JP3301022B2 - 単分散オリゴ(5,15−ジアリ−ル置換Zn(II)−ポルフィリニレン)化合物類およびその合成方法 - Google Patents
単分散オリゴ(5,15−ジアリ−ル置換Zn(II)−ポルフィリニレン)化合物類およびその合成方法Info
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、正確な長さおよび
構造を持った単分散系高分子ロッドを構成するオリゴ
(5,15−ジアリール置換Zn(II)−ポルフィリニ
レン)化合物類、特に極めて長い、例えば106nmま
での長さを持つ前記化合物類およびその合成方法に関す
る。単分散系(monodisperse)とは、分子量が均一な重
合体(オリゴマー)によって構成されている分散系を意
味する。
構造を持った単分散系高分子ロッドを構成するオリゴ
(5,15−ジアリール置換Zn(II)−ポルフィリニ
レン)化合物類、特に極めて長い、例えば106nmま
での長さを持つ前記化合物類およびその合成方法に関す
る。単分散系(monodisperse)とは、分子量が均一な重
合体(オリゴマー)によって構成されている分散系を意
味する。
【0002】
【従来技術】直鎖状のπ共役系ポリマーおよびオリゴマ
ーは、電子材料、光学デバイス、センサーおよび太陽光
エネルギー変換材料などの分野において、有望な材料と
して注目を集めいている。就中、ポリパラフェニレン
(PPP)類、ポリピロール類、およびポリチオフェン
類で代表されるポリアレン類は、ドーピングよって導電
性を増加させることから、かなりの注目を集めている。
また、前記高分子導電材料は、酸化・還元によって分子
内におのおの正電荷・負電荷を持つキャリヤーを生じ導
電性を有するようになり、かつそのときの生成物は酸化
・還元能を持つので電池の良い活性物質となるため、電
池用活性物質としての有用性も注目されている。
ーは、電子材料、光学デバイス、センサーおよび太陽光
エネルギー変換材料などの分野において、有望な材料と
して注目を集めいている。就中、ポリパラフェニレン
(PPP)類、ポリピロール類、およびポリチオフェン
類で代表されるポリアレン類は、ドーピングよって導電
性を増加させることから、かなりの注目を集めている。
また、前記高分子導電材料は、酸化・還元によって分子
内におのおの正電荷・負電荷を持つキャリヤーを生じ導
電性を有するようになり、かつそのときの生成物は酸化
・還元能を持つので電池の良い活性物質となるため、電
池用活性物質としての有用性も注目されている。
【0003】ポルフィリン分子は、小さな分子内HOM
O−LUMOギャップを持ち、中央の空孔にほとんどす
べての金属元素を取り込むため、多くの有機化合物の中
で、特異的な分子であると言える。この特徴を反映し、
ポルフィリン分子は生体系においても重要な働きをする
ことが知られている。また、外部からのエネルギーを吸
収して他のエネルギーに変換する物質として用いられ、
その機能特性は非常に広い。また、前記ポルフィリン分
子はπ共役系構造を、組み立て構築するためのブロック
単位として注目されている、というのは、それらは、剛
直性、高安定性、強力な電子吸収特性、小さなエネルギ
ーギャップ、強力な蛍光の放出、および適当な金属化に
よる、光学的およびレドックス特性の作出の可能性など
多くの特徴を持つからである。
O−LUMOギャップを持ち、中央の空孔にほとんどす
べての金属元素を取り込むため、多くの有機化合物の中
で、特異的な分子であると言える。この特徴を反映し、
ポルフィリン分子は生体系においても重要な働きをする
ことが知られている。また、外部からのエネルギーを吸
収して他のエネルギーに変換する物質として用いられ、
その機能特性は非常に広い。また、前記ポルフィリン分
子はπ共役系構造を、組み立て構築するためのブロック
単位として注目されている、というのは、それらは、剛
直性、高安定性、強力な電子吸収特性、小さなエネルギ
ーギャップ、強力な蛍光の放出、および適当な金属化に
よる、光学的およびレドックス特性の作出の可能性など
多くの特徴を持つからである。
【0004】最近本発明者等は、Ag(I)塩による処
理または陽極での電気化学的酸化による5,15−ジア
リル置換Zn(II)−ポルフィリン類のmeso-mesoカップ
リング反応を見出した(前者については、Osuka,A.;Shi
midzu,H. Angew.Chem.,Int.Ed.Engl.1997,36,135.、後
者については、Ogawa,T.;Nishimoto,Y.;Yoshida,N.;On
o,N.;Osuka,A. J.Chem.Soc.,Chem.Commun.1998,337.参
照)。なお、ポルフィリンにおいて、meso位置とは、
5,10、15および20の位置をいう。ちなみに、al
pha位置とは、1,4,6,9,11,14,16,1
9位置を、beta位置とは、2,3,7,8,12,1
3,17,18位置をいう(図6参照)。興味深いこと
は、meso-mesoカップリングの位置選択性は極めて高
く、後者の方法(電気化学的酸化)により、直線状およ
びポルフィリン構成炭素が直接結合したポルフィリン配
列が8固までのもの(8量体)が形成できることを発見
した。しかしながら、前記提案の方法ではポルフィリン
配列をそれ以上にすることはできなかった。
