェライトとセメンタイト中の合金元素の濃度比
および鋼線断面内のフェライト中のC濃度比を最適に制
御することによって、亜鉛めっき時の強度低下が少な
く、また捻回試験においてデラミネーションが発生しな
い高強度の亜鉛めっき鋼線を実現したものであり、産業
上の効果は極めて顕著なものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】線径5mmの亜鉛めっき鋼線における、鋼線横断
面内でのフェライト中のC濃度の測定結果の一例を表す
図である。
【図2】線径5mmの亜鉛めっき鋼線における、フェライ
ト中のC濃度比とデラミネーションが発生する強度との
関係の一例を示す図である。
【図3】450℃で30秒間の亜鉛めっき処理中の引張
強さの低下量と、パーライト組織中におけるセメンタイ
ト中の合金元素濃度とフェライト中の合金元素濃度の濃
度比との関係を示す図である。
フロントページの続き (72)発明者 杉山 昌章 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株 式会社 技術開発本部内 (56)参考文献 特開 平6−158225(JP,A) 特開 平4−314829(JP,A) 特開 平6−235023(JP,A) 特開 昭60−208463(JP,A) 特開 昭59−157267(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C22C 38/00 B21C 1/00 C22C 38/38 C23C 2/06 C23C 2/38

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 質量%で、 C :0.8〜1.1%、 Si:0.8〜2.0%、 Mn:0.2〜1.0%、 Cr:0.1〜1.0% を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物よりなり、
    伸線加工されたパーライト組織を有する引張強さが20
    00MPa以上の高強度亜鉛めっき鋼線において、鋼線
    表層部におけるフェライト中のC濃度の鋼線中心部にお
    けるフェライト中のC濃度に対する比が5以下であり、
    更にセメンタイト中の合金元素濃度のフェライト中の合
    金元素濃度に対する比が、主要成分であるSi、Mn、
    Crについて、 Si:0.1〜0.5、 Mn:1.5〜8.0、 Cr:1.5〜8.0 であることを特徴とする高強度亜鉛めっき鋼線。
  2. 【請求項2】 質量%で、 C :0.8〜1.1%、 Si:0.8〜2.0%、 Mn:0.2〜1.0%、 Cr:0.1〜1.0% を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物よりなる線
    材をパテンティング処理し、次いで、アプローチ角度が
    8〜12°、ベアリング長さが0.2〜0.5D(D:
    ダイス径)のダイスを用いて伸線加工し、その後、4
    50℃以上のブルーイング処理、張力を付与しながら
    行う曲げ加工処理、捻り加工処理の1種または2種以
    上の処理を行い、その後、溶融亜鉛めっきを施し、引張
    強さが2000MPa以上で、鋼線表層部におけるフェ
    ライト中のC濃度の鋼線中心部におけるフェライト中の
    C濃度に対する比が5以下であり、更にセメンタイト中
    の合金元素濃度のフェライト中の合金元素濃度に対する
    比が、主要成分であるSi、 Mn、Crについて、 Si:0.1〜0.5、 Mn:1.5〜8.0、 Cr:1.5〜8.0 である高強度亜鉛めっき鋼線を製造する ことを特徴とす
    る高強度亜鉛めっき鋼線の製造方法。
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