理または陽極での電気化学的酸化による5,15−ジア
リル置換Zn(II)−ポルフィリン類のmeso-mesoカップ
リング反応を見出した(前者については、Osuka,A.;Shi
midzu,H. Angew.Chem.,Int.Ed.Engl.1997,36,135.、後
者については、Ogawa,T.;Nishimoto,Y.;Yoshida,N.;On
o,N.;Osuka,A. J.Chem.Soc.,Chem.Commun.1998,337.参
照)。なお、ポルフィリンにおいて、meso位置とは、
5,10、15および20の位置をいう。ちなみに、al
pha位置とは、1,4,6,9,11,14,16,1
9位置を、beta位置とは、2,3,7,8,12,1
3,17,18位置をいう(図6参照)。興味深いこと
は、meso-mesoカップリングの位置選択性は極めて高
く、後者の方法(電気化学的酸化)により、直線状およ
びポルフィリン構成炭素が直接結合したポルフィリン配
列が8固までのもの(8量体)が形成できることを発見
した。しかしながら、前記提案の方法ではポルフィリン
配列をそれ以上にすることはできなかった。
【0005】本発明者の先の出願である特願平11−2
48756号には、前記ポルフィリン配列化合物の上記
重合度を改善したポルフィリンのメゾ位である10,2
0位置で結合した5,15位に置換基を有するポルフィ
リンの9量体以上128量体までのオリゴマー乃至ポリ
マー(液体クロマトグラフィーのチャートからは300
乃至400量体の生成も確認されていることにも言及し
ている。)及びその製造方法の発明が記載されている。
そして該ポリマーの製造方法として、9量体以上のもの
を得るための反応条件を検討している。すなわち、 1.反応系へDMA(N,N−ジメチルアセトアミ
ド)、DMF(N,N−ジメチルフォルムアミド)、H
MPA(ヘキサメチルフォスフォアミド)及びDMSO
(ジメチルスルフォキシド)を添加することにより重合
度及び反応速度が向上すること、 2.僅かな加熱、例えば45℃に加熱することによっ
て、重合度及び反応速度が向上すること、 3.5,15位の置換基として嵩高のオクチルオキシ基
を有するポルフィリン化合物を用いること等が検討され
ている。ただ、3.については、反応性が低いと述べて
いる。また、反応触媒として、AgPF6、Ag
(I)、AgClO4、AgBF4等の求核性のないアニ
オンを持つ一価の銀塩を用いることに言及している。
48756号には、前記ポルフィリン配列化合物の上記
重合度を改善したポルフィリンのメゾ位である10,2
0位置で結合した5,15位に置換基を有するポルフィ
リンの9量体以上128量体までのオリゴマー乃至ポリ
マー(液体クロマトグラフィーのチャートからは300
乃至400量体の生成も確認されていることにも言及し
ている。)及びその製造方法の発明が記載されている。
そして該ポリマーの製造方法として、9量体以上のもの
を得るための反応条件を検討している。すなわち、 1.反応系へDMA(N,N−ジメチルアセトアミ
ド)、DMF(N,N−ジメチルフォルムアミド)、H
MPA(ヘキサメチルフォスフォアミド)及びDMSO
(ジメチルスルフォキシド)を添加することにより重合
度及び反応速度が向上すること、 2.僅かな加熱、例えば45℃に加熱することによっ
て、重合度及び反応速度が向上すること、 3.5,15位の置換基として嵩高のオクチルオキシ基
を有するポルフィリン化合物を用いること等が検討され
ている。ただ、3.については、反応性が低いと述べて
いる。また、反応触媒として、AgPF6、Ag
(I)、AgClO4、AgBF4等の求核性のないアニ
オンを持つ一価の銀塩を用いることに言及している。
【0006】前記技術に対して、分子スケールのエレク
トロニクス材料、光学デバイス、センサー及び太陽エネ
ルギー変換への応用の可能性の観点から、最近の関心
は、専ら正確な長さおよび構造を持った単分散系(分子
量が均一な重合体によって構成されている分散系)(mo
nodisperse)高分子ロッドを得ることに寄せられてい
る。相互に独立した(discrete)分子ロッドは、既知の
距離だけ離れて、既知の構造の媒体で結合された2つの
活性中心の位置を決めるのに使用され、このことから、
エレクトロニクスまたは光学の分子ワイヤーとして関心
が持たれている。最近、直線状単分散系π−共役オリゴ
マーの長さは、約10nmの範囲に達している。しかし
ながら、有機分子を分子素子ユニットとして利用する場
合、有機分子から得られるエネルギーや情報を取り出す
ためには、ミクロ電極などの外部デバイスとの接続が必
要であり、また有機単分子の物性評価のためには、2つ
のミクロ電極を有機単分子で架橋する必要があるが、こ
の目的のためには50〜100nmの分子長を持った単
分散有機分子が必要である。この目的のためにも、5,
15−ジアリール置換Zn(II)−ポルフィリン類は、
小さいHOMO−LUMOエネルギーギャップ、直線状
の分子の形状などから最も魅力的な、構成ブロックであ
る。
トロニクス材料、光学デバイス、センサー及び太陽エネ
ルギー変換への応用の可能性の観点から、最近の関心
は、専ら正確な長さおよび構造を持った単分散系(分子
量が均一な重合体によって構成されている分散系)(mo
nodisperse)高分子ロッドを得ることに寄せられてい
る。相互に独立した(discrete)分子ロッドは、既知の
距離だけ離れて、既知の構造の媒体で結合された2つの
活性中心の位置を決めるのに使用され、このことから、
エレクトロニクスまたは光学の分子ワイヤーとして関心
が持たれている。最近、直線状単分散系π−共役オリゴ
マーの長さは、約10nmの範囲に達している。しかし
ながら、有機分子を分子素子ユニットとして利用する場
合、有機分子から得られるエネルギーや情報を取り出す
ためには、ミクロ電極などの外部デバイスとの接続が必
要であり、また有機単分子の物性評価のためには、2つ
のミクロ電極を有機単分子で架橋する必要があるが、こ
の目的のためには50〜100nmの分子長を持った単
分散有機分子が必要である。この目的のためにも、5,
15−ジアリール置換Zn(II)−ポルフィリン類は、
小さいHOMO−LUMOエネルギーギャップ、直線状
の分子の形状などから最も魅力的な、構成ブロックであ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、前記
長年の懸案である正確な長さおよび構造を持った単分散
系高分子ロッドを構成するポリ(5,15−ジアリール
置換Zn(II)−ポルフィリニレン)化合物類、特に極
めて長い、例えば106nmまでの長さを持つ前記化合
物類を提供することであり、更にその合成方法を提供す
ることである。前記課題を解決するために種々に合成法
を検討する中で、溶解性の問題を克服することと、如何
に分子量の揃ったものを選択的に得られるようにするか
を検討する中で、Zn(II)3,5−ジ−オクチルオキ
シフェニルポルフィリン(表1のZ1)(ここで、本発
明者はメソ−メソカップルZn(II)−ポルフィリン配
列をZn、ここでnはポルフィリンの数を表す。)のよ
うな溶解性の良い化合物として採用し、合成法として前
記モノマー(Z1)の二量化反応を繰り返す、すなわち
2量体、4量体、8量体、・のように順次二量化反応を
繰り返すことより、オリゴマーを製造する方法を採用す
ることによって、単分散系の重合体を容易に、かつ分子
量のコヒーレンスの良いものを得ることができることを
見出し、前記課題を解決した。
長年の懸案である正確な長さおよび構造を持った単分散
系高分子ロッドを構成するポリ(5,15−ジアリール
置換Zn(II)−ポルフィリニレン)化合物類、特に極
めて長い、例えば106nmまでの長さを持つ前記化合
物類を提供することであり、更にその合成方法を提供す
ることである。前記課題を解決するために種々に合成法
を検討する中で、溶解性の問題を克服することと、如何
に分子量の揃ったものを選択的に得られるようにするか
を検討する中で、Zn(II)3,5−ジ−オクチルオキ
シフェニルポルフィリン(表1のZ1)(ここで、本発
明者はメソ−メソカップルZn(II)−ポルフィリン配
列をZn、ここでnはポルフィリンの数を表す。)のよ
うな溶解性の良い化合物として採用し、合成法として前
記モノマー(Z1)の二量化反応を繰り返す、すなわち
2量体、4量体、8量体、・のように順次二量化反応を
繰り返すことより、オリゴマーを製造する方法を採用す
ることによって、単分散系の重合体を容易に、かつ分子
量のコヒーレンスの良いものを得ることができることを
見出し、前記課題を解決した。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の第1は、前記一
般式1で表される単分散系オリゴ(5,15−ジアリー
ル置換Zn(II)−ポルフィリニレン)化合物、メタル
フリーの前記ポルフィリニレン化合物およびZnをM
g、Ca、Sr、Ba、Sc、Y、La、Ce、Pr、
Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、T
m、Yb、Lu、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、
Th、U、Cr、Mo、W、Mn、Tc、Re、Fe、
Ru、Os、Co、Rh、Ir、Ni、Pd、Pt、C
u、Ab、Au、Cd、Hg、Al、Ga、In、T
l、Si、Ge、Sn、Pb、As、Sb、Biで置換
した前記ポルフィリニレン化合物。(一般式1中の、
n、R、は、上記したとおりである。)である。好まし
くは、ジアリール置換基におけるRがジオクチルオキシ
基であることを特徴とする前記ポルフィリニレン類化合
物であり、より好ましくは、前記一般式2で表される
5,15−ジアリール置換Zn(II)−ポルフィリニレ
ン(但し、ジアリール置換基におけるRは、溶媒に対す
る可溶性を高める、かさ高のアルキル基、高級アルコキ
シ基であり、Rはそれぞれ、同一でも、異なっていても
よい)の二量化反応を繰り返すことによって得られた単
分散系化合物、前記単分散系化合物をメタルフリーとし
た化合物、または前記単分散系化合物のZnをMg、C
a、Sr、Ba、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、
Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Y
b、Lu、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Th、
U、Cr、Mo、W、Mn、Tc、Re、Fe、Ru、
Os、Co、Rh、Ir、Ni、Pd、Pt、Cu、A
b、Au、Cd、Hg、Al、Ga、In、Tl、S
i、Ge、Sn、Pb、As、Sb、Biで置換したも
のであることを特徴とする前記ポルフィリニレン類化合
物である。
般式1で表される単分散系オリゴ(5,15−ジアリー
ル置換Zn(II)−ポルフィリニレン)化合物、メタル
フリーの前記ポルフィリニレン化合物およびZnをM
g、Ca、Sr、Ba、Sc、Y、La、Ce、Pr、
Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、T
m、Yb、Lu、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、
Th、U、Cr、Mo、W、Mn、Tc、Re、Fe、
Ru、Os、Co、Rh、Ir、Ni、Pd、Pt、C
u、Ab、Au、Cd、Hg、Al、Ga、In、T
l、Si、Ge、Sn、Pb、As、Sb、Biで置換
した前記ポルフィリニレン化合物。(一般式1中の、
n、R、は、上記したとおりである。)である。好まし
くは、ジアリール置換基におけるRがジオクチルオキシ
基であることを特徴とする前記ポルフィリニレン類化合
物であり、より好ましくは、前記一般式2で表される
5,15−ジアリール置換Zn(II)−ポルフィリニレ
ン(但し、ジアリール置換基におけるRは、溶媒に対す
る可溶性を高める、かさ高のアルキル基、高級アルコキ
シ基であり、Rはそれぞれ、同一でも、異なっていても
よい)の二量化反応を繰り返すことによって得られた単
分散系化合物、前記単分散系化合物をメタルフリーとし
た化合物、または前記単分散系化合物のZnをMg、C
a、Sr、Ba、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、
Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Y
b、Lu、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Th、
U、Cr、Mo、W、Mn、Tc、Re、Fe、Ru、
Os、Co、Rh、Ir、Ni、Pd、Pt、Cu、A
b、Au、Cd、Hg、Al、Ga、In、Tl、S
i、Ge、Sn、Pb、As、Sb、Biで置換したも
のであることを特徴とする前記ポルフィリニレン類化合
物である。
【0009】本発明の第2は、前記一般式2で表される
5,15−ジアリール置換Zn(II)−ポルフィリン化
合物(一般式2中の、R、は、上記したとおりであ
る。)を銀塩と反応させ、前記一般式2の化合物の二量
化反応を繰り返すことによって前記一般式1の単分散の
オリゴ(5,15−ジアリール置換Zn(II)−ポルフ
ィリニレン)化合物を製造する方法に関する。
5,15−ジアリール置換Zn(II)−ポルフィリン化
合物(一般式2中の、R、は、上記したとおりであ
る。)を銀塩と反応させ、前記一般式2の化合物の二量
化反応を繰り返すことによって前記一般式1の単分散の
オリゴ(5,15−ジアリール置換Zn(II)−ポルフ
ィリニレン)化合物を製造する方法に関する。
【0010】
【本発明の実施の態様】本発明をより詳細に説明する。 A.本発明において、単分散系オリゴ(5,15−ジア
リール置換フェニル置換Zn(II)−ポルフィリニレ
ン)化合物、特に単分散系高分子ロッドを構成するポリ
(5,15−ジオクチルオキシフェニル置換Zn(II)
−ポルフィリニレン)化合物類
リール置換フェニル置換Zn(II)−ポルフィリニレ
ン)化合物、特に単分散系高分子ロッドを構成するポリ
(5,15−ジオクチルオキシフェニル置換Zn(II)
−ポルフィリニレン)化合物類
【0011】
【化3】
【0012】(式中n−3は、6以上の整数である。)
を製造するのに用いられる条件は以下のとおりである。 (1)位置選択的meso-mesoカップリングを進行させる
銀塩を用い、(2)ハロゲン化溶媒中で、(3)該溶媒
の温度を30℃に保持する。
を製造するのに用いられる条件は以下のとおりである。 (1)位置選択的meso-mesoカップリングを進行させる
銀塩を用い、(2)ハロゲン化溶媒中で、(3)該溶媒
の温度を30℃に保持する。
【0013】B.前記銀塩としては、AgPF6の他に
位置選択的meso-mesoカップリングを進行させるAgC
lO4、AgBF4など求核性のないアニオンをもつ一価
の銀塩を使用することができる。 C.反応溶媒について。反応溶媒としては、ハロゲン化
溶剤、例えば、ヘキサフルオロベンゼン、クロロホルム
(CHCl3)、塩化メチレンなどの低級ハロゲン化ア
ルキレン、クロロベンゼンなどのハロゲン化ベンゼンな
どから選択され、高分子化したポリ(5,15−ジアリ
ール置換Zn(II)−ポルフィリニレン)化合物を溶解
するものが好ましい。特に溶媒としては、純粋なCHC
l3を使用することが好ましい。
位置選択的meso-mesoカップリングを進行させるAgC
lO4、AgBF4など求核性のないアニオンをもつ一価
の銀塩を使用することができる。 C.反応溶媒について。反応溶媒としては、ハロゲン化
溶剤、例えば、ヘキサフルオロベンゼン、クロロホルム
(CHCl3)、塩化メチレンなどの低級ハロゲン化ア
ルキレン、クロロベンゼンなどのハロゲン化ベンゼンな
どから選択され、高分子化したポリ(5,15−ジアリ
ール置換Zn(II)−ポルフィリニレン)化合物を溶解
するものが好ましい。特に溶媒としては、純粋なCHC
l3を使用することが好ましい。
【0014】
【実施例】実施例1 128量体までのメソ−メソカップリングポルフィリン
オリゴマーの合成。 ポリマー合成における、溶解性の問題を克服するため
に、ここでは、より溶解性のZn(II)3,5−ジ−オ
クチルオキシフェニルポルフィリン(表1:Z1、以下
同じ)をポリマー製造のための原料とした。〔表1にお
いて、MALDI−TOFは、マススペクトル法(M
S)の一種で、マトリックス−アシストレーザー脱着イ
オン化法(Matrix-assited Laser Desorption Ionizati
on-Time of Flight)の略である。〕 溶媒として純粋なCHCl3を使用し、反応温度を厳密
に30℃とし、触媒としてAgPF6を用いて、鎖を延
ばす手法として、二量化反応、Z1をZ2に、Z2をZ
4に、Z4をZ8に、Z8をZ16に、そしてZ16を
Z32にする反応を繰り返す(二量化反応の繰り返し)
ことによって行い、最終的に、Z32のカップリングに
より、Z64、Z96及びZ128を、全て互いに独立
した状態で、それぞれ25%、19%及び5%の収率で
得た。前記反応における二量化の収率は、出発物質の回
収率が55−60%であると共に、共通して20−30
%であった。
オリゴマーの合成。 ポリマー合成における、溶解性の問題を克服するため
に、ここでは、より溶解性のZn(II)3,5−ジ−オ
クチルオキシフェニルポルフィリン(表1:Z1、以下
同じ)をポリマー製造のための原料とした。〔表1にお
いて、MALDI−TOFは、マススペクトル法(M
S)の一種で、マトリックス−アシストレーザー脱着イ
オン化法(Matrix-assited Laser Desorption Ionizati
on-Time of Flight)の略である。〕 溶媒として純粋なCHCl3を使用し、反応温度を厳密
に30℃とし、触媒としてAgPF6を用いて、鎖を延
ばす手法として、二量化反応、Z1をZ2に、Z2をZ
4に、Z4をZ8に、Z8をZ16に、そしてZ16を
Z32にする反応を繰り返す(二量化反応の繰り返し)
ことによって行い、最終的に、Z32のカップリングに
より、Z64、Z96及びZ128を、全て互いに独立
した状態で、それぞれ25%、19%及び5%の収率で
得た。前記反応における二量化の収率は、出発物質の回
収率が55−60%であると共に、共通して20−30
%であった。
【0015】なお、このような、反復調製の間に本発明
者は、Z3、Z5、Z7、Z10、Z12、Z20、Z
24、Z40、及びZ48も単離することができる。
者は、Z3、Z5、Z7、Z10、Z12、Z20、Z
24、Z40、及びZ48も単離することができる。
【0016】図1は、Z16及びZ32の反応生成物か
らのGPC−HPLCクロマトグラフィーを示す。カッ
プリング製品は、両者のケースの場合分子量が大きく違
うことから、GPC−HPLCクロマトグラフィー上で
うまく分離される。これらのポルフィリン配列の分子量
は、MALDI−TOF法によってZ128まで(表
1)決定できる。
らのGPC−HPLCクロマトグラフィーを示す。カッ
プリング製品は、両者のケースの場合分子量が大きく違
うことから、GPC−HPLCクロマトグラフィー上で
うまく分離される。これらのポルフィリン配列の分子量
は、MALDI−TOF法によってZ128まで(表
1)決定できる。
【0017】
【表1】
【0018】図2は、CDCl3中で、室温において測
定した、Z1、Z2、Z4、Z8、Z16、Z32、Z
64、及びZ128の1H NMRスペクトルを示す。驚
くべきことは、より長い配列Z64及びZ128が短い
配列のものと類似の比較的良可溶性のスペクトルを示し
た。
定した、Z1、Z2、Z4、Z8、Z16、Z32、Z
64、及びZ128の1H NMRスペクトルを示す。驚
くべきことは、より長い配列Z64及びZ128が短い
配列のものと類似の比較的良可溶性のスペクトルを示し
た。
【0019】相対的立体配位構造の特定は、2次元のプ
ロトンNMR測定法であるROESY測定を経過するこ
とにより行った。全ての配列化合物に対して、メソ−プ
ロトン(Hm)(前記化合物3の構造式参照、以下同
じ)、外側β−プロトン(H1及びH2)、および多数の
内部β−プロトン(H3−H8,等)が、ほとんど同じ化
学シフトあらわれ(分子に固有)、このことは、これら
の条件において配列化合物は有意の凝集がないことを示
している点で、注目すべきことである。すなわち、分子
レベルの機能性を利用できる技術的意味を持つ点で注目
すべきことである。
ロトンNMR測定法であるROESY測定を経過するこ
とにより行った。全ての配列化合物に対して、メソ−プ
ロトン(Hm)(前記化合物3の構造式参照、以下同
じ)、外側β−プロトン(H1及びH2)、および多数の
内部β−プロトン(H3−H8,等)が、ほとんど同じ化
学シフトあらわれ(分子に固有)、このことは、これら
の条件において配列化合物は有意の凝集がないことを示
している点で、注目すべきことである。すなわち、分子
レベルの機能性を利用できる技術的意味を持つ点で注目
すべきことである。
【0020】約413nmで規格化した吸収スペクトル
を、〔図3(a)〕に示す。先に報告したように、メソ
−メソカップル配列化(多量体)合物は励起子(excito
n)カップリングによる分裂ソレー帯(split Soret ban
ds)を示す。ポルフィリンの数が増加すると共に、低い
エネルギーのソーレー帯は、長波長側にシフトした、こ
れに対して、高エネルギーソレー帯は、同じ波長(41
3nm)近傍に留まっており、その結果、分裂エネルギ
ーが増加した。体系的なスペクトル変化は、Kasha
によって開発された、単純ポイント−ダイポール(simp
le point-dipol)励起子結合理論によって説明できる。
ZnIIポルフィリンのソーレーは2つの垂直な成分Bx
及びByを持つと考えられる単純モノマーにおいては、
これらは縮重している、しかしポルフィリン2量体中で
は、これらは励起子結合して新しい吸収バンドを形成す
ることになる。Z2の場合、メゾ−メゾ結合に沿ったB
x遷移は平行であり、励起子の結合により、高エネルギ
ー側と低エネルギーに分裂するが軌道の対称性から高エ
ネルギー側の遷移は禁制となり、低エネルギー側の長波
長シフトした吸収バンドのみが観測されることになる。
一方、Bxと直交する他のByやBzなどの遷移双極子
との相互作用は、隣接するポルフィリン間が直交した配
置を取っているために打ち消される。全ての配列化合物
に対して、約413nmでの変化のないソーレー遷移
は、平均直交配置を示唆している。励起子結合理論によ
ると、大きな配列(多量体N)化合物の分裂エネルギー
ΔEは、数式(1)によって与えられる, ΔE=ΔE0cos〔π/(N+1)〕 (1) ここで、Nは、発色団(chromophores:ポルフィリン
環)の数であり、ΔE0は、隣接ポルフィリンの分裂エ
ネルギーを示す。ΔEのデータを数式(1)に対してプ
ロットしたとき、傾斜E0=4200cm-1〔図3
(b)〕を持つ直線が得られる。観察される直線関係
は、吸収スペクトルの形状は、長い配列化合物では直線
からの少しの偏倚はあるけれども、実際はポルフィリン
の数にのみ影響を受けることを示唆している。このよう
な基本的物性から、基底状態におけるこれらの配列化合
物は、かなりの電子的相互作用を持つ繰り返される個々
の発色団から成っていると考えられる。励起子の非局在
化(均一長:coherent length、単一分散系を意味す
る。)は、自然光取り込み系において、合成顔料のJ−
凝集と同様に中心的な事項である。
を、〔図3(a)〕に示す。先に報告したように、メソ
−メソカップル配列化(多量体)合物は励起子(excito
n)カップリングによる分裂ソレー帯(split Soret ban
ds)を示す。ポルフィリンの数が増加すると共に、低い
エネルギーのソーレー帯は、長波長側にシフトした、こ
れに対して、高エネルギーソレー帯は、同じ波長(41
3nm)近傍に留まっており、その結果、分裂エネルギ
ーが増加した。体系的なスペクトル変化は、Kasha
によって開発された、単純ポイント−ダイポール(simp
le point-dipol)励起子結合理論によって説明できる。
ZnIIポルフィリンのソーレーは2つの垂直な成分Bx
及びByを持つと考えられる単純モノマーにおいては、
これらは縮重している、しかしポルフィリン2量体中で
は、これらは励起子結合して新しい吸収バンドを形成す
ることになる。Z2の場合、メゾ−メゾ結合に沿ったB
x遷移は平行であり、励起子の結合により、高エネルギ
ー側と低エネルギーに分裂するが軌道の対称性から高エ
ネルギー側の遷移は禁制となり、低エネルギー側の長波
長シフトした吸収バンドのみが観測されることになる。
一方、Bxと直交する他のByやBzなどの遷移双極子
との相互作用は、隣接するポルフィリン間が直交した配
置を取っているために打ち消される。全ての配列化合物
に対して、約413nmでの変化のないソーレー遷移
は、平均直交配置を示唆している。励起子結合理論によ
ると、大きな配列(多量体N)化合物の分裂エネルギー
ΔEは、数式(1)によって与えられる, ΔE=ΔE0cos〔π/(N+1)〕 (1) ここで、Nは、発色団(chromophores:ポルフィリン
環)の数であり、ΔE0は、隣接ポルフィリンの分裂エ
ネルギーを示す。ΔEのデータを数式(1)に対してプ
ロットしたとき、傾斜E0=4200cm-1〔図3
(b)〕を持つ直線が得られる。観察される直線関係
は、吸収スペクトルの形状は、長い配列化合物では直線
からの少しの偏倚はあるけれども、実際はポルフィリン
の数にのみ影響を受けることを示唆している。このよう
な基本的物性から、基底状態におけるこれらの配列化合
物は、かなりの電子的相互作用を持つ繰り返される個々
の発色団から成っていると考えられる。励起子の非局在
化(均一長:coherent length、単一分散系を意味す
る。)は、自然光取り込み系において、合成顔料のJ−
凝集と同様に中心的な事項である。
【0021】本発明者は、これらの配列化合物に対する
均一長(coherent length:単分散系)を推測した。図
4(a)、(b)に配列(多量体)化合物の定常状態の
蛍光スペクトルを示す。Z1は、Zn(II)ポルフィリ
ン2峰(584及び633)放射特性を示し、そしてZ2は、
レッドシフトおよび広波長範囲の蛍光スペクトルを示し
た。大きい配列化合物(Z3−Z128)の蛍光スペク
トルは、およそ15600cm-1(640nm)及びおよそ
15000cm-1(667nm)において2つのバンドを持
つほぼ同じ領域内に観察される。
均一長(coherent length:単分散系)を推測した。図
4(a)、(b)に配列(多量体)化合物の定常状態の
蛍光スペクトルを示す。Z1は、Zn(II)ポルフィリ
ン2峰(584及び633)放射特性を示し、そしてZ2は、
レッドシフトおよび広波長範囲の蛍光スペクトルを示し
た。大きい配列化合物(Z3−Z128)の蛍光スペク
トルは、およそ15600cm-1(640nm)及びおよそ
15000cm-1(667nm)において2つのバンドを持
つほぼ同じ領域内に観察される。
【0022】これらの2つの蛍光バンドの相対強度をポ
ルフィリンの数に対してプロットした(図5)。蛍光量
子収率はZnTPPのΦF=0.03に関してZ12ま
では増加し、それからポルフィリンの数が増加する従っ
て減少することが決定された。蛍光寿命(τ0)は時間
補正単光子計数技術によって得ることができ、本発明者
は自然放射速度を数式(2)によって算出した。 kF=ΦF/τ0 数式(2) 図5は、またkFの逆数とポルフィリンの数の間系をプ
ロットしている。このことから、放射速度はZ1からZ
6−Z8までは確実に増加し、Z6−Z8より大きな配
列化合物に対してはむしろ一定になることことが明らか
になった。相対的蛍光強度のプロットにおいても、また
同じ傾向を示し、蛍光の形態はZ6−Z8でむしろ一定
になることを示している。自然放射速度は励起子非局在
化長さ(exciton delocalizatio length)と密接に関連
しているから、これらの結果は、これらのメゾ−メゾ結
合Zn(II)ポルフィリン配列化合物のS1−状態、こ
の状態で励起子は非局在化してる、に対する、6−8ポ
ルフィリンユニットの均一長(coherent length)を示
唆している。これらの物性評価は、単分散オリゴポルフ
ィリンを利用して初めて明らかになったものである。
ルフィリンの数に対してプロットした(図5)。蛍光量
子収率はZnTPPのΦF=0.03に関してZ12ま
では増加し、それからポルフィリンの数が増加する従っ
て減少することが決定された。蛍光寿命(τ0)は時間
補正単光子計数技術によって得ることができ、本発明者
は自然放射速度を数式(2)によって算出した。 kF=ΦF/τ0 数式(2) 図5は、またkFの逆数とポルフィリンの数の間系をプ
ロットしている。このことから、放射速度はZ1からZ
6−Z8までは確実に増加し、Z6−Z8より大きな配
列化合物に対してはむしろ一定になることことが明らか
になった。相対的蛍光強度のプロットにおいても、また
同じ傾向を示し、蛍光の形態はZ6−Z8でむしろ一定
になることを示している。自然放射速度は励起子非局在
化長さ(exciton delocalizatio length)と密接に関連
しているから、これらの結果は、これらのメゾ−メゾ結
合Zn(II)ポルフィリン配列化合物のS1−状態、こ
の状態で励起子は非局在化してる、に対する、6−8ポ
ルフィリンユニットの均一長(coherent length)を示
唆している。これらの物性評価は、単分散オリゴポルフ
ィリンを利用して初めて明らかになったものである。
【0023】
【発明の効果】以上述べたように、本発明のポルフィリ
ニレン化合物類が、単分散系のものであり、分子レベル
の光電子特性、導電特性の研究に貢献することは大であ
るという優れた効果がもたらされる。
ニレン化合物類が、単分散系のものであり、分子レベル
の光電子特性、導電特性の研究に貢献することは大であ
るという優れた効果がもたらされる。
【図1】 Z16及びZ32の反応生成物からのGPC
−HPLCクロマトグラフィー
−HPLCクロマトグラフィー
【図2】 CDCl3中、室温における、Z1、Z2、
Z4、Z8、Z16、Z32、Z64、及びZ128の
1H NMRスペクトル
Z4、Z8、Z16、Z32、Z64、及びZ128の
1H NMRスペクトル
【図3】 メソ−メソカップル多量体化合物の励起子
(exciton)カップリングによる分裂ソレー帯(split S
oret bands)を示す(a)。多量体化合物の分裂エネル
ギーΔE/cm-1とcos〔π/(N+1)との関係
(b)。
(exciton)カップリングによる分裂ソレー帯(split S
oret bands)を示す(a)。多量体化合物の分裂エネル
ギーΔE/cm-1とcos〔π/(N+1)との関係
(b)。
【図4】 多量体化合物の定常状態の蛍光スペクトル
【図5】 多量体化合物の2つの蛍光バンドの相対強度
とポルフィリンの数との関連
とポルフィリンの数との関連
【図6】 ポルフィリンの1−24番号法
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 61/12 CA(STN) REGISTRY(STN)
Claims (4)
- 【請求項1】 一般式1で表される単分散オリゴ
(5,15−ジアリール置換Zn(II)−ポルフィリニ
レン)化合物、メタルフリーの前記ポルフィリニレン化
合物およびZnをMg、Ca、Sr、Ba、Sc、Y、
La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、D
y、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Ti、Zr、H
f、V、Nb、Ta、Th、U、Cr、Mo、W、M
n、Tc、Re、Fe、Ru、Os、Co、Rh、I
r、Ni、Pd、Pt、Cu、Ab、Au、Cd、H
g、Al、Ga、In、Tl、Si、Ge、Sn、P
b、As、Sb、Biで置換した前記ポルフィリニレン
化合物。 【化1】 (一般式1中、nは9以上の整数、ジアリール置換基に
おけるRは反応溶媒に対する可溶性を高める、かさ高の
アルキル基、高級アルコキシ基であり、Rはそれぞれ、
同一でも、異なっていてもよい。) - 【請求項2】 ジアリール置換基におけるRがジオクチ
ルオキシ基であることを特徴とする請求項1に記載のポ
ルフィリニレン類化合物。 - 【請求項3】 一般式2で表される5,15−ジアリー
ル置換Zn(II)−ポルフィリニレン(但し、ジアリー
ル置換基におけるRは、反応溶媒に対する可溶性を高め
る、かさ高のアルキル基、高級アルコキシ基であり、R
はそれぞれ、同一でも、異なっていてもよい)の二量化
反応を繰り返すことによって得られた単分散系化合物、
前記単分散系化合物をメタルフリーとした化合物、また
は前記単分散系化合物のZnをMg、Ca、Sr、B
a、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、
Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、T
i、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Th、U、Cr、M
o、W、Mn、Tc、Re、Fe、Ru、Os、Co、
Rh、Ir、Ni、Pd、Pt、Cu、Ab、Au、C
d、Hg、Al、Ga、In、Tl、Si、Ge、S
n、Pb、As、Sb、Biで置換したものであること
を特徴とする請求項1または2に記載のポルフィリニレ
ン化合物。 【化2】 - 【請求項4】 前記一般式2で表される5,15−ジア
リール置換Zn(II)−ポルフィリン化合物を銀塩と反
応させ、前記一般式2の化合物の二量化反応を繰り返す
ことによって前記一般式1の単分散のオリゴ(5,15
−ジアリール置換Zn(II)−ポルフィリニレン)化合
物を製造する方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000023878A JP3301022B2 (ja) | 2000-02-01 | 2000-02-01 | 単分散オリゴ(5,15−ジアリ−ル置換Zn(II)−ポルフィリニレン)化合物類およびその合成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001213945A JP2001213945A (ja) | 2001-08-07 |
JP3301022B2 true JP3301022B2 (ja) | 2002-07-15 |
Family
ID=18549968
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000023878A Expired - Fee Related JP3301022B2 (ja) | 2000-02-01 | 2000-02-01 | 単分散オリゴ(5,15−ジアリ−ル置換Zn(II)−ポルフィリニレン)化合物類およびその合成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3301022B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8889265B2 (en) | 2002-07-22 | 2014-11-18 | Sumitomo Chemical Company, Limited | Copolymer and polymer light emitting device using the same |
JP2004123720A (ja) | 2002-09-11 | 2004-04-22 | Sony Corp | 分子素子、分子組織体、整流素子、整流方法、センサ素子、スイッチ素子、回路素子、論理回路素子、演算素子および情報処理素子 |
CN109994248B (zh) * | 2019-03-28 | 2020-05-22 | 宁波职业技术学院 | 一种导电相复合物、基于铝基板的厚膜电阻浆料及其制备方法 |
CN114920893A (zh) * | 2022-05-05 | 2022-08-19 | 潍坊学院 | 自下而上法合成阳离子卟啉基多孔有机聚合物用于高效且选择性地回收金 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3150948B2 (ja) | 1998-09-21 | 2001-03-26 | 科学技術振興事業団 | メソ位直結型ポルフィリンポリマーとその製造方法 |
-
2000
- 2000-02-01 JP JP2000023878A patent/JP3301022B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (1)
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